JP5682901B2 - スピニング加工性に優れるTi添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 - Google Patents

スピニング加工性に優れるTi添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5682901B2
JP5682901B2 JP2008239044A JP2008239044A JP5682901B2 JP 5682901 B2 JP5682901 B2 JP 5682901B2 JP 2008239044 A JP2008239044 A JP 2008239044A JP 2008239044 A JP2008239044 A JP 2008239044A JP 5682901 B2 JP5682901 B2 JP 5682901B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tin
less
stainless steel
spinning
ferritic stainless
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008239044A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010070799A (ja
Inventor
矢沢 好弘
好弘 矢沢
加藤 康
康 加藤
笠茂 利広
利広 笠茂
宇城 工
工 宇城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2008239044A priority Critical patent/JP5682901B2/ja
Publication of JP2010070799A publication Critical patent/JP2010070799A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5682901B2 publication Critical patent/JP5682901B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、自動車の排気ガス系部材、家電等に用いられる、スピニング加工性に優れたTi添加フェライト系ステンレス鋼板に関する。
自動車排気系部材には、加工性と耐食性に優れたSUS 409Lや、SUS432 、SUS 436Lなどのフェライト系ステンレス鋼が多用されている。例えば、自動車のエンジンから排出された排気ガスを処理する、触媒コンバーターのハウジングやマフラー等がその一例である。
近年、このような触媒コンバーターのハウジングは、本体とほぼ同じ径の素管(溶接管)にスピニング加工を施して成形される場合が多くなっており、その成形も高度化し、素材に求められる要求特性も高度化してきている。
従来スピニング加工性に関しては、特許文献1には製造方法に関する特許が、特許文献2には溶接部の特性を規定した特許が、特許文献3や特許文献4には鋼中の析出物を規定する特許が開示されている。
すなわち、特許文献1では、素管を3つのローラで把持し、ローラの長手方向相対移動速度と管の回転数により定まる幾何学的なスパイラル角に対する差が1度以内となるようにローラを長手方向に傾斜させて、3つのローラと素管を長手方向に相対的に移動させるとともに、ローラを管半径方向に移動させることにより、素管にテーパー加工を施すテーパー鋼管の製造方法が開示されている。
特許文献2には、溶接管のスピニング加工性に及ぼす溶接金属部のミクロ組織、および鋼板成分の影響について、綿密な調査、検討を行い、溶接により形成された溶接金属部の断面形状が鋼板厚さの0.9 倍以上の溶込み深さと、鋼板厚さ以下の管内面側幅とを有することを特徴とするスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接管が開示されている。
さらに、特許文献3には、フェライト系ステンレス鋼板において、含有酸素量を100ppm以下に制御することでスピニング加工時に割れの起点となるSiO含有介在物を極力少なくした組織とすることに加え、スピニング加工前に当該鋼板端面又は溶接管端面に切削又は研磨の端面処理を施して割れの起点となるせん断加工歪みを予め除去した後、スピニング加工を施す方法が開示されている。
さらには、特許文献4には、Ti、Ni、C、Mn等の主要構成元素の含有量を規制するとともに、Ti等とともに介在物や析出物を形成するSの含有量を規制することで、破断の起点となる前記介在物や析出物の出現を抑制してスピニング加工性を向上させることが開示されている。
特開平10−24323号公報 特開2004−243354号公報 特開2006-291294 号公報 特開2003−342694号公報
上記特許文献1〜4に開示された技術により、スピニング加工時の割れの抑制はある程度は図れるが、当該技術も、代表的なスピニング加工割れである母材管端からの割れや、母材平板部から圧延方向への縦方向への割れに対しては、特に窒化物(TiN)に起因した割れを抑制する技術は開示されていない。
本発明は、上記した問題点を解決すべく、従来からのフェライト系ステンレス鋼板では解決し得なかった、スピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
