JP5665178B2 - 棚板支持具 - Google Patents

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本発明は、棚本体に取り付けて使用する棚板支持具に関するものである。
従来、この種の棚板支持具として、例えば特許文献1に記載された棚板支持具が知られている。
この従来の棚板支持具は、棚本体の右側板の前側に取り付けられて使用されるもので、棚本体の右側板の孔部(ダボ孔)に挿入される挿入軸部と、物品が載置される棚板を支持する棚板支持部とを備えている。
そして、使用の際には、この右用の棚板支持具を棚本体の右側板の前側に取り付けるとともに、この右用の棚板支持具とは左右対称形状をなす左用の棚板支持具を棚本体の左側板の前側に取り付け、かつ、左右側板の後側には棚板支持用ダボを取り付け、その後、これら棚板支持具および棚板支持用ダボに棚板を支持させる。
意匠登録第961653号公報
しかしながら、上記従来のようにして棚板を支持した場合には、例えば地震発生時等において、棚本体が揺れると、棚板に載置された物品が棚板上から落下するおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、棚板および落下防止部材を支持可能な棚板支持具を提供することを目的とする。
求項記載の棚板支持具は、棚本体に取り付けられる棚板支持具であって、
物品が載置される棚板を支持する棚板支持部と、前記棚板に載置された物品が落下することを防止する落下防止部材を支持する落下防止部材支持部とを備え、前記落下防止部材支持部は、前記落下防止部材の外周面を支持する弾性変形可能な支持部分を有するものである。
請求項記載の棚板支持具は、請求項記載の棚板支持具において、落下防止部材支持部の支持部分は、断面C字状に形成されているものである。
請求項記載の棚板支持具は、請求項1または2記載の棚板支持具において、棚板支持部は、棚板の下面を支持する下面支持部分と、この下面支持部分の上方に位置し、前記棚板の上面を支持する弾性変形可能な上面支持部分とを有するものである。
請求項記載の棚板支持具は、請求項記載の棚板支持具において、棚板支持部は、棚板の前面と対向する前面対向部分を有し、前記前面対向部分の上端部から上面支持部分が後方に向かって突出し、前記前面対向部分の下端部から下面支持部分が後方に向かって突出しているものである。
本発明によれば、棚板支持部にて棚板を支持できるばかりでなく、落下防止部材支持部にて落下防止部材を支持でき、よって、落下防止部材で物品が棚板上から落下することを防止できる。
本発明の第1の実施の形態に係る棚板支持具を備えた棚装置の斜視図である。 同上棚板支持具の前方視斜視図である。 同上棚板支持具の後方視斜視図である。 同上棚板支持具の側面図である。 図4のV−V断面図である。 (a)ないし(c)は同上棚装置の組立手順を説明するための図である。 同上棚装置の落下防止部材に目隠しカーテンを取り付けた状態を示す図である。 前後面が開口した棚本体に棚板支持具を取り付けた状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る棚板支持具の斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る棚板支持具の斜視図である。
本発明の第1の実施の形態に係る棚板支持具について図面を参照して説明する。
図1において、1は収納棚等の棚装置で、この棚装置1は、棚本体2と、この棚本体2の左右側板3の前側に脱着可能に取り付けられた左右1対の棚板支持具5と、棚本体2の左右側板3の後側に脱着可能に取り付けられた左右1対の棚板支持用ダボ6とを備えている。
また、棚装置1は、両棚板支持具5および両棚板支持用ダボ6にて4箇所で水平状に支持され、被収納物等の物品(図示せず)が上面上に載置される平板状で矩形状の棚板7と、両棚板支持具5にて2箇所で水平状に支持され、棚板7に載置された物品が棚板7上から落下することを防止する左右方向長手状で断面円形の丸軸状の落下防止部材(落下防止バー)8とを備えている。
なお、落下防止部材8の形状は、例えば細長い棒形状であるが、中実状でも中空状でもよい。また、対をなす棚板支持具5とこれら両棚板支持具5に架設された落下防止部材8とにて、落下防止部材付棚受け9が構成されている。
棚本体2は、前面開口部10を有し、この前面開口部10を介して物品を出し入れ可能な箱形状をなすものである。棚本体2は、矩形状の下板11と、この下板11の左右方向両端部に立設され互いに離間対向する矩形状の左右1対の側板3と、これら両側板3の上端部同士を連結する矩形状の上板12と、両側板3の後端部同士を連結する矩形状の後板13とを有している。各側板3の内面の前側および後側には、上下方向に間隔をおいて並ぶ複数の孔部(ダボ孔)3aが形成されている。
