JP5668018B2 - アルコール摂取障害予防剤 - Google Patents

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本発明は、米を原料としたアルコール摂取障害予防剤に関する。
日本人の主食である米を原料として得られた各種組成物に関しては、アルコール摂取障害予防を含め、これまで様々な効果効能を有することが知られている。
ここで、アルコール摂取障害予防に関しては、まず、特許文献1には、米調整物を含有する粘膜健全化剤が提案されている。具体的には、引用文献1の試験例9に、飲酒前、又は飲酒後にサンプル10mLを服用し、悪酔い、二日酔い、翌日の胃の調子についての確認試験が実施されている。この際に試験された米調整物は、白糠に赤糠を混合させた原料に各種酵素処理(蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、繊維分解酵素、澱粉分解酵素、ペクチン分解酵素での処理)を施したものである。その結果、二日酔いしない、翌日胃の調子がよい等の評価が得られたことから、粘膜健全化によりアルコールによる害を予防、改善できた旨が報告されている。
また、特許文献2では、米エキス発酵物の量飲テストが実施されている。まず、官能試験2(官能データ2)で試験された第一の米エキスは、特定の方法にて製造された、米麹及び清酒酵母を用いての米の糖化・発酵物である(実施例3の米発酵物4)。その結果、当該米エキスを飲用しても頭がすっきりしており悪酔いしない旨が報告されている。また、官能試験4(官能データ4)で試験された第二の米エキスは、白米に各種酵素処理(蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、繊維分解酵素、澱粉分解酵素、ペクチン分解酵素での処理)を施した後にアルコール発酵させたものである。尚、明細書には、当該エキスが粘膜健全化作用を有することが言及されていることから、悪酔い防止の作用機序は特許文献1と同様であると理解される。
特開2004−182610 再表2004/049829
ここで、引用文献1に係る米エキスは、粘膜健全化を作用機序とする、悪酔い、二日酔い、胃の不快感等の予防又は改善には有効である。また、引用文献2に係る米エキスも、粘膜健全化を作用機序とする、頭をすっきりさせる悪酔い防止には有効である。しかしながら、粘膜の健全化のみでは、身体にとってより危険な悪酔い、例えば、正向反射機能を損ねるような悪酔やアルコール性致死に至るような悪酔い等には必ずしも有効でないという課題がある。
本発明は、米の抽出物或いは酵素及び/又は麹を作用させたものを乳酸発酵させたものを有効成分として含む、飲酒前、飲酒中又は飲酒後に適用するための経口用剤(例えば液状)であるアルコール摂取障害予防剤である。
本発明によれば、身体にとってより危険な悪酔い、例えば、正向反射機能を損ねるような悪酔やアルコール性致死に至るような悪酔い等にも有効である、優れたアルコール摂取障害予防効果を奏するという効果を奏する。
図1は、実施例における正向反射消失試験の試験結果を示した図である。 図2は、EtOH致死毒性試験の試験結果を示した図である。
本形態は、米の抽出物或いは酵素及び/又は麹を作用させたものを乳酸発酵させたものを有効成分として含む、飲酒前、飲酒中又は飲酒後に適用するための経口用剤であるアルコール摂取障害予防剤である。以下、本形態に係る剤の製造方法、当該剤の適用方法、当該剤の作用を順に説明する。
≪原料≫
(米)
