以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る冷蔵庫の斜視図であり、図2は、図1の冷蔵庫において貯蔵容器がドアに結合された状態でドアが開いている様子を示す斜視図であり、図3A乃至図3Cは、ドアと貯蔵容器の分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、本発明に係る冷蔵庫は、内部に貯蔵室20が設けられる本体10と、本体の前面開口部を開閉するドア30と、本体とドアとの間において着脱自在に結合して支持される貯蔵容器100と、貯蔵容器100とドア30との間に設けられて貯蔵容器100がドア30に選択的に支持されるようにする連結支持装置200と、を備える。
一方、ドア30の背面において連結支持装置200の位置に対応する部位には、連結支持装置200が選択的に掛け止められる固定部210が設けられる。
固定部210は、他のドア40の背面内部に設けられてもよい。
連結支持装置200は、本体10の貯蔵室20の入口縁と接触するか否かによって固定部210と連結または連結解除される。
ここでは、貯蔵室20として、上部に冷蔵室が設けられており、下部に冷凍室が設けられている冷蔵庫が示されているが、冷蔵室と冷凍室が置き換わったり、左右に設けられていたりするタイプの冷蔵庫にも同様の適用が可能である。
冷蔵庫のドア30,40はそれぞれ冷蔵室と冷凍室の前面開口部を開閉するように、本体の一側にヒンジ部13で回動可能に取り付けられている。
図4に示すように、ドア30の内面の周縁には、本体10の前面と接する部位に密閉のためにシーリング用のガスケット31が設けられている。
一方、ガスケット31は本体10の前面に設けられてもよい。
ドア30,40はそれぞれ取手32,42を有している。特に、貯蔵容器100が装着されるドア30の取手32は、ドア30の左下側の隅部に設けられることが好ましい。
貯蔵容器100は、図1及び図2に示すように、本体10とドア30に選択的に着脱自在に支持される。
貯蔵容器100は、ヒンジ部13と連結されることなくドア30または本体10に直接設置される(図3B参照)。
すなわち、貯蔵容器100は、ヒンジ部13に干渉されることなく設置されることで、ドア30に装着される場合は、ヒンジ部13の助力なしでドア30と共に回動運動をすることができる。
そのために、貯蔵容器100とドア30との間、または貯蔵容器100と本体10との間の連結または連結解除のための別途の装置が設けられる。
当該装置は、連結支持装置200、第1ラッチ装置(図24、図31参照、520)及び第2ラッチ装置(図27、図31参照、530)、第1ガイド支持部(図38、510)及び第2ガイド支持部(図39、540)、第1、2ラッチ装置520,540の一部が選択的に挿入されるストッパ溝(図31、図32参照、111、121)、及び掛止案内溝(図31、32参照、112、122)を含む。
このような装置を、貯蔵容器支持アセンブリと総称する。
図1は、使用者が貯蔵容器100に物を収納したり取り出したりするように貯蔵容器100が本体10に設置されており、ドア30を開いたとき、貯蔵容器100の前面が露出される場合を示す。
この場合、本体10の貯蔵室20中の冷気は貯蔵容器100により保持される。
図2は、使用者が貯蔵室20に物を収納したり取り出したりするように貯蔵容器100がドア30に設置されており、ドア30を開いたとき、貯蔵室20の前面が露出される場合を示す。
ドア30の取手32の上端部には、貯蔵容器100の結合位置を本体10からドア30に切り替えるボタン610が設けられているとよい。
本発明では、貯蔵容器支持アセンブリの一部の構成の動作を選択的に制御する制御装置を備える。該制御装置600はドアに設けられ、ドアの外部で操作可能な構成とする。
制御装置600は、ボタン610、及び該ボタン610と連結される種々の構成要素を有する。
使用者がボタン610を押した状態でドア30を開くと、図1に示すように、貯蔵容器100がドア30と分離されて貯蔵室20に結合した状態となる。
そのため、補助貯蔵室400の前面が露出される。
ボタン610の作動関係の詳細については後述する。
貯蔵容器100は本体10と冷蔵室ドア30にそれぞれ支持され、且つその位置が保持されるような構成としなければならない。
そのために、本発明の冷蔵庫は、図4に示すように、貯蔵容器100に第1、2ラッチ装置520,530を設けることで、貯蔵容器100がドア30または貯蔵室20に選択的に支持され固定されるようにする。
このとき、連結支持装置200の下部部分は貯蔵容器100に覆われて外部には露出されず、本体10の貯蔵室20の入口縁24と接触する部分のみが上部に突出して露出されるようになっている。
図3A乃至図3Cは、本発明に係る冷蔵庫において貯蔵容器100の位置による状態を示す図である。
図3Aには、ドア30が本体10の貯蔵室20を閉鎖した状態における貯蔵容器100の位置を示す。
この場合、貯蔵容器100は、本体10に連結されて貯蔵室20の前面を覆うこともでき、ドア30に連結されて貯蔵室20の前面を覆うこともできる。
ここで、貯蔵容器支持アセンブリは、本体10、貯蔵容器100、ドア30に設けられることで、選択的に、貯蔵容器100が本体10またはドア30に装着されるようにする。
図3Bに示すように、貯蔵容器支持アセンブリが第1モードとなり、ドア30と貯蔵容器100とを連結することができる。
第1モードを行うための貯蔵容器支持アセンブリを構成する各下位概念の装置の動作については後述する。
貯蔵容器支持アセンブリがドア30と貯蔵容器100とを連結し、使用者がドア30を回動させると、貯蔵容器100がドア30と共に回動し、これによって貯蔵室20の前面が開放または閉鎖される。
使用者は、貯蔵室20から物品を取り出したり、貯蔵室20に物品を収納したりすることができる。
一方、図3Cに示すように、貯蔵容器支持アセンブリが第2モードになり、本体10と貯蔵容器100とを連結することができる。第2モードを行うための貯蔵容器支持アセンブリを構成する各下部装置の動作については後述する。
貯蔵容器支持アセンブリが本体10と貯蔵容器100とを連結すると、貯蔵容器100は貯蔵室20の入口に連結され、その位置が固定される。
この状態で使用者がドア30を回動させると、貯蔵容器100は動かずその位置を維持し、これによって貯蔵容器100の前面が開放または閉鎖される。
貯蔵容器100の前面は開放されているため、ドア30が開放されると、使用者は貯蔵容器100から物品を取り出したり、貯蔵室20に物品を収納したりすることができる。
この時、貯蔵室20の内部は外部に露出されない。
図4に示すように、貯蔵容器100は、貯蔵容器100の枠部となるフレーム110と、フレーム110に装着される一つ以上の収納棚120と、フレーム110と後方から結合して、本体の貯蔵室20と分離される収納空間を形成するカバー130と、を有することができる。
フレーム110は、全体的に四角形の枠部を形成し、金属材質からなることが好ましい。
フレーム110の内側には一つ以上の収納棚120を着脱自在に装着することができる。該収納棚120は、貯蔵容器100が概して上下方向に長い直方体状の収納空間を形成することから、空間活用度を高めるために貯蔵容器100の内部の収納空間を複数個に区画する役割を果たす。
そのために、収納棚120は、2個以上が上下方向に所定の間隔をおいて配置されることが好ましい。
また、貯蔵容器100は、その内部収納空間を本体内部の貯蔵室20と分離するために、フレーム110の後方から結合されるカバー130を有する。
カバー130は、収納棚120がフレーム110に装着された状態でフレーム110の後方からフレーム110の外側面を取り囲むようにネジなどで結合するとよい。
カバー130は冷蔵室20に対向するように配置されるとよい。
カバー130は、透明な材質で形成することが好ましい。
貯蔵容器100が本体10に装着された状態でドア30が開いた場合に、使用者は、透明なカバー130を通して本体の貯蔵室20の内部を見ることができる。
また、貯蔵容器100がドア30に装着された状態でドアが開いた場合に、使用者は、透明なカバー130を通して貯蔵容器の内部収納空間を見ることができ、より便利に冷蔵庫を使用することができる。
一方、貯蔵容器100は収納棚120のみで構成してもよく、この場合、貯蔵容器支持アセンブリの一部は収納棚120に設けることができる。
この場合には、収納棚120と収納棚120との間から冷蔵室20を見ることができる。
連結支持装置200はフレーム110の上面中央部に配置することが好ましく、ドア30の背面には連結支持装置200と選択的に連結される固定部210を設けることができる。
固定部210は連結支持装置200の位置に対応するようにドア30の背面の上部に配置するとよい。
一方、図4には、正面から見た時に、ドア30の左下側の隅部に装着される取手32、貯蔵容器100の左下側の隅部と左上側の隅部に設けられる第1、2ラッチ装置520,530、及び貯蔵容器100の右下側の隅部と右上側の隅部に設けられる第1、2ガイド支持部510,540が示されている。
ドア30の取手が取り付けられている部分には、ラッチ装置520を加圧してラッチ装置520を動作させるラッチスイッチ装置600が設けられる。
ラッチスイッチ装置600が貯蔵容器支持アセンブリの動作を選択的に制御する制御装置を構成する。
ラッチスイッチ装置600は、ボタン610と連動してドア30の後方向に力を加え、ラッチスイッチ装置600の動作によってラッチ装置520が動作して、ドア30と貯蔵容器100との間の結合状態または掛止状態を解除することができる。
すなわち、ボタン610を押さないと、ドア30と貯蔵容器100との間の結合状態または掛止状態が維持され、ボタン610を押すと、ドア30と貯蔵容器100との間の結合状態または掛止状態が解除され、貯蔵容器100と本体10とが結合または掛止状態となる。
取手32はドア30の一側面にネジで結合するとよく、取手32には、取手32をなす垂直の棒から水平方向に延在してドアの一側面に締結されるように構成された延長部が設けられている。
そして、ラッチスイッチ装置600は、ドア30の取手32が締結される部位近傍においてドア30の内部に埋設されることが好ましい。
また、ドア30の周縁部には、ラッチ装置520,530及びガイド支持部510,540に挿入されて結合または掛止される固定部材550が、ドア30の背面から後方に突出して締結されている。
固定部材550は、貯蔵容器100のラッチ装置520,530に選択的に挿入され第1、2ラッチ装置520,530に引っ掛かることで、貯蔵容器100がドア30に装着されるようにする。
そのため、ドア30が回動する時に、ラッチ装置520,530と固定部材550との結合により、貯蔵容器100もドア30と共に回動運動可能になる。
取手32にはラッチスイッチ装置600を作動させるボタン610が設けられており、ラッチスイッチ装置600の内部に設けられるリンク部材(図示せず)により、ラッチ装置520,530のうち、冷蔵庫の正面から見て貯蔵容器100の左下側に配置されているラッチ装置520を押してそのロック状態が解除されるようにする。
そのため、使用者がドア30の取手32におけるボタン610を押し、ラッチスイッチ装置600を介してラッチ装置520のロック状態を解除した後に、ドア取手32を引くと、貯蔵容器100は本体10に装着された状態を維持し、ドア30のみ回動して開くこととなる。
さらに、貯蔵容器100の下部には一対のローラ装置300を設けることが好ましい。該ローラ装置300も貯蔵容器支持アセンブリの一構成要素とすることができる。
ローラ装置300には複数のローラが装着され、各ローラは貯蔵容器100を貯蔵室20の底面または棚の上面、そして選択的にドアの内面に突設されている支持突部35に支持させる。
すなわち、貯蔵容器100と本体10とが連結される場合は、ローラ装置300が貯蔵室20の底面または棚の上面に接して貯蔵容器100の荷重を支持する。
一方、貯蔵容器100とドア30とが連結される場合は、ローラ装置300がドア30の支持突部35に接して貯蔵容器100の荷重を支持する。
図2に示す実施例では、貯蔵容器100が貯蔵室20の前面開口部の全体を覆うのではなく、貯蔵室20の最下部に設けられている引出し26上の棚23の上側開口部を覆うようになっている。
この配置状態において、貯蔵容器100、棚23及び引出し26は、貯蔵室20の前面開口部の全体に相当する。
この場合において、貯蔵容器100が本体10に装着されると、ローラ装置300の1つ以上のローラは、最下側の引出し26上にある棚23の前方上面に支持される。
また、冷蔵室20の内部に装着される複数の棚21,22と最下側の引出し26の上にある引出し25は、貯蔵容器100の本体への装着が可能なように、所定奥行きの位置に装着されるような形状及び寸法としている。
勿論、本発明の冷蔵庫は、貯蔵容器100が貯蔵室20の前面開口部の全体を覆うような構成としてもよい。
この場合、貯蔵容器100の上下長は、貯蔵室20の前面開口部の高さと略同一の寸法にすればよく、貯蔵容器100の幅も冷蔵室20の前面開口部の幅に対応する寸法にすればよい。
このように、貯蔵容器100は前面開口部に対応して設置することができる。
また、冷蔵室20内に引出しが2個設けられている場合に、最下側の引出し26も、その上の引出しと同様に、貯蔵容器100と干渉しないように、奥側に配置されるような形状及び寸法に作製しなければならない。
この場合では、ローラ装置300は、最下側の引出し26上の棚25ではなく、冷蔵室20の底面に接して配置される。
