JP7329984B2 - ステンレス鋼 - Google Patents

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本発明は、耐食性と制振性を要求されるステンレス鋼に関する。
耐食性と制振性を要求される用途としては、例えば、建材や一般家具、家電用途、燃料電池、自動車排気系部品、その他自動車用部品等が挙げられる。自動車排気系部品の例としては、例えば、マフラー、エキゾーストマニホールド、センターパイプ、触媒コンバーター、EGRクーラー、フレキシブルパイプ、フランジ等が挙げられる。その他自動車用部品としては、例えば、モール、燃料給油管、電池部品(ケース、セル、パック、モジュール等)、締結部品(クランプ、Vバンド等)等が挙げられる。
近年、ステンレス鋼の高耐食化の要求はさらに高まっている。例えば、自動車排気系部品の腐食の主な原因は、排気ガスが溶解した結露水である排ガス凝縮水による排気系部品内部からの腐食である。最近はこの内部からの腐食に対する耐食性のみならず、雨水や泥水、海風等が原因の排気系部品外側の発銹に対する耐食性も要求される。
実際、納車時や点検時に車体下側から自動車を確認した際、排気系部品外側の発銹が確認されることがある。この発銹により、使用者からクレームを受ける事例が増えている。したがって、排気系部品外側の発銹に対する対策が必要となっている。
自動車排気系部品に使用されるステンレス鋼は、主に、比較的Cr含有量が低いステンレス鋼である。Cr含有量が低いステンレス鋼は、排気系部品外側の発銹に対する耐食性は高くない。しかし、耐食性を高めるために、Cr含有量が高いステンレス鋼を自動車排気系部品に使用することはコストアップに繋がる。そのため、Crよりも安価な元素を利用することでステンレス鋼の耐食性を高めるニーズがある。
さらに近年は自動車排気系部品の制振性も要求される。自動車エンジンの振動や排気ガス等による騒音を減らすニーズは近年増大しており、自動車排気系部品の構造の工夫による騒音低減だけでは騒音を減少しきれない。そのため自動車排気系部品に使用されるステンレス鋼自体が振動を吸収する能力があれば極めて有効である。
特許文献1には、質量%で、C:0.001~0.02%、N:0.001~0.02%、Si:0.01~0.5%、Mn:0.05~1%、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Cr:12~25%、Ti、Nbの1種または2種をTi:0.02~0.5%、Nb:0.02~1%の範囲で含み、かつ、Sn:0.005~2%の範囲で含み、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする耐すきま腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼が記載されている。特許文献1に記載の技術では、Snを添加することで耐すきま腐食性を向上させているが、制振性については述べられていない。
特許文献2には、質量%で、C:≦0.015%、Si:0.10~0.50%、Mn:0.05~0.50%、P≦0.050%、S:≦0.0100%、N:≦0.015%、Al:0.020~0.100%、Cr:10.5~13.05%を含有し、さらに、Ti:0.03~0.30%およびNb:0.03~0.30%の1種または2種、Sn:0.03~0.50%およびSb:0.03~0.50%の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より成り、式(2)で定義されるA値が15.23以上であることを特徴とする加熱後耐食性に優れた自動車排気系部材用省合金型フェライト系ステンレス鋼が記載されている。
A=[Cr]+[Si]+0.5[Mn]+10[Al]+15([Sn]+[Sb
]) ・・・式(2)
特許文献2に記載の技術では、Sn、Sbを添加することで加熱後の耐食性を向上させているが、制振性については述べられていない。
特許文献3には、質量%で、C:≦0.015%、Si:0.01~0.50%、Mn:0.01~0.50%、P≦0.050%、S:≦0.010%、N:≦0.015%、Al:0.010~0.100%、Cr:16.5~22.5%を含有し、更に、Ti:0.03~0.30%およびNb:0.03~0.30%の1種または2種を含有し、更に、Sn:0.05~1.00%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より成ることを特徴とする加熱後耐食性に優れた自動車排気系部材用省Mo型フェライト系ステンレス鋼が記載されている。特許文献3に記載の技術では、Snを添加することで加熱後の耐食性を向上させているが、制振性については述べられていない。
