JP5682936B2 - ゲル状イオン導電体 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン性有機化合物とイオン液体とからなるゲル状イオン導電体に関する。
イオン液体とは、カチオンとアニオンとから形成されており、室温において液体であるものをいい、常温溶融塩とも呼ばれている。このようなイオン液体は、イオン伝導性が高く、リチウム二次電池、太陽電池、電気二重層キャパシタ、エレクトロニクス素子用など各種電気化学デバイスの電解質としての応用が期待されている。
さらに、液体状態の電解質では、電池などからの電解質の漏洩の問題が存在することから、イオン性液体を含む固体(擬固体)電解質を形成するため、イオン液体をゲル化することが提案されている。
イオン液体をゲル化する方法としては高分子ゲル化剤を用いる方法、架橋高分子ゲルに閉じ込める方法、固体微粒子を混入する方法、金属塩を混入する方法、低分子ゲル化剤を用いる方法などが知られている。
ポリ(ビニリデンフルオリド)−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(非特許文献1)や両末端にポリフルオロアルキル基を有するアクリル酸またはメタクリル酸誘導体の高分子(特許文献1)を溶解してゲル化する方法、イオン液体中で重合反応を行い架橋高分子に閉じ込める方法(特許文献2、非特許文献2)は高分子の添加量が10−20wt%あるいはそれ以上必要で、ゲル化剤を含まない元の電解質に比べてゲルにしたときの電導度の低下が大きい。シリカ(非特許文献2)や導電性粒子(特許文献3)など固体微粒子を混練する方法あるいは金属塩を溶解してゲル化する方法(特許文献4)はゲル化を調製した後、電気デバイス等に注入・充填する必要があり実際に使用する場合の操作性がよくない。低分子ゲル化剤を用いる方法(特許文献5,6、非特許文献3)はゲル化剤の添加量が少なくて済み、導電性の低下も少ないが、一般的に低分子ゲル化剤によるゲルは機械的強度が小さい。
一方、本発明者は、ハイドロゲル化剤やメタノールゲル化剤として使用でき、比較的簡単な工程で製造できる新規なイオン性有機化合物を発明したが(特許文献7)、その時点では、該イオン性有機化合物を非水系イオン液体のゲル化剤として用いることについて全く検討されなかった。
特開2003−257240 特開2007−529781 特開2007−109528 特開2007−250473 特開2001−167629 特開2007−042531 国際公開2010−027067
J. Fuller,A. C. Breda,and R.T. Carlin,J. Electrochem. Soc.,1997,144,L67-L70. N. Yoshimoto,T.Shirai,M. Morita,Electrochim.Acta,2005,50,3866-3871. K. Hanabusa,H. Fukui,M. Suzuki,H. Shirai,Langmuir,2005,21,10383-10390.
本発明は、導電性を損なうことなくイオン液体をゲル化することにより擬固体電解質としての幅広い用途に応用が可能なイオン性有機化合物とイオン液体とからなるゲル状イオン導電体を提供することを目的とする。
上述のような従来技術を背景とし、上記イオン性有機化合物の可能性について研究を進める過程で、本発明者は、上記イオン性有機化合物の一部が特定のアニオン部を有するイオン液体のゲル化剤として有効であり、しかも、イオン液体の導電性をほとんど損なわないことを知見した。
本発明は、このような知見に基づくものであり、次のような特徴を有するものである。
(i)下記一般式(1)で表されるイオン性有機化合物とイオン液体とからなり、イオン性有機化合物の濃度は0.9g/L以上を有し、イオン液体のアニオン部はビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(TFSA)またはビス(フルオロスルホニル)アミド(FSA)であるゲル状イオン導電体。
Figure 0005682936
(式中、Aは、窒素原子間の炭素数が1〜10の置換基を有してもよいN,N,N’,N’−テトラメチルアルカンジアミンから選択された窒素原子が四級化されたカチオン性官能基である。Xは1価のアニオンを示す。nは正の整数で有り、その平均値(重量平均重合度)は1〜800の範囲である。)
(ii)下記一般式(1)で表されるイオン性有機化合物とイオン液体とからなり、イオン性有機化合物の濃度は10g/L以上を有し、イオン液体のアニオン部はテトラフルオロボラート(TFB)であり、カチオン部は1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMI)であるゲル状イオン導電体。
Figure 0005682936
(式中、Aは、窒素原子間の炭素数が1〜10の置換基を有してもよいN,N,N’,N’−テトラメチルアルカンジアミンから選択された窒素原子が四級化されたカチオン性官能基である。Xは1価のアニオンを示す。nは正の整数で有り、その平均値(重量平均重合度)は1〜800の範囲である。)
(iii)下記一般式(1)で表されるイオン性有機化合物とイオン液体とからなり、イオン性有機化合物の濃度は5g/L以上を有し、イオン液体のアニオン部はトリフルオロメタンスルホン酸イオン(Tf)であり、カチオン部は1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMI)であるゲル状イオン導電体。
Figure 0005682936
(式中、Aは、窒素原子間の炭素数が1〜10の置換基を有してもよいN,N,N’,N’−テトラメチルアルカンジアミンから選択された窒素原子が四級化されたカチオン性官能基である。Xは1価のアニオンを示す。nは正の整数で有り、その平均値(重量平均重合度)は1〜800の範囲である。)