本形態に係る「米」とは、白米、玄米及び発芽させた米といった米だけでなく、白糠及び赤糠等といった米の一部も含む概念である。但し、白米部分を必須的に含むもの、即ち、白米、玄米、発芽させた米、白糠を用いることが好適である。ここで、白米及び玄米に関しては、ジャポニカ、インディカ米を問わず、うるち米、および餅米等の玄米および白米を指し、品種、種類は問わない。また、白糠及び赤糠とは、一般に、精白時に出てくる92%以上の赤糠や92%以下の白糠を指すが、両者が混合したものを使用してもよい。なお、有効成分は、熱および光に対して安定であるため、上記の原料は、浸漬、蒸煮、焙煎(砂焙り、網焙り、熱風焙煎等全てを指す)、蒸煮焙煎、凍結乾燥等の表面変性、UV照射等の光変性、パットライス等の加圧焙煎、揚げる等の原料処理をしてもよい。白米、玄米及び発芽させた米は、そのまま用いても有効であるが、実用上の面から粉砕して用いるのが好ましい。白米、玄米及び発芽させた米を粉砕して粉体化するには、粉砕機または精米機を用い一般的な方法で行なえばよい。
発芽させた米を製造する場合、胚芽のついた米を水に浸漬あるいは水を噴霧して発芽させる。発芽させる時の温度は5〜70℃である。ただし、発芽さえすれば、温度および時間は問わない。また、発芽中に水が腐敗する危険性がある場合は、腐敗しないように水を取り替えるか、何らかの防腐を行うのが好ましい。ここで、発芽とは、発芽する直前から発芽したものまで全てを指す。この発芽させた米をよく洗浄して用いる。この時、乾燥して用いてもよい。米を抽出、あるいは酵素分解または麹を作用させる場合、原料の米を粉砕して顆粒あるいは粉体化すると、表面積が大きくなるため効率がよくなる。粉砕しなくてもよいが、この場合には、米組織の分解および抽出に長時間を要する。
≪プロセス≫
(抽出処理或いは酵素及び/又は麹を作用させる処理)
本形態に係る「抽出処理」とは、物理的処理(例えば、圧搾、加熱処理)、化学的処理(例えば、水又は有機溶媒を添加、酸やアルカリ処理、液体CO処理)、生物的(生化学的)処理(例えば、麹、微生物処理、酵素処理)を単独又は組み合わせて施すことをいう。ここで、米を水抽出する場合、抽出温度は、高温が効率的であるが、低温でも十分に抽出を行うことができる。但し、40℃以下の低温の場合は、pHを酸性或いはアルカリ性にするか、防腐剤或いはアルコールを加えて、米が腐敗しないように処理することが望ましい。抽出時間は、有効成分さえ抽出できれば、長くても短くてもよく、抽出温度により定めればよい。また、抽出は、加圧下又は常圧下で行っても、減圧下で行ってもよい。水抽出の場合、最も問題になるのは糊化現象である。糊状になれば、抽出効率が悪くなるばかりでなく、実作業においては困難を極める。これを防ぐためには、アミラーゼを加えて反応させるか、塩酸等で酸性にして澱粉を切ってやればよく、この方法を用いることにより、十分に解決でき、実用上も全く問題はない。抽出物中の有効成分は、酸,アルカリに安定であるためか、酸分解抽出、或いはアルカリ分解抽出を行うのも有効である。この場合、必要により中和、脱塩を行う。有機溶媒で抽出する場合も、米はなるべく微粉砕又は粉体化して抽出することが望ましい。有機溶媒はアルコール,アセトン,n―へキサン,酢酸エチル、メタノール等の一般的な有機溶媒でよいが、人体に対して有害なものは抽出後、溶媒を完全に除去する必要があるので安全なものがよい。
次に、本形態に係る「酵素及び/又は麹を作用させる処理」で用いる酵素は、例えば、澱粉分解酵素(液化酵素、糖化酵素)、蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、繊維分解酵素、リグニン分解酵素、ペクチン分解酵素等米に働く酵素を1種又は2種以上作用させることをいう。例えば、液化酵素と糖化酵素との組み合わせを挙げることができる。また、本形態に係る「酵素及び/又は麹を作用させる処理」で用いる麹の種類は特に限定されない。
(乳酸発酵処理)
本形態に係る「乳酸発酵処理」は、米の抽出物或いは酵素及び/又は麹を作用させたものを乳酸発酵させる処理である。ここで、発酵形態としては、もろみ発酵及び液体発酵のいずれでもよいが、液体発酵が好適である。尚、これらの発酵を2回以上繰り返す、又は異なる発酵法を組み合わせてもよい。