特許文献4には、質量%で、C:≦0.015%、Si:0.01~0.50%、Mn:0.01~0.50%、P≦0.050%、S:≦0.010%、N:≦0.015%、Al:0.010~0.100%、Cr:16.5~22.5%、Ni:0.5~2.0%、Sn:0.01~0.50%を含有し、更に、Ti:0.03~0.30%およびNb:0.03~0.30%の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より成ることを特徴とする自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼が記載されている。特許文献4に記載の技術では、排気系部品の加熱後の耐食性について記載されているが、制振性については述べられていない。
特許文献5には、質量%で、C:0.0150%以下、Si:1.0~1.5%、Mn:0.15~1.0%、P:0.050%以下、S:0.0100%以下、N:0.0150%以下、Al:0.010~0.200%、Cr:13.0~16.0%、およびSn:0.002~0.050%を含有し、さらにTi:0.03~0.30%およびNb:0.03~0.50%の1種または2種を含有し、かつ(1)式で定義するA値が0.024以上であることを満たし、残部がFeおよび不可避的不純物より成ることを特徴とする耐酸化性および耐食性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼が記載されている。
A=[Si]×[Sn]+0.014[Si] …(1)
ここで[Si]、[Sn]は、それぞれSi、Snの質量%としての含有量である。
特許文献5に記載の技術では、排気系部品の加熱後の耐食性について記載されているが、制振性については述べられていない。
特許文献6には、質量%で、C:0.0150%以下、Si:0.2~0.7%、Mn:0.2~0.6%、P:0.050%以下、S:0.0100%以下、N:0.0150%以下、Al:0.010~0.20%、Cr:10.5~11.5%、Mo:0.02~0.20%、およびSn:0.005~0.050%を含有し、さらにTi:0.03~0.30%およびNb:0.03~0.50%の1種または2種を含有し、かつ(1)式で定義するA値が0.00065%2以上であることを満たし、残部がFeおよび不可避的不純物より成ることを特徴とする耐食性に優れた排気系部材用フェライト系ステンレス鋼が記載されている。
A=[Mo]×[Sn] …(1)
特許文献6に記載の技術では、排気系部品の加熱後の耐食性について記載されているが、制振性については述べられていない。
特許文献7には、低比重フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法が開示されている。特にCr、Al、Siの添加量を調整し、かつ鋼の比重を低くすることで高温強度、耐酸化性、耐食性及び加工性に優れた低比重フェライト系ステンレス鋼が得られることを示しているが、制振性に関する記述がない。
特許第4727601号公報 特許第5297713号公報 特許第5320034号公報 特許第5586279号公報 特許第6006660号公報 特開2014-169491号公報 特開2018-168457号公報
従来の技術では、Crより安価な元素によってステンレス鋼の耐食性の向上と制振性の向上を両立させる成分系及び製造方法は、確立されていなかった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、耐食性と制振性の要求される用途に使用される場合において、優れた耐食性と制振性を有するステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明者らは、前述の課題を解決すべく、種々なCr含有量を有し、かつ種々の元素を含有する鋼板を作製した。そして、耐食性向上効果が広く知られているNi、Mo、Cu以外の元素でステンレス鋼の耐食性を向上し且つ制振性も付与できないかを検討した。その結果、特にAl、Siが耐食性及び制振性を向上させることを知見した。また、結晶粒径を適正な範囲に制御することで制振性が向上することを見出した。更に、Al、Siはともにステンレス鋼のデスケール性を低下させる元素であるが、適正な条件で酸洗を行うことによって特にAlの酸化物および窒化物を除去してデスケール性を向上できる製造条件を明らかにした。
すなわち、本発明は、以上の知見に基づいて完成したものであり、上記課題を解決することを目的とした本発明の要旨は、以下の通りである。
[1] 質量%で
C:0.001~0.100%、
Si:0.01~5.00%、
