JP5665239B2 - 半導体製造装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ等の基板を処理する基板処理方法及び半導体製造装置に関し、特に、熱処理装置に具備される基板近傍の温度を測定する熱電対において、複数の熱電対を基板の円周方向に設置し、複数の熱電対の検出した値に基づき制御することにより基板円周方向の温度差を改善する基板処理装置及び半導体製造装置に関する。
さらに、複数の熱電対に対して補正値を適用することで、複数の熱電対の一つに不良が発生しても、不良の発生した熱電対の補正値から、その熱電対が検出するであろう温度を予測し、制御を継続する基板処理装置及び半導体製造装置に関する。
例えば、特許文献1は、基板の加熱温度を所定時間内に変化させたときに発生する基板端部の温度と中心部の温度との偏差と、基板端部の温度と中心部の温度との定常偏差とを用いて、所望の平均温度偏差Mを実現するための変化温度量Nを求め、基板に対する加熱温度を制御して、基板に形成される膜厚を均一にする基板処理装置を開示する。
しかしながら、所望の平均温度偏差Mを実現しても、基板に形成される膜厚の均一性に限度があった。
また、半導体製造装置であって、炉内の温度を検出するために、複数の温度センサ(温度検出部、熱電対)を、例えば石英からなり、例えば長筒形状の炉内に設置して、炉内の温度を検出し、検出された温度に基づき、温度制御装置を用い、例えば炉内が上位のコントローラから指示された設定温度になるように制御する技術が知られている。
また、半導体製造装置では、例えば、ヒータの設置誤差によるヒータ素線と炉との距離、半導体製造装置が有するいわゆるインナチューブ、アウタチューブ等の石英からなる部材の取り付け誤差、いわゆるボートの柱による温度特性の変化等を原因とし、炉内の基板に円周方向に温度差が生じることがあり、このような温度差を軽減させるためにボートを回転させる機構を有する技術が知られている。
しかしながら、このような半導体製造装置では、基板の円周方向の一部しか温度を検出することができないことを原因として、基板の円周方向の温度差を改善することができないことがあった。
また、従来の半導体製造装置では、複数の温度センサのうちの1つにでも不良が発生すると、基板の温度制御を行うことが困難であり、基板膜質が不良となる可能性が高く、又、装置稼働率が悪化する為、基板処理を継続して行うことができないことがあるとの問題点があった。
国際公開第2005/008755号パンフレット
本発明は、基板の円周方向温度差を軽減することができ、また、温度センサに不良が生じても継続して基板の処理を行うことができる半導体製造装置及び基板処理方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の特徴とするところは、基板を処理する処理室と、前記処理室を加熱する加熱装置と、前記処理室と前記加熱装置との間に設けられた冷却ガス流路と、前記冷却ガス流路内に冷却装置により冷却ガスを流すに際し、前記冷却ガス流路の下流側で前記冷却ガス流路と連通する冷却ガス排気路内の圧力値を検出する圧力検出器と、前記加熱装置及び前記冷却装置を制御して基板を処理する制御部と、を有し、前記制御部は、基板中心部の状態を検出する第1の温度検出部の測定値と、基板周縁部の状態を検出する同じ高さに位置する複数の第2の温度検出部の測定値の平均値とを予め取得して、該取得した測定値に基づき、前記加熱装置及び前記冷却装置を制御する半導体製造装置にある。
また、本発明の第2の特徴とするところは、基板を処理する処理室と、前記処理室を加熱する加熱装置と、前記処理室と前記加熱装置との間に設けられた冷却ガス流路と、前記冷却ガス流路における圧力値を測定する圧力検出器と、基板の温度を検出する温度検出部と、前記加熱装置及び前記冷却装置を制御して基板を処理する制御部と、を有し、前記制御部は、基板中心部の温度を検出する第1の温度検出点の測定値と、基板周縁部の温度を検出する第2の温度検出部の基板円周方向の複数の検出点の測定値の平均値とを予め取得して、該取得した測定値に基づき、前記加熱装置及び前記冷却装置を制御する半導体製造装置にある。
また、本発明の第3の特徴とするところは、基板を処理する処理室を加熱装置で加熱しつつ、前記処理室と前記加熱装置との間に設けられた冷却ガス流路内に冷却装置により冷却ガスを流すに際し、前記冷却ガス流路における圧力値に基づいて、制御部により前記加熱装置及び前記冷却装置を制御して基板を処理する工程と、予め測定された基板周縁部の状態を検出する同じ高さに位置する複数の第2の検出部の測定値の平均値と、基板中心部の状態を検出する第1の検出部の測定値を予め取得して、前記第2の検出部の平均値と前記第1の検出部の測定値との偏差を求め、前記基板処理工程を行う前に予め記憶された前記偏差と前記基板処理工程を行う際に求めた偏差とを比較し、前記2つの偏差が異なる場合には、求めた偏差に基づいて前記冷却ガス流路における圧力補正値を算出し、該圧力補正値により前記圧力値を補正する工程と、を有する基板処理方法にある。
また、本発明の第4の特徴とするところは、基板中心部の温度を検出する第1の温度検出点の測定値と、基板周縁部の温度を検出する第2の温度検出部の基板円周方向の複数の検出点の測定値の平均値とを予め取得して、該取得した測定値に基づいて、基板を処理する処理室と加熱装置との間に設けられた冷却ガス流路における圧力値の圧力補正値を算出し、該圧力補正値により前記圧力値を補正する工程と、前記処理室を前記加熱装置で加熱しつつ、前記冷却ガス流路内に冷却装置により冷却ガスを流し、前記補正後の圧力値に基づいて、制御部により前記加熱装置及び前記冷却装置を制御して基板を処理する工程と、を有する基板処理方法にある。
また、本発明の第5の特徴とするところは、基板を処理する処理室と、前記処理室を加熱する加熱装置と、前記処理室と前記加熱装置との間に設けられた冷却ガス流路と、前記冷却ガス流路内に冷却装置により冷却ガスを流すに際し、前記冷却ガス流路の下流側で前記冷却ガス流路と連通する冷却ガス排気路内の圧力値を検出する圧力検出器と、前記加熱装置及び前記冷却装置を制御して基板を処理する制御部とを有し、前記制御部は、基板中心部の状態を検出する第1の温度検出部の測定値と、基板周縁部の状態を検出する同じ高さに位置する複数の第2の温度検出部の測定値の平均値とを予め取得して、前記第1の温度検出部の測定値と前記第2の温度検出部の平均値との偏差を求め、前記基板処理工程を行う前に予め記憶された前記偏差と前記基板処理工程を行う際に求めた偏差とを比較し、前記2つの偏差が異なる場合には、求めた偏差に基づいて前記冷却ガス流路における圧力補正値を算出し、該圧力補正値により前記圧力値を補正する半導体製造装置にある。
好適には、前記第2の温度検出部は、基板周縁部近傍に配置された複数の温度検出部であり、前記第1検出部は、基板を支持する基板保持具間に配置されるか又は前記基板保持具より上方に配置される若しくは前記基板保持具より下方に配置される温度検出部である。
また、好適には、前記複数の第2の温度検出部の測定値と設定値との偏差を予め求めて記憶し、少なくとも前記第2の温度検出部のうち1つの検出体が異常状態になった場合には、前記異常状態となった第2の温度検出部で予め求めた前記偏差に基づき、前記平均値を算出し、該平均値により温度制御を行う。
また、本発明の第6の特徴とするところは、基板の膜均一性を制御する制御システムを有し、前記制御システムは、基板を処理する処理室を加熱装置で加熱しつつ、前記処理室と前記加熱装置との間に設けられた冷却ガス流路内に冷却装置により冷却ガスを流すに際し、前記冷却ガス流路における圧力値に基づいて、制御部により前記加熱装置及び前記冷却装置を制御して基板を処理する工程と、基板中心部の状態を検出する第1の検出部の測定値と、予め測定された基板周縁部の状態を検出する同じ高さに位置する複数の第2検出部の測定値の平均値とを予め取得して、前記第1の検出部の測定値と前記第2の検出部の平均値との偏差を求め、前記基板処理工程を行う前に予め記憶された前記偏差と前記基板処理工程を行う際に求めた偏差とを比較し、前記2つの偏差が異なる場合には、求めた偏差に基づいて前記冷却ガス流路における圧力補正値を算出し、該圧力補正値により前記圧力値を補正する工程とを有する制御を行う基板処理装置にある。
好適には、前記制御システムは、前記複数の第2の温度検出部の測定値と設定値との偏差を予め求めて記憶し、少なくとも前記第2の温度検出部のうち1つの検出体が異常状態になった場合には、前記異常状態となった第2の温度検出部で予め求めた前記偏差に基づき、前記平均値を算出し、該平均値により温度制御を行う。
また、本発明の第7の特徴とするところは、ウエハ近傍の温度を検出する複数の熱電対を有し、前記複数の熱電対はウエハに対して円周方向に設置され、ウエハ円周部の温度差を改善する熱処理装置にある。
好適には、ウエハ面内温度分布を一定化する方法をプログラム化し、計算機上に実装した実装部をさらに有する。
また、本発明の第8の特徴とするところは、ウエハ近傍の温度を検出し、ウエハ近傍に設置された複数の熱電対と、前記複数の熱電対の補正値を取得し、前記複数の熱電対の中のいずれかの熱電対に不良が生じた際に、前記複数の熱電対から取得した補正値に基づき、前記複数の熱電対の中の不良が生じた熱電対の出力を予測し、この予測に基づいて制御を行う制御部(制御装置)と、を有する熱処理装置にある。
また、好適には、前記制御部(制御装置)は、前記複数の熱電対の中の不良が生じた熱電対の出力を予測する方向をプログラム化し、計算機上に実装した実装部を有する。
本発明によれば、基板の円周方向温度差を軽減することができ、また、温度センサに不良が生じても継続して基板の処理を行うことができる半導体製造装置及び基板処理方法を提供することができる。
本発明の適用される第1の形態に係る基板処理装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の適用される第1の形態に係る基板処理装置が有する反応管の構成を模式的に示す図である。 本発明の適用される第1の形態に係る基板処理装置が有する中心部熱電対の詳細な構成の一例を示す図である。 本発明の適用される第1の形態に係る基板処理装置が有する天井部熱電対の詳細な構成の一例を示す図である。 本発明の適用される第1の形態に係る基板処理装置が有する下部熱電対の詳細な構成の一例を示す図である。 本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置で、ウエハの中心部温度補正値を用いて設定温度を補正する構成・方法について説明する説明図である。 本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置で取得された中心部温度偏差、及び天井部温度偏差のデータを示す図表である。 本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置の圧力補正量の算出について説明する第1の図である。 本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置の圧力補正量の算出について説明する第2の図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置の要部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置が有する熱電対の平面における配置を模式的に示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置の制御方法、及び制御を行うための構成を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体製造装置の制御方法、及び制御を行うための構成を説明する説明図である。 本発明の適用される第2の形態に係る半導体処理装置の全体構成を示す図である。 図15に示したボート及びウエハを収容した状態の処理室を例示する図である。 図15、図16に示した処理室の周辺の構成部分、及び、処理室に対する制御を行う第1の制御プログラムの構成を示す図である。 図15に示した制御部の構成を示す図である。 本発明の適用される第2の形態に係る半導体処理装置における処理対象となるウエハの形状を例示する図である。 本発明の適用される第3の形態に係る半導体処理装置の構成を示す図である。 本発明の適用される第4の形態に係る半導体処理装置の構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る半導体処理装置の圧力設定値の演算の一例を説明する図である。 現在の設定温度と予測温度との関係を示す図である。 現在の設定温度と予測温度との関係を示す図である。 現在の設定温度と各実施形態による内部温度センサ予測温度との関係を示す図である。 現在の設定温度と各実施形態による内部温度センサの平均値との関係を示す図である。 時間と設定温度と補正値との関係を示す図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図7には、本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置1010が示されている。
