JP6791646B2 - 靭性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、靭性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法に関するものであり、特に優れた靭性が要求される排気管締結部品用ステンレス鋼板として好適に用いられるものである。
フェライト系ステンレス鋼板は、家電製品、厨房機器、電子機器など幅広い分野で使用されている。例えば、近年では防錆の観点から自動車や二輪車のフランジやブラケット(支持部品)用に使用される素材として、普通鋼からステンレス鋼板への転換が検討されている。これらの部品では、排気環境ならびに燃料環境における耐食性、強度に加えて高靱性が要求される。しかしながら、普通鋼板に比べて、強度や耐食性に優れるものの靭性やコストの点で劣るため、使用は限定されていた。特に、低靭性に関しては、室温でコイルを巻き戻すとき、あるいは冷間圧延するときに割れや板破断などを生じ、著しい場合には冷間圧延ができない場合がある。また製品加工の際にも、打ち抜き、プレス成形時に割れが発生する問題が有る。
また、フェライト鋼には、低温靭性が低いという問題も有る。自動車は、様々な環境下で使用され、時には−40℃という非常に低温でも運転される。このような低温環境では、体心立方構造を持つフェライト鋼の靭性は著しく劣化する。
上記のようなフェライト系ステンレス鋼板の靭性に関する課題を解決するための工夫はいくつかなされてきた。例えば、特許文献1のようにAlを添加することで、介在物を制御し、靭性を向上させる工夫をしたフェライト系ステンレス鋼が開示されている。しかし、これらは、18%以上のCrを含む高合金鋼であることが前提であり、本発明が対象とする低合金鋼に関する発明ではない。また、フェライト安定化元素であるCrの添加量が多い合金では、オーステナイト相変態が起こりにくくなり、相変態を利用した組織微細化には不適である。
特許文献2のように、Cr:10〜25%の幅広い成分に対応した、高靱性フェライト系ステンレス鋼が開示されている。しかし、これらは、熱延板の室温靭性が25〜35J/cm2程度であり、高靱性が要求されるフランジ用材料としての使用には不適である。また、靭性の向上に相変態を利用する知見はない。
特許文献3のように、Cr:10〜20%の幅広い成分に対応し、Cuを添加することで、高靱化したフェライト系ステンレス鋼が開示されている。しかし、これらは、靭性の向上に熱延板焼鈍による相変態を利用する知見はなく、靭性も300J/cm2には満たない。
特許文献4のように、普通鋼においては、フェライト−オーステナイト変態を利用して靭性を高める試みは既に行われている。しかし、ステンレス鋼に関する知見ではない。
特許文献5のように、ステンレス鋼におけるオーステナイト変態を利用して靭性を高める試みも有る。しかし、これらは、鋳造性を高めるためにCを多く含有する必要があるため、マルテンサイト相が生成すると大きく靭性が低下してしまう。
特開2011−179114号公報 特開2012−140687号公報 特開2012−188748号公報 特開平3−75309号公報 国際公開WO2008−126944号
ステンレス鋼板を排気管締結部品用として使用するに際し、室温でのシャルピー衝撃値を300J/cm2以上とし、−40℃でのシャルピー衝撃値を50J/cm2以上とすることが要求される。排気管締結部品を製造する際の、打ち抜き、プレス加工等の二次加工の際に縦割れが発生する。特に冬場に割れを生じさせないためには低温での靭性が重要となる。また、自動車が走行する際、跳ねた小石が締結部品に当たることで、割れる危険性が有り、特に寒冷地ではその危険性が高まるため、常温および低温靭性が重要となる。
本発明の目的は、既知技術の問題点を解決し、常温および低温での靭性に優れたステンレス鋼板であって、特に排気管締結部品用として好適なステンレス鋼板及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の要旨は、
(1)質量%にて、C:0.02%以下、N:0.02%以下、Si:0.005〜1.0%、Ni:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.0100%以下、およびCr:10%以上〜18%未満を含有し、さらにTi:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.50%の1種または2種を含有し、TiとNbの合計が、8(C+N)〜0.75%であり、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、γp(ガンマポテンシャル)が70%以上かつ、フェライト粒径が20μm以下、マルテンサイト生成量が70%以下なり、
