JP5669352B2 - 異種金属接触腐食に対する防食性に優れた異材接合体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、鉄道車両などの輸送機分野、機械分野、土木建築プラント分野、エレクトロニクス分野等において、鉄鋼材とアルミニウム合金材との異種金属が電気的に導通した状態で接合された異材接合体に関するものである。
近年、自動車や鉄道車両などの輸送分野を始めとして、鉄鋼材と、アルミニウム材あるいはアルミニウム合金材(以下、両者をまとめて「アルミニウム材」ということがある。)との組み合わせなど、異種の金属を接触させた状態で部分的に接合一体化した部材・部品を用いる要望が高揚している。しかしながら、異種の金属を接触させた場合には、異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)が発生するケースが多いことが知られている。異種金属接触腐食は、腐食電位が卑な金属がアノード、貴な金属がカソードとなって電池を構成して、卑な金属の方の腐食が促進される現象である。例えば、鉄鋼材とアルミニウム材とを接触させた場合には、アルミニウム材の腐食が促進され、その場合の腐食速度はアルミニウム材を単独で使用する場合よりも極めて大きくなって、早期に穴あきなどの損傷を引き起こす。従って、異種の金属を接触させた部材・部品を用いる場合には、このような異種金属接触腐食を防止する必要がある。
異種金属接触腐食を防止する方法としては、異種金属間に絶縁物を介して電気的に絶縁することが有効である。しかし、このような方法は、構造上や製造上の制約があって困難な場合が多いし、異種金属間の接合強度の面で優位な溶接による接合には適用できないという問題がある。
一方、腐食の進行に必須である水分が異種金属の接触部分に入らないように環境遮断することも異種金属接触腐食防止方法として有効である。例えば、特開昭60−58272号公報(特許文献1)には、選択的アニオン透過膜と選択的カチオン透過膜の塗料を重ね塗りする方法などの塗装方法が提案されている。また、塗装による環境遮断と絶縁との両者を利用する方法も知られている。例えば、特開平6−136295号公報(特許文献2)には二硫化モリブデンを塗料中に添加することが提案されている。しかし、塗膜といえども幾分は水分を透過することや、屋外にて使用する場合には紫外線劣化や傷付きなどによる塗膜破壊などが起こって、異種金属接触部分への水分の侵入を長期間にわたって完全に防ぐことは現実的に困難である。
また、構造面から異種金属接触腐食を防止する技術も提案されている。例えば、特開2001−11665号公報(特許文献3)には、アルミニウム基複合材と鉄鋼材との間にZn−Al−Mg合金を介在させることにより、両材料間の異種金属接触腐食を効果的に防止することが提案されている。
一方、金属材料の腐食を防止する技術として、当該金属が曝される腐食環境に少量ないし微量添加して、その腐食性を低減する薬剤(防食剤、腐食抑制剤、インヒビターなどと呼ばれる。)が知られている。一般的に良く知られているインヒビターとしては、非特許文献1に記載されているように、脱酸素剤として作用して腐食反応に必要な酸素を除去して腐食性を低減させる亜硫酸塩やヒドラジン、金属表面に炭酸カルシウムの沈殿被膜を形成して保護性を高めるカルシウムイオン、鉄表面を不働態化して防食性に寄与するモリブデン酸塩、電気陰性度の大きなN、Oなどの元素を含んだ極性基が金属表面へ吸着することにより防食効果を発現する吸着皮膜形成型インヒビター(アミン類、アニリンなど)、金属の溶解で生じた金属イオンと反応して表面に安定なキレート化合物を形成して防食効果を発現する沈殿皮膜形成型インヒビター(ベンゾトリアゾール、チオグリコール酸類など)、金属表面に酸化皮膜を形成するカルボン酸類などを挙げることができる。