図1に示されるように、半導体製造装置1010は、均熱管1012を有し、均熱管1012は、例えばSiC等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞され、下端に開口を有する円筒状の形状をしている。均熱管1012の内側には、反応容器として用いられる反応管1014が設けられている。反応管1014は、例えば、石英(SiO2)等の耐熱性材料からなり下端に開口を有する円筒状の形状を有し、均熱管1012内に同心円状に配置されている。
反応管1014の下部には、例えば石英からなるガスの供給管1016と、排気管1018が連結されている。供給管1016には、ガスを導入する導入口が形成された導入部材1020が設けられていて、供給管1016、及び導入部材1020は、反応管1014下部から、反応管1014側部に添って、例えば細管状に立ち上がり、反応管1014の天井部で反応管1014内部に到達するようになっている。
また、排気管1018は、反応管1014に形成された排気口1022に接続されている。
供給管1016は、反応管1014の天井部から反応管1014の内部にガスを流し、反応管1014下部に接続された排気管1018は、反応管1014下部からの排気に用いられる。反応管1014には、導入部材1020、供給管1016を介して、反応管1014で用いられる処理用のガスが供給されるようになっている。また、ガスの供給管1016には、ガスの流量を制御する流量制御手段として用いられるMFC(マスフローコントローラ)1024、又は図示を省略する水分発生器が接続されている。MFC1024は、制御部1200(制御装置)が備えるガス流量制御部1202(ガス流量制御装置)に接続されていて、ガス流量制御部1202によって、供給するガスや水蒸気(H2O)の流量が、例えば、予め定められた所定の量に制御される。
制御部1200は、先述のガス流量制御部1202と併せて、温度制御部1204(温度制御装置)、圧力制御部1206(圧力制御装置)、及び駆動制御部1208(駆動制御装置)を有している。また、制御部1200は、上位コントローラ1300に接続されていて、上位コントローラ1300によって制御される。
排気管1018には、圧力調整器として用いられるAPC1030と、圧力検出手段として用いられる圧力センサ1032とが取り付けられている。APC1030は、圧力センサ1032によって検出された圧力に基づいて、反応管1014内から流出するガスの量を制御し、反応管1014内を、例えば一定の圧力になるように制御する。
また、反応管1014の下端に形成された開口部には、例えば石英からなり、例えば円板形状を有し、保持体として用いられるベース1034が、Oリング1036を介して取り付けられている。ベース1034は、反応管1014に対して着脱が可能であり、反応管1014に装着された状態で、反応管1014を気密にシールする。ベース1034は、例えば、略円板形状からなるシールキャップ1038の重力方向上向きの面に取り付けられている。
シールキャップ1038には、回転手段として用いられる回転軸1040が連結されている。回転軸1040は、図示省略する駆動源からの駆動伝達を受けて回転し、保持体として用いられる石英キャップ1042、基板保持部材として用いられるボート1044、及びボート1044に保持され基板にあたるウエハ1400を回転させる。回転軸1040が回転する速度は、先述の制御部1200によって制御がなされる。
また、半導体製造装置1010は、ボート1044を上下方向に移動させるために用いられるボートエレベータ1050を有しており、先述の制御部1200によって制御がなされる。
反応管1014の外周には、加熱手段として用いられるヒータ1052が同心円状に配置されている。ヒータ1052は、反応管1014内の温度を上位コントローラ1300で設定された処理温度にするように、第1の熱電対1062、第2の熱電対1064、第3の熱電対1066にある温度検出部1060(温度検出装置)で検出された温度に基づいて、温度制御部1204によって制御される。
第1の熱電対1062はヒータ1052の温度を検出するために用いられ、第2の熱電対1064は均熱管1012と反応管1014の間の温度を検出するために用いられる。
ここで、第2の熱電対1064は、反応管1014とボート1044との間に設置し、反応管1014内の温度を検出することもできるようにしても良い。
第3の熱電対1066は、反応管1014とボート1044との間に設置され、第2の熱電対1064よりもボート1044に近い位置に設置され、よりボート1044に近い位置の温度を検出する。また、第3の熱電対1066は、温度安定期における反応管1014内の温度の均一性を測定する用途で使用されている。
図2には、反応管1014の周辺の構成が模式的に示されている。
半導体製造装置1010は、先述のように温度検出部1060を有し、温度検出部1060は、第1の熱電対1062、第2の熱電対1064、及び第3の熱電対1066を備えている。これらに加え、図2に示すように、温度検出部1060は、ウエハ1400の略中心部の位置の温度を検出する中心部熱電対1068と、ボート1044の天井部付近の温度を検出する天井部熱電対1070とを有している。また、半導体製造装置1010に、後述する下部熱電対1072(図5参照)を設けても良い。
図3には、中心部熱電対1068の詳細な構成の一例が示されている。
図3に示されるように、中心部熱電対1068は、第3の熱電対1066とほぼ同じ高さのウエハ1400の中心部近傍の温度を測定するために、例えば複数箇所がL字状に形成された熱電対であり、温度測定値を出力する。また、中心部熱電対1068は、半導体製造装置1010がウエハ1400の処理を開始する以前に、ウエハ1400の中心部近傍の温度を複数箇所で測定し、半導体製造装置1010がウエハ1400の処理を行う場合には取り外されるようになっている。
中心部熱電対1068が、反応管1014から取り外すことができるように構成されているため、ボート1044を回転させる場合や、ウエハ1400をボート1044に移載する場合に、中心部熱電対1068を取り外すことで、中心部熱電対1068が他の部材に接触することを防止することができる。また、中心部熱電対1068は、シールキャップ1038に継ぎ手を介在して気密にシールされるようになっている。
図4には、天井部熱電対1070の詳細な構成の一例が示されている。
図4に示されるように、天井部熱電対1070は、いわゆるL字形状を有し、ボート1044の天板の上部に設置され、ボート1044の天井部付近の温度を測定する為に用いられ、温度測定値を出力する。天井部熱電対1070は、中心部熱電対1068とは異なり、ボート1044の天板より上部に設置される。このため、ボート1044のロードあるいはアンロード、また、ボート1044の回転が可能であるので、半導体製造装置1010がウエハ1400の処理を行う場合でも、設置したままでボート1044の天井部付近の温度を測定することができる。なお、天井部熱電対1070は、中心部熱電対1068と同様に、シールキャップ1038に継ぎ手を介在して気密にシールされるようになっている。
図5には、下部熱電対1072の詳細な構成の一例が示されている。
図5に示されるように、下部熱電対1072は、いわゆるL字形状を有し、ボート1044の下部の断熱板間に設置され、ボート1044の下部付近の温度を測定する為に用いられ、温度測定値を出力する。下部熱電対1072は、ボート1044の下方に複数が設けられた断熱板のうち、互いに上下方向に隣り合う断熱板の間の位置に設けることに替えて、複数の断熱板のうち最も上方に位置する断熱板の上方の位置や、複数の断熱板のうち最も下方に位置する断熱板の下方の位置に設置しても良い。
下部熱電対1072は、ボート1044と同じくロードあるいはアンロードするので、半導体製造装置1010が、ウエハ1400の処理を行う場合でも設置したままでボート1044下部付近の温度を測定することができる。なお、下部熱電対1072は、シールキャップ1038に継ぎ手を介在して気密にシールされるようになっている。
以上のように構成された半導体製造装置1010において、反応管1014内で、ウエハ1400の酸化、拡散処理がなされる場合の動作の一例を説明する(図1参照)。
まず、ボートエレベータ1050によりボート1044を下降させる。次に、ボート1044に複数枚のウエハ1400を保持する。次いで、ヒータ1052により加熱し、反応管1014内の温度を予め定められた所定の処理温度にする。
そして、ガスの供給管1016に接続されたMFC1024により、予め反応管1014内を不活性ガスで充填しておき、ボートエレベータ1050により、ボート1044を上昇させて反応管1014内に移し、反応管1014の内部温度を所定の処理温度に維持する。反応管1014内を所定の圧力に保った後、回転軸1040により、ボート1044及びボート1044に保持されているウエハ1400を回転させる。同時に、ガスの供給管1016から処理用のガスを供給するか、又は水分発生器(不図示)から水蒸気を供給する。供給されたガスは、反応管1014を下降し、ウエハ1400に対して均等に供給される。
酸化・拡散処理中の反応管1014内においては、排気管1018を介して排気され、所定の圧力になるようAPC1030により圧力が制御され、所定時間、ウエハ1400の酸化・拡散処理がなされる。この酸化・拡散処理が終了すると、連続して処理がなされるウエハ1400のうち、次の処理がなされるウエハ1400の酸化・拡散処理に移るべく、反応管1014内のガスを不活性ガスで置換するとともに、圧力を常圧にし、その後、ボートエレベータ1050によりボート1044を下降させて、ボート1044及び処理済のウエハ1400を反応管1014から取出す。
反応管1014から取出されたボート1044上の処理済のウエハ1400は、未処理のウエハ1400と交換され、再度、反応管1014内に上昇され、ウエハ1400に酸化・拡散処理がなされる。
図6には、図1乃至図5に示される構成に加えて、本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置1010が備える構成が模式的に示されている。これらの構成により、処理されるウエハ1400に形成される薄膜の膜厚のばらつきを抑制し、形成される薄膜の膜厚を均一にすることが可能となる。
図6に示すように、半導体製造装置1010は、排気管1082を備え、冷却ガスを排気する排気部1080(排気装置)を有する。排気管1082は、冷却ガス排気路として用いられ、基端側が反応管1014の例えば上部に接続され、先端側が半導体製造装置1010の設置される工場等の排気施設に接続されていて、排気管1082を介して冷却ガスの排気がなされる。
また、排気部1080は、例えばブロア等からなる冷却ガス排気装置1084と、ラジエタ1086とを有する。冷却ガス排気装置1084は、排気管1082の先端側に装着されていて、ラジエタ1086は、排気管1082の基端部と冷却ガス排気装置1084との間の位置に装着されている。冷却ガス排気装置1084にはインバータ1078が接続されていて、例えばブロアの回転数を制御する等の方法で、インバータ1078は、冷却ガス排気装置1084が排気するガスの流量を制御する。
排気管1082のラジエタ1086の冷却ガスの流れる方向における上流側と下流側には、それぞれシャッタ1090、1090が設けられている。シャッタ1090、1090は、図示を省略するシャッタ制御部(シャッタ制御装置)によって制御されて開閉する。
排気管1082の、ラジエタ1086と冷却ガス排気装置1084との間の位置には、排気管1082内の圧力を検出する検出部(検出装置)として用いられる圧力センサ1092が設けられている。ここで、圧力センサ1092が設けられる位置としては、冷却ガス排気装置1084とラジエタ1086とを結ぶ排気管1082中でも、ラジエタ1086にできる限り近い位置に設けることが望ましい。
制御部1200(制御装置)は、先述のように、ガス流量制御部1202(ガス流量制御装置)、温度制御部1204(温度制御装置)、圧力制御部1206(圧力制御装置)、及び駆動制御部1208(駆動制御装置)を有し(図1参照)、併せて、図6に示されるように冷却ガス流量制御部1220(冷却ガス制御装置)を有する。
冷却ガス流量制御部1220は、減算器1222と、PID演算器1224と、周波数変換器1226と、周波数指示器1228とから構成される。
減算器1222には、上位コントローラ1300から圧力目標値Sが入力される。また、減算器1222には、圧力目標値Sに加えて、圧力センサ1092によって計測された圧力値Aが入力され、減算器1222で、圧力目標値Sから圧力値Aを減算した偏差Dが出力される。
偏差Dは、PID演算器1224に入力される。PID演算器1224では、入力された偏差Dに基づいてPID演算がなされ操作量Xが算出される。算出された操作量Xは、周波数変換器1226に入力され、周波数変換器1226で周波数Wへと変換され出力される。出力された周波数Wはインバータ1078へと入力され、冷却ガス排気装置1084の周波数が変更される。
圧力センサ1092からの圧力値Aは、常時又は所定時間間隔で減算器1222へと入力され、この圧力値Aに基づいて、圧力目標値Sと圧力値Aとの偏差Dが0となるように、冷却ガス排気装置1084の周波数の制御が続けられる。
PID演算器1224で周波数Wを演算することに替えて、上位コントローラ1300から周波数指示器1228に周波数設定値Tを入力して、周波数指示器1228から周波数Wをインバータ1078に入力することで、冷却ガス排気装置1084の周波数を変更しても良い。