Mn:0.01~2.00%、
P:≦0.050%、
S:≦0.0100%、
Cr:9.0~30.0%、
Ni:0.01~0.50%、
Al:0.010~5.000%、
N:0.001~0.050%、
B:0.0001~0.0050%を含有し、
更に、TiまたはNbの何れか一方または両方をそれぞれ0.01~1.00%の範囲で含有し、残部が鉄及び不純物であり、
結晶粒度番号が6.0以上9.0以下であり、
半価幅法により測定され下記(1)式に規定される内部摩擦 -1 が0.0003以上であり、
表面より40nmの深さまでの間の窒素濃度のピーク値が3atomic%以下である、ことを特徴とするステンレス鋼。
-1 =1/√3×(ω -ω )/ω …(1)
ただし、式(1)において、ω は固有振動数、ω は固有振動数における試料の変位強度をV としたときのV /2になるところの周波数(低周波数側)、ω は固有振動数における試料の変位強度をV としたときのV /2になるところの周波数(高周波数側)である。
[2] さらに質量%で、
Mo:0.01~3.00%、
Sn:0.01~3.00%、
Cu:0.01~0.50%、
W:0.001~1.000%、
V:0.001~1.000%、
Sb:0.001~0.100%、
Co:0.001~0.500%、
Ca:0.0001~0.0050%、
Mg:0.0001~0.0050%、
Zr:0.0001~0.0300%、
Ga:0.0001~0.0100%、
Ta:0.001~0.050%、
REM:0.001~0.100%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]に記載のステンレス鋼
本発明によれば、耐食性と制振性の要求される用途に使用される場合において、優れた耐食性と制振性を有するステンレス鋼を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明者らは、耐食性と制振性向上のために、Cr、Al及びSiを種々の濃度で含有する鋼を作製した。そして、鋼の耐食性や制振性に及ぼすAl濃度及びSi濃度の影響を調べた。その結果、母材のAlおよびSiの含有量を増加させることにより耐食性が大きく向上すること、制振性の指標の一つである内部摩擦が増加することを見出した。
また、結晶粒度を適度に粗大化させること(具体的には結晶粒度番号が6.0以上9.0以下)で、内部摩擦が増加することを見出した。
また、Al及びSiの含有量の増加によりデスケール性が低下するが、その主な原因は、特に焼鈍工程でAlの酸化物および窒化物が生成することであり、焼鈍条件および酸洗条件を制御することでAlの酸化物及び窒化物の生成を抑制してデスケール性を担保できることを見出した。その結果を表1及び表2に示す。
表1及び表2では、自動車用鋼板の耐食性を調査する複合サイクル試験であるJASO-CCT(Japanese Automobile Standards Organization Cyclic Corrosion Test)試験を実施し、試験後の鋼板表面を観察した。JASO-CCT試験の判定基準は、JIS G 0595に準拠する方法でレイティングナンバを判定し、「3」及び「6」を境界値とした。レイティングナンバが7~9の鋼種は表2中に符号「◎」で、レイティングナンバが4~6の鋼種は表2中に符号「○」で、レイティングナンバが0~3の鋼種は表2中に符号「×」で示した。
また、制振性の指標の一つである内部摩擦は、試料に室温で曲げ振動を与え、半価幅法(共振法)で測定した。これは、固有振動を中心にして、内部摩擦のエネルギー分布が周波数分布として現れることを利用する方法である。内部摩擦Q-1は下記式(1)を用いて算出した。
-1 = 1/√3 × (ω-ω)/ω …(1)
上記式(1)において、Q-1、ω、ω、ωは以下のとおりである。
-1:内部摩擦
ω:固有振動数
ω:固有振動数における試料の変位強度をVとしたとき、V/2になるところの周波数(低周波数側)
ω:固有振動数における試料の変位強度をVとしたとき、V/2になるところの周波数(高周波数側)
内部摩擦が0.0003以上の鋼種は表2に符号「〇」、0.0003未満の鋼種は表2に符号「×」で示した。
表1及び表2より、鋼成分及び結晶粒度番号が好ましい範囲内にある鋼種は、JASO-CCT試験結果及び内部摩擦が「〇」または「◎」となることがわかる。
一方、鋼成分または結晶粒度番号が好ましい範囲から外れる場合は、JASO-CCT試験結果または内部摩擦のどちらかまたはその両方が「×」となることがわかる。
