JP2014112594A - スーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板の面内におけるエピレートの均一化を図れるようにし、半導体装置の耐圧バラツキの増大を抑制する。
【解決手段】トレンチ14を埋め込むp-型層15をエピタキシャル成長させる際に、ガスの流れに沿って半導体基板10の温度が高くなるように温度分布を設ける。具体的には、半導体基板10を回転させる場合には、回転させられる半導体基板10の外周部が最も温度が低く、中央が最も温度が高くなる温度分布としてp-型層15をエピタキシャル成長させる。これにより、半導体基板10の面内におけるエピレートの均一化を図ることができ、半導体装置の耐圧バラツキの増大を抑制することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、第1半導体層に形成したトレンチ内に第2半導体層をエピタキシャル成長させてスーパージャンクション(以下、SJという)構造を形成する半導体装置の製造方法に関するものである。
SJ構造の半導体装置を製造する際には、例えばn+型シリコン基板の表面にn-型層をエピタキシャル成長させた半導体基板を用い、n-型層にトレンチを形成したのち、そのトレンチ内にp-型層をエピタキシャル成長させるという工程が行われる。そして、表面平坦化によってトレンチ外に形成されたp-型層を除去してトレンチ内にのみ残すことで、n-型層からなるn型カラムとp-型層からなるp型カラムが交互に繰り返されたPNカラムを有するSJ構造を形成している(例えば、特許文献1参照)。
従来、p-型層のエピタキシャル成長は、エピタキシャル成長装置内においてサセプタ上に半導体基板を搭載し、エピタキシャル成長装置内に不純物含有ガスや成長ガスとなるシリコンソースガスを含むガスを供給ガスとして導入することで行われる。例えば、代表的なエピタキシャル成長装置の一例として横方向からガスを流す構造(以下、横方向供給構造という)のものがあり、半導体基板に対して横方向から供給ガスを導入することでp-型層のエピタキシャル成長させている。また、エピタキシャル成長装置としては、半導体基板の上方から縦方向に供給ガスを導入する構造(以下、縦方向供給構造という)のものもある。この縦方向供給構造では、例えば半導体基板の中央に供給ガスを流し、半導体基板の中央から外周方向に供給ガスを流動させることでp-型層をエピタキシャル成長させている。
特開2005−317905号公報
しかしながら、エピタキシャル成長を行う場合、ガス供給口からの供給ガスの流れ、つまりガス供給口からの距離に応じてエピタキシャル成長のレート(以下、エピレートという)が分布を持つ。このため、横方向供給構造の場合において、サセプタを回転させながらp-型層をエピタキシャル成長させる場合、ガス供給口に近い半導体基板の外周部ではエピレートが大きく、ガス供給口から遠い半導体基板の中央部ではエピレートが小さくなる。
特に、SJ構造のトレンチ埋め込みを行う場合、反応律速となる低い温度下において、成長ガスに加えてエッチングガスも同時に流すというエピタキシャル成長条件とされる。このため、通常のエピタキシャル成長条件と比較して、半導体基板の面内におけるエピレートの分布が大きくなる。具体的に、通常の平坦面にエピタキシャル成長を行う場合と、トレンチ内を埋め込むSJ構造でエピタキシャル成長を行う場合とで、半導体基板の中央に対する各部のエピレート比を実験により調べたところ、図11A、図11Bに示す結果が得られた。平坦面へのエピタキシャル成長では、シリコンソースガスとしてジクロロシラン(DCS:SiH2Cl2)を用いて1080℃でエピタキシャル成長を行った場合を示してある。また、SJ構造でのエピタキシャル成長では、ジクロロシランに加えてエッチングガスとなる塩化水素(HCl)を用いて950℃でエピタキシャル成長を行った場合を示してある。なお、図中のTOP、CEN、BOTは、エピレート測定を行った場所を示しており、それぞれ、半導体基板の表面を正面から見たときの最上部、中央部、最下部を示している。
これらの図からも、SJ構造のトレンチ埋め込みを行う場合には、通常のエピタキシャル成長条件と比較して、半導体基板の面内におけるエピレートの分布が大きくなることが判る。このため、SJ構造に備えられるPNカラムの深さが、半導体基板の外周部と中央部とで相違し、耐圧バラツキが増大するという問題を発生させる。
