JP6080797B2 - 不純物拡散装置 - Google Patents

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本発明は、不純物拡散装置に係り、特に太陽電池などの半導体素子の製造プロセスに用いる不純物拡散装置に関するものである。
従来、太陽電池の製造に際しては、第1導電型の半導体基板表面に第2導電型の不純物を拡散させ、pn接合を形成する不純物拡散工程が実施される。あるいはコンタクトのために高濃度の拡散領域を形成するなど、太陽電池の製造プロセスをはじめ、トランジスタなどの半導体素子の製造においては、拡散工程が実施されることが多い。このような拡散工程は、所望の温度プロファイルを持つように設定された不純物拡散炉内に、POCl3、BBr3等の不純物拡散源やこれら不純物拡散源と反応させるO2等のガス、パージ・キャリア用として用いられるN2等のガスを流しながら、半導体ウエハを出し入れすることにより、半導体ウエハ内に不純物拡散がなされる。
不純物拡散を行う際には、まず不純物拡散炉の一端に設けられた扉を開き、処理を行う半導体ウエハを入れた後に扉を閉め、任意に設定された値にチューブ内の温度、ガス流量を制御して半導体ウエハに不純物拡散処理を行う。そして処理完了後に、扉を開き、半導体ウエハを炉口より取り出す。
ここで不純物拡散処理を行う際にチューブ内の温度、ガス流量を制御して行うと述べたが、チューブ内に導入したガスが全て反応に使われることは一般的にはほとんどなく、残留ガスが排気側へ流れていく。前述したPOCl3、BBr3など、酸系材料を用いる場合は酸性成分を含むガスが排気側へ流れていく。トラップを設けて回収する方法も提案されてはいるが、トラップで完全に冷却、液化して回収できない場合、残留ガスが排気側へ流れていき排気口に設けられた排気管内で結露、腐食して定期的に交換する必要がある等、装置の稼働率に影響を与えるという問題があった。
これらの問題の改善策として冷却、液化効率を上げるために、排気ガスが折り返して流れるようにし経路長を延ばしたトラップを用いた技術が開示されている(特許文献1)。特許文献1では、冷却・液化効率を上げることが可能としている。さらにトラップ内に定期的に清浄水を流すことができ、冷却系内が清浄に保たれるとしている。
また、らせん状の配管をトラップ内に配置して経路長を延ばし、かつ配管の冷却を水冷式にすることで冷却・液化効率を上げるようにした技術も開示されている(特許文献2)。
特開平9−186099号公報 特開2001−297988号公報
しかしながら、特許文献1,2の技術を用いても、プロセス条件の変更によって使用するガスの流量が多くなると、排気ガスを十分に冷却、液化することができないままトラップ後段の配管へ至ることが多くなる。このような場合、排気ガス内の残留酸性成分が排気側へ流れていき配管内で結露して酸性液体となり、配管の閉塞や腐食に至り、装置の稼働率へ影響を与えるという課題があった。
一例としてシリコンウエハに対しPOCl3を用いてn型拡散層を形成するn型拡散炉について説明を行う。POCl3はO2、N2と混合されてチューブ内に導入され、以下の反応を示す。
4POCl3+3O2→2P25+6Cl2
2P25+5Si→4P+5SiO2
このうち、反応式より排気ガスに含まれる主要成分はCl2と、Siと反応せずに残留しているP25と考えられる。さらにこのうち酸性を示すものはP25であるため、以後はP25との反応を述べる。トラップへ流れてきたP25は冷却され一部は液化するが、過冷却により固体化するもの、冷却されずに排気へ流れていくものに分かれる。固体化したP25はトラップや排気配管内に固着し、排気内のコンダクタンスを下げる要因になり、配管の閉塞に繋がる。冷却されずに排気に流れていくP25は前述の通り、配管内で結露して酸性液体となり、配管の腐食に繋がる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、使用するガスの流量が多くなっても十分な冷却、液化能力を持ちトラップへ回収することができる排気機構を有した不純物拡散装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の不純物拡散装置は、加熱源を備えた石英チューブと、石英チューブ内に、不純物を含有する拡散用ガスを供給するガス供給部と、石英チューブ内のガスを排気する排気口と、排気口に接続された排気管と、排気管の途中に接続され、排気管内の酸性成分を含む排気ガスを冷却・液化するトラップと、トラップで液化された廃液を溜めるドレインと、排気口とトラップとの間に水分を含有する気体を供給する水分含有気体供給管とを有することを特徴とする。