結晶粒が微細になると振動を伝えやすい結晶粒界が増加し内部摩擦が増加すると考えられる。今回の検討で結晶粒度番号が9.0を超えると内部摩擦が非常に小さくなり制振性が劣化することがわかった。ただし過度な粗粒化は鋼の機械的特性の著しい悪化を導くため、結晶粒度番号の下限値を6.0以上とすることが好ましい。結晶粒度番号のより望ましい範囲は6.5以上8.5以下、さらに望ましい範囲は7.0以上8.0以下である。
JASO-CCT試験結果が「〇」と「◎」で差が出た原因を調べたところ、「〇」の鋼種では、AlやSiの酸化物が表面に残存し、隙間等を形成して腐食起点となっていることがわかった。特にAlの酸化物および窒化物が表面に非常に多く腐食起点となっていた。JASO-CCT試験結果の「〇」と「◎」のしきい値となる指標を調べたところ、表面より40nmの深さまでの間の、オージェ電子分光法で得られる窒素濃度のピーク値が3atomic%以下となるものが「◎」、3atomic%を超えるものが「〇」であることがわかった。
本発明鋼を製造するためには、焼鈍および酸洗条件が非常に重要になる。具体的には、焼鈍条件に関しては、焼鈍温度を850℃以上950℃以下、望ましくは880℃以上930℃以下、焼鈍時間を150秒以下、望ましくは120秒以下、焼鈍雰囲気を窒素98%以下、望ましくは95%以下、水素2%以上、望ましくは5%以上とし、露点を-40℃以下、望ましくは-50℃以下とすることで、表面のスケール生成を最小限にしつつ結晶粒度番号を本発明範囲に収めることができる。
酸洗条件に関しては、硫酸を50g/L以上、硝酸または硝酸ナトリウムを10g/L以上、フッ酸または珪フッ化ナトリウムを3g/L以上含有した溶液中で酸洗を行う。溶液中にさらに硫酸ナトリウム、塩酸等を適宜含有してもよい。さらに、各酸は同一溶液中に存在していても良いし、複数槽に分けて順次酸洗していくこととしても良い。複数槽に分けて順次酸洗する場合、酸を用いる順番は特に限定されず、如何なる順番であってもよい。酸洗方法は電解酸洗でもよいし、浸漬のみの酸洗でも良い。
硫酸の含有量は、望ましくは80g/L以上、より望ましくは100g/L以上である。硝酸または硝酸ナトリウムの含有量は望ましくは15g/L以上、より望ましくは20g/L以上である。フッ酸または珪フッ化ナトリウムの含有量は、望ましくは5g/L以上、より望ましくは6g/L以上である。
総酸洗時間は3秒以上とする。
上記酸洗を行うことにより、通常の酸洗では除去し難いAlやSiの酸化物や、上述の焼鈍工程で表面に生成しやすいAl窒化物を除去することが可能となる。これにより、AlやSiを含む、均一で欠陥の少ない不働態皮膜が形成される。上記酸洗条件を満たさない場合、AlやSiの酸化物が表面に残存し、隙間等を形成し腐食起点となる。
以下に、本実施形態で規定される鋼の化学組成について、さらに詳しく説明する。なお、特に注記しない限り、本明細書において元素含有量の%は質量%を意味する。また、本実施形態のステンレス鋼は、フェライト系ステンレス鋼である。
C:0.001~0.100%
Cは、耐粒界腐食性、加工性を低下させるため、その含有量を低く抑える必要がある。そのため、Cの含有量の上限を0.100%以下とする。しかしながら、C量を過度に低めることは精練コストを上昇させるため、C量の下限を0.001%以上とする。C量の好ましい範囲は、0.002~0.010%である。
Si:0.01~5.00%
Siは、本実施形態における重要な元素である。Siは、表面に濃縮して腐食発生を抑制するのみならず、母材の腐食速度も低減する非常に有益な元素である。また鋼の制振性を向上させる。そのため、Siの含有量の下限を0.01%以上とする。ただし、Siの過度な含有は鋼の伸びの減少を引き起こし、加工性を低下させ、また、耐食性も低下させる。またSiの過度な含有は、硬度上昇を引き起こして表面疵の原因となり、表面疵から発銹を引き起こす。そのためSiの含有量の上限を5.00%以下とする。Si量の好ましい範囲は、0.30~3.00%であり、より好ましい範囲は0.70~1.20%である。
Mn:0.01~2.00%
Mnは、脱酸元素として有用であるが、過剰量のMnを含有させると、耐食性を劣化させる。そのため、Mn量を0.01~2.00%とする。Mn量の好ましい範囲は、0.05~1.00%であり、より好ましい範囲は0.02~0.50%である。
P:0.050%以下
Pは、加工性や溶接性を劣化させ、また、耐食性も低下させる元素であるため、その含有量を制限する必要がある。そのため、P量を0.050%以下とする。P量の好ましい範囲は、0.030%以下である。
S:0.0100%以下
Sは、耐食性を劣化させる元素であるため、その含有量を制限する必要がある。そのため、S量を0.0100%以下とする。S量の好ましい範囲は、0.0070%以下である。
Cr:9.0~30.0%