以上のように、半導体製造装置1010では、冷却ガス排気装置1084を用いて、ヒータ1052の内側と反応管1014との間に冷却媒体として用いられる空気を流すことで冷却を行う機構を用いて、ヒータ1052を構成する素線や、反応管1014を冷却し、温度制御がなされる。このため、反応管1014内に保持されるウエハ1400の温度制御性が良好である。
すなわち、伝熱には輻射による伝熱と伝達による伝熱があり、半導体製造装置1010では、輻射による伝熱のみがウエハ1400に伝わってウエハ1400の温度上昇に寄与する一方で、伝達による伝熱は、ほとんどがヒータ1052内側と反応管1014との間に流れるエアにより空冷され放熱されている。このため、ヒータ1052の素線付近で、空気の冷却によって放出する熱量を補うために、ヒータ1052出力を増加させる。そしてヒータ1052出力の増加により、ヒータ1052の素線温度はより高くなり、輻射熱が増大する。ここで、輻射による伝熱は、伝達による伝熱に比べてはるかに伝播速度が速い。このため、輻射熱により、反応管1014内のウエハの加熱がなされる半導体製造装置1010は温度制御性が良好である。
また、反応管1014の温度も、空気による冷却で低下する。そして、反応管1014の温度が低下すると、ウエハ1400のエッジ部から反応管1014への熱伝達が行われる。そして、この結果、ウエハ1400の温度分布が、中央部よりエッジ部の方が低くなり、エッジ部の温度が中央部の温度よりも高い、いわゆる凹型の温度分布から、エッジ部の温度が中央部の温度よりも低い、いわゆる凸型の温度分布にすることが可能になる。
ウエハ1400に形成される薄膜の膜厚は、仮にウエハ1400の温度分布が均一である場合、エッジ部の膜厚が中央部の膜厚よりも厚い凹型となってしまう。これに対して、上述のように温度を制御することで、ウエハ1400の温度分布を凸型とすれば、ウエハ1400の膜厚の均一性を向上させることができる。
また、半導体製造装置1010では、先述のように、排気管1082の先端側が半導体製造装置1010の設置される工場等の排気施設に接続されていて、排気管1082を介して反応管1014から冷却ガスの排気がなされるため、冷却ガス排気装置1084による冷却の効果は、工場等の排気施設の排気圧力によって大きく変動する可能性がある。そして、冷却ガス排気装置1084による冷却の効果が変動すると、ウエハ1400表面での温度分布にも影響を与えるため、排気管1082からの排気圧が一定となるように、冷却ガス排気装置1084の周波数を制御している。
また、半導体製造装置1010では、例えば、第1の熱電対1062等の熱電対を交換するなどのメンテナンスをした際に、第1の熱電対1062を取り付ける位置に誤差が生じてしまい、メンテナンスの前に処理したウエハ1400とメンテナンス後に処理したウエハ1400とで形成される薄膜の膜厚に差異が生じる虞がある。また、同一仕様の半導体製造装置1010が複数ある場合、それぞれの半導体製造装置1010で形成される薄膜の膜厚に差異が生じる虞がある。
そこで、半導体製造装置1010では、例えばメンテナンスの前後や、同一仕様の複数の半導体製造装置1010の間で形成される薄膜の均一性を向上させるため、さらなる工夫を施している。
すなわち、半導体製造装置1010では、第2の熱電対1064からの出力に基づいて、ウエハ1400が予め定められた温度となるように制御されているときの、中心部熱電対1068からの値であるウエハ1400の中心部の温度と、天井部熱電対1070からの値であるボート1044の天井部の温度を取得しておき、例えばメンテナンスを行った後に、これらの取得しておいたデータから圧力設定値に対する補正値を算出するようにしている。以下、具体的に説明する。
図7は、ウエハ1400の中心部温度補正値を用いて設定温度を補正する構成・方法について説明する説明図である。先述の制御部1200は、ウエハ中心部温度補正演算部1240(ウエハ中心部温度補正演算装置)を有している。
ここでは、第2の熱電対1064を600とする場合を例として説明する。ウエハ中心部温度補正演算部1240は、第2の熱電対1064で制御したときの中心部熱電対1068の出力値(ウェハ中心部温度)と、天井部熱電対1070の出力値(天井部温度)を取得し、それぞれ第2の熱電対1064の出力値(内部温度)との偏差を記憶する。
このとき、
内部温度−ウエハ中心部温度=ウエハ中心部温度偏差又は、内部温度−天井部温度=天井部温度偏差として記憶する。また、その時の圧力設定値(大気圧との差圧)も同時に記憶する。設定温度は一定で、圧力設定値を変更し、複数個の条件で上記データを取得しておく。
例えば、設定温度が600、内部温度が600、ウエハ中心部温度が607の場合を例とすると、内部温度をウエハ1400のエッジ部の温度と見ると、設定温度は600であるものの、ウエハ中心部温度は607とズレが発生している事になる。
そこで、ウエハ中心部温度偏差=600−607−7を上位コントローラ1300に出力し、設定値に対して補正する事で、上位コントローラ1300を用いてウエハ1400の中心部を600に変化させることが可能となる。
図8に、取得された複数のデータの一例を示す。
続いて、圧力補正値の算出について説明する。
例えば、現在のボート天井部温度偏差をt1、現在の圧力設定値をp1、p1に対応したボート天井部温度補正値をb1、取得されたデータにおけるプラス側の圧力測定値をpp、プラス側のボート天井部温度補正値をtp、取得されたデータにおけるマイナス側の圧力測定値をpm、マイナス側のボート天井部温度補正値をtmとすると、圧力補正量pxは、t1とb1との大小に応じ、以下に示す式(11)、式(12)で求められる。
すなわち、
t1<b1の場合は、
px=(b1−t1)*{(p1−pm)/(b1−tm)}・・・(式11)
t1>b1の場合は、
px=(b1−t1)*{(pp−p1)/(tp−b1)}・・・(式12)
で求められる。
以下、t1<b1の場合と、t1>b1の場合のそれぞれについて、具体例を示しつつ説明する。
図9は、t1<b1の場合の圧力補正量pxの算出について説明する説明図である。
まず、b1−t1として、予め取得したボート天井部温度偏差b1と現在のボート天井部温度偏差t1との温度偏差を求める。
次に、(p1−pm)/(b1−tm)として、予め取得したデータから「現在の圧力設定値p1とそれに対応したボート天井部温度偏差b1」と「マイナス側の圧力値pmとそれに対応したボート天井部温度偏差tm」との関係から、ボート天井部温度偏差を+1するための圧力補正量を求める。
図9に示される例では、300Paに対応したボート天井部温度補正値は−4であり、マイナス側として図8におけるNo.4の−6が抽出される。
また、予め取得したデータから、圧力設定値p1が300paで、ボート天井部温度偏差b1は、−4になる。
また、圧力設定値pmが500paで、ボート天井部温度偏差tmを、−6から−4に+2変化させるには、300Pa(p1)−500Pa(pm) =−200Paの圧力補正量が必要となる。
現在の圧力測定値が300Pa、測定結果から得られる現在のボート天井部温度偏差が−5の場合を例とする。
この場合、まず、現在使用している圧力設定値に対応したボート天井部温度補正値を検索キーとして、検索キーからプラス側とマイナス側とで、それぞれ最も近いボート天井部補正値を図8に示される取得された複数のデータから選択し、選択されたデータから算出を行う。
以上から、
+1分の圧力補正量=−200Pa/+2=−100Pa/
が求められる。
つまり、(b1−t1)を+1分補正したいので、
+1*(−100Pa/)=−100Pa
の圧力補正量が算出される。
図10は、t1>b1の場合の圧力補正量pxの算出について説明する説明図である。
まず、予め取得したボート天井部温度偏差b1と現在のボート天井部温度偏差t1との温度偏差を求める。
次に、(pp−p1)/(tp−b1)として、予め取得したデータから、「現在の圧力設定値p1とそれに対応したボート天井部温度偏差b1」と「取得されたデータにおけるプラス側の圧力値ppとそれに対応したボート天井部温度偏差tp」との関係から、ボート天井部温度偏差を−1するための圧力補正量を求める。
ここでは、現在の圧力測定値が300Pa、測定結果から得られる現在ボート天井部温度偏差が−3の場合を例とすると、図8に示される予め取得したデータによると圧力設定値ppが、300Paでボート天井部温度偏b1は−4になる。また、圧力設定値p1が200Paで、ボート天井部温度偏差tpは−2となる。
このため、予め取得したデータからボート天井部温度偏差tpである−2から、b1である−4へ、−2温度を変化させるには、
300Pa(p1)−200Pa(pp)=+100Pa
の圧力補正量が必要となる。
すなわち、300Paに対応したボート天井部温度補正値は−4であり、プラス側として、図8におけるNo.2の−2が検出される。
以上から、
+1分の圧力補正量=−100Pa/2=−50Pa/が求められる。
この例では、(b1−t1)=−1分補正したいので、
−1*(−50Pa/)=+50Paの圧力補正量が算出される。
以上で、ボート天井部温度偏差をt1、及びボート天井部温度補正値をb1のいずれか一方が他方よりも大きい場合における圧力補正量pxについて説明をしたが、t1とb1とが同じ値である場合は補正の必要はない。
また、以上で説明をした圧力補正値の算出で、検出したプラス側あるいはマイナス側の圧力値と、それに対応したボート天井部温度偏差と、現在の圧力設定値p1及びそれに対応したボート天井部温度偏差b1の関係からボート天井部温度偏差を1上昇させるための圧力補正量を求めているのは、ボート天井部温度によって圧力補正量は変化することが考えられるからである。
例えば、ボート天井部温度補正値を−6から−4に+2変化する為の圧力補正量と、−4から−2に+2変化する為の圧力補正量とは、ヒータ1052の素線からの輻射熱の変化、ウエハ1400のエッジ部から反応管1014への熱伝達、ウエハ1400の中央部とウエハ1400のエッジ部の熱伝達の関係が変化することによって、必ずしも一致するとは限らない。
そこで、この実施形態に係る半導体製造装置1010では、より近いボート天井部温度補正値の偏差変化状況から圧力補正量を算出する為に、現在の圧力設定値に対応したボート天井部温度偏差より、現在のボート天井部温度偏差が低い場合は、マイナス側のボート天井部温度偏差及び圧力設定値を用いて圧力補正量を算出し、現在の圧力設定値に対応したボート天井部温度偏差より、現在のボート天井部温度偏差が高い場合は、プラス側のボート天井部温度偏差及び圧力設定値を用いて圧力補正量を算出している。
以上のように構成された本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置1010では、ウエハ1400に形成される膜厚のバラツキを抑制するよう工夫が施されているものの、それでもなおウエハ1400に形成される薄膜にバラツキが生じることがあるとの問題点があった。
また、以上のように構成された本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置1010では、ウエハ1400の円周方向の一部しか温度を検出しないことを原因として、ウエハ1400の円周方向の温度差を改善することができないことがあるとの問題点があった。
また、以上のように構成された本発明の適用される第1の形態に係る半導体製造装置1010では、複数の温度センサのうちの1つにでも不良が発生すると、ウエハ1400の温度制御を行うことが困難であり、ウエハ1400の処理を継続して行うことができないことがあるとの問題点が生じることがあった。
そこで、後述する本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体製造装置1010では、さらに独自の工夫を施すことにより、上述の問題点を解消している。以下、本発明の実施形態に係る第1及び第2の実施形態を説明する。
図11には、本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置1010の要部が示されている。
本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置1010は、先述の本発明が適用される第1の形態と同様に、反応管1014の外側には、ヒータ1052が同心円上に配置され、第1の熱電対1062、第2の熱電対1064、第3の熱電対1066を有している(図1参照)。
先述の本発明が適用される第1の形態においては、第2の熱電対1064は、ウエハ1400の円周方向において1つだけが設けられていた。これに対して、この第1の実施形態では、第2の熱電対1064が複数、設けられている。
すなわち、図11に示すように、第1の実施形態に係る半導体製造装置1010は、メインの第2の熱電対1064a(以下、内部メイン熱電対1064aとする)、サブの第2の熱電対1064b(以下、内部サブ熱電対1064b)、ウエハ1400の円周方向において、内部メイン熱電対1064aと内部サブ熱電対1064bとの間の位置に設けられた2つの第2の熱電対(以下、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dとする)を有している。尚、第2の熱電対1064と天井部熱電対とが一体形成されても良い。
