JP5676700B2 - 回路基板 - Google Patents

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本発明は、例えばコイルやトランス等が実装される電源装置を構成する場合などに用いられる回路基板に関するものである。
プリント基板にコイルまたはトランスが実装された電源装置などの回路基板において、プリント基板をくりぬいてコアを挿入した場合、コイル内部の発熱が問題になる。このような問題への対策として、パターンの厚みを部分的に増やすことで熱を放熱し、プリント基板の温度が過度に上昇しないようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−178439号公報(第1頁、図1)
上記のような従来の技術では、基板の厚みを厚くすることなく効率の良い電源装置が得られるなどの効果が得られる一方で、例えば車載用機器など特に高温の環境で使用されるものでは耐熱グレードの高い基板材料を用いることが必須となり、しかもパターンの厚みが部分的に厚い特殊なプリント基板をコイルまたはトランス部分だけではなく基板全体に使用することになり、高コストになるという課題があった。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであって、特殊な構造のプリント基板を装置全体に使用することなく、巻線やコアが高温になっても問題のない回路基板を低コストで得ることを目的としている。
本発明にかかる回路基板は、プリント基板と、少なくとも1つの巻線と、この巻線に鎖交する磁束の磁路を形成するコアを備えた回路基板であって、上記プリント基板には少なくとも上記コアを通過させ得る大きさの貫通孔が設けられ、上記コアは、上記貫通孔部分に設置されているとともに、中心部に上記コアの脚を挿通する穴が設けられ、耐熱グレードが上記プリント基板よりも高い円板状の副プリント基板を備え、上記巻線は、上記副プリント基板に形成されその両端に接続部を設けたパターンにより構成されるものであり、上記副プリント基板の上記接続部は上記副プリント基板の径方向へ突出した第1の突出部に設けられて上記プリント基板に設けられた接続用パターンにはんだ付けされるとともに、上記副プリント基板には上記第1の突出部と反対側に径方向へ突出する第2の突出部に固定用パターンが設けられ、上記副プリント基板は、上記固定用パターンを上記プリント基板に設けられた固定用パターンにはんだ付けすることにより上記接続部の上記接続用パターンへのはんだ付けと協働して上記プリント基板に機械的に固定されることを特徴とするものである。

本発明による回路基板においては、コアを通過させ得る大きさに形成された貫通孔部分にコアを設置したことにより、巻線内部で発生した熱のプリント基板に対する影響が低減されるとともに、巻線をパターンとして形成し、中心部に上記コアの脚を挿通する穴が設けられ、耐熱グレードが上記プリント基板よりも高い副プリント基板を備えているので、耐熱性を重点的に向上できるばかりでなく、接続部の接続用パターンへのはんだ付けと、プリント基板および副プリント基板相互の固定用パターンのはんだ付けとにより、副プリント基板をプリント基板に確実に固定できて信頼性を向上でき、しかも、全体としてコストを低減できる回路基板を得ることができる。

本発明の実施の形態1における回路基板の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態2における回路基板の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態3における回路基板の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態4における回路基板の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態5における回路基板の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態6における回路基板の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態7における回路基板の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態8における回路基板の要部を示す分解斜視図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、電源装置として構成された回路基板は、プリント基板1と、巻線2と、上部側に配設されたIコア31及び下部側に配設されたEコア32からなるコア3などを用いて構成されている。巻線2は、例えば薄い銅板を渦巻状にプレス成型して形成される。巻線2の両端にはプリント基板1に設けられたスルーホール1aに挿入し、はんだ付けによりプリント基板1と電気的に接続するための接続部2aが折曲形成されている。巻線2の中間部分である巻回部分には1つ以上の固定用突部2bが設けられている。固定用突部2bは機械的強度や騒音防止などの機能上必要な適宜の位置に形成される。
