JP2012164742A - 照明装置および照明装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐湿性に優れるとともに、安価に製造できる照明装置等を提供する。
【解決手段】照明装置10は、表面21aに配線22が設けられた基板21と、基板21の配線22と発光素子パッケージ60に設けられたアノード用リード部62およびカソード用リード部63とが接続されるように実装された複数の発光素子パッケージ60と、基板21の発光素子パッケージ60が実装された表面21a上を、発光素子パッケージ60を含めて覆うように設けられた、加熱により流動させた封止フィルム31と、基板21の発光素子パッケージ60が設けられた表面21a上の封止フィルム31を覆うように設けられた、水分の浸透を抑制するバリアフィルム32とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子を用いた照明装置および照明装置の製造方法に関する。
半導体発光素子(LED:Light Emitting Diode)は、輝度および発光効率の向上に伴って、LCDのバックライト、室内照明、植物工場の光源など、各種の照明装置への適用がなされるようになってきた。
LEDを用いた照明装置(LED照明)では、照明装置が安価に製造できることが求められている。水分はLEDの寿命に影響を与えるため、耐湿性に優れた安価な照明装置が求められている。耐湿性に関する要求は、水周りで使用されるなど、湿度の高い環境におかれる植物栽培用の照明装置において特に強い。
従来、LED照明の防湿にはアルミニウム筐体やガラスパネルで構成されたカバーの中にLEDが実装されたプリント配線板を配することで水や水蒸気からLEDを保護していた。このような構成においては、LEDに直接水滴がかかることを防止することはできるものの、安価に高い気密性を持たせることは困難であり、水蒸気からLEDを保護すること(水蒸気バリア性)に関しては不十分なものであった。
また、このような構成のカバーはアルミニウム筐体やガラスパネルが比較的高価であることに加え、組立てに手間がかかるため、安価な照明装置を提供するのには限界があった。
特許文献1には、第1の基板の第1の面に形成された複数個の開口部を備える絶縁層及び導体パターンから成る電気的配線と、複数個の開口部内に熱伝導性を備えるダイボンド樹脂で固着された複数個の発光ダイオードのベアチップと、外部回路からの電流及び制御信号を供給する制御配線と、耐湿性及び透光性を備え、袋状に加工された複合フィルムとを有し、第1の基板は複合フィルムの袋の中に収容され、制御配線における端子部分に接続されていない側は複合フィルムの袋から外に延出し、複合フィルムの袋は、内部が脱気されて周囲が封着されている植物育成用LED光源装置が記載されている。
この構成においては、容易に高い気密性を持たせることが可能であるが、複合フィルムとLEDとは接着されていないため、端子部分のわずかな隙間から水蒸気が侵入すると水蒸気バリア性が大きく損なわれる懸念があった。また、複合フィルムに穴が開いたりした場合においても水蒸気バリア性が低下してしまう。
LED照明では放熱が重要視され、LEDが実装された基板は熱伝導フィルムを介してアルミニウムで構成された放熱板や筐体に取り付けられる場合が多い。上記構成においては、複合フィルムの袋にLEDが実装された基板を収容するため、基板と放熱板の間に熱伝導性が悪い複合フィルムが介在することになり、放熱性能が低下する懸念がある。
特開2010−129389号公報
本発明の目的は、耐湿性に優れるとともに、安価に製造できる照明装置等を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される照明装置は、基板と、基板の一方の表面に設けられた複数の発光部品と、複数の発光部品を覆うように基板の表面上に接して設けられ、加熱により流動させた封止フィルムと、封止フィルムを覆うように封止フィルムに接して設けられ、水蒸気の浸透を抑制するバリアフィルムとを備えている。
このような照明装置において、封止フィルムは、複数の発光部品のそれぞれの発光部品の光の出射する出射面に対向する部分が、加熱による流動によって出射面に対して凸状に形成されていることを特徴とすることができる。
また、発光部品は、半導体発光素子を含んだ発光素子パッケージであって、光の出射する出射面が凹状であることを特徴とすることができる。
そして、照明装置は、さらに2枚の保護フィルムの間に挟み込まれていることを特徴とすることができる。
さらに、封止フィルムは、50℃未満の温度では流動性がなく、50〜200℃の温度範囲において流動性を有するようになるとともに、発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とすることができる。
さらにまた、封止フィルムは、エチレン酢酸ビニルコポリマーであることを特徴とすることができる。
そして、エチレン酢酸ビニルコポリマーは、加熱により架橋することを特徴とすることができる。
一方、バリアフィルムは、厚さ30μm、40℃、相対湿度90%において水蒸気透過率が10g/m/24hr以下であって、且つ、発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とすることができる。
そして、バリアフィルムは、シクロオレフィンポリマーであることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される照明装置の製造方法は、基板の表面に、複数の発光部品を搭載する発光部品搭載工程と、基板の裏面に接着剤または接着フィルムを介して金属板を重ねるとともに、複数の発光部品を含む基板の表面上に基板の表面に接して、加熱により流動性を示す封止フィルムと、封止フィルム上に設けられた水蒸気の浸透を抑制するバリアフィルムとを重ね、減圧した環境において、加熱、押圧する真空加熱加圧工程とを含む。
このような照明装置の製造方法において、封止フィルムは、複数の発光部品のそれぞれの発光部品の光の出射する出射面に対向する部分が、真空加熱加圧工程において、加熱による流動により出射面に対して凸状に形成されることを特徴とすることができる。
さらに、金属板を曲げ加工により、発光部品から側方に出射する光を反射するリフレクタに形成する曲げ加工工程をさらに含むことを特徴とすることができる。
さらにまた、金属板は、鏡面加工されたアルミニウム板であることを特徴とすることができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される照明装置の製造方法は、基板の表面に、複数の発光部品を搭載する発光部品搭載工程と、複数の発光部品を含む基板の表面上に基板の表面に接して、減圧した環境において、加熱、押圧により、加熱により流動性を示す封止フィルムと、封止フィルム上に設けられた水蒸気の浸透を抑制するバリアフィルムとを貼り付ける第1真空加熱加圧工程とを含む。
このような照明装置の製造方法において、封止フィルムは、複数の発光部品のそれぞれの発光部品の光の出射する出射面に対向する部分が、第1真空加熱加圧工程において、加熱による流動により出射面に対して凸状に形成されることを特徴とすることができる。
そして、照明装置の製造方法は、基板の裏面に接着剤または接着フィルムを介して金属板を、減圧した環境において、加熱、押圧により、貼り付ける第2真空加熱加圧工程をさらに含むことを特徴とすることができる。
さらに、金属板を曲げ加工により、発光部品から側方に出射する光を反射するリフレクタに形成する曲げ加工工程をさらに含むことを特徴とすることができる。
さらにまた、金属板は、鏡面加工されたアルミニウム板であることを特徴とすることができる。
そして、封止フィルムは、50℃未満の温度では流動性がなく、50〜200℃の温度範囲において流動性を有するようになるとともに、発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とすることができる。
さらに、封止フィルムは、エチレン酢酸ビニルコポリマーであることを特徴とすることができる。
さらにまた、エチレン酢酸ビニルコポリマーは、加熱により架橋することを特徴とすることができる。
一方、バリアフィルムは、厚さ30μm、40℃、相対湿度90%において水蒸気透過率が10g/m/24hr以下であって、且つ、発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とすることができる。