図4に示すように、本発明の冷蔵庫は、貯蔵容器100を本体10またはドア30に選択的に固定するラッチ装置520,530及びガイド支持部510,540をさらに備えることが好ましい。
ラッチ装置520,530は、貯蔵容器100のフレーム110の上下部に設けられる第1ラッチ装置520と第2ラッチ装置530に相当する。
第1ラッチ装置520は、貯蔵容器100の前方から見て左下部に設けられ、第2ラッチ装置530は、貯蔵容器100の前方から見て左上部に設けられている。
第1ラッチ装置520と第2ラッチ装置530は、ドア30のヒンジ部と反対位置にすることが好ましい。
そして、ドア30には、第1、2ラッチ装置520,530に選択的に掛合する固定部材550が設けられている。
固定部材550は、第1、2ラッチ装置520,530の位置に対応するドア30の背面に配置されるとよい。
固定部材550は、ドア30の隅部寄りに配置することができる。
第1、2ラッチ装置520,530の反対側には、第1、2ガイド支持部510,540が設けられており、第1、2ガイド支持部510,540は、ドア30背面に設けられている他の固定部材550が引っ掛かって支持されるような構成となっている。
固定部材550は、ドア30の背面の4つの隅部に設けられているが、ドアの回動部に隣接する箇所には、第1、2ガイド支持部510,540に挿入可能な固定部材550が設けられている。
ドア30の回動部の反対側には、第1、2ラッチ装置520,530に挿入されて引っ掛かる固定部材550が設けられている。
各固定部材550は、上下方向に2個ずつ設けられていると好ましい。
以上の細部的な構成要素の動作により、貯蔵容器100はドア30に連結されてドア30と共に動くこともあり、または、ドア30から分離されて本体10に固定されることもある。
ここで、貯蔵容器100が本体10に固定される場合には、第1、2ラッチ装置520,530が本体10に引っ掛かり、また、連結支持装置200はドア30との連結が解除された状態となる。
この状態では、ローラ装置300の下面が本体10に支持されて貯蔵容器100の下方荷重を支持する。
一方、貯蔵容器100がドア30に連結される場合にも、2つの場合を考えることができる。
基本的に、貯蔵容器100がドア30に連結される場合には、第1、2ラッチ装置520,530がドア30と連結され、本体10との連結状態は解除される。
この状態でドア30が開くと、連結支持装置200はドア30と連結されて、貯蔵容器100が下方へ移動することを防止する。
一方、ローラ装置300は、本体10に支持されるのではなく、ドア30の下部に設けられる支持面35に支持されて、貯蔵容器100の荷重を支持する。
一方、ドア30が閉じると、連結支持装置200はドア30との連結が解除され、ローラ装置300は本体10に支持される。
連結支持装置200がドア30と連結解除されても、貯蔵容器100は本体10の内部に収容されて支持されるため、その位置は安定して保持される。
図5に示すように、連結支持装置200は貯蔵容器100の上部に配置されるもので、貯蔵室の入口縁24と接している時と接していない時において、その内部構成要素の位置が変わるようになっている。
連結支持装置200の具体的な構造及びその動作については後述する。
図6に示すように、連結支持装置200は、フレーム110に結合されるブラケット240と、ブラケット240に回動可能に設けられ、その上部が貯蔵室(図2参照、20)の入口の上部に接触可能な回動部材220と、該回動部材220と接触可能に設けられ、回動部材220と接触するか否かによって、ドア(図3A乃至図3C参照、30)に設けられている固定部210に連結または連結解除される連結部材230と、備える。
図7A及び図7Bは、本発明の連結支持装置200の斜視図であり、図8は、連結支持装置200の分解斜視図である。
連結支持装置200は、貯蔵容器100が本体10に装着される時に、本体の上部内面に押されて回動する回動部材220と、ヒンジ部材220により押されて回動する連結部材230と、回動部材220と連結部材230を回動可能に支持し、貯蔵容器100の上部に結合されるブラケット240と、を有することが好ましい。
ブラケット240の両側面は、脚状に延在している。
ブラケット240の両側面の間に、回動部材220と連結部材230の回動軸226,236がそれぞれ回動可能に設けられている。
回動部材220は、図7A及び図7Bに示すように、側方から見て、ブラケット240の左側上部に回動軸226が装着され、回動軸226の中央部に、後述する接触部222と押し部224が設けられている。
連結部材230は、回動部材220の一側が本体の上部内面により押されて下方にまたは前方に回動する時に、回動部材220の一部が連結部材230を押すことにより回動する。
連結部材230が回動していない状態では固定部210と噛み合い、連結部材230が回動すると、固定部210との噛み合いが解除されるようにすることが好ましい。
連結支持装置200は、回動部材220が連結部材230を押す力が解除されると、連結部材230を元の状態に復帰させる弾性部材250をさらに備えることが好ましい。
弾性部材250は、コイルバネとすることができるが、これに限定されるものではなく、弾性復元力を持ついずれにしてもよい。
弾性部材250は、連結部材230とブラケット240の一側との間に連結される。
弾性部材250は、回動部材220が連結部材230と接触して該連結部材を押して回動させる力が解除された時に、連結部材230を原位置に復元させる役割を果たす。
すなわち、弾性部材250は、連結部材230を上方に回動移動させることで、連結部材230が回動部材220を押し上げるようにし、連結部材230及び回動部材220の位置を原位置にさせる。
プレート部212は、ドア30の内面上部表面に複数のネジで取り付けられる。
プレート部212は、横長の直方形を有し、両側辺部にネジの締結のための複数のネジ孔が形成されているとよい。
収容部214は、プレート部212から水平に且つ一体に延在しているものが好ましい。
収容部214の内部には、固定部210が回動しながら挿入されうる孔が形成されている。
収容部214は、プレート部212から支持装置220の方向に延在する輪形態にすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
固定部210は、実質的に貯蔵容器100の重さを支えなければならないため、強度に優れた材質を用いなければならない。そのため、固定部210は金属材質または強化プラスチックにより一体に形成することが好ましい。
回動部材220は、ブラケット240に回動可能に装着される回動軸226と、回動軸226から上方に突延して貯蔵室20の入口側と接触可能に設けられる接触部222と、回動軸226から延在し、接触部222と一体に形成される押し部224と、を備える。
押し部224は、接触部222が貯蔵室20と接触して下方に回動する場合に、接触部222と共に動きながら連結部材230を押すように構成されている。
回動軸226は、ブラケット240の両側壁の間に回動可能に装着されている。
接触部222と押し部224とは略垂直の角度で一体に形成され、さらには回動軸226にも一体に形成されてもよく、回動軸226に対し回動可能に装着されてもよい。
接触部222は初期位置が垂直上方に向くようにする。この接触部222は、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に挿入される時に、貯蔵室20の入口上部に設けられている傾斜面により押されながら前方及び下方に回動するようになっている。
押し部224は、接触部222と一体に形成され、回動しつつ、回動軸236から偏心している被押し部232を押して回動させる。
連結部材230は、左右方向に延在しており、押し部224と接触して押される被押し部232と、被押し部232の両側に設けられる回動軸236と、を備える。
一方、被押し部232の両側には、回動運動をより円滑にさせる回動案内部材237が設けられている。なお、該回動案内部材237は、被押し部232とブラケット240とを離間させる役割も果たす。
回動案内部材237は、軸受けや座金のような構造とすることが好ましい。
被押し部232からフック部234が延在しており、フック部234は固定部210の方向に延びている。ただし、フック部234は、上方に膨らんだ下向曲面形態に延びていることが好ましい。
フック部234を固定部210の収容部214に掛止または掛止解除しやすくするためである。
連結部材230のフック部234は、上方に膨らんだ曲面形態を有し、フック部234と被押し部232との連結部位には、回動部材220の押し部224が挿入されうる挿入孔238が形成されていることが好ましい。
挿入孔238は、図7A、図7B及び図8に示すように、上方に膨らんだフック部234の中央部において被押し部232寄りに略直方形の形状に形成されている。
一方、連結支持装置200が貯蔵容器100の上部に所定の間隔で複数個設けられていてもよい。
連結支持装置200により貯蔵容器100がドア30の内面に安定して装着された状態を保持することができ、よって、1個の連結支持装置200により支持されるよりは、複数の支持装置により支持される方が、左右に揺れることがないため、より好ましい。
一方、ブラケット240のいずれか一側壁には、内側に延長され、弾性部材250の一端部が掛かる第1掛止突部245が設けられている。
また、被押し部232の上面には、弾性部材250の他端部が掛かる第2掛止突部239が設けられている。
そのため、回動部材220の押し作用により、連結部材230が上方に回動運動をする場合に、弾性部材250の長さが延びて内部に弾性復元力が蓄積され、押し作用が解除されると、弾性復元力によって連結部材230が下方に回動しながら元の位置に復帰し、このような連結部材230の作用によって回動部材220も元の位置に復帰することができる。
図9に示すように、回動部材220の接触部222が貯蔵室20入口の傾斜面15と接触しない状態では、接触部222は垂直に配置され、押し部224は水平に配置される。
一方、連結部材230の被押し部232は押し部224と接触したり所定間隔離れていたりすることが好ましい。ただし、この場合、押し部224の接触があっても、押し部224による押し作用がないため、押し部232は水平状態を維持することができる。
押し部232が水平状態を維持すると、フック部234の端部が固定部210の収容部214の内部に収容された状態で引っ掛かることとなる。
そのため、連結支持装置200は、固定部210と連結された状態となる。
これは、連結支持装置200が装着されている貯蔵容器100と固定部210が装着されているドア30との連結関係が成立したことを意味する。
これで、ドア30が回動する場合に、貯蔵容器100もドア30と共に動くことが可能になる。
図10に示すように、回動部材220の接触部222が貯蔵室20の入口の傾斜面15と接触して前方に押されると、回動部材220全体が前方/下方に回動する。
これにより、押し部224が連結部材230の被押し部232を押しながら挿入孔238に挿入される。
被押し部232が押されると後方/上方に回動し、これにより、フック部234も上方に回動する。
これにより、フック部234は固定部210の収容部214から離脱し、連結支持装置200と固定部210との連結が解除される。
これは、連結支持装置200が装着されている貯蔵容器100と固定部210が装着されているドア30との連結関係が解除されたことを意味する。
これで、貯蔵容器100は貯蔵室20の入口に配置された状態を保持し、ドア30が回動する場合に、貯蔵容器100はドア30と共に動かず、ドア30は単独で回動することになる。
図11に示すように、ドア30の背面上部には固定部210が配置される。固定部210は、上述したように、ドア30の背面に装着されるプレート部212と、プレート部212から後方に延在する収容部214と、を備える。
一方、ドア30の背面側部には、後述するラッチ装置(図14、530)に挿入されて引っ掛かる固定部材550が設けられており、該固定部材550は、ドア30背面から延びて配置される延長脚551と、延長脚551の先端に配置され、ラッチ装置530に引っ掛かる固定ピン552と、を備える。
<上部連結装置>
次に、図12乃至図14を参照して、他の実施例に係る連結支持装置1200を説明する。
他の実施例に係る連結支持装置1200において、連結部材1230は、ブラケット1240に回動可能に装着される回動軸1236と、回動軸から延びて固定部1210と選択的に噛み合うフック部1234と、フック部の反対側に延びて回動部材1220により押される被押し部1232と、を有してなる。
他の実施例に係る連結支持装置1200も、接触部1222と押し部1224が一体に形成され、回動軸1226上で回動する回動部材1220と、被押し部1232とフック部1234が一体に形成され、回動軸1236上で回動する連結部材1230と、回動部材1220と連結部材1230の回動軸が装着されるブラケット1240と、連結部材1230と噛み合う固定部1210と、を有してなることは、第1実施例と同一である。
ただし、ここでは、連結部材1230の形状が、回動軸1236を基準に被押し部1232とフック部1234とが所定角度をもって延長形成されている点が、第1実施例と異なる。
また、回動部材1220の接触部1222と押し部1224とは、略直角ではなく鈍角をなすように回動軸1226から上部と前方に延長形成されている。
なお、図14に最も詳細に示すように、バネ1250は、ブラケット1240の内側壁から突出している突起と被押し部1232の端部から側方に延びている突出部との間に連結されている。