Crは、塩害環境での耐食性を確保するために、9.0%以上の含有が必要である。Crの含有量を増加させるほど、耐食性は向上するが、加工性、製造性を低下させる。そのため、Cr量の上限を30.0%以下とする。Cr量の好ましい範囲は、9.5~25.0%であり、より好ましい範囲は10.0~15.0%である。
Ni:0.01~0.50%
Niは、耐食性を向上させるため、0.01%以上含有することができる。ただし、多量のNiの含有は合金コスト増加に繋がるため、Ni量の上限を0.50%以下とする。Ni量の好ましい範囲は、0.02~0.30%である。
TiまたはNbの何れか一方または両方をそれぞれ0.01~1.00%
TiおよびNbは、ステンレス鋼の鋭敏化を防止するために、何れか一方または両方をそれぞれ0.01%以上含有する必要がある。含有量が0.01%未満の場合は鋭敏化により耐食性が劣化する。ただし、多量の含有は合金コスト増加や靭性の低下、鋼中介在物増加による耐食性低下、製造性低下に繋がるため、Ti量の上限を1.00%以下とする。Ti量の好ましい範囲は、0.03~0.50%、より好ましい範囲は0.10~0.25%である。
Nbもまた、ステンレス鋼の鋭敏化を防止するために有用な元素である。さらに高温強度の向上や、溶接部の耐粒界腐食性の向上に有用である。しかしながら、Nbの過剰の含有は、加工性や製造性を低下させる。そのため、Nb量を0.01~1.00%とする。Nb量の好ましい範囲は、0.05~0.50%である。
Al:0.010~5.000%
Alは、本実施形態における重要な元素である。Alは、鋼表面に濃縮して腐食発生を抑制するのみならず、溶解して生成したAl3+イオンが母材の腐食速度を低減させるため、非常に有益な元素である。またAlの含有により制振性を向上させる。そのため、Alの含有量の下限を0.010%以上とする。ただし、Alの過度な含有は材料の伸びの減少を引き起こして、加工性を低下させる。またAlの過度な含有は硬度上昇を引き起こして表面疵の原因となり、表面疵から発銹を引き起こす。また、耐食性も低下させる。そのため、Alの含有量の上限を5.000%以下とする。Al量の好ましい範囲は、0.050~3.000%であり、より好ましい範囲は0.800~2.500%である。
N:0.001~0.050%
Nは、耐孔食性に有用な元素であるが、耐粒界腐食性、加工性を低下させる。そのため、Nの含有量を低く抑える必要がある。そのため、N量の上限を0.050%以下とする。しかしながら、N量を過度に低めることは精練コストを上昇させるため、N量の下限を0.001%以上とする。N量の好ましい範囲は、0.002~0.020%である。
B:0.0001~0.0050%
Bは、2次加工性を向上させるのに有用な元素であり、0.0050%以下含有することができる。B量の下限は、安定した効果が得られる0.0001%以上とする。B量の好ましい範囲は、0.0005~0.0040%である。
以上が、本実施形態のステンレス鋼の基本となる化学組成であるが、本実施形態では、更に、次のような元素を必要に応じて含有させることができる。
Mo、Sn、Cu、W、V、Sb、Co、Ca、Mg、Zr、Ga、Ta、REMは、目的に応じて、これらの1種または2種以上が含有されていてもよい。これらの元素の下限は、0%以上、好ましくは0%超である。
Mo:0.01~3.00%
Moは、耐食性を向上させるため、0.01%以上含有することができる。しかし、過剰の含有は、加工性を劣化させると共に、高価であるためコストアップに繋がる。そのため、Mo量の上限を3.00%以下とする。Mo量の好ましい範囲は、0.05~1.00%である。
Sn:0.01~3.00%
Snは、耐食性を向上させるため、0.01%以上含有することができる。しかし、過剰の含有はコスト増加に繋がる。そのため、Sn量の上限を3.00%以下とする。Sn量の好ましい範囲は、0.05~1.00%である。
Cu:0.01~0.50%
Cuは、耐食性を向上させるため、0.01%以上含有することができる。しかし、過剰の含有はコスト増加に繋がる。そのため、Cu量の上限を0.50%以下とする。Cu量の好ましい範囲は0.02~0.40%であり、より望ましい範囲は0.05~0.30%である。
W:0.001~1.000%
Wは、耐食性を向上させるため、1.000%以下を含有することができる。安定した効果を得るためには、W量の下限を0.001%以上とする。W量の好ましい範囲は、0.005~0.800%である。
V:0.001~1.000%
Vは、耐食性を向上させるため、1.000%以下を含有することができる。安定した効果を得ためには、V量の下限を0.001%以上とする。V量の好ましい範囲は、0.005~0.500%である。
Sb:0.001~0.100%