(iv)イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−エチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)アミドから選択されるものである上記(i)に記載のゲル状イオン導電体。
(v)上記(i)〜(iv)のいずれか1項に記載のゲル状イオン導電体を主要部として含む電気化学デバイス用非水系擬固体電解質。
本発明のイオン性有機化合物とイオン液体とからなるゲル状イオン導電体は、ゲル化剤としてのイオン性有機化合物がイオン液体の導電性をほとんど損なうことがない。
本発明のゲル状イオン導電体は、イオン性有機化合物の濃度を調整することによりゲルの相転移温度、ゲルの機械的強度を制御することができる。
本発明のゲル状イオン導電体は、イオン液体がゲル化された擬固体電解質として、リチウム二次電池、太陽電池、電気二重層キャパシタ、エレクトロニクス素子用など各種電気化学デバイス等の幅広い用途に応用が可能である。
実施例1のゲル状イオン導電体の写真である。 実施例26において、式(2)のイオン性有機化合物(ゲル化剤)とイオン液体(EMI、TFSA)との混合物の電導度のゲル化剤濃度依存性を示す図である。 実施例26において、式(2)のイオン性有機化合物とイオン液体(EMI、TFSA)との混合物の電導度の温度依存性を示す図である。 実施例27において、式(2)のイオン性有機化合物のサイクリックボルタモグラムを示す図である。 実施例28において、実施例1と同様のゲル〔式(2)、EMI、TFSA〕の動的粘弾性の周波数依存性を示す図である。 実施例28において、実施例1と同様のゲル〔式(2)、EMI、TFSA〕の動的粘弾性の歪依存性を示す図である。 実施例29において、実施例1と同様のゲル〔式(2)、EMI、TFSA〕のゲル−ゾル相転移温度とイオン性有機化合物濃度との関係を示す図である。 実施例29において、実施例16と同様のゲル〔式(5)、Py13、FSA〕のゲル−ゾル相転移温度とイオン性有機化合物濃度との関係を示す図である。
本発明の式(1)で示されるイオン性有機化合物は、既知の方法で合成することができる(特許文献7)。
式(1)におけるAは、窒素原子間の炭素数が1〜10、好ましくは炭素数が2〜6の置換基を有してもよいN,N,N’,N’−テトラメチルアルカンジアミンから選択された窒素原子が四級化されたカチオン性官能基であり、該置換基としては、メチル、エチル、プロピル基等の炭素数1〜6程度のアルキル基や、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等の炭素数1〜6程度のアルコキシ基が挙げられる。
Aのカチオン性官能基の具体例としては、例えばN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルブタン−1,4−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−2−ブテン−1,4−ジアミン等が挙げられる。
式(1)におけるアニオンXは、限定するものではないが、例えば、ハロゲン化物イオン(F-,Cl-,Br-,I-)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドイオン、ビス(フルオロスルホニル)アミドイオン、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 )、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 )、チオシアン酸イオン(SCN)、硝酸イオン(NO3 )、メト硫酸イオン(CH3OSO3 )、炭酸水素イオン(HCO3 )、次亜リン酸イオン(H2PO2 )、各ハロゲンのオキソ酸イオン(XO4 ,XO3 ,XO2 ,XO:X=Cl,Br,I)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)炭素酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ジシアナミドイオン、酢酸イオン(CH3COO)、ハロゲン化酢酸イオン((CXn3-n)COO-,X=F,Cl,Br,I;n=1,2,3)、テトラフェニルホウ酸イオン(BPh4 -)およびその誘導体(B(Aryl)4 -:Aryl=置換フェニル基)が挙げられる。好適には、イオン液体と同じアニオン(TFSA、TFB、FSA)とすることができる。
本発明におけるイオン液体は、アニオン部がTFSAまたはFSAである場合、カチオン部は限定されないが、アニオン部がテトラフルオロボラート(TFB)またはトリフルオロメタンスルホン酸イオン(Tf)である場合、カチオン部は、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMI)である必要がある。
アニオン部がビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(TFSA)であるイオン液体の例としては1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−エチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
アニオン部がビス(フルオロスルホニル)アミド(FSA)であるイオン液体の例としては1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)アミドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
アニオン部がテトラフルオロボラート(TFB)である場合、イオン液体としては1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラートを用いる。
