JP3728236B2 - テトラキスフルオロアルキルホウ酸塩およびそれらの導電性塩としての使用 - Google Patents

テトラキスフルオロアルキルホウ酸塩およびそれらの導電性塩としての使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩、その製造方法、およびそれらを電解質、電池、コンデンサ、スーパーコンデンサ、およびガルバニ電池に使用することに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯用電子機器、例えばラップトップおよびパームトップコンピュータ、携帯電話またはビデオカメラなどの普及、従ってまた軽量で高性能の電池の需要が世界的に劇的に拡大した。
【0003】
この電池に対する突然の需要の拡大および関連する環境問題のゆえに、耐用年数の長い充電可能な電池の開発がますます重要となっている。
【0004】
90年代初期から、充電可能なリチウムイオン電池は販売されてきた。これらの電池のほとんどは導電性塩として六フッ化リン酸リチウムを用いる。しかし、このリチウム塩は極めて加水分解を受けやすくまた熱安定性が悪い化合物であり、従ってこの塩のこのような性質のために、適正な電池は非常に費用がかかり従って極端にコスト集約的なプロセスによってのみ製造できる。また、このリチウム塩の鋭敏さのため、このようなリチウム電池の耐用年数および性能を低下させ、高温など極端な条件で使用することを難しくする。
【0005】
従って、性質を改善したリチウム塩を提供するために非常に多くの試みがされてきた。例えば、US4505997およびUS5273840は、リチウム[トリス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド]またはリチウム[トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタニド]を電池の導電性塩として使用することを記載する。これらの塩はいずれも優れた陰イオン安定性を示し、有機炭酸エステルと高伝導性の溶液を生成する。しかし、リチウム[ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド]にはリチウム電池において正極電流導体として機能する金属アルミニウムを適切に不動態化しないという欠点がある。他方、リチウム[トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタニド]は非常に大きな労力によってのみ製造し精製することができ、そのため電池に導電性塩としてこの塩を使用することは、このようなリチウム電池の製造コストをかなり増加させる。
【0006】
電池セルに使用される別のリチウム塩は四フッ化ホウ酸リチウムである。しかし、この塩は大抵の溶剤に比較的溶解しにくく、そのためその溶液は通常イオン伝導性が小さい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、長期間に渡って全くあるいはごくわずかしか加水分解の徴候を示さない導電性塩を提供することである。さらに、これらの導電性塩はイオン伝導性が大きく、熱安定性に優れ、通常の溶剤に対する溶解性は良好または非常に良好であるべきである。本発明の別の目的は、1次および2次電池、コンデンサ、スーパコンデンンサおよび/またはガルバニ電池の耐用年数および性能を改善するかまたは高めることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的は、以下の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩を提供することによって達成される。
【0009】
n+([BR4-n (I)
式中、Mn+は1価、2価、または3価のカチオンであり、配位子Rの各々は同一で直鎖または分岐鎖であり、また(Cx2x+1)で表され、1≦x≦8、およびn=1、2または3である。
【0010】
一般式(I)で表される本発明のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩において、Mn+は好ましくはリチウム、ナトリウムまたはカリウムカチオン、またより好ましくはリチウムカチオンであるアルカリ金属カチオン、マグネシウムカチオンまたはアルミニウムカチオンであることが好ましい。
【0011】
さらに、一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩において、Mn+カチオンは有機カチオン、好ましくはニトロシルカチオン、ニトリルカチオン、または一般式[N(R74+、0≦k≦4として[P(N(R72k4-k+、または[C(N(R723+のカチオンであることが好ましい。ここで各置換基R7は同一であるかまたは異なり、
H、
o2o+1-p-qpq、または

を表し、式中、1≦o≦10、0≦p≦2o+1、0≦q≦2o+1、好ましくは1≦o≦6、0≦p≦2o+1、0≦q≦2o+1であり、またAは任意選択でヘテロ原子をもつ芳香族残基、あるいは好ましくは5または6員環のシクロアルキル残基を表す。
【0012】
当業者に公知であって[N(R74+、0≦k≦4として[P(N(R72k4-k+、または[C(N(R723+カチオンの調製に適するすべての芳香族、複素芳香族または脂環式化合物を、任意選択でヘテロ原子を含む芳香族または脂環式残基Aとして用いることができる。
【0013】
好ましくは、Aは任意選択で窒素原子および/または硫黄原子および/または酸素原子を含む5または6員環の芳香族または脂環式残基、より好ましくはフェニルまたはピリジン残基である。
【0014】
別の好ましい本発明の実施形態において、Mn+カチオンは一般式が(II)から(IX)の複素芳香族カチオンからなる群から選択される複素芳香族カチオンである。
【0015】
【化2】
Figure 0003728236
【0016】
残基R1〜R6は各々同一であるかまたは異なり、H、ハロゲン、好ましくはフッ素、あるいは任意選択でF、Cl、N(Ca(2a+1-b)b2、O(Ca(2a+1-b)b)、SO2(Ca(2a+1-b)b)、またはCa(2a+1-b)bで置換されたC18のアルキル残基を表し、式中1≦a≦6、および0≦b≦2a+1である。
【0017】
同様に、残基R1〜R6の2つは共に、任意選択でF、Cl、N(Ca(2a+1-b)b2、O(Ca(2a+1-b)b)、SO2(Ca(2a+1-b)b)、またはCa(2a+1-b)b置換基で置換されたC18のアルキル残基であってもよく、式中1≦a≦6、および0≦b≦2a+1である。
【0018】