ここで、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dは、例えば、反応管1014とボート1044(図1参照)との間に設置され、反応管1014内の温度を検出するためにも用いられる。また、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dは、図11に黒い丸で示すように、例えば4個等、上下方向に複数個の温度検出点をそれぞれが有していて、それぞれが、複数の温度検出点において温度を検出している。
また、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dは、それぞれが複数の温度検出点を同じ数だけ持つことが望ましく、この第1の実施形態では、それぞれが4個の温度検出点を持っている。また、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dがそれぞれ有する複数の温度検出点は、重力方向において同じ位置(同じ高さ)にあることが望ましく、重力方向に同じ高さにあることにより、後述する温度制御の正確さを増すことができる。つまり、同じ高さにある各熱電対1064の温度検出点の温度の平均値を算出してヒータの温度制御を行う。
第3の熱電対1066は、反応管1014とボート1044との間に設置され、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dよりもボート1044に近い位置に設置され、よりボート1044に近い位置の温度を検出するために用いられる。
図12には、第2の熱電対1064の平面において配置される位置が模式的に示されている。図12に示されるように、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dは、ウエハ1400の面と平行な面において、ウエハ1400の円周方向において等間隔に配置されている。すなわち、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dが同一円周上に配置され、互いに隣り合う第2の熱電対と円の中心とのなす角度が、全て略90度となっている。このように、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dをウエハ1400の円周方向において等間隔に配置することにより、ウエハ1400の周縁部における平均的な温度を測定することが可能となる。
図13には、半導体製造装置1010における制御方法、及び制御を行うための構成が説明されている。先述の本発明が適用される第1の形態においては、半導体製造装置1010は、第2の熱電対1064を1つ有し、この1つの熱電対を用いて制御をおこなっていた。これに対して、この第1の実施形態に係る半導体製造装置1010では、複数の第2の熱電対1064の温度を平均化した値が制御に用いられる。
具体的には、図13に示されるように、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、及び内部サイド熱電対1064dからの出力が、制御部1200が有する平均温度算出部1230へと入力され、平均温度算出部1230において、これらの平均値が算出され、この平均値が温度制御部1204におけるPID演算部1242へと出力され、PID演算部の出力が、例えばヒータ1052の制御等の制御に用いられる。
すなわち、例えば4個などの複数の第2の熱電対1064が検出した同じ高さの温度検出点による温度の平均化がなされ、あらかじめ設定された温度設定値の偏差が零となるようにPID制御することで、例えば、ウエハ1400の円周部の温度の制御がなされる。
以上のようにウエハ1400に円周方向に配置された複数の第2の熱電対1064が検出した同じ高さの温度検出点による温度を平均化し、温度制御することによって、ボート1044が回転する際のウエハ1400にエッジ部(外周部)近傍の温度を予測することが可能になり、ウエハ1400のエッジ部をより適切な値で制御することが可能となる。
もっとも、以上で説明をした第1の実施形態に係る半導体製造装置1010では、複数の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出点からの平均値を制御に用いているため、複数の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出点の1つ以上に不良が発生すると、残りの正常な第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出点からの出力を平均し、制御を継続することとなる。この場合、ウエハ1400のウエハ円周方向に温度差が発生する為、ウエハ1400のエッジ部を適切な温度に制御できない虞がある。
そこで、後述する本発明の第2の実施形態においては、独自の工夫を施すことにより、たとえ第2の熱電対1064のいずれかに不良が生じても制御を継続することを可能としている。
なお、本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置1010において、以上で特に説明をした構成以外の構成は、先述の本発明の適用される第1の形態と同一であるため説明を省略する。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る半導体製造装置1010について説明する。
図14には、本発明の第2の実施形態に係る半導体製造装置1010おける制御方法、及び制御を行うための構成が説明されている。なお、第2の実施形態に係る半導体製造装置1010において、先述の第1の実施形態に係る半導体製造装置1010との同一部分については説明を省略する。
第2の実施形態に係る半導体製造装置1010は、予め複数の第2の熱電対1064の複数の温度検出点の設定値との補正値を算出しておき、第2の熱電対1064の複数の温度検出点のいずれかに不良が生じたときに、算出しておいた補正値を用いて不良が生じた第2の熱電対1064の複数の検出点が検出する温度を予測し、リカバリする機能を有している。
すなわち、この第2の実施形態に係る半導体製造装置1010では、ある一定の設定温度で制御している時の、複数の第2の熱電対1064の複数の温度検出点の出力の平均値と、その平均値と各第2の熱電対1064の複数の温度検出点の出力との偏差(補正値)を、それぞれ取得しておく。
そして、不良が生じた第2の熱電対1064の複数の温度検出点における、設定温度との補正値とから、不良が生じた第2の熱電対1064の複数の温度検出点が、不良が生じていなければ検出するであろう温度を予測し、その予測した値を使用することで、ウエハ1400のエッジ部を適切な温度に制御することを継続できるようにし、形成される薄膜の膜厚、膜質の再現性を向上させている。
図14を参照して、より具体的に説明する。
ここでは、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dの複数の温度検出点が検出した温度を平均化して算出した温度を600で制御している場合を例とする。
図14に示すように、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dからの出力が、それぞれ制御部1200が有する演算記憶部1250に入力される。演算記憶部1250には、上位コントローラ1300から設定温度が入力される。また、記憶演算部1250で算出された平均値が、PID演算部1242へと出力され、PID演算部1242からの出力が、例えばヒータ1052の制御等の制御に用いられる。
この例では、温度を平均化して算出した温度を600として制御がなされるので、上位コントローラ1300から演算記憶部1250に設定温度として600との値が入力される。尚、以下の説明では、内部メイン熱電対1064aからの出力値を「メイン出力値」、内部サブ熱電対1064bからの出力値を「サブ出力値」、内部サイド熱電対1064cからの出力値を「サイド出力値1」、内部サイド熱電対1064dを「サイド出力値2」とする。尚、各熱電対1064の温度検出部の高さは略同一とする。
また、メイン出力値が600.0、サブ出力値が599.5、サイド出力値1が602.0、サイド出力値2が598.5であるとして説明をする。
演算記憶部1250では、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dからそれぞれ入力された値と、上位コントローラ1300から入力された値に基づいて、設定値とそれぞれの第2の熱電対1064からの出力値の偏差(補正値)の演算がなされる。
すなわち、内部メイン熱電対1064aの補正値(以下、「メイン補正値」とする)、内部サブ熱電対1064bの補正値(以下、「サブ補正値」とする)、内部サイド熱電対1064cの補正値(以下、「サイド補正値1」とする)、及び内部サイド熱電対1064dの補正値(以下、「サイド補正値2」)が、以下のように算出される。
メイン補正値 = メイン出力値 − 平均値
サブ補正値 = サブ出力値 − 平均値
サイド補正値1 = サイド出力値1 − 平均値
サイド補正値2 = サイド出力値2 − 平均値
より具体的には、
メイン補正値=600.0−600=0.00
サブ補正値=599.5−600.0=−0.50
サイド補正値1=602.0−600=2.00
サイド補正値2=598.5−600=−1.50
と演算がなされる。
そして、以上のように演算された演算記憶部1250に記憶される。
次に、内部メイン熱電対1064a、内部サブ熱電対1064b、内部サイド熱電対1064c、内部サイド熱電対1064dのいずれかに不良が生じた場合について説明する。ここでは、内部サイド熱電対1064dに不良が生じた場合を例とする。
内部サイド熱電対1064dに不良が生じると、内部サイド熱電対1064dによる周辺温度の検出ができなくなり、4個の第2の熱電対1064からの平均値を算出することができなくなるため、先述の第1の実施形態に係る半導体製造装置1010においては、平均値に基づく制御ができなくなってしまう。
そこで、この第2の実施形態に係る半導体製造装置1010では、予め演算記憶部1250に記憶されているサイド補正値2を用いて、内部サイド熱電対1064dに不良が生じていなければ出力されたであろう出力値を予想して、4個の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出部の平均値を演算する。
すなわち、
サイド出力値2の予想値 = 設定値 + サイド補正値2
で算出されるサイド出力値2の予想値、より具体的には、
サイド出力値2の予想値=600.0+(−1.50)=598.5
を用いて4個の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出部の平均値を演算する。
ここで、内部サイド熱電対1064dに不良が生じた場合の4個の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出部の平均値は、
平均値=(メイン出力値+サブ出力値+サイド出力値1+サイド出力値2の予想値)/4
として算出される。
以上の説明では、4個の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出部うち1つに不良が生じた場合を例として説明をしたが、4個の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出部うちの2つ以上に不良が生じた場合も、上述の説明と同様に平均値の算出がなされる。例えば、内部サイド熱電対1064dに加えて内部サブ熱電対1064bにも不良が生じた場合は、サブ出力値についても、予想値を用いて4個の第2の熱電対1064の同じ高さの温度検出部の平均値を演算する。
すなわち、
サブ出力値の予想値 = 設定値 +サブ補正値
としてサブ出力値を予想し、
(メイン出力値+サブ出力値の予想値+サイド出力値1+サイド出力値2の予想値)/4
で平均値が算出される。
次に本発明の適用される第2の形態に係る半導体製造装置1について説明する。
[半導体処理装置1]
図15は、本発明の適用される第2の形態に係る半導体処理装置1の全体構成を示す図である。
図16は、図15に示したボート14及びウエハ12を収容した状態の処理室3を例示する図である。
図17は、図15、図16に示した処理室3の周辺の構成部分、及び、処理室3に対する制御を行う第1の制御プログラム40の構成を示す図である。
半導体処理装置1は、半導体製造装置として用いられ、例えば半導体などの基板を処理するいわゆる減圧CVD装置である。
図15に示すように、半導体処理装置1は、カセット授受ユニット100、カセット授受ユニット100の背面側に設けられたカセットストッカ102、カセットストッカ102の上方に設けられたバッファカセットストッカ104、カセットストッカ102の背面側に設けられたウエハ移動機106、ウエハ移動機106の背面側に設けられ、ウエハ12がセットされたボート14を搬送するボートエレベータ108、ウエハ移動機106の上方に設けられた処理室3、及び、制御部2(制御装置)から構成される。
[処理室3]