アニオン部がトリフルオロメタンスルホン酸イオン(Tf)である場合、イオン液体としては1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナートを用いる。
イオン液体をゲル化するには式(1)で示されるイオン液体の分解温度以下でイオン性有機化合物をイオン液体に加熱溶解し室温で放置する操作で達成される。混合液は直ちにゲル化するわけではなく、調製直後は液体として扱うことができるので、電気デバイス等への注入・充填操作も容易である。また加熱することによりゲル状態から液体状態に戻すことが可能である。ゲル化に必要なイオン性有機化合物の最少濃度は、イオン性有機化合物とイオン液体の組み合わせによって異なる。一般的にはイオン性有機化合物は0.9g/Lから300g/Lの範囲で用いられる。望ましくは3g/Lから200g/Lの範囲、より望ましくは10g/Lから100g/Lの範囲でもちいられる。イオン性有機化合物の濃度を調整することによりゲルの相転移温度、ゲルの機械的強度を制御することができる。濃度を大きくすればゲルの相転移温度は上昇し、ゲルの機械的強度は大きくなる。式(1)で示されるイオン性有機化合物とイオン液体からなるゲル状イオン導電体は、式(1)で示されるイオン性有機化合物自体がイオン性の高分子なのでイオン導電率の低下が小さく、低分子ゲル化剤より機械的強度に優れる。
上記イオン性有機化合物とイオン液体とからなるゲル状イオン導電体は、擬固体電解質としての幅広い用途に応用が可能な材料として有用なものである。
本発明のゲル状イオン導電体は、各種電気化学デバイスの擬固体電解質としてそのまま、又は、該擬固体電解質の主要成分として用いることができる。該擬固体電解質は、主要成分のゲル状イオン導電体を構成するイオン性有機化合物と、アニオン部がTFSAやFSA等であるイオン液体との外に、少量成分(例えば、20wt%以下、好ましくは10wt%以下)として、例えば、前記イオン液体以外のイオン性液体(好ましくは非水系イオン性液体)、他の有機又は無機イオン導電体などをゲル状イオン導電体のゲル状態が維持される範囲で含有することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。実施例・比較例で使用した式(2)および式(3)のイオン性有機化合物の分子量は、TFSA誘導体のサイズ排除クロマトグラフィーによる測定(標準物質として、ポリ(メチルメタクリラート)を使用)から、カチオン主鎖部分の数平均分子量(Mn)が1.20×104、重量平均分子量(Mw)が4.36×104、分子量分布の分散度(Mw/Mn)が3.6と見積もられた。重量平均重合度は83.7に相当する。なお、元素分析より式(3)のイオン性有機化合物は繰り返し単位当たり1分子の水を含んでいる。ゲル化試験においてイオン性有機化合物の濃度を変えたイオン液体溶液を作成し、ゲルを形成したイオン性有機化合物の最低濃度を、最低ゲル化濃度とした。また、ゲルを形成してから10日間放置しても、相分離や沈殿などを生じない場合はゲルが安定であると評価した。
実施例1
Figure 0005682936
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が3g/L、5g/L、10g/L、20g/L、30g/L、40g/L、50g/L、100g/L、300g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。このゲルは、図1の写真に見られるように、サンプル瓶を倒立させても内容物が落下しないものであった。イオン性有機化合物の濃度が2g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例2
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が3g/L、5g/L、10g/L、50g/L、100g/L、300g/Lになるように1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が2g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例3
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が9g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例4
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が4g/L、5g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/L、300g/Lになるように1−メチル−1−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が3g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例5
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が10g/L、20g/L、50g/L、100g/LになるようにN,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が9g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例6
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が6g/L、7g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が5g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例7