発明者等は、フェライト系ステンレス鋼板のスピニング加工性に及ぼす鋼板成分や析出物ついて鋭意研究を重ね、さらに、スピニング加工時の亀裂の発生と伝播を助長すると考えられるTiNの鋼中における形態と割れの関係を調査し、フェライト系ステンレス鋼中のN含有量が多く、しかもTiNが粗大かつ析出量が多い場合にスピニング加工時割れが発生しやすくなることを知見した。
そこで、C、Si、Mn、P、S、Cr、NiおよびAl含有量をはじめとする鋼成分を規制すると共に、TiおよびNを一定量添加してTiNの析出物性状を制御することによって、スピニング加工性時における管端の割れや母材部の圧延方向への縦割れが飛躍的に低減できることを知見した。
TiNの増加により、せん断端面に割れ(特に端面われ)が発生しやすくなる原因については、次のように考えられる。
鋼中N含有量の増加によりスピニング加工時に亀裂の発生と伝播の起点となるTiNを主体とする(TiNおよびTiC、FeTiPの複合炭化物が主)介在物が増加すること。
TiNは他のTi系析出物に比べ析出温度が高温で粗大化しやすく、液相中に析出した場合、最大10μmを超えるものもあること。
さらに、粗大であるとともに、立方晶(Cubic)形状であるため、端面に応力が集中しやすいこと。 すなわちTiNを主体とする析出物は加工時端面に応力が集中し、亀裂の発生と伝播の起点となるとともに、母材せん断端面の変形能に影響を及ぼし、破断面の割合を増加させること。
破断面の割合が増加した端面は破断限界歪みが増加するために、端面に引張応力が発生するスピニング加工が施されるとき、加工割れに至り、その伝播が助長されるものと考えられる。 本発明の要旨は、以下の通りである。
第一の発明は、質量%でC≦0.02%、Si≦0.5%、Mn≦1.5%、Cr:11%以上23%以下、P≦0.06%、S≦0.03%、Al≦1.0%、N≦0.015%、Ti≦0.30%を、下記式(1)および式(2)の関係を満足する範囲において含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、TiNの平均粒径が5.0μm以下、前記TiNのアスペクト比が0.7以上、前記TiNの析出物密度が1.0×10個/mm以上8.0×10個/mm以下、フェライト結晶粒度6.0以上としたことを特徴とするスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板である。
Ti/(C+N)>11 ・・・(1)
0.0010<(Ti×N)<0.0027 ・・・(2)
なお、上記式(1)、(2)においてC、Ti、Nはそれぞれ、各元素の質量%を示す。
第二の発明は、更に、質量%でNb≦0.4%、V≦0.4%、Zr≦0.4%の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする第一の発明に記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板である。
第三の発明は、更に、質量%で、Mo≦3.0%を含有することを特徴とする第一または第二の発明に記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板である。
第四の発明は、更に、質量%で、Cu:0.05%以上1.0%以下、Co:0.05%以上0.2%以下、Ni:0.05%以上2.0%以下の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする第一乃至第三の発明の何れかに記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板である。
第五の発明は、更に、質量%で、Ca:0.0007%以上0.0030%以下を含有することを特徴とする第一乃至第四の発明の何れかに記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板である。
第六の発明は、更に、質量%で、B:0.0005%以上0.01%以下を含有することを特徴とする第一乃至第五の発明の何れかに記載のスピニング加工性に優れたヘライト系ステンレス鋼板である。
第七の発明は、第一乃至第六の発明の何れかに記載の成分組成を有する鋼を連続鋳造するに際し、溶鋼過熱度を15〜60℃とし、TiN析出温度域である1500〜1300℃の間を5℃/s以上の冷却速度で冷却してスラブとした後に熱間圧延し、800〜1000℃で熱延板焼鈍した後、冷間圧延し850〜1050℃で再結晶焼鈍することを特徴とするスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法である。
本発明によれば、鋼成分を規制すると共に、スピニング加工時に亀裂の発生と伝搬を助長するTiN析出物の平均粒径、アスペクト比、析出物密度を所定の範囲に制御したのでスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板が得られた。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において鋼の成分組成を上記の範囲に限定した理由について説明する。なお、成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。また、元素記号で表した数式は、その元素の組成(質量%)を示す。
C:0.02%以下
Cは、鋼中に固溶状態で存在すると伸び、r値を劣化させるため、製鋼工程で可能な限り除去することが望ましい。また、Cは、靱性、加工性を低下させるだけでなく、自動車の排気系部材に適用する場合に特に、重要な溶接部の鋭敏化特性を低下させ、耐食性を損なうので含有量は低い程望ましい。