すなわち、図12(a)および図13(a)に示すように、半導体基板J1の外周部では中央部と比較して、n-型層J2のトレンチJ3内に形成されるp-型層J4の膜厚が厚くなる。また、トレンチJ3を埋め込んだ後に、さらにn-型層J2の表面側に積まれるp-型層J4の膜厚も、半導体基板J1の外周部では中央部と比較して厚くなる。そして、図12(b)、図13(b)に示すように、トレンチ外に形成されたp-型層J4を除去してトレンチJ3内にのみ残す際に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)による表面平坦化によりp-型層J4の表面から均等な厚み分を除去している。このため、半導体基板J1の外周部と中央部とでPNカラムの深さが相違し、耐圧バラツキを増大させることになる。
本発明は上記点に鑑みて、第1半導体層に形成したトレンチに第2半導体層を埋め込んでSJ構造を形成する際に、半導体基板の面内におけるエピレートの均一化を図れるようにし、半導体装置の耐圧バラツキの増大を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし7に記載の発明では、基板(11)の表面(11a)上に、第1導電型の第1半導体層(12)を形成した半導体基板(10)を用意したのち、マスク(13)を用いて第1半導体層をエッチングすることで第1半導体層に対してトレンチ(14)を形成し、その後、エピタキシャル成長装置(20)のチャンバー(21)内において、トレンチ内を埋め込みつつ第1半導体層の上に、第2導電型の第2半導体層(15)をエピタキシャル成長させるSJ構造を形成する半導体装置の製造方法において、第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、チャンバー内にガス供給口(21a)から第2半導体層の成長ガスを含む供給ガスを導入し、半導体基板のうち供給ガスの流れの上流側に位置する部分の温度よりも下流側に位置する部分の温度を高くする温度分布を設けて第2半導体層をエピタキシャル成長させることを特徴としている。
このように、トレンチを埋め込む第2半導体層をエピタキシャル成長させる際に、ガスの流れに沿って半導体基板の温度が高くなるように温度分布を設けている。これにより、半導体基板の面内におけるエピレートの均一化を図ることができ、後工程で形成される半導体装置の耐圧バラツキの増大を抑制することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の製造工程を示した断面図である。 図1に続く半導体装置の製造工程を示した断面図である。 エピタキシャル成長装置20でのエピタキシャル成長の様子を示した断面図である。 第1実施形態にかかるガスの流れや半導体基板10の位置と対応させた各部の温度、および、エピレートの半導体基板10の面内での分布の関係を示した図である。 従来の製造方法にかかるガスの流れや半導体基板10の位置と対応させた各部の温度、および、エピレートの半導体基板10の面内での分布の関係を示した図である。 成長温度が1150℃のときのエピレートを1としたときの各温度でのエピレート比を示したグラフである。 温度を均一にした場合において、半導体基板の中央に対する各部でトレンチ14上(n-型層12の表面上)に堆積されたp-型層15の膜厚を示したグラフである。 温度分布を設けた場合において、半導体基板の中央に対する各部でトレンチ14上(n-型層12の表面上)に堆積されたp-型層15の膜厚を示したグラフである。 第2実施形態にかかるガスの流れや半導体基板10の位置と対応させた各部の温度、および、エピレートの半導体基板10の面内での分布の関係を示した図である。 従来の製造方法にかかるガスの流れや半導体基板10の位置と対応させた各部の温度、および、エピレートの半導体基板10の面内での分布の関係を示した図である。 本発明の第3実施形態にかかるエピタキシャル成長装置20でのエピタキシャル成長の様子を示した断面図である。 通常の平坦面にエピタキシャル成長を行った場合の半導体基板の中央に対する各部のエピレート比の関係を示したグラフである。 トレンチ内を埋め込むSJ構造でエピタキシャル成長を行う場合の半導体基板の中央に対する各部のエピレート比の関係を示したグラフである。 半導体基板J1の外周部でのエピタキシャル成長の様子および表面平坦化時の様子を示した断面図である。 半導体基板J1の中央でのエピタキシャル成長の様子および表面平坦化時の様子を示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図1〜図2に示す製造工程図を参照して説明する。なお、ここではSJ構造を有する半導体装置として、SJ構造の縦型MOSFETを有する半導体装置を例に挙げて説明する。
〔図1(a)に示す工程〕
表面11aおよび裏面11bを有する半導体材料で構成された基板としてのn+型シリコン基板11の表面11aに、シリコンからなる第1半導体層に相当するn-型層12をエピタキシャル成長させた半導体基板10を用意する。n+型シリコン基板11の方がn-型層12よりもn型不純物濃度が濃くされており、n+型シリコン基板11の厚みが例えば650μm、n-型層12の厚みが例えば40〜50μmとされている。