上記のようなインヒビターの知見をベースとして、インヒビターを用いた異種金属接触腐食の防止方法としては、亜硝酸系インヒビターやオキシアニオン系インヒビターの使用が特開平4−160169号公報(特許文献4)に記載されている。しかしながら、このようなインヒビターは炭素系鉄鋼材よりも腐食電位が貴であるステンレス鋼材もしくはチタン材と炭素系鉄鋼材の接触腐食抑制には有効であるが、鉄鋼材よりも腐食電位が卑なアルミニウム材と鉄鋼材との接触腐食の抑制には適用できないという問題がある。
特開昭60−58272号公報 特開平6−136295号公報 特開2001−11665号公報 特開平4−160169号公報 腐食防食協会編集:防食技術便覧、1986年
本発明はかかる問題に鑑みなされたもので、電気的絶縁や完全な環境遮断を施さなくても鉄鋼材とアルミニウム合金材との異種金属の接触腐食を安価で効果的に抑止できる異材接合体を提供することを目的とする。
上述のように、異種金属接触腐食は、卑な金属がアノード、貴な金属がカソードとなって電池を形成して、卑な金属の方の腐食が促進される現象であり、卑な金属はアノード側に分極された状態で腐食が進行する。本発明者らは異種金属接触腐食の抑制について調査したところ、異種金属接触腐食は単独の場合と異なった電位状態で腐食が進行するため、通常知られている鉄鋼材やアルミニウム材に対する防食剤では十分な防食効果が得られなかった。そこで、異種金属接触腐食に有効な防食剤を鋭意検討した結果、四ホウ酸塩、バナジン酸塩、リン酸二水素塩、亜硝酸塩、タングステン酸塩を接触部の表面に付着させることによって、顕著な防食効果が得られることを知見し、この知見を基に本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る異材接合体は、第1表面処理金属材と、前記第1表面処理金属材に部分的に接合された第2表面処理金属材を備え、前記第1表面処理金属材は鉄鋼材で形成された第1金属母材と、前記第1金属母材の表面に形成された第1防食層を備え、前記第2表面処理金属材はアルミニウム合金材で形成された第2金属母材と、前記第2金属母材の表面に形成された第2防食層を備え、前記第1防食層および前記第2防食層は、それぞれ四ホウ酸塩、バナジン酸塩、リン酸二水素塩、亜硝酸塩、タングステン酸塩からなる群より選択される1種または2種以上の塩であって、それぞれカリウム塩、ナトリウム塩又はアンモニウム塩のいずれかを0.005〜1g/m2 含み、前記第1表面処理金属材の第1防食層側に前記第2表面処理金属材の第2防食層が接触するように隣接して配置され、前記第1表面処理金属材の第1金属母材と前記第2表面処理金属材の第2金属母材とが電気的に導通した状態で接合されたものである。
上記第1、第2表面処理金属材によると、前記第1、第2防食層は四ホウ酸塩、バナジン酸塩、リン酸二水素塩、亜硝酸塩、タングステン酸塩からなる群より選択される1種または2種以上の塩を0.005〜1g/m2 含む。このため、第1金属母材である鉄鋼材と相手金属材となる第2金属母材であるアルミニウム合金材の内、腐食電位が卑になり、アノード側に分極される第2金属母材の表面に、第1防食層および第2防食層をそれぞれ形成する前記塩が作用して、酸化皮膜または沈殿被膜のいずれか、あるいはこれらの混合膜を形成して、卑な第2金属母材の溶解速度を減少させることができる。特に、第1表面処理金属材の第1金属母材を構成する鉄鋼材に対して、腐食電位が卑である、第2表面処理金属材の第2金属母材を構成するアルミニウム合金材は、第1、第2表面処理金属材の2重の防食層により接触腐食が防止されるので、優れた防食性、耐久性が得られる。
さらに、本発明の異材接合体においては、上記第1、第2表面処理金属材において、前記第1、第2防食層を形成する塩としては、それぞれカリウム塩、ナトリウム塩又はアンモニウム塩のいずれかの塩が用いられるので、卑側の第2金属母材の溶解速度の減少効果をより大きくすることができる。この理由は、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩は、カルシウム塩などの他の塩に比べて水に溶解しやすいため、より均質な酸化皮膜または沈殿被膜を形成することができるからである。