室温でのシャルピー衝撃値が300J/cm 2 以上、−40℃でのシャルピー衝撃値が50J/cm 2 以上となることを特徴とする靭性に優れたステンレス鋼板。なお、γp(%)は(1)式のCastroの式を用いて評価する。
γp=420(%C)+470(%N)+23(%Ni)+9(%Cu)+7(%Mn)
−11.5(%Cr)−11.5(%Si)−12(%Mo)−23(%V)−47(%Nb)
−49(%Ti)−52(%Al)+189 (1)
なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す。
(2)さらに質量%にて、B:0.0002〜0.0030%、Al:0.030〜0.300%、Mo:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜2.0%、V:0.05〜1.00%、Sn:0.005〜0.500%、W:0.005〜3.00%、Co:0.01〜0.30%、Sb:0.005〜0.500%、REM:0.001〜0.200%の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の靭性に優れたステンレス鋼板
(3)ビッカース硬さが250Hvとなることを特徴とする(1)又は(2)に記載の靭性に優れたステンレス鋼板。
)(1)または(2)に記載の成分組成で、かつ、γpが70%以上であるステンレス鋼のスラブを熱延した後、熱延板焼鈍し、
熱延工程において、スラブ加熱温度を1100〜1200℃として粗圧延を行い、仕上げ圧延を開始温度が900℃以上、終了温度が800℃以上、その差が200℃以内となるように行い、600℃以上で巻取り、
熱延板焼鈍工程において、フェライト単相の上限温度A 1 点以上の温度かつ、オーステナイト単相の下限温度A 3 点の±100℃以内の温度条件で焼鈍し、その後水冷することで、微細組織にし、
ステンレス鋼板のフェライト粒径が20μm以下、マルテンサイト生成量が70%以下となることを特徴とする靭性に優れたステンレス鋼板の製造方法。なお、γp(%)は(1)式を用いて評価し、A 1 点(℃)およびA 3 点(℃)は、(2)式、および(3)式を用いて評価する。
γp=420(%C)+470(%N)+23(%Ni)+9(%Cu)+7(%Mn)
−11.5(%Cr)−11.5(%Si)−12(%Mo)−23(%V)−47(%Nb)
−49(%Ti)−52(%Al)+189 (1)
1 =35(%Cr)+60(%Mo)+73(%Si)+170(%Nb)+290(%V)
+620(%Ti)+750(%Al)+1400(%B)−250(%C)−280(%N)
−115(%Ni)−66(%Mn)−18(%Cu)+310 (2)
3 =35(%Cr)+60(%Mo)+73(%Si)+170(%Nb)+290(%V)
+620(%Ti)+750(%Al)+1400(%B)−250(%C)−280(%N)
−80(%Ni)−31(%Mn)−18(%Cu)+360 (3)
なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す
(5)質量%にて、C:0.02%以下、N:0.02%以下、Si:0.005〜1.0%、Ni:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.0100%以下、Cr:10%以上〜18%未満を含有し、さらにTi:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.50%の1種または2種を含有し、TiとNbの合計が、8(C+N)〜0.75%であり、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、γpが70%以上かつ、フェライト粒径が20μm以下、マルテンサイト生成量が70%以下となり、
室温でのシャルピー衝撃値が300J/cm 2 以上、−40℃でのシャルピー衝撃値が50J/cm 2 以上となることを特徴とする靭性に優れた排気管締結部品用ステンレス鋼板。なお、γp(%)は(1)式を用いて評価する。
γp=420(%C)+470(%N)+23(%Ni)+9(%Cu)+7(%Mn)
−11.5(%Cr)−11.5(%Si)−12(%Mo)−23(%V)−47(%Nb)
−49(%Ti)−52(%Al)+189 (1)
なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す。
