JP3795542B2 - 米からの高血圧予防治療剤 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、米を原料として得られる種々な分野で使用可能な高血圧症の予防、治療効果を有し、医薬品、食品に利用可能な米からの高血圧予防治療剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、米は主食以外に、清酒、焼酎、みりん、酢、麹などとして用途開発され、古くから生活に欠かせないものとなっている。この他には、美容的用途として糠袋が知られている。これは、米を単なる主食であるとみるか、またはせいぜい澱粉源としてしかみていなかったということによるものであると思われる。また、糠袋にしても、皮膚に良いとされ、慣例的にそのまま使用されていたのみであり、有効成分という概念もなければ、有効成分を利用するという考え方も全くなかったのである。
【0003】
一方、現在では過剰な塩分摂取、肥満、喫煙、運動不足などが原因で、高血圧症に悩まされている人が多くなり、さまざまな降圧剤が開発利用されるようになった。しかし、これらの製剤は長期間服用しなければならない場合が多く、また、食事療法と運動療法を正確に実行しなければ、この製剤は次第に効かなくなり、量ばかり増えてきて、日常生活に問題をきたすことになる。長期間に渡って食事療法、運動療法を実行することは、かなりむつかしく、また、長期間の服用で副作用の恐れもあり、これらの降圧剤は、安全性の点から常用することは好ましくない。したがって、これらは真の意味での予防、治療薬とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、薬剤の人体に対する副作用が問題となっており、天然物で全く副作用がなく、しかも、予防薬、再発防止薬として常用しても十分に安全である降圧効果も持つ薬剤が要求されている。
本発明は、降圧効果に優れ、過酷な食事制限を必要とせず、安全で安価で、原料供給が安定しており、容易に加工ができ、しかも、予防薬、再発防止薬として常用しても、全く安全な米からの天然降圧剤を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、動植物合和すの観点から、主食である米を中心に種々の植物成分の研究を進めてきた。その過程で、米には今まで予測できなかった数多くの可能性、効果があることが判明してきた。そこで、主食として用いられ、安全性が最も高いことが実証されている米をテーマとして取り上げ、米の総合利用研究を行ってきた。そのうちの一つのテーマとして、米からの高血圧予防治療について鋭意研究を重ねてきたのであるが、その過程で、米および発芽させた米には、高血圧に対する予防治療効果を有する成分が含有されていることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明(1)は、白米の粉砕物を有効成分として含有する高血圧予防治療剤である。
本発明(2)は、白米の抽出物を有効成分として含有する高血圧予防治療剤である。
本発明(3)は、白米の加水物を酵素分解または麹を作用させたものを有効成分として含有する高血圧予防治療剤である。
本発明(4)は、白米を抽出するに当たり、その抽出前、抽出と同時または抽出後に酵素分解または麹を作用させたものを有効成分として含有する高血圧予防治療剤である。
本発明(5)は、白米の抽出物あるいは酵素分解または麹を作用させたものに、アルコール発酵あるいは有機酸発酵を行ったものを有効成分として含有する高血圧予防治療剤である。
本発明(6)は、白米を、白米、玄米または発芽米の形態で用いる、前記発明(1)〜(5)のいずれか一つの高血圧予防治療剤である。
【0006】
本発明において、米および発芽させた米に含有されている高血圧に対する予防治療効果を有する成分は、未だ解明するに至っていないが、米および発芽させた米を、下記のように処理したものは、経口投与したところ、高血圧に対する予防、治療効果を示すことが判明した。
▲1▼ 発芽させた米の粉砕物をそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲2▼ 米または発芽させた米の抽出物をそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲3▼ 米および発芽させた米の加水物を酵素分解または麹を作用させたものをそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲4▼ 米または発芽させた米を抽出するに当たり、その抽出前、抽出と同時または抽出後に酵素分解または麹を作用させたものをそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲5▼ 米または発芽させた米の抽出物あるいは酵素分解または麹を作用させたものに、アルコール発酵あるいは有機酸発酵を行なったものをそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
【0007】
本発明で使用される米とは、ジャポニカ,インディカ米を問わず、うるち米、および餅米等の玄米および白米を指し、品種、種類は問わない。さらに、精白時に出てくる92%以上の赤糠、あるいは92%以下の白糠を使用してもよく、安価で経済的である。また、発芽させた米が使用される。なお、有効成分は、熱および光に対して安定であるため、上記の原料は、浸漬、蒸煮、焙煎(砂焙り、網焙り、熱風焙煎等全てを指す)、蒸煮焙煎、凍結乾燥等の表面変性、UV照射等の光変性、パットライス等の加圧焙煎、揚げる等の原料処理をしてもよく、また、効果も変わらなかった。
