JP5659884B2 - 貼り合せ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貼り合せ装置、貼り合せ方法および照明装置の製造方法に関する。
集積回路、発光素子、受光素子等の能動素子、抵抗等の受動素子などの電子部品に樹脂フィルムなどを貼り合せ、電子部品と外気との接触を遮断するように封止した電子装置が注目されている。このような電子装置は、屋外や湿度の高い環境での使用に適している。
特許文献1には、開閉する上盤と下盤のそれぞれの対向面に吸引手段、加圧手段及び加熱手段を備えた真空積層装置のチャンバへ、溝幅が0.2mm以上でかつ溝深さが0.1〜0.4mmの凹凸面を有する被積層材、積層材及び弾性材をこの順序で二の搬送材に載置・挟持して搬入し、前記チャンバを気密に閉鎖し、前記吸引手段で前記チャンバ内を減圧し、前記加圧手段と前記加熱手段で前記搬送材と前記弾性材を介して前記被積層材及び積層材を加圧・加熱し、前記積層材が前記被積層材の凹凸面の溝内を被着するように成形する真空積層装置による積層成形方法が記載されている。
特開2009−190344号公報
ところで、樹脂フィルムなどを貼り合せた電子装置では、基板に搭載された電子部品の凹凸に追従して、樹脂フィルムが貼り合わされることが求められている。
これまで用いられてきた貼り合せ装置(特許文献1における真空積層装置)においては、能動素子、受動素子を搭載して表面に凹凸の生じた基板(被貼り合せ部材)(特許文献1における被積層材)に樹脂フィルム(貼り合せ部材)(特許文献1における積層材)を貼り合せるにあたって、伸縮性、可撓性、弾性および耐熱性を有するダイアフラムと呼ばれる膜(シート)を空気の圧力で膨張させ、樹脂フィルムを基板に押し当てることで、樹脂フィルムを変形させて基板の表面の凹凸に追従させていた。
しかし、ダイアフラムを用いた貼り合せ装置では、ダイアフラムは被貼り合せ部材の全体を覆うように押し当てられるので、取り扱うことができる被貼り合せ部材の凹凸の大きさは、ダイアフラムの凹凸への追随性によって制限されていた。
なお、特許文献1では、積層材とダイアフラムとの間に弾性体を設けているが、弾性体はダイアフラムの凹凸追従性を改善するに過ぎず、被貼り合せ部材の凹凸の大きさには依然制限があった。
また、ダイアフラムを用いた貼り合せ装置では、凹凸のある部材(基体)を被貼り合せ部材とし、能動素子、受動素子を搭載した基板を貼り合せ部材として接着剤を介して貼り合せる場合においても、同様に取り扱うことができる被貼り合せ部材の凹凸の大きさは、ダイアフラムの凹凸への追随性によって制限されていた。
そのため、本発明の第一の目的は、被貼り合せ部材の凹凸の大きさの影響を受けにくい貼り合せ装置等を提供することにある。
また、これまで用いられてきた貼り合せ装置は、ダイアフラムの内外を減圧・加圧制御することが必要であり、装置が高価になってしまうという問題点があった。
そのため、本発明の第二の目的は、凹凸を有する被貼り合せ部材に対する貼り合せ部材の貼り合せを、安価な装置を用いて行なえるようにすることにある。
さらにまた、加工対象物(被貼り合せ部材および貼り合せ部材)の加熱に関して、これまで用いられてきた貼り合せ装置では、加工対象物が減圧完了前に加熱されてしまい、気泡を巻き込んでしまう懸念がある。そのため、貼り合せを行なう温度や、貼り合せ部材の軟化温度および表面形状に制約があった。すなわち、これまで用いられてきた貼り合せ装置においては、所定の貼り合せ温度に加熱された平坦なステージ上に加工対象物を面接触させて載せるため、短時間に貼り合せ部材の温度が上昇し、減圧が完了する前に貼り合せ部材が軟化して被貼り合せ部材に密着してしまい、気泡を巻き込んでしまうという問題点があった。
そのため、本発明の第三の目的は、減圧中に加工対象物が加熱されるのを抑制するとともに、加圧時には加工対象物を速やかに加熱することができる貼り合せ装置等を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される貼り合せ装置は、表面に凹凸を有する第1の部材と、第2の部材とを貼り合せる貼り合せ装置であって、第1の部材と、第1の部材の一方の表面の一部に重ねられた第2の部材とを、第1の部材側から保持する保持部材と、第1の部材および第2の部材を介して保持部材に対向して設けられ、第2の部材に対応する加圧面を有する加圧部材と、加圧部材の加圧面と第2の部材との間に設けられた、通気性を有する弾性体と、第1の部材および第2の部材を加熱する加熱手段と、加圧部材の加圧面を、弾性体を介して、第2の部材側から保持部材に向けて加圧する加圧手段とを備え、保持部材は、加圧部材の加圧面と対向する部分に孔部を備え、孔部が保持部材より厚いとともに通気性を有する他の弾性体を備えている。なお、第1の部材は、電子部品を少なくとも一方の面に搭載した形態であってもよい。
このような貼り合せ装置において、第1の部材は少なくとも1つの凹部を有し、第2の部材は凹部の底部に重ねられ、加圧部材の加圧面が凹部に入り込んで加圧することを特徴とすることができる。
また、このような貼り合せ装置において、保持部材、加圧部材、弾性体を収容する収容容器と、収容容器の内部を減圧する減圧手段とをさらに備えることを特徴とすることができる。
さらに弾性体および他の弾性体は、連続気泡を有していることを特徴とすることができる。そして、弾性体および他の弾性体は、シリコーンスポンジであることを特徴とすることができる。
本発明によれば、被貼り合せ部材の凹凸の大きさに影響を受けにくい貼り合せ装置等が提供できる。
本実施の形態が適用される貼り合せ装置の一例を示す図である。 本実施の形態のおける貼り合せ装置により製造される加工対象物の一例としての照明装置を示す図である。 発光素子を備えた発光素子パッケージの構成の一例を説明するための図である。 発光素子パッケージの製造方法を説明する図である。 貼り合せ装置による貼り合せ方法の一例を説明するフローチャートである。 加工対象物が照明装置であるとした場合に、図5に示した設置工程および加圧工程を説明する断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施の形態が適用される貼り合せ装置の説明にあたっては、被貼り合せ部材にはリフレクタ、接着フィルム、発光部品が搭載された基板等が対応し、貼り合せ部材を、基板上に搭載された発光部品を外気に対して封止する封止フィルムおよび水分の浸透を抑制するバリアフィルムが対応するとして説明する。なお、接着フィルムはリフレクタと発光部品が搭載された基板とを接着する部材である。あらかじめ、発光部品が搭載された基板を接着フィルムでリフレクタに貼り合せて被貼り合せ部材を形成した後に、被貼り合せ部材と貼り合せ部材とを貼り合せてもよいが、被貼り合せ部材の構成部材(リフレクタ、接着フィルム、発光部品が搭載された基板)および貼り合せ部材の構成部材(封止フィルム、バリアフィルム)を重ね合せた後、一括して貼り合せを行なってもよい。後者の方法は工程が短くなるので好ましい。本実施の形態では一括して貼り合せる場合について説明する。
すなわち、本実施の形態が適用される貼り合せ装置は、リフレクタ上に接着フィルム、発光部品が搭載された基板、封止フィルム、バリアフィルムが順に貼りあわされた照明装置を製造する。
なお、リフレクタは、発光部品からの光を予め定められた方向に集光する役割を有しているため、断面形状が凹状の長尺の部材である。そして、リフレクタの凹部の底部に発光部品が配置されている。リフレクタの底部に搭載された発光部品の高さより、リフレクタの凹状の底から両端部までの高さの方が大きい。
なお、本実施の形態が適用される貼り合せ装置は、本実施の形態で説明する照明装置に限らず、他の電子装置に適用することができる。また、被貼り合せ部材は、リフレクタのような大きな凹凸を有する部材に限らず、小さな凹凸を有する部材とすることもできる。例えば、太陽電池の製造において、セルの凹凸に追従して封止材を貼り合せる場合や、プリント配線板の製造において、導体回路の凹凸に追従してカバーレイを貼り合せる場合にも適用することができる。