図16に示すように、図15に示した処理室3は、加熱手段として用いられる中空のヒータ32、外管(アウタチューブ)360、内管(インナチューブ)362、ガス導入ノズル340、炉口蓋344、排気管346、回転軸348、例えばステンレスからなるマニホールド350、Oリング351、冷却ガス流路352、排気路354、排気部355(排気装置)及び処理ガス流量制御装置などその他の構成部分(図17を参照して後述)から構成され、側部が断熱材300−1により覆われ、上部が断熱材300−2により覆われている。
また、ボート14の下部には、複数の断熱板140が設けられている。
アウタチューブ360は、光を透過させる例えば石英からなり、下部に開口を有する円筒状の形態に形成されている。
インナチューブ362は、光を透過させる例えば石英からなり、円筒状の形態に形成され、アウタチューブ360の内側に、これの同心円上に配設される。
したがって、アウタチューブ360とインナチューブ362との間には円筒状の空間が形成される。
ヒータ32は、それぞれに対する温度の設定及び調整が可能な4つの温度調整部分(U,CU,CL,L)320−1〜320−4とアウタチューブ360との間に配設される熱電対などの外部温度センサ322−1〜322−4、及び、温度調整部分320−1〜320−4に対応してアウタチューブ360内に配設される熱電対などの内部温度センサ(炉内TC)324−1〜324−4を含む。
内部温度センサ324−1〜324−4は、インナチューブ362の内側に設けられてもよいし、インナチューブ362とアウタチューブ360との間に設けられてもよいし、温度調整部分320−1〜320−4ごとにそれぞれが折り曲げられていて、ウエハ12とウエハ12との間のウエハ中心部の温度を検出するように設けられてもよい。
ヒータ32の温度調整部分320−1〜320−4それぞれは、例えばウエハ12を光加熱するための光をアウタチューブ360の周囲から放射し、アウタチューブ360を透過してウエハ12に吸収される光によってウエハ12を昇温(加熱)する。
冷却ガス流路352は、冷却ガスなどの流体を通過させるように断熱材300−1とアウタチューブ360との間に形成されており、断熱材300−1の下端部に設けられた吸気口353から供給される冷却ガスをアウタチューブ360の上方に向けて通過させる。
冷却ガスは、例えば空気又は窒素(N2)などである。
また、冷却ガス流路352は、温度調整部分320−1〜320−4それぞれの間からアウタチューブ360に向けて冷却ガスが吹き出すようにされている。
冷却ガスはアウタチューブ360を冷却し、冷却されたアウタチューブ360はボート14にセットされたウエハ12を周方向(外周側)から冷却する。
つまり、冷却ガス流路352を通過する冷却ガスにより、アウタチューブ360、及びボート14にセットされたウエハ12が周方向(外周側)から冷却されるようになっている。
冷却ガス流路352の上方には、冷却ガス排気路として用いられる排気路354が設けられている。排気路354は、吸気口353から供給されて冷却ガス流路352を上方に向けて通過した冷却ガスを断熱材300−2の外側へ導く。
また、排気路354には、冷却ガスを排気する排気部355(排気装置)が設けられている。
排気部355は、冷却装置として用いられ、ブロワ等からなる冷却ガス排気装置356及びラジエタ357を有し、排気路354により断熱材300−2の外側に導かれた冷却ガスを排気口358から排気する。
ラジエタ357は、処理室3内でアウタチューブ360及びウエハ12などを冷却することにより昇温した冷却ガスを冷却水などにより冷却する。
尚、吸気口353及びラジエタ357の近傍には、それぞれシャッタ359が設けられており、図示しないシャッタ制御部(シャッタ制御装置)によって冷却ガス流路352及び排気路354の開閉が制御されている。
また、図17に示すように、処理室3には、温度制御装置370、温度測定装置372、処理ガス流量制御装置(マスフローコントローラ;MFC)374、ボートエレベータ制御装置(エレベータコントローラ;EC)376、圧力センサ(PS)378、圧力調整装置(APC; Auto Pressure Control (valve))380、処理ガス排気装置(EP)382及びインバータ384が付加される。
温度制御装置370は、制御部2(制御装置)からの制御に従って温度調整部分320−1〜320−4それぞれを駆動する。
温度測定装置372は、温度センサ322−1〜322−4,324−1〜324−4それぞれの温度を検出し、温度測定値として制御部2に対して出力する。
ボートエレベータ制御装置(EC)376は、制御部2からの制御に従ってボートエレベータ108を駆動する。
圧力調整装置(以下、APC)380としては、例えば、APC、N2バラスト制御器などが用いられる。
また、EP382としては、例えば、真空ポンプなどが用いられる。
インバータ384は、冷却ガス排気装置356のブロアとしての回転数を制御する。
[制御部2]
図18は、図15に示した制御部2の構成を示す図である。
図18に示すように、制御部2は、CPU200、メモリ204、表示装置、タッチパネル及びキーボード・マウスなどを含む表示・入力部22(入力装置)、及び、HD・CDなどの記録部24(記録装置)から構成される。
つまり、制御部2は、半導体処理装置1を制御可能な一般的なコンピュータとしての構成部分を含む。
制御部2は、これらの構成部分により、減圧CVD処理用の制御プログラム(例えば、図17に示した制御プログラム40)を実行し、半導体処理装置1の各構成部分を制御して、ウエハ12に対して、以下に述べる減圧CVD処理を実行させる。
[第1の制御プログラム40]
再び図17を参照する。
図17に示すように、制御プログラム40は、プロセス制御部400(プロセス制御装置)、温度制御部410(温度制御装置)、処理ガス流量制御部412(処理ガス流量制御装置)、駆動制御部414(駆動制御装置)、圧力制御部416(圧力制御装置)、処理ガス排気装置制御部418(処理ガス制御装置)、温度測定部420(温度測定装置)、冷却ガス流量制御部422(冷却ガス制御装置)及び温度設定値記憶部424(温度設定値記憶装置)から構成される。
制御プログラム40は、例えば、記録媒体240(図18)を介して制御部2に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
温度設定値記憶部424は、ウエハ12に対する処理レシピの温度設定値を記憶し、プロセス制御部400に対して出力する。
プロセス制御部400は、制御部2の表示・入力部22(図18)に対するユーザの操作、あるいは、記録部24に記録された処理の手順(処理レシピ)などに従って、制御プログラム40の各構成部分を制御し、後述するように、ウエハ12に対する減圧CVD処理を実行する。
温度測定部420は、温度測定装置372を介して温度センサ322,324の温度測定値を受け入れ、プロセス制御部400に対して出力する。
温度制御部410は、プロセス制御部400から温度設定値及び温度センサ322,324の温度測定値を受け、温度調整部分320に対して供給する電力をフィードバック制御して、アウタチューブ360内部を加熱し、ウエハ12を所望の温度とさせる。
処理ガス流量制御部412は、MFC374を制御し、アウタチューブ360内部に供給する処理ガス又は不活性ガスの流量を調整する。
駆動制御部414は、ボートエレベータ108を制御して、ボート14及びこれに保持されたウエハ12の昇降を行わせる。
また、駆動制御部414は、ボートエレベータ108を制御して、回転軸348を介してボート14及びこれに保持されたウエハ12を回転させる。
圧力制御部416は、PS378によるアウタチューブ360内の処理ガスの圧力測定値を受け、APC380に対する制御を行い、アウタチューブ360内部の処理ガスを所望の圧力とする。
処理ガス排気装置制御部418は、EP382を制御し、アウタチューブ360内部の処理ガス又は不活性ガスを排気させる。
冷却ガス流量制御部422は、インバータ384を介して冷却ガス排気装置356が排気する冷却ガスの流量を制御する。
尚、以下の説明においては、温度調整部分320−1〜320−4など、複数ある構成部分のいずれかを特定せずに示す場合には、単に、温度調整部分320と略記することがある。
また、以下の説明において、温度調整部分320−1〜320−4など、構成部分の個数を示す場合があるが、構成部分の個数は、説明の具体化・明確化のために例示されたものであって、本発明の技術的範囲を限定することを意図して挙げられたものではない。
アウタチューブ360の下端とマニホールド350の上部開口部との間、及び炉口蓋344とマニホールド350の下部開口部との間には、Oリング351が配設され、アウタチューブ360とマニホールド350との間は気密にシールされる。
アウタチューブ360の下方に位置するガス導入ノズル340を介して、不活性ガスあるいは処理ガスがアウタチューブ360内に導入される。
マニホールド350の上部には、PS378、APC380及びEP382に連結された排気管346(図16)が取り付けられている。
アウタチューブ360とインナチューブ362との間を流れる処理ガスは、排気管346、APC380及びEP382を介して外部に排出される。
APC380は、PS378によるアウタチューブ360内の圧力測定値に基づく制御に従って、アウタチューブ360内部が、予め設定された所望の圧力になるように、圧力制御部416の指示に従って調整する。
つまり、APC380は、アウタチューブ360内を常圧とするよう不活性ガスが導入されるべき時には、アウタチューブ360内が常圧になるように、圧力制御部416の指示に従って調整し、あるいは、アウタチューブ360内を低圧とし、ウエハ12を処理するよう処理ガスが導入されるべき時には、アウタチューブ360内が所望の低い圧力になるように、圧力制御部416の指示に従って調整する。
多数の半導体基板(ウエハ)12を保持するボート14は、ボート14の下部回転軸348が連結されている。
さらに、回転軸348は、ボートエレベータ108(図15)に連結され、ボートエレベータ108は、EC376を介した制御に従って、所定のスピードでボート14を昇降させる。
また、ボートエレベータ108は、回転軸348を介して、ウエハ12及びボート14を所定のスピードで回転させる。
被処理物として用いられ、基板として用いられるウエハ12は、ウエハカセット490(図15)に装填された状態で搬送され、カセット授受ユニット100に授載される。
カセット授受ユニット100は、このウエハ12を、カセットストッカ102又はバッファカセットストッカ104に移載する。
ウエハ移動機106は、カセットストッカ102からウエハ12を取り出し、ボート14に水平な状態で多段に装填する。
ボートエレベータ108は、ウエハ12が装填されたボート14を上昇させて処理室3内に導く。
また、ボートエレベータ108は、処理済みのウエハ12が装填されたボート14を下降させて処理室3内から取り出す。
[ウエハ12の温度と膜厚]
図19は、半導体処理装置1(図15)における処理の対象となるウエハ12の形状を例示する図である。
ウエハ12の面(以下、ウエハ12の面を、単にウエハ12とも記す)は、図19に示すような形状をしており、ボート14において、水平に保持される。
また、ウエハ12は、温度調整部分320−1〜320−4が放射してアウタチューブ360を透過した光により、アウタチューブ360の周囲から加熱される。
したがって、ウエハ12は、端部が多くの光を吸収し、冷却ガス流路352に冷却ガスが流されない場合には、ウエハ12の面の端部の温度が中心部の温度に比べて高くなる。
つまり、温度調整部分320−1〜320−4によって、ウエハ12の外周に近ければ近いほど温度が高く、中心部に近ければ近いほど温度が低いという、ウエハ12の端部から中心部にかけたすり鉢状の温度偏差がウエハ12に生じることになる。
また、反応ガスなどの処理ガスも、ウエハ12の外周側から供給されるので、ウエハ12に形成される膜の種類によっては、ウエハ12の端部と中心部とで反応速度が異なることがある。
例えば、反応ガスなどの処理ガスは、ウエハ12の端部で消費され、その後、ウエハ12の中心部に至るため、ウエハ12の中心部では、ウエハ12の端部に比べて処理ガスの濃度が低くなってしまう。
したがって、仮に、ウエハ12の端部と中心部との間に温度偏差が生じていないとしても、反応ガスのウエハ12の外周側からの供給に起因して、ウエハ12に形成される膜の厚さが、端部と中心部とで不均一になることがある。
一方、冷却ガスが冷却ガス流路352を通過すると、上述したように、アウタチューブ360、及びボート14にセットされたウエハ12が周方向(外周側)から冷却される。つまり、処理室3は、温度調整部分320によってウエハ12の中心部の温度を所定の設定温度(処理温度)まで加熱し、必要に応じて冷却ガス流路352に冷却ガスを通過させてウエハ12の外周側を冷却することにより、ウエハ12の中心部及び端部それぞれに対して異なる温度を設定することができる。
このように、ウエハ12に、均一な膜を形成するために、ウエハ12上に膜を形成する反応速度などに応じて、膜厚を調整するための加熱制御(加熱と冷却とを含む制御など)がなされる。加熱制御は、制御部2が、内部温度センサ324の測定値を用いて、ヒータ32の温度調整部分320を制御するか、制御部2が冷却ガス流量制御部422及びインバータ384を介し、冷却ガス排気装置356を制御するかの少なくとも一方によってなされる。