そして、連結支持装置1200は、ブラケット1240の下部に固定されて、被押し部1232の回動角を制限する過回転防止部1245をさらに備えることが好ましい。
この過回転防止部1245は、ブラケット1240において回動部材1220の回動軸1226の下に配置され、被押し部1232が略水平になる位置までにのみ回動するように連結部材1230の回動角を制限する。
他の実施例に係る連結支持装置1200の作動関係は、次の点以外は、第1実施例と略同一である。
すなわち、連結支持装置1200が冷蔵室20の上部傾斜面15により押されて回動すると図13のような状態になり、貯蔵容器100がドア30側に結合して冷蔵室20から分離されると、図12のような状態となる。
この時、貯蔵容器100の自重によりフック部1214の端部上面は、連結部材1230のフック部1234の下面に接触しながら貯蔵容器100を支持するようになる。
まるでハンガーが洋服掛けに掛かるような形態となる。
一方、ドア30が冷蔵室20を閉鎖すると、回動部材1220は、冷蔵室20内部の前方上面に接触して前方に押される。
これによって、回動部材1220は全体的に下方に回動し、押し部1224が連結部材1230の被押し部1232を押す。
すると、連結部材1230は再び図13のような状態に回動するため、連結部材1230が固定部1210から離れ、連結部材1230と固定部1210との連結状態が解除される。
図14に示すように、さらに、過回転防止部1245が連結部材1230の回転を制限する。
<棚>
図15に示すように、本発明の冷蔵庫は、本体10と、本体の内部に設けられる貯蔵室20と、本体10にヒンジで回動可能に設けられ、貯蔵室を開閉するドア30と、ドアまたは本体に選択的に装着される貯蔵容器100と、本体10の内部に貯蔵室と別途に設けられ、貯蔵容器100の装着されている位置によらずに、ドアを開いた時に、収納されている食べ物の取り出しができるように接近可能に設けられている補助貯蔵室400と、を備える。
さらに、貯蔵室20の内部に着脱自在に設けられる一つ以上の第1棚21,22と、補助貯蔵室400の上部に設けられ、貯蔵容器100を選択的に支持する第2棚23と、を備えることが好ましい。
第1棚21,22は、冷蔵室20の内部に着脱自在に装着され、その装着高さを変更できるように構成されることが好ましい。
第2棚23は、貯蔵容器100を選択的に支持するから、貯蔵容器100が冷蔵室20の前面に装着される時に該貯蔵容器を支持するように、冷蔵室20の背面から冷蔵室の前面開口部までの長さに近い前後方向の長さを持つように形成される。
これにより、貯蔵容器100は冷蔵室20の開口部において第2棚23の上に選択的に結合することができる。
第2棚23は、その上に収納される食べ物や容器だけでなく、貯蔵容器100も支持しなければならず、充分の強度を持つものとしなければならない。
なお、図15に示すように、本冷蔵庫は、本体10の内部に設けられ、貯蔵室20と独立している補助貯蔵室400を備えることができる。
補助貯蔵室400は、第2棚23と補助貯蔵室400の底との間に引出し可能に設けられる引出し26を有することが好ましい。
引出し26は、貯蔵容器100が冷蔵室20の前面に結合されている状態でドア30を開いた時に、使用者が引き出して引出し中の食べ物を取り出すことができるようになっている。
一般に、冷蔵室の下部には、野菜室が引出しの形態で設けられる場合が多いが、本発明でも、補助貯蔵室400の前面がドア30のみによって開閉されるよりは、引出しの形態にする方が、冷気漏れの最小化と食べ物の収納効率の側面においてより好ましい。
また、本発明の冷蔵庫は、第2棚23とその上における第1棚22との間に引出し可能に引出し25をさらに設けることもできる。
引出し25は、第2棚23上に引出し可能に設けられるもので、貯蔵容器100が本体10に結合される時に貯蔵容器100の後方に配置されるようになっている。
引出し25は、第1棚22の下に配置されるもので、この引出しを第1引出しといい、1第2棚23の下に配置されている引出し26を第2引出しという。
第1棚22は第2棚23に比べて、その前後方の長さがより短いとよい。
第1棚22は、貯蔵容器100が本体10に結合する時に貯蔵容器100の後方に配置されるので、第1棚22が貯蔵容器100と接触しないように適宜の前後方向の長さにしなければならない。
一方、第2棚23は、上面前方部が貯蔵容器100を選択的に支持するようにしなければならないことから、冷蔵室20の前面開口部に近づくように、すなわち、ドア30の内面に近づくように形成しなければならない。
そのため、第1棚22は第2棚23よりも前後方の長さが短く形成される。
同様に、図16A及び図16Bに示すように、第1棚22の下における第1引出し25と第2棚23の下における第2引出し26も、第2引出し26の前後方の長さが第1引出し25よりも長く形成されることが好ましい。
なお、第1引出し25のドア30側の表面は第1棚22のドア30側の端部と一致するように形成し、第2引出し26のドア30側の表面も第2棚23のドア30側の端部と一致するように形成することが好ましい。
したがって、第2棚23は、上部の貯蔵室20と下部の補助貯蔵室400とを区画する隔壁の機能を有する。
<ローラ装置>
図17及び図18に示すように、貯蔵容器100の下部には、貯蔵容器支持アセンブリとして、貯蔵容器100を本体とドアに対して選択的に支持する一対のローラ装置300が設けられている。
ローラ装置300は、貯蔵容器100が本体10に装着される時に第2棚23の前端部上面に支持されるとよい。
ローラ装置300は、複数のローラ(図19A及び図19B参照、310,320)を有しており、各ローラが貯蔵容器100を、本体10の第2棚23の上面、そして選択的にドアの内面下部に突出形成されている支持突部35に支持させる。
図2の実施例では、貯蔵容器100は、冷蔵室20の前面開口部の全体を覆うように構成されているのではなく、冷蔵室20の最下部に設けられている引出し26上の棚23の上方における開口部を覆うように構成されている。
この場合、貯蔵容器100が本体10に装着されるときに、ローラ装置300の複数のローラ310,320のうち一つのローラ320は、最下側の第2引出し26上にある第2棚23の前方上面に支持される。
また、冷蔵室20の内部に装着される複数の棚21,22と最下側の引出し26の上にある引出し25は、貯蔵容器100の本体への装着が可能なように、所定の奥行きの位置に装着されるような形状と寸法にしている。
勿論、本発明の冷蔵庫は、貯蔵容器100が冷蔵室20の前面開口部の全体を覆うような構成にしてもよい。
この場合、貯蔵容器100の上下長は、貯蔵室20の前面開口部の高さと略同一の寸法にすればよく、貯蔵容器100の幅も冷蔵室20の前面開口部の幅に対応する寸法にすればよい。
また、冷蔵室20内に引出しが2個設けられている場合に、最下側の引出し26も、その上の引出しと同様に、貯蔵容器100と干渉しないように、奥側に配置されるような形状及び寸法に作製しなければならない。
この場合では、ローラ装置300は、最下側の引出し26上の棚25ではなく、冷蔵室20の底面に接して配置される。
図19A乃至図22に示すように、ローラ装置300は、ドア30に選択的に支持される第1ローラ310と、本体10に選択的に支持される第2ローラ320と、第1ローラ310及び第2ローラ320が回転可能に装着され、貯蔵容器100に固定されるローラブラケット330と、を備えることができる。
まず、ローラブラケット330は、第1ローラ310及び第2ローラ320を回転可能に装着して貯蔵容器100の下部に固定されるようにする。
このローラブラケット330は、図19A、図19B及び図20に示すように、ローラ310,320を覆うように形成された上部ブラケット340と、貯蔵容器100に結合する部分である下部ブラケット350と、を有してなることが好ましい。
上部ブラケット340には、本体10に支持される第2ローラ320が一側に回転可能に装着され、下部ブラケット350には、ドア30に支持される第1ローラ310が両側に回転可能に装着される。
このために、上部ブラケット340及び下部ブラケット350には、第2ローラ320及び第1ローラ310が装着されて回転できる締結孔345,355がそれぞれ形成されている。
そして、第1ローラ310は、ドア30に支持されるものであるから、その回転軸が第2ローラ320よりも前方に配置されることが好ましい。
ドア30において貯蔵容器100を支持する部位は、本体10において貯蔵容器100を支持する底面部位よりも相対的に前方(ドア側)に位置するためである。
また、第1ローラ310及び第2ローラ320は、異なる高さに設けることが好ましい。
第1ローラ310の支持されるドア30の部位と第2ローラ320の支持される本体10の底面部位の高さを異ならせることによって、貯蔵容器100が本体とドアとの間で移送されて支持される運動メカニズムの信頼性を確保することができる。
特に、第1ローラ310は、第2ローラ320よりも高く設置されることが好ましい。
第1ローラ310と第2ローラ320の相対的な高さも、第1ローラ310を第2ローラ320よりも高くした方が、ローラブラケット330を含むローラ装置300の耐久性がより向上し、貯蔵容器100の着脱動作の信頼度もより高めることができる。
ドア30の内面下部には、内側方向に突出して第1ローラ310を支持する支持突部35を設けることが好ましい。
支持突部35は、第1ローラ310が支持されるように平坦面となっている。
第1ローラ310は、貯蔵容器100をドア30に密着した状態で上下方向に支持するので、回転自在な第1ローラ310が着座できる面が必要である。
そのため、支持突部35は、第1ローラ310の相対的な高さを考慮して、ドア30の内面下部から水平方向に、すなわち、貯蔵室が位置する内側方向に所定長さだけ突出して形成される。
この支持突部35の突出長は、貯蔵容器100がドア30に装着された時に、支持突部35の相対的な位置と異なる部分、特に、貯蔵容器100との干渉を考慮して適宜設計しなければならない。
また、図4に示すように、支持突部35は、傾斜するように形成されていると好ましい。
支持突部35の上面を、ドア30の内面に向くほど所定角度で漸次高まるように形成することによって、第1ローラ310が支持突部35に接して支持される時は、貯蔵容器100は本体10に支持される時に比べて若干持ち上がるようにすることができる。
ローラ装置300は、貯蔵容器100の下部に一対が対称に設けられているとよい。
ローラ装置300は貯蔵容器100を上下方向に支持すると共に、貯蔵容器の水平状態を維持できるように支持しなければならない。
このことから、ローラ装置300が貯蔵容器100の下部中央に一つのみ設けられるよりは、一対のローラ装置300が貯蔵容器100の下部に所定の間隔で配置されることが好ましい。
また、第1ローラ310は、一対のローラからなるとよい。
図19A及び図19Bに示すように、第1ローラ310は、ローラブラケット330の中央部に一対のローラから構成し、第2ローラ320は、ローラブラケット330の側部に一つのローラから構成することができる。
第2ローラ320が、一つのローラブラケット330の側部に装着された一つのローラであり、ローラ装置300が一対で設けられる場合に、図19A及び図19Bに示すように、左側にあるローラ装置300と右側にあるローラ装置300とが対称に形成されると好ましい。
図20の分解斜視図を参照して、本発明の好適な実施例に係るローラ装置300の構造をより詳細に説明する。
図20のローラ装置300は、図19Bに示す右側ローラ装置300の分解斜視図に該当する。
上述したように、ローラ装置300のローラブラケット330は、上部ブラケット340及び下部ブラケット350を含む。
上部ブラケット340の2つのプレートは、ローラ装置の上面を覆うように設けられたカバープレート342と、これから垂直下方に延長された装着プレート346と、に相当する。
装着プレート346は、図20の分解斜視図には示されておらず、図17にその一部が示されており、図面符号“346”で表記する。
また、ローラ装置300の左側部には、第1ローラ310を左側で覆うように上部ブラケット340から一体に側壁部348が形成されている。
上部ブラケット340のローラ装着部344には、第2ローラ320が装着されるようにネジ締結孔345が形成されている。
第2ローラ320は、このネジ締結孔345に回転自在にネジ325により装着される。
下部ブラケット350は、第1ローラ310が装着される部分であり、上面から見て全体的へ「T」状に形成されている。
この下部ブラケット350は、貯蔵容器に装着される装着プレート356と、第1ローラ310が装着されるローラ装着部344とが一体に形成されている。
装着プレート356には、貯蔵容器100にネジで締結されるように複数のネジ締結孔が形成されている。
ローラ装着部352は、装着プレート356から前方に突出形成されており、その前方端部の下側には第1ローラ310が装着されるようにネジ締結孔355が形成されている。
このネジ締結孔355は、両側から一対のローラ310がネジ315により対称に装着できるようになっている。
上部ブラケット340のローラ装着部344に形成されているネジ締結孔345は、下部ブラケット350のローラ装着部352に形成されているネジ締結孔355よりも相対的に後方に且つ下方に位置するようになっている。
また、ネジ締結孔345,355の正確な位置は、第1ローラ310と第2ローラ320が貯蔵室20の下面とドアの支持突部35に支持されることを考慮して決定する必要がある。
