JP5664148B2 - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子部品の製造方法に関し、詳しくは、保持部材上に保持されたマザーブロックを個々のチップに分割する工程を経て製造される電子部品の製造方法に関する。
チップ型の積層セラミックコンデンサなどの電子部品を製造する場合、例えば図9(a)に示すように、複数個のチップ(積層セラミックコンデンサ素子)を含むマザーブロック51を保持部材52に保持させた状態で、カット刃を用いてカットし、図9(b)に示すように、個々のチップ53に分割する工程を経て電子部品を製造する方法がある。
この方法において、マザーブロック51がカットされ、保持部材52により一体的に保持された個々のチップ53を次の工程で加工する場合に、マザーブロック51がカットされた個々のチップ53の集合体(集合体ブロック)のままでは寸法が大きすぎるため、作業性を考慮して、図9(c)に示すように、ある程度の大きさの集合体分割ブロック54に分割してから次工程に供することが行われる。
しかしながら、この方法において、個々のチップが保持部材により一体として保持された状態の集合体ブロックの分割を、別の工程でハサミやカット刃などを用いて行うようにした場合、新たな工程と設備が必要になり、生産性が低下するという問題点があり、また、集合体ブロックを分割するための分割部(カットライン)近傍のチップがダメージを受け、品質不良を引き起こすという問題点がある。
また、保持部材として、2層構造あるいは複数層構造の粘着シートを用いる方法も提案されている。例えば、特許文献1には、2層構造の粘着シートによりワーク(マザーブロック)を固定し、ワークをカットする方法が示されている。
この特許文献1の方法では、保持部材として、例えば、1層目(上層側)には、熱発泡タイプの粘着シートを用い、2層目(下層側)には伸長性のシートを用いた2層構造の保持部材を使用し、この保持部材上にワークを保持させるようにしている。そして、ワークをカットし、分割するに際しては、1層目(上層側)を貫通する深さまでカットを行った後、2層目(下層側)を伸長させてワーク間に隙間を設けた状態で、熱を加えて1層目を発泡させてワークを剥離させて回収するようにしている。
この方法によれば、ワーク間に隙間を設けてから熱を加えるようにしているため、カット後におけるワークの再付着を防止することができるとされている。
しかしながら、この方法の場合、個々のチップに分割した後、熱を加えて1層目(上層側)の熱発泡タイプの粘着シートを発泡させることによりワークを剥離させて個々のチップに分離するようにしているため、個々のチップがばらばらになり、次工程での加工を効率よく行うことができない場合がある。
また、個々のチップに分割した後、別の工程でハサミやカット刃などを用いて集合体ブロックを分割するようにした場合、上記従来の方法の場合と同様に、新たな工程と設備が必要になり、生産性が低下するという問題点があり、また、集合体ブロックを分割するための分割部(カットライン)近傍のチップがダメージを受け、品質不良を引き起こすという問題点がある。
一方、特許文献2にも、保持部材として、例えば、1層目(上層側)には、非着色の粘着シート(非着色表面層)を用い、2層目(下層側)には、金属イオンを含む顔料が添加された着色シートを用いた2層構造の保持部材を使用し、この保持部材上に半導体ウエハを保持させて、カットする方法が示されている。
この方法においては、半導体ウエハをカットする際に、半導体ウエハ側から保持部材の上層側の非着色表面層まで切り込み、カット後の溝を上から見た場合の色をセンサで認識させることにより、ピックアップ時などの溝位置の認識などを精度よく行うことができるようにしている。なお、特許文献2の方法の場合、1層目を、金属イオンを含む顔料が添加されていない非着色層としているため、カット時に屑に巻き込まれた色成分がチップと反応しチップが汚染されてしまうことがないとされている。
しかし、特許文献2の方法の場合にも、半導体ウエハをカットした後は、ピックアップ方式でチップを移動させることが示唆されており、個々のチップが個別に扱われることになるので、次工程での加工を効率よく行うことができない場合がある。