Sbは、耐全面腐食性を向上させるため、0.100%以下を含有することができる。安定した効果を得るためには、Sb量の下限を0.001%以上とする。Sb量の好ましい範囲は、0.010~0.080%である。
Co:0.001~0.500%
Coは、二次加工性と靭性を向上させるために、0.500%以下を含有することができる。安定した効果を得るためには、Co量の下限を0.001%以上とする。Co量の好ましい範囲は、0.010~0.300%である。
Ca:0.0001~0.0050%
Caは、脱硫のために含有されるが、過剰に含有すると、水溶性の介在物CaSが生成して耐食性を低下させる。そのため、0.0001~0.0050%の範囲でCaを含有することができる。Ca量の好ましい範囲は、0.0005~0.0030%である。
Mg:0.0001~0.0050%
Mgは、組織を微細化し、加工性、靭性の向上にも有用である。そのため、0.0050%以下の範囲でMgを含有することができる。安定した効果を得るためには、Mg量の下限を0.0001%以上とする。Mg量の好ましい範囲は、0.0005~0.0030%である。
Zr:0.0001~0.0300%
Zrは、耐食性を向上させるために、0.0300%以下を含有することができる。安定した効果を得るためには、Zr量の下限を0.0001%以上とする。Zr量の好ましい範囲は、0.0010~0.0100%である。
Ga:0.0001~0.0100%
Gaは、耐食性と耐水素脆化性を向上させるために、0.0100%以下を含有することができる。安定した効果を得るためには、Ga量の下限を0.0001%以上とする。Ga量の好ましい範囲は、0.0005~0.0050%である。
Ta:0.001~0.050%
Taは、耐食性を向上させるために、0.050%以下を含有することができる。安定した効果を得るためには、Ta量の下限を0.001%以上とする。Ta量の好ましい範囲は、0.005~0.030%である。
REM:0.001~0.100%
REMは、脱酸効果等を有するので、精練で有用な元素であるため、0.100%以下を含有することができる。安定した効果を得るためには、REM量の下限を0.001%以上とする。REM量の好ましい範囲は、0.003~0.050%である。
ここで、REM(希土類元素)は、一般的な定義に従い、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)の2元素と、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15元素(ランタノイド)の総称を指す。REMは、これら希土類元素から選択される1種以上であり、REMの量とは、希土類元素の合計量である。
本実施形態のステンレス鋼は、上述してきた元素以外は、Fe及び不純物(不可避的不純物を含む)からなるが、以上説明した各元素の他にも、本発明の効果を損なわない範囲で含有させることが出来る。
また、ステンレス鋼の製造では、スクラップ原料を使用することが多い。このため、ステンレス鋼には、種々の不純物元素が不可避的に混入する。不純物元素の含有量を一義的に定めることは困難である。したがって、本発明における不純物とは、本発明の作用効果を阻害しない量で含有される元素を意味する。
結晶粒度番号は、上述のように6.0以上9.0以下の範囲とすることが好ましい。結晶粒度番号のより望ましい範囲は6.5以上8.5以下、さらに望ましい範囲は7.0以上8.0以下である。結晶粒度番号を6.0以上にすることで、内部摩擦を大きい値としつつ、鋼板の機械的特性の低下を防止できる。また、結晶粒度番号を9.0以下とすることで、内部摩擦を高い値にすることができ、制振性を向上できる。結晶粒度番号は、鋼板から長さが30mm、幅が20mmである試験片を切り出し、圧延方向の断面組織が観察できるように樹脂に埋め込み、鏡面研磨とエッチングを施す。その後、JIS G 0551に準拠し、圧延方向の断面組織の粒度番号を測定する。測定は板厚中心部から試験n数5で行い、その平均値を採用する。
内部摩擦は、上記の式(1)によって算出された値であり、本実施形態の鋼板は、内部摩擦が0.0003以上であることが好ましい。これにより、制振性を高めることができる。
また、本実施形態の鋼板は、表面より40nmの深さまでの間の窒素濃度のピーク値が3atomic%以下であることが好ましい。この条件を満たす鋼板は、耐食性がより向上する。これは、鋼板表層においてAlが酸化物や窒化物を形成せず、耐食性に有益なAl3+イオンとなって母材の腐食速度を低減するためであると考えられる。表層の窒素濃度のピーク値は、鋼板から長さが10mm、幅が10mmの試験片を切り出し、オージェ電子分光装置を用いて表面から深さ40nmまでの各元素の組成を求める。深さ方向を分析するためにArスパッタリングを用いる。具体的には、鋼表面のスペクトルを測定し、各元素(Fe,Cr,C,O,N,Al,Si,Ti)のピーク強度から各元素の組成を求める。そして、表面から深さ40nmまでの間の窒素濃度のピーク値を求める。