一般式(I)で表される本発明のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩においてもまた、配位子Rが各々同一で、(Cx2x+1)を表し、またx=1または2であることが好ましい。各々の配位子Rが同一でCF3残基であるテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩は特に好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
一般式(I)で表される本発明の塩は、純粋な形およびそれらの混合物の形で、電解質、1次および2次電池、コンデンサ、スーパーコンデンサおよび/またはガルバニ電池に導電性塩として用いることができる。導電性の塩として、本発明によるこれらの塩を当業者に公知の他のリチウム塩との混合物に使用することもまた可能である。
【0020】
これらは電気化学電池に使用される他の導電性塩と組み合わせて1〜99%の間の量で用いることができる。例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23およびこれらの化合物の少なくとも2種の混合物からなる群から選択される導電性塩が適切である。
【0021】
式(I)の塩およびそれらの混合物はまた電気化学電池の電解質に用いることもできる。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この電解質はまた、水分含量を減らすために有機イソシアネートを含むこともできる(DE10042149)。
【0023】
以下の一般式の化合物をまた含むことができる(DE9941566)。
【0024】
[([R1(CR23klxyKt]+(CF32-
式中、
KtはN、P、As、Sb、S、Seを表し、
AはN、P、P(O)、O、S、S(O)、SO2、As、As(O)、Sb、Sb(O)を表し、
1、R2およびR3は同一であるかまたは異なり、H、ハロゲン、置換および/または無置換のアルキルCn2n+1、1〜18個の炭素原子および1個または複数の二重結合をもつ置換および/または無置換のアルケニル、1〜18個の炭素原子および1個または複数の三重結合をもつ置換および/または無置換のアルキニル、置換および/または無置換のシクロアルキルCm2m-1、一または多置換および/または無置換フェニル、置換および/または無置換の複素芳香族基を表し、
AはR1、R2および/またはR3中の異なる位置に含まれていてもよく、
Ktは環または複素環に含まれていてもよく、Ktに結合する基は同一であるかまたは異なり、
nは1〜18であり、
mは3〜7であり、
kは0、1〜6であり、
lは、x=1の場合1または2であり、x=0の場合1であり、
xは0、1であり、
yは1〜4
である。これらの化合物を調製する方法は、D+がアルカリ金属からなる群から選択される以下の一般式のアルカリ塩
+(CF32-
を極性有機溶剤中で以下の一般式の塩
[([R1(CR23klxyKt]+-
と反応させることに特徴がある。式中、Kt、A、R1、R2、R3、k、l、xおよびyは前記の意味を有し、またE-はF-、Cl-、Br-、I-、BF4 -、ClO4 -、AsF6 -、SbF6 -、またはPF6 -を表す。
【0025】
本発明による混合物をまた以下の式の化合物
X−(CYZ)m−SO2N(CR1232
を含む電解質に含めることもでき、式中、
XはH、F、Cl、Cn2n+1、Cn2n-1、(SO2kN(CR1232であり、
YはH、F、Clであり、
ZはH、F、Clであり、
1、R2、R3はHおよび/またはアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキルであり、
mは0〜9であり、X=Hの場合は、m≠0であり、
nは1〜9であり、
kはm=0の場合、0であり、m=1〜9の場合、k=1
であり、部分的にフッ素化されたかまたは過フッ素化されたフッ化アルキルスルホニルを有機溶剤中でジメチルアミンと反応させることによって調製される(DE19953051)。
【0026】
以下の式のリチウム錯塩
【0027】
【化3】
Figure 0003728236
【0028】
をまた電解質に含むこともできる。式中、
1およびR2は同一であるかまたは異なり、任意選択で単結合または二重結合で互いに直接結合し、各々単独または共に、無置換であるか、あるいはアルキル(C1〜C6)、アルコキシ基(C1〜C6)、またはハロゲン(F、Cl、Br)により一から六置換されたフェニル、ナフチル、アントラシルまたはフェナントリルからなる群からの芳香族環を表すか、あるいは
各々単独または共に、無置換であるか、あるいはアルキル(C1〜C6)、アルコキシ基(C1〜C6)、またはハロゲン(F、Cl、Br)により一から四置換されたピリジル、ピラジルまたはピリミジルからなる群からの芳香族複素環を表すか、もしくは
各々単独または共に、無置換であるか、あるいはアルキル(C1〜C6)、アルコキシ基(C1〜C6)、またはハロゲン(F、Cl、Br)により一から四置換されたヒドロキシベンゼンカルボニル、ヒドロキシナフタレンカルボニル、ヒドロキシベンゼンスルホニル、およびヒドロキシナフタレンスルホニルからなる群からの芳香族環を表し、
3〜R6は各々単独にまたは対で、任意選択で単結合または二重結合で互いに直接結合し、以下のように表し、
1.アルキル(C1〜C6)、アルコキシ(C1〜C6)、またはハロゲン(F、Cl、Br)、
2.無置換であるかあるいはアルキル(C1〜C6)、アルコキシ基(C1〜C6)、またはハロゲン(F、Cl、Br)により一から六置換されたフェニル、ナフチル、アントラシルまたはフェナントリル、
無置換であるかまたはアルキル(C1〜C6)、アルコキシ基(C1〜C6)、またはハロゲン(F、Cl、Br)により一から四置換されたピリジル、ピラジルまたはピリミジルからなる群からの芳香族環であって、
これらは、以下の方法を用いて調製される(DE19932317)。
a)適切な溶剤中の三、四、五、六置換フェノールにクロロスルホン酸を加え、
b)a)の中間体をクロロトリメチルシランと反応させ、濾過しそして分留し、
c)b)の中間体を適切な溶剤中でリチウムホウ酸テトラメタノラートと反応させ、そして最終生成物をそこから単離する。
【0029】
以下の一般式の錯塩(DE19951804)を含む電解質を用いることもでき、適当なホウ素またはリン/ルイス酸/溶剤付加物とリチウムまたはテトラアルキルアンモニウムイミド、メタニドまたはトリフラートを反応させることによって調製される。
【0030】
x+[EZ]x/y y-
式中、x、yは1、2、3、4、5、6を表し、
x+は金属イオンを表し、
Eは、BR123、AlR123、PR12345、AsR12345、VR12345からなる群から選択されるルイス酸を表し、
1〜R5は同一であるかまたは異なり、任意選択で単結合または二重結合で互いに直接結合しており、各々単独にまたは共に、
ハロゲン(F、Cl、Br)、
部分的または完全にF、Cl、Brで置換されていてもよいアルキルまたはアルコキシ残基(C1〜C8)、
