JP2005277385A - 積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品の製造方法 - Google Patents

積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 グリーンシートへのスルーホールの形成を必要としない、かつ、低コストで製造時間を短縮でき生産性を向上させた、積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】 コイル配線接続用の層間接続用電極をキャリアフィルム上に形成し、次いで該層間接続用電極上およびキャリアフィルム上にフェライト層を全面塗布しグリーンシートを作製し、該層間接続用電極上を覆っているフェライト層を研磨して除去し該層間接続用電極の表面を露出させ、さらに、該層間接続用電極の表面を覆うように該層間接続用電極および該フェライト層の上にコイル部となる内部電極を形成する、積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品の製造方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品の製造方法に関し、特に、コーター等を用いてキャリアフィルム上へ連続してフェライト材料などのセラミック材料を塗布してグリーンシートを形成する工程を有する積層チップ電子部品製造のうち、積層チップインダクタの製造方法において、グリーンシートおよび表面にパターン印刷された内部電極とコイル配線接続用の電極部分(層間接続用電極)とを有する積層チップインダクタ形成用部材の製造方法およびこの積層チップインダクタ形成用部材を用いた積層チップインダクタ部品の製造方法に関する。
従来より積層チップ電子部品を製造するために用いられる積層チップ形成用部材は、グリーンシート、内部電極等により構成され、当該積層チップ形成用部材を複数積層することで積層チップ電子部品を構成するような部材を言う。積層チップインダクタ形成用部材は、この積層チップ形成用部材の一種である。
従来から、積層チップインダクタ形成用部材は、典型的には次のようにして製造されている。図1に示すように、まずグリーンシートを形成するためのキャリアフィルム1を準備する(図1(a))。次に、そのキャリアフィルム1の上に所望の電気特性を有する粉体を含有するセラミックスラリー状材料、例えばフェライト材料をコーターにて連続塗布し乾燥してグリーンシート2を形成する(図1(b))。そのグリーンシート2の上にレーザー加工機で層間接続用電極を形成するためのスルーホール3を形成する(図1(c))。このスルーホール3の内部と、グリーンシート2の上に導電ペーストを印刷し、層間接続用電極部分4およびインダクタのコイル部となる内部電極部分5を形成する(図1(d))。
このように、スルーホールの形成を不可欠とする積層型電子部品の製造方法として、ベースフィルム上にグリーンシートを形成する工程と、このグリーンシートにスルーホールを形成する工程と、スルーホール形成後のグリーンシート上に導電ペーストを材料としてその接続端部がスルーホールに重なるようにコイル用導体パターンを形成する工程と、導体パターン形成後のグリーンシートを所定の大きさに切断する工程と、切断されたグリーンシートをベースフィルムから剥離する工程と、剥離されたグリーンシートを積層する工程とを具備する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、別の方法として、キャリアフィルム上に磁性体シートを形成する工程と、少なくとも磁性体シートにレーザー光を照射してスルーホールを形成する工程と、他の磁性体シートにスルーホールが形成された磁性体シートを熱圧着によって接着する工程と、磁性体シートからキャリアフィルムを剥がす工程とを備えた積層部品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、従来から、グリーンシートにスルーホールを形成するのに、レーザー加工機を使わずに、機械的パンチングで行う場合もあった。
従来の工法のうち、レーザー加工機を使用してスルーホールを形成する方法は、レーザー加工機及びそれに付随する設備が高価であり、また加工に時間がかかるという不具合があった。また、このレーザー加工では、スルーホールはグリーンシートのみに形成し、グリーンシートの下側に接するキャリアフィルムには穴をあけないようにしなければならず、このレーザー加工によりスルーホールを形成する際にはレーザー光の照射時間および照射出力の設定等が難しいという問題もあった。
