JP5673541B2 - 含フッ素重合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、界面活性能を有する非フッ素系化合物を用いる含フッ素重合体の製造方法に関する。
含フッ素重合体は、その卓越した耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性、防汚性を示すことから、これらの特性を活かした各種の製品の原料として、自動車工業、半導体工業、化学工業、塗料等の広い産業分野において使用されている。
これらの含フッ素重合体の製造は、フルオロオレフィンを乳化重合、懸濁重合または溶液重合することにより行なわれている。通常、乳化重合法では界面活性剤が使用されるが、界面活性剤の使用量が多くなるほど、乳化重合の初期に生成する重合体粒子の数が増え、その重合速度は早くなり、含フッ素重合体の生産効率が向上する。しかし、界面活性剤を多量に使用した場合、界面活性剤が得られた含フッ素重合体の耐水性などの諸物性を低下させる傾向がある。そのため、従来から、少量の界面活性剤の存在下で、効率よく重合ができ、かつ、含フッ素重合体の諸物性に悪影響を与えることのない製造方法の開発が望まれていた。
このような、状況下、含フッ素重合体の乳化重合で一般的に使用されている、高価な、パーフルオロオクタン酸アンモニウムの代替を目的として、直鎖の脂肪族スルホン酸塩系の界面活性剤を使用した含フッ素重合体の製造方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法では発生粒子数が少ないという問題がある。
また、非フッ素系の界面活性剤として、アルキルリン酸またはそのエステルを用いる製造方法(特許文献2、3)、4級炭素原子にリン酸やスルホン酸、カルボン酸などが結合した化合物を用いる方法(特許文献4)などが提案されている。
しかし、アルキルリン酸またはそのエステルを用いる場合、発生粒子数、重合速度、得られた重合体の分子量、ディスパージョンのポリマー濃度、重合温度、重合圧などの点で必ずしも十分とは言えず、また、4級炭素原子にリン酸やスルホン酸、カルボン酸などが結合した化合物を用いる方法では発生粒子数の更なる増加が望まれる。
米国特許第6512063号明細書 米国特許出願公開第2007/0032591号明細書 米国特許出願公開第2007/0018783号明細書 国際公開第2005/063827号パンフレット
本発明は、界面活性能を有する特定の非フッ素系化合物を用いて、発生粒子数が多くかつ粒子径の小さい含フッ素重合体を製造する方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
式(1):
CH2=CR1−R2−O−(AO)p−X (1)
(式中、R1は水素原子またはアルキル基;R2は炭素数2以上のアルキレン基;AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;pは正の整数;XはHまたはSO3Y(YはNH4またはアルカリ金属原子);AOが複数個存在する場合は同一でも互いに異なっていてもよく、また、2種以上のブロック構造を形成していてもよい)で示される化合物(1)の存在下に少なくとも1種のフルオロオレフィンを含む単量体を水性分散重合することを特徴とする含フッ素重合体の製造方法に関する。
化合物(1)としては、式(2):
CH2=CR3−R4−O−(BO)m−(EO)n−X (2)
(式中、R3は炭素数1〜10のアルキル基;R4は炭素数2〜10の直鎖状のアルキレン基;Xは式(1)と同じ;BOはブチレンオキサイド単位;EOはCH2CH2OまたはCH(CH3)O単位;mは0〜50の整数;nは0〜100の整数;m+nは1〜150の整数)で示される化合物(2)であることが好ましい。
また、炭素数が6以下の含フッ素界面活性剤を併用してもよい。
重合に供するフルオロオレフィンとしては、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンよりなる群れから選ばれる少なくとも1種のフルオロオレフィンを含むことが、耐光性、耐薬品性、耐溶剤性が良好な点から好ましい。
特に、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンの重合、または、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンの重合に有効である。
水性分散重合としては、乳化重合または懸濁重合が好ましい。
本発明によれば、界面活性能を有する特定の非フッ素系化合物を用いることにより、発生粒子数が多くかつ粒子径の小さい含フッ素重合体を製造することができる。
本発明の含フッ素重合体の製造方法は、式(1):
CH2=CR1−R2−O−(AO)p−X (1)
(式中、R1は水素原子またはアルキル基;R2は炭素数2以上のアルキレン基;AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;pは正の整数;XはHまたはSO3Y(YはNH4またはアルカリ金属原子、たとえばKまたはNaなど);AOが複数個存在する場合は同一でも互いに異なっていてもよく、また、2種以上のブロック構造を形成していてもよい)で示される化合物(1)の存在下に少なくとも1種のフルオロオレフィンを含む単量体を水性分散重合することを特徴とする。
式(1)において、R1は水素原子またはアルキル基であり、得られる分散液の安定性が良好な点から炭素数1〜10のアルキル基、特にメチル基が好ましい。
式(1)において、R2は炭素数2以上のアルキレン基であり、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。なかでも、分散液の安定性が良好な点から、炭素数2〜10のアルキレン基、特に炭素数2〜4の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