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が4g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−エチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が3g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例8
Figure 0005682936
式(3)のイオン性有機化合物を、濃度が10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が9g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例9
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が20g/L、30g/L、50g/L、100g/Lになるように1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラートとともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が10g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例10
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が5g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナートともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が4g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例11
実施例8で用いた式(3)で表されるイオン性有機化合物(295mg)を100℃で水(33mL)に溶かし、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボラート(1.08g)を水(11mL)に溶かした溶液を加え、10分間撹拌後室温まで冷却した。沈殿物をろ別し、水で洗浄した。風乾後、五酸化りんデシケータで乾燥し、下記の式(4)で表される化合物を収量286mg(収率84%)で得た。この収率はポリマーが有する構造水を考慮したものであり、以下の実施例でも同様である。
元素分析:計算値(C32H48B2 F8N4O2・(H2O)0.5) C,54.64;H,7.02;N,7.97%
測定値 C,54.38;H,6.88;N,7.96%
Figure 0005682936
実施例12
式(4)のイオン性有機化合物を、濃度が10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラートともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が9g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例13
実施例8で用いた式(3)で表されるイオン性有機化合物(295mg)を100℃で水(33mL)に溶かし、カリウムビス(フルオロスルホニル)アミド(1.10g)を水(7mL)に溶かした溶液を加え、10分間撹拌後室温まで冷却した。沈殿物をろ別し、水で洗浄した。風乾後、五酸化りんデシケータで乾燥し、下記の式(5)で表される化合物を収量417mg(収率97%)で得た。
元素分析:計算値(C32H48F4N6O10S4・(H2O)0.5) C,43.18;H,5.55;N,9.44%
測定値 C,43.19;H,5.29;N,9.43%
Figure 0005682936
実施例14
式(5)のイオン性有機化合物を、濃度が0.9g/L、1g/L、2g/L、5g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が0.8g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例15
式(5)のイオン性有機化合物を、濃度が2g/L、5g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が1g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例16
式(5)のイオン性有機化合物を、濃度が2g/L、5g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が1g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例17
N,N’−(trans−シクロヘキサン−1,4−ジイル)ビス[(4−クロロメチル)ベンズアミド](419mg、1.0mmol)とN,N,N’,N’−テトラメチル―1,4―ジアミノブタン(144mg、1.0mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド(40mL)中、80℃で48時間加熱攪拌した。四級化反応が進行することにより生じた沈殿をろ別し、N,N’−ジメチルホルムアミド及びアセトンで洗浄した。乾燥後、下記の式(6)で表されるイオン性有機化合物を収量448mg(収率77%)で得た。
元素分析:計算値(C30H44Cl2N4O2・H2O) C,61.95;H,7.97;N,9.63%
測定値 C,61.85;H,7.82;N,9.60%
Figure 0005682936
実施例18
実施例17で得られた式(6)で表されるイオン性有機化合物(282mg)を100℃で水(33mL)に溶かし、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(718mg)を水(7mL)に溶かした溶液を加え、10分間撹拌後室温まで冷却した。沈殿物をろ別し、水で洗浄した。風乾後、五酸化りんデシケータで乾燥し、下記の式(7)で表される化合物を収量496mg(収率97%)で得た。