(貼り合せ装置1)
図1は本実施の形態が適用される貼り合せ装置1の一例を示す図である。図1(a)は断面図、図1(b)は図1(a)のIB−IB線での断面図である。なお、図1(a)は図1(b)のIA−IA線での断面図である。
貼り合せ装置1は、上方に開いた底部71と、底部71の上方の開口部を覆う蓋部72とで構成された収容容器73を備えている。収容容器73は、例えば箱型であって、蓋部72側およびいずれの側面側から見た平面形状もそれぞれ長方形である。
収容容器73の底部71および蓋部72は、例えばステンレス鋼(SUS)などの金属で構成されている。そして、蓋部72と底部71とは、Oリング等の真空シール材74を介して接するとともに、図示しないトグルクランプなどによって、着脱可能に固定されている。
貼り合せ装置1は、収容容器73内の底部71側に発熱体75を備えている。なお、発熱体75は、伝導により熱が底部71に逃げないように、底部71から浮かせて固定されている。なお、浮かせて固定するとは、伝導により、発熱体75の発生した熱が、底部71に逃げるのを抑制できるように、接触面積の少ない支柱等(不図示)により支えられていることをいう。これにより、発熱体75は、後述する保持部材81を効率よく加熱できるようになっている。発熱体75としては、例えばシリコーンゴムシートにより覆われたシリコーンラバーヒータなどを用いることができる。
さらに、発熱体75上には、発熱体75に接するように、例えばアルミニウムなどの熱伝導率の高い金属による支持体76が設けられている。支持体76は、発熱体75が発生した熱を受けて加熱されるが、熱伝導率が高いため、均一な温度分布が得られる。
そして、貼り合せ装置1は、収容容器73内の支持体76上に、第1の部材の一例としての被貼り合せ部材110と第2の部材の一例としての貼り合せ部材120とからなる加工対象物100(図1(b)参照)を保持するための保持部材81を備えている。ここでは、貼り合せ前において、被貼り合せ部材110と貼り合せ部材120とを重ねた状態も、貼り合せにより被貼り合せ部材110と貼り合せ部材120とが貼り合わされた状態も加工対象物100と表記する。
本実施の形態において説明する加工対象物100は、照明装置10(後述する図2(a)、(b)および(c)参照)であって、前述したように被貼り合せ部材110と貼り合せ部材120とからなるものである。そして、被貼り合せ部材110は、リフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21により構成されている。ここで、リフレクタ34が反射部材に、接着フィルム33が接着用材に、発光素子パッケージ60が発光部品または電子部品に対応する。また、貼り合せ部材120は、封止フィルム31とバリアフィルム32とにより構成されている。ここで、封止フィルム31が封止用材に、バリアフィルム32が防湿用材に対応する。
よって、図1(b)では、被貼り合せ部材110の断面形状を、リフレクタ34を示す凹状の部分と接着フィルム33、基板21を示す長方形の部分とで表記し(部分の間を破線で示す)、貼り合せ部材120を封止フィルム31、バリアフィルム32を示す長方形で表記している。なお、図1(a)では、被貼り合せ部材110および貼り合せ部材120を表記していない。
保持部材81は、被貼り合せ部材110の凹部の外側を保持できるよう、上方に開いた凹部を有している。そして、凹部の底部が支持体76に接するようにして支持されている。さらに、保持部材81の凹部の底部には、後述する複数の第2の弾性体84をそれぞれが収容できるように複数の孔部81aが設けられている。
本実施の形態では、被貼り合せ部材110が電子部品の一例としての発光素子パッケージ60を搭載している。なお、貼り合せ部材120が電子部品を搭載していてもよい。
以上説明したように、貼り合せ装置1では、発熱体75が発生した熱は、発熱体75に接して設けられた支持体76を加熱し、支持体76が支持体76上に設けられた保持部材81を加熱する。そして、保持部材81が、加工対象物100を加熱する。なお、保持部材81と加工対象物100との間には後述する第2の弾性体84が設けられている。
発熱体75がシリコーンラバーヒータである場合、保持部材81を例えば、室温〜200℃に加熱することができる。
さらに、貼り合せ装置1は、収容容器73内の支持体76に接するように設けられ、支持体76の温度を計測するための、例えば熱電対などの温度センサ77を備えている。なお、温度センサ77は、保持部材81に接するように設けられてもよい。
一方、貼り合せ装置1は、収容容器73の蓋部72の内側に、加圧部材82を備えている。加圧部材82は、保持部材81に対向するように設けられている。そして、加圧部材82が被貼り合せ部材110の凹部の底部に入り込んで、凹部に設けられた貼り合せ部材120を加圧できるように、加圧部材82の断面形状は凸状になっている。凸部の先端の加圧面82aは貼り合せ部材120を加圧できるよう、貼り合せ部材120に対応した面積を有している。
そして、加圧部材82の長さ(凸状の断面に直交する方向の長さ)は、保持部材81に対向できるように、保持部材81の長さと同様な長さになっている。すなわち、加圧部材82は、断面形状が凸状の長尺の部材であって、加工対象物100を介して、保持部材81と嵌合するようになっている。なお、加圧部材82の凸部の形状は、加工対象物100の形状、すなわち被貼り合せ部材110の凹部の形状および被貼り合せ部材110の凹部の底部に設けられる貼り合せ部材120の形状に合せて設定すればよい。ここでは加圧部材82の凸部の加圧面82aは平坦であるとして説明するが、貼り合せ部材120を被貼り合せ部材110に対して、良好に貼り合せられる形状とすればよい。よって、加圧面82aは、その断面が先端が尖った山型であっても、逆に凹んだ谷型であってもよく、円錐状など他の形状であってもよい。
そして、加圧部材82は両端部が2本の接続棒78のそれぞれの一端に固定されている。2本の接続棒78のそれぞれの他端は、蓋部72に設けられた開口を通して、蓋部72の外側に設けられた駆動部材79に固定されている。
接続棒78および駆動部材79は、例えばSUS等の金属で構成されている。
そして、駆動部材79は、シリンダ92を介して蓋部72の裏面に固定されている。シリンダ92は、例えばエアーシリンダ等であって、内部のピストンが空気圧により移動することにより、図1(a)の矢印Aの方向に長さが変化する。これにより、駆動部材79と蓋部72との距離が変化する。そして、接続棒78を介して、加圧部材82が保持部材81に近づく方向に移動する。
加圧部材82が移動する距離は、加圧部材82が保持部材81に近づく方向に移動し、保持部材81上に設置された加工対象物100を、加圧部材82によって加圧できる値に設定されている。
そして、接続棒78の周りは、例えば側面が蛇腹状に加工された金属筒であるベローズ80で覆われている。ベローズ80は、真鍮などの柔らかい金属で構成され、蛇腹により筒の長さを変化させることができる。ベローズ80の一端は蓋部72の外側に固定されている。一方、ベローズ80の他端は駆動部材79に固定されている。これらの固定部分は、収容容器73が減圧されたときに、空気が入りこまないように溶接されている。
これにより、収容容器73を減圧した状態においても、加圧部材82を移動させて、加工対象物100を加圧することができる。
加圧部材82の加圧面82aには、通気性と耐熱性を有する弾性体の一例としての第1の弾性体83が設けられている。第1の弾性体83は、図1(a)に示すように、加圧部材82の加圧面82aに沿って、加圧部材82の長手方向に連続して設けられている。第1の弾性体83は、保持部材81の凹部の加工対象物100と加圧部材82との間にあって、加圧部材82が加工対象物100を加圧したときに、被貼り合せ部材110の凹凸に対応して変形し、貼り合せ部材120が被貼り合せ部材の凹凸に追従するようにしている。