)さらに質量%にて、B:0.0002〜0.0030%、Al:0.030〜0.300%、Mo:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜2.0%、V:0.05〜1.00%、Sn:0.005〜0.500%、W:0.005〜3.00%、Co:0.01〜0.30%、Sb:0.005〜0.500%、REM:0.001〜0.200%の1種または2種以上を含有することを特徴とする()に記載の靭性に優れた排気管締結部品用ステンレス鋼板。
本発明によれば、靭性に優れた排気管締結部品用ステンレス鋼板を、新規設備を導入することなく効率的に提供することができる。−40℃の低温環境下でも優れた靭性を得ることができる。
製品板の、結晶粒径と常温(RT:25℃)シャルピー衝撃値の関係を示す図である。 製品板の、結晶粒径と低温(−40℃)シャルピー衝撃値の関係を示す図である。 製品板の、γpと常温シャルピー衝撃値の関係を示す図である。 製品板の、γpと低温(−40℃)シャルピー衝撃値の関係を示す図である。
靭性の指標としてシャルピー衝撃値がある。靭性に影響を及ぼす要素の一つとして、鋼の結晶粒径を挙げられる。組織が微細であるほど鋼のシャルピー衝撃値は向上する。
本発明では、炭素を低減しつつTiを添加した鋼板に、γ単相域、あるいはα+γ二相域で熱延板焼鈍を行うことで、製品板の組織が微細化し、同時に、靭性を低下させる原因となるマルテンサイトを軟質化させることで、靭性を大幅に向上させることが可能であることを知見した。
本発明の鋼板は、フェライト相の結晶粒径を20μm以下に調整する。図1、図2に示すように、結晶粒径が20μmを超えると、靭性の劣化が顕著になるため、上限を20μmとした。さらに望ましくは、15μm以下である。また、図2に示すように、フェライト粒径が20μm以下となっている成分外れ比較例の低温衝撃値は、50J/cm2以下となっている。このことから、高靱性を得るには、粒径だけではなく、成分範囲においても本発明条件を満たす必要があることがわかる。
また、本発明の鋼板は、マルテンサイト生成量を70%以下に調整する。マルテンサイト生成量が70%を超えると、靭性の劣化が顕著になるため、上限を70%とした。さらに望ましくは、50%以下である。
また、靭性へのマルテンサイトの影響は生成量だけではなく、組織の硬さも関係し、良好な靭性を得るためには、鋼のビッカース硬さが250Hv以下となることが必要となる。
本発明の成分条件およびプロセスで製造した実施例と、比較例として本発明条件から外れた熱延焼鈍板について、室温におけるシャルピー衝撃値をγpで整理した図3に示し,低温(−40℃)におけるシャルピー衝撃値をγpで整理して図4に示す。γpが70%以上となる本発明の鋼板は,室温シャルピー衝撃値が300J/cm2以上、−40℃でのシャルピー衝撃値が50J/cm2以上となり、優れた靭性を持つ。また、図4ではγpが70%以上となっている成分外れ比較例の衝撃値が50J/cm2以下となっており、γpだけではなく、成分範囲も本発明条件を満たす必要があることがわかる。
次に、鋼の成分範囲について説明する。
Cは、成形性と耐食性を劣化させる。Cが高いとマルテンサイト生成量が本発明の上限を超え、また、Cがマルテンサイトに固溶すると硬化させ、靭性を劣化させるため、その含有量は少ないほど良く、上限を0.02%とした。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.001%とした。更に、製造コストと溶接部の粒界腐食性を考慮すると0.002〜0.01%が望ましい。
Nは、Cと同様に成形性と耐食性を劣化させる他、マルテンサイトに固溶すると硬化させ、靭性を劣化させるため、その含有量は少ないほど良く、上限を0.02%とした。ただし、過度の低下は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.001%とした。更に製造コストと加工性および耐食性を考慮すると、0.005〜0.015%が望ましい。
Siは、脱酸元素として添加される場合がある他、耐酸化性の向上をもたらすが、固溶強化元素であり、過度の添加は靭性の劣化をもたらすため、上限を1.0%とした。ただし、過度の低下は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.005%とした。更に、製造コストと耐食性を考慮すると0.2〜0.5%が望ましい。
Niは、オーステナイト安定化元素であり、相変態による結晶粒微細化に有効である。また、隙間腐食の抑制や再不動態化を促進させる。この作用は0.1%以上で発現するため、下限を0.1%とした。但し、過度の添加は硬質化し成形性を劣化させる他、応力腐食割れが生じやすくなるため、上限を1.0%とした。なお、原料コストを考えると0.2%〜0.8%が望ましい。さらに望ましくは0.2〜0.5%である。
