JP5669392B2 - ピストンリングおよびシリンダライナの製造のための高珪素成分を含む鋼材 - Google Patents

ピストンリングおよびシリンダライナの製造のための高珪素成分を含む鋼材 Download PDF

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Description

本発明は、特にピストンリングおよびシリンダライナ(シリンダー走行用スリーブ(ケーシング):Zylinderlaufbuchsen)に適する珪素含有鋳鋼材に関する。本発明は、そのほか、基礎母材としてこの種鋼材を含むピストンリングおよびシリンダライナにも関する。本発明は、さらに、珪素含有鋳鋼材の製造方法にも関する。
ピストンリングは、ピストンヘッドとシリンダ壁との間に存在する空隙を燃焼室に対して密閉する。ピストンリングは、ピストンの上下運動の際に、一方ではその外周面が固定バネ装置でシリンダ壁のほうへスライドし、他方ではピストンリングがピストンの傾斜運動の影響下で、そのピストンリング溝内を振動しながらスライドする。その場合、ピストンリングの側面はピストンリング溝の上下の溝側面に交互に接している。それぞれ互い違いに走行するスライドパートナー間では、材質の如何に依存して大なり小なり磨滅が発生する。乾燥走行の場合では、磨滅がいわゆる侵食、輪型形成を惹き起こして、最終的にエンジンの破壊を招来することもある。シリンダ壁に対するピストンリングの平滑性および磨滅性を改善するために、ピストンリングの外周面に各種素材からなるコーティングを施した。
例えばピストンリングなど、高負荷のかかる内燃機関用部品の製造には、殆どの場合鋳鉄工材または鋳鉄合金が使用される。ピストンリング、特に圧縮リングは、高負荷エンジンにおいては、磨滅性、燃焼痕跡部の安定性、マイクロ波溶接適性および耐腐食性などのエンジンの機能特性に決定的な影響を及ぼす、一段と増大方向にある負荷、なかでも圧縮ピーク圧力、燃焼温度、EGR(排気ガス再循環)、潤滑油膜減少という負荷のもとに曝される。
そのようなものとして、例えばDE 3717297は、唯一の素材として鋳鉄、すなわち、その鋳鉄材の外周面の一領域だけに、高エネルギー密度のビームで鋳鉄材を当てることによって得たホワイト硬化鋳鉄および鋳鉄母材とホワイト硬化領域との間に形成された熱線処理中間領域とを含む鋳鉄で作られたピストンリングを開示している。
EP 0 821 073には、パーライトの基礎構造および球形または蠕虫形の析出グラファイトを含み、高温でも安定な強度を示すことから特にピストンリング用として使用可能である鋳鉄合金が開示されている。
しかし、現況技術に基づく鋳鉄工材は高い破損危険を持つので、従来型工材使用の場合ではリングの破損に到ることが多い。機械動力学的負荷の高まりでピストンリングまたはシリンダライナの寿命が短縮されることになる。同時に、走行面および側面に強度の磨滅および腐蝕が発生する事態になる。
点火圧の増加、排出抑制および燃料の直接噴射がピストンリングの負荷増大となって現れる。その結果が、ピストン材の、特にピストンリング下方側面の損傷であり、延いてはめっき加工に到る。
ピストンリングに対する機械的および動力学的な負荷が高まっているので、エンジンメーカからは高価値な(例えば、工材1.4112など、焼入れおよび高度合金加工した)鋼鉄製のピストンリングを要求する声がますます増えている。鋼鉄とは、炭素含有量が2.08重量%未満の鉄工材を言う。炭素含有量がそれを超えれば鋳鉄である。鋼材は、基礎構造が遊離グラファイトによる損傷を受けないので、鋳鉄に比べて強度特性および靭性特性で優っている。
鋼鉄製ピストンリングの製造には、殆どの場合高クローム含有量のマルテンサイト鋼が使用される。しかし、この鋼鉄使用の場合、製造コストが鋳鉄部品に比べて著しく高いという欠点がある。鋼鉄はワイヤ(分析上の工材定義)として外部業者から比較的高い値段で仕入れるので、付加価値を付ける余地は僅かである。
鋼鉄製ピストンリングはリボン線から製造される。購入リボン線は丸く巻いてカットし、「丸みのない」マンドレルにあてがう。このマンドレルでの熱間工程によりピストンリングは丸みのない所期の形態に仕上げられ、接線力が要求どおり調整される。鋼線からのリング製造(巻き込み)は、直径がある一定レベルを超えると不可能であり、それが鋼鉄からのピストンリングの製造におけるもう1つの欠点である。それに対し、鋳鉄製ピストンリングは元々丸みなく鋳造されるので、当初から理想的形態を呈している。