そして、バリアフィルムは、シクロオレフィンポリマーであることを特徴とすることができる。
また、2枚の保護フィルムを、減圧した環境において、加熱、押圧により、貼り付ける第3真空加熱加圧工程をさらに含むことを特徴とすることができる。
本発明によれば、耐湿性に優れるとともに、安価に製造できる照明装置等を提供できる。
第1の本実施の形態が適用される照明装置の一例を示す図である。 本実施の形態における発光素子を備えた発光素子パッケージの構成を説明するための図である。 発光素子パッケージの製造方法を説明する図である。 第1の実施の形態における照明装置の製造方法を説明するフローチャートである。 ラミネータの構成を説明する図である。 第1の実施の形態における照明装置の製造方法を説明するための断面図である。 第2の実施の形態における照明装置の製造方法を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態における照明装置の製造方法における図7(a)に示す第1段階における基板の状態を説明する図である。 第2の実施の形態における照明装置を製造する方法の第1段階を説明するための断面図である。 第2の実施の形態における照明装置を製造する方法の第2段階を説明するための断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
(照明装置10)
図1は本実施の形態が適用される照明装置10の一例を示す図である。図1(a)は、照明装置10を上面から見た平面図を示し、図1(b)は、図1(a)のIB−IB線での断面図を示している。図1(c)は、図1(a)のIC−IC線での断面図を示している。
照明装置10は、図1(a)、(b)に示すように、表面21aに配線22が設けられた平面形状が長方形の基板21と、基板21の配線22とリード部(後述する図6の発光素子パッケージ60に設けられたアノード用リード部62およびカソード用リード部63)とが接続されるように実装された複数の発光部品の一例としての発光素子パッケージ60とを備えている。後述するように、それぞれの発光素子パッケージ60には、半導体発光素子(LED)である発光素子64が実装されている。そして、発光素子パッケージ60は基板21の長手方向に並ぶように配列されている。
照明装置10は、図1(b)に示すように、基板21の発光素子パッケージ60が実装された表面21a上を、発光素子パッケージ60を含めて覆うように設けられた封止フィルム31と、基板21の発光素子パッケージ60が設けられた表面21a上の封止フィルム31を覆うように設けられたバリアフィルム32とを備えている。
また、照明装置10は、図1(b)に示すように、基板21の裏面21bに接するように設けられた接着フィルム33と、接着フィルム33を介して基板21の裏面21bに接着するように設けられたリフレクタ34とを備えている。
リフレクタ34は、基板21の短手方向の両側において、図1(a)に示すように、基板21の幅からはみ出すように設けられている。そして、基板21の短手方向の幅をはみ出した部分が、図1(c)に示すように、基板21の表面21a側に折り曲げられて設けられている。これにより、発光素子64から基板21の表面21aに対して斜め方向(側方)に出射した光であっても、リフレクタ34で反射して、基板21の表面21aに対して直交する方向(前方)に集光されるようになっている。
一方、リフレクタ34は、基板21の長手方向においては、図1(a)に示すように、基板21の長手方向の長さよりやや長く設けられている。すなわち、リフレクタ34は基板21を内側に搭載するようになっている。これにより、発光素子64から発生する熱を効率よくリフレクタ34に放熱できるようになっている。
さらに、照明装置10は、表面21aに複数の発光素子パッケージ60、封止フィルム31およびバリアフィルム32を備え、裏面21bにリフレクタ34を備えた基板21を、両面から挟み込むように設けられた保護フィルム35−1、35−2を備えている。なお、保護フィルム35−1、35−2の周辺部は、リフレクタ34からはみ出すように設けられ、はみ出した部分において互いに密着している。
なお、図1(a)、(b)に示すように、照明装置10には、基板21に設けられた配線22に接続され、基板21の縁から外部に引き出された導線24−1、24−2が設けられていてもよい。導線24−1、24−2は、発光素子パッケージ60内に設けられた発光素子64に電流を供給するために、電源等に接続される。
そして、図1(a)、(b)に示すように、導線24−1、24−2の先端部は、保護フィルム35−1、35−2からはみ出していてもよい。この場合、保護フィルム35−1、35−2を剥がすことなく、発光素子パッケージ60内に設けられた発光素子64に電流を供給して、発光素子パッケージ60を発光させることができる。
また、図示しないが、導線24−1、24−2の全体が、保護フィルム35−1、35−2で覆われるようになっていてもよい。この場合、照明装置10は、保護フィルム35−1、35−2を剥がして使用され、保護フィルム35−1、35−2を剥がした後、導線24−1、24−2が電源等に接続される。
以下では、照明装置10の構成材料について詳細に説明する。
[基板21および配線22]
図1に示すように、基板21は、例えば表面21a側から見た平面形状が長方形の板状である。そして、基板21の表面21aには、複数の配線22が設けられている。
図1(a)に示すように、基板21の一方の表面21aには、複数(図1(a)では5個)の発光素子パッケージ60が、基板21の長手方向に沿って列状に設けられている。
そして、複数の配線22は、複数の発光素子パッケージ60を直列に接続するように、それぞれの発光素子パッケージ60のリード部(後述する図6の発光素子パッケージ60に設けられたアノード用リード部62およびカソード用リード部63)を交互に接続するように設けられている。なお、基板21の長手方向の両端部の配線22は、発光素子パッケージ60のリード部(アノード用リード部62またはカソード用リード部63)と導線24−1、24−2とが接続されるように設けられている。
また、基板21の表面21a上には、基板21の表面21aおよび配線22の発光素子パッケージ60の端子が接続される部分を除いた表面に、絶縁性のソルダーレジスト25が設けられている。配線22の発光素子パッケージ60のリード部が接続される部分には、ソルダー(以下では、ハンダと表記する。)が設けられている。そして、配線22と発光素子パッケージ60のリード部(アノード用リード部62およびカソード用リード部63)とは、ハンダを加熱により溶融することで接続されている。
基板21には、例えばガラスエポキシなどを用いることができる。基板21のサイズは、例えば幅12mm、長さ285mm、厚さ0.4mmとすることができる。なお、基板21のサイズは、用途によって定めればよく、この値に限定されない。そして、基板21の表面21aに設けられる複数の配線22には、銅箔などを用いることができる。すなわち、銅貼りガラスエポキシ板の銅箔がエッチングなどにより、配線22に加工される。また、発光素子64に大電流を流す場合は高い放熱性が必要となるため、アルミニウム等から構成される高い放熱性を有する基板を基板21として用いることが望ましい。
その後、スクリーン印刷などにより、基板21の表面21a(配線22の表面を含む)に、配線22の発光素子パッケージ60の端子が接続される部分を除いて、ソルダーレジスト25が塗布される。その後、基板21をハンダが溶融されたハンダ槽と接触またはハンダ槽に含漬することで、配線22上の発光素子パッケージ60のリード部が接続される部分(ソルダーレジスト25が設けられていない部分)にハンダが設けられる。
また、導線24−1、24−2には、銅板や複数の銅の細線を寄り合わせた縒り線を用いることができる。
なお、図1においては、基板21は表面21aに配線22が設けられているとした。しかし、基板21は、表面21aおよび裏面21bに配線22が設けられ、表面21aおよび裏面21bにそれぞれ設けられた配線22が相互にスルーホールで接続されたスルーホール基板であってもよい。なお、この場合であっても、発光素子パッケージ60は、表面21aに設けられている。
さらに、基板21の表面21aおよび/または裏面21bには、発光素子パッケージ60の他に、IC、抵抗などの電子部品が設けられていてもよい。