前記第1表面処理金属材において、前記第1金属母材を構成する鉄鋼材としては、少なくとも一方の表面に亜鉛含有めっき層が被覆された亜鉛含有めっき鉄鋼材を用いることができる。この場合、前記防食層は亜鉛含有めっき層の上に形成される。前記亜鉛含有めっき層はZnを50%以上含有することが好ましく、またその付着量は1〜150g/m2 が好ましい。前記亜鉛含有めっき鉄鋼材を第1金属母材とする第1表面処理金属材を用いることにより、鉄鋼材よりも卑な第2金属母材を備えた第2表面処理金属材が接触したときの電位差をより小さくして、亜鉛含有めっき層と本発明に係る防食層との相乗効果により、異種金属接触による腐食速度をより低下させることができる。
本発明に係る上記異材接合体は、接触腐食に対する防食性、耐久性に優れるので、自動車部材用の素材として好適に用いることができる。
本発明に係る異材接合体材によれば、鉄鋼材で形成された第1金属母材およびアルミニウム合金材で形成された第2金属母材の表面にそれぞれ四ホウ酸塩、バナジン酸塩、リン酸二水素塩、亜硝酸塩、タングステン酸塩からなる群より選択される1種または2種以上の塩であって、それぞれカリウム塩、ナトリウム塩又はアンモニウム塩のいずれかを0.005〜1g/m2 含む第1防食層および第2防食層が形成されるので、前記第1,第2防食層を形成する塩がそれぞれ腐食電位が卑側の金属材、すなわちアノード側に分極される第2金属母材の表面に作用して、酸化皮膜または沈殿被膜のいずれか、あるいはこれらの混合膜を形成して、卑側の金属の溶解速度を顕著に減少させることができる。このため、本発明の異材接合体は、接触腐食に対する防食性、耐久性に優れる。
本発明の異材接合体を説明するに際し、先ず、その構成部材に係る表面処理金属材を図面を参照して説明する。前記表面処理金属材1は、図1に示すように、金属母材2の表面に防食層3が被覆されている。図例では、防食層3は金属母材2の片面のみを被覆するように形成されているが、両面に形成するようにしてもよい。
前記防食層3は四ホウ酸塩、バナジン酸塩、リン酸二水素塩、亜硝酸塩、タングステン酸塩からなる群より選択される1種または2種以上の塩で形成される。また、前記防食層3を形成する塩は、それぞれカリウム塩、ナトリウム塩又はアンモニウム塩のいずれかが用いられる。これらの塩は、カルシウム塩などの他の塩に比べて水に溶解しやすいため、より均質な酸化皮膜または沈殿被膜あるいはこれらの混合膜を形成することができ、卑側の金属材の溶解速度の減少効果をより大きくすることができる。
前記防食層3としては、各種塩の付着量を合計で0.005〜1g/m2 とするのがよい。0.005g/m2 未満の場合には、表面処理金属材と相手金属材との接触部において、水分の侵入などにより形成された溶液中の塩濃度が低いので、表面処理金属材の金属母材と相手金属材との関係で決まる卑側の金属材の表面に形成される酸化皮膜または沈殿被膜、あるいはこれらの混合膜が不十分となり、十分な防食特性が得られない。また、付着量が1g/m2 を超えると、防食特性は飽和し、また表面処理金属材に接触した状態で相手金属材を溶接する際の溶接性などに悪影響を及ぼす可能性がある。従って、付着量は0.005〜1g/m2 とするのがよく、より好ましい下限は0.01g/m2 であり、より好ましい上限は0.9g/m2 である。
前記防食層3は、前記各種の塩を金属母材に付着させることにより形成することができる。各種塩の付着方法としては、特に限定されず、各種塩を適当な溶媒と混合した溶液を用いて、適宜の塗布方法により塗布すればよい。例えば、浸漬塗装、スプレー塗装、シャワーコート、ロールコート、刷毛塗装などの塗布方法を採ることができる。
前記金属母材2としては、鉄鋼材あるいはアルミニウム合金材が用いられる。前記鉄鋼材としては、鋼板用鋼材、機械構造用鋼材などの通常の鋼材のほか、後述する亜鉛含有めっき鉄鋼材などの各種鉄鋼材を用いることができる。またその形態も板状、C形、H形、I形などの各種の形態を採ることができる。また、前記アルミニウム合金材としてはAl−Mn系合金材、Al−Mg系合金材、Al−Zn−Mg系合金材、Al−Si系合金材などの各種のアルミニウム合金材を用いることができる。前記金属母材2を構成する鉄鋼材やアルミニウム合金材は、無垢の金属材でもよいが、少なくとも防食層の形成側に適宜の表面処理などを施したものでもよい。