また、この特許文献2の方法の場合にも、別の工程でハサミやカット刃などを用いて集合体ブロックを分割するようにした場合、上記従来の方法の場合と同様に、新たな工程と設備が必要になり、生産性が低下するという問題点があり、また、集合体ブロックを分割するための分割部(カットライン)近傍のチップがダメージを受け、品質不良を引き起こすという問題点がある。
特開平11−1671号公報 特開2003−221564号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、保持部材に保持されたマザーブロックを個々のチップに分割するとともに、個々のチップが保持部材により一体的に保持された集合体ブロックを分割して、複数のチップが所定単位数ずつ保持部材により保持された複数個の集合体分割ブロックを効率よく形成することが可能で、生産性に優れた電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の電子部品の製造方法は、
マザーブロックを複数のチップに分割する工程を備えた電子部品を製造する方法において、
粘着性を有する材料からなり、その表面がマザーブロックを保持するための粘着面となる第1粘着層を有する第1保持部材と、粘着性を有する材料からなり、その表面が前記第1保持部材を粘着保持するための粘着面となる第2粘着層を有する第2保持部材を備え、前記第1保持部材が、前記第2保持部材の前記粘着面上に貼り付けられた複合保持部材を形成する工程と、
前記第1保持部材の前記粘着面上に、カットすることにより複数のチップに分割されるマザーブロックを貼り付ける工程と、
所定のカットラインに沿って、前記マザーブロック側から、前記マザーブロックを貫通して前記第1保持部材の厚み方向の途中にまでは達するが、前記第2保持部材には達しない深さでカットを行う第1カット工程と、
前記第1カット工程で形成されたカット溝のうちの所定のカット溝がさらに深くなるように、前記所定のカット溝のカットラインに沿って、前記マザーブロック側から、前記マザーブロックと前記第1保持部材を貫通して、第2保持部材の厚み方向の途中にまで達する深さでカットを行う第2カット工程と
を備え、
前記第1カット工程および前記第2カット工程を実施することにより、前記マザーブロックが複数のチップに分割され、かつ、分割された前記チップが所定単位数ずつ前記第1保持部材により一体的に保持された、複数個の集合体分割ブロックを形成するプロセスを備えていること
を特徴としている。
本発明の電子部品の製造方法においては、前記第1カット工程において、前記マザーブロックが、個々のチップに分割されることが好ましい。
また、前記第2カット工程において、前記第1保持部材により前記チップが所定単位数ずつ一体的に保持された、複数個の集合体分割ブロックに分割されることが好ましい。
また、本発明において、前記マザーブロックは、内部電極が形成されたセラミックグリーンシートを積層することにより形成された積層体であることが好ましい。
また、前記第1カット工程および第2カット工程を経て得られるチップが、切断端面に内部電極が露出した構造を有するものであることが好ましい。
また、前記複合保持部材の平面面積が、前記マザーブロックの平面面積よりも大きく、前記複合保持部材を構成する前記第1保持部材の前記粘着面上に前記マザーブロックを貼り付けたときに、前記複合保持部材の下面全体が前記複合保持部材により支持されるとともに、前記マザーブロックの周辺から前記複合保持部材が突出するように構成されていることが好ましい。
本発明の電子部品の製造方法は、粘着性を有する材料からなり、その表面がマザーブロックを保持するための粘着面となる第1粘着層を有する第1保持部材と、粘着性を有する材料からなり、その表面が第1保持部材を粘着保持するための粘着面となる第2粘着層を有する第2保持部材を備え、第1保持部材が、第2保持部材の粘着面上に貼り付けられてなる複合保持部材の、上記第1保持部材の粘着面上に、カットすることにより複数のチップに分割されるマザーブロックを貼り付け、所定のカットラインに沿って、マザーブロック側から、マザーブロックを貫通して第1保持部材の厚み方向の途中にまでは達するが、前記第2保持部材には達しない深さでカットを行う第1カット工程と、第1カット工程で形成されたカット溝のうちの所定のカット溝がさらに深くなるように、所定のカット溝のカットラインに沿って、マザーブロック側から、マザーブロックと第1保持部材を貫通して、第2保持部材の厚み方向の途中にまで達する深さでカットを行う第2カット工程を実施して、マザーブロックが複数のチップに分割され、かつ、分割されたチップが所定単位数ずつ第1保持部材により一体的に保持された、複数個の集合体分割ブロックを形成するプロセスを備えているので、マザーブロックが個々のチップに分割され、かつ、分割された複数のチップが所定単位数ずつ保持部材により保持された複数個の集合体分割ブロックを効率よく形成することが可能で、電子部品の生産性を向上させることができる。