[発光素子パッケージ60]
図2は、本実施の形態における発光素子64を備えた発光素子パッケージ60の構成を説明するための図である。ここで、図2(a)は発光素子パッケージ60の上面図を、図2(b)は図2(a)のIIB−IIB断面図を、それぞれ示している。
この発光素子パッケージ60は、上部側に凹部61aが形成された樹脂容器61と、樹脂容器61と一体化したリードフレームからなるアノード用リード部62およびカソード用リード部63と、凹部61aの底面66に取り付けられた発光素子64と、凹部61aを覆うように設けられた封止樹脂65とを備えている。なお、図2(a)においては、封止樹脂65の記載を省略している。
なお、アノード用リード部62およびカソード用リード部63をそれぞれ区別しないときはリード部と表記する。
樹脂容器61は、アノード用リード部62およびカソード用リード部63を含むリードフレームに、白色顔料が含有された熱可塑性樹脂(以下の説明では白色樹脂と呼ぶ)を射出成型することによって形成されている。白色顔料としては、チタニア(酸化チタン)を微粒子化したものを用いることが好ましい。
また、照明装置10の製造工程において、ハンダリフローなどの温度がかかる工程が複数あるので、白色樹脂は、耐熱性も十分考慮された材質が選定されている。基材となる樹脂としてはPPA(polyphthalamide)が最も一般的であるが、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、ポリスチレンなどでもよい。
樹脂容器61に設けられる凹部61aは、円形状を有する底面66と、底面66の周縁から樹脂容器61の上部側に向けて拡開するように立ち上がる壁面67とを備えている。ここで、底面66は、凹部61aに露出するアノード用リード部62およびカソード用リード部63と、アノード用リード部62とカソード用リード部63との間の隙間に露出する樹脂容器61の白色樹脂とによって構成されている。ただし、底面66の半分以上の領域が、アノード用リード部62とカソード用リード部63とによって占められている。一方、壁面67は、樹脂容器61を構成する白色樹脂によって構成されている。なお、底面66の形状については、円形、矩形、楕円形、多角形のいずれでもよい。また、壁面67の形状は、円形、矩形、楕円形、多角形のいずれでもよく、また、底面形状と同一でもよく、異なっていてもよい。
アノード用リード部62およびカソード用リード部63は、それぞれの一部が樹脂容器61内に挟まれて保持されるとともに、他の一部が樹脂容器61の外部に露出されており、発光素子64に電流を印加するための端子となっている。
図2(a)、(b)では、アノード用リード部62およびカソード用リード部63のそれぞれの他の一部は、樹脂容器61の側面に張り出すように設けられている。なお、アノード用リード部62およびカソード用リード部63は、それぞれ樹脂容器61の裏側に折り曲げて樹脂容器61の底部にその先端が配設されてもよい。
なお、アノード用リード部62およびカソード用リード部63すなわちリードフレームは、0.1〜0.5mm程度の厚みをもつ金属板であり、銅合金等の金属導体をベースとし、その表面には銀メッキが施されることによって銀メッキ層が形成されている。
発光素子64は、凹部61aの底面66に露出するカソード用リード部63上に、シリコン樹脂またはエポキシ樹脂からなるダイボンド剤で接着され、固定されている。
この発光素子64は、n型電極およびp型電極を有しており、ボンディングワイヤを介して、p型電極がアノード用リード部62に、n型電極がカソード用リード部63に、それぞれ接続されている。なお、発光素子パッケージ60では、図2(a)に示すように、発光素子64が、円形状を有する底面66のほぼ中央部に取り付けられている。
発光素子64には、発光層がGaInN、AlGaInP、AlGaAsなど、発光効率の高い材料で構成される半導体発光素子を用いることができる。発光素子64は、一例として430nm以上500nm以下の波長領域に主発光ピークを有する青色光を発するものであり、サファイア基板の上に形成されるAlNからなるシード層と、シード層上に形成される下地層と、GaNを主体とする積層半導体層とを少なくとも備えている。積層半導体層は、サファイア基板側から下地層、n型半導体層、発光層、p型半導体層の順に積層されて構成されている。
封止樹脂65は、発光素子64が発する光を吸収してより長波長の光を発する蛍光体(以下、蛍光体粉体ともいう)65aと、蛍光体粉体65aを均一に分散させた状態で含有する透明樹脂65bとから構成されている。この例において、蛍光体粉体65aは、発光素子64が発する青色光を吸収して緑色光を発する緑色蛍光体と、発光素子64が発する青色光を吸収して赤色光を発する赤色蛍光体とを含んでいる。なお、赤色蛍光体は、緑色蛍光体が発する光でも励起されるので、緑および赤の蛍光体の比率により、発光素子パッケージ60から出力される光の色度の動きは非常に複雑に変化する。このような色度の調節には、発光素子64の発光波長と緑および赤の蛍光体の比率と、封止樹脂65における蛍光体の濃度と、封止樹脂65の上面すなわち光が出射される出射面65cの形状とが関係する。
この発光素子パッケージ60においては、発光素子64が発する青色光と、蛍光体粉体65aに含まれる緑色蛍光体が発する緑色光と、同じく蛍光体粉体65aに含まれる赤色蛍光体が発する赤色光とによって、青、緑、赤の3原色が揃う。このため、封止樹脂65の出射面65cからは、白色光が出射されるようになっている。
上述した蛍光体粉体65aに好適に用いられる緑色蛍光体は、シリケート系蛍光体(BaSiO:Eu2+)が好ましく、また、赤色蛍光体は窒化物蛍光体(CaAlSiN:Eu2+)が好ましい。
一方、封止樹脂65を構成する透明樹脂65bとしては、可視領域において透明な各種樹脂を適用して差し支えないが、耐熱性・耐久性の観点から、シリコン樹脂を用いることが好ましい。
また、封止樹脂65には、白色光を出射させる出射面65cが設けられている。この例では、図2(b)に示すように、樹脂容器61の上部側すなわち凹部61aの開口部側に出射面65cが形成されている。
この発光素子パッケージ60においては、図2(b)に示すように、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹んでおり、その凹み量dが上面から−20μm〜−100μmの範囲に設定されている。凹み量dは、樹脂容器61の開口端の高さと、出射面65cの最低高さとの差になる。なお、ここでは、樹脂容器61の開口端の高さを基準(0)としたとき、発光素子64に近づく側をマイナス(−)としている。したがって、凹み量dが上面から−20μm〜−100μmの範囲とは、樹脂容器61の開口端の高さを0μmとしたときに、出射面65cの最低高さが上面よりも20μm〜100μmの範囲で発光素子64側に位置していることを意味する。
発光素子パッケージ60において、図2(b)に示すように、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹ましているのは、封止樹脂65を構成する透明樹脂65bとして、シリコン樹脂を用いていることによる。もし、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面から凸状に飛び出るように設けられていると、複数の発光素子パッケージ60の樹脂容器61の上面から飛び出たシリコン樹脂同士がくっつき、発光素子パッケージ60の取り扱いがしづらい。これに対し、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹んでいると、複数の発光素子パッケージ60の樹脂容器61中のシリコン樹脂同士がくっつくことがなく、発光素子パッケージ60の取り扱いに支障を生じない。
なお、本実施の形態では、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面よりも凹んでいるとして説明するが、出射面65cの中央部が樹脂容器61の上面から凸状に飛び出ていてもかまわない。
また、本実施の形態では、発光素子64としては、青色光を発光し、封止樹脂65に分散させた蛍光体粉体65aにより、赤色光および緑色光を発光するとして説明したが、赤色光、青色光、緑色光または他の色光を発光するものをそれぞれ使用することができる。例えば、緑色蛍光体および赤色蛍光体の二種類の蛍光体に代えて黄色蛍光体一種類を用いて白色光にしても良い。黄色蛍光体としてはYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)が好ましい。