第1の弾性体83は、収容容器73を減圧したときに、第1の弾性体83の内部の空気も排除されるように、内部に設けられた気泡が連なるように連続した連続気泡を有するものが好ましい。第1の弾性体83に独立気泡を有するものを用いると、減圧時に膨張して減圧完了前に第1の弾性体83が加工対象物100を加圧したり、逆に、常圧に戻した際に収縮したりして、減圧前の第1の弾性体83の形状を保てなくなることがある。また、発熱体75からの熱により加熱されるので、加熱温度に耐える耐熱性を有することが好ましい。さらに、加圧部材82により加圧されたときに、被貼り合せ部材の凹凸に追従できる弾性を有することが好ましい。第1の弾性体83としては、シリコーンスポンジなどを用いることができる。連続気泡のシリコーンスポンジの例示としては、信越ファインテック社製のシリコフォーム(登録商標)が利用できる。
さらに、保持部材81の凹部の底に、通気性と耐熱性を有する他の弾性体の一例としての第2の弾性体84が設けられている。複数の第2の弾性体84は、図1(a)に示すように、保持部材81の凹部の底に設けられた複数の孔部81aにそれぞれ収まるように配置されている。第2の弾性体84の厚さは保持部材81の厚さより大きいため、加圧されていない状態においては、第2の弾性体84の表面は保持部材81の底部より突出している。しかし、加圧すると、第2の弾性体84は容易に保持部材81の厚みまで変形することができる。第2の弾性体84は、保持部材81上に被貼り合せ部材110と貼り合せ部材120とが重ねて設置されたときに、保持部材81と被貼り合せ部材110とが直接接触することを抑制する。すなわち、加圧部材82により加圧されるまで、加工対象物100が加熱されるのを抑制する。つまり、保持部材81上に被貼り合せ部材110と貼り合せ部材120とが重ねて設置されたときは、第2の弾性体84を介して、保持部材81の温度より低い温度に加熱される予熱段階である。加圧されて、保持部材81と被貼り合せ部材110とが直接接触することにより、被貼り合せ部材110および貼り合せ部材120が保持部材81の温度に加熱される本加熱段階となる。
第2の弾性体84は、第1の弾性体83と同様に、収容容器73を減圧したときに、第2の弾性体84の内部の空気が排除されるように、内部に設けられた気泡が連なるように連続した連続気泡を有するものが好ましい。また、発熱体75からの熱により加熱されるので、加熱温度に耐える耐熱性を有することが好ましい。さらに、加圧部材82により加圧されたときに、被貼り合せ部材110と保持部材81とが接触して、保持部材81から熱伝導により加工対象物100が加熱されるように、体積が収縮するものが好ましい。よって、加圧部材82が移動する距離は、加圧部材82が保持部材81の方向に移動し、第2の弾性体84の厚さが保持部材81の厚さと同じになるまで体積が収縮して、保持部材81と加工対象物100とが接触し、第1の弾性体83を介して、加圧部材82が加工対象物100を加圧できるように設定されていることが好ましい。
第2の弾性体84としては、第1の弾性体83と同様に、シリコーンスポンジなどを用いることができる。第1の弾性体83および第2の弾性体84の耐熱性については、上限温度として250℃あればよく、特に好ましくは210℃程度であれば良い。
さらに、本実施の形態では孔部81aを複数設けたが、1個でもよい。また、孔部81aの形状は長方形としたが、正方形、円形、楕円形でもよい。孔部81aの形状に合わせて第2の弾性体84の形状を設定すればよい。
なお、保持部材81上に加工対象物100を設置したときに、保持部材81と加工対象物100とが直接接触して、加工対象物100が加熱されてもよい場合には、第2の弾性体84を設けなくともよい。この場合は、孔部81aを設けなくともよい。
貼り合せ装置1は、シリンダ92のピストンを駆動するため、圧縮空気を供給する加圧部91を備えている。さらに、収容容器73を減圧するため、底部71の側面を貫通するガス排気管93を備えている。そして、ガス排気管93を通して、収容容器73の内部を減圧するため、真空ポンプ等で構成された減圧手段の一例としての排気部94を備えている。
また、貼り合せ装置1は、電流を供給して発熱体75を発熱させる加熱部95を備えている。
さらに、貼り合せ装置1は、加圧部91、排気部94、加熱部95を制御する制御部90を備えている。すなわち、制御部90は、温度センサ77により支持体76の温度を計測し、加熱部95が発熱体75に供給する電流を制御して、支持体76の温度を予め定められた温度に設定する。また、排気部94を制御して、収容容器73内を減圧された状態にする。さらに、加圧部91を制御して、シリンダ92の長さを短くして、加圧部材82を保持部材81の方向に移動させ、加工対象物100を加圧し、被貼り合せ部材110に貼り合せ部材120を貼り合せる。このとき、加圧部材82の移動の速度、加圧の圧力、加圧時間を制御する。
また、制御部90は、排気部94を制御して、真空ポンプを停止して、収容容器73内を常圧に戻す。その後、加圧部91を制御して、シリンダ92の長さを長くして、加圧部材82を保持部材81から遠ざけて貼り合せを完了させる。
(照明装置10)
図2は本実施の形態における貼り合せ装置1により製造される加工対象物100の一例としての照明装置10を示す図である。図2(a)は、照明装置10を上面から見た平面図を示し、図2(b)は、図2(a)に示す照明装置10のIIB−IIB線での断面図を示し、図2(c)は、照明装置10のIIC−IIC線での断面図を示している。
照明装置10は、図2(a)、(b)に示すように、表面21aに配線22が設けられた平面形状が長方形の基板21と、基板21の配線22とリード部(後述する図3の発光素子パッケージ60に設けられたアノード用リード部62およびカソード用リード部63)とが接続されるように実装された発光素子パッケージ60とを備えている。後述するように、それぞれの発光素子パッケージ60には、半導体発光素子(LED)である発光素子64が実装されている。そして、発光素子パッケージ60は基板21の長手方向に沿って配列されている。
さらに、照明装置10は、図2(b)、(c)に示すように、基板21の発光素子パッケージ60が実装された表面21a上を、発光素子パッケージ60を含めて覆うように設けられた封止フィルム31と、基板21の発光素子パッケージ60が設けられた表面21a上の封止フィルム31を覆うように設けられたバリアフィルム32とを備えている。
また、照明装置10は、図2(b)、(c)に示すように、基板21の裏面21bに接するように設けられた接着フィルム33と、接着フィルム33を介して基板21の裏面21bに接着するように設けられたリフレクタ34とを備えている。リフレクタ34は、放熱器としての機能も有しており、発光素子64から発生する熱を放熱できるようになっている。
リフレクタ34は、基板21の短手方向の両側において、図2(a)に示すように、基板21の幅からはみ出すように設けられている。そして、基板21の幅からはみ出した部分が、図2(c)に示すように、基板21の表面21a側に折り曲げられて設けられている。これにより、発光素子64から基板21の表面21aに対して斜め方向(側方)に出射した光であっても、リフレクタ34で反射して、基板21の表面21aに対して直交する方向(前方)に集光されるようになっている。
一方、リフレクタ34は、基板21の長手方向においては、図2(a)に示すように、基板21の長手方向の長さよりやや長く設けられている。すなわち、リフレクタ34は基板21を内側に搭載できるようになっている。これにより、基板21はリフレクタ34および封止フィルム31とバリアフィルム32とで覆われ、基板21は外部に露出している部分がなく、高い防水性・耐湿性が得られる。