Mnは、Ni同様、オーステナイト安定化元素であり、相変態による結晶粒微細化に有効である。また、スケール密着性の向上や異常酸化の抑制にも寄与する。この作用は0.1%以上で発現するため、下限を0.1%とした。ただし、過度に添加した場合、MnSを形成して耐食性を低下させるため、上限を3.0%とした。更に、製造コストと耐食性を考慮すると0.1〜2.0%が望ましい。
Pは、Si同様、固溶強化元素であるため、材質上その含有量は少ないほど良いため、上限は0.04%とした。更に、製造コストと耐食性を考慮すると0.01〜0.02%が望ましい。
Sは、耐食性を劣化させる元素であるため、上限を0.01%とした。更に、製造コストや、部品とした際の隙間腐食抑制を考慮すると0.0005〜0.0050が望ましい。
Crは、耐食性や耐酸化性を向上させる元素であり、排気部品環境を考慮すると異常酸化抑制の観点から10%以上が必要である。一方、Crの過度の添加は硬質化をもたらし靭性を劣化させる。また、Crはフェライト安定化元素であるため、過度に添加すると、オーステナイト相変態が起こらなくなる。さらに、コストアップの観点から、上限は18%未満とした。なお、製造コストや靭性劣化による鋼板製造時の板破断ならびに加工性を考慮すると、10.5%以上、15%未満が望ましい。
本発明は、Ti:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.50%の1種または2種を含有し、TiとNbの合計を8(C+N)〜0.75%の範囲とする。
Tiは、C,N,Sと結合して耐食性、耐粒界腐食性、深絞り性を向上させるために添加する元素である。また、マルテンサイトが生成した場合に、C,Nを固着することで軟質化する効果も有る。C,Nの固定作用は0.05%から発現するため、下限を0.05%とした。また、0.3%超の添加は固溶Tiにより硬質化し、靭性が劣化するため、上限を0.3%とした。更に製造コスト等を考慮すると、0.06〜0.25%が望ましい。
Nbは、Tiと同様に、C,N,Sと結合して耐食性、耐粒界腐食性、深絞り性を向上させるために添加する元素である。また、加工性の向上や高温強度の向上に加え、隙間腐食の抑制や再不動態化を促進させるため、必要に応じて添加される。この作用は、0.01%以上で発現するため、下限を0.01%とした。ただし、過度の添加は硬質化をもたらし成形性を劣化させるため、上限を0.5%とした。更に製造コスト等を考慮すると、0.05〜0.3%が望ましい。
また、TiとNbの合計が8(C+N)未満であると、過剰なC、Nがマルテンサイトに固溶して硬化させるので、TiとNbの合計を8(C+N)以上とする。さらに、TiとNbの合計が0.75%を超えると固溶Tiや固溶Nb、および、NbとTiの炭窒化物や金属間化合物が硬質化をもたらし、靭性や成形性を劣化させるため、TiとNbの合計を0.75%以下とする。ここで、Ti、Nb、C、Nはいずれも各元素の含有量(質量%)を意味する。
本発明は、必要に応じてさらに以下の元素を含有することができる。
Bは、粒界に偏析することで製品の二次加工性を向上させる元素である。排気系部品を二次加工する際の縦割れを抑制する他、特に冬場に割れが生じないためには、0.0002%以上添加すると良い。ただし、過度の添加は加工性、耐食性の低下をもたらすため、上限を0.0030%とした。更に、精錬コストや延性低下を考慮すると、0.0003〜0.0015%が望ましい。
Alは、脱酸元素として添加される他、酸化スケールの剥離を抑制する効果がある。この効果は0.03%以上で発現するため、下限を0.03%とした。一方、0.3%以上の添加は、伸びの低下、溶接溶け込み性および表面品質の劣化をもたらすため、上限を0.3%とした。更に、精錬コストと鋼板製造時の酸洗性を考慮すると、0.05〜0.15%が望ましい。
Moは、耐食性を向上させる元素であり、特に隙間構造を有する場合には隙間腐食を抑制する元素である。この効果は0.1%以上で発現するため、下限を0.1%とした。また、2.0%を超えると著しく成形性が劣化する他、製造性が悪くなるため、上限を2.0%とした。合金コストと生産性を考慮すると、0.1〜0.5%が望ましい。
Cuは、NiやMn同様、オーステナイト安定化元素であり、相変態による結晶粒微細化に有効である。また、隙間腐食の抑制や再不動態化を促進させるため、必要に応じて添加される。この作用は0.1%以上で発現するため、下限を0.1%とした。但し、過度の添加は硬質化する他、靭性および成形性を劣化させるため、上限を2.0%とした。合金コストと生産性を考慮すると、0.15〜1.0%が好ましい。