本発明では、固溶Cは、後述するTiおよびNbにより炭化物として固定するが、C含有量が0.02%を超えると、固溶Cを固定するためにTi、Nb含有量が増大し、加工性が低下する。そのため、C含有量は0.020%以下とする。r値、伸び等加工性及び炭化物の析出量規制の観点から、C含有量は0.0020%以下、より好ましくは、0.0010%以下とするのが良い。
Si:0.5%以下
Siは、本発明における重要な元素の一つである。すなわち、Siは固溶強化で鋼を固質化し、スピニング加工性および靱性を低下させので、これらの含有量を低減する方が望ましい。しかし、SiはTiNの溶解度積に影響を及ぼし、添加量が多くなるとTiNの析出を促進する。従って、本発明では、Siは0.5%以下で含有させるものとした。より好ましくは0.3%以下である。
Mn:1.5%以下
Mnは、MnSを形成して熱間加工性に有害なSを無害化する。Mn含有量が0.05%未満ではSを無害化する効果が十分でなく、また、1.5%を超えると上記効果が飽和し、またMnの固溶強化による伸びの劣化が大きくなるため、1.5%以下に制限する。好ましくは0.5%以下である。
P:0.06%以下
Pは、強度を高めるのに有効な元素であるが、粒界に偏析しやすくそのため、Bを含有した場合には、Bの粒界強化作用を低減させ、溶接部の耐二次加工脆性を劣化させる。また、加工性や靭性、高温疲労特性も劣化させる傾向があるので、低い方が望ましい。しかし、過度に低減すると製鋼コストの上昇を招くので0.06%以下とする。より好ましくは0.03%以下である。
S:0.03%以下
Sは、本発明における重要な元素である。すなわち、SはTi等と析出物や介在物を形成し、これらがスピニング加工時における破断の起点となる。特に、素管を電縫溶接で形成した場合には、メタルフローにより板厚中央に偏析していた析出物や介在物が管の表面に露出し、破断の起点となり易くなる。そこで、本発明では、S量は0.03%以下とする。より好ましくは0.010% 以下である。
Cr:11〜23%
Crは、耐熱性、耐酸化性および耐食性の向上に有効な元素であり含有量が11%に満たないと十分な耐食性が得られず、一方23%を超えると靱性、加工性が低下するので、Cr含有量は11%〜23%の範囲とした。
Al:1.0%以下
Alは、製鋼における脱酸剤として、0.01%以上の添加が必要である。しかし、Al含有量が1.0%を超えると固溶強化による伸びの低下が起こる。さらに、過度の添加は介在物を生成し、表面外観および耐食性を劣化させる。そのため、Al含有量は1.0%%以下とする。なお、AlはAlNとして鋼中のNを析出物に変え鋼の清浄度を低下させる。 また、微細なTiNはδ-フェライトの凝固核として溶接部組織に微細化寄与するため、微細TiNの効果を保つために好ましくは、0.001〜0.6%、より好ましくは、0.01〜0.05%である。
N:0.015%以下
Nは、本発明でTiとともに重要な元素の一つである。Tiの添加により溶鋼中または凝固初期過程の高温な温度域でTiNを形成し、室温に持ちきたされる。TiNは結晶構造がB1型(NaCl型)であり、δフェライトの格子定数0.4054nmに近い0.4242nmの格子定数を有する。整合性が良いことからδフェライトの凝固核として有効に作用することが知られている。
しかし、N含有量が0.015%を超えるとTiNの析出温度が高くなり、溶鋼中で晶出することで粗大化しやすくなるとともにN含有量が多くなるとTiN析出体積も多くなり、割れが顕著になること、TiNに起因した表面傷が顕著になる。また、粗大なTiNに起因した鋼板の延性が劣化する。これらのことからN含有量は、0.004%以下が好ましい。成形性をさらに向上させるためには0.002%以下とすることが望ましい。
Ti:0.30%以下、Ti/(C+N)>11
Tiは、本出願で最も重要な元素の一つである。優先的に炭窒化物を形成して固溶CおよびNを低減し、Crの炭窒化物形成を抑制し、延性、靱性、溶接性および耐食性を高める上で有用な元素である。しかしながら、その効果はTi/(C+N)で11超えでないと十分ではなく、特に溶接部でのCr炭化物析出に起因した鋭敏化を抑制するには不可欠である。
なお、Tiは0.30%を超えるとN含有量にも依存するが、割れの発生と伝播の起点になりうるTiNの析出量、サイズや析出形態に影響を及ぼす。本願ではTiNの析出制御の観点からTi含有量を0.30%以下とした。なお、TiNは形状がCubic状であり、端部に応力が集中しやすく、加工時割れの発生と伝播の起点となりうる。そこでTiの好適な範囲は0.10〜0.25%である。
Ti×N: 0.0010<(Ti×N)<0.0027
TiNサイズと密度を規定するためには(Ti×N)の規定が有効である。 特にTi×N含有量が高くなると溶鋼中からTiNが晶出しやすくなり、粗大化しやすくなるとともに、その析出量(Volume)も多くなるため、クラスター化しやすく割れにとって有害となる。あわせて、粗大なTiNに起因することが知られている表面傷(チタンストリンガー)の原因ともなるので、(Ti×N)<0.0027とした。
なお、Tiは鋼中のCをTiCとして固定して、鋭敏化を抑制する作用があるため、適量の添加が必要である。 また、TiNはδフェライトの凝固核としても作用するので溶接部組織の微細化、等軸晶率向上に有効である。また、TiNはその周囲にTiC、NbCを複合析出して微細析出物の減少を促し、母相中の固溶C、NをTiNとの複合析出物として低減する作用がある。さらに精錬での負荷も考慮し下限を0.0010<(Ti×N)とした。