鋼鉄ピストンリングの製造のためのこの方法には、さらに、供給元に依存している(提供業者が少なく限定的)、および工材変更や化学組成に融通性がないという欠点がある。
鋳鉄は鋼鉄より融点が遥かに低い。その差は、化学組成によっては350℃までにもなることがある。したがって、鋳鉄のほうが熔融および鋳造が容易である。低融点であることは、低鋳造温度、延いては冷却起因性の収縮も少ないことを意味しているからである。その結果として、該鋳造工材は空洞形成、または高温亀裂および低温亀裂が少ない。さらに、鋳造温度が低いと、被成形材への負荷(侵食、空隙形成、砂の封入)および炉への負荷が小さくなり、熔融コストが低減化する。
以上より、本発明の課題は、重力鋳造法での製造によって下記特性、すなわち、
−弾性係数、曲げ強度などの機械的特性
−破壊に対する抵抗性
−形態安定性
−側面磨滅性
−走行面磨滅性
のうちの少なくとも1つについて、球状グラファイトを含む焼入れ鋳鉄の特性に優る鋼材を提供することである。
しかも、その鋼材は、鋳鉄の製造にも使用される技術によってコスト的に有利に製造できなければならない。
この課題は、本発明に基づき、請求項1に記載の鋳鉄材、請求項6に記載のピストンリング、請求項8に記載のシリンダライナ(シリンダー走行用スリーブ(ケーシング):Zylinderlaufbuchsen)および請求項10に記載の方法によって解決される。従属請求項には、本発明の有利な実施形態が含まれている。
鉄材の融点は、その炭素含有量だけでなく、「飽和度」にも依存する。次の簡略式が成立する。
Sc=C/(4.26−1/3(Si+P))
飽和度が1に近づけば近づくほど、融点は低くなる。鋳鉄では殆どが飽和度1.0を目標とするが、その場合の鋳鉄の融点は1150℃である。鋼鉄の飽和度は、化学組成に依存するが約0.18である。共晶鋼では融点は1500℃である。
飽和度はSiおよび/またはP含有量によって明かに影響される場合がある。例えば、珪素含有量の3重量%の増加がC含有量の1重量%の増加と同等の影響を及ぼす。したがって、飽和度1.0(C:3.26重量%、Si:3.0重量%)の鋳鉄と同じ融点を持つ鋼材をC含有量1重量%および珪素含有量9.78重量%として製造することが可能である。
Si含有量を著しく上げれば、鋼材の飽和度が上昇し、融点は鋳鉄レベルに低下する。そのようにすれば、例えばGOE44のような鋳鉄の製造にも使用される技術によって鋼鉄を製造することが可能である。
珪素含有量が高くなればオーステナイト変換温度“Ac3”が引き上げられるので、工材の硬化性に悪影響が現れる。この負の「珪素効果」に対し、本発明では、オーステナイト形成体としてγ領域を拡大しAc3を下方へ移行させるニッケルが添加される。そうすることにより、高珪素成分を含む鋼鉄の硬化が可能になる。
高珪素成分を含む鋼材の組成としては下記組成(重量%表示)を挙げることができる。
C:0.5〜1.2、
Si:3.0〜15.0、
Ni:0.5〜4.5、
P:0〜0.035、
S:0〜0.035、
Cr:0〜3.0、
残余成分:Feおよび製造に伴う不純物
但し、本鋼材はタングステン不含とする。
さらに、合金構成成分としてMo、Mn、Al、Co、Cu、Cr、Nb、Ti、V、SnまたはMgの少なくとも1つが鋼材中に下記該当量(重量%表示)だけ含まれているのが好ましい。
Mo:0〜0.5、
Nb:0〜0.01、
Mn:0〜1.0、
Ti: 0〜0.05、
Al:0〜0.05、
V:0〜0.05、
Co:0〜0.05、
Sn: 0〜0.05、
Cu:0〜0.1、
Mg:0〜0.01。
該鋼材は、さらに、タンタル、硼素、テルルまたはビスマスあるいはそれらの混合物で構成されるグループから選択された、少なくとも1元素を、特に0.1重量%までの量で含むことができる。
該鋼材は、そのほか、アルミニウム、ジルコニウム、アンチモン、カルシウム、ストロンチウム、ランタン、セリウム、希土類金属あるいはそれらの混合物で構成されるグループから選択された、少なくとも一種類の添加物質を、好ましくは1重量%までの量で含むことができる。
希土類金属もNiMg、NiSiMg、FeMgまたはFeSiMgも核形成体として、および/または脱酸目的に利用される。特に好ましいのは、FeSiMgの添加である。希土類金属には、ランタノイドと他金属酸化物との混合物も包含される。これらの元素および添加物質は、製造に伴う不純物として存在する場合、または本発明に基づく鋼材の製造過程における熔融物への添加の対象になる場合がある。