AOは、エチレンオキサイド(−CH2CH2O−)、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、−CH(CH3)O−などの炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基であり、アルキレンオキシドを付加重合するなどの方法により得ることができる。AOがアルキレンオキシドの付加重合により形成される場合は、付加されるアルキレンオキシドなどによりAOが決定される。付加されるアルキレンオキシドなどの重合形態は限定されず、1種のアルキレンオキシドの単独重合、2種以上のアルキレンオキシドのランダム共重合、ブロック共重合またはランダム/ブロック共重合であってもよい。
pは正の整数であり、たとえば1〜1,000、さらには1〜200、特に10〜40が好ましい。
特に、化合物(1)としては、式(2):
CH2=CR3−R4−O−(BO)m−(EO)n−X (2)
(式中、R3は炭素数1〜10のアルキル基;R4は炭素数2〜10の直鎖状のアルキレン基;Xは式(1)と同じ;BOはブチレンオキサイド単位;EOはCH2CH2OまたはCH(CH3)O単位;mは0〜50の整数;nは0〜100の整数;m+nは1〜150の整数)で示される化合物(2)であることが好ましい。
化合物(1)の具体例としては、つぎのものが例示できるが、これらに限定されるものではない。
CH2=C(CH3)CH2CH2−O−(BO)m−(EO)n−H、
CH2=C(CH3)CH2CH2−O−(BO)m−(EO)n−SO3NH4
(式中、BO、EO、nおよびmは式(2)と同じ)で示される化合物が好ましい。
本発明の製造方法で重合するフルオロオレフィンは特に限定されず、1種または2種以上が使用できる。フルオロオレフィンとしては、たとえばテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、
Figure 0005673541
などのパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VdF)、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテンなどの非パーフルオロオレフィンがあげられる。PAVEとしてはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)などがあげられる。
また、官能基含有フルオロオレフィンモノマーも使用できる。官能基含有フルオロオレフィンとしては、たとえば式(3):
CX1 2=CX2−(Rf)m−Y1 (3)
(式中、Y1は−OH、−COOH、−SO2F、−SO32(M2は水素原子、NH4基またはアルカリ金属)、カルボン酸塩、カルボキシエステル基、エポキシ基またはシアノ基;X1およびX2は同じかまたは異なりいずれも水素原子またはフッ素原子;Rfは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基または炭素数1〜40のエーテル結合を含有する2価の含フッ素アルキレン基;mは0または1)で示される化合物があげられる。
具体例としては、たとえば
Figure 0005673541
Figure 0005673541
などがあげられる。
非パーフルオロオレフィンとしては、ヨウ素含有モノマー、たとえば特公平5−63482号公報や特開昭62−12734号公報に記載されているパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)、パーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などのパーフルオロビニルエーテルのヨウ素化物も使用できる。
本発明においては、フルオロオレフィンと共重合可能な非フッ素系単量体を併用してもよい。
本発明では、化合物(1)(界面活性剤)の存在下で水性分散重合を行なう。水性分散重合としては、乳化重合または懸濁重合が例示でき、特に粒子径の小さい重合体粒子を多数生成させる点から、乳化重合が好適である。特に、得られた含フッ素重合体中の界面活性剤が同量であっても、粒子数を多くできる点で、シード重合の初期、すなわちシード粒子の製造に適用する乳化重合が好適である。
化合物(1)の使用量は、たとえば乳化重合の場合、水の全量に対し、10〜5000ppmが好ましく、20〜4000ppmがより好ましい。なかでも、50〜1000ppm、特に100〜700ppmが好ましい。前記化合物(1)の使用量が、10ppm未満であると、界面活性能が小さくなり発生粒子数が少なくなる傾向にあり、5000ppmを超えると、重合速度が低下する傾向にある。
また、前記化合物(1)は単独で使用しても十分に乳化重合が安定して進むが、他の界面活性剤と併用してもよい。
他の界面活性剤としては含フッ素界面活性剤でも非フッ素(炭化水素)界面活性剤(ただし、前記式(1)の化合物は除く)でもよい。
含フッ素界面活性剤としては、重合安定性の観点から、含フッ素アニオン性界面活性剤が好ましい。
含フッ素アニオン性界面活性剤としては、公知のものが使用でき、たとえば米国特許出願公開第2007/0015864号明細書、米国特許出願公開第2007/0015865号明細書、米国特許出願公開第2007/0015866号明細書、米国特許出願公開第2007/0276103号明細書、米国特許出願公開第2007/0117914号明細書、米国特許出願公開第2007/142541号明細書、米国特許出願公開第2008/0015319号明細書、米国特許第3250808号明細書、米国特許第3271341号明細書、特開2003−119204号公報、国際公開第2005/042593号パンフレット、国際公開第2008/060461号パンフレット、国際公開第2007/046377号パンフレット、国際公開第2007/119526号パンフレット、国際公開第2007/046482号パンフレット、国際公開第2007/046345号パンフレットに記載されたものが例示できる。
併用できる、具体的な含フッ素界面活性剤としては、たとえばF(CF2nCOOM、CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COOM、CF3CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COOM、CF3OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COOM、H(CF2CF22CH2OCF(CF3)COOM、H(CF2mCOOM、C613CH2CH2SO3M、F(CF2CF2pCH2CH2SO3M、F(CF2CF2qCH2CH2SO4M(式中、Mは1価のカチオン;nは2〜5の整数;mは2〜10の整数;pは2〜10の整数;qは2〜10の整数)などがあげられる。