本発明によれば、拡散炉からの排気ガス内に含まれる酸性成分による配管の腐食、閉塞を防ぐことが可能となり、装置の稼働率を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1の不純物拡散装置を示す説明図である。 図2は、同不純物拡散装置の要部断面図である。 図3は、実施の形態1の不純物拡散装置を用いて形成される太陽電池を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図4(a)および(b)は、実施の形態1の不純物拡散装置を用いた、太陽電池の製造工程の要部を示す図である。 図5は、実施の形態2の不純物拡散装置を示す説明図である。 図6は、実施の形態3の不純物拡散装置を示す説明図である。 図7は、実施の形態4の不純物拡散装置を示す説明図である。 図8は、実施の形態5の不純物拡散装置を示す説明図である。 図9は、比較例の不純物拡散装置を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる不純物拡散装置を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の不純物拡散装置を示す説明図、図2は要部断面図である。本実施の形態の不純物拡散装置100は、加熱源としてのヒータ2を備えた石英チューブ1と、石英チューブ1の一端に設けられ石英チューブ1内に、不純物を含有する拡散用ガスを供給する拡散用ガス供給口3と、石英チューブ1内のガスを排気するガス排出口4と、ガス排出口4に接続された排気管7と、排気管7の途中に接続され、石英チューブ1からの酸性成分を含む排気ガスを冷却・液化するトラップ8と、トラップ8で液化された廃液を溜めるドレイン9と、ガス排出口4とトラップ8との間に水分を含有する気体を供給する水分含有気体供給管11とを有することを特徴とする。なお、石英チューブ1の他端には被処理物としてのシリコンウエハ41の搬入搬出を行う開口部5aとこの開口部5aを塞ぐ石英扉5bとが配設されている。
本実施の形態1の不純物拡散装置100の要素について説明する。排気管7とトラップ8との間に三叉の分岐部10を設け、それぞれ排気管7側と、トラップ8側と、水分(湿度)を含む気体を流す配管で構成された水分含有気体供給管11側とへ接続を行う。5酸化リンP25を含む排気ガスが石英チューブ1側から流れてきた場合に、湿度を含む気体を流すことで以下の効果が得られる。
固体のP25は吸湿性があるため、過冷却されて固体化したP25は再度液化し、ドレイン9側へ流れていくため、排気管7を構成する配管の閉塞を防ぐことができる。ここで排気管7は石英チューブ1のガス排出口4との接続部から三叉の分岐部10までの第1配管7aと、分岐部10からトラップ8までの第2配管7bと、トラップ8よりも下流側に位置する第3配管7cとで構成される。そしてまた冷却されずに排気処理部(図示せず)に流れていくP25に対しても反応を促進させるため、冷却・液化効率を向上させることができ、トラップ8通過後の配管である第3配管7c内の結露量を低減できる。さらに液体を含む気体を導入することで排気ガス全体の冷却を行うこともできる。
また図1では湿度を含む気体を常時流す装置構成にしているが、不純物拡散装置側のレシピ処理と連動して開閉を行い、POCl3ガスを流すステップ前後のみ水分を含む気体を流すようにしてもよい。つまり、必要な期間にのみ水分を含む気体を流すことのできる装置構成にしても良い。
以上のように、不純物拡散装置の開口部5aに設けられたガス排出口4から伸びた排気管7において、トラップ8よりも不純物拡散装置の上流側、かつ石英チューブ1の外側を覆う排気フード6の外部に三叉の分岐部10が設けられており、水分含有気体供給管11が設置されている。なお排気フード6には酸性ガス処理系に接続された排気配管6sが接続されており、排気フード6内は常時排気が行われている。
ここで不純物拡散装置の石英チューブ1に供給される拡散用ガスの主成分がPOCl3であるとして説明を行う。このとき、排気ガス内にはP25が含まれている。水分含有気体供給管11から水分含有気体すなわち、水分含有窒素ガスが常時供給されているため、排気ガス全体の冷却、排気ガス内のP25との反応による液化促進、過冷却されて固体化したP25の液化、などの効果が得られ、ドレイン9へ効率良く液体を回収することが可能となる。従って、酸性ガス処理系に接続された排気管7の腐食や閉塞を防ぐことが可能となり、装置の稼働率を向上させることができる。また三叉の分岐部10を排気フード6外に出し、トラップ8に近付けることで、排気管7の第2配管7b内に液化した液体が溜まってしまい排気ガスが流れにくくなる等のリスクを低減することができる。