また、機械的パンチングでスルーホールを形成する場合には、グリーンシートに応力がかかるため、シワの発生および型くずれを起こしやすいといった欠点がある。また、キャリアフィルムにまで穴をあけてしまうという問題もあった。
このような事情から、現在ではレーザー加工によるスルーホールの穿孔が一般的である。
さらに、セラミック積層体部品を構成するセラミックグリーンシートの製造方法として、第1のペースト材料から所定パターンの異材質部を一定厚みでベーステープ上に印刷形成し、その第1のペースト材料の乾燥後、第2のペースト材料をその異材質部上にもオーバーコートさせてベーステープ上に塗布し、この第2のペースト材料の乾燥前に、第2のペースト材料をブレードによる表面ならしで異材質部のパターン外に埋め込んで異材質部と同一厚みに形成し、第1のペースト材料による異材質部を第2のペースト材料によるシート部の同一面内に形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方法では、各電子部品の内部電極間を接続し或いはLC複合部品等の他の部品間を接続するには、これらの工程中でスルーホールを設けて導電材料を充填することにより相互の電気的接続が図られる。また、この方法では、上述のように異材質部上の第2のペースト材料を表面ならしする工程を含むが、異材質部上の第2のペースト材料を完全に除去することができず一部のペースト材料が残存する場合があり、また異材質部間の第2のペースト材料層が乾燥後に収縮して表面に凹凸が生じ、十分な平面性を確保できないなどの不具合が指摘されていた。十分な平面性が確保できないと、インダクタのコイル部となる部分の電極の印刷が困難となる。また、グリーンシートを使用する電子部品の製造方法として、多数の電極を間隔をおいて形成した帯状体を長手方向に走行させながら、セラミック塗料を塗布して、電極を被覆するとともに、電極の間の間隔を埋め、次に塗布されたセラミック塗料の表層を掻きとって平坦化する工程を含む方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。この方法では、セラミック塗料の表層を掻きとる工程を含むが、電極上のセラミック塗料を完全に除去することができないため電極の表面を十分に露出させることができない、或いは表面の平面性が確保できないという問題があった。
特開平7−192956号公報 特開2002−175932号公報 特許3138789号 特開2002−289466号公報
本発明は、上記従来技術の技術的課題を解決するためになされたものであり、従来レーザー加工または機械的パンチングで行っていた、グリーンシートへのスルーホールの形成工程を必要とせず、かつ、パターン印刷技術を駆使して低コストで、かつ短い製造時間で生産性を向上させた、積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、その一態様として、コイル配線接続用の層間接続用電極をキャリアフィルム上に形成し、次いで該層間接続用電極上およびキャリアフィルム上にフェライト層を全面塗布しグリーンシートを作製し、該層間接続用電極上を覆っているフェライト層を研磨して除去し該層間接続用電極の表面を露出させ、さらに、該層間接続用電極の表面を覆うように該層間接続用電極および該フェライト層の上にコイル部となる内部電極を形成することを特徴とする積層チップインダクタ形成用部材の製造方法を提供する。
また、本発明は、もう一つの態様として、上記の製造方法によって製造された積層チップインダクタ形成用部材を用いることを特徴とする積層チップインダクタ部品の製造方法を提供する。
本発明により、従来技術におけるレーザー加工または機械的パンチングによるスルーホールの形成が不要となり、その結果として低コストで、短い製造時間で、生産性よく、積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品を製造することができる。また、本発明により、層間接続用電極と内部電極との密着性が優れ、かつ表面の平面性が確保された積層チップインダクタ形成用部材を製造することができる。
<積層チップインダクタ形成用部材の製造>