また、照明装置10において、異なる色光を発光するものを組み合わせて用いてもよい。
なお、植物工場の用途では、照明装置10の発光色は赤色光や青色光が好ましい。この場合は、これらの色を出射する発光素子64を用い、蛍光体粉体65aは用いない構成であることが好ましい。
さらに、図2(a)、(b)では、発光素子パッケージ60に1つの発光素子64が実装されている(1 in 1)としたが、1つの発光素子パッケージ60に同じ色光または異なる色光を発光する複数の発光素子64が設けられていてもよい(2 in 1など)。なお、1つの発光素子パッケージ60に複数の発光素子64を実装する場合には、アノード用リード部62およびカソード用リード部63の形状を変更するとともに、基板21の表面21a上の配線22の形状を変更することで対応できる。
では、図2に示す発光素子パッケージ60の発光動作について説明する。
アノード用リード部62を正極とし、カソード用リード部63を負極として発光素子64に電流を流すと、発光素子64は青色光を出力する。発光素子64から出力された青色光は、封止樹脂65内を進行し、直接あるいは底面66や壁面67で反射した後に出射面65cから外部に出射される。但し、出射面65cに向かう光の一部は、出射面65cで反射し、再び封止樹脂65内を進行する。この間、封止樹脂65内において、青色光の一部は蛍光体粉体65aによって緑色光および赤色光に変換され、変換された緑色光および赤色光は、直接あるいは底面66や壁面67で反射した後、青色光と共に出射面65cから外部に出射される。したがって、出射面65cからは、青色光、緑色光および赤色光を含む白色光が出射されることになる。
図3は、発光素子パッケージ60の製造方法を説明する図である。
図3を参照しながら、図2に示す発光素子パッケージ60の製造方法について説明する。
まず、アノード用リード部62およびカソード用リード部63を一体化したリードフレームに、白色樹脂を射出成形して、凹部61aを有する樹脂容器61を形成する。次いで、樹脂容器61の凹部61aの底面66に露出するカソード用リード部63上に発光素子64を接着固定し、ボンディングワイヤによって発光素子64のp型電極、n型電極と、アノード用リード部62、カソード用リード部63とを、それぞれ接続する。
次に、凹部61aに、蛍光体粉体65aと未硬化状態の透明樹脂65bとを含む混合樹脂ペーストRを充填する。その際、発光素子64およびボンディングワイヤを混合樹脂ペーストRによって覆うとともに、混合樹脂ペーストRの液面(出射面65cとなる)を樹脂容器61の上面61bよりも凹ませ、その凹み量dを上面61bから−20μm〜−100μmの範囲に設定する。
樹脂容器61の凹部61aに対する混合樹脂ペーストRの充填は、ペーストの吐出装置を用いたポッディング法で行うとよい。この吐出装置は、混合樹脂ペーストRを吐出する吐出ノズルNと、図示しない制御部とを具備して構成されている。
次に、混合樹脂ペーストRを硬化させて封止樹脂65を形成する。硬化処理は、例えば、加熱等を行えばよい。その後、リードフレームをアノード用リード部62およびカソード用リード部63に分離する切断を行って、発光素子パッケージ60が得られる。
[封止フィルム31]
図1を参照して、封止フィルム31を説明する。
封止フィルム31は、基板21の表面21a側に設けられ、表面21aに配列された複数の発光素子パッケージ60を覆うように設けられている。なお、封止フィルム31は、基板21全体(表面21a側)を覆うように設けることが望ましい。
封止フィルム31は、発光素子パッケージ60上に設けられるため、発光素子パッケージ60が出射する光に対して高い透過率を有するとともに、熱によって軟化・溶融して流動性を示す熱可塑性の材料からなるフィルム、いわゆるホットメルトフィルムであることが望ましい。封止フィルム31は50℃未満では流動性がなく、50〜200℃の温度範囲において流動性を有することが好ましく、発光素子パッケージ60の出射する光の透過率が80%以上であることが好ましい。
封止フィルム31が熱可塑性であると、後述するようにバリアフィルム32と重ねられたのち、加熱状態で真空ラミネート(後述する一括真空加熱加圧工程および第1真空加熱加圧工程参照)されるため、基板21上の発光素子パッケージ60の凹凸に追従して、発光素子パッケージ60を覆うことができる。さらに、封止フィルム31は、熱によって軟化・溶融して流動する際、バリアフィルム32の特性および真空ラミネートの条件を最適化することにより、発光素子パッケージ60の中央部が基板21に対して凸状に変形する。封止フィルム31の発光素子64の出射面65cに対向する部分が凸状となると、レンズとして働き、発光素子パッケージ60から出射する光を基板21の表面21aに直交する方向(前方)に集光することができる。また、発光素子パッケージ60の凹部61aでは、発光素子64からの出射光が出射面65cに対して鋭角に入射しやすいため、出射面65cで全反射して外部へ出射されない光が多くなる。しかし、封止フィルム31の出射面65cに対向する部分が凸状となると、出射面65cで全反射する光の比率を低減することができ、光の取り出し効率を向上させることができる。
封止フィルム31としては、例えばエチレンと酢酸ビニルの共重合体であるエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)とすることができる。なお、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)の融点Tmは、酢酸ビニルの含有量が増加するにつれて低下する。例えば、酢酸ビニルの含有量が6%の場合における融点Tmは約101℃、20%の場合における融点Tmは約75℃、34%の場合における融点Tmは約60℃である。よって、封止フィルム31に使用するエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)の酢酸ビニルの含有量を、真空ラミネートにおける加熱温度と、封止フィルム31を熱によって軟化・溶融して流動させる程度とによって選択することができる。例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)では、酢酸ビニル含有量が30重量%程度であることが好ましい。酢酸ビニル含有量が多すぎると水蒸気の透過率が大きくなるため、バリアフィルム32の局所的な破損や、バリアフィルム32の隙間から浸入する水蒸気に対して十分な水蒸気バリア性を得ることが困難になる。また、融点Tmが低下するため、発光素子64の発熱で照明装置10の温度が高くなった場合、形状を維持できなくなる。一方、酢酸ビニル含有量が過度に少ないと透明性・加工性が悪くなり、発光素子パッケージ60や基板21、バリアフィルム32への密着性が低下する。
なお、封止フィルム31に用いるエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)は、高温で形状を維持できるよう、架橋剤を配合して架橋構造とすることが好ましい。架橋剤としては、一般に、100℃以上でラジカルを発生する有機過酸化物が用いられる。特に、配合時の安定性を考慮に入れれば、半減期10時間の分解温度が70℃以上であるものが好ましい。このような有機過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン;2,5−ジハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;3−ジ−t−ブチルパーオキサイド;t−ジクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド等を用いることができる。これらの有機過酸化物の配合量は、一般にEVA樹脂100重量部に対して5重量部以下、好ましくは1〜3重量部である。
また、封止フィルム31の厚さは、例えば0.2〜0.6mmとすることができる。
[バリアフィルム32]
図1を参照して、バリアフィルム32を説明する。
バリアフィルム32は、基板21の表面21a側に設けられた封止フィルム31を覆うように配置される。