プリント基板1には、上記スルーホール1aの他、上記固定用突部2bを挿入、固定するためのスルーホール1bが設けられている。スルーホール1bに挿入された巻線の固定用突部2bは、はんだ付けによりプリント基板1と機械的に固定される。また、プリント基板1には、少なくとも下部のEコア32を通過させ得る大きさに形成された貫通孔11が設けられている。上記貫通孔11は、Eコア32の投影面内にプリント基板1の一部分が存在しない、矩形状に形成されている。このため、巻線2がEコア32の脚の部分を通過する箇所は、プリント基板1に対して浮いている状態となっている。なお、回路素子やその他の実装部品や配線パターンなどは図示を省略している。
上記のように構成された実施の形態1においては、プリント基板1の所定部に巻線2を装着した後、貫通孔11の下側からEコア32を挿入させ、プリント基板1の上部からIコア31をEコア32の脚部に組み合わせ、図示していない固定手段によってIコア31とEコア32をプリント基板1に対して固定することによって、Iコア31とEコア32からなるコア3は、巻線2に鎖交する磁束の磁路を形成し、例えばリアクトルなどの電源装置として構成された回路基板が得られる。
上記のように構成された実施の形態1によれば、プリント基板1にコア3を通過させ得る大きさの貫通孔11を設け、その貫通孔11の部分にコア3を設置するようにしたことにより、巻線2やコア3からプリント基板1に伝わる熱を抑えることができる。このため、コア3に対する巻回部分に熱が停滞することで発生するコア3内に存在するプリント基板の放熱対策を従来のように追加で実施する必要がなく回路基板のコストを低減できる。具体的には、銅張積層基板の難燃性を示す「FRグレード」は、従来のものでは、プリント基板1の素材として耐熱性のガラス布基材エポキシ樹脂を用いる「FR5グレード」相当のものである場合があったが、実施の形態1ではFRグレードがそれよりも低い基板を用いることができる。このため、従来はコストが大きく上昇するという問題があったが、実施の形態1では安価に提供することができる。
なお、上記実施の形態1において、用いるコア3の形状として、上部にIコア31を、下部にEコア32を配置した場合について説明したが、当然のことながら、上部にEコア32を、下部にIコア31を配置した場合や、上下共にEコアを配置した場合などにおいても同様であることは言うまでもない。また、巻線2が1つの場合について説明したが、二次巻線を設けることで、トランスとして構成した場合でも、同様の効果が得られる。また、回路基板を電源装置として構成したが、これに限定されるものではない。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、コイル形状が実施の形態1と同様の巻線2Aは、巻線の巻回部分に実施の形態1における固定用突部2b(図1に図示)が設けられていない。そして、プリント基板1の貫通孔11を除いた部分には、巻線2Aの巻回部分の投影形状に対応した銅張パターン12が形成されている。巻線2Aの巻回部分は、プリント基板1の銅張パターン12にはんだ付けすることで、機械的に固定される。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態2においては、巻線2Aの巻回部分におけるプリント基板1上に延在する部分はプリント基板1に設けられた銅張パターン12に直接固定されるので、巻線2Aを強固に保持することができる。また、実施の形態1と同様にコア3が挿入される部分にはプリント基板が設けられていないので、コア3内部の熱が停滞することで発生するコア内部に存在するプリント基板1の放熱対策として、例えば、プリント基板1の素材にFR5グレード相当のものを使用するなどの対策を追加で実施する必要がなく、回路基板のコストを低減できるという効果が得られる。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、巻線2Aは、例えば薄い銅板を渦巻状にプレス成型して形成され、実施の形態2と同様に両端部に接続部2aが折曲形成されている。プリント基板1には、実施の形態1、2と同様のスルーホール1a及び貫通孔11が設けられている。