本実施形態のステンレス鋼の製造方法では、基本的にはフェライト系ステンレス鋼からなる鋼板を製造する一般的な方法が適用される。例えば、転炉または電気炉で上記の化学組成を有する溶鋼を調製し、AOD炉やVOD炉等で精錬される。その後、連続鋳造法または造塊法で鋼片とし、次いで、熱間圧延-熱延板の焼鈍-酸洗-冷間圧延-仕上げ焼鈍-酸洗の各工程を経て、本実施形態のステンレス鋼が製造される。必要に応じて、熱延板の焼鈍を省略してもよいし、冷間圧延-仕上げ焼鈍-酸洗を繰り返し行ってもよい。各工程の間に表面研削を行ってもよい。
ただし、結晶粒度番号を本発明範囲に収めつつデスケール性を担保するためには、仕上げ焼鈍工程および酸洗工程の条件を厳格に制御しなければならない。
仕上げ焼鈍条件として前述のように、焼鈍温度を850℃以上950℃以下、望ましくは880℃以上930℃以下とし、焼鈍時間を150秒以下、望ましくは120秒以下とし、焼鈍雰囲気を窒素90%以上、望ましくは95%以上、水素2%以上、望ましくは5%以上とし、露点を-40℃以下、望ましくは-50℃以下とする。このような条件で焼鈍することで、表面のスケール生成を最小限にしつつ結晶粒度番号を本発明範囲に収めることができる。
酸洗条件に関しては前述のように、硫酸を50g/L以上、硝酸または硝酸ナトリウムを10g/L以上、フッ酸または珪フッ化ナトリウムを3g/L以上含有した溶液中で酸洗を行う。溶液中にさらに硫酸ナトリウム、塩酸等を適宜含有しても良い。さらに、各酸は同一溶液中に存在していても良いし、複数槽に分けて順次酸洗していくこととしても良い。複数槽に分けて順次酸洗する場合、酸を用いる順番は特に限定されず、如何なる順番であってもよい。酸洗方法は電解酸洗でもよいし、浸漬のみの酸洗でも良い。硫酸の含有量は、望ましくは80g/L以上、より望ましくは100g/L以上である。硝酸または硝酸ナトリウムの含有量は望ましくは15g/L以上、より望ましくは20g/L以上である。フッ酸または珪フッ化ナトリウムの含有量は、望ましくは5g/L以上、より望ましくは6g/L以上である。総酸洗時間は3秒以上とする。
なお、冷間圧延-仕上げ焼鈍-酸洗を繰り返し行う場合は、最後の仕上げ焼鈍工程および最後の酸洗工程の条件を、上記の通り厳格に制御すればよく、その他の仕上焼鈍工程及び酸性工程の条件については、特に制限する必要はない。
本発明の効果を詳細に確認するため、以下の実験を行った。なお、本実施例は、本発明の一実施例を示すものであり、本発明は以下の構成に限定されるものではない。
表1に示す組成の鋼を溶製し、板厚が4mmになるまで熱間圧延を施し、次いで酸洗を施した。その後、板厚が1.2mmになるまで冷間圧延を施し、800℃または920℃で仕上げ焼鈍を行った。焼鈍雰囲気の組成は、95%N+5%Hまたは98%N+2%Hとし、露点は-50℃とし、昇温速度は4.5℃/sとし、焼鈍時間は120秒とし、冷却速度は20℃/sとした。焼鈍温度を920℃とした場合の鋼板の結晶粒度番号は6.0以上9.0以下になった。一方、焼鈍温度を800℃とした場合の鋼板の結晶粒度番号は9.0を超えた。
次いで、電解酸洗を施した。電解酸洗は、温度60℃、硫酸濃度100g/L、硝酸ナトリウム濃度30g/L、フッ酸濃度5g/Lの溶液中で行った。電解条件は陽極30A/dm、陰極60A/dm、計6.0sの交番電解とした。
作製した鋼板から、幅が75mm、長さが150mmである試験片を切り出し、JASO-CCT試験用試験片とした。JASO-CCT試験は、JASO M 610-92に準拠して30サイクル行った。
JASO-CCT試験の判定基準は、JIS G 0595に準拠する方法でレイティングナンバを判定し、「3」及び「6」を境界値とした。レイティングナンバが7~9の鋼種は表2中に符号「◎」と表記し、レイティングナンバが4~6の鋼種は表2中に符号「○」と表記し、レイティングナンバが0~3の鋼種は表2中に符号「×」と表記した。
また作製した鋼板から長さが30mm、幅が20mmである試験片を切り出し、圧延方向の断面組織が観察できるように樹脂に埋め込み、鏡面研磨とエッチングを施した。その後JIS G 0551に準拠し、圧延方向の断面組織の粒度番号を測定した。測定は板厚中心部から試験n数5で行い、その平均値を採用した。粒度番号は6.0以上9.0以下が本発明範囲内である。
また作製した鋼板から長さが60mm、幅が10mmである試験片を切り出し、日本テクノプラス(株)製のJE2-RT型常温ヤング率測定装置を用い、試料に対して曲げ振動を加え、半価幅法(共振法)によって室温での内部摩擦を測定した。これは固有振動を中心にして、内部摩擦のエネルギー分布が周波数分布として現れることを利用する方法である。内部摩擦Q-1は下記式を用いて算出した。
