JP5660844B2 - 自動車用ワイパーブレード - Google Patents

Description

本発明は自動車用ワイパーブレードに係り、より詳しくは、ヒンジ剛性を補強して、組立性及びガラス掃除時の振れを改善して作動性能を向上させた水滴と異物などを除去する自動車用ワイパーブレードに関する。

一般に、車両の前方のウインドシールドガラスと後方のリアウィンドウの外側に装着されるワイパーは、雨または雪が降るとき、自動車を運転する運転手の視野を確保するために、残留している雨水や異物などを除去するためのもので、車両に設置されたワイパー駆動用モーターの駆動力をリンク機構を介してワイパーアームに伝達するとともに、このワイパーアームが所定の角度で往復運動できるように構成されている。
そして、ワイパーアームの先端にはワイパーブレード（ｗｉｐｅｒ ｂｌａｄｅ）が装着され、このワイパーブレードの端部に取付けられたブレードラバーが車両のガラスに密着した状態で左右に往復運動しながら、ガラス面に沿って流れる雨水またはその他の異物を除去する。

車両運行中に雨や雪あるいは埃などで運転者が視野を確保しにくい場合、運転者がワイパーを作動させれば、モーター駆動によってワイパーアームが回動するとともに、ワイパーアームの端部のワイパーブレードが回動することにより、ワイパーブレード端部のブレードラバーでガラスを拭くことができる。
添付図面の図１は自動車用ワイパーブレードを示す分解斜視図、図２は従来のワイパーブレードのプライマリーカバーとセカンダリーレバーを示す部分斜視図、図３は従来のワイパーブレードのヒンジ結合構造を示す部分斜視図、図４は図３のＡ−Ａ線に沿って示す内部断面図である。

図１に示すように、ワイパーブレードは、車両ガラスに密着した状態でウインドシールドガラスまたはリアウィンドウを拭くブレードラバー４０と、ワイパーアーム５０に連結設置されるプライマリー（Ｐｒｉｍａｒｙ）カバー１０と、このプライマリーカバー１０の両側に備えられるセカンダリー（Ｓｅｃｏｎｄａｒｙ）レバー２０と、それぞれのセカンダリーレバー２０の一側に備えられ、前記ブレードラバー４０を支持するヨーク３０とからなる。
このようなワイパーブレードは、曲面に形成されたガラス面を拭く過程で、ワイパーの作動によってブレードラバー４０を支持するヨークとセカンダリーレバー２０がヒンジを中心に角度変化することにより、ブレードラバー４０が弓状になった状態でガラス面を拭くことになる。

しかし、図２に示すように、従来のワイパーブレードは、セカンダリーレバー２０がプライマリーカバー１０のヒンジ（射出成形）１１に上下方向に締まりばめで組み立てられるため、プライマリーカバー１０に破損が発生し、これにより外観が低下する問題がある。
また、図３に示すように、プライマリーカバー１０のヒンジ１１とセカンダリーレバー２０の間の狭小な接触部によって、ガラスを拭くときに振れが発生し、これによりワイパーの作動性能が落ちる問題が発生する。
参考として、図２において、未説明符号１３はヒンジ１１の剛性を補強するために射出成形されるプラスチック材のヒンジ補強リブ１３である。

特開２００９−２０２７３０号公報

本発明は前記問題点を解決するためになされたもので、プライマリーカバーとセカンダリーレバー間の組立性とヒンジ剛性を改善するために、アダプダ及びヒンジ部材などを構成し、プライマリーカバーとアダプダ間の接触面積を増大して安定的な結合構造を形成することにより、ガラスの掃除の際、ワイパーの性能を向上させることができる自動車用ワイパーブレードを提供することにその目的がある。

前記のような目的を達成するために、本発明は、レバーリベッティングホールが形成されたセカンダリーレバー、長手方向に形成されたガイドリブと、このガイドリブの後方に形成される係合突起と、アダプダリベッティングホールとを含むアダプダ、及び、前記ガイドリブが挿入されるガイド溝と、前記係合突起が係合されるロック孔とを含むプライマリーカバー、からなり、前記レバーリベッティングホールとアダプダリベッティングホールを貫くヒンジ部材が装着されることを特徴とする。