スルーホール1aには巻線2Aの両端の接続部2aが挿入され、はんだ付けによりプリント基板1と電気的に接続される。また、巻線2Aは、上下に2分割された耐熱樹脂からなる巻線保持部材4(上ボビン41、下ボビン42)によって上下方向から押さえつけることで機械的に固定される。上ボビン41と下ボビン42には、Eコア32の脚32a、32b、32cを挿通させる3つの穴4a、4b、4cがそれぞれ設けられている。また、巻線保持部材4の外寸はプリント基板1の貫通孔11よりも大きく形成されており、下ボビン42の中央部上面に突設された巻線保持部421が貫通孔11内に進入し得るように構成されている。
なお、コア3と巻線保持部材4は適宜の手段(図示省略)でプリント基板1あるいはその他の固定部等に固定される。例えば、Iコア31はバネ状の部材(図示省略)で下方向に押さえ付けられているほか、Eコア32の下にはこの例では筐体が配設されるため、Iコア31及びEコア32が上下に動くことはない。また、振動のない環境で使用される場合などにおいては必ずしも必要ではないが、下ボビン42における巻線保持部421の上面の巻線2Aと接する面には、巻線2Aが丁度嵌るような渦巻曲線の一部で成る弧状の溝421aを設けることにより、外部からの力で巻線2Aが振動して内側の巻線と外側の巻線が接触することを防ぐことができる。同様に、振動のない環境で使用する場合などにおいては必ずしも必要ではないが、上ボビン41に、凸状のコア係止部411を設けることにより、Iコア31の平面方向の移動を抑制できる。
ここで、プリント基板1の耐熱性は、一般的なFR4グレードの材質を使用したものにおいて、約130℃である。一方、耐熱樹脂製の巻線保持部材4は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂のような材質でできており、一般的に200℃以上の耐熱性を有している。そのため、巻線2Aの内部が、プリント基板1の耐熱温度を超えた温度となったとしても、耐熱樹脂製の巻線保持部材4が熱的に問題となることはない。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態3によれば、巻線2Aの巻回部分を、上下に2分割された耐熱樹脂製の巻線保持部材4によって上下から挟持するように固定したので、プリント基板1の放熱対策として、例えば、プリント基板1の素材にFR5グレード相当のものを使用するなどの対策を追加で実施する必要がなく、得られる回路基板のコストを低減できるという効果が得られる。また、巻線保持部材4に、巻線2Aが丁度嵌るような溝421aを設けたことで、組立が容易となり、耐振動性を強化することもできる。さらに、巻線保持部材4に、コア3を係止する凸状のコア係止部411を設けたことにより、コア3の保持力が向上され、信頼性もアップする。
実施の形態4.
図4は、本発明の実施の形態4における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、プリント基板1には、下部のEコア32が挿入でき、しかも巻線2BのEコア32に対する巻回部分の投影面を含めた、矩形と円形を組み合わせた形状の貫通孔11Aが設けられている。貫通孔11Aは、Eコア32の投影面と、巻線2Bの巻回部分の投影面内にプリント基板1の一部分が存在しないように構成されている。また、耐熱樹脂からなる巻線保持部材4A(上ボビン41A、下ボビン42A)は、貫通孔11Aの形状に対応させて矩形と円形を組み合わせた形状で、実施の形態3と同様に貫通孔11Aの大きさよりも大きく、円形状の巻線保持部421のみが貫通孔11A内に挿入し得るように形成されている。その他の構成は実施の形態3と同様である。
上記のように構成された実施の形態4においては、コア3内部の熱が停滞することで発生する、コア内部に存在するプリント基板1の放熱対策として、従来技術のように、例えば、プリント基板1の素材にFR5グレード相当のものを使用するなどの対応を追加で行う必要がなく、得られる回路基板のコストを低減できる。また、巻線2Bの投影面全体にわたり、プリント基板1を切り抜くことで、巻線2B自体から発生する熱(例えば銅損)が大きく、プリント基板1の耐熱温度以上の温度になるような場合においても、追加の放熱対策を施す必要がなくなるという効果が得られる。
なお、巻線2Bが円形状である場合について説明したが、巻線2Bの形状は特に限定されるものではなく、例えば、楕円形、もしくは矩形等の、円形以外の形状でもよく、この場合はプリント基板1に空ける貫通孔11Aの形状を巻線2Bの形状に応じたものとすれば良い。
実施の形態5.