なかでも、炭素数6以下の含フッ素界面活性剤、特に炭素数6以下の含フッ素アニオン性界面活性剤が、得られる重合生成液中の含フッ素重合体の濃度を高くでき、かつ安定な分散液とすることができる点から好ましい。
また、非フッ素(炭化水素)界面活性剤としては、たとえばCH3(CH2rSO3M、CH3(CH2sSO4M、CH3(CH2tCOOM、H(CH2uCOO(CH2CH2O)vH、(NaSO3)CH((CH2wCH3)((CH2xCH3)(式中、Mは1価のカチオン;rは2〜16の整数;sは2〜16の整数;tは2〜16の整数;uは2〜40の整数;vは2〜45の整数;w+x=10〜20)などの炭化水素界面活性剤があげられる。
併用可能な他の界面活性剤の使用量は、たとえば乳化重合の場合、化合物(1)との合計量が、水の全量に対し、10〜5000ppmが好ましく、20〜4000ppmがより好ましい。前記化合物(1)と他の界面活性剤の合計量が、10ppm未満であると、界面活性能が小さくなり発生粒子数が少なくなる傾向にあり、5000ppmを超えると重合速度が低下する傾向にある。
また、併用できる界面活性剤として、分子中にラジカル重合性不飽和結合と親水基とを有する含フッ素化合物からなる含フッ素反応性界面活性剤もあげることができる。含フッ素反応性界面活性剤は、重合時に反応系に存在させた場合、重合体のポリマー鎖の一部分を構成することができる。
反応性界面活性剤としては、たとえば、特開平8−67795号公報に記載されている含フッ素化合物を用いることができる。
重合温度は特に制限はなく、重合開始剤の種類にしたがって最適な温度が採用される。ただ、高くなりすぎると気相部分でのモノマー密度が容易に低下したり、ポリマーの分岐反応が生じたりし、目的とする共重合体が得られないことがあり、低くなりすぎると重合速度が遅くなり、生産効率の低下に繋がることがある。好ましくは40〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃とする。
単量体の供給は連続的であっても逐次供給してもよい。
重合開始剤としては、油溶性の過酸化物も使用できるが、これらの代表的な油溶性開始剤であるジイソプロピルパーオキシジカーボネート(IPP)やジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート(NPP)などのパーオキシカーボネート類は爆発などの危険性があるうえ、高価であり、しかも重合反応中に重合槽の壁面などにスケールの付着を生じやすいという問題がある。フルオロポリマーの圧縮永久歪みをよりいっそう低下させるためには、水溶性ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。水溶性ラジカル重合開始剤としては、たとえば過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸のアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などが好ましくあげられ、特に過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムが好ましい。
重合開始剤の添加量は特に限定されないが、重合速度が著しく低下しない程度の量(たとえば数ppm対水濃度)以上を、重合の初期に一括して、または逐次的に、または連続して添加すればよい。上限は装置面から重合反応熱を除熱できる範囲である。
本発明の製造方法において、さらに分子量調整剤などを添加してもよい。分子量調整剤は、初期に一括して添加してもよいし、連続的または分割して添加してもよい。
分子量調整剤としては、たとえばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、コハク酸ジメチルなどのエステル類のほか、イソペンタン、イソプロパノール、アセトン、各種メルカプタン、四塩化炭素、シクロヘキサン、モノヨードメタン、1−ヨードメタン、1−ヨードプロパン、ヨウ化イソプロピル、ジヨードメタン、1,2−ジヨードメタン、1,3−ジヨードプロパンなどがあげられる。
そのほか緩衝剤などを適宜添加してもよいが、その量は本発明の効果を損なわない範囲で用いることが好ましい。
重合圧力は0.1〜10MPa、さらには0.2〜8MPaの範囲で適宜選択すればよく、この範囲内であれば、低圧(0.1〜1MPa)でも高圧(1〜10MPa)でもよい。
攪拌手段としては、たとえばアンカー翼、タービン翼、傾斜翼なども使用できるが、モノマーの拡散とポリマーの分散安定性が良好な点からフルゾーンやマックスブレンドと呼ばれる大型翼による攪拌が好ましい。攪拌装置としては横型攪拌装置でも縦型攪拌装置でもよい。
本発明の製造方法によれば、重合生成液中の含フッ素重合体濃度を高くしても安定して得ることができる。たとえば式(1)の化合物を単独で使用した場合では、含フッ素重合体濃度が約45質量%においても安定した含フッ素重合体のディスパージョンを得ることができるが、含フッ素界面活性剤、特に炭素数6以下の含フッ素アニオン性界面活性剤を併用するときは、45質量%を超えた高濃度、たとえば45〜55質量%の濃度の含フッ素重合体のディスパージョンを安定した状態で得ることができる。
つぎに実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
なお、特性の評価に使用した装置および測定条件は以下のとおりである。
(1)平均粒子径
測定装置:HONEYWELL社製のマイクロトラックUPA
測定方法:動的光散乱法
測定する乳濁液を純水で計測可能な濃度に希釈して試料とし、室温にて測定を行う。得られたデータの個数平均径を粒子径とする。
(2)粒子数
計算方法:(1)で求めた平均粒子径と固形分含有量から、重合体比重を1.8として計算する。
(3)NMR分析:
NMR測定装置:VARIAN社製
1H−NMR測定条件:400MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