なお、図示してはいないが、上部ブラケット340の装着プレート346にも、下部ブラケット350のネジ締結孔を貫通するネジ370が貫通するようにネジ締結孔が形成されることが理解される。
上述した実施例は、ローラアセンブリが一対で備えられている場合を説明しているが、一つのローラ装置のみ設けられてもよい。
一つのローラ装置のみ備えられる場合には、第2ローラ320がブラケット330または上部ブラケット340の一側に一つのみ設けられる場合よりは、その両側に一対として対称に設けられることが好ましい。
以下、図21及び図22を参照して、本発明のローラ装置300の作動関係を説明する。
図21は、貯蔵容器100が本体10側に結合して支持されている状態を示す部分側断面図であり、図22は、ローラ装置300がドア30の内面に形成された支持突部35に接している状態を示す部分側断面図である。
図21に示すように、貯蔵容器100が本体10側に結合されると、ローラ装置300の第2ローラ320が、本体10の冷蔵室20において最下側の引出し26を覆う棚23の上面に接して支持される。
この場合、第1ローラ310は、第2ローラ320よりも右側により高く装着されているため、棚23の上面に接触せず、空中に浮いている状態であることがわかる。
また、図21は、ドア30が開いている状態であり、ドアが示されていないが、ドアが閉じている場合は、ローラ装置300の第1ローラ310が、ドア30の内面に形成されている支持突部35に接触し、結局として両ローラ310,320とも支持される状態になる。
そして、図22に示すように、貯蔵容器100がドア30側に結合されると、ローラ装置300の第1ローラ310がドア30の内面に形成されている支持突部35に接触して支持される。
この場合、第2ローラ320は、第1ローラ310よりも左側に装着されているため、支持突部35に接触せず、空中に浮いている状態であることがわかる。
本発明の冷蔵庫において、ローラ装置300は、貯蔵容器100が本体10またはドア30に結合される時に、貯蔵容器100をドア30の支持突部35または本体10の内部に支持させる支持部材の役割を果たす。
また、ローラ装置300は、貯蔵容器100がドア30に装着され、ドア30が回動運動をする時に、本体10に対して大きな摩擦無しで移動できるように案内する役割も果たす。
<基本ラッチ装置>
図23には、フレーム110の下部に設けられる第1ラッチ装置520を示し、図26には、フレーム110の上部に設けられる第2ラッチ装置530を示す。
第1ラッチ装置520は、ドアに設けられるラッチスイッチ装置600の動作に連動するように構成する。
また、ドアの固定部材550が挿入される場合に、固定部材550を積極的に固定して、固定部材550が第1ラッチ装置520の内部に挿入されて固定された状態を保持するようにする。
また、使用者がラッチスイッチ装置600に設けられているボタン部610を押下すると、固定部材550が第1ラッチ装置520から分離されるように固定部材550を第1ラッチ装置520の外側に押し出す役割も果たす。
すなわち、第1ラッチ装置520は、固定部材550の第1ラッチ装置520への挿入または離脱時に、その状態がより円滑になるように積極的な役割を果たす。
これに対し、図26に示す第2ラッチ装置530は、固定部材550が挿入される場合には、実質的に固定部材550を固定する役割は果たさないが、これは、第2ラッチ装置530はラッチスイッチ装置600と連動しないためである。
第2ラッチ装置530に固定部材550が挿入される場合に、固定部材550の一部がその内部に円滑に挿入されることは可能である。ただし、第1ラッチ装置520が固定部材550を積極的に固定する役割を果たすのに対し、第2ラッチ装置530は、固定部材550に引っ掛かった状態を維持するだけである。
ただし、使用者がラッチスイッチ装置600を操作して、第1ラッチ装置520と固定部材550との掛止状態を解除させながらドア30を前方に引くと、第2ラッチ装置530に挿入されていた固定部材550も外部に離脱する。
この時、第2ラッチ装置530の一部構成要素が、第2ラッチ装置530に挿入されていた固定部材550を押して外部に離脱するように案内する役割を果たすことができる。
図23に示すように、フレーム110には第1ラッチ装置520が設けられている。第1ラッチ装置520は、ローラ装置300の一側に配置されている。
第1ラッチ装置520にはストッパ523と掛止ピン5247が設けられている。
貯蔵室20の下縁部または引出し23の上部には、ストッパ523が挿入されるストッパ溝111と、掛止ピン5247が挿入される掛止案内溝112が設けられている。
掛止案内溝112においてストッパ溝111の方向に「C」字状の延長溝が設けられている。
貯蔵容器(第1対象物)100がドア(第3対象物)30に結着してドア30と共に動く場合に、掛止ピン5247は、掛止案内溝112の延長溝に掛からないでドア30の回動方向に自由に動くことができる。
後述するが、貯蔵容器100がドア30から分離される場合は、掛止ピン5247が延長溝の方向に動き、延長溝の掛止突部112aに引っ掛かることで、貯蔵容器100が前方に移動することを防止する。
一方、ストッパ523は、第1ラッチ装置520の下部に下方に延長して設けられ、棒またはローラ形態に形成されることが好ましい。
ストッパ523は、貯蔵容器100がドア30と結着した状態で回動する中で、貯蔵室(第2対象物)20の前方を閉鎖する場合に、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に深く入らないように動きを制限する役割を果たす。
ストッパ523がストッパ溝111の奥面に接することで、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に一定深さ以上入ることが防止される。
図24に示すように、第1ラッチ装置520は、中空の内部を有し、前方が開放されているハウジング521と、ハウジング521の内部に回動可能に設けられ、固定部材(図11参照、550)または掛止案内溝(図23参照、112)に引っ掛かる掛止部524と、を備える。
また、第1ラッチ装置520は、ハウジング521の内部に回動可能に設けられ、掛止部524よりも下方に位置し、掛止部524と固定部材550との掛合解除状態または分離状態時に、掛止部524に挿入されて掛止部524の回動を制限する回動制限部525を備える。
一方、ハウジング521の内部には、掛止部524と第1弾性部材(図25参照、5291)によって連結されて、掛止部524の回動運動を案内する運動案内部(図25参照、526)が設けられている。
ハウジング521の前方には、運動案内部526を加圧して運動案内部526を回動させる加圧部522が設けられている。
加圧部522は、ラッチスイッチ装置(図4参照、600)と接触可能に設けられ、ラッチスイッチ装置600の押す動作によってハウジング521の内側へ移動して、運動案内部526を移動させ、結局として掛止部524を回動させる。
掛止部524の下面には、掛止ピン5247が下方に延設され、掛止部524の側端部には固定部材(図11参照、550)が掛かって支持される掛合溝5242が設けられている。
ハウジング521の上面と下面には、固定部材(図11参照、550)が挿入されるように案内する挿入案内溝5211が設けられている。
ハウジング521の下面に設けられる挿入案内溝5211の一側には、掛止ピン5247の移動を案内する移動案内溝5212が設けられている。
掛止部524が回動すると、掛止ピン5247も回動方向に沿って移動するが、移動案内溝5212は掛止ピン5247の移動軌跡に対応する領域を持つ。
移動案内溝5212の領域は、図4に示す掛止案内溝(図23参照、112)の平面図の形状に対応することが好ましい。
ハウジング521の下面には下方に延在するストッパ523が設けられており、該ストッパ523は円筒形状にするとよい。
図25は、第1ラッチ装置520の分解斜視図である。
ハウジング521は、上述したように、上面と下面にそれぞれ挿入案内溝5211が設けられ、下面には移動案内溝5212が設けられている。
一方、ハウジング521の下面には、掛止部524と、回動制限部525と、移動案内部536を回動可能に支持する回転軸5266(5267,5268,5269)が挿入される挿入孔5213,5214,5215と、が設けられている。
ハウジング521の上面の前方には、加圧部522が挿入されて支持され、加圧部522の前後方向の移動を案内するガイド孔5216が設けられている。
ハウジング521の内部には、第2弾性部材5292が掛かって支持される支持棒5217が設けられている。第2弾性部材5292は、コイルバネの形態にするとよい。
第2弾性部材5292は、支持棒5217と回動制限部525の掛止突部5254とを連結する。
そのため、第2弾性部材5292は、回動制限部525が外力(固定部材550の加圧による外力)によって回転した後に外力が消えると、回動制限部525を原位置に復帰させる。
ハウジング521の後壁には、所定の締結部材が挿入されうる締結孔5218が設けられている。締結部材は、締結孔5218を通過してフレーム(図4参照、110)に結合される。
掛止部524は、ボディ部5241と、ボディ部5241の一側に設けられている掛合溝5242と、ボディ部5241の上面に設けられている掛止突起5243と、掛合溝5242の反対側にそれぞれ形成される第1挿入溝5244及び第2挿入溝5245と、第1回転軸5247が挿入される第1回転軸孔5246と、ボディ部5241の下面から下方に延在する掛止ピン5247と、を備える。
掛止突起5243には第1弾性部材5291の一端部が掛かり、第1弾性部材5291の他端部は、運動案内部526に設けられている掛止突起5265に掛かる。第1弾性部材5291もコイルバネ形態にすることが好ましい。
そのため、運動案内部526が加圧部522に押されて回動運動をすると、該運動が弾性部材5291によって伝達されて掛止部524も回動運動をする。
これにより、掛合溝5242が側方を見る状態で前方に動くことができる。
第1回転軸5267は、挿入孔5215に挿入された状態で掛止部524の第1回転軸孔5246に挿入される。
ただし、掛止部524の上下面には第1上部ボス5271と第1下部ボス5281とが設けられて、掛止部524をハウジング521の上下面から離間させる。
回動制限部525は、ボディ部5251と、ボディ部5251から一側に折り曲がる形態で延在し、固定部材(図4参照、550)と接触可能に設けられる第1延長部5252と、第1延長部5252と異なる方向に延在する第2延長部5253と、を有する。
ボディ部5251には第2回転軸孔5256が設けられ、第2延長部5253の端部には第2弾性部材5292が掛かる掛止突起5254が設けられている。
第2延長部5253の上面には、上方に延在し、掛止部524の第2挿入溝5245に選択的に挿入される挿入部5255が設けられている。
挿入部5255が第2挿入溝5245に挿入されると掛止部524の回動が制限されるが、これは、固定部材550と掛止部524とが分離される場合に相当する。
第2回転軸5269は、第2回転軸孔5256に挿入された後に、挿入孔5214を通過するように配置される。
ここで、回動制限部525の上面と下面には第2上部ボス5272及び第2下部ボス5282が設けられて、回動制限部525を支持し、且つハウジング521の下面と上面から離間させる。
第2回転軸5269は、第2上部ボス5272、第2回転軸孔5256及び第2下部ボス5282を貫通して配置される。
第2上部ボス5272及び第2下部ボス5282は、座金にしてもよい。
運動案内部526は、ボディ部5261と、ボディ部5261から側方に延在し、加圧部522と接触するように設けられている接触片5263と、ボディ部5261から他の方向に延在し、掛止部524の第1挿入溝5244に選択的に挿入される挿入部5262と、ボディ部5261の上方に延在し、第2弾性部材5292が掛かる掛止突起5265と、を有する。
そして、ボディ部5261の回動中心には、第3回転軸孔5264が設けられている。
回転軸孔5264の上部と下部には、第3上部ボス5273と第3下部ボス5283が設けられている。
そして、第3回転軸5268が設けられ、該第3回転軸5268は、挿入孔5213を通過し、第3下部ボス5283、第3回転軸孔5264、第3上部ボス5273を通過して運動案内部526を回動可能に支持する。
図26に示すように、フレーム110の上部には、第2ラッチ装置530が取り付けられている。
第2ラッチ装置530には、ストッパ533と掛止ピン5347が設けられている。
貯蔵室20の上縁部には、ストッパ523が挿入されるストッパ溝121と、掛止ピン5347が挿入される掛止案内溝122とが設けられている。
掛止案内溝122においてストッパ溝121の方向に「C」字状の延長溝が設けられている。
貯蔵容器100がドア30に結着してドア30と共に動く場合に、掛止ピン5347は、掛止案内溝122の延長溝に掛からないでドア30の回動方向に自由に動くことができる。後述するが、貯蔵容器100がドア30から分離される場合には、掛止ピン5347が延長溝の方向に動いて延長溝の掛止突部122aに引っ掛かることで、貯蔵容器100が前方に移動することを防止する。
一方、ストッパ533は、第2ラッチ装置530の下部に下方に延設され、棒またはローラ形態に形成されることが好ましい。