置換されていないかあるいはアルキル(C1〜C8)またはF、Cl、Brによって一から四置換されていてもよく、任意選択で酸素を通して結合するフェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルからなる群からの芳香族環、
置換されていないかあるいはアルキル(C1〜C8)またはF、Cl、Brによって一から四置換されていてもよく、任意選択で酸素を通して結合するピリジル、ピラジル、またはピリミジルからなる群からの芳香族複素環を表し、また
ZはOR6、NR67、CR678、OSO26、N(SO26)(SO27)、C(SO26)(SO27)(SO28)、OCOR6を表し、
式中R6〜R8は同一であるかまたは異なり、任意選択で単結合または二重結合で互いに直接結合しており、各々単独にまたは共に、水素を表しまたはR1〜R5と同じ意味をもつ。
【0031】
以下の一般式のホウ酸塩(DE19959722)をまた含むことも可能である。
【0032】
【化4】
Figure 0003728236
【0033】
式中、Mは金属イオンまたはテトラアルキルアンモニウムイオンを表し、
x、yは1、2、3、4、5または6を表し、
1〜R4は同一であるかまたは異なり、任意選択で単結合あるいは二重結合によって互いに直接結合しているアルコキシまたはカルボキシ残基(C1〜C8)を表す。これらのホウ酸塩は、非プロトン性溶剤中でリチウムホウ酸テトラアルコラートまたはリチウムアルコラートとホウ酸エステルの1:1混合物を適切なヒドロキシまたはカルボキシ化合物と2:1または4:1の割合で反応させることによって調製される。
【0034】
以下の一般式のシラン化合物などの添加剤を含むこともできる。
【0035】
SiR1234
式中、R1〜R4は、H、
y2y+1-zz
OCy2y+1-zz
OC(O)Cy2y+1-zz
OSO2y2y+1-zzであり、
1≦x≦6、
1≦y≦8、および
0≦z≦2y+1であり、または
1〜R4は同一であるかまたは異なり、置換されていないかあるいはF、Cy2y+1-zzまたはOCy2y+1-zz、OC(O)Cy2y+1-zz、OSO2y2y+1-zz、N(Cn2n+1-zz2によって一または多置換されていてもよいフェニル、ナフチルからなる群からの芳香族環を表すか、もしくは各々F、Cy2y+1-zzまたはOCy2y+1-zz、OC(O)Cy2y+1-zz、OSO2y2y+1-zz、N(Cn2n+1-zz2よって置換されていてもよいピリジル、ピラジルまたはピリミジルからなる群からの複素環芳香族を表す(DE10027626)。
【0036】
本発明による化合物を、以下の式のフルオロアルキルリン酸リチウムを含む電解質に用いることもできる。
【0037】
Li+[PFx(Cy2y+1-zz6-x-
式中、1≦x≦5、
3≦y≦8、
0≦z≦2y+1
であり、また配位子(Cy2y+1-zz)は同一であるかまたは異なり、次の一般式の化合物は除外する(DE10008955)。
【0038】
Li+[PFa(CHbc(CF3de-
式中、bとcは同時に0でなく、和a+e=6という条件で、aは2〜5の整数、b=0または1、c=0または1、d=2、eは1〜4の整数であり、また配位子(CHbc(CF3d)は同一であるかまたは異なっていてもよい。フルオロアルキルリン酸リチウムの調製方法は、少なくとも1つの以下の一般式の化合物がフッ化水素中の電気分解によってフッ素化され、このようにして得られたフッ素化生成物の混合物が抽出、相分離および/または蒸留によって分離され、こうして得られたフッ素化アルキルホスホランを非プロトン性溶剤または混合溶剤中でフッ化リチウムと水分を排除して反応させ、そして得られる塩を通常の方法で精製し単離するということに特徴がある。
【0039】
mP(Cn2n+13-m (III)
OP(Cn2n+13 (IV)
ClmP(Cn2n+13-m (V)
mP(Cn2n+13-m (VI)
CloP(Cn2n+15-o (VII)
oP(Cn2n+15-o (VIII)
式中、0<m<2、3<n<8および0<o<4である。
【0040】
本発明による化合物を以下の式の塩を含む電解質中に用いることもできる。
【0041】
Li[P(OR1a(OR2b(OR3c(OR4de
式中、0≦a+b+c+d≦5、およびa+b+c+d+e=6であり、R1〜R4は互いに独立にアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であり、R1〜R4のうち少なくとも2つは単結合または二重結合によって互いに直接結合していてもよい(DE10016801)。これらの化合物は有機溶剤の存在下に以下の一般式のリン(V)化合物とフッ化リチウムを反応させることによって調製できる。
【0042】
P(OR1a(OR2b(OR3c(OR4de
式中、0≦a+b+c+d≦5、およびa+b+c+d+e=5であり、R1〜R4は前記と同じ意味である。
【0043】
以下の一般式のイオン性液体を電解質中に含むこともできる。
【0044】
+-
式中、K+は以下の群から選択されるカチオンである。
【0045】
【化5】
Figure 0003728236
【0046】
式中、R1〜R6は同一であるかまたは異なり、任意選択で単結合または二重結合で互いに直接結合しており、各々は単独にまたは共に、
H、
ハロゲン、
F、Cl、N(Cn(2n+1-x)x2、O(Cn(2n+1-x)x)、SO2(Cn(2n+1-x)x)、Cn(2n+1-x)xによって部分的にまたは完全に置換されていてもよいアルキル残基(C1〜C8)を表し、ここで、1<n<6および0<x≦13である。
【0047】
-は以下の式からなる群から選択されるアニオンである。
【0048】
[B(OR1n(OR2m(OR3o(OR4p-
ここで、0≦n、m、o、p≦4、および
m+n+o+p=4であり、
式中、R1〜R4は異なるかまたはそれらの対として同一であり、任意選択で互いに単結合または二重結合で直接結合しており、各々単独にまたは共に、置換されていないかあるいはCn(2n+1-x)x(ここで、1<n<6および0<x≦13)またはハロゲン(F、ClまたはBr)によって一置換または多置換されたフェニル、ナフチル、アントラシルまたはフェナントリルからなる群からの芳香族環を表すか、あるいは
置換されていないかあるいはCn(2n+1-x)x(ここで、1<n<6および0<x≦13)またはハロゲン(F、ClまたはBr)によって一置換または多置換されたピリジル、ピラジルまたはピリミジルからなる群から選択される芳香族複素環を表すか、あるいは
さらなる基、好ましくはF、Cl、N(Cn(2n+1-x)x2、O(Cn(2n+1-x)x)、SO2(Cn(2n+1-x)x)、Cn(2n+1-x)x(ここで、1<n<6および0<x≦13)によって部分的または完全に置換されていてもよいアルキル残基(C1〜C8)を表す。