なお、本発明において、第1カット工程と第2カット工程の実施の順序に特別の制約はなく、
(a)第1カット工程を実施した後、第2カット工程を実施する場合、
(b)所定回数の第1カット工程を実施した後、第2カット工程を実施し、さらに所定回数の第1カット工程を実施する場合
どを含み、さらにその他の態様も含む。
また、マザーブロックの、上記第2カット工程でカットされる領域には、第2カット工程用の領域(カットしろ)を設けておき、最終的に形成される集合体分割ブロックが、周囲にチップとはならないマージン部分を有するような態様とすることも可能である。
また、本発明において、複数層構造の保持部材とは少なくとも第1保持部材と第2保持部材を備えていればよく、例えば、第2保持部材の下層となる第3保持部材などを備えていてもよい。
また、第1カット工程において、マザーブロックが個々のチップに分割されるようにした場合、安定した第1カット工程を実施して、マザーブロックを形状精度が高く、カット面が清浄な個々のチップに効率よく分割することが可能になり好ましい。
また、第2カット工程において、第1保持部材によりチップが所定単位数ずつ一体的に保持された、複数個の集合体分割ブロックに分割されるようにした場合、分割された複数のチップが所定単位数ずつ保持部材により保持された複数個の集合体分割ブロックを効率よく形成することが可能になる。
なお、第2カット工程は、第1カット工程におけるカットラインのうちの所定のラインをカットラインとして、さらに深くカットする工程である。
また、マザーブロックを、内部電極が形成されたセラミックグリーンシートを積層することにより形成された積層体とした場合、積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品を効率よく製造することが可能になり好ましい。
また、第1カット工程および第2カット工程を経て得られるチップが、切断端面に内部電極が露出した構造を有するものである場合、従来の製造方法では端面がダメージを受けて、製品の特性に悪影響を与える場合もあったが、本発明によれば、所望の特性を備えた電子部品を効率よく製造することができる。
また、複合保持部材の平面面積を、マザーブロックの平面面積よりも大きくして、複合保持部材を構成する第1保持部材の粘着面上にマザーブロックを貼り付けたときに、複合保持部材の下面全体が複合保持部材により支持されるとともに、マザーブロックの周辺から複合保持部材が突出するようにした場合、マザーブロックや集合体ブロック、それが分割された集合体分割ブロックを取り扱う際に、複合保持部材の突出した部分を把持して、マザーブロックやチップを損傷することなく取り扱うことが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
本発明の実施例(実施例1)で用いた2層構造の保持部材の構成を示す正面図である。 本発明の実施例1で2層構造の複合保持部材上にマザーブロックを粘着保持させた状態を示す正面図である。 本発明の実施例1で2層構造の複合保持部材上にマザーブロックを粘着保持させた状態を示す平面図である。 本発明の実施例1で用いた2層構造の複合保持部材の、第1保持部材の表面を被覆シートにより被覆した状態を示す正面図である。 本発明の実施例1にかかる方法でマザーブロックに対して第1カット工程を実施した状態を示す図である。 本発明の実施例1にかかる方法でマザーブロックに対して第2カット工程を実施した状態を示す図である。 本発明の実施例1にかかる方法でマザーブロックを複数の集合体分割ブロックに分割した状態を示す平面図である。 本発明の方法により製造される電子部品(積層セラミックコンデンサ)の構成を示す断面図である。 (a),(b),(c)は従来の電子部品の製造方法を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[マザーブロックおよび複合保持部材の用意]