ストッパ533は、貯蔵容器100がドア30と結着した状態で回動する中で、貯蔵室20の前方を閉鎖する場合に、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に深く入らないように動きを制限する役割を果たす。
ストッパ533がストッパ溝121の奥面に接することで、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に一定深さ以上入ることを防止することができる。
図27に示すように、第2ラッチ装置530は、中空の内部を有し、前方が開放されているハウジング531と、ハウジング531の内部に回動可能に設けられ、固定部材(図4または図11参照、550)または掛止案内溝(図26参照、122)に引っ掛かる掛止部534と、を備える。
なお、第2ラッチ装置530は、ハウジング531の内部に回動可能に設けられ、掛止部534よりも下方に位置し、掛止部534と固定部材550との掛合解除状態または分離状態時に、掛止部534に挿入されて掛止部534の回動を制限する回動制限部535を備える。
掛止部534の上面には掛止ピン5347が上方に延設され、掛止部534の側端部には、固定部材(図4または図11参照、550)が掛かって支持される掛合溝5342が設けられている。
ハウジング531の上面と下面には、固定部材(図4参照、550)が挿入されるように案内する挿入案内溝5311が設けられている。
ハウジング531の上面に設けられている挿入案内溝5311の一側には、掛止ピン5347の移動を案内する移動案内溝5312が設けられている。掛止部534が回動すると、掛止ピン5347も回動方向に沿って移動するが、移動案内溝5312は掛止ピン5347の移動軌跡に対応する領域を持つ。
移動案内溝5312の領域は、図26に示す掛止案内溝(図24参照、122)の平面図の形状に対応することが好ましい。
ハウジング531の上面には上方に延在するストッパ533が設けられており、該ストッパ533は円筒形状にするとよい。
図28は、第2ラッチ装置530の分解斜視図である。
ハウジング531は、上述したように、上面と下面にそれぞれ挿入案内溝5311が設けられ、上面には移動案内溝5312が設けられている。
一方、ハウジング531の下面には、掛止部534と、回動制限部535と、移動案内部536を回動可能に支持する回転軸536(5361,5362)が挿入される挿入孔5314,5315と、が設けられている。
ハウジング531の内部には、弾性部材5392が掛かって支持される支持棒5317が設けられている。
弾性部材5392は、支持棒5317と回動制限部535の掛止突起5354とを連結する。
そのため、弾性部材5392は、回動制限部535が外力(固定部材550の加圧による外力)によって回転した後に外力が消えると、回動制限部535を原位置に復帰させる。
ハウジング531の後壁には、所定の締結部材が挿入されうる固定孔5318が設けられている。
締結部材は、固定孔5318を通過してフレーム(図4参照、110)に結合される。
掛止部534は、ボディ部5341と、ボディ部5341の一側に設けられている掛合溝5342と、掛合溝5342の反対側にそれぞれ形成される第1挿入溝5344及び第2挿入溝5345と、第1回転軸5361が挿入される第1回転軸孔5346と、ボディ部5341の上面から上方に延在する掛止ピン5347と、を備える。
固定部材(図4参照、550)が掛合溝5342に掛かって支持されている状態では、掛合溝5342は側方を見、固定部材550が離脱して掛合溝5342から分離された場合には、掛合溝5342が前方を見るように構成される。
第1回転軸5361は、挿入孔5315に挿入された状態で掛止部534の第1回転軸孔5346に挿入される。
掛止部534の上下面には、第1上部ボス5371と第1下部ボス5381が設けられ、掛止部534をハウジング531の上下面から離間させる。
回動制限部535は、ボディ部5351と、ボディ部5351から一側に折り曲がる形態で延在し、固定部材(図4または図11参照、550)と接触可能に設けられる第1延長部5352と、第1延長部5352と異なる方向に延在する第2延長部5353と、を有する。
ボディ部5351には第2回転軸孔5356が設けられ、第2延長部5353の端部には弾性部材5392が掛かる掛止突起5354が設けられている。
第2延長部5353の上面には、上部に延在し、掛止部534の第2挿入溝5345に選択的に挿入される挿入部5355が設けられている。
挿入部5355が第2挿入溝5345に挿入される場合に、掛止部534の回動が制限されるが、これは、固定部材550と掛止部534とが分離される場合に相当する。
第2回転軸5362は、第2回転軸孔5356に挿入された後に、挿入孔5314を通過するように配置される。
ここで、回動制限部535の上面と下面には、第2上部ボス5372及び第2下部ボス5382が設けられて、回動制限部535を支持し、且つハウジング531の下面と上面から離間させる。
第2回転軸5362は、第2上部ボス5372、第2回転軸孔5356及び第2下部ボス5382を貫通して配置される。
第2上部ボス5372及び第2下部ボス5382は、座金にしてもよい。
上述した第1、2ラッチ装置520,530は機械式の例にしたが、これらのラッチ装置は、電気式または電子式にしてもよく、より具体的にはソレノイド装置の形態にしてもよい。
特に、ドア30に設けられる制御装置であるラッチスイッチ装置600とラッチ装置とが連動し、ラッチスイッチ装置600の操作に応じてラッチ装置が貯蔵容器100と本体10とを連結させたり、または貯蔵容器100とドア30とを連結させたりすることができる。
図28に示す第2ラッチ装置530と図25に示す第1ラッチ装置520との相違点は、第2ラッチ装置530には、第1ラッチ装置520における運動案内部526及び加圧部522が省かれているという点である。
すなわち、運動案内部526は、掛止部524の回動運動を案内したり、掛止部524の第1挿入溝5244に挿入されたりする機能を有する。
特に、運動案内部526が第1挿入溝5244に挿入されると、掛止部524の掛合溝5242が前方に向くように配置されることが防止される。
そのため、掛合溝5242に固定部材550が挿入されて引っ掛かった状態になり、運動案内部526が第1挿入溝5244に挿入されると、固定部材550が掛止部524から離脱されることが防止される。
すなわち、このような掛止部524と運動案内部526との相互作用により、第1ラッチ装置520が積極的に固定部材550との固定状態を保持することが可能になる。
また、加圧部522がラッチスイッチ装置600と連動し、加圧部522が押されると運動案内部526を押し、運動案内部526と掛止部524との掛合状態を解除することができる。
この状態では掛止部524の回動が自由になるため、使用者がドア30を引くと、掛止部524が前方に回動しながら固定部材550が掛止部524から離脱可能である。
その結果、第1ラッチ装置520から固定部材550が離脱可能となる。
なお、受動的に動く第2ラッチ装置530と固定部材550も互いに分離されることで、貯蔵容器100とドア30とが分離される。
図29に示すように、ドア30の前方には取手32が設けられており、取手32の上にはボタン610が設けられている。
ドア30の背面周縁にはシーリング部材31が設けられている。
シーリング部材31は、ガスケットとすることができる。
ドア30の背面には、取手32と連結されるラッチスイッチ装置600が設けられているが、ラッチスイッチ装置600には解除ピン650が設けられている。
ラッチスイッチ装置600の内部には、ボタン610の動作に応じて動くリンク部材(図示せず)が設けられており、このリンク構造の端部に解除ピン650が配置される。
そのため、ボタン610が押されるとリンク部材が動き、これによって解除ピン650が後方に移動し、第1ラッチ装置520の加圧部(図24参照、522)を押す。
ラッチスイッチ装置600の下部には、固定部材550が設けられており、該固定部材550は、ドア30の背面から後方に延在する延長脚551と、延長脚551の先端に設けられている固定ピン552と、を有する。
延長脚551は、上下に相互に離れて設けられ、固定ピン552は上下に設けられている延長脚551の先端に設けられる。
延長脚551は、相互に離れて所定の空間を形成する。
固定ピン552が第1ラッチ装置520の掛合溝(図24、図25参照、5242)に掛かって支持される。
<上下同時回動ラッチ装置>
図30では、第1、2ラッチ装置520,530が所定の連結部1500によって連結されて同時に動作できる実施例を示す。
図30には、正面で見て、ドア30の左下側の隅部に装着される取手32と、貯蔵容器100の左下側の隅部と左上側の隅部に設けられる第1、2ラッチ装置520,530と、貯蔵容器100の右下側の隅部と右上側の隅部に設けられる第1、2ガイド支持部510,540と、を備える。
第1ラッチ装置520と第2ラッチ装置530は、ドア30の回動部の位置の反対側に配置されることが好ましい。
第1、2ラッチ装置520,530の反対側には、第1、2ガイド支持部510,540が設けられている。
ドア30の取手が取り付けられている部分には、第1ラッチ装置520を加圧して第1ラッチ装置520を動作させるラッチスイッチ装置600が設けられる。このラッチスイッチ装置600が制御装置を構成する。
ラッチスイッチ装置600は、ボタン610と連動してドア30の後方に力を加え、ラッチスイッチ装置600の動作によって第1ラッチ装置520が動作し、これによってドア30と貯蔵容器100との結合状態または掛合状態を解除することができる。
すなわち、ボタン610が押されないと、ドア30と貯蔵容器100との間に結合状態または掛合状態が維持され、ボタン610が押されると、ドア30と貯蔵容器100との間の結合状態または掛合状態が解除され、貯蔵容器100と本体10とが結合または掛合状態となる。
取手32はドア30の一側面にネジで結合するとよく、取手32には、取手32をなす垂直の棒から水平方向に延在してドアの一側面に締結されるように構成された延長部が設けられている。そして、ラッチスイッチ装置600は、ドア30の取手32が締結される部位近傍においてドア30の内部に埋設されることが好ましい。
また、ドア30の周縁部には、ラッチ装置520,530及びガイド支持部510,540に挿入されて結合または掛止される固定部材550が、ドア30の背面から後方に突出して締結されている。
固定部材550は、貯蔵容器100のラッチ装置520,530に選択的に挿入され第1、2ラッチ装置520,530に引っ掛かることで、貯蔵容器100がドア30に装着されるようにする。
そのため、ドア30が回動する時に、ラッチ装置520,530と固定部材550との結合により、貯蔵容器100もドア30と共に回動運動可能になる。
固定部材550は、第1、2ラッチ装置520,530の位置に対応してドア30背面に配置されると好ましい。
取手32にはラッチスイッチ装置600を作動させるボタン610が設けられており、ラッチスイッチ装置600の内部に設けられるリンク部材(図示せず)により、ラッチ装置520,530のうち、冷蔵庫の正面から見て貯蔵容器100の左下側に配置されているラッチ装置520を押してそのロック状態が解除されるようにする。
そのため、使用者がドア30の取手32におけるボタン610を押し、ラッチスイッチ装置600を介してラッチ装置520のロック状態を解除した後に、ドア取手32を引くと、貯蔵容器100は本体10に装着された状態を維持し、ドア30のみ回動して開くこととなる。
第1ラッチ装置520と第2ラッチ装置530は、連結部1500によって連結されて、相互連動して同時に作動できるような構成とすることが好ましい。
第1ラッチ装置520は、フレーム110一側(冷蔵庫の正面では左側)の下部に設けられ、第2ラッチ装置530は、フレーム110の一側(冷蔵庫の正面で左側)の上部に設けられる。
連結部1500は、上下方向に配置され、第1、2ラッチ装置520,530を上下方向に連結することができる。
ここでは、第1ラッチ装置520が主動、第2ラッチ装置530が従動になることが好ましいが、これは、ラッチスイッチ装置600が第1ラッチ装置520に隣接して配置されているためである。ただし、このような位置や主動、従動の関係は置き換えてもよい。
第1、2ガイド支持部510,540は、ドア30背面に設けられる他の固定部材ら550が掛かって支持されるように構成する。
これらの固定部材550は、ドア30の背面の4個の隅部に設けられているが、ドアの回動部に隣接する箇所には、第1、2ガイド支持部510,540に挿入可能な固定部材550が設けられる。
ドア30の回動部の反対側には、第1、2ラッチ装置520,530に挿入されて引っ掛かる固定部材550が設けられる。
各固定部材550は、上下方向に2個ずつ設けられるとよい。図31に示すように、フレーム110には、第1ラッチ装置520が設けられている。第1ラッチ装置520はローラ装置300の一側に配置されている。
第1ラッチ装置520にはストッパ523と掛止ピン5247が設けられている。
貯蔵室20の下縁部または引出し23の上部には、ストッパ523が挿入されるストッパ溝111と、掛止ピン5247が挿入される掛止案内溝112が設けられている。
掛止案内溝112においてストッパ溝111の方向に「C」字状の延長溝が設けられている。
貯蔵容器(第1対象物)100がドア(第3対象物)30に結着してドア30と共に動く場合に、掛止ピン5247は、掛止案内溝112の延長溝に掛からないでドア30の回動方向に自由に動くことができる。