図2は、本発明に係る不純物拡散装置の拡散部である石英チューブ1の周辺を示す断面図である。実施の形態1の不純物拡散装置100の石英チューブ1は、円筒状に形成されている。石英チューブ1の外周部には、石英チューブ1を均一に加熱するための円筒状のヒータ2が配置されている。石英チューブ1とヒータ2とは、横型炉を構成しており、この管軸に沿って不純物拡散を行うべきシリコンウエハ41を搬入しセットするようになっている。
石英チューブ1の一方(右方)の端部は、後述する親ボート21の出入口となる一方でガスの排出口となるガス排出口4が形成されている。この出入口には、この出入口を閉塞するための石英扉5bと、石英扉5bを開いたときのパージガス(石英チューブ1内の残留ガス)を収集するための図示しない排気フード6(図1参照)と、が設置されている。石英チューブ1の他方(左方)の端部は、拡散用ガス供給口3であり、後述する拡散用ガス供給部30の拡散用ガス導入管33が接続されている。
拡散用ガス導入管33は、キャリアガスを石英チューブ1内に供給するキャリアガス導入管31と拡散源となるソースガス供給管32とが合流して、拡散用ガス供給口3に接続されるもので、拡散用ガス供給部30を構成している。ソースガス供給管32は、図示しない、液体拡散源を収容する容器と、液体拡散源をバブリングするバブリング容器とを有し、バブリングにより液体拡散源の飽和蒸気を含むソースガスを供給する。そしてこのソースガス供給管32から供給されるソースガスをキャリアガス導入管31から導入されるキャリアガスに合流させて拡散用ガスとし、拡散用ガス導入管33を介して、拡散用ガスを拡散用ガス供給口3から石英チューブ1内に導入する。
液体拡散源としては、オキシ塩化リンPOCl3を用いるが、三ブロム化リンまたは三ブロム化ほう素を用いてもよい。キャリアガスとしては、窒素ガスに少量の酸素ガスを混合させたものを用い、ソースガスとしては、窒素ガスを用いる。
シリコンウエハ41を搬送するボート20は、略長方形の受け皿をなす親ボート21の上に、石英製の籠状の子ボート22を、石英チューブ1の中心軸方向に、所定の間隔で一列に整列させて4個並べて載置したものである。子ボート22は、石英棒を組み合わせ、これを溶接して略直方体の籠状(枠状)に形成したものである。親ボート21は、同じく石英棒を組み合わせ、これを溶接して略長方形の梯子のように形成したものである。従って、拡散用ガスは、子ボート22内を自由に流れることができる。
複数枚(4枚)のシリコンウエハ(n型単結晶シリコン基板)41を、板面を石英チューブ1の中心軸に平行にして、中心軸に直交する方向に等間隔に整列させて子ボート22内に等間隔で縦置きする。
シリコンウエハ41を載置した子ボート22を、親ボート21上に載置し、ヒータ2によって所望の温度プロファイルを持つように昇温された石英チューブ1内へ移送するように構成されている。
石英チューブ1内には、拡散用ガス導入管33が延長され、ガス導入部34を構成しており、石英チューブ1の略全長に亘り、親ボート21の下側に配置されている。ガス導入部34には、所定の間隔でガス供給孔35が上向きに設けられている。各ガス供給孔35は、子ボート22を載置した親ボート21が石英チューブ1内の定位置に搬送されたときに、各子ボート22の真下に位置するように、拡散用ガス導入管33に配置されている。
本実施の形態の不純物拡散装置によれば、排気管7に水分含有気体供給管11を接続し、排気ガスに水分含有気体を供給することで、拡散炉からの排気ガス内に含まれる酸性成分を効率よく液化することができる。従って排気ガス内に含まれる酸性成分に配管の腐食、閉塞を防ぐことが可能となり、装置の稼働率を向上させることができるという効果を奏する。また、水分含有気体供給管11はガス排出口4よりも下流側に接続されるため、管内のガス流に影響を与えることもない。従って各子ボート22の直下より均一な拡散用ガスが吹出し、均一な拡散用ガスによりシリコンウエハ41に対して不純物拡散が行われ、石英チューブ1の導入側と排気側との間で均一な拡散用ガス分布を得ることができる。