[半導体処理装置1による減圧CVD処理の概要]
半導体処理装置1は、制御部2(図15、図18)上で実行される制御プログラム40(図17)の制御により、処理室3内に所定の間隔で並べられた半導体ウエハ12に対して、CVDにより、Si3N4膜、SiO2膜及びポリシリコン(Poly−Si)膜などの形成を行う。
処理室3を用いた膜形成をさらに説明する。
まず、ボートエレベータ108は、ボート14を下降させる。
下降したボート14には、処理の対象となるウエハ12が、所望の枚数、セットされ、ボート14は、セットされたウエハ12を保持する。
次に、ヒータ32の4つの温度調整部分320−1〜320−4それぞれは、設定に従って、アウタチューブ360の内部を加熱し、ウエハ12の中心部が予め設定された一定の温度になるように加熱する。
一方、冷却ガス流路352には、設定に従って冷却ガスが流され、アウタチューブ360、及びボート14にセットされたウエハ12が周方向(外周側)から冷却される。
次に、ガス導入ノズル340(図16)を介して、MFC374は、導入するガスの流量を調整して、アウタチューブ360内に不活性ガスを導入し、充填する。
ボートエレベータ108は、ボート14を上昇させ、所望の処理温度の不活性ガスが充填された状態のアウタチューブ360内に移動させる。
次に、アウタチューブ360内の不活性ガスはEP382により排気され、アウタチューブ360内部は真空状態とされ、ボート14及びこれに保持されているウエハ12は、回転軸348を介して回転させられる。
この状態で、ガス導入ノズル340を介して処理ガスがアウタチューブ360内に導入されると、導入された処理ガスは、アウタチューブ360内を上昇し、ウエハ12に対して均等に供給される。
EP382は、減圧CVD処理中のアウタチューブ360内から、排気管346を介して処理ガスを排気し、APC380は、アウタチューブ360内の処理ガスを、所望の圧力とする。
以上のように、ウエハ12に対して、減圧CVD処理が所定時間、実行される。
減圧CVD処理が終了すると、次のウエハ12に対する処理に移るべく、アウタチューブ360の内部の処理ガスが不活性ガスにより置換され、さらに常圧とされる。
さらに、冷却ガス流路352に冷却ガスが流されて、アウタチューブ360内が所定の温度まで冷却される。
この状態で、ボート14及びこれに保持された処理済みのウエハ12は、ボートエレベータ108により下降させられ、アウタチューブ360から取り出される。
ボートエレベータ108は、次に減圧CVD処理の対象となるウエハ12が保持されたボート14を上昇させ、アウタチューブ360内にセットする。
このようにセットされたウエハ12に対して、次の減圧CVD処理が実行される。
尚、冷却ガスは、ウエハ12の処理前から処理終了までの間に流されれば、膜厚を制御することができるが、ウエハ12をセットしたボート14をアウタチューブ360内に移動させる場合、及びアウタチューブ360内からボート14を取り出す場合にも、流されることが好ましい。
これにより、処理室3の熱容量により、処理室3内に熱がこもって温度が変動してしまうことを防止することができるとともに、スループットを向上させることができる。
以上で説明した膜形成処理において、ヒータ32は、設定温度どおりにウエハ12の中心部温度を一定温度に維持するように制御しつつ、冷却ガスによりウエハ12の端部(周縁)温度と中心部温度とに温度差を設けるように温度制御すれば、膜質を変えることなく、ウエハ12の面内膜厚均一性、さらには、面間の膜厚均一性を向上することができる。例えば、Si3N4膜等のCVD膜を成膜する場合、処理温度を変動させながら成膜処理すると、膜の屈折率が処理温度に応じて変動してしまったり、処理温度を高温から低温へ降下させつつ成膜処理すると、エッチングレートが低い膜から高い膜へと処理温度に応じて変化してしまったりする。
また、Si3N4膜の生成においては、処理温度を高温から低温へ降下させつつ成膜処理すると、ストレス値が高い膜から低い膜へと処理温度に応じて変化してしまう。
そこで、半導体処理装置1では、制御部2が温度調整部分320の温度、及び冷却ガス流路352を通過する冷却ガス流量を制御することにより、アウタチューブ360の温度を制御して、ウエハ12などの基板の面内温度を制御すれば、膜質が変化することを防止しつつ、基板に形成する膜の厚さの均一性を制御することができるようにしている。
[排気圧力と膜厚]
上述のように、半導体処理装置1でウエハ12に膜形成がなされる際には、制御部2が、内部温度センサ324の測定値を用いて、ヒータ32の温度調整部分320を制御するか、制御部2が冷却ガス流量制御部422及びインバータ384を介し、冷却ガス排気装置356を制御するかの少なくとも一方によって加熱制御がなされる。そして、冷却ガス流路352に冷却ガスを流す際には、冷却ガスは冷却ガス流路352、排気路354を通り、排気部355により排気口358から排気されている。排気口358には、図示を省略する工場等の排気施設に接続されている。この排気施設が施設排気圧力で排気路354から冷却ガスを吸引することにより、排気路354から排気がなされる。
施設排気圧力は、排気施設から排気口358までの間の配管の距離、配管の形状、配管の経路等起因するコンダクタンスの影響、又は工場等の排気施設に接続されている装置の数等による影響を受けるため、排気施設ごとに違いがあり、同じ排気施設であっても変動することがある。
施設圧力が変化した場合、同じ量の冷却ガスを供給したとしても、冷却ガス流路352を流れるガスの量が変化する。
例えば、施設排気圧力が、200Paから150Paに変化したとすると、施設排気圧力が変動した影響により冷却ガス流路352を流れる冷却ガスの流量は少なくなる。
一方、施設排気圧力が、150Paから200Paに変化したとすると、施設排気圧力が変動した影響により冷却ガス流路352を流れる冷却ガスの流量は多くなる。
このように施設圧力の変化によって冷却ガス流路352を流れる冷却ガスの流量が変化すると、冷却ガスを流すことによる冷却能力に影響を与えて、例えば、予めウエハ12の中心部が所定の設定温度(処理温度)となり、ウエハ12の端部が処理温度よりも低くなるように内部温度センサ324により測定値に基づき温度制御及び冷却ガス流量制御を行ったとしても、アウタチューブ360及びボート14にセットされたウエハ12に対する周方向からの冷却性能が変化してしまう。
そして、周方向からの冷却性能が変化した場合に、例えば、ウエハ12の端部が処理温度よりも高くなり、ウエハ12面内の膜厚の再現性が取れなくなるとの問題が生じる虞があった。
このように、本発明が適応される第2の形態に係る半導体処理装置1では、施設排気圧力が一定に保たれている場合はウエハ12の膜厚の再現性が良好であるものの、施設排気圧が一定でないと、ウエハ12の膜厚の再現性が取れず、膜厚を均一にすることができないことがあった。
そこで、以下で説明する本発明が適用される第3の形態に係る半導体処理装置1では、施設排気圧力にばらつきや変化があったとしてもウエハ12の膜厚を均一とすることができるように独自の工夫を施している。
図20は、本発明が適用される第3の形態に係る半導体処理装置1の構成を示す図である。
本発明が適用される第3の形態に係る半導体処理装置1は、先述の図15乃至18に示される本発明が適応される第2の形態に係る半導体処理装置1が備える構成に加えて、設備排気圧力にばらつきや変化があったとしても、ウエハ12の膜厚を均一なものとするための独自の構成を有している。
図20に示すように、半導体処理装置1は、排気部355の配管の冷却ガス排気装置356とラジエタ357との間を結ぶ配管に、配管内の圧力を検出する圧力センサ31が設けられている。圧力センサ31が設けられる位置としては、冷却ガス排気装置356とラジエタ357とを結ぶ配管の中でも、ラジエタ357にできる限り近い位置に設けることが望ましい。圧力センサ31をラジエタ357に近い位置に設置することで、ラジエタ357から圧力センサ31へ至るまでの間に、配管の長さ、配管の経路、配管の形状等の影響を受けて冷却ガスに圧力損失が生じることを防ぐことが可能となるためである。
制御プログラム40は、先述の本発明の前提となる半導体処理装置1と同様に、プロセス制御部400(プロセス制御装置)、温度制御部410(温度制御装置)、処理ガス流量制御部412(処理ガス流量制御装置)、駆動制御部414(駆動制御装置)、圧力制御部416(圧力制御装置)、処理ガス排気装置制御部418(処理ガス排気制御装置)、温度測定部420(温度制御装置)、冷却ガス流量制御部422(冷却ガス制御装置)及び温度設定値記憶部424(温度制御装置)から構成されている。
図20には、プロセス制御部400と冷却ガス流量制御部422を示し、温度制御部410、処理ガス流量制御部412、駆動制御部414、圧力制御部416、処理ガス排気装置制御部418、温度測定部420、及び温度設定値記憶部424は図示を省略している。
制御プログラムは、先述の本発明の前提となる半導体処理装置1と同様に、例えば記録媒体240(図20)を介して制御部2に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
冷却ガス流量制御部422は、減算器4220と、PID演算器4222と、周波数変換器4224と、周波数指示器4226とから構成される。
減算器4220には、プロセス制御部400から圧力目標値Sが入力される。
ここで、圧力目標値Sは、ウエハ12の中心部が所定の設定温度(処理温度)となり、ウエハ12の端部が処理温度よりも低くなるように予め求められていて、例えば、温度設定値記憶部424内に記憶された内部温度センサ324の温度補正値と、この温度補正値に対応した圧力値とを用いることができる。
減算器4220には、圧力目標値Sに加えて、圧力センサ31によって計測された圧力値Aが入力され、減算器4220で、圧力目標値Sから圧力値Aを減算した偏差Dが出力される。
偏差Dは、PID演算器4222に入力される。PID演算器4222では、入力された偏差Dに基づいてPID演算がなされ操作量Xが算出される。算出された操作量Xは、周波数変換器4224に入力され、周波数変換器4224で周波数Wへと変換され出力される。
出力された周波数Wはインバータ384へと入力され、冷却ガス排気装置356の周波数が変更される。
圧力センサ31からの圧力値Aは、常時又は所定時間間隔で減算器4220へと入力され、この圧力値Aに基づいて、圧力目標値Sと圧力値Aとの偏差Dが0となるように、冷却ガス排気装置356の周波数の制御が続けられる。
以上のように、圧力センサ31によって計測された圧力値Aと予め定められた圧力目標値Sとの偏差Dがなくなるように、冷却ガス排気装置356の周波数がインバータ384を介して制御される。すなわち、偏差Dがなくなるように制御された周波数を偏差が0である場合の周波数でフィードバック制御し、フィードバック後の値を基に冷却ガス流量制御部422が冷却ガスの流量を制御する。
PID演算器4222で周波数Wを演算することに替えて、プロセス制御部400から周波数指示器4226に周波数設定値Tを入力して、周波数指示器4226から周波数Wをインバータ384へと入力することで、冷却ガス排気装置356の周波数を変更しても良い。
以上の制御により、排気口358に接続される設備排気圧力にばらつきや変化があっても、冷却ガス流路352を流れる冷却媒体の流量が変化することを原因として、ウエハ12に形成される膜厚が不均一になることを防止することができる。
図21は、本発明が適用される第4の形態に係る半導体製造装置1の構成を示す図である。
先述の本発明が適用される第3の形態に係る半導体処理装置1は、圧力検出器として用いられる圧力センサ31が検出した圧力値に基づいて、制御部2が冷却ガス排気装置356を制御していた。これに対して、本発明が適用される第4の形態に係る半導体製造装置1は、圧力センサ31が検出した圧力値に基づいて、制御部2が、冷却ガス排気装置356と、加熱装置として用いられるヒータ32とを制御している。
本発明が適用される第4の形態に用いられる制御プログラム40(制御装置)は、プロセス制御部400(プロセス制御装置)、温度制御部410(温度制御装置)、処理ガス流量制御部412(処理ガス流量制御装置)、駆動制御部414(駆動制御装置)、圧力制御部416(圧力制御装置)、処理ガス排気装置制御部418(処理ガス排気装置制御装置)、温度測定部420(温度測定装置)、冷却ガス流量制御部422(冷却ガス流量制御装置)、及び温度設定値記憶部424(温度設定記憶装置)から構成されている。
図21には、プロセス制御部400、温度制御部410、冷却ガス流量制御部422、及び温度設定値記憶部424を示し、処理ガス流量制御部412、駆動制御部414、圧力制御部416、処理ガス排気装置制御部418、及び温度測定部420は図示を省略している。制御プログラムは、先述の本発明の適用される第3の形態に係る半導体処理装置1と同様に、例えば記録媒体240(図18参照)を介して制御部2に供給され、メモリ204にロードされて実行される。
温度制御部410は、圧力設定値調整部4102(圧力設定調整装置)を有する。圧力設定値調整部4102は予め温度設定値記憶部424に登録されている膜厚と温度分布との相関関係テーブル等を用いて、ウエハ12の所望の温度分布を演算し、設定する。
