JP5671733B2 - 引出しガイドの開閉装置および引出しガイド - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前段に記載する特に引出しのための引出しガイドの開閉装置、および引出しガイドに関する。

この種の引出しガイドのための開閉装置は、従来技術から多くの実施形態が公知である。それらにおいて、ガイドハウジング上に形成されたガイドに沿って変位可能なドライバは、家具本体の方向に引出しを押圧することによってディテント機構がドライバを解放しかつ予張蓄力器が引出しを開方向に押圧するように、ディテント機構に位置する蓄力器に連結される。その後引出しを家具本体内に押し戻すと、蓄力器は再び予張され、ドライバはディテント機構を介して蓄力器を予張する閉位置にロックされる。

さらに、これらの開閉装置は、上述したタイプの開放とは逆に家具本体から直接引き出されることもある。しかし、この動作は結果的に「緊急開放」をもたらすことになり、次の閉動作中に開閉装置をリセットしなければならない。このリセットは加える力の増大に関係し、加えて望ましくないスイッチングノイズを発生させる。

さらに、緊急開放およびリセットは、何回も使用すると結果的に開閉装置の損傷を引き起こすおそれがある。

本発明の目的は、引出しガイドの開閉装置を使用して、家具本体内で変位可能であるように配置された家具部品が、該家具部を挿入方向に押圧することによって、かつ上述した不利点を受け入れることなく引出し方向に牽引することによっても、両方で開くことができるようにした、引出しガイドの開閉装置を提供することである。

この目的は、請求項１に記載の特徴部を有する引出しガイドの開閉装置によって、かつ請求項９に記載の特徴部を有する引出しガイドによって達成される。

本発明によると、ガイドハウジング内で引出しガイドの変位方向に変位可能であるように、かつ制御要素を閉位置に固定した状態で、ガイドハウジング内で引出し方向に変位可能であるように配置された構成部品に制御カーブが形成される。こうして、ユーザは、組み込まれたイジェクト機構を使用することなく、この開閉装置が設けられた家具部品を開くことが可能になる。別個の作動または種々のタイプの開放間の切替はここでは不要である。家具部品を直接的に引き出す代わりに、家具部品を開放するたびにイジェクト機構が代替的に利用可能になる。

特別な実施形態の変形例によると、構成部品はガイドハウジング上でばね負荷状態におかれる。このばね負荷は特に、構成部品がそれを介してガイドハウジングに連結される牽引ばねとして実現される、第２蓄力器によって生じる。牽引ばねとして実現される第２蓄力器は同時に、家具部品が牽引によって開放された場合にその後の閉鎖手順中に、自己引込み器としても使用される。

さらなる実施形態の変形例によると、家具部品が家具本体内に押し込まれるときに家具部品の過度に強い衝撃が実質的に回避されるように、開閉装置の挿入動作を減衰するために、ダンパがハウジングに位置する。

本発明の例示的実施形態について、添付の図面に基づいて、以下でさらに詳細に説明する。

引出しに位置する本発明に係る引出しガイドの実施形態の略斜視図である。 引出しガイド上に位置する開閉装置を有する引出しガイドの実施形態の略斜視図である。 図２の開閉装置の略斜視図である。 ａは図３の開閉装置の略平面図、ｂは略側面図、ｃは略底面図である。 図３の開閉装置の略組立分解図である。 牽引によって開始される開放手順の動作シーケンスの略図である。 圧力によって開始される開放手順の動作シーケンスの略図である。 引出しガイド上に位置する開閉装置を有する本発明に係る引出しガイドのさらなる実施形態の略斜視図である。 図８の開閉装置の略斜視図である。 図８の開閉装置の略組立分解図である。

本発明に係る開閉装置の実施形態の変形例は全体として、図１〜３で参照番号４によって識別され、それは図２に示す略図では、図１に示すように家具本体において可動であるように置かれた家具部品１、特に引出し等で使用される、引出しガイドの実施形態の変形例に位置する。引出しガイド自体は、家具本体に固定されたガイドレール２と、ガイドレール２上で可動であるスライドレール３とを備え、ガイドレール上に開閉装置４が締結され、スライドレール３上にアクチベータ５が締結され、それを用いて開閉装置４が可動家具部品１の開閉手順中に作動可能である。引出しガイド上に位置する開閉装置４を有する引出しガイドは、図１に示すように引出し１を取り付けるために使用されるが、スライド式容器、トレー等のような他の変位可能な要素にも使用可能である。