【0049】
あるいは式中OR1〜OR4は、個々にまたは共に芳香族または脂肪族カルボキシル、ジカルボキシル、オキシスルホニル、またはオキシカルボニル残基を表し、これらはさらなる基、好ましくはF、Cl、N(Cn(2n+1-x)x2、O(Cn(2n+1-x)x)、SO2(Cn(2n+1-x)x)、Cn(2n+1-x)x(ここで、1<n<6および0<x≦13)によって部分的または完全に置換されていてもよい(DE10026565)。
【0050】
+は前記と同じであり、Aが以下の式からなる群から選択されるアニオンであるイオン性液体K+-を含むこともまた可能である(DE10027995)。
【0051】
[PFx(Cy2y+1-z)Hz6-x-
ここで、1≦x≦6、
1≦y≦8、および
0≦z≦2y+1である。
【0052】
本発明による化合物は、Sb、Bi、Cd、In、Pb、Ga、およびスズまたはこれらの合金からなる群から選択される被覆金属コアからなる負極材料を含む電気化学電池のための電解質中に用いることができる(DE10016024)。この負極材料の調製方法は以下の特徴をもつ。
a)ウロトロピン中にコア金属または合金の懸濁液あるいはゾルを調製し、
b)その懸濁液をC5〜C12の炭化水素で乳化し、
c)そのエマルジョンを金属または合金コア上に沈殿させ、そして
d)焼入れすることによって金属水酸化物またはオキシ水酸化物を対応する酸化物に変化させる。
【0053】
本発明による化合物はまた、通常のリチウムインターカレーションおよび挿入化合物からなる正極を有する電気化学電池の電解質に用いることもできるが、また有機溶剤に粒子を懸濁させ、加水分解しうる金属化合物および加水分解溶液の溶液を懸濁液に加え、続いて濾過し、乾燥し任意選択で被覆粒子を焼成することによる1種または複数の金属酸化物で被覆されたリチウム複合酸化物粒子からなる正極材料をもつものに用いることもできる(DE19922522)。前記の材料はまた1種または複数のポリマーで被覆されたリチウム複合酸化物粒子からなることも可能であり(DE19946066)、それは粒子を溶剤に懸濁させ、次いで被覆された粒子を濾過し、乾燥し任意選択で焼成させるプロセスを用いて得られる。同様に、本発明による化合物はアルカリ金属化合物および金属酸化物の1種または複数の被覆をもつリチウム複合酸化物粒子からなる正極を含む系に用いることもできる(DE10014884)。これらの材料の調製方法は、粒子を有機溶剤に懸濁させ、有機溶剤に懸濁されたアルカリ金属塩化合物を加え、有機溶剤に溶解する金属酸化物を加え、加水分解溶液をその懸濁液に加え、被覆された粒子を続いて濾別し、乾燥し、焼成するということに特徴がある。同様に、本発明による化合物はドープされたスズ化合物をもつ負極材料を含む系に用いることもできる(DE10025761)。この負極材料は、
a)塩化スズ溶液に尿素を加えること、
b)溶液にウロトロピンと適切なドーピング化合物を加えること、
c)こうして得られるゾルを石油エーテル中で乳化すること、
d)得られるゲルを洗浄し、吸引により溶剤を除去すること、および
e)ゲルを乾燥し焼入れすること
によって調製できる。
【0054】
本発明による化合物は同様に、還元されたスズ酸化物をもつ負極材料を含む系に用いることもできる(DE10025762)。この負極材料は、
a)塩化スズ溶液に尿素を加えること、
b)溶液にウロトロピンを加えること、
c)こうして得られるゾルを石油エーテル中で乳化すること、
d)得られるゲルを洗浄し、吸引により溶剤を除去すること、
e)ゲルを乾燥し焼入れすること、および
f)得られたSnO2を気体供給可能なオーブン中で還元気体流にさらすこと
によって製造される。
【0055】
好ましくは、本発明による塩は導電性の塩として純粋な形で用いられ、その理由はこのようにすると特に優れた電気化学的特性の再生能が達成できるためである。
【0056】
本発明はまた、配位子Rの各々は同一でCF3残基を表し一般式(I)を有する本発明のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩の製造方法を対象とする。
【0057】
この方法においては、以下の一般式(X)、
n+([B(CN)4-n (X)
(式中、Mn+およびnは前記の意味をもつ)の少なくとも1種の塩を少なくとも1種の溶剤中で少なくとも1種のフッ素化剤と反応させることによってフッ素化し、このようにして得られる一般式(I)のフッ素化化合物は当業者に公知の方法により精製され単離される。
【0058】
フッ素化直後、テトラキスフルオロアルキルホウ酸塩の純度はしばしば>99%である。必要であれば、この塩のさらなる精製を当業者に公知の方法、例えば適切な溶剤または混合溶剤中での再結晶により実施することができる。当業者は簡単な予備試験によって適切な溶剤または混合溶剤を選択することができる。
【0059】
一般式(X)の化合物は、E.Bernhardt、G.Henkel、H.Willner、Z.Anorg.Allg.Chem.2000、Vol.626、p.560で公表された方法から類推して合成することができる。この引用文献をここに参照によって組み込み、開示の一部とみなす。
【0060】
本発明による方法において、フッ素化剤との反応は、好ましくは−80〜+20℃の範囲の温度、より好ましくは−60〜0℃の範囲の温度で実施される。
【0061】
本発明による方法において、適切なフッ素化剤としてフッ素、フッ化塩素、三フッ化塩素、五フッ化塩素、三フッ化臭素、五フッ化臭素、またはこれらのフッ素化剤の少なくとも2種の混合物を用いることが好ましい。フッ化塩素、三フッ化塩素またはフッ化塩素および/または三フッ化塩素を含む少なくとも2種のフッ素化剤の混合物を使用することが特に好ましい。
【0062】
一般式(X)の塩のフッ素化における適切な溶剤として、フッ化水素、五フッ化ヨウ素、ジクロロメタン、クロロホルム、またはこれらの溶剤の少なくとも2種の混合物を用いることが好ましい。フッ化水素を溶剤として用いることが特に好ましい。
【0063】
一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩はまた固体電解質に使用するのに適している。本発明の意味では、固体電解質は、任意選択で架橋されたポリマーおよび導電性塩を通常含むポリマー電解質、さらに任意選択で架橋されたポリマーおよび導電性塩に加えて少なくとも1種の溶剤を含むゲル電解質であると理解されている。
【0064】
従って本発明はまた、
a)少なくとも1種の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩、および
b)少なくとも1種のポリマー
を含む混合物を対象とする。
【0065】
本発明の意味における混合物は、成分a)およびb)の純粋な混合物、成分a)の塩が成分b)のポリマーに含まれている混合物、さらに化学的および/または物理的結合が成分a)の塩と成分b)のポリマーの間に存在する混合物を含む。