前記セカンダリーレバーとアダプダの間に、両側面が勾配を持つように形成され、前記ヒンジ部材が前記両側面を貫通するスペーサーをさらに含むことを特徴とする。

前記プライマリーカバーの内側には前記ガイド溝の上方から突出するカバー接触部が形成され前記アダプダの外側面に接触支持されることを特徴とする請求項１に記載の自動車用ワイパーブレード。

前記ガイドリブは前記ガイド溝に沿ってスライドして挿入されることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の自動車用ワイパーブレード。

前記ガイドリブがアダプダの下端から斜めに形成され、前記ロック孔がプライマリーカバーの下端まで延設され、前記ガイドリブが前記ガイド溝に上下方向に締まりばめで結合されることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の自動車用ワイパーブレード。

本発明によるワイパーブレードは、プライマリーカバーとセカンダリーレバーの間に、スライド組立及びロック結合のためのアダプダを追加し、前記セカンダリーレバーとアダプダをリベットなどでヒンジ結合することで、組立性及びヒンジ剛性を向上させる効果を得ることができ、プライマリーカバーとアダプダ間の結合を支持することができる広接触面積のカバー接触部によって安定した結合構造を提供し、これによりガラスの掃除時の振れが改善されてワイパーの作動性能を向上させることができる。
また、本発明は、組立性の向上によってワイパーの量産性が向上され、アダプダを利用したスライド方式の側面方向への組立または締まりばめ方式の上下方向への組立及びリベッティングなどによって、ワイパーの作動の際、プライマリーカバーとセカンダリーレバーの間に発生する遊隔をなくして耐久性を向上させることができる。

自動車用ワイパーブレードを示す分解斜視図である。 従来のワイパーブレードのプライマリーカバーとセカンダリーレバーを示す部分斜視図である。 従来のワイパーブレードのヒンジ結合構造を示す部分斜視図である。 図３のＡ−Ａ線に沿って示す内部断面図である。 本発明による自動車用ワイパーブレードの一実施例を示す分解斜視図である。 本発明によるプライマリーカバーの内側構造を示す部分斜視図である。 本発明によるワイパーブレードのスライド結合過程を示す側面図である。 本発明によるワイパーブレードの一実施例を示す結合斜視図である。 図８のＢ−Ｂ線及びＣ−Ｃ線に沿って示す内部断面図である。 本発明によるアダプダの他の実施例を示す斜視図である。 本発明の他の実施例によるプライマリーカバーの内側構造を示す部分斜視図である。 本発明によるワイパーブレードのスライド結合過程を概略的に示す側面図である。

本発明は、車両の前方または後方のガラス（ウインドシールドガラスまたはリアウィンドウ）に残留している雨水や異物などを除去するための自動車用ワイパーブレードに関するもので、ワイパーブレードのプライマリーカバー１００とセカンダリーレバー２００の間の組立性とヒンジ剛性を改善し、安定した結合構造を提供することで、ワイパーの清掃性能を向上させる。

以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
図５は本発明による自動車用ワイパーブレードの一実施例を示す分解斜視図、図６は本発明によるプライマリーカバーの内側構造を示す部分斜視図、図７は本発明によるワイパーブレードのスライド結合過程を示す側面図である。
また、図８は本発明によるワイパーブレードの一実施例を示す結合斜視図、図９は図８のＢ−Ｂ線及びＣ−Ｃ線に沿って示す内部断面図である。
図に示す通り、本発明は、プライマリーカバー１００とセカンダリーレバー２００間の組立性とヒンジ剛性を改善するために、既存の射出成形されるプラスチック材のヒンジ（図２及び図３の１１参照）の代わりに高剛性のヒンジ部材（例えば、リベット）２２０を採用し、プライマリーカバー１００とセカンダリーレバー２００の間に装着可能なアダプダ３００が付け加えられたワイパーブレードを構成する。