TiNの平均粒径:5.0μm以下
TiNの長軸(a)と短軸(b)は次のようにして求める。試験片の板面に垂直で、かつ圧延方向に平行な断面を10%AA液(10%アセチルアセトン‐1%塩化テトラメチルアンモニウム‐メタノール)で電解した後、抽出レプリカを採取し、透過型電子顕微鏡(加速電圧200kV)で0.2万〜6万倍の倍率で、視野にあるCubic状のTiNを大きい順に50個(あるいはそれ以上)観察する。
なお、析出物は、個々にEDAX(エネルギー分散型X線分析装置)を用いて元素分析を行い、組成を調べることにより、TiN析出物であると同定できる。TiNの形状はほぼ立方体または直方体であることが多い。
粒径の大きいTiNは割れの原因となりやすいので、個々のTiNについて、直方体各面のうちの観察面とほぼ平行となる面をなす長方形の長辺方向の切断線分を長軸とし、この長軸と直交する方向(短辺方向)の切断線分を短軸として、(長軸長さ+短軸長さ)/2を求め、これを全TiN観察個数について平均したものをTiN平均粒径とする。ただし、粒径が1.0μm以下のものは評価に用いなかった。
なお、TiNはNaCl型(B1)型の結晶構造を有する。格子定数は0.4242nm。 フェライト母相(固相)中から析出するTiNは板状または棒状の析出物であると考えられるが、液相中から晶出したTiNは均等な形状、すなわち立方晶(Cubic)に近い形状であると考えられる。
アスペクト比:0.7以上
アスペクト比とは、TiNの長軸(a)と短軸(b)の比をいう。
上述したような手法に従い試料を調整し、TiNをSEM観察して、図2に示したTiNの長軸(a)と短軸(b)を測定した。TiNをCubic形状(液相中から晶出)とした場合は、アスペクト比(a/b)は1に近くなる。
しかしTiNは、その後周囲にTiC、FeTiPなどを複合析出し、形状が一部変化することがある。そこで、ここではアスペクト比(a/b)が0.7以上をCubic形状とした。 なお、液相中、液相+固相の2相域で析出したTiNは、δフェライトの凝固核となるため等軸結晶率の向上により、リジングの改善にも寄与することが考えられる。
なお、アスペクト比(a/b)が0.7未満の析出物は板状と定義した。このTiNはクラスター化(凝集化)しやすいため、小さくても集まると有害である。また、液相中から晶出しないとδフェライトの凝固核として作用しないためリジング改善、溶接部組織の微細化への寄与も小さい。 また微細かつ多量に析出すると析出強化により素材を硬質化するためその形状のアスペクト比(a/b)を0.7以上とした。
TiNの析出物密度:1.0×10個/mm以上8.0×10個/mm以下
TiNの析出物密度は鋼の材質、表面傷などに大きな影響を及ぼす。また、析出物の密度が高いと、TiNがクラスター化(凝集化)した場合、微細なTiNでも傷が割れの原因となる。また亀裂の伝播サイトが多く、割れが助長される。そこでTiNの析出物密度を8.0×10個/mm以下とした。
なお、精錬での負荷、鋼中のC,Nを十分固着するために必要なTi含有量を確保するという観点からTiNの下限析出物密度を1.0×10個/mmとした。以上よりTiNの析出物密度の適正範囲を1.0×10個/mm以上8.0×10個/mm以下とした。なお、特に表面傷の観点からTiNの析出物密度は好ましくは5.0×10個/mm以下となる。
なお、図1に代表的なTiN個数観察時の光学顕微鏡写真の一例を示す。析出物数の測定は、200倍の光学顕微鏡観察により、各サンプル20視野写真を撮影(図1参照)し、目視で観察可能な析出物をカウントし、単位面積あたりの析出物数を算出した。図3はTiNの析出物密度と1μm以上のTiNの平均粒径(μm)の関係がスピニング加工性に及ぼす影響を示す図である。スピニング加工性において割れを生じないTiNの析出物密度の上限は8.0×10個/mmであることが判る。
以上、基本成分について説明したが、本発明ではその他にも、以下に述べる元素を適宜含有させることができる。
Nb:0.4%以下、V:0.4%以下、Zr:0.4%以下
Nb、V、Zrはいずれも炭化物形成により鋼中の固溶炭素の無害化を目的として添加される。これら元素の添加により耐食性や深絞り性(r値)を向上させる効果を有しており、単独、もしくは複合して添加する。また、これらの添加で形成された各種炭化物は、熱延板の粒径を微細化してr値の向上に寄与するとともに、仕上焼鈍における結晶粒成長を抑制し、微細組織とすることにより耐二次加工脆性を向上させる。
しかしそれぞれ、Nb:0.4%、V:0.4%、Zr:0.4%を超えて添加すると、固溶Nb、V、Zr量が鋼中に多くなり鋼の加工性を損なう。 そこでそれぞれの元素添加の上限をNb:0.4%、V:0.4%、Zr:0.4%とした。
Tiとの複合添加を考えた場合、好ましくはNb:0.2%以下、V:0.2%以下、Zr:0.2%以下である。
Mo:3.0%以下
Moも、Cu同様、耐食性の改善に有効な元素である。しかしながら、3.0%を超えて添加すると、スピニング加工性が低下するだけでなく、オーステナイト相の安定性が低下し、特に溶接熱影響部の靱性が低下する。このため、Moは3.0%以下で含有させるものとした。なお、スピニング加工性と耐食性の両立という観点からはMo含有量は0.1〜1.0%の範囲が好適である。
Cu:0.05%以上1.0%以下、Co:0.05%以上0.2%以下、Ni:0.05%以上2.0%以下