【0066】
本発明の好ましい実施形態において、本発明の混合物は5〜99wt%の成分a)および95〜1wt%の成分b)、より好ましくは60〜99wt%の成分a)および40〜1wt%の成分b)を含む。特定の重量分率の各々は成分a)およびb)の合計に対するものである。
【0067】
成分b)として、本発明による混合物は、ニトリル、好ましくはアクリロニトリル、ビニリデン、好ましくは二フッ化ビニリデン、アクリル酸エステル、好ましくはアクリル酸メチル、メタクリル酸エステル、好ましくはメタクリル酸メチル、環状エーテル、好ましくはテトラヒドロフラン、アルキレンオキシド、好ましくはエチレンオキシド、シロキサン、ホスファゼン、アルコキシシランの不飽和のホモポリマーまたはコポリマー、あるいは有機物で変性されたセラミック、もしくは少なくとも2種の前記のホモポリマーおよび/またはコポリマーおよび任意選択で少なくとも1種の有機物で変性されたセラミックの混合物を好ましくは含む。
【0068】
好ましくは、無機−有機ハイブリッドポリマーは有機物で変性されたセラミックとして適しており、これらのポリマーは有機物で変性されたシリコンアルコキシドの加水分解および融合とそれに続く無機骨格に付けられた架橋可能な基の架橋によって得られる。例として、適当な有機物で変性されたセラミックはORMOCERE(登録商標)の名称で市販されている。
【0069】
より好ましくは、成分b)は二フッ化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、テトラヒドロフランのポリマーまたはコポリマーであり、特に好ましくは二フッ化ビニリデンのホモポリマーまたはコポリマーである。
【0070】
これらの二フッ化ビニリデンのホモポリマーおよびコポリマーは、Atofina Chemicals,Inc.からKynar(登録商標)およびKynarflex(登録商標)の名称で、またSolvay CompanyによってSolef(登録商標)の名称で市販されている。
【0071】
本発明により使用されるポリマーはまた少なくとも部分的に架橋されていてもよい。架橋は当業者に公知の架橋剤を用いて公知の通常の方法によって実施できる。架橋はまた成分a)および任意選択でさらなる成分の存在下で実施することができる。
【0072】
一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩およびポリマーに加えて、本発明による混合物は溶剤あるいは2種以上の溶剤からなる溶剤の混合物を含むこともできる。
【0073】
好ましい溶剤は、有機炭酸エステル好ましくは炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、または炭酸メチルプロピル、有機エステル好ましくはギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル,酪酸エチル、γ−ブチロラクトン、有機エーテル好ましくはジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、有機アミド好ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド、硫黄含有溶剤好ましくはジメチルスルホキシド、亜硫酸ジメチル、亜硫酸ジエチル、またはプロパンスルトン、非プロトン性溶剤好ましくはアセトニトリル、アクリロニトリル、またはアセトン、あるいは前記の溶剤の少なくとも部分的にフッ素化された誘導体、もしくはこれらの溶剤および/またはこれらの溶剤がフッ素化された誘導体の少なくとも2種の混合物である。
【0074】
本発明はまた本発明の混合物の製造方法を対象とし、これにより少なくとも1種の前記一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩および少なくとも1種のポリマーと任意選択で少なくとも1種の溶剤が一緒に混合される。
【0075】
前記の成分は、好ましくは高温で、より好ましくは20〜90℃で、特に好ましくは40〜60℃で混合され、これらの温度は用いられる成分により替えてもよい。
【0076】
本発明はまた、電解質、1次電池、2次電池、コンデンサ、スーパーコンデンサ、および/またはガルバニ電池に、任意選択で他の公知の導電性塩および/または添加剤と組み合わせて、少なくとも1種の本発明によるテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または本発明による混合物を使用することを対象とする。
【0077】
さらに本発明によるテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩はオレフィンの重合に適している。それらはまた触媒活性を有する化合物を製造するのに適しており、テトラキスフルオロアルキルホウ酸アニオンがカチオン性触媒の対イオンとして機能する。従って、本発明はまた、テトラキスフルオロアルキルホウ酸塩をオレフィンの重合および触媒の製造に使用することを対象とする。
【0078】
本発明はまた、少なくとも1種の一般式(I)の本発明によるテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または本発明による混合物、さらに任意選択で他の導電性塩および/または添加剤を含む電解質、1次および2次電池、コンデンサ、スーパーコンデンサ、およびガルバニ電池を対象とする。他の導電性塩および添加剤は、例えばDoron Auerbach著「Nonaqueous Electrochemistry(非水系の電気化学)」、Marc Dekker Inc.、New York、1999;D.Lindenの「Handbook of Batteries(電池ハンドブック)」第2版、MacGraw−Hill Inc.、New York、1995、およびG.MamantovとA.I.Popov著「Chemistry of Nonaqueous Solutions、Current Progress(非水溶液の化学、最近の進歩)、VCH Verlagsgesellscaft、Weinheim、1994によって当業者に知られている。これらの引用文献をここに参照として組み込み、開示の一部であるとみなす。
【0079】
本発明による電解質には、好ましくは0.01〜3mol/l、より好ましくは0.01〜2mol/l、特に好ましくは0.1〜1.5mol/lの濃度で本発明のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩が含まれる。
【0080】