図2に示すように、まず適切なキャリアフィルム1を準備する(図2(a))。次に、従来層間接続用電極を形成するためのスルーホール部に相当する箇所に、導電ペーストをパターン印刷し乾燥させて、コイル配線接続用の電極部分としての層間接続用電極6を形成する(図2(b))。次に、この層間接続用電極6およびキャリアフィルム1の上に所望の電気特性を有する粉体を含有するフェライト材料をコーター等(例えばドクターブレード法)にて全面塗布して乾燥させ、グリーンシート2を作製する(図2(c))。その後、この層間接続用電極パターン上に覆い被さったフェライト層を精密研磨テープ等で研磨して除去し、層間接続用電極6の表面を露出させたグリーンシート2を作製する(図2(d))。次いで、このグリーンシート2の上にコイル部となる内部電極7を、層間接続用電極6と接触するように、かつ層間接続用電極6を覆うように、導電ペーストを印刷して形成する(図2(e))。このようにして、従来の製造工程で得られたと同様の構造を有する、本発明の積層チップインダクタ形成用部材を完成させる。
本発明で用いるキャリアフィルムは、従来技術で採用されているフィルムを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルムを好適に用いることができる。
本発明では、製造工程全体を通じて、従来の技術では必須であったスルーホールを形成する必要がない点に特徴がある。その代わり、本発明は、スルーホールに相当する箇所に、まず層間接続用電極を導電ペースト印刷で形成することから出発する点に特徴がある。ここで使用する導電ペーストとしては、従来から用いられているものを用いることができ、例えば、Agペーストを用いるのが好適である。
本発明では、グリーンシートを作製するのにフェライト材料を全面塗布するが、その際、ドクターブレード法、リバースロール法またはダイコータ法などで行うことができる。
また、グリーンシートの乾燥後の厚みは積層チップインダクタの特性に関して重要であり、通常約10〜20μmとなるように条件設定するのが好ましい。
また、上記の層間接続用電極の高さは、後で実施するファライト層の研磨を容易にするため、グリーンシートの厚さ設計値より約5〜10μm高くなるようにあらかじめ導電ペーストを印刷するのが好ましい。この場合でも、図2(c)に示すように、層間接続用電極の上にもグリーンシートを構成する材料であるフェライト材料が薄く覆い被さっている。
また、本発明では、グリーンシートを作製した後、層間接続用電極を覆っているフェライト材料を研磨により除去して層間接続用電極の表面を露出させるのであるが、その研磨の方法としては、精密研磨テープを用いる方法、ブレード研磨法および固定砥粒を使用する方法(例えばダイヤモンドホイールを使用する方法など)を用いることができるが、精密研磨テープを用いる方法はシート状の被加工物を研磨するのに適しており、研磨テープも比較的安価であることから、好適である。
また、本発明では、上記研磨の工程で、キャリアフィルムと一体になった帯状の連続したグリーンシートを連続走行させ、グリーンシートの面を精密研磨テープと接触させて層間接続用電極の上のフェライト層を研磨により除去して層間接続用電極の表面を露出させることが、生産性やコストの点で好適である。
図3に、上記精密研磨テープを用いる方法を実施するための装置の説明図を示す。この装置を用いる場合には、帯状の連続したグリーンシート31をグリーンシート供給スプール32からグリーンシート巻取りスプール33へ連続走行させ、一方、精密研磨テープ34を研磨テープ供給スプール35から研磨テープ巻取りスプール36へ連続走行させ、コンタクトロール37上でグリーンシートのフェライト層側の面を精密研磨テープ34に接触させ層間接続用電極の上のフェライト層を除去し層間接続用電極の表面を露出させる。図3に含まれる拡大図は、帯状の連続したグリーンシート31がキャリアフィルム38と一体で連続走行する様子を示す。
本発明では、層間接続用電極の上に被さっているフェライト層を上述のような研磨によってその部分のフェライト層を除去することから、その部分にフェライト材料が残存することはなく、層間接続用電極の表面を完全に露出させ、また、平面化することができる。その結果、チップインダクタのコイル部となる部分の内部電極を容易に印刷することができ、層間接続用電極と内部電極との密着性が優れ、かつ、良好な平面性を有する積層チップインダクタ形成用部材を製造することができる。
また、上記研磨は、層間接続用電極の表面が露出し、かつ十分に電気的導通のとれる面積程度になるまで行う。