米および発芽させた米は、そのまま用いても有効であるが、実用上の面から粉砕して用いるのが好ましい。米および発芽させた米を粉砕して粉体化するには、粉砕機または精米機を用い一般的な方法で行なえばよい。
【0008】
米を発芽させる場合、胚芽のついた米を水に浸漬あるいは水を噴霧して発芽させる。発芽させる時の温度は5〜70℃である。ただし、発芽さえすれば、温度および時間は問わない。また、発芽中に水が腐敗する危険性がある場合は、腐敗しないように水を取り替えるか、何らかの防腐を行うのが好ましい。ここで、発芽とは、発芽する直前から発芽したものまで全てを指す。この発芽させた米をよく洗浄して用いる。この時、乾燥して用いてもよい。
米または発芽させた米を抽出、あるいは酵素分解または麹を作用させる場合、原料の米を粉砕して顆粒あるいは粉体化すると、表面積が大きくなるため効率がよくなる。粉砕しなくてもよいが、この場合には、米組織の分解および抽出に長時間を要する。
【0009】
米または発芽させた米を水抽出する場合、抽出温度は、高温が効率的であるが、低温でも十分に抽出を行うことができる。ただし、40℃以下の低温の場合は、pHを酸性あるいはアルカリ性にするか、防腐剤あるいはアルコールを加えて、米が腐敗しないように処理することが望ましい。抽出時間は、有効成分さえ抽出できれば、長くても短くてもよく、抽出温度、抽出時間により定めればよい。また、抽出は、加圧下または常圧下で行っても、減圧下で行ってもよい。
水抽出の場合、最も問題になるのは糊化現象である。糊状になれば、抽出効率が悪くなるばかりでなく、実作業においては困難を極める。これを防ぐためには、アミラーゼを加えて反応させるか、塩酸などで酸性にして澱粉を切ってやればよく、この方法を用いることにより、十分に解決でき、実用上も全く問題はない。
【0010】
抽出物中の有効成分は、酸,アルカリに安定であるためか、酸分解抽出、あるいはアルカリ分解抽出を行うのも有効である。この場合、必要により中和、脱塩を行う。
有機溶媒で抽出する場合も、米はなるべく微粉砕または粉体化して抽出することが望ましい。有機溶媒はアルコール,アセトン,n−ヘキサン,メタノール等の一般的な有機溶媒でよいが、人体に対して有害なものは抽出後、溶媒を完全に除去する必要があるので安全なものがよい。
また、米あるいは発芽させた米を酵素分解、または麹を作用させてもよい。ここで言う酵素分解とは、澱粉分解酵素,蛋白分解酵素,脂肪分解酵素,繊維分解酵素,リグニン分解酵素,ペクチン分解酵素等米に働く酵素を1種または2種以上作用させることをいう。また、麹として麹菌の種類および米の品種,種類は問わない。
【0011】
さらに、前記の抽出を行うに当り、抽出の前、抽出と同時または抽出の後に、上記の酵素分解および麹を作用させてもよい。
本発明においては、さらに上記の処理を行なうと同時または処理後、アルコール発酵あるいは乳酸発酵、酢酸発酵等の有機酸発酵を行うと、次のような点で有効である。
まず、アルコール発酵を行なえば、濃縮がしやすく、有効成分の濃縮が容易になる。また、乳酸発酵は飲料等の用途に使用する場合、風味をよくし、酢酸発酵は酢という調味液用途として本発明品を利用することができ、有機酸発酵することにより幅広い用途として使用することができる。
また、92%以上の赤糠部分を調べてみたところ、効果はあるが、弱いことが判明した。
以上のようにして得られた本発明品は、残渣を分離することなくそのまま、あるいは圧搾、濾過して用いる。また、そのまま用いるときは、殺菌あるいは除菌して用いる。乾燥して粉体、顆粒、錠剤等にして用いてもよい。さらに、様々な食品に配合して用いることもできる。
【0012】
本発明品の高血圧予防治療効果について調べた結果を以下に記載する。
(1) 高血圧発生に対する予防効果
本発明品の高血圧予防、治療の効果に関し、まず、高血圧発生の予防に対する本発明品の経口投与においての効果を調べた。その方法は、8週令のddY雄性マウスに毎日1回、2.3M食塩水を経口投与(体重1gに対し0.01ml)を7日間行った。その間給水瓶に、本発明品を入れ、7日間自由摂取させた。8日目にそれぞれの群(1群6匹)の血圧を測定し、平均値を求めた。血圧の測定は、ウエダ製作所、小動物非観血式自動血圧計UR−5000で行った。試験結果を表1で示した。(コントロールは水を用いた。)
【0013】
【表1】
Figure 0003795542
【0014】
(2)高血圧の治療効果
次に、本発明品の高血圧治療効果について調べた。動物は高血圧自然発症ラット(SHR)を用い、まず、各群(1群6匹)の血圧を測定した。そして、7日間普通に飼育し、給水瓶の中に本発明品と、対照として水と比較した。8日目に血圧を測定し、平均値を求めた。血圧の測定は、ウエダ製作所、小動物非観血式自動血圧計UR−5000で行った。試験結果を表2で示した。(コントロールは水を用いた。)
【0015】
【表2】
Figure 0003795542
以上2種類の結果により、本発明品は、高血圧の予防と治療相方の効果を顕著に示した。したがって、本発明品は、高血圧の予防、治療剤として有効である。なお、実施例およびそれに伴うデータは玄米の場合について記載したが、白米および92%以下の白糖の場合も同様の効果が認められた。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
胚芽のついたままの米1kgを25℃の水につけ、3日間浸漬させ、米を発芽させた。この発芽米をよく洗浄した後、50℃で24時間乾燥し、その後、細かく微粉砕し、本発明品990gを得た。
(実施例2)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に水1500mlを添加、塩酸でpHを落とし、10日間放置した。その後、絞り機で絞り、得た清澄液を中和して、本発明品1200mlと残渣760gを得た。(実施例3)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例3と同様の操作を行い、別の本発明品1190mlを得た。