前記金属母材2として、亜鉛含有めっき鉄鋼材すなわち少なくとも一方の表面(防食層を被覆する側の表面)に亜鉛含有めっき層が被覆された鉄鋼材を用いる場合、前記亜鉛含有めっき層中のZnの含有量は50質量%以上とするのがよい。前記亜鉛含有めっき鉄鋼材を金属母材とする表面処理金属材を用いることにより、鉄鋼材よりも卑な金属材が接触したときの電位差をより小さくして、亜鉛含有めっき層と前記防食層との相乗効果により、異種金属接触による腐食速度をより低下させることができる。亜鉛含有めっき層中のZnが50質量%に満たない場合には電位差の縮小効果が小さくなり、腐食速度の低減効果が減少するようになる。
また、前記亜鉛含有めっきの付着量は1〜150g/m2 とするのがよい。亜鉛含有めっき付着量が片面で1g/m2 に満たない場合、電位差の縮小効果が小さいため、腐食速度の低減が不十分である。また、亜鉛含有めっき付着量が片面で150g/m2 を超えた場合、異種金属接触腐食に対する耐食性の向上効果は飽和する。このような理由から、亜鉛含有めっき付着量は片面で1〜150g/m2 がよい。亜鉛含有めっき付着量のより好ましい下限は片面で3g/m2 であり、より好ましい上限は70g/m2 である。
前記亜鉛含有めっき層は、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっきなどのほか、Zn−Alめっき、Zn−Feめっき、Zn−Niめっき、Zn−Crめっき、Zn−MgめっきなどをはじめとしてZnを含む2元系以上の合金めっきを用いて形成することができる。また、亜鉛含有めっき層中に金属酸化物やポリマーなどを分散させた分散めっき、例えば、SiO2 を分散させたZnめっきなどを用いることができ、また異種の亜鉛含有めっき層を2層以上積層させた複層めっきを適用してもよい。
次に、異材接合体の参考形態を図2を参照して説明する。なお、参考形態の異材接合体6において、図1に示した表面処理金属材1と同部材は同符号を付して説明を簡略あるいは省略する。
参考形態に係る異材接合体6は、表面処理金属材1と、前記表面処理金属材1の防食層3の表面に接触するように相手金属材4が隣接配置されている。前記表面処理金属材1の金属母材2と相手金属材とは溶接部7によって部分的に接合されており、この溶接部7を介して両者は電気的に導通した状態となっている。図例では、表面処理金属材1の金属母材2と相手金属材とは溶接により部分的に接合されているが、部分接合方法としては、スポット溶接、ろう付けあるいは拡散接合でもよく、さらには図中の二点鎖線で示すようにリベット8やボルトなどの金属製の機械的連結部材を用いてもよい。もっとも、接合強度確保や信頼性の観点からは、アーク溶接やスポット溶接などの溶接が推奨される。
前記表面処理金属材1の金属母材2として鉄鋼材を用いた場合、相手金属材4としては前記金属母材2を形成する鉄鋼材よりも腐食電位が卑である卑的金属材が用いられる。前記卑的金属材としては、例えばアルミニウム合金材、マグネシウム合金材、亜鉛合金材を用いることができる。
また、前記表面処理金属材1の金属母材2としてアルミニウム合金材を用いた場合、相手金属材4としては前記金属母材2を形成するアルミニウム合金材よりも腐食電位が貴である貴的金属材が用いられる。前記貴的金属材としては、例えば金属母材よりも貴のアルミニウム合金材、各種鉄鋼材を用いることができる。
この異材接合体6によると、一方の表面処理金属材1の金属母材2と相手金属材4とが電気的に導通した状態で接合され、表面処理金属材1と相手金属材4との間に水分が侵入しても、前記金属母材2と相手金属材4の内、腐食電位が卑となる側の金属材すなわちアノード側に分極される金属材の表面に前記防食層3を形成する塩が作用して、酸化皮膜または沈殿皮膜あるいはこれらの混合膜が卑側の金属材の表面に形成されるので、その金属材の溶解が抑制され、接触腐食が生じ難くなり、異材接合体6の防食性、耐久性が向上する。