図5は本発明の実施の形態5における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、電源装置として構成された回路基板は、プリント基板1と、耐熱性樹脂でインサート成型された巻線2Cと、上部のIコア31と、下部のEコア32などを用いて構成されている。巻線2Cを構成する図示されていない素線は、例えば薄い銅板を渦巻状ないしは螺旋状にプレス成型して形成される。プリント基板1には、巻線2Cの両端の接続部2aを挿入するスルーホール1aが設けられており、スルーホール1aに挿入された接続部2aは、はんだ付けによりプリント基板1と電気的に接続される。また、インサート成型された巻線2Cは、図の下方向に突出された1つ以上の係止突起2cをもち、プリント基板1に形成された穴1cに嵌め込み接合されることにより、プリント基板1と機械的に固定される。
プリント基板1は、Eコア32が挿入できるよう、実施の形態1と同様の貫通孔11が設けられている。貫通孔11は、下部のEコア32の脚の部分だけでなく、Eコア32内部の巻線2の下部分のプリント基板1を含め、Eコア32の投影面内にプリント基板1の一部分が存在しないよう、矩形となっている。ここで、プリント基板1の耐熱性は、一般的なFR4グレードの材質を使用したものにおいて、約130℃である。一方、巻線2Cのインサート成型に用いている耐熱性樹脂は、例えばPPS樹脂のような材質でできており、一般的に200℃以上の耐熱性を有している。そのため、巻線2Cの内部が、プリント基板1の耐熱温度を超えた温度となったとしても、耐熱性樹脂でインサート成型された巻線2Cが熱的に問題となることはない。
上記のように構成された実施の形態5においては、コア3内部の熱が停滞することで発生する、コア内部に存在するプリント基板1の放熱対策、例えば、プリント基板1の素材にFR5グレード相当のものを使用するなどの対策を追加で実施する必要がなく、回路基板のコストを低減できる。なお、巻線2Cがインサート成型体で成る場合について説明したが、アウトサート成形を利用して巻線を保持するようにしても良い。
実施の形態6.
図6は本発明の実施の形態6における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、電源装置として構成された回路基板は、プリント基板1と、耐熱性樹脂でインサート成型された巻線2Cと、上部のIコア31と、下部のEコア32などを用いて構成されている。プリント基板1に設けられた貫通孔11Bは、Eコア32が挿入でき、しかも、巻線2Cの円形を成す巻回部分の投影面内にもプリント基板1の一部分が存在しないよう、貫通孔11Bの形状は、矩形と円形を組み合わせたような形状となっている。その他の構成は耐熱材料の選択的な使用などを含めて実施の形態5と同様である。
上記のように構成された実施の形態6においては、コア3内部の熱が停滞することで発生する、コア内部に存在するプリント基板1の放熱対策、例えば、プリント基板1の素材にFR5グレード相当のものを使用するなどの対策を追加で実施する必要がなく、回路基板のコストを低減できる。また、インサート成型された巻線2Cの投影面全体にわたり、プリント基板1を切り抜くことで、インサート成型された巻線2C自体から発生する例えば銅損などによる熱が大きく、プリント基板1の耐熱温度以上の温度になるような場合においても、追加の放熱対策を施す必要がなくなる。また、貫通孔11Bが矩形と円形を組み合わせた形状で、巻線2Cの下部にプリント基板1が存在しないため、プリント基板1が受ける熱の影響は実施の形態5の場合よりも低減される。
実施の形態7.
図7は本発明の実施の形態7における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、電源装置として構成された回路基板は、耐熱温度が約130℃の一般的なFR4グレードの材質を用いた主基板であるプリント基板1と、巻線2Dが設けられ、少なくともプリント基板1よりも耐熱性の高い材質からなるFR5グレード相当の円形状で中心部にEコア32の脚を挿通させる貫通孔が設けられた副プリント基板5と、上部側に配設されたIコア31と、下部のEコア32などを用いて構成されている。副プリント基板5は複数層に形成され、巻線2Dはその層間にも配設されてシリーズに接続されたコイル(図示省略)を成している。
副プリント基板5の外周部にはその巻線2Dの両端部から導出され、プリント基板1上の回路と電気的に接続するための接続部2dが突出されている。接続部2dは基板1に設けられたパターン1dにはんだ付けすることにより電気的に接続される。副プリント基板5は、接続部2dの反対側の突出部に形成された固定用パターン5eを、プリント基板1の固定用パターン1eにはんだ付けすることにより、接続部2dと協働して機械的に固定される。プリント基板1には、下部のEコア32が挿入できるよう、実施の形態1と同様の貫通孔11が設けられている。貫通孔11は、Eコア32の脚の部分だけでなく、Eコア32の投影面内にプリント基板1の一部分が存在しないよう矩形となっている。
上記のように構成された実施の形態7においては、動作中、巻線2Dやコア3の発熱により副プリント基板5はプリント基板1よりも温度が上昇するが、プリント基板1よりも耐熱性の優れたFR5グレード相当の材料を用いていることにより、特に問題を生じることはない。また、耐熱性の高い材質を使用した基板は高コストとなるが、副プリント基板5として、巻線2D部分にのみ使用したものであるため、主基板であるプリント基板1全体を高コストな耐熱性の高い基板とする必要がなく、回路基板のコストを低減できる。
なお、副プリント基板5を、プリント基板1に直接はんだ付けによって固定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、副プリント基板5を他の部材を介して間接的にプリント基板1に固定しても良いし、プリント基板1に対して、ピンやねじなどを用いあるいは用いない適宜の固定手段を利用して固定しても差し支えない。また、巻線2Dの形状は例えば渦巻状や螺旋状など他の形状としても良く、さらに四角形状にするなど適宜変更できることは言うまでもない。
実施の形態8.