なお、図2(a)、(b)に示すように、照明装置10には、基板21に設けられた配線22に接続され、基板21の縁から外部に引き出された導線24−1、24−2が設けられていてもよい。導線24−1、24−2は、発光素子パッケージ60内に設けられた発光素子64に電流を供給するために、電源等に接続される。
照明装置10は、リフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21を被貼り付け部材110とし、封止フィルム31、バリアフィルム32を貼り付け部材120としている。そして、被貼り付け部材110であるリフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21に貼り付け部材120である封止フィルム31、バリアフィルム32の複数の部材が貼り付けられる。
以下では、照明装置10の構成部材について詳細に説明する。
[基板21および配線22]
図2に示すように、基板21は、例えば表面21a側から見た平面形状が長方形の板状である。そして、基板21の表面21aには、複数の配線22が設けられている。
図2(a)に示すように、基板21の一方の表面21aには、複数(図2(a)では5個)の発光素子パッケージ60が、基板21の長手方向に沿って列状に設けられている。
そして、複数の配線22は、複数の発光素子パッケージ60を直列に接続するように、それぞれの発光素子パッケージ60のリード部(後述する図3の発光素子パッケージ60に設けられたアノード用リード部62およびカソード用リード部63)を交互に接続するように設けられている。なお、基板21の長手方向の両端部の配線22は、発光素子パッケージ60のリード部(アノード用リード部62またはカソード用リード部63)と導線24−1、24−2とが接続されるように設けられている。
また、基板21の表面21a上には、基板21の表面21aおよび配線22の発光素子パッケージ60の端子が接続される部分を除いた表面に、絶縁性のソルダーレジスト25が設けられている。配線22の発光素子パッケージ60のリード部が接続される部分には、ソルダー(以下では、ハンダと表記する。)が設けられている。そして、配線22と発光素子パッケージ60のリード部(アノード用リード部62およびカソード用リード部63)とは、ハンダを加熱により溶融することで接続される。
基板21には、例えばガラスエポキシなどを用いることができる。基板21のサイズは、例えば幅12mm、長さ285mm、厚さ0.4mmである。なお、基板21のサイズは、用途によって定めればよく、この値に限定されない。そして、基板21の表面21aに設けられる複数の配線22には、銅箔などを用いることができる。すなわち、銅貼りガラスエポキシ板の銅箔がエッチングなどにより、配線22に加工される。また、発光素子64に大電流を流す場合は高い放熱性が必要となるため、アルミニウム等から構成される高い放熱性を有する基板21を用いることが望ましい。
その後、スクリーン印刷などにより、基板21の表面21a(配線22の表面を含む)に、配線22の発光素子パッケージ60の端子が接続される部分を除いて、ソルダーレジスト25が塗布される。その後、基板21をハンダが溶融されたハンダ槽と接触またはハンダ槽に浸漬することで、配線22上の発光素子パッケージ60のリード部が接続される部分(ソルダーレジスト25が設けられていない部分)にハンダが設けられる。
また、導線24−1、24−2には、銅板や複数の銅の細線を寄り合せた縒り線を用いることができる。導線24−1、24−2は防湿のため被覆されていることが好ましい。被覆の材料としては、貼り合せの際の温度に耐えられる必要があり、フッ素樹脂等が好適に用いられる。
なお、図2においては、基板21は表面21aに配線22が設けられているとした。しかし、基板21は、表面21aおよび裏面21bに配線22が設けられ、表面21aおよび裏面21bにそれぞれ設けられた配線22が相互にスルーホールで接続されたスルーホール基板であってもよい。なお、この場合であっても、発光素子パッケージ60は、表面21aに設けられている。
さらに、基板21の表面21aおよび/または裏面21bには、発光素子パッケージ60の他に、IC、抵抗などの電子部品が設けられていてもよい。
[発光素子パッケージ60]
図3は、発光素子64を備えた発光素子パッケージ60の構成の一例を説明するための図である。ここで、図3(a)は発光素子パッケージ60の上面図を、図3(b)は図3(a)に示した発光素子パッケージ60のIIIB−IIIB断面図を、それぞれ示している。
この発光素子パッケージ60は、上部側に凹部61aが形成された樹脂容器61と、樹脂容器61と一体化したリードフレームからなるアノード用リード部62およびカソード用リード部63と、凹部61aの底面66に取り付けられた発光素子64と、凹部61aを覆うように設けられた封止樹脂65とを備えている。なお、図3(a)においては、封止樹脂65の記載を省略している。
なお、アノード用リード部62およびカソード用リード部63をそれぞれ区別しないときはリード部と表記する。
樹脂容器61は、アノード用リード部62およびカソード用リード部63を含むリードフレームに、白色顔料が含有された熱可塑性樹脂(以下の説明では白色樹脂と呼ぶ)を射出成型することによって形成されている。白色顔料としては、チタニア(酸化チタン)を微粒子化したものを用いることが好ましい。
また、照明装置10の製造工程において、ハンダリフローなどの温度がかかる工程が複数あるので、白色樹脂は、耐熱性も十分考慮された材質が選定されている。基材となる樹脂としてはPPA(polyphthalamide)が最も一般的であるが、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シンジオタクチックポリスチレンなどでもよい。
樹脂容器61に設けられる凹部61aは、円形状を有する底面66と、底面66の周縁から樹脂容器61の上部側に向けて拡開するように立ち上がる壁面67とを備えている。ここで、底面66は、凹部61aに露出するアノード用リード部62およびカソード用リード部63と、アノード用リード部62とカソード用リード部63との間の隙間に露出する樹脂容器61の白色樹脂とによって構成されている。ただし、底面66の半分以上の領域が、アノード用リード部62とカソード用リード部63とによって占められている。一方、壁面67は、樹脂容器61を構成する白色樹脂によって構成されている。なお、底面66の形状については、円形、矩形、楕円形、多角形のいずれでもよい。また、壁面67の形状は、円形、矩形、楕円形、多角形のいずれでもよく、また、底面形状と同一でもよく、本実施の形態のように異なっていてもよい。
アノード用リード部62およびカソード用リード部63は、それぞれの一部が樹脂容器61内に挟まれて保持されるとともに、他の一部が樹脂容器61の外部に露出されており、発光素子64に電流を印加するための端子となっている。
図2(a)、(b)では、アノード用リード部62およびカソード用リード部63のそれぞれの他の一部は、樹脂容器61の側面に張り出すように設けられている。なお、アノード用リード部62およびカソード用リード部63は、それぞれ樹脂容器61の裏側に折り曲げて樹脂容器61の底部にその先端が配設されてもよい。
なお、アノード用リード部62およびカソード用リード部63すなわちリードフレームは、0.1mm〜0.5mm程度の厚みをもつ金属板であり、銅合金等の金属導体をベースとし、その表面には銀メッキが施されることによって銀メッキ層が形成されている。
発光素子64は、凹部61aの底面66に露出するカソード用リード部63上に、シリコーン樹脂またはエポキシ樹脂からなるダイボンド剤で接着され、固定されている。
この発光素子64は、n型電極およびp型電極を有しており、ボンディングワイヤを介して、p型電極がアノード用リード部62に、n型電極がカソード用リード部63に、それぞれ接続されている。なお、発光素子パッケージ60では、図2(a)に示すように、発光素子64が、円形状を有する底面66のほぼ中央部に取り付けられている。