次に、他の参考形態に係る異材接合体6Aを、図3を参照して説明する。なお、図2に示した参考形態に係る異材接合体6と同部材は同符号を付して説明を省略することとし、相違点を中心に説明する。
図3に示す参考形態に係る異材接合体6Aは、表面処理金属材1に相手金属材4が隣接配置され、さらにその上に外側金属材5が隣接配置されており、これらが図例ではリベット8によって互いに連結されている。前記相手金属材4は、表面処理金属材1と外側金属材5との間に設けられた中間金属材ともいえるものであり、表面処理金属材1の防食層3と外側金属材5とに接触状態で配置されており、表面処理金属材1の金属母材2は前記リベット8を介して相手金属材4及び外側金属材5と電気的に導通状態となっている。なお、図例では接合方法としてリベットを用いたが、ボルトなどの連結部材を用いてもよく、あるいは溶接などを用いて各金属材同士を部分的に接合してもよい。
この参考形態の場合においても、表面処理金属材1の金属母材2と相手金属材4との接触腐食を効果的に防止することができる。もっとも、前記外側金属材5としては、相手金属材4との間で接触腐食が生じないように、両者は腐食電位が同じか、近似した材質のものを用いることが好ましい。
次に、本発明の実施形態に係る異材接合体6Bを、図4を参照して説明する。この異材接合体6Bは、図2に示した参考形態の異材接合体6の相手金属材4として、他の表面処理金属材(図1に示す表面処理金属材と同様のもの)が用いられたものであり、第1表面処理金属材1Aとこれに隣接配置された第2表面処理金属材1Bを備える。第1表面処理金属材1Aの第1防食層3Aと第2表面処理金属材1Bの第2防食層3Bとが接触するように隣接配置され、第1表面処理金属材1Aの鉄鋼材で形成された第1金属母材2Aと第2表面処理金属材1Bのアルミニウム合金材で形成された第2金属母材2Bとが図例ではリベット8により部分的に接合され、第1金属母材2Aと第2金属母材2Bとが電気的に導通した状態となっている。なお、図例では接合方法としてリベットを用いたが、ボルトなどの連結部材を用いてもよく、あるいは溶接などを用いて部分的に接合してもよい。
前記異材接合体6Bにおいて、第1表面処理金属材1Aの第1金属母材2Aは、鉄鋼材(亜鉛含有めっき鉄鋼材を含む。)で形成され、他方の第2表面処理金属材1Bの第2金属母材2Bは、アルミニウム合金材で形成される。
前記実施形態に係る異材接合体6Bでは、第1金属母材2Aと第2金属母材2Bの内、腐食電位が卑側となる第2金属母材2Bのアルミニウム合金材は、第1表面処理金属材1Aの第1防食層Aと第2表面処理金属材1Bの第2防食層Bとの2重の防食層により接触腐食が防止されるので、優れた防食性、耐久性が得られる。
また、前記実施形態に係る異材接合体6Bにおいて、第1,第2表面処理金属材1A,1Bの間に中間金属材を隣接配置することができる。中間金属材は表面処理金属材1A,1Bの金属母材2A,2Bの腐食電位に対して貴、卑のいずれの材質でもよい。この場合、第1表面処理金属材1Aと中間金属材、中間金属材と第2表面処理金属材1Bとは、それぞれ図2に示す参考形態にかかる異材接合体6とみなすことができる。
次に、表面処理金属材及び異材接合体について具体的実施例を挙げて説明するが、本発明はかかる実施例によって限定的に解釈されるものではない。
[供試材の作製]
下記表1,表2に示すように、金属母材の素材として、冷延鋼板、各種めっき鋼板、各種アルミニウム合金(板材、以下同様)、マグネシウム合金、亜鉛合金を用いて、一部を除き、後述するように、浸漬法により同表に示した各種塩からなる防食層を被覆形成した表面処理金属材の供試材を製作した。なお、表2において、アルミニウム合金、マグネシウム合金及び亜鉛合金の番号は、それぞれJISH4000:1999年、JISH4201:2005年及びJISH5301:1990年にて規定されている合金番号を示す。