19F−NMR測定条件:376MHz(トリクロロフルオロメタン=0ppm)
(4)分子量分析:
昭和電工製Shodex GPC−104を使用し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量および数平均分子量を求める。
測定条件
キャリア:テトラヒドロフラン(THF)
流速:0.6ml/min
カラム温度:40℃
試料:測定する樹脂の3%THF溶液
実施例1
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、式:
CH2=C(CH3)−CH2CH2−O−(BO)6−(EO)10−SO3NH4
(式中、BOは式(2)と同じ、EOはCH2CH2O。以下同様)
で示される化合物(1−1)0.10g(200ppm/水(重合媒体としての水。以下同様))を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.75〜0.80MPaとなるようにVdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を内圧が0.75〜0.80MPaを維持するように供給した。重合開始から2時間5分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度10.6質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/TFE/CTFE=70.0/12.5/17.5(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は85.3nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、2.11×1014(個/水1g)であった。
このディスパージョン200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体を得た。GPCにより測定した数平均分子量および重量平均分子量はそれぞれ2.50×104および10.01×104であり、分子量分布Mw/Mnは4.00であった。
実施例2
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、式:
CH2=C(CH3)−CH2CH2−O−(BO)6−(EO)20−H
で示される化合物(1−2)0.10g(200ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.60〜0.65MPaとなるようにVdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を内圧が0.60〜0.65MPaを維持するように供給した。重合開始から2時間50分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度11.5質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/TFE/CTFE=70.9/12.1/17.0(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は78.7nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、2.83×1014(個/水1g)であった。
このディスパージョン200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体を得た。またGPCにより測定した数平均分子量および重量平均分子量はそれぞれ1.40×104および9.20×104であり、分子量分布Mw/Mnは6.57であった。
比較例1
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、式:
NaSO3CH((CH2mCH3)((CH2nCH3
(m+n=14〜17の混合物)で示される化合物0.1g(200ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.60〜0.65MPaとなるようにVdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を内圧が0.60〜0.65MPaを維持するように供給した。重合開始から3時間7分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度10.2質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/TFE/CTFE=72.2/12.8/15.0(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は160.8nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、2.90×1013(個/水1g)であった。
このディスパージョン200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体を得た。またGPCにより測定した数平均分子量および重量平均分子量はそれぞれ7.81×103および7.54×104であり、分子量分布Mw/Mnは9.65であった。
比較例2