本発明の塩の溶剤として電解質は、有機炭酸エステル好ましくは炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、または炭酸メチルプロピル、有機エステル好ましくはギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル,酪酸エチル、γ−ブチロラクトン、有機エーテル好ましくはジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、有機アミド好ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド、硫黄含有溶剤好ましくはジメチルスルホキシド、亜硫酸ジメチル、亜硫酸ジエチル、またはプロパンスルトン、非プロトン性溶剤好ましくはアセトニトリル、アクリロニトリル、またはアセトン、あるいは前記の溶剤の少なくとも部分的にフッ素化された誘導体、もしくはこれらの溶剤および/またはこれらの溶剤がフッ素化された誘導体の少なくとも2種の混合物を好ましくは含む。
【0081】
本発明によるテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩および本発明の混合物は、水の存在による分解の徴候が長期間に渡ってないまたはほとんどないということ、およびそれらは大抵の溶剤または混合溶剤に対して良いないし非常に良い溶解性があるという点で利点がある。
【0082】
さらに、それらは固体および溶解した状態のいずれにおいても熱安定性に優れ、また化学的安定性に優れる。従って、本発明によるこの塩および混合物はフッ素などの強い酸化剤に対して安定である。
【0083】
これらの性質により、これらの導電性塩を含む電解質、電池、コンデンサ、スーパーコンデンサ、およびガルバニ電池を厳しい条件、例えば高温で、このような条件により耐用年数および性能に悪影響を受けることなくまた用いることができる。
【0084】
さらに、これらの電池、コンデンサ、スーパーコンデンサ、およびガルバニ電池は電圧が優れて一定であること、多くの充電/放電サイクルに渡って機能が制限されないこと、さらに製造コストが低いことなどによって際立っている。
【0085】
本発明によるテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または混合物を大きな電池、例えば電気自動車またはハイブリッド自動車で使用されるようなもので用いることにはまた大きな利点がある。というのは毒性があり強力な腐蝕性のフッ化水素が電池の損傷、例えば、水、例えば湿気または消火水との接触なしの事故、の場合にさえ形成されないからである。
【0086】
【実施例】
本発明は実施例を参照し以下に説明される。これらの実施例は単に本発明を例示するためのものであり、本発明の一般的な考え方を制限しない。
【0087】
実施例1
テトラキストリフルオロメチルホウ酸カリウム、K[B(CF34]の調製
1a)85mg(0.60mmol)のNH4[B(CN)4]を、250mlのPFA(テトラフルオロエチレン/過フッ化プロピルビニルエーテルコポリマー)反応容器中で減圧乾燥した。続いて、約5mlのフッ化水素および28.4mmolのフッ化塩素(気体体積法で計量された)を反応容器に凝縮させた。反応混合物を攪拌しながら20〜25℃の温度でゆっくり加熱し、攪拌をこの温度でさらに48時間続けた。その後すべての揮発成分を減圧下反応混合物から除去した。こうして得られた残留物を約5mlの蒸留水に入れ、200mgの炭酸カリウムで中和し、そして水を減圧除去した。テトラキストリフルオロメチルホウ酸カリウム、K[B(CF34]、を得られた残留物からジエチルエーテルで抽出した。このジエチルエーテルを留去し、173mg(0.53mmol)のK[B(CF34]を得た。
【0088】
別法として、K[B(CF34]の合成を実験手順1b)または1c)により実施することができる。
【0089】
1b)1.512g(11.4mmol)のNH4[B(CN)4]を、500mlのステンレススチールのオートクレーブで減圧乾燥した。続いて、約30〜40mlのフッ化水素および562mmolのフッ化塩素(気体容量的方法で計量された)を反応容器に凝縮させた。反応混合物を攪拌しながら20〜25℃の温度でゆっくり加熱し、攪拌をこの温度でさらに48〜72時間続けた。その後すべての揮発成分を減圧下反応混合物から除去した。こうして得られた残留物を約50mlの蒸留水に入れ、3.8gの炭酸カリウムで中和し、そして水を減圧除去した。テトラキストリフルオロメチルホウ酸カリウムK[B(CF34]を得られた残留物からジエチルエーテルで抽出した。このジエチルエーテルを留去し、3.4g(11.2mmol)のK[B(CF34]を得た。
【0090】
1c)105mg(0.79mmol)のNH4[B(CN)4]を、250mlのPFA(テトラフルオロエチレン/過フッ化プロピルビニルエーテルコポリマー)反応容器中で減圧乾燥した。続いて、約5mlのフッ化水素および11.4mmolの三フッ化塩素(気体容量的方法で計量された)を反応容器に凝縮させた。反応混合物を攪拌しながら20〜25℃の温度でゆっくり加熱し、攪拌をこの温度でさらに19時間続けた。その後すべての揮発成分を減圧下反応混合物から除去した。こうして得られた残留物を約7mlの蒸留水に入れ、300mgの炭酸カリウムで中和し、そして水を減圧除去した。テトラキストリフルオロメチルホウ酸カリウムK[B(CF34]を得られた残留物からジエチルエーテルで抽出した。このジエチルエーテルを留去し、209mg(0.69mmol)のK[B(CF34]を得た。
【0091】
K[B(CF34]の一部を重水素置換アセトニトリル(200mg/ml、1mol/25molCD3CN)に溶解し、11Bおよび19FNMR分光法を用いて特性評価をした。11BNMRスペクトルは160.5MHz、19FNMRスペクトルは470.6MHz、および13CNMRスペクトルは125.8MHzの周波数で記録された。内標準として、11BNMR分光法ではδ=0ppmに(C252OBF319FNMR分光法ではδ=0ppmにCFCl313CNMR分光法ではδ=0ppmにテトラメチルシラン(TMS)を用いた。NMR分光法のデータは以下のようであった。
【0092】
11BNMRスペクトル:
δ=−18.94ppm、2J(1119F)=25.92Hz、1J(1113C)=73.4Hz、1Δ11B(12/13C)=0.0030ppm、線幅0.5Hz
19FNMRスペクトル:
δ=−61.60ppm、2J(1911B)=25.92Hz、2J(1910B)=8.68Hz、2Δ19F(10/11B)=0.0111ppm、1J(1913C)=304.3Hz、1Δ19F(12/13C)=0.1315ppm、3J(1913C)=3.9Hz、3Δ19F(12/13C)=0.0010ppm、4J(1919F)=5.8Hz、線幅0.4Hz
13CNMRスペクトル:
δ=132.9ppm、1J(1319F)=304.3Hz、3J(1319F)=4.0Hz、1J(1311B)=73.4Hz、1J(1310B)=24.6Hz、1Δ13C(10/11B)=0.0029ppm、線幅1.5Hz