【0017】
(実施例4)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に液化酵素10gと水1500mlを添加した。その後、徐々に温度を上げていき、5分間煮沸抽出した後、冷却した。その後、絞り機で絞り、本発明品1420mlと残渣560gを得た。
(実施例5)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例4と同様の操作を行い、別の本発明品1400mlを得た。
(実施例6)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に2N−NaOH1500mlを添加して5日間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄液1350mlと残渣650gを得た。この清澄液を10N−HClで中和して、本発明品1480mlを得た。
【0018】
(実施例7)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例6と同様の操作を行い、別の本発明品1490mlを得た。
(実施例8)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に95%エタノール1500mlを添加して5日間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄液1300mlと残渣650gを得た。この清澄液に水2000mlを添加し、ロータリーエバプレーターで濃縮し、本発明品1500mlを得た。
(実施例9)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例8と同様の操作を行い、別の本発明品1500mlを得た。
【0019】
(実施例10)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に麹300g、水1500mlを加え、55℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1230mlと残渣1000gを得た。
(実施例11)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例10と同様の操作を行い、別の本発明品1210mlを得た。
(実施例12)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に蛋白分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1310mlと残渣670gを得た。
【0020】
(実施例13)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例12と同様の操作を行い、別の本発明品1380mlを得た。
(実施例14)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に脂肪分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1290mlと残渣680gを得た。
(実施例15)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例14と同様の操作を行い、別の本発明品1360mlを得た。
【0021】
(実施例16)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に繊維分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1330mlと残渣650gを得た。
(実施例17)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例16と同様の操作を行い、別の本発明品1370mlを得た。
(実施例18)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に澱粉分解酵素2gと水1500mlを加え、55℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1380mlと残渣600gを得た。
【0022】
(実施例19)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例18と同様の操作を行い、別の本発明品1400mlを得た。
(実施例20)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物にペクチン分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1320mlと残渣660gを得た。
(実施例21)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例20と同様の操作を行い、別の本発明品1300mlを得た。
【0023】
(実施例22)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に蛋白分解酵素2g、脂肪分解酵素2g、繊維分解酵素2g、澱粉分解酵素2g、ペクチン分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1420mlと残渣560gを得た。