まず、電子部品となるチップ(未焼成チップ)の集合体であるマザーブロックを準備する。
この実施例1では、マザーブロックとして、内部電極パターンを形成したセラミックグリーンシートと、内部電極パターンを形成していない外層用のセラミックグリーンシートを所定の順序で積層することにより形成され、所定のカットラインに沿ってカットすることにより個々のチップに分割される、積層セラミックコンデンサの製造に供されるマザーブロックを用意した。
なお、セラミックグリーンシートに内部電極パターンを形成する方法としては、インクジェット、グラビア印刷、スクリーン印刷などの公知の種々の方式を用いることが可能である。
また、図1〜図3に示すように、複合保持部材20として、マザーブロック10(図2)を保持するための粘着面1aを備えた第1保持部材1を、第1保持部材1を粘着保持するための粘着面2aを備えた第2保持部材2の粘着面2a上に貼り付けることにより、複合保持部材20を作製した。
なお、この実施例1では、第1保持部材1として、ポリエステルフィルムからなるシートを用いた。第1保持部材1の構成材料としては、他にも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリスチレンなどを用いることが可能である。
また、第2保持部材2としては、ポリエステルフィルムからなるシートを用いた。第2保持部材2の構成材料としては、他にも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリスチレンなどを用いることが可能である。
また、第1保持部材の粘着面1aは、粘着性を有する材料からなる第1粘着層11により形成した。なお、粘着性を有する材料としては、例えば、熱発泡タイプ、感圧タイプ、UV硬化タイプ、冷却剥離タイプなどの種々の材料を用いることが可能である。
また、第2保持部材の粘着面2aは、粘着性を有する材料からなる第2粘着層12により形成した。この第2粘着層を構成する材料としても、上記第1粘着層を構成する材料と同じ材料を用いることができる。
ただし、マザーブロック10のカット工程などにおいて、第1保持部材1が第2保持部材2から剥離してしまわない程度の粘着力、保持力を備えていることが必要である。
また、その一方で、第2保持部材2は、マザーブロック10に対して、第1カット工程および第2カット工程を実施した後に、第1保持部材1から剥離されるものであることから、その際に容易に剥離させることができるものであることが望ましい。そのような見地からは、第2粘着層12の構成材料としては、例えば、安価な感圧タイプの接着剤が好適に用いられる。なお、第2粘着層12を第1粘着層11からめくり取るように剥離する場合には、第1粘着層11の粘着力よりも第2粘着層12の粘着力のほうが弱くなるように構成されていることが望ましい。
なお、この実施例1では、マザーブロック10を粘着保持させるまで、第1保持部材1の粘着面1aの粘着性を確保しておくために、複合保持部材20として、図4に示すように、第1保持部材1の粘着面1a(すなわち第1粘着層11の表面)を被覆して保護する被覆シート30を備えているものを用いた。
[マザーブロックの保持]
上述のようにして作製した複合保持部材20の、第1保持部材1の粘着面1aを保護する被覆シート30(図4)を剥離した後、図2および図3に示すように、露出した第1保持部材1の粘着面1a上に、カットすることにより複数のチップに分割されることになるマザーブロック10を貼り付け、粘着保持させる。
なお、この実施例では、複合保持部材20が、マザーブロック10の下面全体を支持し、かつ、マザーブロック10の平面面積よりも大きくなるように構成されており、複合保持部材20を構成する第1保持部材1の粘着面1a上にマザーブロック10を貼り付けたときに、マザーブロック10の周辺から複合保持部材20が突出するように構成されている(図2,図3参照)。
[マザーブロックのカット]
(a)図5に示すように、複合保持部材20に保持されたマザーブロック10の上面側から、所定のカットラインに沿って、マザーブロック10を貫通して、第1粘着層11を含む第1保持部材1の厚み方向の途中にまでは達するが、第2保持部材2には達しない深さでカットする。このカット工程は、本発明における第1カット工程に相当するものである。