バリアフィルム32は、水分(水蒸気)が発光素子パッケージ60に浸透するのを防止する。発光素子64を構成する積層半導体層は、水分に弱く、水蒸気の浸透により光量などが低下し、寿命が短くなってしまう。
バリアフィルム32としては、発光素子パッケージ60が出射する光に対して高い透過率を有するとともに、水蒸気に対する透過性が低いものであればよい。すなわち、厚さ30μm、40℃、相対湿度90%において水蒸気透過率が10g/m/24hr以下であって、且つ、発光素子パッケージ60の出射する光の透過率が80%以上であることが好ましい。例えば、シクロオレフィンポリマー(COP)を用いることができる。シクロオレフィンポリマー(COP)は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の他のポリマーに比べ吸水性が極めて小さい。よって、シクロオレフィンポリマー(COP)は水蒸気に対するバリアフィルム32として好適である。
シクロオレフィンポリマー(COP)は、ノルボルネン類、シクロテトラドデセン類、シクロペンテン類等の開環重合可能なシクロオレフィン系のモノマーの開環重合体、または、該開環重合体を水素添加した重合体である。耐候性および耐湿性(水蒸気バリア性)などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものの開環重合体またはその水素添加物が好ましい。
シクロオレフィンポリマー(COP)は、不飽和結合を有さないものが好ましく、必要に応じて水素添加を行ってもよい。水素添加を必要とする場合、その水素添加率は、炭素−炭素2重結合の全モル数に対し、水素添加されたもののモル数との割合で表され、その値は、通常95%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上であるときに、耐候性および耐湿性(水蒸気バリア性)の点で好ましい。
このようなシクロオレフィンポリマーフィルムとしては、シクロオレフィンポリマー樹脂の市販品、例えば、日本ゼオン社製のZEONOR(登録商標)をフィルムにしたものが挙げられる。
このようなシクロオレフィンポリマー(COP)のガラス転移温度Tgは100〜170℃程度であって、封止フィルム31に使用したエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)の融点Tmより高い。これは、バリアフィルム32が、真空ラミネートにおいて封止フィルム31が熱によって軟化・溶融して流動しても、溶融して流動することがなく、封止フィルム31を押さえ込んで、軟化・溶融して流動した封止フィルム31が基板21の表面21aから流れ出すことを抑制するためである。
シクロオレフィンポリマー(COP)のガラス転移温度Tgは真空ラミネートにおける加熱温度と大きく異ならないことが望ましい。ガラス転移温度Tgが真空ラミネートにおける加熱温度に対して低すぎると、ほぼ完全に発光素子パッケージ60の凹凸に追従してしまい、光の出射する出射面65cに対向する部分が、出射面65cに対して凸状に形成されなくなる。一方、ガラス転移温度Tgが真空ラミネートにおける加熱温度に対して高すぎると発光素子パッケージ60の凹凸に追従できなくなり、その隙間を封止フィルム31で埋めきれなくなって、空孔(ボイド)が生じてしまう。例えば、真空ラミネートにおける加熱温度が150℃の場合はガラス転移温度Tgが136℃のシクロオレフィンポリマー(COP)を用いることができる。
また、バリアフィルム32は、真空ラミネートにおける加熱温度において、発光素子パッケージ60が作る基板21の表面21a上の凹凸に追従できる柔軟性を有していることが望ましい。シクロオレフィンポリマー(COP)フィルムは、ポリカーボネート(PC)フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等に比べて、凹凸に対する追従性が優れており、この点でもシクロオレフィンポリマー(COP)は有利である。
バリアフィルム32の厚さは、例えば50〜200μmとすることができる。
また、バリアフィルム32としては、無延伸PETフィルム、無延伸PBTフィルム、無延伸ポリアミドフィルムやこれらをベースとした多層フィルム、またはこれらのフィルムにPVDCをコートしたフィルムを用いることができる。一方、これらのフィルムに無機バリア層、例えばシリカを蒸着したバリアフィルム32は好ましくない。これは、無機バリア層は凹凸追従性がないため、真空ラミネートにおいて、凹凸に対して追従させるようにバリアフィルム32を変形させる際、無機バリア層の役割が維持できなくなるためである。
[接着フィルム33]
図1を参照して、接着フィルム33を説明する。
接着フィルム33は、基板21の裏面21bに後述するリフレクタ34を接着する。
よって、発光素子パッケージ60が出射する光に対して透光性を有し、基板21の裏面21bとリフレクタ34とを接着するものであればよい。
接着フィルム33は、前述したエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)のような熱可塑性フィルムであってもよいが、リフレクタ34を接着した後に変形することがない熱硬化性フィルムであることが望ましい。
接着フィルム33による基板21とリフレクタ34との接着は前述の封止フィルム31およびバリアフィルム32の真空ラミネートと同時に行なっても良いし、封止フィルム31およびバリアフィルム32が既に真空ラミネートされた基板21に対して、後からリフレクタ34を接着することもできる。前者の方法を用いる場合には接着フィルム33は、封止フィルム31およびバリアフィルム32の真空ラミネートの加工条件で接着できるものを用いることが望ましい。この真空ラミネートにおいて、接着フィルム33でリフレクタ34を仮接着し、後に再度加熱して本接着させることも可能であるが、この方法は手間がかかるうえ、本接着のために加熱した際、封止フィルム31の発泡やバリアフィルム32の表面の平滑性が低下するなどの懸念があるため好ましくない。
接着フィルム33としては、例えばエポキシ樹脂フィルムとすることができる。接着フィルム33の厚さとしては、例えば50〜150μmとすることができる。
なお、接着フィルム33の両面には、剥離紙が設けられ、被接着対象物以外のものに接着しないよう抑制している。
リフレクタ34は放熱の機能も担っているため、接着フィルム33は熱伝導率が高い方が好ましい。接着フィルム33にはアルミナ等の絶縁性で且つ熱伝導率が高いフィラーが充填されているものも好適に使用することができる。
[リフレクタ34]
図1を参照して、リフレクタ34を説明する。
リフレクタ34は、発光素子パッケージ60から広角に出射される光を基板21の表面21aの前方に集光する役割を有する。発光素子パッケージ60から側方に出射された光はリフレクタ34の表面で反射し、前方へ集光される。このようにして、発光素子パッケージ60から出射される光の利用効率を向上させる。
真空ラミネートと同時に接着フィルム33により基板21とリフレクタ34とを接着する場合、真空ラミネートされる材料は平板状でなければならない。このため、真空ラミネートにおいては、リフレクタ34は、平板状の金属板36(後述する図6参照)として、基板21に接着される。そして、接着された後に、金属板36はベンダやプレス金型等で曲げ加工され、図1(c)に示すような形状(リフレクタ形状)のリフレクタ34に加工される(曲げ加工工程)。ここでは、平板状の金属板36が曲げ加工によりリフレクタ形状になったものをリフレクタ34と表記する。
なお、既にリフレクタ形状に加工されたリフレクタ34を使用する場合には、基板21を接着剤やネジなどで固定することができる。
リフレクタ34としては、発光素子パッケージ60から出射される光に対して反射率が高いものであればよい。例えば鏡面のアルミニウム板、アルマイト板などが使用できる。
リフレクタ34としては、例えば幅55mm、長さ300mm、厚さ0.2mmの金属板36から構成することができる。そして、図1(c)に示すように、平板状の金属板36の短手方向の両端から20mmを角度120°で曲げ加工して用いることができる。なお、図1(c)に示すように、直線的に曲げ加工する代わりに、弧を描くように加工してもよい。
または、リフレクタ34としては、プラスティック板に、アルミニウムなどを蒸着して構成したものであってもよい。また、反射率を向上させるため、誘電体の膜を多層に設けて誘電体ミラーとしてもよい。