(実施例23)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例22と同様の操作を行い、別の本発明品1440mlを得た。
(実施例24)
実施例22と同様の操作をして、米の酵素分解物2000gを得た。その後、徐々に温度を上げていき、5分間煮沸抽出した後、冷却した。その後、絞り機で絞り、本発明品1400mlと残渣550gを得た。
【0024】
(実施例25)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例24と同様の操作を行い、別の本発明品1420mlを得た。
(実施例26)
玄米を粉砕機にかけ、玄米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に麹300gと40%エタノール1500mlを加え、55℃で48時間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄液1300mlと残渣850gを得た。その後、清澄液に1000mlの水を加水し、ロータリーエバプレーターで濃縮し、本発明品1300mlを得た。
(実施例27)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例26と同様の操作を行い、別の本発明品1300mlを得た。
【0025】
(実施例28)
実施例4と同様にして、米の抽出物2000gを得た。この抽出物に蛋白分解酵素2g、脂肪分解酵素2g、繊維分解酵素2g、澱粉分解酵素2g、ペクチン分解酵素2gを添加し、50℃で24時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1400mlと残渣580gを得た。
(実施例29)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例28と同様の操作を行い、別の本発明品1390mlを得た。
(実施例30)
実施例22と同様にして、米の酵素分解抽出物2000gを得た。この酵素分解抽出物に酵母を添加し、16日間アルコール発酵した。その後、絞り機で絞り、本発明品1880mlと残渣80gを得た。
【0026】
(実施例31)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例30と同様の操作を行い、別の本発明品1800mlを得た。
(実施例32)
実施例22と同様にして、米の酵素分解抽出物2000gを得た。この酵素分解抽出物を煮沸殺菌した後、37℃まで冷却し、前もって乳酸菌を培養したスターター200mlを添加後、よく攪拌密封し、37℃で2日間乳酸発酵を行った。その後、絞り機で絞り、本発明品1380mlと残渣590gを得た。
(実施例33)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例32と同様の操作を行い、別の本発明品1400mlを得た。
【0027】
(実施例34)
実施例22で得られた本発明品1000mlに、95%エタノール80mlを添加し、20日間酢酸発酵を行った。その後、濾過をし、本発明品990mlを得た。
(実施例35)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例34と同様の操作を行い、別の本発明品1000mlを得た。
本発明品を配合して錠剤とする場合、および清涼飲料とする場合の実施例について、次に記載する。なお、配合例は以下の実施例に限定されるものではない。
【0028】
(実施例36)錠剤
実施例24で得られた本発明品100gをフリーズドライにより乾燥し、20gの乾燥品を得た。この乾燥品10gを下記のようにして、錠剤を得た。
本発明品 10g
ポリエチレングリコール6000 10g
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g
コーンスターチ 3g
乳糖 25g
ステアリン酸マグネシウム 0.5g
上記成分を秤量した後、ポリエチレングリコール6000を70〜80℃に加温し、これに本発明品、ラウリル硫酸ナトリウム、コーンスターチおよび乳糖を加え混合後、そのまま冷却する。固化した混合物を粉砕器にかけ造粒する。本顆粒をステアリン酸マグネシウムと混合後圧縮打錠して、重量250mgの錠剤とする。
【0029】
(実施例37)清涼飲料
実施例22で得られた本発明品 15重量%
甘草エキス 0.01重量%
砂糖 4重量%
レモン果汁 2.5重量%
精製水 78.49重量%
常法により混合攪拌し、清涼飲料水を得た。
【0030】
【発明の効果】
本発明品によれば、米を原料として、簡単に、全く安全で、高血圧の予防、治療に対して効果を持ち、しかも、様々な分野で使用可能な高血圧予防、治療剤が得られる。
米は今まで主食であったため、食以外の新規な分野での製法、利用用途はほとんど開発されていなかった。さらに、米は今まで主食とされてきたものであり、安全性も十分に実証されているものである。すなわち、本発明は、非常に優れた高血圧予防、治療剤を見出したばかりでなく、米の過剰生産といわれる現在、新たな利用用途を見出したこと、および米のイメージアップによる消費拡大を図り得ることは極めて有意義なことである。

Claims (3)

  1. 白米の加水物を酵素分解させたものを有効成分として含有する高血圧予防治療剤。
  2. 白米を抽出するに当たり、その抽出前、抽出と同時または抽出後に酵素分解させたものを有効成分として含有する高血圧予防治療剤。
  3. 更に、アルコール発酵又は有機酸発酵されたものである、請求項1又は2記載の高血圧予防治療剤。
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