〔図1(b)に示す工程〕
半導体基板10の表面側において、n-型層12を覆うようにマスク材料を配置したのち、フォトリソグラフィ工程を経てトレンチ形成予定位置において開口させることでマスク13を形成する。例えば、マスク材料としてレジストなどを用いることができる。
〔図1(c)に示す工程〕
マスク13を用いたエッチングにより、n-型層12をn-型層12の厚みと同等もしくはそれよりも若干浅くエッチングする。これにより、n-型層12の所望位置にSJ構造形成用の例えばストライプ状とされたトレンチ14が形成される。トレンチ14の各寸法については必要とされるSJ構造に応じて設定されるが、幅2〜4μm、深さ40〜50μm、隣接するトレンチ14間の間隔が6〜8μmとなるようにしている。
トレンチ14の形成については、例えばRIE方式などによる異方性エッチングを用いることができる。例えば、O2雰囲気でC48およびSF6を交互に繰り返し導入して底部エッチングおよびポリマー膜による側壁保護を繰り返し行うエッチング方法(BOSCH法)を用いれば、高いアスペクト比でトレンチ14を形成できる。
また、必要に応じてエッチングによるダメージ除去工程を行う。例えば、ケミカルドライエッチングを行ったのち、犠牲酸化により、トレンチ14の内壁面を薄く酸化する。そして、トレンチ14の内壁面に形成された酸化膜を除去する。その後、マスク13を除去する。
〔図2(a)に示す工程〕
トレンチ14を形成した半導体基板10をエピタキシャル成長装置内に設置し、トレンチ14内を含むn-型層12の表面にp-型層15をエピタキシャル成長させ、トレンチ14内を埋め込む。
例えば、図3に示すように、横方向供給構造のエピタキシャル成長装置20を用意し、エピタキシャル成長装置20のチャンバー21内に備えられるサセプタ22の上にトレンチ14を形成した半導体基板10を搭載する。サセプタ22は、中心軸を回転中心として回転可能な構成とされている。
また、エピタキシャル成長装置20のチャンバー21の周囲には、複数個の加熱用ランプ23が設置されており、半導体基板10およびサセプタ22を表裏両面から照射できるようになっている。この加熱用ランプ23によって半導体基板10およびサセプタ22を照射することで、半導体基板10をエピタキシャル成長に適した温度に加熱できるようになっている。
例えば、加熱用ランプ23は、半導体基板10およびサセプタ22の外周部を主に照射する複数の外周照射ランプとこれらの中央側を主に照射する複数の中央照射ランプが並べられた構成とされている。これにより、外周照射ランプと中央照射ランプの点灯割合を変えることで、半導体基板10の面内において温度分布を付けられるようになっている。または、加熱用ランプ23は、複数のランプが独立して角度調整できるように構成されており、各ランプの照射角度を変更したり、照射するランプと照射しないランプを適宜調整できる構成とされている。これにより、半導体基板10の面内において温度分布を付けられるようになっている。
また、チャンバー21には、一端側にガス供給口21aが備えられていると共に、サセプタ22を挟んでガス供給口21aとは反対側にガス排出口21bが備えられている。このため、ガス供給口21aを通じて導入される成長ガスなどの供給ガスの未消費分は、サセプタ22上の半導体基板10を通過してからガス排出口21bを通じて排出される。このようなエピタキシャル成長装置20を用いて、トレンチ14内を含むn-型層12の表面にp-型層15をエピタキシャル成長させる。
例えば、チャンバー21内を減圧雰囲気にしつつ、サセプタ22を回転させることで半導体基板10も中心軸を中心として回転させ、ガス供給口21aから供給ガスを導入することでp-型層15をエピタキシャル成長させている。ガス供給口21aからは、供給ガスとして、成長ガスとなるシリコンソースガスに加えてp型不純物を含む不純物含有ガスとエッチングガスを同時に流すようにしている。シリコンソースガスとしては、例えばシラン(SiH4)、ジクロロシラン、トリクロロシラン(TCS:SiHCl3)などを用いている。不純物含有ガスとしては、例えばp型不純物であるボロンを含むジボラン(B26)ガスなどを用いている。また、エッチングガスとしては、塩化水素(HCl)などを用いている。シリコンソースガスとエッチングガスの混合比については、後述する埋め込み不良が発生しないように適宜調整しているが、例えばシリコンソースガス:エッチングガスの比が1:1〜1:2となるようにしている。