左右1対の棚板支持具5は、互いに左右対称形状であるため、左側の棚板支持具(左用の棚板支持具)5についてその具体的な構成を説明し、右側の棚板支持具(右用の棚板支持具)5についてはその説明を省略する。
棚板支持具5は、図2ないし図5に示されるように、例えば合成樹脂製の本体部材21と、この本体部材21の嵌合孔部23に嵌合固定された金属製の軸部材22とにて構成されている。つまり、棚板支持具5は、材質が異なる2部材21,22のみで構成されている。
そして、棚板支持具5は、棚板7を支持する棚板支持部26を下部に備え、かつ、落下防止部材8を支持する落下防止部材支持部27を上部に備えている。また、棚板支持具5は、棚板支持部26の左側面から左側方に向かって水平状に突出し、棚本体2の側板3の孔部3aに挿脱可能に嵌合挿入される取付部である挿入軸部28を備えている。この挿入軸部28は、軸部材22のうち棚板支持部26の左側面から突出した部分にて構成されている。
棚板支持部26は、棚板7の前面と対向し棚板7の前面との接触により棚板7の前方への移動を規制する鉛直板状の移動規制部である前面対向部分31を有し、この前面対向部分31の上端部に落下防止部材支持部27が一体に立設されている。なお、棚板7の前面と前面対向部分31との間の隙間の有無は問わない。
そして、前面対向部分31の下端部からは、棚板7の下面と面状に接触してこの棚板7の下面を下方から支持する水平板状の下面支持部分32が後方に向かって一体に突出している。また、前面対向部分31の上端部からは、下面支持部分32の前側上方に位置し棚板7の上面と線状に接触してこの棚板7の上面を弾性復元力に基づいて上方から押えるようにして支持する略水平板状の弾性変形可能な上面支持部分33が後方に向かって一体に突出している。なお、上面支持部分33の前後方向長さ寸法は、下面支持部分32の前後方向長さ寸法の半分以下である。
ここで、下面支持部分32は、棚板7の下面を支持する水平状の支持面34を上面に有している。支持面34の側端部である左端部には、棚板7の側面と面状に接触してこの棚板7の側面を支持する鉛直板状の側面支持部分35が一体に立設されている。
また、下面支持部分32の下面には略円筒状の軸保持部分である軸部材固定部分37が下方に向かって一体に突設され、この軸部材固定部分37には嵌合孔部23が形成され、この嵌合孔部23に軸部材22が嵌合固定されている。
なお、図5に示されるように、嵌合孔部23は径小部38および径大部39を有し、径小部38には軸部材22の嵌合軸部分41が嵌合固定され、径大部39には軸部材22の鍔部分42が嵌合固定されている。軸部材22のうち軸部材固定部分37から左側方に向かって突出した挿入軸部分43が挿入軸部28となっている。
上面支持部分33は、平板状ではなく、断面逆へ字状に形成されている。つまり、上面支持部分33は、弾性変形前の状態で前面対向部分31の上端部から後方水平方向に向かって一体に突出する水平状の第1板46と、弾性変形前の状態で第1板46の後端部から後方斜め下方に向かって一体に突出する傾斜状の第2板47と、弾性変形前の状態で第2板47の後端部から後方斜め上方に向かって一体に突出する傾斜状の第3板48とにて構成されている。また、第2板47と第3板48との連結部分の尖った下端にて、棚板7の上面を支持する支持部である支持端49が構成されている。第3板48の下面にて、棚板7の前端部を支持部49側に向けて案内する傾斜状の案内面50が構成されている。
そして、図4に示されるように、棚板7の前端部(挿入部)が上面支持部分33と下面支持部分32との間に挿入された場合には、上面支持部分33は、棚板7の前端部にて押されて上方に弾性変形し、この弾性変形した状態に維持される。その結果、上面支持部分33の弾性復元力に基づいて上面支持部分33の支持端49が棚板7の前端部上面に線状に圧接し、この支持端49にて棚板7の前端部上面が支持される。つまり、棚板7の一部が上面支持部分33と下面支持部分32との間に挿入されることにより、上面支持部分33の支持端49と下面支持部分32の支持面34とによって棚板7の一部が上下から挟持される。
落下防止部材支持部27は、棚板支持部26の前面対向部分31の上端部に一体に立設された立設板部分51と、この立設板部分51の上端部から後方斜め上方に向かって一体に突出し落下防止部材8の長手方向端部(左右方向端部)の外周面を支持する弾性変形可能な支持部分52とを有している。