リフレクタ34を基板21に貼り合わせた後にリフレクタ形状に後加工する場合は、リフレクタ34には、アルミニウム板、アルマイト板等の金属板36を用いることが好ましい。
なお、リフレクタ34は高い反射率が必要なため、封止フィルム31やバリアフィルム32で覆われていないことが好ましい。
リフレクタ34を用いない場合は、接着フィルム33およびリフレクタ34がなくともよい。
[保護フィルム35−1、35−2]
図1を参照して、保護フィルム35−1、35−2を説明する。
前述したように、照明装置10は、使用時に保護フィルム35−1、35−2を剥がして用いられてもよく、使用時にも剥がさないで用いられてもよい。保護フィルム35−1、35−2はリフレクタ34も含め、照明装置10全体を覆うように真空ラミネートされる。
使用時に保護フィルム35−1、35−2を剥がす場合、保護フィルム35−1、35−2は、発光素子パッケージ60を搭載し、封止フィルム31、バリアフィルム32で覆われた基板21およびリフレクタ34の搬送時の保護およびリフレクタ34をリフレクタ形状に加工する際の保護として働く。保護フィルム35−1、35−2を使用時に剥がした方が、リフレクタ34の反射率が高くなり、明るい照明装置10になる。
使用時に保護フィルム35−1、35−2を剥がさない場合、保護フィルム35−1、35−2は、水蒸気および外気の浸透をさらに抑制する。さらに、保護フィルム35−1、35−2は、リフレクタ34の腐食防止としても機能する。高温高湿下で使用される植物工場ではアルマイト程度の腐食防止では不十分な場合があるため、さらなる腐食防止として利用することができる。この場合、前述したように、導線24−1、24−2の端部は保護フィルム35−1、35−2からはみ出すように構成されることが好ましい。
保護フィルム35−1、35−2としては、上記保護ができるものまたは水蒸気および外気の浸透を抑制できるものであればよい。例えば内層が低密度ポリエチレン(LLDPE)などで構成された共押出し多層フィルムなどとすることができる。
保護フィルム35−1、35−2は基板21に封止フィルム31、バリアフィルム32、接着フィルム33、リフレクタ34を真空ラミネートする際に同時に貼り合わせることができる。
なお、保護フィルム35−1、35−2を用いなくともよい。
(照明装置10の製造方法)
図4は、第1の実施の形態における照明装置10の製造方法を説明するフローチャートである。第1の実施の形態では、照明装置10は、1回の真空ラミネートを経て製造される。真空ラミネートとは、後述するように、減圧された環境(真空状態)において、加熱および加圧することで、被加工物77にフィルム78を貼り付ける(ラミネートする)ことをいう(後述する図5参照)。以下では、真空ラミネートを真空加熱加圧工程と表記する。
図4に示す第1の実施の形態における照明装置10の製造方法は、基板21の表面21aに、発光部品搭載工程の一例である複数の発光素子パッケージ60を搭載する発光素子パッケージ搭載工程(ステップ101)、保護フィルム35−2、金属板36、接着フィルム33、基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32、保護フィルム35−1を順に積層する一括積層工程(ステップ102)、減圧下において加熱しつつ加圧する真空加熱加圧工程の一例としての一括真空加熱加圧工程(ステップ103)を含む。これにより、照明装置10の製造のための中間段階のプレ照明装置11(後述する図6(c)参照)が製造される。
その後、平板状の金属板36をリフレクタ34に曲げ加工することにより照明装置10が完成する。第1の実施の形態が適用される照明装置10の製造方法によれば、一度の真空ラミネート(一括真空加熱加圧工程)でプレ照明装置11を製造することができる。
図5はラミネータ70の構成を説明する図である。ラミネータ70は、被加工物77にフィルム78を貼り付ける装置であって、一括真空加熱加圧工程に用いられる。
図5(a)は後述するダイアフラムラバー74を膨張させない状態、図5(b)はダイアフラムラバー74を膨張させた状態を示している。
ラミネータ70は、上方に開いた底部72と、底部72の上方の開口部を覆う蓋部73とを備えるチャンバ71を備えている。蓋部73の底部72に対向する側(裏面)には、高い柔軟性を有するダイアフラムラバー74が設けられている。そして、底部72と蓋部73との間には、ダイアフラムラバー74を挟むように、Oリング等の真空シール材が設けられている。
ラミネータ70の底部72には、ヒータを備えたステージ75が設けられている。ステージ75の上には、ダイアフラムラバー74と同様な柔軟性を有するラバーシート76が設けられている。そして、ラバーシート76上に、被加工物77とフィルム78とが重ねられて設置される。ステージ75はヒータにより加熱され、さらにステージ75上のラバーシート76、さらにラバーシート76上の被加工物77が加熱される。
そして、蓋部73のダイアフラムラバー74と、底部72との間のチャンバ71の内部が、図示しない真空ポンプ等により、減圧できるようになっている。チャンバ71の内部が減圧されることにより、被加工物77とフィルム78との間の空気が除去され、それらの間に気泡が残ることが抑制される。
さらに、ラミネータ70では、ダイアフラムラバー74と蓋部73の裏面との間に、圧縮空気が送られることで、ダイアフラムラバー74が膨張して、ラバーシート76に対して被加工物77を押圧するようになっている。これにより、被加工物77は、ラバーシート76にめり込むように押し付けられ、被加工物77とフィルム78とは、ダイアフラムラバー74とラバーシート76とから圧力を受けることになる。これにより、被加工物77とフィルム78との間の密着性および凹凸への追従性をよくしている。
そして、ステージ75を加熱することにより、熱可塑性のフィルム78を軟化・溶融させて、被加工物77とフィルム78とが密着するようになっている。
図6は、第1の実施の形態における照明装置10の製造方法を説明するための断面図である。図1(a)のIB−IB線での断面で示している。
以下では、図4、図5を参照しつつ、図6により、第1の実施の形態が適用される照明装置10の製造方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、基板21上に、複数の発光素子パッケージ60を搭載する(図4の発光素子パッケージ搭載工程(ステップ101))。
次に、図6(b)に示すように、ラミネータ70のチャンバ71の蓋部73を開けた状態で、ラミネータ70のラバーシート76上に、保護フィルム35−2、金属板36、接着フィルム33、複数の発光素子パッケージ60を搭載した基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32、保護フィルム35−1をこの順に積層する(図4の一括積層工程(ステップ102))。なお、複数の発光素子パッケージ60を搭載した基板21の裏面21bが接着フィルム33に接し、基板21の表面21aが封止フィルム31に接するように配置する。そして、接着フィルム33の両面に設けられた剥離紙は除去して設置する。
そして、図5に示したラミネータ70のチャンバ71の蓋部73を閉じて、チャンバ71の内部(ダイアフラムラバー74とチャンバ71の底部72との間)を真空ポンプ等により減圧する。これにより、保護フィルム35−2と金属板36、金属板36と接着フィルム33、接着フィルム33と基板21の裏面21b、基板21の表面21aと封止フィルム31、封止フィルム31とバリアフィルム32、バリアフィルム32と保護フィルム35−1のそれぞれの間の空気が除かれ、それぞれの間に気泡が残ることを抑制する。
その後、ステージ75を加熱するとともに、ダイアフラムラバー74と蓋部73の裏側との間に圧縮空気を送ってダイアフラムラバー74を膨張させる(図5(b)参照)。これにより、保護フィルム35−2と金属板36、金属板36と接着フィルム33、接着フィルム33と基板21の裏面21b、基板21の表面21aと封止フィルム31、封止フィルム31とバリアフィルム32、バリアフィルム32と保護フィルム35−1とがそれぞれ密着するとともに、凹凸への追従性がよくなる。