トレンチ14内をp-型層15で埋め込む場合、トレンチ14がp-型層15で完全に埋め込まれる前にトレンチ14の入口がp-型層15で塞がれてしまい、埋め込み不良が発生する可能性がある。特に、SJ構造のようにトレンチ14が高アスペクト比とされる場合には、埋め込み不良が発生しやすい。このため、シリコンソースガスや不純物含有ガスだけでなく、エッチングガスも同時に導入することで、トレンチ14の入口がp-型層15で塞がれることを抑制でき、埋め込み不良の発生を抑制している。また、シリコンソースガスにも、エッチング効果があるCl元素を含むジクロロシランやトリクロロシランを用いれば、より効果的に埋め込み不良の発生を抑制することが可能となる。
このようなエピタキシャル成長工程において、加熱用ランプ23を制御することで、半導体基板10の面内において温度分布を付けるようにしている。具体的には、図4に示すように、ガスの流れに沿って徐々に半導体基板10の温度が高くなるようにする。すなわち、半導体基板10のうち、ガスの流れの最も上流側、つまりガス供給口21a側が最も温度が低く、ガスの流れの下流側に向かって徐々に温度が高くなるようにしている。半導体基板10を回転させる場合には、半導体基板10の中央が常にガスの流れの下流側に位置し、最もエピレートが遅くなり易い場所となることから、半導体基板10の中央が最も温度が高くなるようにする。
従来では、図5に示すように、ガスの流れに関係なく、半導体基板10の面内において温度を均一に制御していた。このような形態とした場合、半導体基板10の位置に応じてエピレートが変化し、ガスの流れの上流側となる半導体基板10の外周部においてエピレートが高くなり、常に下流側となる半導体基板10の中央においてエピレートが低くなっていた。
これに対して、本実施形態のように、ガスの流れに沿って半導体基板10の面内において温度分布を付けるようにすると、半導体基板10の面内におけるエピレートの分布を抑制することが可能となる。すなわち、半導体基板10の温度に応じてエピレートが変化し、図6に示すように、例えば1150℃でのエピレートを1としたときの各温度でのエピレートの比は温度が低くなるに連れて小さくなることから、温度が低くなるほどエピレートを低下させられる。したがって、半導体基板10のうち、温度が高くされるガスの流れの上流側においては温度が均一とされる場合と比べてエピレートが低くなり、ガスの流れの下流側においては温度が均一とされる場合と比べてエピレートが高くなる。このため、半導体基板10の面内におけるエピレートの分布が抑制され、エピレートが均一化される。
なお、図6に示すように、エピタキシャル成長は通常は高温で行われるが、SJ構造を形成する場合のp-型層15の形成の際のエピタキシャル成長は、反応律速となるエピレートの温度依存性が大きな比較的低温で行われる。反応律速となる温度は、供給ガスの流量などのエピタキシャル成長条件によって決まり、図6の例であれば1050℃以下となっているが、どのような条件においても1000℃以下であれば反応律速となる。このようなSJ構造を構成する際のエピタキシャル成長温度とされる場合に、半導体基板10の面内に温度分布を設けることでエピレートの均一化が図れるようにしている。
このようにして、エピレートが均一化されるため、堆積されるp-型層15の量も均一化される。具体的に、半導体基板10の面内での温度について、従来のように均一にした場合と本実施形態のように温度分布を設けた場合とで、半導体基板10の中央に対する各部でトレンチ14上(n-型層12の表面上)に堆積されたp-型層15の膜厚を調べた。図7A、図7Bは、その結果を示した図である。なお、図中のTOP、CEN、BOTは、膜厚測定を行った場所を示しており、それぞれ、半導体基板10の表面を正面から見たときの最上部、中央部、最下部を示している。
従来のように温度を均一にした場合には、図7Aに示すように、p-型層15の膜厚の最大値(BOT:7μm)と最小値(CEN:2μm)との差が5μmあった。これに対して、本実施形態のように温度分布を設けた場合には、図7Bに示すように、p-型層15の膜厚の最大値(BOT:3μm)と最小値(CEN:1μm)との差が2μmまで低下していた。この結果からも、従来のように温度を均一にした場合と比較して、本実施形態のように温度分布を設けた場合には、堆積されるp-型層15の量が均一化されていることが判る。
なお、図7A、図7Bにおいて、TOPの位置とBOTの位置の膜厚が異なるのは、オリフラエンテーションフラット側としたBOTにおいて、オリフラエンテーションフラットがガスの流れに影響を与えるためであると考えられる。
〔図2(b)に示す工程〕