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、パーフルオロオクタン酸アンモニウム50%水溶液0.50g(パーフルオロオクタン酸アンモニウムの濃度1000ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が1.00〜1.10MPaとなるようにVdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を圧入し、60℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)0.20g(400ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を内圧が1.00〜1.10MPaを維持するように供給した。また、3時間が経過した時点でAPS0.20g(400ppm/水)を窒素ガスで圧入した。重合開始から8時間後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度25.5質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/TFE/CTFE=78.5/11.4/10.1(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は115nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、2.23×1014(個/水1g)であった。
このディスパージョン200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体を得た。この含フッ素重合体はTHFに溶解しないため、GPCを用いての分子量は測定できなかった。
実施例3
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、前記化合物(1−2)0.10g(200ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.75〜0.80MPaとなるようにVdF/HFP(=78/22モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/HFP(=78/22モル%)混合単量体を内圧が0.75〜0.80MPaを維持するように供給した。重合開始から5時間6分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度10.1質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/HFP=86.7/13.3(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は55.0nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、7.16×1014(個/水1g)であった。
このディスパージョン200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体を得た。この含フッ素重合体のGPCにより測定した数平均分子量および重量平均分子量はそれぞれ3.86×104および7.71×104であり、分子量分布Mw/Mnは2.00であった。
実施例4
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、前記化合物(1−2)0.10g(200ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.75〜0.80MPaとなるようにVdFを圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.00g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdFを内圧が0.75〜0.80MPaを維持するように供給した。重合開始から8時間31分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度3.8質量%のVdFの単独重合体(PVdF)のディスパージョンを得た。
得られたPVdFの平均粒径は345nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、1.02×1012(個/水1g)であった。
実施例5
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、前記化合物(1−2)0.10g(200ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.80MPaとなるようにVdF/TFE/HFP(=50/20/30モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.00g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/TFE/HFP(=50/20/30モル%)混合単量体を内圧が0.80MPaを維持するように供給した。重合開始から4時間30分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度6.6質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/TFE/HFP=60.6/25.4/14.0(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は53.7nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、4.84×1014(個/水1g)であった。
実施例6
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水1000g、前記化合物(1−2)0.4g(400ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が2.3〜2.5MPaとなるようにVdFを圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(1000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液を窒素ガスで圧入し、300rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdFを内圧が2.3〜2.5MPaを維持するように供給した。重合開始から5時間48分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度9.4質量%のVdFの単独重合体(PVdF)のディスパージョンを得た。