後述するが、貯蔵容器100がドア30から分離される場合は、掛止ピン5247が延長溝の方向に動き、延長溝の掛止突部112aに引っ掛かることで、貯蔵容器100が前方に移動することを防止する。
一方、ストッパ523は、第1ラッチ装置520の下部に下方に延長して設けられ、棒またはローラ形態に形成されることが好ましい。
ストッパ523は、貯蔵容器100がドア30と結着した状態で回動する中で、貯蔵室(第2対象物)20の前方を閉鎖する場合に、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に深く入らないように動きを制限する役割を果たす。
ストッパ523がストッパ溝111の奥面に接することで、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に一定深さ以上入ることが防止される。
第1ラッチ装置520の上部には連結部1500を回動可能に設けることができ、連結部1500は、第2ラッチ装置(図30参照、530)と連結される。図32に示すように、フレーム110の上部には第2ラッチ装置530が設けられている。
第2ラッチ装置530には、ストッパ533と掛止ピン5347が設けられている。
貯蔵室20の上縁部には、ストッパ523が挿入されるストッパ溝121と、掛止ピン5347が挿入される掛止案内溝122とが設けられている。
掛止案内溝122においてストッパ溝121の方向に「C」字状の延長溝が設けられている。
貯蔵容器100がドア30に結着してドア30と共に動く場合に、掛止ピン5347は、掛止案内溝122の延長溝に掛からないでドア30の回動方向に自由に動くことができる。
後述するが、貯蔵容器100がドア30から分離される場合には、掛止ピン5347が延長溝の方向に動いて延長溝の掛止突部122aに引っ掛かることで、貯蔵容器100が前方に移動することを防止する。
一方、ストッパ533は、第2ラッチ装置530の下部に下方に延設され、棒またはローラ形態に形成されることが好ましい。
ストッパ533は、貯蔵容器100がドア30と結着した状態で回動する中で、貯蔵室20の前方を閉鎖する場合に、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に深く入らないように動きを制限する役割を果たす。
ストッパ533がストッパ溝121の奥面に接することで、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に一定深さ以上入ることを防止することができる。
第2ラッチ装置530の下部には連結部1500が回動可能に設けられ、連結部1500によって第2ラッチ装置530と第1ラッチ装置520とが連結される。
上述したように、第1ラッチ装置520が動作して連結部1500が動くと、第2ラッチ装置530も同時に同一方向に動くことができる。
図33に示すように、第1ラッチ装置520は、中空の内部を有し、前方が開放されているハウジング521と、ハウジング521の内部に回動可能に設けられ、固定部材(図29参照、550)または掛止案内溝(図31参照、112)に引っ掛かる掛止部524と、を備える。
また、第1ラッチ装置520は、ハウジング521の内部に回動可能に設けられ、掛止部524よりも下方に位置し、掛止部524と固定部材550との掛合解除状態または分離状態時に、掛止部524に挿入されて掛止部524の回動を制限する回動制限部525を備える。
一方、ハウジング521の内部には、掛止部524と第1弾性部材(図34参照、5291)によって連結されて、掛止部524の回動運動を案内する運動案内部(図33参照、526)が設けられている。
ハウジング521の前方には、運動案内部526を加圧して運動案内部526を回動させる加圧部522が設けられている。
加圧部522は、ラッチスイッチ装置(図30参照、600)と接触可能に設けられ、ラッチスイッチ装置600の押す動作によってハウジング521の内側へ移動して、運動案内部526を移動させ、結局として掛止部524を回動させる。
掛止部524の下面には、掛止ピン5247が下方に延設され、掛止部524の側端部には固定部材(図28参照、550)が掛かって支持される掛合溝5242が設けられている。
ハウジング521の上面と下面には、固定部材(図29参照、550)が挿入されるように案内する挿入案内溝5211が設けられている。
ハウジング521の下面に設けられる挿入案内溝5211の一側には、掛止ピン5247の移動を案内する移動案内溝5212が設けられている。掛止部524が回動すると、掛止ピン5247も回動方向に沿って移動するが、移動案内溝5212は掛止ピン5247の移動軌跡に対応する領域を持つ。
移動案内溝5212の領域は、図31に示す掛止案内溝(図31参照、112)の平面図の形状に対応することが好ましい。
ハウジング521の下面には下方に延在するストッパ523が設けられており、該ストッパ523は円筒形状にするとよい。
一方、連結部1500は、ハウジング521の上面を貫通して上部に延設される。連結部1500は、上下に長い軸形態にすることが好ましい。
連結部1500によって第1ラッチ装置520と連結される第2ラッチ装置530も、中空の内部を有し、前方が開放されているハウジング531と、ハウジング531の内部に回動可能に設けられ、固定部材(図30参照、550)または掛止案内溝(図31参照、122)に引っ掛かる掛止部534と、を備える。
なお、第2ラッチ装置530は、ハウジング531の内部に回動可能に設けられ、掛止部534よりも下方に位置し、掛止部534と固定部材550との掛合解除状態または分離状態時に、掛止部534に挿入されて掛止部534の回動を制限する回動制限部535を備える。
一方、ハウジング531の内部には、掛止部534と第1弾性部材(図35参照、5391)によって連結されて、掛止部534の回動運動を案内する運動案内部(図33参照、536)が設けられている。
掛止部534の下面には掛止ピン5347が下方に延設され、掛止部534の側端部には、固定部材(図28参照、550)が掛かって支持される掛合溝5342が設けられている。
ハウジング531の上面と下面には、固定部材(図29参照、550)が挿入されるように案内する挿入案内溝5311が設けられている。
ハウジング531の下面に設けられている挿入案内溝5311の一側には、掛止ピン5347の移動を案内する移動案内溝5312が設けられている。
掛止部534が回動すると、掛止ピン5347も回動方向に沿って移動するが、移動案内溝5312は掛止ピン5347の移動軌跡に対応する領域を持つ。
移動案内溝5312の領域は、図32に示す掛止案内溝(図32参照、122)の平面図の形状に対応することが好ましい。
ハウジング531の下面には下方に延在するストッパ533が設けられており、該ストッパ533は円筒形状にするとよい。
連結部1500は、ハウジング531を貫通して回動可能に配置され、後述する運動案内部(図35参照、5361)と連結される。
そのため、第1ラッチ装置520の運動案内部(図34参照、5261)と第2ラッチ装置530の運動案内部(図35参照、5361)が相互連動できる。
図34は、第1ラッチ装置520の分解斜視図である。
ハウジング521は、上述したように、上面と下面にそれぞれ挿入案内溝5211が設けられ、下面には移動案内溝5212が設けられている。一方、ハウジング521の下面には、掛止部524と、回動制限部525と、移動案内部536を回動可能に支持する回転軸5266(5267,5268,5269)が挿入される挿入孔5213,5214,5215と、が設けられている。
ハウジング521の上面の前方には、加圧部522が挿入されて支持され、加圧部522の前後方向の移動を案内するガイド孔5216が設けられている。
ハウジング521の内部には、第2弾性部材5292が掛かって支持される支持棒5217が設けられている。第2弾性部材5292は、コイルバネの形態にするとよい。
第2弾性部材5292は、支持棒5217と回動制限部525の掛止突部5254とを連結する。
そのため、第2弾性部材5292は、回動制限部525が外力(固定部材550の加圧による外力)によって回転した後に外力が消えると、回動制限部525を原位置に復帰させる。
ハウジング521の後壁には、所定の締結部材が挿入されうる締結孔5218が設けられている。締結部材は、締結孔5218を通過してフレーム(図4参照、110)に結合される。
掛止部524は、ボディ部5241と、ボディ部5241の一側に設けられている掛合溝5242と、ボディ部5241の上面に設けられている掛止突起5243と、掛合溝5242の反対側にそれぞれ形成される第1挿入溝5244及び第2挿入溝5245と、第1回転軸5247が挿入される第1回転軸孔5246と、ボディ部5241の下面から下方に延在する掛止ピン5247と、を備える。
掛止突起5243には第1弾性部材5291の一端部が掛かり、第1弾性部材5291の他端部は、運動案内部526に設けられている掛止突起5265に掛かる。第1弾性部材5291もコイルバネ形態にすることが好ましい。
そのため、運動案内部526が加圧部522に押されて回動運動をすると、該運動が弾性部材5291によって伝達されて掛止部524も回動運動をする。
これにより、掛合溝5242が側方を見る状態で前方に動くことができる。
第1回転軸5267は、挿入孔5215に挿入された状態で掛止部524の第1回転軸孔5246に挿入される。
ただし、掛止部524の上下面には第1上部ボス5271と第1下部ボス5281とが設けられて、掛止部524をハウジング521の上下面から離間させる。
回動制限部525は、ボディ部5251と、ボディ部5251から一側に折り曲がる形態で延在し、固定部材(図4参照、550)と接触可能に設けられる第1延長部5252と、第1延長部5252と異なる方向に延在する第2延長部5253と、を有する。
ボディ部5251には第2回転軸孔5256が設けられ、第2延長部5253の端部には第2弾性部材5292が掛かる掛止突起5254が設けられている。
第2延長部5253の上面には、上方に延在し、掛止部524の第2挿入溝5245に選択的に挿入される挿入部5255が設けられている。
挿入部5255が第2挿入溝5245に挿入されると掛止部524の回動が制限されるが、これは、固定部材550と掛止部524とが分離される場合に相当する。
第2回転軸5269は、第2回転軸孔5256に挿入された後に、挿入孔5214を通過するように配置される。
ここで、回動制限部525の上面と下面には第2上部ボス5272及び第2下部ボス5282が設けられて、回動制限部525を支持し、且つハウジング520の下面と上面から離間させる。
第2回転軸5269は、第2上部ボス5272、第2回転軸孔5256及び第2下部ボス5282を貫通して配置される。
第2上部ボス5272及び第2下部ボス5282は、座金にしてもよい。
運動案内部526は、ボディ部5261と、ボディ部5261から側方に延在し、加圧部522と接触するように設けられている接触片5263と、ボディ部5261から他の方向に延在し、掛止部524の第1挿入溝5244に選択的に挿入される挿入部5262と、ボディ部5261の上方に延在し、第2弾性部材5292が掛かる掛止突起5265と、を有する。
そして、ボディ部5261の回動中心には、第3回転軸孔5264が設けられている。
回転軸孔5264の上部と下部には、第3上部ボス5273と第3下部ボス5283が設けられている。
そして、第3回転軸5268が設けられ、該第3回転軸5268は、挿入孔5213を通過し、第3下部ボス5283、第3回転軸孔5264、第3上部ボス5273を通過して運動案内部526を支持する。
ここで、第3回転軸5268は、運動案内部526は共に動くように構成するとよい。そのため、第3回転軸5268は運動案内部526と同時に回転することが好ましい。
ここで、連結部1500は、第3回転軸5268と連結されてもよく、第3回転軸5268と一体に形成されてもよい。
こうすると、第3回転軸5268、連結部1500及び運動案内部526は共に動くことができ、運動案内部526の回動運動により連結部1500が回動する。
一方、ハウジング521の上部には、連結部1500が回動可能に挿入されて支持される連結孔5219が設けられている。
図35は、第2ラッチ装置530の分解斜視図である。
ハウジング531は、上述したように、上面と下面にそれぞれ挿入案内溝5311が設けられ、上面には移動案内溝5312が設けられている。
一方、ハウジング531の下面には、掛止部534と、回動制限部535と、移動案内部536を回動可能に支持する回転軸5366(5367,5368,5369)が挿入される挿入孔5313,5314,5315と、が設けられている。
ハウジング531の内部には、第2弾性部材5392が掛かって支持される支持棒5317が設けられている。第2弾性部材5392は、コイルバネの形態にすることが好ましい。
弾性部材5392は、支持棒5317と回動制限部535の掛止突起5354とを連結する。
そのため、第2弾性部材5392は、回動制限部535が外力(固定部材550の加圧による外力)によって回転した後に外力が消えると、回動制限部535を原位置に復帰させる。
ハウジング531の後壁には、所定の締結部材が挿入されうる締結孔5318が設けられている。該締結部材は、締結孔5318を通過してフレーム(図4参照、110)に結合される。
掛止部534は、ボディ部5341と、ボディ部5341の一側に設けられている掛合溝5342と、ボディ部5341の上面に設けられている掛止突起5343と、掛合溝5342の反対側にそれぞれ形成されている第1挿入溝5344及び第2挿入溝5345と、第1回転軸5367が挿入される第1回転軸孔5346と、ボディ部5341の上面から上方に延在する掛止ピン5347と、を有する。