開閉装置４は、ガイドハウジング６内で好ましくはＬ字状ガイド９に沿って変位可能でありかつ開位置および閉位置で固定可能である、アクチベータ５によって変位可能な駆動器８を有するイジェクト機構を有する。駆動器８を固定するために、イジェクト機構は、ガイドハウジング６内で引出しガイドの変位方向に変位可能であるように配置された構成部品１１に形成された制御カーブ１８と、この制御カーブ１８に沿って変位可能でありかつ駆動器８を閉位置で第１蓄力器１５の力に抗して固定するために駆動器８に連結された制御要素１６とを有するディテント機構を有する。

図３〜図５に示す通り、ガイド９は、ガイドハウジング６のゲート形開口として実現され、その中を駆動器８は変位可能であるように案内される。駆動器８は、スライドレール３に締結されたアクチベータ５用の受け具１２を有する。

駆動器８を開位置に固定するために、駆動器８の前端はガイド９のＬ字短辺部に挿入され、それによって駆動器８は、スライドレール３の移動方向を横切るように、かつしたがってアクチベータ５の移動方向をも横切るように傾斜し、こうして引出し装置の開方向にアクチベータ５を解放する。こうしてスライドレール３はさらにその最終開位置まで変位することができる。

駆動器を閉位置に固定するために、駆動器８に連結された制御要素１６は、ガイド９のＬ字短辺部から離れる駆動器８の移動によって、引出しガイドの閉方向に制御カーブ１８の凹部１９内まで案内され、それにより駆動器８の開方向の戻りが防止される。

駆動器８の閉位置への移動と同時に、連結部１３を介してガイドハウジング６に締結されたハウジング７に取り付けられた第１蓄力器１５は、駆動器８に連結されたロッド１４を介して、好ましくは筒状ハウジング７の前部内側に押圧され、したがって予張される。

さらに、図５に示す通り、引出しガイドの開または閉方向の構成部品１１の変位により、好ましくは牽引ばねとして実現される第２蓄力器１０が緊張または弛緩されるように、構成部品１１はガイドハウジング６上の第２蓄力器１０を介して制御カーブ１８に締結される。第２蓄力器１０のばね力は第１蓄力器１５のばね力より大きいので、構成部品１１は、構成部品１１上の制御要素１６を介して第１蓄力器１５によって加えられる力では引出し方向に移動されない。第２蓄力器１０を介して構成部品１１をガイドハウジングに連結する代わりに、構成部品を閉位置に保持し、かつ構成部品１１に対し予め定められた力を加えることにより構成部品１１の変位を可能にする、止め具も考えられる。

開閉装置４の動作モードについて、以下で図６および７を参照しながらさらに詳しく説明する。可動部品を引出し方向に牽引することによって生じるシーケンスの場合の動作シーケンスを図６のａ〜ｄに示し、可動家具負品を閉方向に押圧し、その後にそれを解放することによって生じるシーケンスの場合の動作シーケンスを図７のａ〜ｄに示す。

図６のａは、制御要素１６が制御要素１６の先端に設けられた屈曲突耳１７を用いて制御カーブ１８の凹部１９に配置される、閉位置における開閉装置４の位置を示す。ユーザが、例えば引出し１として実現される家具部品を、事前に引出しを挿入方向に押圧することなく、家具本体から引き出すと、制御要素１６は、図６のａ〜６の細部に示す通り、全引出し手順中に制御カーブ１８の凹部１９に留まる。図６のｂ〜ｄに示す通り、駆動器８が駆動器８の開位置に移動してアクチベータが解放されると、制御カーブ１８の凹部１９に掛止される制御要素１６を介して駆動器８および構成部品１１が連結することによって、第２蓄力器１０は緊張する。緊張した第２蓄力器１０を介して、引出し１を家具本体内に戻して閉じるその後の動作中に、アクチベータ５の連結によってトリガされる開位置からの駆動器８の解放直後に、第２蓄力器１０の予張によって引き起こされる自己引込みがトリガされる。