得られたPVdFの平均粒径は118.5nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、6.62×1013(個/水1g)であった。
実施例7
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、前記化合物(1−2)0.10g(200ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.75〜0.80MPaとなるようにVdF/TFE(=60/40モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/TFE(=60/40モル%)混合単量体を内圧が0.75〜0.80MPaを維持するように供給した。重合開始から2時間13分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度11質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/TFE=62.1/37.9(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は75.4nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、3.06×1014(個/水1g)であった。
このディスパージョン200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体を得た。この含フッ素重合体のGPCにより測定した数平均分子量および重量平均分子量はそれぞれ2.02×104および9.93×104であり、分子量分布Mw/Mnは4.92であった。
実施例8
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、前記化合物(1−2)0.10g(200ppm/水)とパーフルオロヘキサン酸アンモニウム50%水溶液0.50g(パーフルオロヘキサン酸アンモニウムの濃度1000ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.60〜0.65MPaとなるようにVdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで攪拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VdF/TFE/CTFE(=74/14/12モル%)混合単量体を内圧が0.60〜0.65MPaを維持するように供給した。重合開始から3時間11分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度13.4質量%の含フッ素重合体のディスパージョンを得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VdF/TFE/CTFE=72.3/12.9/14.8(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は70.1nmであり、上記ディスパージョン中の粒子数は、4.77×1014(個/水1g)であった。
このディスパージョン200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体を得た。この含フッ素重合体のGPCにより測定した数平均分子量および重量平均分子量はそれぞれ1.23×104および7.14×104であり、分子量分布Mw/Mnは5.80であった。
比較例3
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水1000gパーフルオロヘキサン酸アンモニウム50%水溶液0.50g(パーフルオロヘキサン酸アンモニウムの濃度1000ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.75〜0.80MPaとなるようにVdFを圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.0g(1000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、300rpmで攪拌しながら反応を開始した。
10時間1分ほどこの状態に維持したが重合は進行せず、VdFの重合体は得られなかった。

Claims (6)

  1. 式(2):
    CH =CR −R −O−(BO) −(EO) −X (2)
    (式中、R は炭素数1〜10のアルキル基;R は炭素数2〜10の直鎖状のアルキレン基;XはHまたはSO Y(YはNH またはアルカリ金属原子);BOはブチレンオキサイド単位;EOはCH CH OまたはCH(CH )O単位;mは0〜50の整数;nは0〜100の整数;m+nは1〜150の整数)で示される化合物(2)の存在下に少なくとも1種のフルオロオレフィンを含む単量体を水性分散重合することを特徴とする含フッ素重合体の製造方法。
  2. 炭素数が6以下の含フッ素界面活性剤を併用する請求項1載の製造方法。
  3. フルオロオレフィンが、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンよりなる群れから選ばれる少なくとも1種のフルオロオレフィンを含む請求項1または2記載の製造方法。
  4. フルオロオレフィンが、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンである請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. フルオロオレフィンが、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンである請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  6. 水性分散重合が、乳化重合である請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
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