立設板部分51の上部は、上端ほど板厚になるように下部に比べて板厚状に形成されている。また、支持部分52は、後方斜め上方に向かって開口する開口部53を有する断面C字状に形成されている。つまり、支持部分52は、丸軸状の落下防止部材8の端部が嵌脱可能に嵌合される凹状の嵌合受け部分であり、その落下防止部材8の円筒面状の外周面に対応した断面C字状に形成されている。
なお、この断面C字状の支持部分52は、棚板支持部26の上面支持部分33の真上に配設されており、平面視で支持部分52と上面支持部分33とが互いに重なり合う。また、これら上下に互いに離間対向する支持部分52と上面支持部分33との間の距離は、例えば棚板7の厚さ寸法以上である。
そして、図4に示されるように、落下防止部材8の端部(挿入部)が開口部53から支持部分52内に挿入された場合には、支持部分52は、落下防止部材8の端部にて押されて拡径方向に一旦弾性変形するが、落下防止部材8の端部が開口部53を通過すると、その支持部分52は、弾性復元力により元の形状に復帰する。その結果、支持部分52の内面である支持面55が落下防止部材8の端部外周面に面状に接触し、この支持面55にて落下防止部材8の端部外周面が支持される。つまり、落下防止部材8の一部が支持部分52内に挿入されることにより、支持部分52の支持面55によって落下防止部材8の一部が嵌合保持される。
左右1対の棚板支持用ダボ6は、いずれも同一形状であり、例えば棚板支持具5と同様、合成樹脂製の筒状部材とこの筒状部材内に嵌合固定された金属製の軸部材とにて構成されている。なお、棚板支持用ダボ6の全体が金属製或いは合成樹脂製のものでもよい。
そして、棚板支持用ダボ6は、図1に示されるように、棚板7の下面を支持する支持軸部61と、この支持軸部61の端面に突設され棚本体2の側板3の孔部3aに挿脱可能に嵌合挿入される取付部である挿入軸部62とを有している。
次に、棚板支持具5の作用等を説明する。
図6を参照して棚装置1の組立手順を説明すると、まず、図6(a)に示すように、棚本体2の組立後、左用の棚板支持具5の挿入軸部28を棚本体2の左側板3の前側の孔部3aに挿入して取り付け、右用の棚板支持具5の挿入軸部28を棚本体2の右側板3の前側の孔部3aに挿入して取り付け、2つの棚板支持用ダボ6の挿入軸部62を棚本体2の左右側板3の後側の孔部3aに挿入して取り付ける。
次いで、図6(b)に示すように、棚板7を両棚板支持具5および両棚板支持用ダボ6に対してセットすることにより、棚板7の4つの隅部を両棚板支持具5の棚板支持部26および両棚板支持用ダボ6の支持軸部61に支持させる。つまり、棚板7の前端部を上面支持部分33と下面支持部分32との間に挿入してこの棚板7の前端部上下面を支持端49および支持面34に支持させるとともに、棚板7の後端部下面を棚板支持用ダボ6の支持軸部61に支持させる。
その後、図6(c)に示すように、落下防止部材8を両棚板支持具5の落下防止部材支持部27に対して嵌合により取り付ける。つまり、落下防止部材8の端部を断面C字状の支持部分52内に嵌合挿入してこの落下防止部材8の端部外周面を支持面55に支持させる。
こうして棚装置1の組立作業が完了し、この棚装置1の棚板7上には、物品(図示せず)を載置する。
例えば物品が棚板7上に載置された状態で、地震等が発生して棚本体2が揺れたとしても、棚板7上の物品は、落下防止部材8との当接により前方への移動が規制されるため、棚板7上から落下しない。
そして、このような棚板支持具5によれば、棚板7の支持機能と落下防止部材8の支持機能とを兼ね備えているため、棚板支持部26にて棚板7を支持できるばかりでなく、落下防止部材支持部27にて落下防止部材8を支持でき、よって、この支持した落下防止部材8で物品が棚板7上から落下することを防止できる。
また、落下防止部材支持部27は、丸軸状の落下防止部材8の外周面を支持する弾性変形可能な断面C字状の支持部分52を有するため、この支持部分52が落下防止部材8の外周面を適切に支持でき、例えば落下防止部材8の抜け落ちやガタツキ等を防止できる。
さらに、棚板支持部26は、棚板7の下面を支持する下面支持部分32と、この下面支持部分32の上方に位置し棚板7の上面を支持する弾性変形可能な断面逆へ字状の上面支持部分33とを有するため、これら上下の支持部分32,33が棚板7を上下から適切に支持でき、例えば棚板7の抜け落ちやガタツキ等を防止でき、しかも、棚板7の厚さ寸法が所定範囲内であれば、厚さ寸法が異なる種々の棚板7にも適切に対応できる。
また、図7に示すように、落下防止部材支持部27が支持した落下防止部材8には、例えば目隠しカーテン65を取り付けることができ、落下防止部材8をカーテンレールとして使用できる。