このようにして得られたテトラキストリフルオロメチルホウ酸カリウムの純度は、>99%であった。K[B(CF34]は容易に水、ジエチルエーテルおよびアセトニトリルに溶解するが、ジクロロメタン、ペンタンおよびヘプタンに不溶である。示差熱走査熱量測定によれば、この塩は320℃まで固体状態で安定であり(ΔH=−90J/g)、−63℃(ΔH=4.5J/g)および−47℃(ΔH=7.8J/g)に2つの相転位がある。
【0093】
それぞれの粗生成物を中和するのに炭酸カリウムのかわりに他の炭酸塩、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸ルビジウム、または炭酸セシウムもしくはそれらの混合物を用いた場合、対応するテトラキストリフルオロメチルホウ酸のリチウム塩、ナトリウム塩、ルビジウム塩、またはセシウム塩を同じ方法で得ることができ、対応するリチウムまたはナトリウム塩はそれに結合する溶剤分子をもち、それは引き続いてゆっくりそれぞれの塩を加熱することによって除去できる。
【0094】
実施例2
[Li(THF)x][B(CF34]の合成
173mgのK[B(CF34](0.57mmol)および24mgの塩化リチウムをポリテトラフルオロエチレン製バルブを備える50mlのガラスフラスコ中で減圧乾燥した。次に、約10mlのテトラヒドロフランをフラスコに濃縮し、そして反応混合物を20〜25℃で1時間攪拌した。生成した塩化カリウムの沈澱を次に濾別した。こうして得られた溶液を減圧で20〜25℃の温度で十分に濃縮した。テトラヒドロフランを除去した後、300mgの[Li(THF)x][B(CF34]を得た。
【0095】
固体状態で、テトラキストリフルオロメチルホウ酸リチウムは168℃まで安定である(ΔH=−260J/g)。それは、水、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メタノール、およびアセトンに容易に溶解する。テトラヒドロフラン溶媒和分子は140℃までに1個づつ除去される(97℃、ΔH=7J/g、130℃、ΔH=4J/g)。
【0096】
実施例3
Li[B(CF34]の合成
4.233g(12.99mmol)のK[B(CF34]および1.225g(13.07mmol)のLiBF4を2:1:2の比の炭酸エチレン、炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチル混合溶剤13.052gに加えた。生成したKBF4の沈澱を濾過によって除去した。このようにして得られたLi[B(CF34]の溶液(14.522g、11.7ml)の塩濃度は、22.6wt%すなわち0.96mol/lであった。
【0097】
実施例4
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラキストリフルオロメチルホウ酸の合成
等モル量のテトラキストリフルオロメチルホウ酸カリウムおよび塩化1−エチル−3−メチルイミダゾリウムを20〜25℃の温度でアセトニトリルに懸濁させた。次いで、この混合物を10時間この温度で攪拌し、生成した塩化カリウムを完全に除去するように冷却してガラスフリットで減圧濾過した。溶剤を減圧下に溜去し、そしてこのようにして得た生成物を減圧乾燥した。
【0098】
実施例5
Li[B(CF34]およびLiPF6のイオン伝導性の比較
2:1:2の体積比の炭酸エチレン、炭酸ジエチルおよび炭酸ジメチル混合物に各塩の溶液を調製し、25℃の温度で測定した。
【0099】
伝導率測定を、Knick 703伝導率計およびジャケットチューブをもつKnick 4極測定セルを用いておこなった。温度調整をTI4空調キャビネット中で実施し、また温度をPt 100抵抗温度計を用いて制御した。
【0100】
各々の濃度および各々のイオン伝導率を以下の表1に示す。
【0101】
【表1】
Figure 0003728236
【0102】
LiPF6に比較して、本発明によるLi[B(CF34]塩のイオン伝導性は改善されている。
【0103】
実施例6
Li[B(CF34]の電気化学的安定性に関する試験
白金作用電極、リチウム対向電極およびリチウム対照電極を含む測定セルで、炭酸エチレン、炭酸ジエチルおよび炭酸ジメチル(体積比2:1:2)中、0.96モル溶液のLi[B(CF34]について、連続3回のサイクロボルタンモグラムを記録した。このために、残留電位から出発し、電位を最初10mV/sの上昇率でLi/Li+の電位に対して6.0Vまで増加させ、次に低下させ残留電位に回帰させた。このようにして得たサイクロボルタンモグラムには電解質分解のいかなる徴候もなかった。

Claims (29)

  1. 一般式(I)
    n+([BR4-n (I)
    (式中、Mn+は1価、2価、または3価のカチオンであり、
    配位子Rの各々は同一で直鎖または分岐鎖であり、(Cx2x+1)で表され、1≦x≦8、
    n=1、2または3である
    (M n+ はアルカリ金属または一般式:NR 11 12 13 14 (R 11 〜R 14 はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、またはアリール基)で表されるアンモニウム基を除く)。)
    のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  2. n+カチオンがマグネシウムまたはアルミニウムカチオンであることを特徴とする請求項1に記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  3. n+が、一般式[N(R 7 4 + 、0≦k≦4として[P(N(R 7 2 k 4-k + 、または[C(N(R 7 2 3 + の一般式の有機カチオンであり、式中、残基R7の各々は同一であるかまたは異なり、
    H、
    o2o+1-p-qpq、または

    を表し、式中、
    1≦o≦10、
    0≦p≦2o+1、
    0≦q≦2o+1であり、
    Aは任意選択でヘテロ原子をもつ芳香族残基またはシクロアルキル残基を表すことを特徴とする請求項1に記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  4. 1≦o≦6、0≦p≦2o+1、0≦q≦2o+1であり、またAが任意選択でヘテロ原子をもつ芳香族残基、またはシクロアルキル残基を表すことを特徴とする請求項3に記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  5. Aが、任意選択で窒素および/または硫黄および/または酸素原子を含む5または6員環の芳香族残基、またはシクロアルキル残基を表すことを特徴とする請求項3または4に記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  6. n+が一般式(II)〜(IX)の複素芳香族カチオンであり、