-1=1/√3×(ω-ω)/ω …(2)
式(2)におけるQ-1、ω、ω、ω、はそれぞれ、次の通りである。
-1:内部摩擦
ω:固有振動数
ω:固有振動数における試料の変位強度をVとしたとき、V/2になるところの周波数(低周波数側)
ω:固有振動数における試料の変位強度をVとしたとき、V/2になるところの周波数(高周波数側)
内部摩擦が0.0003以上の鋼種は表2に符号「〇」と表記し、0.0003未満の鋼種は表2に符号「×」と表記した。
また作製した鋼板から長さが10mm、幅が10mmである試験片を切り出し、オージェ電子分光装置を用いて表面から深さ40nmまでの各元素の組成を求めた。具体的には、鋼表面のスペクトルを測定し、各元素(Fe,Cr,C,O,N,Al,Si,Ti)のピーク強度から各元素の組成を求めた。深さ方向の測定のためにArスパッタリングを用いた。
表1及び表2に示すように、鋼成分及び結晶粒度番号が請求項1を満たす鋼種はJASO-CCT試験結果及び内部摩擦が「〇」または「◎」となることがわかる。特に表面より40nmの深さまでの間の窒素濃度のピーク値が3atomic%以下となる鋼種はJASO-CCT試験結果が「◎」となることがわかる。これはAlが酸化物や窒化物を形成しておらず、耐食性に有益なAl3+イオンとなって母材の腐食速度を低減するためであると考えられる。なお、A21~A30は参考例である。
一方、表1及び表2に示すように、鋼成分または結晶粒度番号が請求項1を満たさない場合、JASO-CCT試験結果または内部摩擦のどちらかまたはその両方が「×」となることがわかる。
Figure 0007329984000001
Figure 0007329984000002
本発明のステンレス鋼は、耐食性と制振性を要求される用途に使用されるステンレス鋼に使用される部材として好適である。耐食性と制振性を要求される用途としては、建材や一般家具、家電用途、燃料電池、自動車排気系部品、その他自動車用部品などがある。自動車排気系部品の例としては、マフラー、エキゾーストマニホールド、センターパイプ、触媒コンバーター、EGRクーラー、フレキシブルパイプ、フランジ等が挙げられる。その他自動車用部品としては、モール、燃料給油管、電池部品(ケース、セル、パック、モジュール等)、締結部品(クランプ、Vバンド等)等が挙げられる。

Claims (2)

  1. 質量%で
    C:0.001~0.100%、
    Si:0.01~5.00%、
    Mn:0.01~2.00%、
    P:≦0.050%、
    S:≦0.0100%、
    Cr:9.0~30.0%、
    Ni:0.01~0.50%、
    Al:0.010~5.000%、
    N:0.001~0.050%、
    B:0.0001~0.0050%を含有し、
    更に、TiまたはNbの何れか一方または両方をそれぞれ0.01~1.00%の範囲で含有し、残部が鉄及び不純物であり、
    結晶粒度番号が6.0以上9.0以下であり、
    半価幅法により測定され下記(1)式に規定される内部摩擦 -1 が0.0003以上であり、
    表面より40nmの深さまでの間の窒素濃度のピーク値が3atomic%以下である、ことを特徴とするステンレス鋼。
    -1 =1/√3×(ω -ω )/ω …(1)
    ただし、式(1)において、ω は固有振動数、ω は固有振動数における試料の変位強度をV としたときのV /2になるところの周波数(低周波数側)、ω は固有振動数における試料の変位強度をV としたときのV /2になるところの周波数(高周波数側)である。
  2. さらに質量%で、
    Mo:0.01~3.00%、
    Sn:0.01~3.00%、
    Cu:0.01~0.50%、
    W:0.001~1.000%、
    V:0.001~1.000%、
    Sb:0.001~0.100%、
    Co:0.001~0.500%、
    Ca:0.0001~0.0050%、
    Mg:0.0001~0.0050%、
    Zr:0.0001~0.0300%、
    Ga:0.0001~0.0100%、
    Ta:0.001~0.050%、
    REM:0.001~0.100%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のステンレス鋼。
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