この不純物拡散装置を用いて、不純物拡散を行うことで、例えば図3(a)および(b)に示す太陽電池が形成される。図4(a)および(b)はこの太陽電池の製造工程の一部である不純物拡散工程において第2導電型半導体層としてのp型拡散層42と、第1導電型半導体層としてのn型拡散層46とを形成する工程を示す説明図である。本実施の形態にかかる太陽電池用の第1導電型半導体基板としてのシリコンウエハ(n型単結晶シリコン基板)41は、シリコンウエハ41の第1主面(以下受光面41Aとする)に光反射を低減するテクスチャー41Tを有する凹凸構造が形成されている。そして、この凹凸構造上に第2導電型半導体層としてのp型拡散層42が形成され、p型拡散層42上に、反射防止膜43が積層して形成されている。そして、反射防止膜43の任意の位置に受光面41A側の第1の集電電極45である受光面グリッド電極と受光面バス電極とが形成され、受光面グリッド電極と受光面バス電極がp型拡散層42に接触したものである。ここで、シリコンウエハ41の受光面41Aと対向する第2主面(以下裏面41Bとする)には受光面41A同様にテクスチャー41Tが形成され、順に、n型拡散層46と、反射防止膜47が形成され、反射防止膜47の任意の箇所に第2の集電電極49である裏面バス電極が形成されている。図3では図示しないが裏面バス電極に直交するように裏面グリッド電極(図示せず)が所定の間隔で配列されている。
拡散工程について簡単に説明する。まず、図4(a)に示すように、シリコンウエハ41として、例えば、n型単結晶シリコンからなるシリコンインゴットをスライスすることにより生じたスライスダメージを除去したものを用いる。そしてシリコンウエハ41の両面にテクスチャー41Tを形成する。
次に、図4(b)に示すように、シリコンウエハ41の受光面41A側にリン、裏面41B側にボロンを順次拡散させてp型拡散層(p+層)42およびn型拡散層46を形成する。本実施の形態ではn型拡散層46を形成する方法として、例えば気相拡散法を用いる。まずヒータ2を用いて石英チューブ1内を850℃程度に加熱しておき、拡散用ガス供給口3から拡散用ガスを供給する。n型拡散層46形成のための拡散用ガスとしては、ソースガス供給管32からPOCl3ガスを、キャリアガス導入管31からO2、N2を供給し混合することで拡散用ガス導入管33を介して拡散用ガス供給口3から石英チューブ1の一端にガスが供給される。このとき、石英チューブ1の他端に設けられた開口部5a近傍のガス排出口4に石英製のボールジョイント(図示せず)を介して接続された排気管7を介してP25を含む排気ガスが排出される。
前述したようにPOCl3はO2、N2と混合されて石英チューブ1内に導入され、以下の反応を示す。
4POCl3+3O2→2P25+6Cl2
2P25+5Si→4P+5SiO2
このうち、反応式より排気ガスに含まれる主要成分はCl2と、Siと反応せずに残留しているP25と考えられる。さらにこのうち酸性を示すものはP25である。トラップ8へ流れてきたP25は冷却され一部は液化するが、過冷却により固体化するもの、冷却されずに排気へ流れていくものに分かれる。固体化したP25は水分を吸着して、液化し、トラップ8からドレイン9へと排出される。一方、水分含有気体が供給されない場合、固体化したP25はトラップ8や排気管7内に固着し、排気内のコンダクタンスを下げる要因になり、配管の閉塞に繋がる。冷却されずに排気ガスとして流れていくP25は前述の通り、配管内で結露して酸性液体となり、配管の腐食に繋がる。
このようにして作業性よくリン拡散が実施されるが、受光面41A側にBBr3を含有する拡散用ガスを供給してボロン拡散を行う場合にも、反応の過程で生成物(B23:酸化ホウ素)が生じるが、水分含有気体を流すことにより配管への固着防止効果が期待できるため、本実施の形態の不純物拡散装置100を用いることができる。
そして、反射防止膜43,47および第1の集電電極45、第2の集電電極49を形成して図3(a)および(b)に示した太陽電池40が形成される。
また、前記実施の形態では、気相拡散を用いた不純物拡散について説明したが、固相拡散にも適用可能である。たとえば、第1主面(受光面)41A側に、ボロンを含む酸化シリコン膜(SiO2)(硼素ガラス(BSG)と呼ぶ)を成膜する。酸化シリコン膜の成膜には、APCVD法(Atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposiotion)を用いる。成膜で用いられるガスは、SiH4、B26、O2である。成膜温度は400℃以上である。BSGの膜厚は100nm〜300nm程度である。
続いて、第2主面(裏面)41B側に、リンを含む酸化シリコン膜(SiO2)であるリンガラス(PSG)を成膜する。酸化シリコン膜の成膜には、APCVD法を用いる。成膜で用いられるガスは、SiH4、POCl3、O2である。成膜温度は400℃以上である。PSGの膜厚は100nm〜300nm程度である。