(その他の処理)
本形態に係る剤を製造するに際し、上述した処理と組み合わせて他の処理を実施してもよい。例えば、本形態に係る剤は、前述の処理(抽出処理、乳酸発酵処理等)で得られたものを残渣と分離することなく用いてもよいが、固液分離することで得られたエキスを用いてもよい。ここで、固液分離処理は、特に限定されないが、典型的には圧搾や濾過である。また、米の抽出物等を有機酸発酵させているが、有機酸発酵の前、同時、後にアルコール発酵を行ってもよい。
≪剤の適用方法≫
(剤型)
本形態に係る剤は、経口投与に好適な剤型であれば特に限定されず、例えば、液剤、ゼリー剤、エリキシル剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、散剤、細粒剤、錠剤、シロップ剤、トローチ剤、リモナーデ剤、エアゾール剤等の剤型で用いることもできる。更には、食品や飲料に添加する処方もあり得る。尚、用途に応じて、他の配合成分や薬剤を添加してもよい。
(適用量)
本形態に係る剤の適用量は、適用対象を成人とした場合、当該剤の一回の投与量が、0.01〜200mlであり、より好適には0.1〜100mlである。
(適用時期)
本形態に係る剤の適用時期は、飲酒前、飲酒中又は飲酒後のいずれでもよい。但し、アルコール摂取障害予防の観点からは飲酒前に当該剤を飲用することが好適である。
≪剤の作用効果≫
本形態に係る剤を適用した場合、正向反射機能維持及びアルコール性致死抑制(急性アルコール中毒防止)を図ることが可能となる。
以下、実施例を参照しながら本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
≪製造例≫
白米を粉砕機にかけ、白米の粉砕物1kgを得た。この粉砕物を蒸煮し、澱粉分解酵素(液化酵素5gと水3Lを添加し、60℃で4時間放置した。その後、加熱昇温させ、冷却した後、澱粉分解酵素(糖化酵素)5gを加え、55℃で4時間放置した。その後加熱殺菌し、冷却後乳酸菌を加え、37℃で2日間発酵を行った。その後濾過器を用いて固液分離を行い、ろ液2.3Lを得た。これを85℃で30分加熱して下記試験に供する試験サンプルに係るエキス(試験例1)を得た。
≪試験方法≫
(正向反射消失試験)
5週齢の雄性ddyマウス(日本SLC)を普通食で1週間飼育して順化させたものを使用した。24時間絶食させたのち、試験サンプルを1mL/kg BWで経口投与した。また、対照群には生理食塩水を同量経口投与した。投与1時間後に50%エタノールを10mL/kg BWで投与し、エタノールに伴う正向反射消失の時間を測定した。正向反射とは「頭部を重力の方向に対して正常の位置に回復するようにする反射運動」のことであり、本試験ではEtOH投与後から仰臥位のマウスが正常の位置に回復するまでの時間を計測した。また、正向反射を消失しなかった個体は0分を測定値とした。
(EtOH致死毒性試験)
試験には5週齢の雄性ddyマウス(日本SLC)を普通食で1週間飼育して順化させたものを使用した。24時間絶食させたのち、試験サンプルを10mL/kg BWで経口投与した。また、対照群には生理食塩水を同量経口投与した。投与1時間後に99.8%エタノールを9mL/kg BWで投与し、24時間後の生存率を観察した。
≪試験結果≫
正向反射消失試験の試験結果を表1及び図1に示し、EtOH致死毒性試験の試験結果を表2及び図2に示す。

Claims (1)

  1. 白米の粉砕物を蒸煮した後、酵素として澱粉分解酵素のみを作用させたものを乳酸発酵させたものを有効成分として含む、経口用剤であるアルコール摂取障害予防剤。
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