対照的に、引出し１の開放が、引出し１を閉方向に押圧することによって開始された場合、図７のａに示すように、制御要素１６は凹部１９から外れて移動し、制御カーブ１８に沿って引出しガイドの開方向に変位することができる。制御要素１６のこの変位自在性のため、第１蓄力器１５は弛緩することができ、こうして引出し１を家具本体から部分的に押し出す。図７のｂ、ｃおよびｄに示す通り、駆動器８はガイド９のＬ字短辺部内に押し込まれ、開方向を横切るように傾斜し、アクチベータ５を開放するので、引出し１はさらにその最終開位置まで移動可能である。その後に引出し１を家具本体内に押し戻すときは、駆動器８に連結された制御要素１６が再び制御カーブ１８の凹部１９内に入り、したがって駆動器８が閉位置にロックされるまで、第１蓄力器１５の抵抗に対して引出しを家具本体内に押し込まなければならない。

図８〜１０に示す開閉装置４の実施形態の変形例では、家具本体における引出しの停止を緩衝するために、ダンパ２０がハウジング７’に追加的に連結され、それを用いて引出し１の引込み動作は確実に減衰される。この目的のために、挿入方向のロッド１４の移動がダンパ２０によって減衰されるように、図１０に示す通り、ダンパ２０の連結ロッド２１がロッド１４に連結される。

１…引出し、２…ガイドレール、３…スライドレール、４…開閉装置、５…アクチベータ、６…ガイドハウジング、７…ハウジング、７’…ハウジング、８…駆動器、９…ガイド、１０…蓄力器、１１…構成部品、１２…受け具、１３…連結部、１４…ロッド、１５…蓄力器、１６…制御要素、１７…突耳、１８…制御カーブ、１９…凹部、２０…ダンパ、２１…ロッド。

Claims (9)

1. アクチベータ（５）によって変位可能である駆動器（８）であり、ガイドハウジング（６）内でガイド（９）に沿って変位可能で、開位置および閉位置に固定可能である前記駆動器（８）を有するイジェクト機構を備える、特に引出し（１）用の引出しガイドの開閉装置（４）であって、
   前記イジェクト機構が、制御カーブ（１８）と、前記制御カーブ（１８）に沿って変位可能であり、かつ、前記駆動器（８）を第１蓄力器（１５）の力に抗して閉位置に固定するために前記駆動器（８）に連結される制御要素（１６）とを有するディテント機構を備える、前記開閉装置（４）において、
   前記ガイドハウジング（６）内で前記引出しガイドの変位方向に変位可能であり、かつ前記制御要素（１６）が閉位置に固定された状態で前記ガイドハウジング（６）内で引出し方向に変位可能であるように配置された構成部品（１１）上に前記制御カーブ（１８）が形成されることを特徴とする、開閉装置（４）。
2. 前記構成部品（１１）が前記ガイドハウジング（６）上でばね負荷状態におかれることを特徴とする、請求項１に記載の開閉装置（４）。
3. 前記構成部品（１１）が第２蓄力器（１０）を介して前記ガイドハウジング（６）に連結されることを特徴とする、請求項２に記載の開閉装置（４）。
4. 前記第２蓄力器（１０）が牽引ばねとして実現されることを特徴とする、請求項３に記載の開閉装置（４）。
5. 前記第２蓄力器（１０）によって前記構成部品（１１）に働く力が、前記引出しガイドの閉位置で前記第１蓄力器（１５）によって前記構成部品（１１）に働く力より強いことを特徴とする、請求項３に記載の開閉装置（４）。
6. 押込み動作を減衰させるためのダンパ（２０）が前記開閉装置（４）に位置することを特徴とする、請求項４に記載の開閉装置（４）。
7. 前記ダンパがハウジング（７）に位置することを特徴とする、請求項６に記載の開閉装置（４）。
8. 前記ダンパ（２０）が、前記ハウジング（７）の端部であって、前記駆動器（８）とは反対側の端部に位置することを特徴とする、請求項７に記載の開閉装置（４）。
9. 家具本体に固定可能なガイドレール（２）を有し、前記ガイドレール上でスライドレール（３）が直接または中央レールを介して案内される引出しガイドにおいて、請求項１〜８のいずれか一項に記載の開閉装置（４）が前記ガイドレール（２）に取り付けられることを特徴とする引出しガイド。

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