Cu、Co、Niは、耐食性、特に耐硫酸溶液中における耐食性を向上させる元素でる。しかしながら、Cu:1.0%、Co:0.2%、Ni:2.0%を超えて添加すると、熱間圧延等における熱間割れのおそれが生じる。またその効果は、Cu:0.05%、Co:0.05%、Ni:0.05%以上添加しないと明瞭に現れないので、Cu:0.05%以上1.0%以下、Co:0.05%以上0.2%以下、Ni:0.05%以上2.0%以下を好適範囲とした。
なお、より好ましくは効果が顕著となる 0.1%を下限とし、0.2%以下で含有させることが望ましい。一方、これら元素は好適範囲を超えて添加すると、鋼が硬質化し、また、応力腐食割れ感受性が増大する。
Ca:0.0007%以上0.0030%以下
Caは、微量の添加により、Ti添加鋼の連続鋳造の際に発生しやすいTi系介在物によるイマージョンノズルの閉塞を有効に防止する効果を有する。しかし、0.0007%以上でないとその効果は少なく、また0.0030%を超えると耐食性を著しく低下させる。好ましくは、0.0010〜0.0015%の範囲である。
B:0.0005%以上0.01%以下
Bは、焼入れ性の向上を通じて特に溶接熱影響部の靱性改善に効果がある。しかしながら、含有量が0.0005%未満ではその効果に乏しく、一方0.01%を超える添加では、硬化が大きくなり、母材、溶接熱影響部とも、じん性および加工性が損なわれる。このため、Bは0.0005%以上0.01%以下の範囲で含有させるものとした。なお、より好ましくは0.0010%以上0.0050%以下の範囲である。
以上の各成分のほかは、Feおよび不可避的不純物である。ただし、Sn:0.3%以下、Mg:0.005%以下を必要に応じて含有していても、本発明の各特性に格別の影響を及ぼさない。
フェライト結晶粒度番号: 6.0以上
冷延鋼板の結晶粒径の大きさと表面粗さは、耐二次加工脆性や加工後の肌荒れに大きな影響を及ぼす。すなわち、冷延鋼板の結晶粒径は機械的特性を確保した範囲で小さく、表面粗さが小さいほど好ましい。冷延鋼板の結晶粒径は、仕上げ焼鈍し、酸洗した後、あるいはさらに、スキンパス圧延した後の平均結晶粒径が大きくなると、深絞り加工後の製品表面の凹凸が顕著となり、耐二次加工脆性が低下する。
また、加工後の製品表面に生じたオレンジピールと呼ばれる肌荒れは外観の悪化を招く。この傾向は、粒度番号が6.0未満では著しくスピニング加工性が低下するため、フェライト結晶粒度番号は6.0以上とする。望ましくは、フェライト結晶粒度番号は7.0以上が好ましい。
また、平均結晶粒径は、小さいほど耐二次加工性、その他の特性は向上するが、微細粒を得るためには、製造上の負荷、特に熱延工程での負荷が大きくなるので、平均結晶粒度番号は7.0以上とすることが好ましい。
フェライト結晶粒度番号はJIS G 0552に定める切断法で測定し、圧延方向(L方向)に平行な板厚断面における×100倍の観察面について5視野観察しその平均値として求める。
次に、本発明鋼の好適製造方法について説明する。上記した好適成分組成の溶鋼を、転炉、電気炉、真空溶解炉等の公知の方法で溶製し、連続鋳造法あるいは造塊−分塊法により鋼素材(スラブ)とする。この鋼素材を、熱間圧延工程、熱延板焼鈍工程(例えば箱焼鈍)、酸洗工程で順次処理して熱延板とし、これをさらに冷延工程、仕上げ焼鈍工程(例えば連続焼鈍)で順次処理して冷延焼鈍板とする。
なお、製鋼工程では、鋼組成の調整に加え、TiN平均粒径の制御も行なう。TiN平均粒径を制御するには、連続鋳造における溶鋼過熱度(鋳造温度−鋼の凝固開始温度)を15〜60℃とし、TiNが析出・粗大化する温度域である1500〜1300℃間の連続鋳造片の平均冷却速度を5℃/秒以上とすることが肝要である。好ましくは7℃/秒以上である。
この冷延焼鈍鋼板を、公知の方法によりダイス加工で、円管状(パイプ状)に加工したのち、鋼板の端部同士を突合わせ溶接して溶接管とする。本発明では鋼板端部同士の突合わせ部の溶接方法は、所定断面形状の溶接金属部が形成できればよく、特に限定する必要はないが、TIG溶接、プラズマアーク溶接などのアーク溶接法、レーザ溶接法などが好適である。なお、溶接材料は必ずしも必要としない。
また、溶接金属部を所定の断面形状とするために、溶接入熱の調整を行う。アーク溶接の場合、溶接入熱Qは、次式で与えられる。
Q=VI/v
ここで、Q:溶接入熱(J/mm)、V:アーク電圧(V)、I:溶接電流(A)、v:溶接速度(mm/s)
溶接入熱を大きくすることにより、溶込み深さが増加し、管内面側幅も増加する。アーク電圧Vを大きくするか、あるいは溶接電流Iを大きくするか、溶接速度vを小さくすると、溶接入熱は大きくなる。
表1〜表2に示す成分組成を有する種々のフェライト系ステンレス鋼を溶製した。得られたスラブを1150℃×1時間の条件で加熱後、仕上げ温度:750〜950℃、巻取り温度:650〜850℃の条件で熱間圧延を行い5.0mm厚の熱延板とした。ついで、これらの熱延板の一部に対しては800〜1000℃の熱延板焼鈍を施したのち、酸洗してから、冷間圧延により板厚:1.0mmとし、850〜1050℃の再結晶焼鈍を行って、溶接管用冷延鋼板とした。
上記のようにして得られた各鋼板から、試験片を採取し、スピニング加工性を次の試験方法に基づいて評価した。なお、TiNの平均粒径、アスペクト比、析出物密度の評価方法は「実施の形態」に上述した方法に従って行った。
圧延方向(L方向)に平行な板厚断面におけるフェライト結晶粒の粒度番号はJIS G 0552(切断法)に準拠して求めた。
冷延焼鈍板から採取した試験片の板面に垂直でかつ圧延方向に平行な断面を10%AA液で電解した後、抽出レプリカを採取し、透過型電子顕微鏡(加速電圧200kV)により、0.5万倍で観察し、50個のTiNについて平均粒径を測定した。平均粒径の定義は前述のとおりである。