このとき、ステージ75は封止フィルム31の融点Tm近傍の温度(100〜150℃)に加熱されているので、封止フィルム31は軟化・溶融して流動する。これにより、封止フィルム31は、図6(c)に示すように、発光素子パッケージ60の出射面65cに対抗する部分が凸状になる(図4の一括真空加熱加圧工程(ステップ103))。このようにして、図6(c)に示すプレ照明装置11が製造される。なお、プレ照明装置11とは、平板状の金属板36を曲げ加工する前の状態をいう。
その後、平板状の金属板36を曲げ加工によりリフレクタ34に加工し、照明装置10が完成する。
なお、上記の一括真空加熱加圧工程では、保護フィルム35−1、35−2を同時に貼り合わせた。しかし、一括真空加熱加圧工程では、金属板36、接着フィルム33、複数の発光素子パッケージ60を搭載した基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32を貼り合わせ、別の真空加熱加圧工程(第3真空加熱加圧工程)において、保護フィルム35−1、35−2を貼り合せてもよい。
上記の説明においては、ラミネータ70は、プレ照明装置11を個別に製造する構成としたが、ベルトコンベアで部材を搬送し、連続的にプレ照明装置11を製造してもよい。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、照明装置10の製造方法が第1の実施の形態と異なっている。すなわち、第2の実施の形態における照明装置10の製造方法では、2回の真空ラミネートを経て製造される。
第2の実施の形態における照明装置10は、第1の実施の形態における照明装置10と同様である。よって、照明装置10の構成についての説明を省略する。
また、第2の実施の形態における照明装置10の製造方法で使用されるラミネータ70は第1の実施の形態で説明したラミネータ70と同様である。よって、ラミネータ70についての説明も省略する。
(照明装置10の製造方法)
図7は第2の実施の形態における照明装置10の製造方法を説明するフローチャートである。
図7に示す第2の実施の形態における照明装置10の製造方法は、図7(a)に示される1回目の真空ラミネート(第1真空加熱加圧工程(ステップ203))を含むプレ照明装置12(後述する図9(c)参照)を製造する第1段階と、図7(b)に示される2回目の真空ラミネート(第2真空加熱加圧工程(ステップ302))を含んでプレ照明装置11を製造する第2段階とを含む。
図7(a)に示す第1段階では、基板21の表面21aに、複数の発光素子パッケージ60を搭載する発光素子パッケージ搭載工程(ステップ201)、接着フィルム33、複数の発光素子パッケージ60が搭載された基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32を順に積層する第1積層工程(ステップ202)、減圧下において加熱しつつ加圧する第1真空加熱加圧工程(ステップ203)を含む。これにより、プレ照明装置12が製造される。
プレ照明装置12は、照明装置10におけるリフレクタ34および保護フィルム35−1、35−2を備えていない。
図7(b)に示す第2段階では、保護フィルム35−2、金属板36、プレ照明装置12、保護フィルム35−1をこの順に積層する第2積層工程(ステップ301)、減圧下において加熱しつつ加圧する第2真空加熱加圧工程(ステップ302)を含む。これにより、プレ照明装置11が製造される。
その後、平板状の金属板36をリフレクタ34に曲げ加工すること(曲げ加工工程)により照明装置10が完成する。
図8は、第2の実施の形態における照明装置10の製造方法における図7(a)に示す第1段階における基板21の状態を説明する図である。
ここでは、例えば8枚の基板21が、面付けされた状態で行われる。面付けされた状態とは、複数の基板21をそれぞれに分割しないで、基板21の一部でつながった状態に残された状態をいう。これにより、8枚の基板21に一括して、第1真空加熱加圧工程を行うことができる。
第1段階で一括して製造された8個のプレ照明装置12は、面付けされた基板21をそれぞれの基板21に切断して、個別のプレ照明装置12に分割される。そして、個別のプレ照明装置12に対して、図7(b)に示す第2段階が行われる。
基板21とリフレクタ34に加工される金属板36とは大きさが異なるため、基板21が面付けされた状態で金属板36とを貼り合わせすることはできない。一方、接着フィルム33、基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32はほぼ同じ外形であるため、複数の基板21が面付けされた状態で一度に貼り合わせる(ラミネートする)ことが可能である。製造方法を第1段階と第2段階とに分けることで、接着フィルム33、基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32を貼り合わせる回数を低減することができる。また、第1段階と第2段階の貼り合せの条件を変えることもでき、異なる貼り合せ特性(ラミネート特性)を有するフィルムを用いることができる。
図9は、第2の実施の形態における照明装置10を製造する方法の第1段階を説明するための断面図である。図1(a)のIB−IB線での断面を示している。
以下では、図7(a)、図8を参照しつつ、図9により、第1段階を説明する。
まず、図9(a)に示すように、図8に示した面付けされた複数の基板21上に、複数の発光素子パッケージ60を搭載する(図7(a)の発光素子パッケージ搭載工程(ステップ201)。この工程は、第1の実施の形態における図4に示した発光素子パッケージ搭載工程(ステップ101)と同様である。よって、区別せず発光素子パッケージ搭載工程とした。
次に、図5に示したラミネータ70のチャンバ71の蓋部73を開けた状態で、図9(b)に示すように、ラミネータ70のラバーシート76上に、接着フィルム33、複数の発光素子パッケージ60を搭載した基板21、封止フィルム31、バリアフィルム32をこの順に積層する(図7(a)の第1積層工程(ステップ202))。なお、複数の発光素子パッケージ60を搭載した基板21の裏面21bが接着フィルム33に接し、基板21の表面21aが封止フィルム31に接するように配置する。そして、接着フィルム33は、基板21の裏面21bに接する側の剥離紙を除去して設置する。
そして、図5に示したラミネータ70のチャンバ71の蓋部73を閉じて、真空ポンプ等によりチャンバ71の内部(ダイアフラムラバー74とチャンバ71の底部72との間)を減圧する。これにより、接着フィルム33と基板21との間、基板21と封止フィルム31との間、封止フィルム31とバリアフィルム32との間の空気を除き、それぞれの間に気泡が残ることが抑制される。
その後、ステージ75を加熱するとともに、ダイアフラムラバー74と蓋部73の裏側との間に圧縮空気を送って、ダイアフラムラバー74を膨張させる(図5(b)参照)。これにより、接着フィルム33と基板21と、基板21と封止フィルム31と、封止フィルム31とバリアフィルム32とがそれぞれ密着するとともに、凹凸への追従性がよくなる。
このとき、ステージ75は封止フィルム31の融点Tm近傍の温度(100〜150℃)に加熱されているので、封止フィルム31は軟化・溶融して流動する。これにより、封止フィルム31は、図9(c)に示すように、発光素子パッケージ60の出射面65cに対抗する部分が凸状になる(図7(a)の第1真空加熱加圧工程(ステップ203))。このようにして、図9(c)に示すプレ照明装置12が製造される。
なお、後述する第2段階を行うことなく、プレ照明装置12を照明装置10としてもよい。
図10は、第2の実施の形態における照明装置10を製造する方法の第2段階を説明するための断面図である。図1(a)のIB−IB線での断面を示している。
以下では、図7(b)を参照しつつ、図10により、第2段階を説明する。
ラミネータ70のチャンバ71の蓋部73を開けた状態で、図10(a)に示すように、ラバーシート76上に、保護フィルム35−2、金属板36、プレ照明装置12、保護フィルム35−1をこの順に積層する(図7(b)の第2積層工程(ステップ301))。
なお、プレ照明装置12の接着フィルム33の剥離紙を除去して、金属板36上にプレ照明装置12を設置する。
そして、ラミネータ70のチャンバ71の蓋部73を閉じて、真空ポンプ等によりチャンバ71の内部(ダイアフラムラバー74とチャンバ71の底部72との間)を減圧する。これにより、保護フィルム35−2と金属板36との間、金属板36と接着フィルム33との間、バリアフィルム32と保護フィルム35−1との間の空気が除去され、それらの間に気泡が残ることを抑制する。