なお、棚本体2は、前面開口部10のみで開口したものには限定されず、例えば図8に示すように、後板13を有さず、前面開口部10および後面開口部70を有し、これら前後の両開口部10,70を介して物品を出し入れ可能な角筒形状をなすものであってもよい。この場合、棚本体2の左右側板3の前側だけでなく後側にも棚板支持具5を取り付け、これら両棚板支持具5に落下防止部材8を取り付ける。
また、図9には、第2の実施の形態に係る棚板支持具5が示されている。
この棚板支持具5の落下防止部材支持部27の弾性変形可能な支持部分52は、前記第1の実施の形態とは異なり、鉛直方向に沿った上方に向かって開口する開口部53を有する断面C字状に形成されている。また、この棚板支持具5の棚板支持部26は、前記第1の実施の形態とは異なり、弾性変形可能な上面支持部分33を有していない。つまり、立設板部分51の下端部にて構成された上面支持部分33aが、棚板7の上面を支持するようになっている。なお、この第2の実施の形態に係る棚板支持具5のその他の構成は、第1の実施の形態と基本的に同一である。
さらに、図10には、第3の実施の形態に係る棚板支持具5が示されている。
この棚板支持具5の落下防止部材支持部27の弾性変形可能な支持部分52は、前記第1の実施の形態とは異なり、後方水平方向に向かって開口する開口部53を有する断面C字状に形成されている。また、この棚板支持具5の棚板支持部26は、前記第1の実施の形態とは異なり、弾性変形可能な上面支持部分33を有していない。つまり、立設板部分51の湾曲板51aの下端部にて構成された上面支持部分33aが、棚板7の上面を支持するようになっている。
また、この棚板支持部26は、図10に示されるように、棚板7の下面を支持する下面支持部分32を有し、この下面支持部分32の前端部には、棚板7の前面を支持する前面対向部分31が一体に立設されている。下面支持部分32の側端部には、棚板7の側面を支持する側面支持部分35が一体に立設されている。側面支持部分35の前側の板厚部35aには、落下防止部材支持部27の立設板部分51が一体に立設されている。立設板部分51は、下側の湾曲板51aと、この湾曲板51aよりも板厚の上側の平板51bとにて構成されており、この平板51bの上部に弾性変形可能な支持部分52が一体に設けられている。
さらに、この図10に示す側板3の内面には、孔部(ダボ孔)3aの近傍に、上下方向長手状の凹溝部3bが形成されている。そして、立設板部分51の平板51bの一部である第1挿入部71と、側面支持部分35の板厚部35aの一部である第2挿入部72とが、側板3の凹溝部3bに挿脱可能に嵌合挿入されている。このため、棚板支持具5の回転を防止できるとともに、前方から棚板支持具5が見えにくく、外観の向上を図ることができる。なお、この第3の実施の形態に係る棚板支持具5のその他の構成は、第1の実施の形態と基本的に同一である。
なお、例えば棚板支持具5の形状を左右対称形状とし、棚板支持具5を左右勝手のないものとしてもよい。
また、例えば落下防止部材支持部27は、異なる高さに位置する複数の弾性変形可能な支持部分52を有するものでもよい。
さらに、例えば落下防止部材支持部27が棚板支持部26に脱着可能に取り付けられた構成等でもよい。
また、例えば上記各実施の形態の構成を適宜組み合わせてもよい。
2 棚本体
5 棚板支持具
7 棚板
8 落下防止部材
26 棚板支持部
27 落下防止部材支持部
31 前面対向部分
32 下面支持部分
33 上面支持部分
52 支持部分

Claims (4)

  1. 棚本体に取り付けられる棚板支持具であって、
    物品が載置される棚板を支持する棚板支持部と、
    前記棚板に載置された物品が落下することを防止する落下防止部材を支持する落下防止部材支持部とを備え、
    前記落下防止部材支持部は、前記落下防止部材の外周面を支持する弾性変形可能な支持部分を有する
    ことを特徴とする棚板支持具。
  2. 落下防止部材支持部の支持部分は、断面C字状に形成されている
    ことを特徴とする請求項記載の棚板支持具。
  3. 棚板支持部は、
    棚板の下面を支持する下面支持部分と、
    この下面支持部分の上方に位置し、前記棚板の上面を支持する弾性変形可能な上面支持部分とを有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の棚板支持具。
  4. 棚板支持部は、棚板の前面と対向する前面対向部分を有し、
    前記前面対向部分の上端部から上面支持部分が後方に向かって突出し、
    前記前面対向部分の下端部から下面支持部分が後方に向かって突出している
    ことを特徴とする請求項記載の棚板支持具。
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