発光素子64には、発光層がGaInN、AlGaInP、AlGaAsなど、発光効率の高い材料で構成される半導体発光素子を用いることができる。発光素子64は、一例として430nm以上500nm以下の波長領域に主発光ピークを有する青色光を発するものであり、サファイア基板の上に形成されるAlNからなるシード層と、シード層上に形成される下地層と、GaNを主体とする積層半導体層とを少なくとも備えている。積層半導体層は、基板側から下地層、n型半導体層、発光層、p型半導体層の順に積層されて構成されている。
封止樹脂65は、発光素子64が発する光を吸収してより長波長の光を発する蛍光体(以下、蛍光体粉体ともいう)65aと、蛍光体粉体65aを均一に分散させた状態で含有する透明樹脂65bとから構成されている。この例において、蛍光体粉体65aは、発光素子64が発する青色光を吸収して緑色光を発する緑色蛍光体と、発光素子64が発する青色光を吸収して赤色光を発する赤色蛍光体とを含んでいる。
この発光素子パッケージ60においては、発光素子64が発する青色光と、蛍光体粉体65aに含まれる緑色蛍光体が発する緑色光と、同じく蛍光体粉体65aに含まれる赤色蛍光体が発する赤色光とによって、青、緑、赤の3原色が揃う。このため、封止樹脂65の出射面65cからは、白色光が出射されるようになっている。
上述した蛍光体粉体65aに好適に用いられる緑色蛍光体は、シリケート系蛍光体(BaSiO:Eu2+)が好ましく、また、赤色蛍光体は窒化物蛍光体(CaAlSiN:Eu2+)が好ましい。
一方、封止樹脂65を構成する透明樹脂65bとしては、可視領域において透明な各種樹脂を適用して差し支えないが、耐熱性・耐久性の観点から、シリコーン樹脂を用いることが好ましい。
また、封止樹脂65には、白色光を出射させる出射面65cが設けられている。この例では、図3(b)に示すように、樹脂容器61の上部側すなわち凹部61aの開口部側に出射面65cが形成されている。
この発光素子パッケージ60においては、図3(b)に示すように、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹んでおり、その凹み量dが上面から−20μm〜−100μmの範囲に設定されている。凹み量dは、樹脂容器61の開口端の高さと、出射面65cの最低高さとの差になる。なお、ここでは、樹脂容器61の開口端の高さを基準(0)としたとき、発光素子64に近づく側をマイナス(−)としている。したがって、凹み量dが上面から−20μm〜−100μmの範囲とは、樹脂容器61の開口端の高さを0μmとしたときに、出射面65cの最低高さが上面よりも20μm〜100μmの範囲で発光素子64側に位置していることを意味する。
発光素子パッケージ60において、図3(b)に示すように、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹ましているのは、封止樹脂65を構成する透明樹脂65bとして、柔軟なシリコーン樹脂を用いていることによる。もし、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面から凸状に飛び出るように設けられていると、複数の発光素子パッケージ60の樹脂容器61の上面から飛び出たシリコーン樹脂同士がくっつき、発光素子パッケージ60の取り扱いがしづらい。これに対し、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹んでいると、複数の発光素子パッケージ60の樹脂容器61中のシリコーン樹脂同士がくっつくことがなく、発光素子パッケージ60の取り扱いに支障を生じにくい。
なお、本実施の形態では、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹んでいるとして説明するが、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面から凸状に飛び出ていてもかまわない。
また、本実施の形態では、発光素子64としては、青色光を発光し、封止樹脂65に分散させた蛍光体粉体65aにより、赤色光および緑色光を発光するとして説明したが、赤色光、青色光、緑色光または他の色光を発光するものをそれぞれ使用することができる。例えば、緑色蛍光体および赤色蛍光体の二種類の蛍光体に代えて黄色蛍光体一種類を用いて白色光にしても良い。黄色蛍光体としてはYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)が好ましい。
また、照明装置10において、異なる色光を発光するものを組み合せて用いてもよい。
なお、植物工場の用途では、照明装置10の発光色は赤色光や青色光が好ましい。この場合は、これらの色を出射する発光素子64を用い、蛍光体粉体65aは用いない構成であることが好ましい。
さらに、図3(a)、(b)では、発光素子パッケージ60に1つの発光素子64が実装されている(1 in 1)としたが、1つの発光素子パッケージ60に同じ色光または異なる色光を発光する複数の発光素子64が設けられていてもよい(2 in 1など)。なお、1つの発光素子パッケージ60に複数の発光素子64を実装する場合には、アノード用リード部62およびカソード用リード部63の形状を変更するとともに、基板21の表面21a上の配線22の形状を変更することで対応できる。
では、図3に示す発光素子パッケージ60の発光動作について説明する。
アノード用リード部62を正極とし、カソード用リード部63を負極として発光素子64に電流を流すと、発光素子64は青色光を出力する。発光素子64から出力された青色光は、封止樹脂65内を進行し、直接あるいは底面66や壁面67で反射した後に出射面65cから外部に出射される。但し、出射面65cに向かう光の一部は、出射面65cで反射し、再び封止樹脂65内を進行する。この間、封止樹脂65内において、青色光の一部は蛍光体粉体65aによって緑色光および赤色光に変換され、変換された緑色光および赤色光は、直接あるいは底面66や壁面67で反射した後、青色光と共に出射面65cから外部に出射される。したがって、出射面65cからは、青色光、緑色光および赤色光を含む白色光が出射されることになる。
図4は、発光素子パッケージ60の製造方法を説明する図である。
図4を参照しながら、図3に示す発光素子パッケージ60の製造方法について説明する。
まず、アノード用リード部62およびカソード用リード部63を一体化したリードフレームに、白色樹脂を射出成形して、凹部61aを有する樹脂容器61を形成する。次いで、樹脂容器61の凹部61aの底面66に露出するカソード用リード部63上に発光素子64を接着固定し、ボンディングワイヤによって発光素子64のp型電極、n型電極と、アノード用リード部62、カソード用リード部63とを、それぞれ接続する。
次に、凹部61aに、蛍光体粉体65aと未硬化状態の透明樹脂65bとを含む混合樹脂ペーストRを充填する。その際、発光素子64およびボンディングワイヤを混合樹脂ペーストRによって覆うとともに、混合樹脂ペーストRの液面を樹脂容器61の上面61bよりも凹ませ、その凹み量dを上面61bから−20μm〜−100μmの範囲に設定する。
樹脂容器61の凹部61aに対する混合樹脂ペーストRの充填は、ペーストの吐出装置を用いたポッディング法で行うとよい。この吐出装置は、混合樹脂ペーストRを吐出する吐出ノズルNと、図示しない制御部とを具備して構成されている。
次に、混合樹脂ペーストRを硬化させて封止樹脂65を形成する。硬化処理は、例えば、加熱等を行えばよい。その後、リードフレームをアノード用リード部62およびカソード用リード部63に分離する切断を行って、発光素子パッケージ60が得られる。
[封止フィルム31]
図2を参照して、封止フィルム31を説明する。