TiN平均粒径が表面性状に及ぼす影響を評価するために、冷延焼鈍板から採取した300mm×200mmのサンプルを同一条件でバフ研磨し、その表面を詳細に目視観察し、微細な欠陥(疵)の数を数えた。バフ研磨は各サンプル5枚ずつ行い、数えた疵の数は単位面積あたりの数に換算した。これらの調査の結果を表3〜4に示す。
鋭敏化の評価はJIS G0571のシュウ酸電解エッチング試験に準拠した。すなわち圧延方向断面を樹脂に埋め込み 室温で1A/cm、90sエッチングを行い、組織を光学顕微鏡観察し、鋭敏化を判定した。
次に、スピニング加工性の評価方法について説明する。
冷延鋼板を、高周波溶接により、1.0mmt×120mmφ×500mmLの電縫管とした。なお、溶接は、シールドガス(アルゴン)雰囲気中で行い、外周面側に20リットル/min 、内周面側に10L/min のシールドガスを流しながら、溶接速度200 mm/min 、アーク電圧11V、溶接電流50〜100 Aの各条件で行った。
これらの電縫管に対し、図7または図8に示すスピニング加工装置を用いて、回転速度:500rpm または1000rpm、絞り込み量:2mm/回、成形ロールの相対平行移動速度:8000mm/minの条件で、図4に示すような、絞り部(図4のr3部)径が60mmφ、長さが50mm、テーパ部(図4のr2 部)の長さが60mmとなるようなスピニング加工を施した。なお、締り込量みは、成形ロールが素管に対して相対的に往復運動するとき、この1往復当たりの成形ロール押し当て量の増大分を表す。
図7に示すスピニング加工装置は、素管1を固定把持すると共にその軸C−C方向に移動させる平行移動手段と、素管1に所定の形状を付与すべく成形ローラ4、4′、4″を備えた回転台5をその軸C−C周りに回転させることによって成形ローラ群を公転させ、かつ成形ローラ4、4′、4″を軸C−Cに直交するD方向に移動させる成形ローラ回転移動手段とを備えている。
平行移動手段は、素管1を支持するための基台6と、素管1を把持するためのチャック等の把持機構7などからなり、かつ図示しない駆動手段によって移動テーブル8に沿って軸C−C方向に平行移動することができる。成形ローラ回転移動手段は、3本の成形ローラ4、4′、4″を取り付けた回転台5と、これを一式軸C−C周りに回転させるべく、モータケース9内に納められたモータと、さらに回転台5内に埋め込まれ、成形ローラ4、4′、4″をそれぞれ軸C−Cに直交するD方向に数値制御によって移動させる機構を備えている。このタイプの場合、回転速度は、成形ロールの公転速度を表す。
一方、図8に示すスピニング加工装置は、素管1を把持してその軸C-C回りに回転させる回転駆動手段と、素管1に所定の形状を付与すべく成形ローラ4を移動させる成形ローラ移動手段を備えている。
回転駆動手段は、スピンドル2に設けられた素管を把持するためのチャック等の把持機構3と、スピンドル2を回転駆動するためのモータ(図示省略)とを備えてなるもので、素管1を把持してその軸C−C回りに回転させる。
成形ローラ4の移動手段は、数値制御可能なサーボ機構(図示省略)からなるもので、素管1を所望の形状に成形すべく、設定入力されたデータに基づいて成形ローラ4と素管1とを相対的に軸C−C方向および径D方向に移動させるように構成されている。成形ローラ4が図中の矢印Aのように移動して、素管1に押し当てられることによって、素管1は円錐部をもつ形状にスピニング絞り加工される。
ここに、スピニング加工性は、上述した加工を200本の電縫管に対して施し、加工割れ発生数が、0本を◎、1〜2本を○、3〜9本を△、10本以上を×として評価した。
表3〜4にスピニング加工試験結果、表面疵、鋭敏化処理結果を示す。
比較例について見ると、No.5、11、13、15、24、25、33は、粗大TiNの析出と析出密度も大きくスピニング加工性が不良であった。
No.18、19、20、28、29は、アスペクト比が小さい、即ち長方形形状のTiNが析出しスピニング加工時に管端部の割れが目立った。
No.4、9、10は、TiNの析出は適切であったが、冷延鋼板のフェライト結晶粒度が粗大化したため、スピニング加工性が不良であった。
No.1、16は、スピニング加工性は良好であったが、鋭敏化処理で耐食性不良が発生した。
発明例であるNo.2、3、6、7、8、12、14、17、21、22、23、26、27、30、31、32は、成分組成が本発明の範囲に属しているので、スピニング加工性は良好であり、表面疵の発生も無く、鋭敏化処理を行っても耐食性不良は発生しなかった。
本発明のフェライト系ステンレス鋼板はスピニング加工性に優れるので触媒コンバーター以外の極限に近い難成形加工材に対しても適用可能である。
TiN個数観察時の光学顕微鏡写真の一例である。 TiNの軸比a/bを示す図である。 TiNの析出物密度と1μm以上のTiNの平均径(μm)の関係がスピニング加工性に及ぼす影響を示す図である。 触媒コンバーターのハウジング形状例を模式的に示す図である。 スピニング加工時に発生する管端の割れの一例を模式的に示す図である。 スピニング加工時に発生する管端の溶接部の破断の一例を模式的に示す図である。 スピニング加工装置の一例を模式的に示す図である。 スピニング加工装置の一例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 素管
2 スピンドル
3 把持機構
4 成形ローラ群
4、4′、4″ 成形ローラ
5 回転台
6 基台
7 把持機構
8 移動テーブル
9 モータケース