混和物質は、明示された、または具体的には明示されなかった基礎材料、成分構成物質、混和物質、元素、添加物質全体の総和がいずれの場合でも100重量%になるように含まれている。基礎材料、成分構成物質、混和物質、元素および添加物質の割合は、当業者の間で公知の様々な方法によって調整することができる。化学組成は、特に、製造対象の加工品に依存して調整される。
鋼材中には合金構成成分としてC、Si、Ni、P、S、Mo、Mn、Al、Co、Cu、Cr、Nb、Ti、V、SnまたはMgの少なくとも1つが下記該当量(重量%表示)だけ含まれているのが好ましい。
C:0.5〜1.2
Mo:0.1〜0.5、
Nb:0〜0.005、
Si:3.0〜10.0、
Mn:0.1〜0.5、
Ti:0〜0.01、
Ni:0.5〜3.5、
Al:0〜0.01、
V:0〜0.05、
P:0〜0.02、
Co:0〜0.02、
Sn:0〜0.05、
S:0〜0.03、
Cu:0〜0.05、
Mg:0〜0.01。
一方、本発明にかかる高珪素成分を含む鋼材は、熱処理された鋳鋼材であり、以下の組成(質量%)を有することを特徴とする。
C: 0.5〜1.2
Si: 3.0〜10.0
Ni: 0.5〜4.5
P: 0.035まで
S: 0.035まで
Cr: 3.0まで
Mo: 0.1〜0.5
Nb: 0.01まで
Mn: 0.1〜1.0
Ti: 0.05まで
Al: 0.05まで
V: 0.05まで
Co: 0.05まで
Sn: 0.05まで
Cu: 0.1までを含み、
残余成分:Feおよび製造に伴う不純物(但し、W不含)。
本発明に基づく鋼材は、特にピストンリングおよび/またはシリンダライナの製造に適している。製造されたピストンリングおよびシリンダライナの側面および/または走行面はコーティングするのが好ましい。
本発明に基づく鋼材によれば、高熱作用下での、鋼材から製作された部品の、形態変化性傾向が抑制され、それによって持続的に高性能が維持される上に油量消費も減少する。したがって、本発明に基づく鋼材はその傑出した特性により、特に自動車およびLB(Large bore)分野、すなわちラージボアエンジン分野でのピストンリングの製造に、あるいはまた嵌め込み弁座および誘導装置に適している。それだけでなく、当材料により、走行装置用パッキング(LWD)、ディスクブレーキのブレーキライニング用支持プレート(ブラックプレート)、冷却装置用リング、ポンプノズル、シリンダライナ(ライナ)および保護ブシュ、あるいは化学工業用の部品を製造することができる。
本発明に基づく鋼材は、さらに、例えば鋼鉄ピストンリングおよび鋼鉄シリンダライナの製造が、鋳鉄加工部品の製造に必要な機械およびテクノロジーによって可能であるという利点を有している。それに加え、ピストンリングでもシリンダライナでも製造コストが鋳鉄製の場合と変わりないレベルなので、それがメーカにコスト面での優位性および付加価値の改善可能性を提供する。また、工材パラメータを供給業者に拘束されずに設定することもできる。
本発明は、さらに、その熔融物が、好ましい例として上記化学組成を持つ鋼材の製造方法も提供する。
熔融物の化学組成は、炉内、好ましくはキュポラ内での熔融工程の間に必要に応じて合金を添加することによって調整する。熔融物湯出し温度は1480℃から1640℃の間である。熔融物の特性は、鋳造の前にでも、あるいは鋳造過程中に熔融物への接種によってコントロールすることができる。核形成体としては、130kgの熔融物に対して650gのFeSiMgおよび/または130gのAlおよび/または650gのFeSiZrを使用するのが好ましい。
続いて、熔融物の固化のもとで未加工品を製造する。その場合、未加工品は、現況技術から公知の方法、例えば遠心鋳造法、押出鋳造法、スタンププレス法、クローニング法または生砂成形法により単一品または反復複数製品として鋳造し、引き続き熱処理して、その後さらにピストンリングまたはシリンダライナへと加工することができる。適当な方法については、当業者であれば、未加工品の設定目的に基づき、自己の一般的知識を取り出しながら選択しよう。
熱処理は、好ましくは、900℃から1000℃での1時間の鋼材のオーステナイト化処理、油中またはその他適切な焼入れ媒質中での鋼材の焼入れおよび420℃から470℃での1時間の鋼材の焼戻しを含むものとする。