前記防食層は、金属母材の素材(厚さ1.2〜2.0mm)を300×300mmに切断し、その原板をアセトン洗浄した後、各種塩とイオン交換水との混合液に室温下で適当な時間浸漬し、引き上げて乾燥させることにより形成された。混合液への浸漬時には、塩が均一に前記原板に付着するように、混合液をマグネティックスターラーにより撹拌した。浸漬前後の重量増加量を各種塩の付着量とした。表1及び表2には単位面積当たりの付着量も併せて示した。このようにして所定の塩が付着した供試材の原板から50×30mmの小片を切り出して、下記のガルバニック電流測定用の試験片とした。同様に、防食層を形成しなかった金属母材についてもその原板からガルバニック電流測定用の試験片を作製した。
Figure 0005669352
Figure 0005669352
[ガルバニック電流の測定方法]
表1及び表2に示した表面処理金属材あるいは金属母材(防食層を形成しなかったもの)の試験片から2種を選び、これらの組み合わせからなる異材接合体の接触腐食を模擬するために、これらの試験片を表3に示すように電極A、Bとして、両電極間に流れるガルバニック電流を測定した。
ガルバニック電流の測定は、図5及び図6に示すように、電極Bを水平に載置して、中央に試験溶液12として3%食塩水を0.2mL滴下した。この際、前記電極Bの両端部には、厚さ0.3mm、10×30mmのテフロンシート11(「テフロン」は登録商標です。)を配置し、試験溶液12が占める平面空間を30×30mmとした。そして、前記テフロンシート11の上に電極Aを載置した。前記電極A,Bに用いる試験片として表面処理金属材を用いる場合は、防食層が内側(試験溶液側)になるように配置した。また電極A,Bに用いた試験片の金属母材の内、腐食電位が卑となる試験片をアノード側の電極Bとした。その後、電極A及び電極Bに導線を接続して、無抵抗電流計13に接続し、室温で60分間静置させた後、両電極間の電流値を読み取った。このガルバニック電流は腐食の電気化学反応に起因して発生する電流であり、腐食速度に比例する。従って、ガルバニック電流の大小により異種金属接触腐食の程度を評価することができる。
[試験結果]
ガルバニック電流の測定結果を表3に併せて示す。表3中、試料No. 1〜5は比較例に係る異材接合体に対応した測定試料であり、試料No. 47,48,53〜57は発明例に係る異材接合体に対応した測定試料であり、他の試料は参考試料である。
Figure 0005669352
比較例に係る試料No.1は、共に防食層を有しない冷延鋼板の試験片(N1)とAl−Mg−Si合金の試験片(L5)との組み合わせであるが、この組み合わせでは、500μAを超えるガルバニック電流が流れ、Al−Mg−Si合金の腐食が大きく促進された。また、試料No.3は一般的に知られている防食剤であるベンゾトリアゾールを塗布した冷延鋼板の試験片(N7)と防食層を有しないAl−Mg−Si合金板の試験片(L5)との組み合わせであり、また試料No.4及びNo.5は本発明の塩付着量が規定値に満たない試験片同士を用いた組み合わせであるが、試料No.3〜5は試料No.1の電流値とほとんど同じレベルであった。また、試料No.2は、防食層を有しないアルミニウム合金板の試験片同士の組み合わせであるが、100μAを超えるガルバニック電流が流れて、卑側のAl−Zn−Mg合金板試験片の腐食が促進された。
これに対して、発明例及び参考例に係る試料(No. 6〜No.58)では、ガルバニック電流は試料No.1で示した電流値に比して1/10以下に低下した。このことは、本発明に係る表面処理金属材では、異種金属接触腐食の速度が1/10以下に抑制されることを意味しており、優れた防食効果が得られることが確認された。特に、本発明に係る異材接合体の試料から、異材接合体を構成する2部材として鉄鋼材およびアルミニウム合金材で形成された金属母材の表面に所定の防食層をそれぞれ形成した第1、第2表面処理金属材を用いることにより、異種金属接触腐食の抑制効果が顕著となることが確認された。