その後、リンおよびボロンを拡散させるために、900℃以上の高温アニール処理を行う。この時に図1および2に示した不純物拡散装置(横型拡散炉)100を用いる。シリコンウエハ41の表面に拡散されるリン濃度および、裏面41Bに拡散されるボロン濃度は1.0×1017〜1.0×1020/cm3の範囲で調整する。
この場合も排気口からはP25を含むガスが排出されるため、本実施の形態の水分含有気体供給管11からの水分含有ガスの供給によって、P25は水分を吸着して液体となり、トラップ8を介してドレイン9に排出される。ただし、気相拡散の場合に比べて、固相拡散の場合は、P25の排出量は少ない。
比較例として図9に通例の不純物拡散装置を示す。図1と図9との比較から明らかなように、本実施の形態の不純物拡散装置は、水分含有気体供給管11と、分岐部10とを追加したもので、極めて簡単な構成で、信頼性の高い不純物拡散装置を得ることができる。
実施の形態2.
図5は、実施の形態2の不純物拡散装置100を示す説明図である。要部断面は、図2に示したものと同様である。本実施の形態の不純物拡散装置では、ガス排出口4に設けられた排気管7において、トラップ8よりも不純物拡散装置の上流側、かつ排気フード6の内部領域に三叉の分岐部10が設けられており、水分を含む気体が流れる水分含有気体供給管11が設置されている。なお排気フード6には酸性ガス処理系に接続された排気配管6sが接続されており、排気フード6内は常時排気が行われている。
他の構成については前記実施の形態1で説明した不純物拡散装置と同様であり、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。
本実施の形態の不純物拡散装置によれば、実施の形態1の効果に加え、三叉の分岐部10を排気フード6内に設置することで不純物拡散装置のガス排出口4と排気管7間の接続口や、三叉の分岐部10と各種配管の接続部にて空隙が生じ、不純物拡散装置からの排気が漏れ出す事態になったとしても、排気フード6内は酸性ガス処理系に接続された排気配管6sにより常時排気が行われているため、排気フード6外に漏れだすリスクを低減することができる。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3の不純物拡散装置100を示す説明図である。要部断面は、図2に示したものと同様である。本実施の形態の不純物拡散装置では、水分を含む気体が流れる水分含有気体供給管11の上流側にバルブ12を設けた点が実施の形態2の不純物拡散装置と異なる点である。他部については前記実施の形態2と同様であり、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。石英チューブ1の端部に設けられた、ガス排出口4に設けられた排気管7において、トラップ8よりも不純物拡散装置の上流側、かつ排気フード6の内部領域に三叉の分岐部10が設けられており、水分を含む気体が流れる水分含有気体供給管11が設置されている。なお排気フード6には酸性ガス処理系に接続された排気配管6sが接続されており、排気フード6内は常時排気が行われている。
この装置では、ガス排出口4から伸びた排気管7の第1配管7aにおいて、トラップ8よりも不純物拡散装置の上流側、かつ排気フード6の内部領域に三叉の分岐部10が設けられており、水分含有気体が流れる水分含有気体供給管11が設置されている。なお排気フード6には酸性ガス処理系に接続された排気配管6sが接続されており、フード内は常時排気が行われている。また水分含有気体が流れる水分含有気体供給管11には不純物拡散装置の制御系と連動したバルブ12が接続されており、不純物拡散装置の任意のステップにてバルブ12の開閉を行うことが可能となっている。
本実施の形態の不純物拡散装置によれば、実施の形態2の効果に加え、排気ガス全体の冷却、排気ガス内のP25との反応による液化促進、過冷却されて固体化したP25の液化、などに対し、より効率的な操作を行うことができ、ドレイン9へ効率良く液体を回収することが可能となり、酸性ガス処理系に接続された排気管7の腐食や閉塞を防ぐことが可能となり、装置の稼働率を向上させることができる。また湿度を含む気体が流れる水分含有気体供給管11に不純物拡散装置の制御系と連動したバルブ12が接続されているため、冷却、液化を行いたい酸性ガスが流れているステップのみバルブ12を開にし、それ以外のステップや待機状態などは閉めておくことで、湿度を含む気体の使用量を低減することが可能となる。また常時湿度を含む気体を流していると水分そのものがドレイン9に溜まり、ドレイン9内の液体を捨てる頻度が増加してしまう問題もあるが、本実施の形態ではその問題を払拭することが可能となる。
実施の形態4.