Claims (6)

  1. 質量%でC≦0.02%、Si≦0.5%、Mn≦1.5%、Cr:11%以上23%以下、P≦0.06%、S≦0.03%、Al≦1.0%、N≦0.015%、Ti≦0.30%を、下記式(1)および式(2)の関係を満足する範囲において含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、TiNの平均粒径が1.0μm超え5.0μm以下、前記TiNのアスペクト比が0.7以上、前記TiNの析出物密度が1.0×10個/mm以上8.0×10個/mm以下、フェライト結晶粒度6.0以上としたことを特徴とするスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。なお、前記TiNの平均粒径は、個々のTiNについて、直方体各面のうちの観察面とほぼ平行となる面をなす長方形の長辺方向の切断線分を長軸とし、この長軸と直交する方向(短辺方向)の切断線分を短軸として、(長軸長さ+短軸長さ)/2を求め、これを全TiN観察個数について平均したものをいう(ただし、粒径が1.0μm以下のものは評価に用いない)。
    Ti/(C+N)>11 ・・・(1)
    0.0010<(Ti×N)<0.0027 ・・・(2)
    なお、上記式(1)、(2)においてC、Ti、Nはそれぞれ、各元素の質量%を示す。
  2. 更に、質量%でNb≦0.4%、V≦0.4%、Zr≦0.4%の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  3. 更に、質量%で、Mo≦3.0%を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  4. 更に、質量%で、Cu:0.05%以上1.0%以下、Co:0.05%以上0.2%以下、Ni:0.05%以上2.0%以下の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  5. 更に、質量%で、Ca:0.0007%以上0.0030%以下を含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  6. 更に、質量%で、B:0.0005%以上0.01%以下を含有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のスピニング加工性に優れたヘライト系ステンレス鋼板。
JP2008239044A 2008-09-18 2008-09-18 スピニング加工性に優れるTi添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 Active JP5682901B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008239044A JP5682901B2 (ja) 2008-09-18 2008-09-18 スピニング加工性に優れるTi添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008239044A JP5682901B2 (ja) 2008-09-18 2008-09-18 スピニング加工性に優れるTi添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010070799A JP2010070799A (ja) 2010-04-02
JP5682901B2 true JP5682901B2 (ja) 2015-03-11