CMP(Chemical Mechanical Polishing)などによる研磨を行うことで、p-型層15のうちの不要部分、つまりトレンチ14内に形成された部分以外を除去することで、n-型層12の表面を露出させ、n-型層12およびp-型層15を表面平坦化する。具体的には、表面平坦化により、p-型層15の表面から均等な厚み分を除去する。これにより、n-型層12からなるn型カラムとp-型層15からなるp型カラムが交互に繰り返されたPNカラムを有するSJ構造を構成することができる。
そして、上記したように、堆積されるp-型層15の量が均一化されていることから、従来と比較して、半導体基板10の外周部と中央との間において、PNカラムの深さが均一化されることになる。このため、後工程で形成されるデバイス、例えばMOSFETの耐圧バラツキの増大を抑制することが可能となる。
後工程については従来から周知なものであるため図示しないが、例えば以下の製造工程を行っている。すなわち、必要に応じてSJ構造の表面にドリフト層を構成するn-型層をエピタキシャル成長させたのち、p型ベース領域をイオン注入もしくはエピタキシャル成長にて形成する。また、p型ベース領域の所望位置にn+型ソース領域やp+型コンタクト領域などを形成したのち、p型ベース領域を貫通してドリフト層に達するトレンチを形成する。さらに、トレンチ内壁面を覆うようにゲート絶縁膜を形成すると共に、トレンチ内を埋め込むようにゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する。そして、半導体基板10の表面側において、層間絶縁膜形成工程やゲート配線およびソース電極の形成工程を行ったり、半導体基板10の裏面側においてドレイン電極の形成工程を行うことにより、半導体素子としてnチャネル型の縦型MOSFETが形成される。その後、ダイシングによりチップ単位に分割することでSJ構造を有する縦型MOSFETを有する半導体装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態では、トレンチ14を埋め込むp-型層15をエピタキシャル成長させる際に、ガスの流れに沿って半導体基板10の温度が高くなるように温度分布を設けている。具体的には、回転させられる半導体基板10の外周部が最も温度が低く、中央が最も温度が高くなる温度分布としてp-型層15をエピタキシャル成長させている。これにより、半導体基板10の面内におけるエピレートの均一化を図ることができ、半導体装置の耐圧バラツキの増大を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、エピタキシャル成長中に半導体基板10を回転させない場合について説明する。
上記第1実施形態では、エピタキシャル成長装置20としてサセプタ20が回転させられるものを用いたが、本実施形態ではサセプタ22が回転しない固定型ものを用いるか、回転可能な構成であってもサセプタ22を回転させないようにする。
このようにサセプタ22が回転しない場合、半導体基板10が回転しない状況でエピタキシャル成長が行われることになる。つまり、半導体基板10を静止させた状態でエピタキシャル成長が行われる。このため、図8に示すように、半導体基板10の外周部のうち、ガスの流れの最も上流側が最も温度が低くなり、最も下流側が最も温度が高くなるようにする。つまり、半導体基板10の外周部のうち最もガス供給口21a側の温度よりも最もガス供給口21aから離れる側の温度が高くなるようにする。
従来では、図9に示すように、ガスの流れに関係なく、半導体基板10の面内において温度を均一に制御していた。このような形態とした場合、半導体基板10の位置に応じてエピレートが変化し、半導体基板10の外周部のうち、ガスの流れの最も上流側においてエピレートが高くなり、最も下流側においてエピレートが低くなっていた。
これに対して、本実施形態のように、ガスの流れに沿って半導体基板10の面内において温度分布を付けるようにすると、半導体基板10の面内におけるエピレートの分布を抑制することが可能となり、エピレートが均一化される。したがって、n-型層12およびp-型層15を表面平坦化したときにPNカラムの深さが均一化され、この後の工程で形成されるデバイス、例えば縦型MOSFETの耐圧バラツキの増大を抑制することが可能となる。
以上説明したように、エピタキシャル成長中に半導体基板10を回転させない場合にも、半導体基板10の外周部のうち、ガスの流れの最も上流側が最も温度が低くなり、最も下流側が最も温度が高くなるようにすることで、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、エピタキシャル成長装置20として縦方向供給構造のものを用いる場合について説明する。