上記のように、本発明では、露出した表面を有する層間接続用電極と接触するように、かつ、層間接続用電極の表面を覆うように導電ペーストを印刷してコイル部となる電極(内部電極)を作製するが、その際に用いる導電ペーストは層間接続用電極を構成する導電ペーストと同じ導電ペーストを用いることが、層間接続用電極と内部電極との密着性を一層良好なものとしうることから、好適である。例えば、銀(Ag)ペーストを用いることができる。プロセス上または特性要求等により、必要に応じて、層間接続用電極と内部電極は異なる導電ペーストで作製することもできる。
<積層チップインダクタ部品の製造>
以上のようにして作製した積層チップインダクタ形成用部材から、従来の方法に従い、積層チップインダクタ部品を製造する。所定枚数の積層チップインダクタ形成用部材を位置決めして積層し、加圧接着する。その後、作成した積層チップを所定の大きさに裁断し、焼成して、最終製品としての積層チップインダクタ部品を得る。
上記積層チップインダクタ形成用部材を位置決めして積層する態様を図4に示す。所定枚数の積層チップインダクタ形成用部材を積層するとき、図4に示すように、隣接するグリーンシート41上の内部電極42の下端部に、かつ、グリーンシート41内を貫通するように設けた層間接続用電極が隣接する下のグリーンシート上の内部電極と導通するようにし、最終的には、層間接続用電極を介してスパイラル状にグリーンシート41上の内部電極42を接続するように位置決めする。図4における破線は、隣接するグリーンシート41内に設けた層間接続用電極相互の接続態様を示す。
上記の積層工程では、キャリアフィルムとグリーンシートとが接合したまま積層チップインダクタ形成用部材を積層し、仮圧着した後キャリアフィルムを剥がすという作業を繰り返す。このとき、層間接続用電極と内部電極との密着性が優れており、かつキャリアフィルムを剥がす際にコイル部分の内部電極が層間接続用電極の「抜け止め」の役割を果し、層間接続用電極がキャリアフィルム上に残りキャリアフィルムと共に抜けてしまうトラブルはない。
<実施例>
ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるキャリアフィルム上に、層間接続用電極(従来のスルーホールに形成していた電極と同等の機能を有するもの)となる電極材料としての銀(Ag)ペーストを予めパターン印刷し乾燥させた。その個々のパターンの形状は、直径が約100μmで高さが乾燥後のグリーンシートの厚さ設計値より約5μm高くなるように印刷した。次に、グリーンシートを構成するフェライト材料をNi−Cu−Znフェライト粉末およびバインダ樹脂としてのアクリル樹脂を用いて調製し、このフェライト材料を上記銀ペーストがパターン印刷されたキャリアフィルムの上に、グリーンシートの乾燥後の膜厚が約10μmになるようにコーターにてドクターブレード法で連続塗布し、乾燥させてグリーンシートを作製した。この際、層間接続用電極の上にもフェライト材料が覆い被さっていた。
次に、作製したグリーンシートを、精密研磨テープとの接触を可能とする機能を有する、図3に示す装置で連続走行させて、上記パターン印刷された層間接続用電極の上に覆い被さっているフェライト材料を研磨除去し層間接続用電極の表面を露出させた。層間接続用電極の表面が十分に電気的導通のとれる面積程度まで露出したことを確認した後、銀(Ag)ペーストを表面が露出した層間接続用電極の上およびグリーンシートの所定の領域上にパターン印刷して内部電極を作製し積層チップインダクタ形成用部材を完成させた。
この積層チップインダクタ形成用部材を上述のように位置合わせを行いながら所定枚数、積層とキャリアフィルムの剥離を繰り返し、加圧接着、裁断、焼成して、最終製品としての積層チップインダクタ部品を得た。
得た積層チップインダクタ部品に要求される性能について試験を行ったところ、従来の製造方法で得られた部品と略同等の性能を有していることを確認した。
本発明の製造方法による、積層チップインダクタ形成用部材の製造時間を知るために、モデルサンプルを設定し、例えば以下の製造条件で積層チップインダクタ形成用部材を製造した。
製造するグリーンシート1枚(以下、「1pc」という)のサイズ:
100mm x 100mm
キャリアフィルムシートの流れ方向における1pcのピッチ:
100mm(10pcs/1m)
1バッチのキャリアフィルムシートの長さ:
300m(3000pcsに相当)