また、防食層中の付着塩が異なる場合、四ホウ酸カルシウムを付着させた試料No.6と同ナトリウムを付着させたNo.12との比較、あるいはリン酸二水素マグネシウムを付着させたNo.8と同ナトリウムを付着させたNo.14との比較から、カルシウム塩やマグネシウム塩よりもナトリウム塩により防食層を形成する方が電流値が低く、腐食の進行をより抑えることができることが分かる。同様に、バナジン酸塩を付着させた試料No.7(カルシウム塩)とNo.13(カリウム塩)との比較よりカルシウム塩よりもカリウム塩により防食層を形成する方が電流値が低く、試料No.9(リチウム塩)とNo.15(アンモニウム塩)との比較よりリチウム塩よりもアンモニウム塩により防食層を形成する方が電流値が低く、防食性に優れることが分かる。これより、防食層を形成する塩としては、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩が好ましいことが確認された。また、冷延鋼板に種々の塩を付着させた結果、試料No.16で示したタングステン酸ナトリウムが防食層を形成する塩として特に好ましいことが分かる。
また、異なる金属を含有するめっき層が被覆された鋼板を金属母材とする表面処理金属材では、同じ亜硝酸リチウムを付着させた試料No.9(溶融アルミニウムめっき鋼板)とNo.22(溶融亜鉛めっき鋼板)との比較、あるいはバナジン酸カリウムを付着させたNo.13(溶融アルミニウムめっき鋼板)とNo.26(溶融Zn−Alめっき鋼板)との比較から、めっき鋼板を用いる場合には、亜鉛を含むめっき鋼板の方が電流値が低く、防食性に優れることが分かる。
以上のとおり、本発明の構成部材である表面処理金属材はいずれも接触腐食に対する防食特性に優れており、異種金属と接触させた状態で用いられる鉄系及びアルミニウム系の表面処理金属材として好適であり、またそれらを用いた本発明に係る異材接合体については特に接触腐食に対する防食特性に優れる。
表面処理金属材の部分断面模式図である。 参考形態に係る異材接合体の部分断面模式図である。 他の参考形態に係る異材接合体の部分断面模式図である。 本発明の実施形態に係る異材接合体の部分断面模式図である。 ガルバニック電流測定要領を示す断面説明図である。 図5におけるC線断面矢視図である。
1 表面処理金属材、1A 第1表面処理金属材、1B 第2表面処理金属材
金属母材、2A 第1金属母材、2B 第2金属母材
防食層、3A 第1防食層、3B 第2防食層
4 相手金属材
6,6A,6B 異材接合体

Claims (3)

  1. 第1表面処理金属材と、前記第1表面処理金属材に部分的に接合された第2表面処理金属材を備え、
    前記第1表面処理金属材は鉄鋼材で形成された第1金属母材と、前記第1金属母材の表面に形成された第1防食層を備え、
    前記第2表面処理金属材はアルミニウム合金材で形成された第2金属母材と、前記第2金属母材の表面に形成された第2防食層を備え、
    前記第1防食層および前記第2防食層は、それぞれ四ホウ酸塩、バナジン酸塩、リン酸二水素塩、亜硝酸塩、タングステン酸塩からなる群より選択される1種または2種以上の塩であって、それぞれカリウム塩、ナトリウム塩又はアンモニウム塩のいずれかを0.005〜1g/m2 含み、
    前記第1表面処理金属材の第1防食層側に前記第2表面処理金属材の第2防食層が接触するように隣接して配置され、前記第1表面処理金属材の第1金属母材と前記第2表面処理金属材の第2金属母材とが電気的に導通した状態で接合された、異材接合体。
  2. 前記第1金属母材は、少なくとも一方の表面にZnを50質量%以上含有する亜鉛含有めっき層が被覆された亜鉛含有めっき鉄鋼材であって、前記亜鉛含有めっき層の付着量が1〜150g/m2 とされ、前記亜鉛含有めっき層の上に前記第1防食層が形成された、請求項1に記載した異材接合体。
  3. 自動車部材用の素材として用いられる、請求項1又は2に記載した異材接合体。
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