圧力設定値調整部4102は、温度測定装置372により測定された温度と温度設定値記憶部424に登録された温度分布とを比較して、ウエハ12の温度分布を設定された分布とするための冷却ガス排気装置356上流の位置の圧力設定値を演算する。そして、プロセス制御部400を介して冷却ガス流量制御部422に圧力設定値を指示する。ここで、圧力設定値調整部4102からプロセス制御部400を介して冷却ガス流量制御部422に圧力値を指示することに替えて、圧力設定値調整部4102から直接に冷却ガス流量制御部422に圧力設定値を指示しても良い。
圧力設定値調整部4102からの指示による冷却ガス排気装置356の制御は、温度分布が設定値になるまでなされ、例えば、先述の第1の実施形態と同様にPID演算が用いられ、PID定数の設定によって、過度の温度変動を抑制しつつ、迅速且つ安定した温度制御が実現される。
また、圧力設定値調整部4102を含む温度制御部410は、冷却ガス排気装置356に圧力設定値を指示することで冷却ガス排気装置356の上流の位置の圧力を制御するとともに、温度測定装置372によって測定された温度と、圧力設定値調整部4102によって設定された温度分布とに基づいて、温度制御装置370を介してヒータ32の制御を行っている。
図22には、圧力設定値調整部4102による圧力設定値の演算の一例が説明されている。
演算に先立ち、予めウエハ12の各温度分布に対応する圧力設定値を、例えば温度設定値記憶部424に登録しておき、圧力設定値と温度分布値との相関テーブルデータを取得し、入力しておく。入力は、膜厚と温度分布との相関テーブルデータを取得する際に同時に取得しても良い。
演算では、冷却ガス排気装置356にある圧力設定値を指示し、その時に、ウエハ12の温度分布値に予め登録してある温度分布登録値とのズレがある場合、圧力設定値と温度分布登録値との相関テーブルデータを基に、圧力設定値に対して補正量を演算し、その結果を冷却ガス流量制御部422に指示する。
具体的には、図22に示されるように、T1<T2<T3との関係にある温度分布登録値について、温度分布登録値がT1の時の圧力登録値P1、温度分布登録値がT2の時の圧力登録値P2、温度分布登録値がT3の時の圧力設定値P3が登録されているとして、現在指示した圧力設定値をPs、その時のウエハ12の温度分布をt0とすると、圧力補正値に対する補正量Pcは、t0が以下に示す(式1)で示される範囲にある場合、以下に示す(式2)で求められる。
T1<t0<T2・・・(式1)
Pc={(P2−P1)/(T2−T1)}ラ(t0−T1)・・・(式2)
また、補正量Pcは、t0が以下に示す(式3)で示される範囲にある場合、以下に示す(式4)で、t0が以下に示す(式5)で示される範囲にある場合、以下に示す(式6)で、t0が以下に示す(式7)で示される範囲にある場合、以下に示す(式8)で求められる。
t0<T1・・・(式3)
Pc={(P2−P1)/(T2−T1)}ラ(T1−t0)・・・(式4)
T3<t0・・・(式5)
Pc={(P3−P2)/(T3−T2)}ラ(t0−T3)・・・(式6)
T2<t0<T3・・・(式7)
Pc={(P3−P2)/(T3−T2)}ラ(t0−T2)・・・(式8)
以上のように、本発明が適用される第4の形態に係る半導体処理装置1では、圧力センサ31が検出した圧力値に基づいて、冷却ガス排気装置356のみならず、ヒータ32の制御がなされている。尚、本発明が適用される第3の形態に係る半導体処理装置1との同一部分については、図20に同一番号を付して説明を省略する。
以上で説明をした本発明が適用される第2の形態、第3の形態、及び第4の形態においては、先述の本発明が適用される第1の形態と同様において、第2の熱電対1064がウエハ1400の円周方向において1つだけが設けられているのと同様に、内部温度センサ324が、ウエハ12の円周方向において1つだけ設けられている。このため、先述の本発明が適用される第1の形態と同様に、内部温度センサ324がウエハ12の円周方向の一部しか温度を検出しないことを原因として、ウエハ12の円周方向の温度差を改善することができないことがあるとの問題点があった。そこで、本発明の第3乃至第5の実施形態においては、第2形態、第3の形態、及び第4の形態に対して、本発明が適用される。
すなわち、本発明の第3の実施形態においては、先述の本発明の適用される第2の形態において、先述の本発明の第1の実施形態の第2の熱電対1064と同様に、内部温度センサ324が、ウエハ12の周方向に例えば4個など複数個が設けられ、これらの複数の内部温度センサ324内にある同じ高さの温度検出点の出力の平均値が算出されて、この平均値が制御に用いられる。
また、本発明の第4の実施形態においては、先述の本発明の適用される第3の形態において、先述の本発明の第1の実施形態の第2の熱電対1064と同様に、内部温度センサ324が、ウエハ12の周方向に例えば4個など複数個が設けられ、これらの複数の内部温度センサ324内にある同じ高さの温度検出点の出力の平均値が算出されて、この平均値が制御に用いられる。
また、本発明の第5の実施形態においては、先述の本発明の適用される第4の形態において、先述の本発明の第1の実施形態の第2の熱電対1064と同様に、内部温度センサ324が、ウエハ12の周方向に例えば4個など複数個が設けられ、これらの複数の内部温度センサ324内にある同じ高さの温度検出点の出力の平均値が算出されて、この平均値が制御に用いられる。
さらに、本発明の第3乃至第5の実施形態においては、複数の内部温度センサ324の1つに不良が生じると、複数の内部温度センサ324の平均値を残りの正常な内部温度センサ324の出力の平均値を用いて制御を行うことになり、良好な制御を行うことができない場合もあり得る。そこで、本発明の第3乃至第5の実施形態においては、先述の第2の実施形態と同様に、複数の内部温度センサ324の出力の平均値と、その平均値と各内部温度センサ324の出力との偏差(補正値)を取得しておく。そして、予め取得しておいた不良が生じた内部温度センサ324における、設定温度との補正値から不良が生じた内部温度センサ324が、不良が生じていなければ検出するであろう温度を予測し、その予測した値を使用することで制御をおこなっている。
更に本発明の第6の実施形態においては、前述の第2の実施形態と同様に、複数の内部温度センサ324−1〜4の出力の平均値と各内部温度センサ324−1〜4の出力との偏差(補正値)を取得しておく。複数ある内部温度センサ324の−1〜4一つに不良が生じた場合、現在の設定値と予め取得した補正値から不良が生じた内部温度センサ324が、不良が生じていなければ検出するであろう温度を予測し、その予測した温度を使用して、不良が生じていない内部温度センサ324と平均値を算出し制御を行うことで、内部温度センサ324に不良が生じていない場合との再現性を確保することが期待できる。ここで、現在の設定値とは図24に示すような設定されたランプレートに従って刻々と変化する設定値の事である。現在の設定値はランプレートに従って変化する為、この方式は温度過渡期において効果が期待できる。
第6の実施形態について具体例を用いて説明する。例えば複数の内部温度センサ324として、324−1、324−2,324−3,324−4と4つの内部温度センサを持つとし、炉内設定温度を600℃とした時の各内部温度センサの出力値を以下の通りとする。設定温度:600℃であり、内部温度センサ324−1の出力値は601℃、内部温度センサ324−2の出力値は598℃、内部温度センサ324−3の出力値は599℃、内部温度センサ324−4の出力値は602℃であった。この時、各内部温度センサ324−1〜4の補正値は次の通りとなる。内部温度センサ324−1の補正値=内部温度センサ324−1の出力値−平均値=601℃−600℃=+1.0℃となる。ここで平均値とは内部温度センサ324−1〜324−4の平均値であるが、この平均値が設定値になるように温度制御している為、平均値は設定値と同じ600℃となる。同様に、内部温度センサ324−2の補正値=
内部温度センサ324−2の出力値−平均値=598℃
−600℃=−2.0℃となる。内部温度センサ324−3の補正値=内部温度センサ324−3の出力値−平均値=599℃−600℃=−1.0℃となる。内部温度センサ324−4の補正値=内部温度センサ324−4の出力値−平均値=602−600=+2.0℃と算出する。
ここで、内部温度センサ324−1に異常発生がしたとすると温度過渡期(温度安定前)、ここでは設定値が400℃から600℃へ昇温レート10℃/minで昇温を開始してからXmin後の内部温度センサ324−1の予想値は次の通りとなる。400℃から600℃に昇温レート10℃/minで昇温中であるので、Xmin後の現在の設定値は、現在の設定値
=400℃+Xmin×10℃/min ただし(0<=X<=20)となる。
内部温度センサ324−1の予想値は次式で求められる。内部温度センサ324−1の予想値=現在の設定値+内部温度センサ324−1の補正値=400℃+Xmin×10℃/min+1.0℃
ただし(0<=X<=20)となる。上記内部温度センサ324−1の予想値は温度過渡期において図25に示すように昇温レートに従い現在の設定値同様に刻々と変化する。例えば、昇温開始後5minの内部温度センサ平均値は、内部温度センサ324−2の出力値=448.5℃、内部温度センサ324−3の出力値=449.5℃、内部温度センサ324−4の出力値=452.0℃とすると、内部温度センサ324−1の予想値=現在の設定値+内部温度センサ324−1の補正値=400℃+5min×10℃/min+1.0℃=451.0℃であり、内部温度センサ平均値(昇温開始5min後) =(内部温度センサ324−1の予想値+内部温度センサ324−2の出力値+内部温度センサ324−3の出力値+内部温度センサ324−4の出力値)/4=(451.0℃+448.5℃+449.5℃+452.0℃)/4=450.25℃と算出できる。
ここで、内部温度センサ324−1が正常な場合、各内部センサ補正値の関係から内部温度センサ324−4に近い値が出力されると考え内部温度センサ324−1=324−4と仮定すると、内部温度センサ324の平均値は内部温度センサ平均値=(452.0℃+448.5℃+449.5℃+452.0℃)/4=450.5℃となる。
一方、本発明の第3乃至第5の実施形態によると、内部温度センサ324−1予想値は次式となる。内部温度センサ324−1の予想値=設定値+内部温度センサ324−1の補正値=600℃+1.0℃=601.0℃であり、この場合、内部温度センサ324の平均値は、内部温度センサ324の平均値=(内部温度センサ324−1の予想値+内部温度センサ324−2+内部温度センサ324−3+内部温度センサ324−4)/4=(601.0℃+448.5℃+449.5℃+452.0℃)/4=487.75℃と算出できる。
ここで本発明の第3乃至第5の実施形態による内部温度センサ324の平均値は内部温度センサ324−1の予想値が温度過渡期であるにも関わらず、温度安定期同様の予想値としている為、温度過渡期においては、図26に示すように内部温度センサ324−1の正常時に比べて高く算出してしまう。
本発明の第6の実施形態による内部温度センサ324−1の予想値を使用した内部温度センサ324平均値は、内部温度センサ324−1の正常時と比べても大きな違いはなく再現性が確保できている。この事から、温度過渡期における問題点を本発明の第6の実施形態によって解決することができる。
本発明の第7の実施形態においては、図27に示すような複数の内部温度センサ324の出力において、ある一つの温度センサ324とそれ以外の温度センサ324の平均値の差(補正値)を取得しておく。複数ある内部温度センサ324の一つに不良が生じた場合、不良の生じていない温度センサ324の平均値と予め取得した補正値から不良が生じた内部温度センサにおいて不良が生じていなければ検出するであろう温度を予測し、その予測した温度を使用して、不良が生じていない内部温度センサ324と平均値を算出し制御を行うことで、内部温度センサ324を予測する為、温度過渡期に加えて、圧力、ガス流量等の状況変化による温度変化にも効果が期待できる。
例えば内部温度センサ324が324−1、324−2、324−3、324−4と複数の内部温度センサを持つとし、炉内設定温度を600℃とした時の各内部温度センサの出力値を以下の通りとする。
設定温度:600℃、内部温度センサ324−1の出力値:601℃、内部温度センサ324−2の出力値:598℃、内部温度センサ324−3の出力値:599℃、内部温度センサ324−4の出力値:602℃とする。この時、各内部温度センサの補正値は以下の通りとなる。
内部温度センサ324−1の補正値=内部温度センサ324−1の出力値−(内部温度センサ324−2出力値+内部温度センサ324−3の出力値+内部温度センサ324−4の出力値)/3=601℃−599.7℃=+1.3℃である。
同様に、内部温度センサ324−2の補正値=内部温度センサ324−2の出力値−(内部温度センサ324−1の出力値+内部温度センサ324−3出力値+内部温度センサ324−4の出力値)/3=598℃−600.7℃=−2.7℃である。
同様に、内部温度センサ324−3の補正値=内部温度センサ324−3の出力値−(内部温度センサ324−1の出力値+内部温度センサ324−2の出力値+内部温度センサ324−4の出力値)/3=599℃−600.3℃=−1.3℃である。