これにより、本発明によるワイパーブレードは、レバーリベッティングホール２１０が形成されたセカンダリーレバー２００と、このセカンダリーレバー２００の一側（プライマリーカバー１００と組み立てられる部分）を取り囲むように装着されるアダプダ３００と、このアダプダ３００がスライド挿入されてロック結合されるプライマリーカバー１００及びセカンダリーレバー２００とアダプダ３００との間に設置されるスペーサー４００からなる。

本発明において、アダプダ３００とスペーサー４００には、セカンダリーレバー２００に組み立てられるとき、レバーリベッティングホール２１０に対して一直線上に位置することができるアダプダリベッティングホール３３０とスペーサーリベッティングホール４３０がそれぞれ形成され、このレバーリベッティングホール２１０とアダプダリベッティングホール３３０及びスペーサーリベッティングホール４３０を同時に貫いて設置されるヒンジ部材２２０が取付けられることで、プライマリーカバー１００とセカンダリーレバー２００間の組立性及びヒンジ剛性が向上する。

一方、アダプダ３００とプライマリーカバー１００間の結合力を増大させるために、アダプダ３００には、下端部に長手方向に長く形成されるガイドリブ３１０と、このガイドリブ３１０の後方に形成される係合突起３２０が備えられ、プライマリーカバー１００には、ガイドリブ３１０がスライド挿入されるガイド溝１１０と、係合突起３２０が係合されるロック孔１２０とが備えられる。
このような結合構造において、ガイド溝１１０に沿ってスライドするガイドリブ３１０により、アダプダ３００、即ちセカンダリーレバー２００が組み立てられているアダプダ３００がプライマリーカバー１００の内側に挿入され、アダプダ３００の最終組立位置で係合突起３２０がロック孔１２０に挿入されて係合されることで組み立てられる。

また、本発明によるワイパーブレードは、スペーサー４００の両側面４１０が勾配を持ち、上端面４２０の高さが一側から他側まで徐々に高くなることにより、図７に示すように、アダプダ３００がセカンダリーレバー２００上に斜めに重畳し、これによりプライマリーカバー１００との組み立てが容易になる。
さらに、本発明によるプライマリーカバー１００は、内側にガイド溝１１０の上方からカバー接触部１３０が突設され、プライマリーカバー１００とアダプダ３００の組み立ての際、このカバー接触部１３０がアダプダ３００の外側面に接触して支持する。

その際、カバー接触部１３０とアダプダ３００の外側面が対応する形状または類似の形状に形成されることで、相互間の接触面積が既存のものに比べて非常に広くなりプライマリーカバー１００とアダプダ３００が安定的に結合される。
したがって、本発明によるワイパーブレードは、組立性及びヒンジ剛性が向上し、ガラス清掃の際、ワイパーの効率が向上し、量産性が高くなり、プライマリーカバー１００とセカンダリーレバー２００の間に遊隔がなくなって耐久性が向上する。
図９において、符号３０と４０はそれぞれヨークとブレードラバーを示す。
本発明において、セカンダリーレバー２００とアダプダ３００はスチー素材でなり、プライマリーカバー１００はプラスチック製である。

前記のように構成された本発明による実施例の組立過程を以下に説明する。
まず、セカンダリーレバー２００上にスペーサー４００を組み立ててレバーリベッティングホール２１０とスペーサーリベッティングホール４３０の位置を一致させた後、このスペーサー４００上にアダプダ３００を組み立ててスペーサーリベッティングホール４３０とアダプダリベッティングホール３３０を一致させる。その後、ヒンジ部材２２０としてリベットを用いて構造物のリベッティングホール２１０、３３０、４３０を同時に貫いてリベッティングしてヒンジ結合する。

この際、セカンダリーレバー２００及びスペーサー４００が組み立てられたアダプダ３００を、アダプダ３００の係合突起３２０が先に挿入されるように、プライマリーカバー１００のガイド溝１１０に沿ってスライド挿入して、この係合突起３２０がプライマリーカバー１００のロック孔１２０に係合されるようにする。これにより、アダプダ３００が最終組立位置に固定され本発明による組み立てを完了する。
以下、本発明の他の実施例の説明において、前記と同等な部分については重複説明を省略する。