下記の実施例は本発明の説明のための例であるが、本発明はそれに限定されるものではない。
実施例(本発明の開示例)
本発明に基づく方法の適用下で、下記の成分(重量%表示)を含む工材を製造する。
C:1.05、
Mo:0.487、
Nb:0.0027、
Si:5.91、
Mn:0.464、
Ti:0.0074、
Ni:2.94、
Al:0.0082、
V:0.0148、
P:0.0171、
Co:0.0141、
Sn:0.0082、
S:0.0285、
Cu:0.0433、
W:0、
Cr:0.0331、
残余成分:Feおよび製造に伴う不純物。
湯出し温度は1560℃とする。鋳造温度は1448℃である。熔融物には、熔融物130kgにつき650gのFeSiMgを接種する。表1は、本発明に基づく未加工品の焼入れ(vergueteten Zustand)状態での機械的特性を示している。
以下に図面の説明をする。
図1は、本発明の方法に基づき製造された材料の切断面を拡大した図(倍率100:1)である。
図2は、図1の材料の切断面を、倍率を上げて拡大した図(倍率500:1)である。
図3は、図1の材料の切断面を、倍率を上げて拡大した図(倍率1000:1)である。
Figure 0005669392
本発明の方法に基づき製造された工材の切断面を拡大した図(倍率100:1)である。 図1の工材の切断面を、倍率を上げて拡大した図(倍率500:1)である。 図1の工材の切断面を、倍率を上げて拡大した図(倍率1000:1)である。

Claims (10)

  1. 下記の組成(質量%表示)、すなわち、
    C: 0.5〜1.2
    Si: 3.0〜10.0
    Ni: 0.5〜4.5
    P: 0.035まで
    S: 0.035まで
    Cr: 3.0まで
    Mo: 0.1〜0.5
    Nb: 0.01まで
    Mn: 0.1〜1.0
    Ti: 0.05まで
    Al: 0.05まで
    V: 0.05まで
    Co: 0.05まで
    Sn: 0.05まで
    Cu: 0.1までを含み、
    残余成分:Feおよび製造に伴う不純物但し、W不含
    の組成を特徴とする、ピストンリングまたはシリンダライナ用の高珪素成分を含む熱処理された鋳鋼材。
  2. さらに、マグネシウムが、0.01質量%までの量で含まれている、請求項1記載の高珪素成分を含む熱処理された鋳鋼材。
  3. さらに、タンタル、硼素、テルルおよびビスマスで構成されるグループから選択された少なくとも一種類の元素が、それぞれ0.1質量%までの量で含まれている、請求項1または2に記載の高珪素成分を含む熱処理された鋳鋼材。
  4. そのほか、ジルコニウム、アンチモン、カルシウム、ストロンチウム、ランタン、セリウムおよび希土類金属で構成されるグループから選択された、少なくとも一種類の添加物質が、それぞれ1質量%までの量で含まれている、請求項1から3のいずれか一項に記載の高珪素成分を含む熱処理された鋳鋼材。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の高珪素成分を含む熱処理された鋳鋼材からなる基礎母材を有するピストンリング。
  6. さらに、その側面および/または走行面がコーティングされていることを特徴とする、請求項5に記載のピストンリング。
  7. 請求項1から4のいずれか一項に記載の高珪素成分を含む熱処理された鋳鋼材からなる基礎母材を有するシリンダライナ。
  8. さらに、その走行面がコーティングされていることを特徴とする、請求項7に記載のシリンダライナ。
  9. 請求項1から4のいずれか一項に記載の高珪素成分を含む熱処理された鋳鋼材を製造するための、下記工程、すなわち、
    a.熔融物の製造
    b.前記熔融物の予め製作した型への流し込み
    c.前記型への流し込みにより得られた鋳鋼材料からなる未加工品の熱処理
    の工程を含む方法。
  10. 前記熱処理が下記工程、すなわち、
    c1.前記鋼材に対する900℃から1000℃での1時間のオーステナイト化処理、
    c2.適当な焼入れ媒質中、例えば油中での前記鋼材の焼入れ、
    c3.前記鋼材の420℃から470℃での1時間の焼戻し
    の工程を含む、請求項9に記載の方法。
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