Vは、隙間腐食を抑制させるため、必要に応じて添加される。この作用は、0.05%以上から発現するため、下限を0.05%とした。但し、過度の添加は、硬質化し成形性を劣化させるため、上限を1.0%とした。なお、原料コストを考慮すると、0.1〜0.5%が望ましい。
Snは、耐食性と高温強度の向上に寄与するため、必要に応じて0.005%以上添加する。ただし、0.50%以上の添加により鋼板製造時のスラブ割れが生じる場合が有るため、上限を0.50%とする。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.003〜0.30%が望ましい。
Wは、耐食性と高温強度の向上に寄与するため、必要に応じて0.005%以上添加する。ただし、3.0%超の添加により硬質化し、鋼板製造時の靭性劣化やコスト増に繋がるため、上限を3.0%とする。更に、精錬コストや製造法を考慮すると、0.01〜0.10%が望ましい。
Coは、高温強度の向上に寄与するため、必要に応じて0.01%以上添加する。0.30%超の添加により鋼板製造時の靭性劣化やコスト増に繋がるため、上限を0.30%とする。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.01〜0.10%が望ましい。
Sbは、粒界に偏析して高温強度を上げる作用をなす元素である。これは、0.005%以上から発現するため、下限を0.005%とした。但し、0.50%を超えると、Sb偏析が生じて、溶接時に割れが生じるので、上限は0.50%とする。高温特性と製造コストおよび靭性を考慮すると、0.03〜0.30%が望ましい。さらに望ましくは、0.05〜0.20%である。
REM(希土類元素)は、耐酸化性の向上に有効であり、必要に応じて0.001%以上添加する。また、0.20%を超えて添加してもその効果は飽和し、REMの硫化物による耐食性低下を生じるため、0.001〜0.20%で添加する。製品の加工性や製造コストを考慮すると、下限を0.002%とし、上限を0.10%とすることが望ましい。REMは、一般的な定義に従う。スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)の2元素と、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15元素(ランタノイド)の総称を指す。単独で添加しても良いし、混合物であっても良い。
その他の成分について本発明では特に規定するものではないが、Ta、Hfは高温強度向上のために0.001%〜1.0%添加しても良い。また、Biを必要に応じて0.001〜0.02%含有しても構わない。なお、As、Pb等の一般的な有害な不純物元素はできるだけ低減することが望ましい。
本発明の鋼板は、上記の成分範囲内でγpを70%以上になるように調整する。γpが低すぎると、フェライト−オーステナイト変態に高温での加熱が必要となり、結晶粒を微細化することが難しくなるので、下限を70%とした。γp(%)は(1)式のCastroの式を用いて評価する。
γp=420(%C)+470(%N)+23(%Ni)+9(%Cu)+7(%Mn)
−11.5(%Cr)−11.5(%Si)−12(%Mo)−23(%V)−47(%Nb)
−49(%Ti)−52(%Al)+189 (1)
なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す。
本発明のステンレス鋼板は、上記規定する成分を含有するとともに、フェライト粒径を20μm以下、マルテンサイト生成量を70%以下とすることにより、室温でのシャルピー衝撃値を300J/cm2以上とし、−40℃でのシャルピー衝撃値を50J/cm2以上として、常温および低温での靭性に優れたステンレス鋼板を提供することができる。常温および低温ともに靱性に優れるため、特に排気管締結部品用として好適に用いることができる。
また、本発明で規定する成分を含有するとともに、マルテンサイト生成量を70%以下とすることにより、ビッカース硬さを250Hv以下とすることができる。
次に製造方法について説明する。本発明の鋼板の製造方法は製鋼−熱間圧延した後、焼鈍を行う工程よりなる。製鋼においては、前記必須成分および必要に応じて添加される成分を含有する鋼を、転炉溶製し続いて2次精錬を行う方法が好適である。溶製した溶鋼は、公知の鋳造方法(連続鋳造)に従ってスラブとする。スラブは所定の温度に加熱され、所定の板厚に連続圧延で熱間圧延される。