元素分析:計算値(C34H44F12N6O10S4) C,38.78;H,4.21;N,7.98%
測定値 C,38.94;H,4.06;N,8.16%
Figure 0005682936
実施例19
式(7)のイオン性有機化合物を、濃度が6g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が5g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例20
N,N’−(trans−シクロヘキサン−1,4−ジイル)ビス[(4−クロロメチル)ベンズアミド](838mg、2.0mmol)とN,N,N’,N’−テトラメルエチレンジアミン(232mg、2.0mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド(80mL)中、80℃で48時間加熱攪拌した。四級化反応が進行することにより生じた沈殿をろ別し、N,N’−ジメチルホルムアミド及びアセトンで洗浄した。乾燥後、下記の式(8)で表されるイオン性有機化合物を収量851mg(収率78%)で得た。
元素分析:計算値(C28H40Cl2N4O2・(H2O)0.5) C,61.76;H,7.59;N,10.31%
測定値 C,61.49;H,7.79;N,10.35%
Figure 0005682936
実施例21
実施例20で得られた式(8)で表されるイオン性有機化合物(429mg)を100℃で水(50mL)に溶かし、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(2.30g)を水(14mL)に溶かした溶液を加え、10分間撹拌後室温まで冷却した。沈殿物をろ別し、水で洗浄した。風乾後、五酸化りんデシケータで乾燥し、下記の式(9)で表される化合物を収量721mg(収率89%)で得た。
元素分析:計算値(C32H40F12N6O10S4) C,37.50;H,3.93;N,8.20%
測定値 C,37.78;H,3.80;N,8.38%
Figure 0005682936
実施例22
式(9)のイオン性有機化合物を、濃度が20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が10g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例23
N,N’−(trans−シクロヘキサン−1,4−ジイル)ビス[(4−クロロメチル)ベンズアミド](1.68g、4.0mmol)とN,N,N’,N’−テトラメチル―1,4―ジアミノデカン(914mg、4.0mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド(160mL)中、80℃で48時間加熱攪拌した。四級化反応が進行することにより生じた沈殿をろ別し、N,N’−ジメチルホルムアミド及びアセトンで洗浄した。乾燥後、下記の式(10)で表されるイオン性有機化合物を収量448mg(収率92%)で得た。
元素分析:計算値(C36H56Cl2N4O2・H2O) C,64.94;H,8.78;N,8.42%
測定値 C,65.12;H,8.75;N,8.57%
Figure 0005682936
実施例24
実施例23で得られた式(10)で表されるイオン性有機化合物(973mg)を100℃で水(85mL)に溶かし、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(4.31g)を水(25mL)に溶かした溶液を加え、10分間撹拌後室温まで冷却した。沈殿物をろ別し、水で洗浄した。風乾後、五酸化りんデシケータで乾燥し、下記の式(11)で表される化合物を収量1.55g(収率93%)で得た。
元素分析:計算値(C40H56F12N6O10S4) C,42.25;H,4.96;N,7.39%
測定値 C,42.13;H,4.78;N,7.37%
Figure 0005682936
実施例25
式(11)のイオン性有機化合物を、濃度が4g/L、10g/L、20g/L、50g/L、100g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これを室温で放置させると、上記すべての濃度でゲルが得られた。イオン性有機化合物の濃度が3g/L以下になるようにして同様な操作をした場合はゲルを形成しなかった。
実施例26
電導度の測定は恒温槽で温度を一定に保ちながらSolartron社の1260型インピーダンスアナライザーとRadiometer Analytical社の伝導率セル(CDC-749)を用いて交流インピーダンス法により行った。実施例1と同様にして得たゲルについておよびイオン液体について、電導度用の塩化カリウム標準溶液を標準として、Cole-Coleプロットから電導度を算出した。イオン液体のみの場合とゲル化剤濃度3g/Lの35℃以上の場合は液体状態、他はゲル状態である。図2と図3に電導度の測定結果を示す。
実施例27
実施例1〜7、9、10で用いた式(2)のイオン性有機化合物について酸化還元電位の測定を行った。測定条件は次の通り。測定結果を図4に示す。
ゲル化剤濃度:0.1mol dm-3(アニオンの濃度)
溶媒:プロピレンカルボナート(PC)
支持電解質:無し
作用電極:グラッシーカーボンディスク電極(直径=1mm)
対極:白金
参照電極:Ag/Ag+(0.1mol dm-3 Ag[TFSA] in PC)
走査速度:50mV/s
温度:25℃
Arガス置換グローブボックス内にて測定した。BAS ALS405電気化学アナライザー使用。還元側、酸化側個別に測定。(試料液体中でのフェロセンの酸化還元電位を測定し内部標準とした。
実施例28