図8は本発明の実施の形態8における回路基板の要部を示す分解斜視図である。図において、プリント基板1には図4、図6に示す実施の形態4、6と同様形状の貫通孔11Cが設けられている。貫通孔11Cは、Eコア32を通過させ得ると共に、副プリント基板5の円形状部分の投影面内にプリント基板1の一部が存在しないように、矩形と円形を組み合わせた形状となっている。その他の構成は、基板の耐熱グレードを含めて実施の形態7と同様である。
上記のように構成された実施の形態8においては、耐熱性の高い材質を使用したプリント基板を、コイル部分にのみ使用できるようになり、プリント基板1全体を高コストな耐熱性の高い基板とする必要がなく、回路基板のコストを低減できる。また、副プリント基板5の投影面全体にわたり、プリント基板1が切り抜かれていることで、副プリント基板5自体から発生する例えば銅損などの熱が大きく、プリント基板1の耐熱温度以上の温度になるような場合においても、追加の放熱対策を施す必要がない。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。例えば、回路基板が電源装置として構成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。また、用いる絶縁材料の種類、コア3や巻線2の形状や材質、固定手段なども適宜変更し得ることは言うまでもない。
1 プリント基板、 1a、1b スルーホール、 1c 穴、 1d パターン、 1e 固定用パターン、 11、11A、11B、11C 貫通孔、 12 銅張パターン、 2、2A、2B、2C、2D 巻線、 2a 接続部、 2b 固定用突部、 2c 係止突起、 2d 接続部、 3 コア、 31 Iコア、 32 Eコア、 32a、32b、32c 脚、 4、4A 巻線保持部材、 4a、4b、4c 穴、 41、41A 上ボビン、 411 コア係止部、 42、42A 下ボビン、 421 巻線保持部、 421a 溝、 5 副プリント基板、 5e 固定用パターン。

Claims (3)

  1. プリント基板と、少なくとも1つの巻線と、この巻線に鎖交する磁束の磁路を形成するコアを備えた回路基板であって、上記プリント基板には少なくとも上記コアを通過させ得る大きさの貫通孔が設けられ、上記コアは、上記貫通孔部分に設置されているとともに、中心部に上記コアの脚を挿通する穴が設けられ、耐熱グレードが上記プリント基板よりも高い円板状の副プリント基板を備え、上記巻線は、上記副プリント基板に形成されその両端に接続部を設けたパターンにより構成されるものであり、上記副プリント基板の上記接続部は上記副プリント基板の径方向へ突出した第1の突出部に設けられて上記プリント基板に設けられた接続用パターンにはんだ付けされるとともに、上記副プリント基板には上記第1の突出部と反対側に径方向へ突出する第2の突出部に固定用パターンが設けられ、上記副プリント基板は、上記固定用パターンを上記プリント基板に設けられた固定用パターンにはんだ付けすることにより上記接続部の上記接続用パターンへのはんだ付けと協働して上記プリント基板に機械的に固定されることを特徴とする回路基板。
  2. 上記貫通孔は、上記コアの投影面に、上記巻線の巻回部分の投影面を重ねた形状に形成され、上記巻線の巻回部分はその貫通孔部分に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  3. 上記プリント基板の上記貫通孔に設置され上記巻線に鎖交する磁束の磁路を形成する上記コアは、互いに組み合わされる第1のコア部分および第2のコア部分で構成され、上記第1のコア部分および上記第2のコア部分は固定手段によって上記プリント基板に固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回路基板。
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