同様に、内部温度センサ324−4の補正値=内部温度センサ324−4の出力値−(内部温度センサ324−1の出力値+内部温度センサ324−2の出力値+内部温度センサ324−3の出力値)/3=602℃−599.3℃=+2.7℃と算出する。
内部温度センサ324−1に異常が発生したとすると内部温度センサ324−1の予想値は次式で求められる。内部温度センサ324−1の予想値=(内部温度センサ324−2の出力値+内部温度センサ324−3の出力値+内部センサ324−4の出力値)/3+内部温度センサ324−1の補正値
ここで例えば、昇温開始後5minの各内部温度センサ出力値を、内部温度センサ324−1:異常発生、内部温度センサ324−2出力値=448.5℃、内部温度センサ324−3出力値=449.5℃、内部温度センサ324−4出力値=452.0℃とすると、内部温度センサ324−1予想値は、内部温度センサ324−1予想値=(448.5℃+449.5℃+452.0℃)/3+1.3℃=451.3℃であり、内部温度センサ324−1予想値を使用した内部温度センサ平均値は、内部温度センサ324平均値=(内部温度センサ324−1予想値+内部温度センサ324−2+内部温度センサ324−3+内部温度センサ324−4)/4=(451.3℃+448.5℃+449.5℃+452.0℃)/4=450.32度と算出できる。
一方本発明の第3乃至第5の実施形態によると、内部温度センサ324−1予想値は次式となる。内部温度センサ324−1予想値=設定値+内部温度センサ324−1補正値=600℃+1.0℃=601.0℃となる。この場合、内部温度センサ324の平均値は、内部温度センサ324平均値=(内部温度センサ324−1予想値+内部温度センサ324−2+内部温度センサ324−3+内部温度センサ324−4)/4=(601.0℃+448.5℃+449.5℃+452.0℃)/4=487.75℃と算出できる。
ここで本発明の第3乃至第5の実施形態による内部温度センサ324の平均値は内部温度センサ324−1予想値が温度過渡期であるにも関わらず、温度安定期同様の予想値としている為、温度過渡期においては図26に示すように内部温度センサ324−1正常時に比べて高く算出してしまう。本発明の第7の実施形態による内部温度センサ324−1予想値を使用した内部温度センサ324平均値は、内部温度センサ324−1正常時と比べても大きな違いはなく再現性を確保できている。この事から、温度過渡期における問題点を本実施形態によると解決することができる。
また例えば、ガス流量、圧力値等の変化により、各内部温度センサの補正値取得時と比べて大きく温度分布が変化した場合の昇温開始後5minの各内部温度センサ出力値を下記の通りとする。内部温度センサ324−1:異常発生、内部温度センサ324−2出力値=420.5℃、内部温度センサ324−3出力値=439.5℃、内部温度センサ324−4出力値=410.0℃とすると、本実施形態による内部温度センサ324−1予想値は内部温度センサ324−1予想値=(内部温度センサ324−2+内部温度センサ324−3+内部温度センサ324−4)/3+内部温度センサ324−1補正値=(420.5℃+439.5℃+410.0℃)/3+1.3℃=424.6℃
この場合、内部温度センサ324平均値は、内部温度センサ324平均値=(内部温度センサ324−1予想値+内部温度センサ324−2出力値+内部温度センサ324−3出力値+内部温度センサ324−4出力値)/4=(424.6℃+420.5℃+439.5℃+410.0℃)/3=423.65℃と算出できる。
一方本発明の第3乃至第5の実施形態によると、内部温度センサ324−1予想値は次式となる。内部温度センサ324−1予想値=現在の設定値+内部温度センサ324−1補正値=400℃+5min×10℃/min+1.0℃=451.0℃となる。この場合、内部温度センサ324平均値は、内部温度センサ324平均値=(内部温度センサ324−1予想値+内部温度センサ324−2出力値+内部温度センサ324−3出力値+内部温度センサ出力値324−4)/4=(451.0℃+420.5℃+439.5℃+410.0℃)/4=430.25℃と算出できる。
内部温度センサ324−1が正常な場合を各内部センサ補正値の関係から内部温度センサ324−4に近い値が出力されると考え内部温度センサ324−1= 324−4と仮定すると、内部温度センサ324平均値は、内部温度センサ平均値(仮に正常)=(410.0℃+420.5℃+439.5℃+410.0℃)/4=420.0℃となる。
ここで本発明の第6の実施形態による内部温度センサ324平均値は、内部温度センサ324−1予想値が内部温度センサ補正値を取得した状況から算出しており、外乱により内部温度状況が変化した場合には、正常時と差が発生する。
本発明の第7の実施形態によると、補正値取得時は同様にその時点での状況で算出しているが、予想値算出時に現在の異常未発生内部温度センサの平均値を使用している事により、外乱による状況変化時の問題点を解決することができる。
以上において、内部温度センサ324は好ましくはダミーウエハ領域ではなく、プロダクトウエハ領域の高さに設置しプロダクトウエハのエッジ部付近の温度を検出することが好ましい。ここで、プロダクトウエハとは、実際にIC等の半導体素子が製作されるウエハであり、ダミーウエハとは、プロダクトウエハを挟み込むようにボートの両端に配置されプロダクトウエハ領域の熱が逃げないようにし、また反応炉上下から飛来する微粒子や汚染物質がプロダクトウエハに付着しないようにするものである。
また、例えば、好ましくは、温度過渡期には第7の実施形態を用い、温度安定期には、第3乃至第5の実施形態を用いて制御するほうが良い。第7の実施形態と第3乃至第5の実施形態の切り替えタイミングは昇温完了時(400−600℃ 昇温レート10℃/minの場合、20min)でもよいが、昇温完了後、内部温度センサの平均値を見て、設定値と内部温度センサの平均値との温度偏差が所定温度範囲内に収まった後に行う。
このように、温度過渡期において、第7の実施形態の補正方式を行う事で温度過渡期の再現性、また外乱に対する対応が可能となる。また温度安定時に第3乃至第5の実施形態の補正方式を行う事で、温度安定時において、外乱に影響されず正常時の再現性を確保することができる。
第7の実施形態において、例えば内部温度センサに基準となるセンサ324−1を設定して、他のセンサ324−2、324−3、324−4の平均値との偏差をある所定の値にする事でウエハの周方向の温度偏差を一定範囲に制御することができる。
従来は、温度センサ324−1〜4の平均値を設定値に制御する事でウエハの周方向温度差改善していたが、第7の実施形態を応用することにより、基準の温度センサ324−1を設定値に制御。他温度センサ324−2〜4の平均値との温度偏差を監視しながら所定範囲に入らなければ排気圧力調整することが可能となり、ウエハの周方向の温度差をある一定の範囲に制御することができる。
以上述べたように、本発明は、半導体製造装置及び基板処理方法に適用することができる。
1・・・半導体処理装置
12・・・ウエハ
14・・・ボート
100・・・カセット授受ユニット
102・・・カセットストッカ
104・・・バッファカセットストッカ
106・・・ウエハ移動機
108・・・ボートエレベータ
490・・・ウエハカセット
2・・・制御部(制御装置)
22・・・表示・入力部(表示・入力装置)
200・・・CPUウエハ
24・・・記録部(記録装置)
240・・・記録媒体
40・・・制御プログラム
400・・・プロセス制御部(プロセス制御装置)
410・・・温度制御部(温度制御装置)
4102・・・圧力設定値調整部(圧力設定値調整装置)
412・・・処理ガス流量制御部(処理ガス流量制御装置)
414・・・駆動制御部(駆動制御装置)
416・・・圧力制御部(圧力制御装置)
418・・・処理ガス排気装置制御部(処理ガス排気装置制御装置)
420・・・温度測定部(温度測定装置)
422・・・冷却ガス流量制御部(冷却ガス流量制御装置)
4220・・・減算器
4222・・・PID演算器
4224・・・周波数変換器
4226・・・周波数指示器
424・・・温度設定値記憶部(温度設定値記憶装置)
3・・・処理室
300・・・断熱材(140・・・断熱板)
31・・・圧力センサ
32・・・ヒータ
320・・・温度調整部分
322,324・・・温度センサ
340・・・ガス導入ノズル
344・・・炉口蓋
346・・・排気管
348・・・回転軸
350・・・マニホールド
351・・・Oリング
352・・・冷却ガス流路
353・・・吸気口
354・・・排気路
355・・・排気部
356・・・冷却ガス排気装置
357・・・ラジエタ
358・・・排気孔
359・・・シャッタ
360・・・アウタチューブ
362・・・インナチューブ
370・・・温度制御装置
372・・・温度測定装置
374・・・MFC
376・・・EC
378・・・PS
380・・・APC
382・・・EP
384・・・インバータ
1010・・・半導体製造装置
1012・・・均熱管
1014・・・反応管
1016・・・供給管
1018・・・排気管
1020・・・導入部材
1022・・・排気口
1024・・・MFC
1030・・・APC
1032・・・圧力センサ
1034・・・ベース
1036・・・リング
1038・・・シールキャップ
1040・・・回転軸
1042・・・石英キャップ
1044・・・ボート
1050・・・ボートエレベータ
1052・・・ヒータ
1060・・・温度検出部(温度検出装置)
1062・・・第1の熱電対
1064・・・第2の熱電対
1064a・・・内部メイン熱電対
1064b・・・内部サブ熱電対
1064c・・・内部サイド熱電対
1064d・・・内部サイド熱電対
1066・・・第3の熱電対
1068・・・中心部熱電対
1070・・・天井部熱電対
1072・・・下部熱電対
1078・・・インバータ
1080・・・排気部
1082・・・排気管
1084・・・冷却ガス排気装置
1086・・・ラジエタ
1090・・・シャッタ
1092・・・圧力センサ
1200・・・制御部(制御装置)
1202・・・ガス流量制御部(ガス流量制御装置)
1204・・・温度制御部(温度制御装置)
1206・・・圧力制御部(圧力制御装置)
1208・・・駆動制御部(駆動制御装置)
1220・・・冷却ガス流量制御部(冷却ガス流量制御装置)
1222・・・減算器
1224・・・PID演算器
1226・・・周波数変換器
1228・・・周波数指示器
1230・・・平均温度算出部
1242・・・PID演算部
1240・・・ウエハ中心部温度補正演算部(ウエハ中心部温度補正演算装置)
1250・・・演算記憶部
1300・・・上位コントローラ
1400・・・ウエハ

Claims (5)

  1. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室を加熱する加熱装置と、
    前記処理室と前記加熱装置との間に設けられた冷却ガス流路内に冷却ガスを流す冷却装置と、
    前記冷却ガス流路における圧力値を測定する圧力検出器と、
    基板の温度を検出する複数の温度検出部と、
    前記処理室内の温度を検出する複数の温度検出部のうちの一つの温度検出部の第1の測定値と、他の複数の温度検出部が検出した第2の測定値から演算した第1の平均値との偏差を演算し、前記第1の測定値を検出した温度検出部に異常が発生した場合に、前記異常が発生した温度検出部を除いた温度検出部が検出した第3の測定値から演算した第2の平均値と、前記演算した偏差とから前記異常が発生した温度検出部の温度検出予想値を演算し、前記第2の平均値と前記温度検出予想値とに基づいて前記加熱装置および前記冷却装置の少なくとも一方を制御して基板を処理する制御部と、
    を有することを特徴とする半導体製造装置。
  2. 前記制御部は、前記異常が発生した温度検出部を除いた温度検出部の平均値と前記予想値から第3の平均値を演算し、前記第3の平均値に基づいて前記加熱装置および前記冷却装置の少なくとも一方を制御して基板を処理する請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 前記偏差は、前記複数の温度検出部のそれぞれに対し演算される請求項1または2に記載の半導体製造装置。
  4. 前記複数の温度検出部は、それぞれが前記基板の温度を検出する温度検出点を同数備え、
    前記温度検出点は、重力方向に対して同じ高さに設けられる請求項1から3に記載の半導体製造装置。
  5. 基板の温度を検出する複数の温度検出部のうちの一つの温度検出部の第1の測定値と、前記複数の温度検出部のうち、前記第1の測定値を検出した温度検出部を除いた各温度検出部の第2の測定値から演算した第1の平均値とを予め取得して、前記第1の測定値と前記第1の平均値との偏差を演算する工程と、
    前記第1の測定値を検出した温度検出部に異常が発生した場合に、前記異常が発生した温度検出部を除いた温度検出部が検出した第3の測定値から演算した第2の平均値と、前記演算した偏差とから前記異常が発生した温度検出部の温度検出予想値を演算する工程と、
    前記第2の平均値と前記温度検出予想値とに基づいて前記加熱装置および前記冷却装置の少なくとも一方を制御して基板を処理する工程と、
    を有する基板処理方法。
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