掛止突起5343には第1弾性部材5391の一端部が掛かり、第1弾性部材5391の他端部は、運動案内部536に設けられている掛止突起5365に掛かる。第1弾性部材5391もコイルバネ形態にすることが好ましい。
そのため、運動案内部536が、第1ラッチ装置520の運動案内部526と連結されている連結部1500によって回動運動をすると、該運動が弾性部材5391によって伝達されて掛止部534も回動運動をする。
これにより、掛合溝5342が側方を見る状態で前方に動くことができる。
第1回転軸5367は、挿入孔5315に挿入された状態で掛止部534の第1回転軸孔5346に挿入される。
ただし、掛止部534の上下面には第1上部ボス5371と第1下部ボス5381とが設けられて、掛止部534をハウジング531の上下面から離間させる。
回動制限部535は、ボディ部5351と、ボディ部5351から一側に折り曲がる形態で延在し、固定部材(図29参照、550)と接触可能に設けられる第1延長部5352と、第1延長部5352と異なる方向に延在する第2延長部5353と、を有する。
ボディ部5351には第2回転軸孔5356が設けられ、第2延長部5353の端部には第2弾性部材5392が掛かる掛止突起5354が設けられている。
第2延長部5353の上面には、上方に延在し、掛止部534の第2挿入溝5345に選択的に挿入される挿入部5355が設けられている。
挿入部5355が第2挿入溝5345に挿入されると掛止部534の回動が制限されるが、これは、固定部材550と掛止部534とが分離される場合に相当する。
第2回転軸5369は、第2回転軸孔5356に挿入された後に、挿入孔5314を通過するように配置される。
ここで、回動制限部535の上面と下面には第2上部ボス5372及び第2下部ボス5382が設けられて、回動制限部535を支持し、且つハウジング531の下面と上面から離間させる。
第2回転軸5369は、第2上部ボス5372、第2回転軸孔5356及び第2下部ボス5382を貫通して配置される。
第2上部ボス5372及び第2下部ボス5382は、座金にしてもよい。
運動案内部536は、ボディ部5361と、ボディ部5361から側方に延在し、加圧部532と接触するように設けられている接触片5363と、ボディ部5361から他の方向に延在し、掛止部534の第1挿入溝5344に選択的に挿入される挿入部5362と、ボディ部5361の上方に延在し、第2弾性部材5392が掛かる掛止突起5365と、を有する。
そして、ボディ部5361の回動中心には、第3回転軸孔5364が設けられている。回転軸孔5364の上部と下部には、第3上部ボス5373と第3下部ボス5383が設けられている。
そして、第3回転軸5368が設けられ、該第3回転軸5368は、挿入孔5313を通過し、第3下部ボス5383、第3回転軸孔5364、第3上部ボス5373を通過して運動案内部536を回動可能に支持する。
ここで、第3回転軸5368は運動案内部536と共に動くように構成することが好ましい。そのため、第3回転軸5368は運動案内部536と同時に回転できるようにすることが好ましい。
連結部1500は、第3回転軸5368に結合されてもよく、第3回転軸5368と一体に形成されてもよい。
こうすると、第1回転軸5368、連結部1500及び運動案内部536は共に動くことができ、連結部1500が回動すると運動案内部536も回動する。
上述した第1、2ラッチ装置520,530は機械式の例にしたが、これらのラッチ装置は、電気式または電子式にしてもよく、より具体的にはソレノイド装置の形態にしてもよい。
特に、ドア30に設けられる制御装置であるラッチスイッチ装置600とラッチ装置とが連動し、ラッチスイッチ装置600の操作に応じてラッチ装置が貯蔵容器100と本体10とを連結させたり、または貯蔵容器100とドア30とを連結させたりすることができる。
図36及び図37は、第1ラッチ装置520の掛止部524及び運動案内部526、そして第2ラッチ装置530の掛止部534及び運動案内部536の連結状態を示す図である。
図36及び図37に示すように、それぞれの運動案内部526,536は、上下方向に配置されており、運動案内部526,536は上下方向に配置される連結部1500によって連結することができる。
上述したように、運動案内部526,536はそれぞれの掛止部524,534と弾性部材(図示せず)によって連結され、該運動案内部526,536の回転運動に従って掛止部524,534が回転して固定部材550と選択的に連結または連結解除される。
特に、第1ラッチ装置520に対応する加圧部522の動作によって、第1ラッチ装置520の運動案内部526が回動すると、該回動運動は第2ラッチ装置530の運動案内部536に伝達される。
これにより、第1ラッチ装置520における運動案内部526の回動運動方向は、第2ラッチ装置530における運動案内部536と同一になる。
そのため、第1ラッチ装置520の掛止部524の運動方向も、第2ラッチ装置530の掛止部534の運動方向と同一になる。
これにより、第1ラッチ装置520と固定部材550との間の結合/分離、そして、第2ラッチ装置530と固定部材550との間の結合/分離が同時に起こることができる。
ここで、説明していない図面符号130は貯蔵容器のカバー、30はドアを表す。
<ガイド支持部>
図38に示すように、第1ガイド支持部510はフレーム110に取り付けられている。
前方から見て、第1ガイド支持部510は、フレーム110の右下側に固定設置され、ドア30の後方に設けられている固定部材550が挿入可能になっている。
すなわち、ドア30と貯蔵容器100とが結着している状態でドア30が回動する場合、固定部材550は、第1ガイド支持部510に挿入されたり離脱したりする。
第1ガイド支持部510は、ハウジング511と、ハウジング511の内部に設けられる支持板512と、支持板512に設けられる挿入案内溝513と、支持板512の下部に設けられて下方に延在するストッパ514と、を備える。
ここで、ストッパ514は、貯蔵室入口の下右側の縁部に設けられているストッパ溝131に挿入可能である。
ストッパ514は、貯蔵容器100がドア30と結着している状態で回動する中で、貯蔵室20前方を閉鎖する場合に、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に深く入らないように動きを制限する役割を果たす。
ストッパ514がストッパ溝131の奥面に接することで、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に一定深さ以上入ることを防止することができる。
ストッパ溝131は、ドアの回転軌跡に従う固定部材550の固定ピン552の回転軌跡に対応するように斜線方向に延在すると共に、その側壁が一定の曲率を持つように配置されることが好ましい。
すなわち、ドア30の回動部に近接する固定部材550の回転軌跡は曲線を描くため、このような軌跡に対応する曲率を持つ側壁とすることが好ましい。
図39に示すように、第2ガイド支持部540はフレーム110に取り付けられている。
前方から見て、第2ガイド支持部540は、フレーム110の右上側に固定設置され、ドア30の後方に設けられている固定部材550が挿入可能になっている。
すなわち、ドア30と貯蔵容器100とが結着していない状態でドア30が回動する場合に、固定部材550は、第2ガイド支持部540に挿入されたり離脱したりする。
第2ガイド支持部540は、ハウジング541と、ハウジング541の内部に設けられている支持板542と、支持板542に設けられている挿入案内溝543と、ハウジング541の上部に設けられて上方に延在するストッパ544と、を備える。
ここで、ストッパ544は、貯蔵室入口の右上側の縁部に設けられているストッパ溝141に挿入可能である。
ストッパ544は、貯蔵容器100がドア30と結着している状態で回動する中で、貯蔵室20の前方を閉鎖する場合に、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に深く入らないように動きを制限する役割を果たす。
ストッパ544がストッパ溝141の奥面に接することで、貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に一定深さ以上入ることを防止することができる。
ストッパ溝141は、ドアの回転軌跡に従う固定部材550の固定ピン552の回転軌跡に対応するように斜線方向に延在し、且つ側壁が一定の曲率を持つように配置されることが好ましい。
すなわち、ドア30の回動部に近接する固定部材550の回転軌跡は曲線を描くため、このような軌跡に対応する曲率を持つ側壁とすることが好ましい。
<ラッチスイッチ装置 基本>
図40は、ドア取手の一側に装着されるラッチスイッチ装置のリンク構造を示す斜視図であり、図41は、ラッチスイッチ装置の分解斜視図である。
ラッチスイッチ装置600は、ドア30の取手32に設けられているボタン610と、ボタンを押すことによるボタンの運動方向と作用点を、別の方向と位置に切り替えて伝達する運動切替装置と、を備えることで、第1ラッチ装置520のロック状態を選択的に解除する。
ラッチスイッチ装置600の運動切替装置は、ボタン610の押下に連動して回動するリンク部材630とすることができる。
また、ラッチスイッチ装置600は、リンク部材630に押されて第1ラッチ装置520のロック状態を解除して作動させる解除ピン650をさらに備えることができる。
図40に示すように、ボタン610は、ドア取手32の上端部に突出するように装着され、使用者が取手32を取って押すことができるようになっている。
リンク部材630は、ドア30の内部で回動可能に装着される。このリンク部材630は、図41に示すように、棒状のリンク両端部が互い垂直に延長形成される。
ここで、リンク部材630は、少なくとも一つの軸受けが連結されるメインロッドと、メインロッドの一端部から第1方向に延在し、先端がプッシュレバー620の垂直延長部623の一端部と連結される第1アームと、メインロッドの他端部から第2方向に延在し、先端が選択的に解除ピン650と接触可能に設けられる第2アームと、を備えることができる。
リンク部材630が回動しながら解除ピン650を押すように構成される。解除ピン650は回動するリンク部材630により押され、第1ラッチ装置520の加圧部(図24参照、522)を押すようになる。
ラッチスイッチ装置600は、ボタン610と連結され、押されるボタン610と共に動いてリンク部材630を回動させるプッシュレバー620をさらに備えることが好ましい。
プッシュレバー620は、ボタン610と連結されており、使用者がボタンを押すと、ボタンと共に下方に動いてリンク部材630の一端部を回動させる。
このプッシュレバー620は、図41に示すように、ボタン610と連結されて取手32内で上下にスライディングするスライディング部621と、スライディング部621の上端部で水平に延長形成された水平延長部622と、水平延長部622の端部から下方に延長形成された垂直延長部623と、垂直延長部623の下端部から突出形成され、リンク部材630の一端部が挿入されるリンク部材挿入部624と、を備えることが好ましい。
また、プッシュレバー620は、スライディング部621の下端部に突起部625がさらに形成され、この突起部625が取手32内におけるバネ626を加圧する構成とすることがより好ましい。
また、ラッチスイッチ装置600は、ドア30の内部に埋め立てられるケース680をさらに備え、リンク部材630は、ケース内部に回動可能に装着されることが好ましい。
ケース680は、図41に示すように、向かい合って結合する第1ケース部681及び第2ケース682と、第2ケースの一側に結合して、解除ピン650を直線運動するように案内する第3ケース683と、からなることが好ましい。
第1ケース部681及び第2ケース682には、互いにネジにより結合できるように複数の結合孔が形成され、第2ケース682には、別途にドア30に結合できるように結合孔が形成されている。
また、第3ケース683にも、第2ケース682と結合するための結合孔が形成されている。
ドア30は、内部に断熱材が発泡されるため、ケース680は発泡される断熱材がケース680の内部に入らないように密閉することが好ましい。
リンク部材630は、第1ケース部681と第2ケース682とからなるケース680内に回動可能に装着され、この場合、リンク部材630を直接装着するよりは、2つの軸受け部材631,632を介してケース680に装着することが好ましい。
リンク部材630の摩擦を軽減し、その回動運動を円滑にさせることができるためである。
ラッチスイッチ装置600は、解除ピン650を原位置に復元させるバネ660をさらに備えることが好ましい。
リンク部材630が解除ピン650を押して加圧部522を押した後に、ボタン610を押す力が消えると、リンク部材630の回動力も消えるため、解除ピン650は元の状態に復帰する必要がある。
そのために、バネ660が解除ピン650を囲むように挿入され、第3ケース683に対して圧縮されてから復元力により伸びながら解除ピン650を原位置に復帰させる。
一方、解除ピン650は、第3ケース683内で直線運動するピン部材651と、該ピン部材の端部に結合されるプッシュ部材652と、からなることが好ましい。