上記の条件でキャリアフィルムシートを走行させ、積層チップインダクタ形成用部材を製造時間測定用に3000枚を作製した。この場合、層間接続用電極を形成する接続電極印刷工程(図2(b)参照)、フェライト塗料を塗布するグリーンシート形成工程(図2(c)参照)、層間接続用電極を覆っているフェライト層を除去する研磨工程(図2(d)参照)およびコイルパターンとなる電極を印刷する電極印刷工程(図2(e)参照)の各工程を順次経て積層チップインダクタ形成用部材を作製した。3000枚の積層チップインダクタ形成用部材を作製するのに要した時間は、13時間であった。
<比較例>
従来の、積層チップインダクタ形成用部材の製造方法として前述した図1に示す方法を使用し、上記の実施例の製造条件と同一の条件で、実施例で得たと同じ積層チップインダクタ形成用部材を製造時間測定用に3000枚を作製した。この場合は、フェライト塗料を塗布するグリーンシート形成工程(図1(b)参照)、層間接続用電極用スルーホールを形成するレーザー加工工程(図1(c)参照)および層間接続用およびコイルパターンとなる電極を印刷する電極印刷工程(図1(d)参照)の各工程を順次経て積層チップインダクタ形成用部材を作製した。3000枚の積層チップインダクタ形成用部材を作製するのに要した時間は、32時間であった。そのうち70%以上の時間をレーザー加工に費やしており、この工程の加工時間が極めて長いことがわかる。
この結果と前述の実施例の結果との比較から、本発明の製造方法によると、製造時間が約40%に短縮することが分かった。
本発明に係る積層チップインダクタ形成用部材および積層チップインダクタ部品の製造方法は、パターン印刷技術を駆使することによりスルーホールの形成の必要性を回避することができ、さらにコストの削減、製造時間の短縮化、生産性の向上を達成することができる。そして、得られる積層チップインダクタ形成用部材は層間接続用電極と内部電極との密着性が優れ、かつ表面の平面性が良好で、積層チップ電子部品の一種である積層チップインダクタを製造するのに極めて有用なものである。
従来の積層チップインダクタ形成用部材の製造方法を示す工程図である。 本発明に係る積層チップインダクタ形成用部材の製造方法を示す工程図である。 本発明に係る積層チップインダクタ形成用部材の製造方法に用いる、フェライト層を研磨するための精密研磨テープを用いる方法を実施する装置の説明図である。 本発明に係る積層チップインダクタ形成用部材を用いて積層チップインダクタ部品を製造する際の、積層チップインダクタ形成用部材を積層する態様の説明図である。
符号の説明
1・・・キャリアフィルム
2・・・グリーンシート
3・・・スルーホール
4・・・層間接続用電極部分
5・・・内部電極部分
6・・・層間接続用電極
7・・・内部電極
31・・・グリーンシート
32・・・グリーンシート供給スプール
33・・・グリーンシート巻取りスプール
34・・・精密研磨テープ
35・・・研磨テープ供給スプール
36・・・研磨テープ巻取りスプール
37・・・コンタクトロール
38・・・キャリアフィルム
41・・・グリーンシート
42・・・内部電極

Claims (4)

  1. コイル配線接続用の層間接続用電極をキャリアフィルム上に形成し、次いで該層間接続用電極上およびキャリアフィルム上にフェライト層を全面塗布しグリーンシートを作製し、該層間接続用電極上を覆っているフェライト層を研磨して除去し該層間接続用電極の表面を露出させ、さらに、該層間接続用電極の表面を覆うように該層間接続用電極および該フェライト層の上にコイル部となる内部電極を形成することを特徴とする積層チップインダクタ形成用部材の製造方法。
  2. 前記研磨を、精密研磨テープを用いる方法、ブレード研磨法または固定砥粒を使用する方法のいずれかの方法で行うことを特徴とする請求項1に記載の積層チップインダクタ形成用部材の製造方法。
  3. 前記グリーンシートが帯状の連続したグリーンシートであり、該グリーンシートを連続走行させ、精密研磨テープに接触させて研磨を行うことを特徴とする請求項1に記載の積層チップインダクタ形成用部材の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された積層チップインダクタ形成用部材を用いることを特徴とする積層チップインダクタ部品の製造方法。
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