添付図面の図１０は本発明によるアダプダ３００の他の実施例を示す斜視図、図１１は本発明の他の実施例によるプライマリーカバーの内側構造を示す部分斜視図、図１２は本発明によるワイパーブレードのスライド結合過程を概略的に示す側面図である。
図１０に示すように、本発明の他の実施例において、アダプダ３００は下端部から外方にガイドリブ３１０が突設され、このガイドリブ３１０は下向きに斜めに形成され、これによりアダプダ３００の側面とガイドリブ３１０が互いに直角より大きな鈍角をなす。
そして、アダプダ３００の上下方向への組み立てのために、プライマリーカバー１００のガイド溝１１０も、図１１に示すように、下向きに傾いて形成され、アダプダ３００の係合突起３２０が挿入されるロック孔１２０は下端まで延設される。

このような構造により、図１２に示すように、アダプダ３００をプライマリーカバー１００の下から上向きに挿入するかあるいはプライマリーカバー１００をアダプダ３００上に被せて組み立てることができる。この際、アダプダ３００のガイドリブ３１０は弾性によって締まりばめ方式でプライマリーカバー１００のガイド溝１１０に挿入され、アダプダ３００の係合突起３２０はプライマリーカバー１００の下端に開口されたロック孔１２０に挿入されて組み立てられる。
この際、アダプダ３００のガイドリブ３１０は上下方向への結合剛性を増大させ、係合突起３２０は左右方向への結合剛性を増大させる。
このように、本発明によるアダプダ３００がプライマリーカバー１００に上下方向への締まりばめで組み立てられることにより、結合剛性が一層増大する。

前述の通り、本発明は、既存の射出方式によるヒンジ（図２及び図３の１１参照）の代わりに、高剛性のヒンジ部材２２０とアダプダ３００などを用いてヒンジ剛性を補強し、組立性を改善するだけでなく、プライマリーカバー１００とアダプダ３００の間に広い面積のカバー接触部１３０も提供することで、プライマリーカバー１００とセカンダリーレバー２００間の安定した結合構造により、ガラスの掃除の際の振れを改善してワイパーの作動性能を増大させることができる。

以上、本発明に関する好ましい実施例を説明したが、本発明は前記実施例に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。

本発明は、組立性及びヒンジ剛性を補強して、ガラスの掃除の際に振れを改善して作動性能を向上させた自動車用ワイパーブレードに適用可能である。

１００ プライマリーカバー
１１０ ガイド溝
１２０ ロック孔
１３０ カバー接触部
２００ セカンダリーレバー
２１０ レバーリベッティングホール
２２０ ヒンジ部材
３００ アダプダ
３１０ ガイドリブ
３２０ 係合突起
３３０ アダプダリベッティングホール
４００ スペーサー
４１０ 両側面
４２０ 上端面
４３０ スペーサーリベッティングホール

Claims (4)

1. レバーリベッティングホールが形成されたセカンダリーレバー、
   長手方向に形成されたガイドリブと、このガイドリブの後方に形成される係合突起と、アダプダリベッティングホールとを含むアダプダ、及び、
   前記ガイドリブが挿入されるガイド溝と、前記係合突起が係合されるロック孔とを含むプライマリーカバー、からなる自動車用ワイパーブレードであって
   前記レバーリベッティングホールとアダプダリベッティングホールを貫くヒンジ部材が装着され、
   前記ガイドリブが前記アダプダの下端から斜めに形成され、
   前記ロック孔が前記プライマリーカバーの下端まで延設され、
   前記ガイドリブが前記ガイド溝に上下方向に締まりばめで結合されたことを特徴とする自動車用ワイパーブレード。
2. 前記セカンダリーレバーと前記アダプダの間に、両側面が勾配を持つように形成され、前記ヒンジ部材が前記両側面を貫通するスペーサーをさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の自動車用ワイパーブレード。
3. 前記プライマリーカバーの内側には前記ガイド溝の上方から突出するカバー接触部が形成され前記アダプダの外側面に接触支持されたことを特徴とする請求項１に記載の自動車用ワイパーブレード。
4. 前記ガイドリブは前記ガイド溝に沿ってスライドして挿入されたことを特徴とする請求項１ないし３のいずれか１項に記載の自動車用ワイパーブレード。
   
   

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