    Figure 0003728236
    (式中、残基R1〜R6は各々同一であるかまたは異なり、また任意選択で残基R1〜R6の2つは共に、H、ハロゲン、あるいは任意選択でF、Cl、N(Ca(2a+1-b)b2、O(Ca(2a+1-b)b)、SO2(Ca(2a+1-b)b)、またはCa(2a+1-b)bによって置換されたC18のアルキル残基を表し、式中1≦a≦6、および0≦b≦2a+1である)ことを特徴とする請求項1に記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  7. 各々の配位子Rが同一で(Cx2x+1)を表し、x=1または2であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  8. 配位子Rの各々が同一で、CF3残基を表すことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩。
  9. 少なくとも1種の一般式(X)
    n+([B(CN)4-)n (X)
    (式中、 n+ は1価、2価、または3価のカチオンである)の化合物が少なくとも1種の溶剤中で少なくとも1種のフッ素化剤と反応することによってフッ素化され、このようにして得られる請求項1に記載の一般式(I)のフッ素化化合物が通常の方法により精製され単離されることを特徴とする請求項8に記載のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩の製造方法。
  10. フッ素化剤との反応が−80〜20℃の範囲の温度で実施されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. フッ素、フッ化塩素、三フッ化塩素、五フッ化塩素、三フッ化臭素、五フッ化臭素、またはこれらのフッ素化剤の少なくとも2種の混合物がフッ素化剤として用いられることを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
  12. フッ化水素、五フッ化ヨウ素、ジクロロメタン、クロロホルム、またはこれらの溶剤の少なくとも2種の混合物が溶剤として用いられることを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の方法。
  13. a)少なくとも1種の請求項1から8に記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩、および
    b)少なくとも1種のポリマー
    を含む混合物。
  14. 混合物が5〜99wt(重量)%の成分a)および95〜1wt%の成分b)を含み、重量分率の各々は成分a)およびb)の合計に対するものであることを特徴とする請求項13に記載の混合物。
  15. 成分b)が、ニトリル、ビニリデン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、環状エーテル、アルキレンオキシド、シロキサン、ホスファゼン、アルコキシシランの不飽和のホモポリマーまたはコポリマー、あるいは有機物で変性されたセラミック、あるいは少なくとも2種の前記のホモポリマーおよび/またはコポリマーおよび任意選択で少なくとも1種の有機物で変性されたセラミックの混合物であることを特徴とする請求項13または14に記載の混合物。
  16. 成分b)が二フッ化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、テトラヒドロフランであることを特徴とする請求項15に記載の混合物。
  17. ポリマーが少なくとも部分的に架橋されていることを特徴とする請求項13から16のいずれかに記載の混合物。
  18. 混合物がさらに少なくとも1種の溶剤を含むことを特徴とする請求項13から17のいずれかに記載の混合物。
  19. 有機炭酸エステル、有機エステル、有機エーテル、有機アミド、非プロトン性溶剤、あるいは前記の溶剤の少なくとも部分的にフッ素化された誘導体、あるいはこれらの溶剤および/またはこれらの溶剤がフッ素化された誘導体の少なくとも2種の混合物が溶剤として存在することを特徴とする請求項18に記載の混合物。
  20. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩および少なくとも1種のポリマーおよび任意選択で少なくとも1種の溶剤が混合されることを特徴とする請求項13から19のいずれかに記載の混合物の製造方法。
  21. 前記の混合が20〜90℃で実施されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または少なくとも1種の請求項13から19のいずれかに記載の混合物を電解質、1次電池、2次電池、コンデンサ、スーパーコンデンサ、またはガルバニ電池に、任意選択で他の導電性塩および/または添加剤と組み合わせて使用する方法
  23. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または少なくとも1種の請求項13から19のいずれかに記載の混合物を含む電解質。
  24. 電解質中におけるテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩の濃度が0.01〜3mol/lであることを特徴とする請求項23に記載の電解質。
  25. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または少なくとも1種の請求項13から19のいずれかに記載の混合物を含む1次電池。
  26. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または少なくとも1種の請求項13から19のいずれかに記載の混合物を含む2次電池。
  27. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または少なくとも1種の請求項13から19のいずれかに記載の混合物を含むコンデンサ。
  28. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または少なくとも1種の請求項13から19のいずれかに記載の混合物を含むスーパーコンデンサ。
  29. 少なくとも1種の請求項1から8のいずれかに記載の一般式(I)のテトラキスフルオロアルキルホウ酸塩または少なくとも1種の請求項13から19のいずれかに記載の混合物を含むガルバニ電池。
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