封止フィルム31は、基板21の表面21a側に設けられ、表面21aに配列された複数の発光素子パッケージ60を覆うように設けられている。なお、封止フィルム31は、基板21全体(表面21a側)を覆うように設けることが望ましい。
封止フィルム31は、発光素子パッケージ60上に設けられるため、発光素子パッケージ60が出射する光に対して高い透過率を有するとともに、熱によって軟化・溶融して流動性を示す熱可塑性の材料からなるフィルム、いわゆるホットメルトフィルムであることが望ましい。
封止フィルム31が熱可塑性であると、後述するようにバリアフィルム32と重ねられたのち、加熱状態で加圧されるため、基板21上の発光素子パッケージ60の凹凸に追従して、発光素子パッケージ60を覆うことができる。さらに、封止フィルム31は、熱によって軟化・溶融して流動する際、バリアフィルム32が凹凸を埋めるように変形し、バリアフィルム32の特性および貼り合せにおける条件(加熱、加圧など)を最適化することにより、発光素子パッケージ60の中央部が基板21に対して凸状に変形する。封止フィルム31の発光素子64の出射面65cに対向する部分が凸状となると、レンズとして働き、発光素子パッケージ60から出射する光を基板21の表面21aに直交する方向(前方)に集光することができる。また、発光素子パッケージ60の凹部61aでは、発光素子64からの出射光が出射面65cに対して鋭角に入射しやすいため、出射面65cで全反射して外部へ出射されない光が多くなる。しかし、封止フィルム31の発光素子64の出射面65cに対向する部分が凸状となると、出射面65cで全反射する光の比率を低減することができ、光の取り出し効率を向上させることができる。
封止フィルム31としては、例えばエチレンと酢酸ビニルの共重合体であるエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)とすることができる。なお、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)の融点Tmは、酢酸ビニルの含有量が増加するにつれて低下する。例えば、酢酸ビニルの含有量が6モル%の場合における融点Tmは約101℃、20モル%の場合における融点Tmは約75℃、34モル%の場合における融点Tmは約60℃である。よって、封止フィルム31に使用するエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)の酢酸ビニルの含有量を、貼り合せにおける加熱温度と、封止フィルム31を熱によって軟化・溶融して流動させる程度とによって選択することができる。例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)では、酢酸ビニル含有量が30質量%程度であることが好ましい。酢酸ビニル含有量が多すぎると水蒸気の透過率が大きくなるため、バリアフィルム32の局所的な破損や、バリアフィルム32の隙間から浸入する水蒸気に対して十分な水蒸気バリア性を得ることが困難になる。また、融点Tmが低下するため、発光素子64の発熱で照明装置10の温度が高くなった場合、形状を維持できなくなる。一方、酢酸ビニル含有量が過度に少ないと透明性・加工性が悪くなり、発光素子64や基板21、バリアフィルム32への密着性が低下する。
なお、封止フィルム31に用いるエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)は、高温で形状を維持できるよう、架橋剤を配合して架橋構造とすることが好ましい。架橋剤としては、一般に、100℃以上でラジカルを発生する有機過酸化物が用いられる。特に、配合時の安定性を考慮に入れれば、半減期10時間の分解温度が70℃以上であるものが好ましい。このような有機過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン;2,5−ジハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;3−ジ−t−ブチルパーオキサイド;t−ジクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド等を用いることができる。これらの有機過酸化物の配合量は、一般にEVA樹脂100質量部に対して5質量部以下、好ましくは1質量部〜3質量部である。
また、封止フィルム31の厚さは、例えば0.2mm〜0.6mmとすることができる。
[バリアフィルム32]
図2を参照して、バリアフィルム32を説明する。
バリアフィルム32は、基板21の表面21a側に設けられた封止フィルム31を覆うように配置される。
バリアフィルム32は、水分(水蒸気)が発光素子パッケージ60に浸透するのを防止する。発光素子64を構成する積層半導体層は、水分に弱く、水蒸気の浸透により光量などが低下し、寿命が短くなってしまう。
バリアフィルム32としては、発光素子パッケージ60が出射する光に対して高い透過率を有するとともに、水蒸気に対する透過性が低いものであればよい。例えば、シクロオレフィンポリマー(COP)を用いることができる。シクロオレフィンポリマー(COP)は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の他のポリマーに比べきわめて吸水性が極めて小さい。よって、シクロオレフィンポリマー(COP)は水蒸気に対するバリアフィルム32として好適である。
シクロオレフィンポリマー(COP)は、ノルボルネン類、シクロテトラドデセン類、シクロペンテン類等の開環重合可能なシクロオレフィン系のモノマーの開環重合体、または、この開環重合体を水素添加した重合体である。耐候性および耐湿性(水蒸気バリア性)などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものの開環重合体またはその水素添加物が好ましい。
シクロオレフィンポリマー(COP)は、不飽和結合を有さないものが好ましく、必要に応じて水素添加を行ってもよい。水素添加を必要とする場合、その水素添加率は、炭素−炭素2重結合の全モル数に対し、水素添加されたもののモル数との割合で表され、その値は、通常95%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上であるときに、耐候性および耐湿性(水蒸気バリア性)の点で好ましい。
このようなシクロオレフィンポリマーフィルムとしては、シクロオレフィンポリマー樹脂の市販品、例えば、日本ゼオン社製のZEONOR(登録商標)をフィルムにしたものが挙げられる。
このようなシクロオレフィンポリマー(COP)のガラス転移温度Tgは100℃〜170℃程度であって、封止フィルム31に使用したエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)の融点Tmより高い。これは、真空ラミネートにおいて封止フィルム31が熱によって軟化・溶融して流動しても、バリアフィルム32が封止フィルム31を押さえ込んで、軟化・溶融して流動した封止フィルム31が基板21の表面21aから流れ出すことを抑制するためである。
シクロオレフィンポリマー(COP)のガラス転移温度Tgは貼り合せにおける加熱温度と大きく異ならないことが望ましい。ガラス転移温度Tgが貼り合せにおける加熱温度に対して低すぎると、ほぼ完全に発光素子パッケージ60の凹凸に追従してしまい、光の出射する出射面65cに対向する部分が、出射面65cに対して凸状に形成されなくなる。一方、ガラス転移温度Tgが真空ラミネートにおける加熱温度に対して高すぎると発光素子パッケージ60の凹凸に追従できなくなり、その隙間を封止フィルム31で埋めきれなくなって、空孔(ボイド)が生じてしまう。例えば、貼り合せにおける加熱温度が150℃の場合はガラス転移温度Tgが136℃のシクロオレフィンポリマー(COP)を用いることができる。