鋳造されたスラブは、1100〜1200℃で加熱される。炉の性能、経済性の観点から、上限温度を1200℃とした。加熱温度が低すぎるとスケール生成が少なくなり圧延ロールと鋼材の焼き付きにより表面品質が低下する。よって、スラブ加熱温度は1100〜1200℃とした。更に、生産性や表面疵を考慮すると、1120〜1160℃が望ましい。
スラブ加熱後、熱間圧延工程では、複数パスの粗圧延が施され、複数スタンドからなる仕上圧延が一方向に施される。粗圧延後、高速で仕上圧延が施され、コイル状に巻き取られる。本発明では、巻取り時に微細組織を得るために、仕上圧延温度と、巻取温度を規定する。製造時の割れや破断を防ぐためには、微細組織にすることが重要である。そのため、巻取温度が低すぎると巻取時に再結晶と相変態が生じないため、仕上圧延は高温かつ高速で行う必要が有る。そこで、仕上圧延を開始温度が900℃以上、終了温度が800℃以上、その差が200℃以内となるように行う。また、巻取温度も600℃以上で行うものとする。熱延板厚さは、締結部品の設計に応じて、適宜選択すれば良いが、巻取形状、板厚精度、表面性状を考慮すると、2〜15mm程度が望ましい。以上の熱延条件を用いることにより、焼鈍前の熱延板常温衝撃値を50J/cm2以上とすることができ、製造時の割れや破断を防ぐことができる。
本発明では、熱延板焼鈍時に、γ単相、あるいはα+γ二相域に昇温してフェライトからなる組織の一部、または全てを一旦オーステナイトに変態させることが重要である。そこで、焼鈍時にA1点以上の温度かつ、A3点の±100℃以内の温度条件で焼鈍を行う。焼鈍時に、相変態させるには最低でもA1点以上で焼鈍する必要がある。また、この時低温すぎるとγ変態量が少なくなり、焼鈍も長時間行う必要が有るため、熱延板焼鈍温度下限をA1点、あるいはA3点−100℃のうちの高い方の温度とした。これにより、十分にフェライト相をオーステナイト相へと変態させることができる。また、低温での焼鈍により十分に再結晶が生じず、熱延組織がそのまま残存した場合にも、靭性が劣化する可能性が有る。
熱延板焼鈍の際、高すぎる温度で焼鈍すると、結晶粒が粗大化する他、マルテンサイトが過剰に生成し、靭性が劣化する。そこで、上限をA3点+100℃とした。即ち、本発明で規定する成分を含有し、熱延板焼鈍温度をA3点+100℃以下の温度とすることにより、マルテンサイト生成量を70%以下とすることができる。
また、本発明で規定する成分を含有し、特に(1)式のγpを70%以上とし、熱延板焼鈍温度を本発明範囲の温度とすることにより、フェライト結晶粒径を20μm以下とすることができる。
なお、A1点(℃)およびA3点(℃)は、(2)式のCastroの式、および(3)式を用いて評価する。
1=35(%Cr)+60(%Mo)+73(%Si)+170(%Nb)+290(%V)
+620(%Ti)+750(%Al)+1400(%B)−250(%C)−280(%N)
−115(%Ni)−66(%Mn)−18(%Cu)+310 (2)
3=35(%Cr)+60(%Mo)+73(%Si)+170(%Nb)+290(%V)
+620(%Ti)+750(%Al)+1400(%B)−250(%C)−280(%N)
−80(%Ni)−31(%Mn)−18(%Cu)+360 (3)
なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す。
焼鈍後は水冷することによって、オーステナイトからフェライトへと相変態させる際の結晶粒の成長を防ぐ効果が発揮されるので、微細組織にすることができ高靱性が得られる。
表1の鋼No.1〜31に示す成分組成の鋼を溶製しスラブに鋳造し、10mmtまで熱延後、熱延板焼鈍を施した。各鋼に対して、表2−1、表2−2に示す製造条件で製造した。熱延板焼鈍後は、表2−2のB23を除き水冷を行った。B23については、空冷を行った。
フェライト相の結晶粒径は、EBSD(Electron Back Scattering Diffraction)法により測定した。マルテンサイト生成量の測定は、EBSDおよび画像解析より測定した。粒径の測定条件は、測定倍率1000倍で0.3〜0.6μmステップの条件とし、得られたデータをTSL社OIM(Orientation Imaging Microscopy)解析ソフトにより方位差15°以上を粒界として一つの粒界を設定し円相当径を算出した。得られた円相当径を算術平均によって求めた値を結晶粒径とした。マルテンサイト生成量も同様に、OIMを用いてフェライト相とマルテンサイトの分率を定量的に測定した。
熱延焼鈍板の靭性は、JIS Z 2242に準拠して25℃および−40℃で行い、シャルピー衝撃値で評価し、表2−1、表2−2の「製品板特性/衝撃値」の欄に示した。試験片は、Vノッチシャルピー試験片を圧延方向と平行に採取し、試験に供した。