そして、ステージ75を加熱するとともに、ダイアフラムラバー74と蓋部73の内側との間に圧縮空気を送って、ダイアフラムラバー74を膨張させる(図5(b)参照)。これにより、保護フィルム35−2と金属板36、金属板36とプレ照明装置12、プレ照明装置12と保護フィルム35−1とがそれぞれ密着するとともに、凹凸への追従性がよくなる(図7(b)の第2真空加熱加圧工程(ステップ302))。
これにより、プレ照明装置11が製造される。
その後、平板状の金属板36を曲げ加工すること(曲げ加工工程)によりリフレクタ34に加工し、照明装置10が完成する。
なお、上記の第2真空加熱加圧工程では、保護フィルム35−1、35−2を貼り合わせた。しかし、第2真空加熱加圧工程では、金属板36とプレ照明装置12とを貼り合わせ、別の真空加熱加圧工程(第3真空加熱加圧工程)において、保護フィルム35−1、35−2を貼り合せてもよい。
ラミネータ70は、第1の実施の形態と同様に、ベルトコンベアで部材を搬送する構成としてもよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、蛍光体粉体65aを封止樹脂65に分散させるとして説明したが、封止フィルム31に分散させてもよい。蛍光体粉体65aを封止樹脂65に分散させると、発光素子64に接する部分において、温度が高くなって蛍光体粉体65aの寿命が短くなってしまう。しかし、蛍光体粉体65aを封止フィルム31に分散させると、発光素子64に接することが抑制されるため、蛍光体粉体65aの寿命が短くなることが抑制される効果がある。
10…照明装置、11、12…プレ照明装置、21…基板、22…配線、31…封止フィルム、32…バリアフィルム、33…接着フィルム、34…リフレクタ、35−1、35−2…保護フィルム、36…金属板、60…発光素子パッケージ、61…樹脂容器、64…発光素子、65…封止樹脂、70…ラミネータ、74…ダイアフラムラバー、76…ラバーシート、77…被加工物、78…フィルム

Claims (24)

  1. 基板と、
    前記基板の一方の表面に設けられた複数の発光部品と、
    前記複数の発光部品を覆うように前記基板の表面上に接して設けられ、加熱により流動させた封止フィルムと、
    前記封止フィルムを覆うように当該封止フィルムに接して設けられ、水蒸気の浸透を抑制するバリアフィルムと
    を備えた照明装置。
  2. 前記封止フィルムは、前記複数の発光部品のそれぞれの発光部品の光の出射する出射面に対向する部分が、加熱による流動によって当該出射面に対して凸状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記発光部品は、半導体発光素子を含んだ発光素子パッケージであって、光の出射する前記出射面が凹状であることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 前記照明装置は、2枚の保護フィルムの間に挟み込まれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 前記封止フィルムは、50℃未満の温度では流動性がなく、50〜200℃の温度範囲において流動性を有するようになるとともに、前記発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. 前記封止フィルムは、エチレン酢酸ビニルコポリマーであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の照明装置。
  7. 前記エチレン酢酸ビニルコポリマーは、加熱により架橋することを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
  8. 前記バリアフィルムは、厚さ30μm、40℃、相対湿度90%において水蒸気透過率が10g/m/24hr以下であって、且つ、前記発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の照明装置。
  9. 前記バリアフィルムは、シクロオレフィンポリマーであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の照明装置。
  10. 基板の表面に、複数の発光部品を搭載する発光部品搭載工程と、
    前記基板の裏面に接着剤または接着フィルムを介して金属板を重ねるとともに、前記複数の発光部品を含む当該基板の表面上に当該基板の表面に接して、加熱により流動性を示す封止フィルムと、当該封止フィルム上に設けられた水蒸気の浸透を抑制するバリアフィルムとを重ね、減圧した環境において、加熱、押圧する真空加熱加圧工程と
    を含む照明装置の製造方法。
  11. 前記封止フィルムは、前記複数の発光部品のそれぞれの発光部品の光の出射する出射面に対向する部分が、前記真空加熱加圧工程において、加熱による流動により当該出射面に対して凸状に形成されることを特徴とする請求項10に記載の照明装置の製造方法。
  12. 前記金属板を曲げ加工により、前記発光部品から側方に出射する光を反射するリフレクタに形成する曲げ加工工程をさらに含むことを特徴とする請求項10または11に記載の照明装置の製造方法。
  13. 前記金属板は、鏡面加工されたアルミニウム板であることを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1項に記載の照明装置の製造方法。
  14. 基板の表面に、複数の発光部品を搭載する発光部品搭載工程と、
    前記複数の発光部品を含む前記基板の表面上に当該基板の表面に接して、減圧した環境において、加熱、押圧により、加熱により流動性を示す封止フィルムと、当該封止フィルム上に設けられた水蒸気の浸透を抑制するバリアフィルムとを貼り付ける第1真空加熱加圧工程と
    を含む照明装置の製造方法。
  15. 前記封止フィルムは、前記複数の発光部品のそれぞれの発光部品の光の出射する出射面に対向する部分が、前記第1真空加熱加圧工程において、加熱による流動により当該出射面に対して凸状に形成されることを特徴とする請求項14に記載の照明装置の製造方法。
  16. 前記基板の裏面に接着剤または接着フィルムを介して金属板を、減圧した環境において、加熱、押圧により、貼り付ける第2真空加熱加圧工程をさらに含むことを特徴とする請求項14または15に記載の照明装置の製造方法。
  17. 前記金属板を曲げ加工により、前記発光部品から側方に出射する光を反射するリフレクタに形成する曲げ加工工程をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の照明装置の製造方法。
  18. 前記金属板は、鏡面加工されたアルミニウム板であることを特徴とする請求項16または17に記載の照明装置の製造方法。
  19. 前記封止フィルムは、50℃未満の温度では流動性がなく、50〜200℃の温度範囲において流動性を有するようになるとともに、前記発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とする請求項10ないし18のいずれか1項に記載の照明装置の製造方法。
  20. 前記封止フィルムは、エチレン酢酸ビニルコポリマーであることを特徴とする請求項10ないし19のいずれか1項に記載の照明装置の製造方法。
  21. 前記エチレン酢酸ビニルコポリマーは加熱により架橋することを特徴とする請求項20に記載の照明装置の製造方法。
  22. 前記バリアフィルムは、厚さ30μm、40℃、相対湿度90%において水蒸気透過率が10g/m/24hr以下であって、且つ、前記発光部品の出射する光の透過率が80%以上であることを特徴とする請求項10ないし21のいずれか1項に記載の照明装置の製造方法。
  23. 前記バリアフィルムは、シクロオレフィンポリマーであることを特徴とする請求項10ないし22のいずれか1項に記載の照明装置の製造方法。
  24. 2枚の保護フィルムを、減圧した環境において、加熱、押圧により、貼り付ける第3真空加熱加圧工程をさらに含むことを特徴とする請求項10ないし23のいずれか1項に記載の照明装置の製造方法。
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