また、バリアフィルム32は、真空ラミネートにおける加熱温度において、発光素子パッケージ60が作る基板21の表面21a上の凹凸に追従できる柔軟性を有していることが望ましい。シクロオレフィンポリマー(COP)フィルムは、ポリカーボネート(PC)フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等に比べて、凹凸に対する追従性が優れており、この点でもシクロオレフィンポリマー(COP)は有利である。
バリアフィルム32の厚さは、例えば50μm〜200μmとすることができる。
また、バリアフィルム32としては、無延伸PETフィルム、無延伸PBTフィルム、無延伸ポリアミドフィルムやこれらをベースとした多層フィルム、またはこれらのフィルムにPVDCをコートしたフィルムを用いることができる。一方、これらのフィルムに無機バリア層、例えばシリカを蒸着したバリアフィルム32は好ましくない。これは、無機バリア層は凹凸追従性がないため、真空ラミネートにおいて、凹凸に対して追従させるようにバリアフィルム32を変形させる際、無機バリア層の役割が維持できなくなるためである。
[接着フィルム33]
図2を参照して、接着フィルム33を説明する。
接着フィルム33は、基板21の裏面21bにリフレクタ34を接着する。よって、基板21の裏面21bとリフレクタ34とを接着するものであればよい。
接着フィルム33は、熱可塑性フィルムであってもよく、熱硬化性フィルムであってもよい。
接着フィルム33としては、前述したエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)フィルムとすることができる。また、接着フィルム33および封止フィルム31を一括で貼り合せるのではなく、あらかじめ接着フィルム33で基板21とリフレクタ34とを接着する場合には、耐熱性・接着性に優れたエポキシ樹脂フィルムを用いることができる。接着フィルム33の厚さとしては、例えば50μm〜150μmとすることができる。
なお、使用前の接着フィルム33の両面には剥離紙が設けられていて、使用前に接着することを抑制している。剥離紙は、リフレクタ34と基板21の裏面21bとを接着する際に剥がされる。
リフレクタ34は放熱の機能も担っているため、接着フィルム33は熱伝導率が高い方が好ましい。接着フィルム33には、アルミナ等の絶縁性で且つ熱伝導率が高いフィラーが充填されているものも好適に使用することができる。
[リフレクタ34]
図2を参照して、リフレクタ34を説明する。
リフレクタ34は、発光素子パッケージ60から広角に出射される光を基板21の表面21aの前方に集光する役割を有する。発光素子パッケージ60から側方に出射された光はリフレクタ34の表面で反射し、前方へ集光される。このようにして、発光素子パッケージ60から出射される光の利用効率を向上させる。
リフレクタ34としては、発光素子パッケージ60から出射される光に対して反射率が高いものであればよい。例えば鏡面のアルミニウム板、アルマイト板などが使用できる。
そして、リフレクタ34としては、例えば幅55mm、長さ300mm、厚さ0.5mmの金属板36から構成することができる。図2(c)に示すように、例えば金属板36の短手方向の両端から20mmを角度120°で曲げ加工して用いることができる。なお、図2(c)に示すような直線的な曲げ加工の代わりに、発光素子パッケージ60に対して反対側に弧を描くような曲線を有していてもいい。
または、リフレクタ34としては、プラスティック板に、アルミニウムなどを蒸着して構成したものであってもよい。また、反射率を向上させるため、誘電体の膜を多層に設けて誘電体ミラーとしてもよい。
なお、リフレクタ34は高い反射率が必要なため、封止フィルム31やバリアフィルム32で覆われていないことが好ましい。
(貼り合せ装置1の動作)
図5は、貼り合せ装置1による貼り合せ方法の一例を説明するフローチャートである。
照明装置10は、貼り合せ装置1の収容容器73内の保持部材81上に、被貼り合せ部材110と、被貼り合せ部材110上に貼り合せ部材120とを設置する設置工程(ステップ101)、収容容器73の内部を減圧する減圧工程(ステップ102)、加圧部材82を加工対象物100に対して加圧する加圧工程(ステップ103)からなる。なお、これらの工程の後に、収容容器73の内部を常圧に戻す常圧復帰工程、加圧部材82による加工対象物100への加圧を停止する除圧工程が続くがこれらは省略する。
以下では、加工対象物100が照明装置10であるとして、貼り合せ方法を詳細に説明する。
図6は、加工対象物100が照明装置10であるとした場合に、図5に示した設置工程(ステップ101)および加圧工程(ステップ103)を説明する断面図である。図6(a)は設置工程(ステップ101)を、図6(b)は加圧工程(ステップ103)を示し、それぞれ保持部材81および加圧部材82を中心とした部分を拡大して示している。
以下では、図1、図6を参照しつつ、図5の貼り合せ方法を説明する。
なお、基板21の表面21aには、複数の発光素子パッケージ60が既に搭載されているとし、基板21への発光素子パッケージ60の搭載工程の説明を省略する。
まず、設置工程に入る前に、制御部90を介して、加熱部95から発熱体75に電流を供給して、発熱体75を発熱させる。そして、制御部90を介して、温度センサ77による支持体76の温度を監視し、加熱部95が発熱体75に供給する電流を制御し、支持体76の温度を予め定められた温度を維持するように制御する。そして、保持部材81が支持体76と接して設けられているので、保持部材81の温度は支持体76の温度にほぼ等しくなっている。
(1)設置工程(図5におけるステップ101)
図1に示した常圧状態の収容容器73において、蓋部72を外して、図6(a)に示すように、底部71側に設けられた保持部材81の上に、被貼り合せ部材110としてのリフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21と、貼り合せ部材120としての封止フィルム31、バリアフィルム32とをこの順に積層する。ここでは、保持部材81の上に、リフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32が設置された状態であるので、封止フィルム31、バリアフィルム32は、発光素子パッケージ60の表面形状(凹凸)に追従した形状になっていない。
なお、ここでは、第1の弾性体83を加圧部材82の加圧面82aに貼り付けて示しているが、第1の弾性体83をバリアフィルム32上に重ねて配置してもよい。
(2)減圧工程(図5におけるステップ102)
次に、収容容器73の底部71に蓋部72をトグルクランプなどで固定する。そして、制御部90を介して、排気部94を制御し、真空ポンプ等により、収容容器73の内部を減圧する。収容容器73の内部が減圧されるに伴い、積層されたリフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32の間の空気を排気される。また、第1の弾性体83、第2の弾性体84は、空孔が連続して連なり通気性がよいことから、内部に含まれていた空気が排気される。
収容容器73を減圧する程度は、例えば、リフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32のそれぞれの間に気泡が残らない程度としてもよい。
減圧中は、第2の弾性体84によりリフレクタ34が保持部材81から浮いた位置に保持されるため、リフレクタ34やその上に積層された接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32は保持部材81より低い温度に抑えられ、減圧完了前に封止フィルム31が軟化して基板21と密着するのを抑制する。
(3)加圧工程(図5におけるステップ103)