この第1カット工程におけるカットにより、第1カット溝C1が形成され(図5)、マザーブロック10は複数の個々のチップ(未焼成チップ)10aに分割される。
なお、この実施例では、マザーブロック10のカットは、ダイシングブレード用いて行うダイシング法により行った。
ただし、マザーブロック10のカットは、ダイシング法に限らず、カット刃を用いた押切りによる方法やレーザ加工による方法など、種々の方法で行うことが可能である。このことは、下記の第2カット工程の場合も同様である。
(b)次に、図6に示すように、所定のカットラインに沿って、マザーブロック10の上面側から、マザーブロック10と、第1粘着層11を含む第1保持部材1を貫通して、第2粘着層12を含む第2保持部材2の厚み方向の途中にまで達する深さでカットする。このカット工程は、本発明における第2カット工程に相当するものである。
この第2カット工程におけるカットにより、第2カット溝C2が形成される(図6)。
そして、第1保持部材1から第2保持部材2を剥離することにより、図7に示すように、第1カット工程で分割された個々のチップ10aが所定単位数ずつ第1保持部材1により一体的に保持された、複数個(この実施例では図7に示すように4個)の集合体分割ブロック10bが形成される。
なお、この実施例では、第2カット工程で、個々のチップに分割されたマザーブロック(集合体ブロック)を4分割するようにしているが、これに限らず、2分割、9分割、16分割など任意の数の集合体分割ブロックに分割するように構成することが可能である。
なお、この実施例では、第2カット工程で、第1カット工程を実施することにより形成された第1カット溝C1(図4)のうちの所定のカット溝C1(C1a)を、さらに深くカットすることにより、第2保持部材2の厚み方向の途中にまで達する第2カット溝C2を形成し、第1保持部材1を第2カット溝C2で分断することにより、複数個の集合体分割ブロック10bが得られるようにした。
それから、分割された集合体分割ブロック10bに含まれる個々のチップ10aを、集合体分割ブロック10bごと次工程以降の工程に供して必要な処理を施す。例えば、積層セラミックコンデンサの製造工程である場合は、チップ(未焼成コンデンサ素子)を所定の条件で焼成した後、外部電極を形成することにより、例えば、図8に示すような構造を有するチップ型の積層セラミックコンデンサが得られる。なお、この積層セラミックコンデンサは、セラミック積層体(積層セラミック素子)40の内部に配設された内部電極42が、誘電体層であるセラミック層(誘電体セラミック層)41を介して積層され、かつ、セラミック積層体40の両端面には、交互に逆側の端面に露出した内部電極42と導通するように一対の外部電極43a,43bが配設された構造を有している。
この実施例1に示すような方法でマザーブロックをカットする場合、上記(b)の第2カット工程において、カットすべき位置を調整することにより、所望の大きさの集合体分割ブロックを得ることが可能になり、効率よく積層セラミックコンデンサなどの電子部品を製造することが可能になる。
また、この実施例では、複合保持部材20は、マザーブロック10よりも平面寸法および平面面積が大きく、複合保持部材20上にマザーブロック10を貼り付けて粘着保持させたときに、複合保持部材20の下面全体が複合保持部材20により支持され、かつ、マザーブロック10の周辺から複合保持部材20が突出した状態になるとともに、マザーブロック10を複数個の集合体分割ブロック10bに分割した時点でも、一部の辺に複合保持部材20が突出した状態になるため、マザーブロックや集合体ブロック、それが分割された集合体分割ブロックを取り扱う際に、複合保持部材20の突出した部分20m(図7)を把持して、マザーブロックやチップを損傷することなく取り扱うことが可能になる。
なお、内部電極が露出したカット面は、内部電極と導通する外部電極が形成される面であり非常にデリケートであることから、カット面が汚れたり傷ついたりすると、内部電極と外部電極との接続が困難になり、信頼性が低下したり、不良品となったりするおそれがあるが、上記実施例の方法によれば、カット面を汚染したり、ダメージを与えたりすることなく確実に取り扱うことが可能で、製品の信頼性を犠牲にすることなく、生産性を向上させることができる。