図7は、実施の形態4の不純物拡散装置100を示す説明図である。要部断面は、図2に示したものと同様である。本実施の形態の不純物拡散装置では、水分を含む気体が流れる水分含有気体供給管11の上流側にバルブ12を設けた点が実施の形態1の不純物拡散装置と異なる点である。他部については前記実施の形態1と同様であり、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。石英チューブ1の端部に設けられた、ガス排出口4に設けられた排気管7において、トラップ8よりも不純物拡散装置の上流側、かつ排気フード6の外部領域に三叉の分岐部10が設けられており、水分を含む気体が流れる水分含有気体供給管11が設置されている。なおこの分岐部10は実施の形態1と同様排気フード6の外側に設けられている。排気フード6には酸性ガス処理系に接続された排気配管6sが接続されており、排気フード6内は常時排気が行われている。
本実施の形態では、不純物拡散装置のガス排出口4から伸びた排気管7において、トラップ8よりも不純物拡散装置の上流側、かつ排気フード6の外部領域に三叉の分岐部10が設けられており、この分岐部10に水分含有気体供給管11が設置されている。なお排気フード6には酸性ガス処理系に接続された排気配管6sが接続されており、排気フード6内は常時排気が行われている。また水分含有気体が流れる水分含有気体供給管11には不純物拡散装置の制御系と連動したバルブ12が接続されており、不純物拡散炉の任意のステップにてバルブの開閉を行うことが可能となっている。
本実施の形態の不純物拡散装置によれば、三叉の分岐部10を排気フード6外に出し、トラップ8に近付けることで、排気管7内に液化した液体が溜まってしまい排気ガスが流れにくくなる等のリスクを低減することができる。また水分含有気体が流れる水分含有気体供給管11に不純物拡散装置の制御系と連動したバルブ12が接続されているため、冷却、液化を行いたい酸性ガスが流れているステップのみバルブ12を開にし、それ以外のステップや待機状態などは閉めておくことで、湿度を含む気体の使用量を低減することが可能となる。また前述したように常時湿度を含む気体を流していると水分そのものがドレイン9に溜まり、ドレイン9内の液体を捨てる頻度が増加してしまう問題もあるが、本実施の形態ではその問題を払拭することが可能となる。
実施の形態5.
図8は、実施の形態5の不純物拡散装置100を示す説明図である。要部断面は、図2に示したものと同様である。本実施の形態の不純物拡散装置では、水分含有気体供給管11を、排気管7に設けた分岐トラップ8sを介して接続した点が実施の形態1の不純物拡散装置と異なる点である。そしてこの水分含有気体供給管11にはバルブ13を介して分岐トラップ8sに接続され、水分含有気体の供給と供給停止が制御できるようになっている。なおここではガス排出口4に接続された第1配管7aが、そのまま分岐トラップ8sに接続されている。そしてこの分岐トラップ8sでは、内径が排気管7(第1配管7a)よりも十分に大きく形成されている。他部については前記実施の形態1と同様であり、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。石英チューブ1の端部に設けられた、ガス排出口4に排気管7が接続されている。そして石英チューブ1の周りには排気フード6が設けられ、排気フード6には酸性ガス処理系に接続された排気配管6sが接続されており、排気フード6内は常時排気が行われている。
分岐トラップ8sに、水分含有気体供給管11が接続されている。また水分含有気体供給管11には不純物拡散装置の制御系と連動したバルブ13が接続されており、不純物拡散装置の任意のステップにてバルブ13の開閉を行うことが可能となっている。