図10に示すように、縦方向供給構造のエピタキシャル成長装置20では、チャンバー21の上方にガス供給口21aが備えられている。また、ガス排出口21bは、図10に示されるようにチャンバー21の下方(もしくは側面)に備えられている。このようなエピタキシャル成長装置20を用いる場合、半導体基板10の上方から縦方向に成長ガスなどの供給ガスを導入する。そして、半導体基板10の中央に供給ガスが供給され、半導体基板10の中央から外周方向に供給ガスを流動させることでp-型層15をエピタキシャル成長させる。
このような縦方向供給構造では、半導体基板10の中央がガスの流れの上流側となり、外周部がガスの流れの下流側となる。このため、エピタキシャル成長時には、半導体基板10の中央部が最も温度が低く、外周部が最も温度が高くなるように温度分布を設ける。このようにすることで、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、ガスの流れの最も上流側から最も下流側に向けて、距離に応じて温度を一定勾配で徐々に変化させるように温度分布を設けている。しかしながら、これは単なる一例を示したにすぎず、例えばガスの流れの最も上流側から最も下流側に向けて距離が大きくなるほど温度勾配が大きくなったり、逆に温度勾配が小さくなるように、距離に応じて温度勾配を変化させるようにしても良い。
また、上記各実施形態では半導体素子としてnチャネル型の縦型MOSFETを形成する場合を一例として挙げたが、各構成要素の導電型を反転させたpチャネル型の縦型MOSFETであっても良い。勿論、縦型MOSFET以外の半導体素子、例えばダイオードを備えた半導体装置とする場合であっても、同様のことが言える。
10 半導体基板
11 n+型シリコン基板
13 マスク
12 n-型層
14 トレンチ
15 p-型層
20 エピタキシャル成長装置
21 チャンバー
21a ガス供給口
22 サセプタ
23 加熱用ランプ

Claims (7)

  1. 半導体材料で構成された基板(11)の表面(11a)上に、第1導電型の第1半導体層(12)を形成した半導体基板(10)を用意する工程と、
    前記第1半導体層の上にマスク(13)を配置し、該マスクを用いて前記第1半導体層をエッチングすることで、前記第1半導体層に対してトレンチ(14)を形成する工程と、
    前記半導体基板をエピタキシャル成長装置(20)のチャンバー(21)内に配置し、前記トレンチ内を埋め込みつつ前記第1半導体層の上に、第2導電型の第2半導体層(15)をエピタキシャル成長させる工程と、を含み、
    前記第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記チャンバー内にガス供給口(21a)から前記第2半導体層の成長ガスを含む供給ガスを導入し、前記半導体基板のうち前記供給ガスの流れの上流側に位置する部分の温度よりも下流側に位置する部分の温度を高くする温度分布を設けて前記第2半導体層をエピタキシャル成長させることを特徴とするスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記エピタキシャル成長中に前記半導体基板を該半導体基板の中心軸を中心として回転させ、前記半導体基板の外周部よりも中央の方の温度が高くなるようにすることを特徴とする請求項1に記載のスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記エピタキシャル成長中に前記半導体基板を静止状態とし、前記半導体基板の外周部のうち最も前記ガス供給口側の温度よりも最も前記ガス供給口から離れる側の温度が高くなるようにすることを特徴とする請求項1に記載のスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記成長ガスとしてシラン、ジクロロシラン、トリクロロシランのいずれかを用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法。
  5. 前記第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記供給ガスにエッチングガスを含めることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記エッチングガスとして塩化水素を用いることを特徴とする請求項5に記載のスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記半導体基板の温度を1000℃以下とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法。
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