したがって、この実施例1で示した本発明の電子部品の製造方法は、マザーブロック10が内部電極を備え、カット面に内部電極が露出してデリケートな扱いを必要とするような場合に好適に適用することが可能で、特に有意義である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、製品である電子部品の種類、マザーブロックを複数のチップに分割する際のチップの寸法や、分割後のチップの個数、第1カット工程と第2カット工程の実施の順序、複合保持部材を構成する第1保持部材、第2保持部材の構成材料、分割後に得られる集合体分割ブロックの寸法や個数などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
1 第1保持部材
1a 第1保持部材の粘着面
2 第2保持部材
2a 第2保持部材の粘着面
10 マザーブロック
10a 個々のチップ
10b 集合体分割ブロック
11 第1粘着層
12 第2粘着層
20 複合保持部材
20m 複合保持部材の突出部分
30 被覆シート
C1 第1カット溝
C1a 第2カット工程が実施される位置にある第1カット溝
C2 第2カット溝
40 セラミック積層体(積層セラミック素子)
41 セラミック層(誘電体セラミック層)
42 内部電極
43a,43b 外部電極

Claims (6)

  1. マザーブロックを複数のチップに分割する工程を備えた電子部品を製造する方法において、
    粘着性を有する材料からなり、その表面がマザーブロックを保持するための粘着面となる第1粘着層を有する第1保持部材と、粘着性を有する材料からなり、その表面が前記第1保持部材を粘着保持するための粘着面となる第2粘着層を有する第2保持部材を備え、前記第1保持部材が、前記第2保持部材の前記粘着面上に貼り付けられた複合保持部材を形成する工程と、
    前記第1保持部材の前記粘着面上に、カットすることにより複数のチップに分割されるマザーブロックを貼り付ける工程と、
    所定のカットラインに沿って、前記マザーブロック側から、前記マザーブロックを貫通して前記第1保持部材の厚み方向の途中にまでは達するが、前記第2保持部材には達しない深さでカットを行う第1カット工程と、
    前記第1カット工程で形成されたカット溝のうちの所定のカット溝がさらに深くなるように、前記所定のカット溝のカットラインに沿って、前記マザーブロック側から、前記マザーブロックと前記第1保持部材を貫通して、第2保持部材の厚み方向の途中にまで達する深さでカットを行う第2カット工程と
    を備え、
    前記第1カット工程および前記第2カット工程を実施することにより、前記マザーブロックが複数のチップに分割され、かつ、分割された前記チップが所定単位数ずつ前記第1保持部材により一体的に保持された、複数個の集合体分割ブロックを形成するプロセスを備えていること
    を特徴とする電子部品の製造方法。
  2. 前記第1カット工程において、前記マザーブロックが、個々のチップに分割されることを特徴とする請求項1記載の電子部品の製造方法。
  3. 前記第2カット工程において、前記第1保持部材により前記チップが所定単位数ずつ一体的に保持された、複数個の集合体分割ブロックに分割されることを特徴とする請求項1または2記載の電子部品の製造方法。
  4. 前記マザーブロックは、内部電極が形成されたセラミックグリーンシートを積層することにより形成された積層体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  5. 前記第1カット工程および第2カット工程を経て得られるチップが、切断端面に内部電極が露出した構造を有するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  6. 前記複合保持部材の平面面積が、前記マザーブロックの平面面積よりも大きく、前記複合保持部材を構成する前記第1保持部材の前記粘着面上に前記マザーブロックを貼り付けたときに、前記複合保持部材の下面全体が前記複合保持部材により支持されるとともに、前記マザーブロックの周辺から前記複合保持部材が突出するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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