動的粘弾性測定はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)のARES-RFSを用いて行った。実施例1と同様にして得た式(2)のイオン性有機化合物濃度が5g/Lのゲルについて50mmのコーン型治具を装着してゲルの周波数依存性測定、歪依存性測定を行った。図5は、縦軸に歪1%における貯蔵弾性率(G′)と損失弾性率(G″)を、横軸に周波数をとった場合のグラフである。測定した全周波数範囲で、常にG′>G″となり、このゲルが擬固体性を示すことがレオロジー的にも明らかになった。図6は縦軸に周波数1Hzにおける貯蔵弾性率(G′)と損失弾性率(G″)を、横軸に歪をとった場合のグラフである。歪が31.8%未満ではG′>G″となり擬固体性を示し、歪が31.8%を超えるとG′<G″となり液体性を示すことが明らかとなった。
実施例29
ゲルの入っているサンプル瓶を横向きにして水浴または油浴中に置き1℃/minで昇温しゲル−ゾル相転移温度を測定した。ゲル−ゾル相転移温度目視によりゲルが溶け始める温度とした。実施例1と同様にして得たゲル〔式(2)、EMI、TFSA〕についての測定結果を図7に示す。図7は、縦軸にゲル−ゾル相転移温度を、横軸に式(2)のイオン性有機化合物濃度をとった場合のグラフである。また、実施例16と同様にして得たゲル〔式(5)、Py13、FSA〕についての測定結果を図8に示す。図8は、縦軸にゲル−ゾル相転移温度を、横軸に式(5)のイオン性有機化合物濃度をとった場合のグラフである。
比較例1
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が5g/L、10g/L、100g/L、300g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラートともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度で沈殿を生じた。
比較例2
式(4)のイオン性有機化合物を、濃度が10g/L、20g/L、200g/Lになるように1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラートともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度で沈殿を生じた。
比較例3
式(2)のイオン性有機化合物を、濃度が5g/L、10g/L、100g/Lになるように1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセタートともに、内容量4mLのサンプル瓶に入れ、160℃で加熱溶解させると透明な溶液になった。これらを室温で放置させると、上記すべての濃度で粘調な液体のままだった。
Figure 0005682936

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されるイオン性有機化合物とイオン液体とからなり、イオン性有機化合物の濃度は0.9g/L以上を有し、イオン液体のアニオン部はビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドまたはビス(フルオロスルホニル)アミドであるゲル状イオン導電体。
    Figure 0005682936
    (式中、Aは、窒素原子間の炭素数が1〜10の置換基を有してもよいN,N,N’,N’−テトラメチルアルカンジアミンから選択された窒素原子が四級化されたカチオン性官能基である。Xは1価のアニオンを示す。nは正の整数で有り、その平均値(重量平均重合度)は1〜800の範囲である。)
  2. 下記一般式(1)で表されるイオン性有機化合物とイオン液体とからなり、イオン性有機化合物の濃度は10g/L以上を有し、イオン液体のアニオン部はテトラフルオロボラートであり、カチオン部は1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムであるゲル状イオン導電体。
    Figure 0005682936
    (式中、Aは、窒素原子間の炭素数が1〜10の置換基を有してもよいN,N,N’,N’−テトラメチルアルカンジアミンから選択された窒素原子が四級化されたカチオン性官能基である。Xは1価のアニオンを示す。nは正の整数で有り、その平均値(重量平均重合度)は1〜800の範囲である。)
  3. 下記一般式(1)で表されるイオン性有機化合物とイオン液体とからなり、イオン性有機化合物の濃度は5g/L以上を有し、イオン液体のアニオン部はトリフルオロメタンスルホン酸イオンであり、カチオン部は1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムであるゲル状イオン導電体。
    Figure 0005682936
    (式中、Aは、窒素原子間の炭素数が1〜10の置換基を有してもよいN,N,N’,N’−テトラメチルアルカンジアミンから選択された窒素原子が四級化されたカチオン性官能基である。Xは1価のアニオンを示す。nは正の整数で有り、その平均値(重量平均重合度)は1〜800の範囲である。)
  4. イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−エチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)アミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)アミドから選択されるものである請求項1に記載のゲル状イオン導電体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のゲル状イオン導電体を主要部として含む電気化学デバイス用非水系擬固体電解質。
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