Figure 0006791646
Figure 0006791646
Figure 0006791646
表2−1のA1〜A16が本発明例である。本発明例の鋼は、常温低温共に熱延焼鈍板のシャルピー衝撃値が高いことが明らかであり、靭性に優れる。また、熱延板の常温シャルピー衝撃値も示す。本発明例の鋼は、熱延板においても常温衝撃値が50J/cm2以上であって靭性に優れ、通板時の割れを防げるなど、製造性が高いことが確認される。
表2−2のB1〜B23が比較例である。まず製品板(熱延焼鈍板)の成績について説明する。
B1〜B5、B12はγpが本発明範囲を外れ、B15、B21、B22はそれぞれNb、Co、V含有量が上限を外れ、いずれもフェライト粒径が上限を外れ、靱性が低下した。B1とB2、B3とB4のように、単純に熱延板焼鈍を低くし、結晶粒成長を抑えることで細粒化させても、靭性は不十分であった。
B6、B7はともに鋼No.19であってC含有量が上限を外れ、焼鈍条件範囲内で焼鈍したフェライト単相組織を持つB6は低温靱性が低下、焼鈍条件の上限以上で焼鈍し、硬質なマルテンサイトが多量に生成したB7は、常温・低温のいずれも靱性が低下した。このことから、フェライト、マルテンサイト等の組織によらず、C量を適正範囲にすることが重要であることがわかる。
B8は熱延板焼鈍を実施しておらず、熱延加工ままの組織であるため、フェライト粒径マルテンサイト生成量ともに測定不能であり、靱性が低い。
B9、B10はいずれも熱延板焼鈍温度が上限を外れ、B9、B10共にマルテンサイト生成量が外れ、靱性が低下した。また、B9はより高温焼鈍であるため、マルテンサイトがより多量に生成し、結晶粒径も大きい。
B11は熱延板焼鈍温度が下限を外れ、フェライトからオーステナイトへの相変態が起こらず、細粒化効果が起こらなかった。また、低温焼鈍であったため、再結晶も生じず熱延板の加工組織が殆ど残存したためフェライト粒径が測定不能であり、常温・低温のいずれも靱性が低下した。
B13、B20はそれぞれN、W含有量が上限を外れ、B14はTiとNbの合計が8(C+N)に足りず、いずれも硬さが250Hvを超え、常温と定温の一方又は両方の靱性が低下した。B16〜B19はそれぞれCu、Ni、Si、Mo含有量が上限を外れ、常温と低温の一方又は両方の靱性が低下した。
比較例の焼鈍前の熱延板の成績について説明する。B15は仕上圧延が高速ではなく、仕上圧延開始温度と終了温度との差が200℃を超えたため、熱延板衝撃値が低い値であった。
B23は、熱延板焼鈍後空冷しているため、結晶粒が過度に成長し、20μmを超えたため、靭性が低下した。
本発明によれば、優れた靭性をもったフェライト系ステンレス鋼板を製造することが可能であり、熱延材の靭性も良好であるため、通板時の割れや破断を抑制し、製造性が向上する。また、本発明を適用した材料を、排気管締結部品用として使用する場合に、成形の自由度が向上するとともに、プレス加工時の割れや、実車搭載時の低温環境下で衝撃を受けた際の割れを抑制することが可能となる。即ち、本発明は工業上極めて有益である。

Claims (6)

  1. 質量%にて、C:0.02%以下、N:0.02%以下、Si:0.005〜1.0%、Ni:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.0100%以下、Cr:10%以上〜18%未満を含有し、さらにTi:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.50%の1種または2種を含有し、TiとNbの合計が、8(C+N)〜0.75%であり、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、γpが70%以上かつ、フェライト粒径が20μm以下、マルテンサイト生成量が70%以下となり、
    室温でのシャルピー衝撃値が300J/cm 2 以上、−40℃でのシャルピー衝撃値が50J/cm 2 以上となることを特徴とする靭性に優れたステンレス鋼板。なお、γp(%)は(1)式を用いて評価する。
    γp=420(%C)+470(%N)+23(%Ni)+9(%Cu)+7(%Mn)
    −11.5(%Cr)−11.5(%Si)−12(%Mo)−23(%V)−47(%Nb)
    −49(%Ti)−52(%Al)+189 (1)
    なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す。