本実施の形態においても、不純物拡散装置の石英チューブ1に流れる材料をPOCl3として説明を行う。排気ガス内にはP25が含まれている。水分含有気体が水分含有気体供給管11内を流れており、排気ガス内のP25と水分含有気体供給管11から供給される水分は分岐トラップ8sの内部で合流する。ここで、P25を含む排気ガスと水分含有気体とが合流するポイントで反応が最も激しく進むことになり、副生成物も発生しやすいが、この反応ポイントが、排気管7よりも広い断面積をもつ分岐トラップ8sとなることで、副生成物による排気経路の詰まりを抑制することが出来る。そして、排気ガス全体の冷却、排気ガス内のP25との反応による液化促進、過冷却されて固体化したP25の液化、などの効果が得られ、ドレイン9へ効率良く液体を回収することが可能となり、酸性ガス処理系に接続された排気配管6sの腐食や閉塞を防ぐことが可能となり、装置の稼働率を向上させることができる。
また水分含有気体が流れる水分含有気体供給管11に不純物拡散装置の制御系と連動したバルブ13が接続されているため、冷却、液化を行いたい酸性ガスが流れているステップのみバルブ13を開にし、それ以外のステップや待機状態などは閉めておくことで、水分含有気体の使用量を低減することが可能となる。また常時湿度を含む気体を流していると水分そのものがドレイン9に溜まり、ドレイン9内の液体を捨てる頻度が増加してしまう問題もあるが、本実施の形態ではその問題を払拭することが可能となる。
なお、以上説明してきた、不純物拡散装置は一例であり、排気管以外については適宜変更可能である。拡散装置の構造についても、横型拡散装置に限定されるものではなく、縦型拡散装置でもよいことは言うまでもない。また加熱部についてもヒータに限定されることなく、高周波誘導加熱を用いた加熱炉など適宜選択可能であることはいうまでもない。
また、水分含有気体として、水分含有窒素ガスを用いたが、これに限定されることなく、水分を含有する不活性ガスをはじめ、わずかに酸性成分やアルカリ成分を含有するガスでもよく、使用する拡散用ガスのガス種に応じて適宜選択可能である。
1 石英チューブ、2 ヒータ、3 拡散用ガス供給口、4 ガス排出口、5a 開口部、5b 石英扉、6 排気フード、6s 排気配管、7 排気管、7a 第1配管、7b 第2配管、7c 第3配管、8 トラップ、8s 分岐トラップ、9 ドレイン、10 分岐部、11 水分含有気体供給管、12,13 バルブ、20 ボート、21 親ボート、22 子ボート、30 拡散用ガス供給部、31 キャリアガス導入管、32 ソースガス供給管、33 拡散用ガス導入管、34 ガス導入部、35 ガス供給孔、40 太陽電池、41 シリコンウエハ、41A 受光面、41B 裏面、41T テクスチャー、42 p型拡散層、43,47 反射防止膜、45 第1の集電電極、46 n型拡散層、49 第2の集電電極、100 不純物拡散装置。

Claims (6)

  1. 加熱源を備えた石英チューブと、
    前記石英チューブ内に、不純物を含有する拡散用ガスを供給するガス供給部と、
    前記石英チューブ内のガスを排気する排気口と、
    前記排気口に接続された排気管と、
    前記排気管の途中に接続され、前記排気管内の酸性成分を含む排気ガスを冷却・液化するトラップと、
    前記トラップで液化された廃液を溜めるドレインと、
    前記排気口と前記トラップとの間に水分を含有する気体を供給する水分含有気体供給管とを有する不純物拡散装置。
  2. 前記石英チューブの周りを囲む排気フードを有し、
    前記水分含有気体供給管と、前記排気管との合流部は、前記排気フードの外部に設置された請求項1に記載の不純物拡散装置。
  3. 前記石英チューブの周りを囲む排気フードを有し、
    前記水分含有気体供給管と、前記排気管との合流部は、前記排気フードの内部に設置された請求項1に記載の不純物拡散装置。
  4. 前記水分含有気体供給管は、前記不純物拡散装置の駆動と連動して開閉可能なバルブを有し、前記水分含有気体の供給を停止できるように構成された請求項1から3のいずれか1項に記載の不純物拡散装置。
  5. 前記排気ガスは、P25を含む請求項1から4のいずれか1項に記載の不純物拡散装置。
  6. 前記ガス供給部は、POCl3を含む気相拡散用のガスを供給するものである請求項5に記載の不純物拡散装置。
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