Family

ID=42202861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008239044A Active JP5682901B2 (ja) 2008-09-18 2008-09-18 スピニング加工性に優れるTi添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5682901B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012112020A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Jfe Steel Corp 自動車排気系部品用のフェライト系ステンレス鋼板およびフェライト系ステンレス鋼管
JP5866628B2 (ja) * 2011-03-31 2016-02-17 日新製鋼株式会社 二次加工性および耐Cr蒸発性に優れたフェライト系ステンレス鋼
CN103597109B (zh) * 2011-06-15 2015-05-20 杰富意钢铁株式会社 铁素体系不锈钢
JP5168425B1 (ja) * 2011-06-15 2013-03-21 Jfeスチール株式会社 フェライト系ステンレス鋼
WO2013035775A1 (ja) * 2011-09-06 2013-03-14 新日鐵住金ステンレス株式会社 耐食性及び加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼
TWI495736B (zh) * 2012-09-03 2015-08-11 Jfe Steel Corp 肥粒鐵系不鏽鋼
KR101732469B1 (ko) * 2012-10-22 2017-05-04 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 페라이트계 스테인리스강 및 그의 제조 방법
JP6791646B2 (ja) * 2015-03-30 2020-11-25 日鉄ステンレス株式会社 靭性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法
US20190078183A1 (en) * 2016-03-24 2019-03-14 Nisshin Steel Co., Ltd. Ti-CONTAINING FERRITIC STAINLESS STEEL SHEET HAVING GOOD TOUGHNESS, AND FLANGE
JP6230688B2 (ja) * 2016-12-22 2017-11-15 日新製鋼株式会社 フランジ
JP6022097B1 (ja) * 2016-03-30 2016-11-09 日新製鋼株式会社 Ti含有フェライト系ステンレス鋼板および製造方法
KR101835021B1 (ko) * 2016-09-28 2018-03-09 주식회사 포스코 카본 슬러지 흡착이 저감된 배기계 열교환기용 페라이트계 스테인리스강 및 이의 제조 방법
MX2019011670A (es) * 2017-03-27 2019-12-19 Nippon Steel Stainless Steel Corp Lamina de acero inoxidable ferritico, metodo para producir la misma y miembro de escape.
KR102109898B1 (ko) * 2018-06-26 2020-05-12 주식회사 포스코 진동 감쇄능이 우수한 저Cr 페라이트계 스테인리스강 및 그 제조방법
JP6617182B1 (ja) * 2018-09-05 2019-12-11 日鉄ステンレス株式会社 フェライト系ステンレス鋼板
KR20210098525A (ko) * 2018-12-11 2021-08-10 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 페라이트계 스테인리스 강판 및 그의 제조 방법
JP7329984B2 (ja) 2019-06-25 2023-08-21 日鉄ステンレス株式会社 ステンレス鋼
CN112756460B (zh) * 2021-01-27 2022-03-08 中国科学院高能物理研究所 一种超导腔制造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003342694A (ja) * 2002-05-23 2003-12-03 Jfe Steel Kk スピニング加工性に優れた排気系膨径部材用のフェライト系ステンレス鋼
JP4400058B2 (ja) * 2003-02-13 2010-01-20 Jfeスチール株式会社 スピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接管
JP5428129B2 (ja) * 2006-03-29 2014-02-26 Jfeスチール株式会社 溶込み形状および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接金属

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010070799A (ja) 2010-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5682901B2 (ja) スピニング加工性に優れるTi添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法
JP6354909B2 (ja) 高強度鋼板、高強度亜鉛めっき鋼板及びこれらの製造方法
RU2583194C2 (ru) Высокопрочный, гальванизированный погружением стальной лист и высокопрочный, подвергнутый легированию, гальванизированный погружением стальной лист, имеющие превосходную формуемость и низкую анизотропию материала, с пределом прочности на разрыв 980 мпа или более, и способ их получения
JP5707671B2 (ja) 加工性と製造性に優れたNb添加フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法
JP5370016B2 (ja) 穴広げ性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法
KR100733016B1 (ko) Тi첨가 페라이트계 스테인레스 강판 및 그 제조방법
JP5560578B2 (ja) 加工性に優れたフェライト系ステンレス冷延鋼板及びその製造方法
WO2020045219A1 (ja) 高強度鋼板及びその製造方法
WO2016068139A1 (ja) フェライト系ステンレス鋼板、鋼管およびその製造方法
WO2015064128A1 (ja) 低温靭性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法
JP4855553B2 (ja) 高強度極厚h形鋼及びその製造方法
CN109642286B (zh) 铁素体系不锈钢热轧退火钢板及其制造方法
JP2006118000A (ja) 延性に優れた軽量高強度鋼とその製造方法
WO2020045220A1 (ja) 高強度鋼板及びその製造方法
JP5002991B2 (ja) 耐面歪み性及び表面性状に優れたフェライト系ステンレス冷延鋼板の製造方法及び被膜鋼板
JP5892147B2 (ja) 高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP2016191150A (ja) 靭性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法
JP2013221198A (ja) 冷延鋼板およびその製造方法
JP6036645B2 (ja) 低温靭性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法
JP5331700B2 (ja) 溶接部の加工性及び鋼材の耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼及びその製造方法
JP2002129278A (ja) 高Cr鋼鋳片および継目無鋼管
RU2551324C1 (ru) Способ производства полос из низколегированной свариваемой стали
CN111295458A (zh) 铁素体系不锈钢板及其制造方法
JP2001271143A (ja) 耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼及びその製造方法
JP7207199B2 (ja) 鋼材及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110824

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120321

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130626

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131118

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131125

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20140131

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20141028

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20141028

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5682901

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250