  2. さらに質量%にて、B:0.0002〜0.0030%、Al:0.030〜0.300%、Mo:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜2.0%、V:0.05〜1.00%、Sn:0.005〜0.500%、W:0.005〜3.00%、Co:0.01〜0.30%、Sb:0.005〜0.500%、REM:0.001〜0.200%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の靭性に優れたステンレス鋼板。
  3. ビッカース硬さが250Hv以下となることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の靭性に優れたステンレス鋼板。
  4. 請求項1または請求項2に記載の成分組成で、かつ、γpが70%以上であるステンレス鋼のスラブを熱延した後、熱延板焼鈍し、
    熱延工程において、スラブ加熱温度を1100〜1200℃として粗圧延を行い、仕上げ圧延を開始温度が900℃以上、終了温度が800℃以上、その差が200℃以内となるように行い、600℃以上で巻取り、
    熱延板焼鈍工程において、フェライト単相の上限温度A 1 点以上の温度かつ、オーステナイト単相の下限温度A 3 点の±100℃以内の温度条件で焼鈍し、その後水冷することで、微細組織にし、
    ステンレス鋼板のフェライト粒径が20μm以下、マルテンサイト生成量が70%以下となることを特徴とする靭性に優れたステンレス鋼板の製造方法。なお、γp(%)は(1)式を用いて評価し、A 1 点(℃)およびA 3 点(℃)は、(2)式、および(3)式を用いて評価する。
    γp=420(%C)+470(%N)+23(%Ni)+9(%Cu)+7(%Mn)
    −11.5(%Cr)−11.5(%Si)−12(%Mo)−23(%V)−47(%Nb)
    −49(%Ti)−52(%Al)+189 (1)
    1 =35(%Cr)+60(%Mo)+73(%Si)+170(%Nb)+290(%V)
    +620(%Ti)+750(%Al)+1400(%B)−250(%C)−280(%N)
    −115(%Ni)−66(%Mn)−18(%Cu)+310 (2)
    3 =35(%Cr)+60(%Mo)+73(%Si)+170(%Nb)+290(%V)
    +620(%Ti)+750(%Al)+1400(%B)−250(%C)−280(%N)
    −80(%Ni)−31(%Mn)−18(%Cu)+360 (3)
    なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す。
  5. 質量%にて、C:0.02%以下、N:0.02%以下、Si:0.005〜1.0%、Ni:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.0100%以下、Cr:10%以上〜18%未満を含有し、さらにTi:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.50%の1種または2種を含有し、TiとNbの合計が、8(C+N)〜0.75%であり、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、γpが70%以上かつ、フェライト粒径が20μm以下、マルテンサイト生成量が70%以下となり、
    室温でのシャルピー衝撃値が300J/cm 2 以上、−40℃でのシャルピー衝撃値が50J/cm 2 以上となることを特徴とする靭性に優れた排気管締結部品用ステンレス鋼板。なお、γp(%)は(1)式を用いて評価する。
    γp=420(%C)+470(%N)+23(%Ni)+9(%Cu)+7(%Mn)
    −11.5(%Cr)−11.5(%Si)−12(%Mo)−23(%V)−47(%Nb)
    −49(%Ti)−52(%Al)+189 (1)
    なお、(%X)は、各成分Xの質量割合を示す。
  6. さらに質量%にて、B:0.0002〜0.0030%、Al:0.030〜0.300%、Mo:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜2.0%、V:0.05〜1.00%、Sn:0.005〜0.500%、W:0.005〜3.00%、Co:0.01〜0.30%、Sb:0.005〜0.500%、REM:0.001〜0.200%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項5に記載の靭性に優れた排気管締結部品用ステンレス鋼板。
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