次に、制御部90を介して、加圧部91により圧縮空気をシリンダ92に供給して、シリンダ92内のピストンを動かし、シリンダ92の長さを短くする。
すると、シリンダ92に接続された駆動部材79が蓋部72に近づく方向に動く。これにより、加圧部材82が、保持部材81に嵌合して、積層されたリフレクタ34、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32が加圧される。
このとき、第2の弾性体84の体積が収縮し、リフレクタ34が保持部材81に接して加熱される。
これにより、接着フィルム33、発光素子パッケージ60が搭載された基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32の温度が上昇し、接着フィルム33によりリフレクタ34と発光素子パッケージ60が搭載された基板21とが接着される。また、封止フィルム31が溶融温度に達し、溶融して流動を始める。すると、図6(b)に示すように、第1の弾性体83が変形し、封止フィルム31が発光素子パッケージ60を搭載した基板21の凹凸を埋めるように加圧する。
また、バリアフィルム32は、封止フィルム31の溶融温度では溶融しないので、封止フィルム31を包み込んで、封止フィルム31がリフレクタ34の表面に流れださないように抑制する。
加圧部材82を保持部材81に対して加圧した状態において、予め定められた時間が経過し、収容容器73を常圧に戻した後、制御部90を介して、加圧部91を制御し、圧縮空気を排気することでピストンを元の位置に戻し、シリンダ92の長さを長くして加圧した状態を解除する。
なお、加圧した状態が解除されると、第1の弾性体83および第2の弾性体84は、それぞれの弾性力により、元の形状に戻る。
この後、収容容器73の蓋部72を外して、発光素子パッケージ60が搭載された基板21がリフレクタ34に接着され、発光素子パッケージ60が封止フィルム31およびバリアフィルム32で覆われた照明装置10を取り出す。
このようにして、図2に示した照明装置10が製造される。
本実施の形態が適用される貼り合せ装置1において、加工対象物100を照明装置10とした場合、上記のステップ101からステップ103までの工程を実施する時間は約10分であった。
以上説明したように、本実施の形態では、被貼り合せ部材110の一部に、貼り合せ部材120を貼り付け、貼り合せ部材120の部分のみを加圧するように、加圧部材82を設けているので、例え、ダイアフラムが追従できない凹凸を有する被貼り合せ部材110であっても、貼り合せ部材120を貼り合せることができる。
ここでは、加工対象物100の一例として説明した照明装置10では、凹状に短辺側の両端を折り曲げた状態のリフレクタ34の凹部の底に、発光素子パッケージ60を搭載した基板21を貼り合せるとともに、発光素子パッケージ60を封止フィルム31およびバリアフィルム32で覆うことが同時にできる。
なお、リフレクタ34に発光素子パッケージ60を搭載した基板21を貼り合せ(第1段の貼り合せ)た後、発光素子パッケージ60が搭載された基板21上に封止フィルム31、バリアフィルム32を貼り合せ(第2段の貼り合せ)てもよい。第1段および第2段の貼り合せは、ともに本実施の形態が適用される貼り合せ装置1を使用して行うことができる。
もし、図2に示す照明装置10を、ダイアフラムを用いた貼り合せ装置(従来の真空ラミネータ)で製造しようとすると、リフレクタ34となる両端を折り曲げる前の金属板に、発光素子パッケージ60を搭載した基板21を接着し、発光素子パッケージ60を封止フィルム31およびバリアフィルム32で覆ったのち、金属板の両端を折り曲げることが必要となる。この場合、発光素子パッケージ60を搭載した基板21が接着された金属板を、封止フィルム31がはみ出した領域で曲げ加工することは、精度の点で好ましくない。このため、封止フィルム31がはみ出した領域を避けるために、発光素子パッケージ60を搭載した基板21が接着されたリフレクタ34の底部の幅を広くとることが必要になる。このため、照明装置10のサイズが大きくなってしまう。
しかし、本実施の形態では、両端を曲げ加工したリフレクタ34に発光素子パッケージ60を搭載した基板21を接着し、発光素子パッケージ60を封止フィルム31およびバリアフィルム32で覆うことができるので、照明装置10のサイズが大きくなることがない。リフレクタ34の表面を封止フィルム31やバリアフィルム32が覆わないことが好ましいが、例え、封止フィルム31が流動して、リフレクタ34上に流出しても、リフレクタ34の凹状の底部34aに溜まるに止まり、リフレクタ34の機能を損なうことがない。よって、リフレクタ34の底部34aの幅は、封止フィルム31のはみ出しと無関係に設定することができる。
さらに、本実施の形態では、発光素子パッケージ60を搭載した基板21を接着する前にリフレクタ34になる金属板を曲げ加工できる。この曲げ加工は、発光素子パッケージ60を搭載した基板21を接着した後の曲げ加工に比べ、きわめて容易である。よって、本実施の形態で示した貼り合せ方法によれば、照明装置10の製造がより容易になり、基板21の損傷も抑制できて、歩留まりも向上する。
なお、被貼り合せ部材110に貼り合せ部材120を貼り合せるとしたが、被貼り合せ部材110と貼り合せ部材120とは、便宜的に設定したもので、いずれが被貼り合せ部材または貼り合せ部材であってもよい。
1…貼り合せ装置、10…照明装置、21…基板、22…配線、31…封止フィルム、32…バリアフィルム、33…接着フィルム、34…リフレクタ、60…発光素子パッケージ、61…樹脂容器、64…発光素子、65…封止樹脂、71…底部、72…蓋部、73…収容容器、75…発熱体、76…支持体、77…温度センサ、78…接続棒、79…駆動部材、80…ベローズ、81…保持部材、82…加圧部材、83…第1の弾性体、84…第2の弾性体、90…制御部、91…加圧部、92…シリンダ、93…ガス排気管、94…排気部、95…加熱部、100…加工対象物、110…被貼り合せ部材、120…貼り合せ部材

Claims (5)

  1. 表面に凹凸を有する第1の部材と、第2の部材とを貼り合せる貼り合せ装置であって、
    前記第1の部材と、当該第1の部材の一方の表面の一部に重ねられた前記第2の部材とを、当該第1の部材側から保持する保持部材と、
    前記第1の部材および前記第2の部材を介して前記保持部材に対向して設けられ、当該第2の部材に対応する加圧面を有する加圧部材と、
    前記加圧部材の前記加圧面と前記第2の部材との間に設けられた、通気性を有する弾性体と、
    前記第1の部材および前記第2の部材を加熱する加熱手段と、
    前記加圧部材の前記加圧面を、前記弾性体を介して、前記第2の部材側から前記保持部材に向けて加圧する加圧手段とを備え
    前記保持部材は、前記加圧部材の前記加圧面と対向する部分に孔部を備え、当該孔部が当該保持部材より厚いとともに通気性を有する他の弾性体を備えていることを特徴とする貼り合せ装置。
  2. 前記第1の部材は少なくとも1つの凹部を有し、前記第2の部材は当該凹部の底部に重ねられ、前記加圧部材の前記加圧面が当該凹部に入り込んで加圧することを特徴とする請求項1に記載の貼り合せ装置。
  3. 前記保持部材、前記加圧部材、前記弾性体を収容する収容容器と、
    前記収容容器の内部を減圧する減圧手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の貼り合せ装置。
  4. 前記弾性体および前記他の弾性体は、連続気泡を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の貼り合せ装置。
  5. 前記弾性体および前記他の弾性体は、シリコーンスポンジであることを特徴とする請求項に記載の貼り合せ装置。
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