ここで、直線運動するピン部材651はプラスチックで形成し、加圧部522を押すプッシュ部材652は弾性のゴム材質で形成する等、両部材を、異なる材質で形成することができる。
ラッチスイッチ装置600は、ケース680内にスライディング可能に装着され、リンク部材630の回動運動を直線運動に切り替えて解除ピン650に伝達するスライダ640をさらに備えることができる。
スライダ640は、リンク部材630の回動運動を解除ピン650の直線運動として円滑に伝達するために、第3ケース683内でスライディング運動する。
このために、スライダ640は、リンク部材630の他端部を収容して接触するように一側に形成されたリンク収容部642と、両側部に突出形成されて、第3ケース683の内側面に形成されているガイド溝684に挿入されてスライディングするガイド突起644と、を有することが好ましい。
解除ピン650は、スライダ640と結合して固定されることで、リンク部材630がスライダ640を押す時にスライダ640と共に動く。
また、バネ660の一側は、第3ケース683の内面に支持され、バネ660の他側は、スライダ640のリンク収容部642の背面に支持される。
そして、プッシュレバー620は、取手32がドア30の側面に結合されるように、取手32の上端部から延びている延長部の内側面にガイド部690が形成されていることが好ましい。
このガイド部690は、プッシュレバー620の上下運動を案内し、その上下運動の上限と下限を制限するように上端部と下端部に突部が形成されている。
以下、図42及び図43を参照して、本発明のラッチスイッチ装置の作動を説明する。
図42は、ラッチスイッチ装置をリンク部材の軸方向から見た側面図であり、ボタンが押されていない状態を示し、図43は、図42のラッチスイッチ装置においてボタンを押してリンク部材が回動してある状態を示す側面図である。
図42に示すように、ボタン610が押されていない状態では、プッシュレバー620が押されないため、リンク部材630が回動しない状態にある。
そのため、リンク部材630がスライダ640を押さず、ドア30の内面から突出している解除ピン650が初期位置の状態を維持する。
この状態で、ボタン610と結合しているプッシュレバー620は、バネ626により上方に付勢されているが、プッシュレバー620の上面が、ガイド部690の上端部に形成されている突部に当接することで、プッシュレバー620と結合しているボタン610がその装着部から上方に抜けることを防ぐ。
ここで、解除ピン650を囲んで設けられているバネ660も、第3ケース683の内面に接触した状態でスライダ640をリンク部材630側に付勢している。
これにより、リンク部材630は、プッシュレバー620の下部におけるバネ626、及び第3ケース683の内面とスライダ640との間におけるバネ660により、初期回動位置を維持している。
以降、使用者がボタン610を押すと、図43に示すように、プッシュレバー620が下方に移動しながらリンク部材630の一端部を所定角度回動させる。
これにより、リンク部材630の他端部がスライダ640を所定距離押すと、バネ660が第3ケース683の内面に対して圧縮され、スライダ640と結合している解除ピン650がドア30の内面からさらに突出しながら第1ラッチ装置(図22、520)の加圧部(図22、522)を押すようになる。
加圧部(図22、522)が押されると、上述したように、第1ラッチ装置520のロック状態が解除され、固定部材550の固定ピン552が第1ラッチ装置520から抜けるようになる。
第1ラッチ装置(図24、522)の具体的な動作については後述する。
使用者は、ボタン610を押して第1ラッチ装置(図24、520)のロック状態を解除してからドア30を開くと、第1ラッチ装置(図24、520)から固定部材(図27、550)が抜けるため、貯蔵容器100が冷蔵室20に結合された状態でドア30から分離され、ドア30のみ開くことが可能になる。
<ラッチスイッチ装置 開閉装置>
一方、本発明は、図40乃至図43に示すラッチスイッチ装置と異なる形態のラッチスイッチ装置を含むこともできる。
ここで、他の形態のラッチスイッチ装置600は、ドア30が貯蔵室を開放した時に、ボタン610が押されることを防止する機能を有する。
すなわち、ボタン610が押されると、上述したように、第1ラッチ装置520とドア(図29、30)の固定部材(図29、550)との連結が解除され、これによって、貯蔵容器(図4、100)がドア(図29、30)の内面から分離されて落ちることがあるため、ドア(図29、30)が開放されている状態では、ボタン610が押されて動作することを防止することが必要である。
図44は、他の形態のラッチスイッチ装置600の内部の構造を示す斜視図であり、図45は、その分解斜視図である。ここで、図40乃至図43に示すラッチスイッチ装置と同一の構成要素には同一の図面番号を付するものとする。
まず、ラッチスイッチ装置600は、ドア30の取手に装着されているボタン610と、ボタン610の押下に連動して回動するリンク部材630と、リンク部材630により押されてラッチ装置520のロックを解除して作動させる解除ピン650と、を備えることが好ましい。
図44に示すように、ボタン610は、ドア取手32の上端部に突出するように装着され、使用者が取手32を取って押すことができるようになっている。
リンク部材630は、ドア30の内部で回動可能に装着される。
リンク部材630は、図44に示すように、棒状のリンク両端部が互い垂直に延長形成される。
リンク部材630が回動しながら解除ピン650を押すように構成される。
解除ピン650は回動するリンク部材630により押され、図24に示す第1ラッチ装置520の加圧部(図22参照、522)を押すようになる。
ラッチスイッチ装置600は、ボタン610と連結され、押されるボタン610と共に動いてリンク部材630を回動させるプッシュレバー620をさらに備えることが好ましい。
プッシュレバー620は、ボタン610と連結されており、使用者がボタンを押すと、ボタンと共に下方に動いてリンク部材630の一端部を回動させる。
このプッシュレバー620は、図45に示すように、ボタン610と連結されて取手32内で上下にスライディングするスライディング部621と、スライディング部621の上端部で水平に延長形成された水平延長部622と、水平延長部622の端部から下方に延長形成された垂直延長部623と、垂直延長部623の下端部から突出形成され、リンク部材630の一端部が挿入されるリンク部材挿入部624と、を備えることが好ましい。
また、プッシュレバー620は、スライディング部621の下端部に突起部625がさらに形成され、この突起部625が取手32内におけるバネ626を加圧する構成とすることがより好ましい。
また、ラッチスイッチ装置600は、ドア30の内部に埋め立てられるケース680をさらに備え、リンク部材630は、ケース内部に回動可能に装着されることが好ましい。
ケース680は、図45に示すように、向かい合って結合する第1ケース部681及び第2ケース682と、第2ケースの一側に結合して、解除ピン650を直線運動するように案内する第3ケース683と、からなることが好ましい。
第1ケース部681及び第2ケース682には、互いにネジにより結合できるように複数の結合孔が形成され、第2ケース682には、別途にドア30に結合できるように結合孔が形成されている。
また、第3ケース683にも、第2ケース682と結合するための結合孔が形成されている。
ドア30は、内部に断熱材が発泡されるため、ケース680は発泡される断熱材がケース680の内部に入らないように密閉することが好ましい。
リンク部材630は、第1ケース部681と第2ケース682とからなるケース680内に回動可能に装着され、この場合、リンク部材630を直接装着するよりは、2つの軸受け部材631,632を介してケース680に装着することが好ましい。
リンク部材630の摩擦を軽減し、その回動運動を円滑にさせることができるためである。
ラッチスイッチ装置600は、解除ピン650を原位置に復元させるバネ660をさらに備えることが好ましい。
リンク部材630が解除ピン650を押して加圧部522を押した後に、ボタン610を押す力が消えると、リンク部材630の回動力も消えるため、解除ピン650は元の状態に復帰する必要がある。
そのために、バネ660が解除ピン650を囲むように挿入され、第3ケース683に対して圧縮されてから復元力により伸びながら解除ピン650を原位置に復帰させる。
一方、解除ピン650は、第3ケース683内で直線運動するピン部材651と、該ピン部材の端部に結合されるプッシュ部材652と、からなることが好ましい。
ここで、直線運動するピン部材651はプラスチックで形成し、加圧部522を押すプッシュ部材652は弾性のゴム材質で形成する等、両部材を、異なる材質で形成することができる。
ラッチスイッチ装置600は、ケース680内にスライディング可能に装着され、リンク部材630の回動運動を直線運動に切り替えて解除ピン650に伝達するスライダ640をさらに備えることができる。
スライダ640は、リンク部材630の回動運動を解除ピン650の直線運動として円滑に伝達するために、第3ケース683内でスライディング運動する。
このために、スライダ640は、リンク部材630の他端部を収容して接触するように一側に形成されたリンク収容部642と、両側部に突出形成されて、第3ケース683の内側面に形成されているガイド溝684に挿入されてスライディングするガイド突起644と、を有することが好ましい。
解除ピン650は、スライダ640と結合して固定されることで、リンク部材630がスライダ640を押す時にスライダ640と共に動く。
また、バネ660の一側は、第3ケース683の内面に支持され、バネ660の他側は、スライダ640のリンク収容部642の背面に支持される。
図46に示すように、プッシュレバー620は、取手32がドア30の側面に結合されるように、取手32の上端部から延びている延長部の内側面にガイド部690が形成されていることが好ましい。
このガイド部690において左側部に形成されている第1ガイド部692は、プッシュレバー620の上下運動を案内し、その上下運動の上限と下限を制限するように上端部と下端部に突部が形成されている。
ストッパ装置700は、ドア30が閉じる時に、本体10の前面により押されてラッチスイッチ装置600が作動できるようにする。
そのための具体的な構成として、図44及び図46に示すように、ストッパ装置700は、ドア30が閉じる時に本体10の前面により押されるプッシュバー710と、プッシュバー710の移動に連動して回動することでラッチスイッチ装置600のロック状態を解除するストッパ720と、ストッパ720をロック位置に復元させるバネ730と、を有することが好ましい。
プッシュバー710は、上記のガイド部690の右側に形成されてプッシュバー710の水平方向への移動を案内する第2ガイド部694に支持されて水平にスライディング移動することが好ましい。
第2ガイド部694は、取手32の延長部の右下側の隅部に形成され、プッシュバー710が挿入されてスライディングすることを案内する。
プッシュバー710は、取手32の延長部の右端部よりも突出するように装着されている。
ストッパ720は、プッシュバー710と連結され、プッシュバー710の直線運動に連動して回動するようになっている。
このストッパ720は、プッシュバー710が押されていない状態で、すなわち、プッシュバー710が取手32側に移動せずに後方に突出している状態で、ラッチスイッチ装置600のプッシュレバー620と接触してプッシュレバー620が下方に移動することを防止する構成となっている。
バネ730は、ストッパ720をロック位置に復元させるように装着される。
バネ730は、ストッパ720の回動軸724に装着されるトーションバネとすることが好ましい。
ストッパ720の一端部はプッシュバー710の移動によって回動するように連結され、ストッパ720の他端部は、ラッチスイッチ装置600の一側に突出している掛止爪(図44参照、627)と噛み合って、ラッチスイッチ装置が作動しないようにロック状態を保持する折曲部726と、を有することが好ましい。
プッシュバー710には、ストッパ720の一端部であるプッシュバーとの連結部722に突出形成された突起が挿入されるスロット712が、上下方向に形成されていることが好ましい。
このスロット712は、プッシュバー710が直線運動をする時に、ストッパ720の連結部722に設けられている突起がスロット712内に挿入されて上下しながらストッパ720が回動運動できるようにする。
ストッパ720の折曲部726は、回動軸724から下方に延びて左側に折り曲がることが好ましい。
プッシュレバー620にはストッパ720の折曲部726に引っ掛かるように側方に突出している掛止爪627が形成されることが好ましい。
掛止爪627は、上下に移動しながらストッパ720の折曲部726に引っ掛かる以外は、ストッパ720と干渉しないように形成されている。
以下、図46及び図47を参照して、本発明のラッチスイッチ装置600とストッパ装置700の作動について説明する。
図46は、ラッチスイッチ装置600とストッパ装置700の作動を示すために、リンク部材630の軸方向から見た側面図であり、図47は、図46のラッチスイッチ装置600とストッパ装置700が作動した状態を示す側面図である。
図46に示すように、ドア30が本体10の前面に接して閉じない限り、ストッパ装置700のプッシュバー710が押されず、ストッパ720はラッチスイッチ装置600の作動を制限する初期位置に位置している。
この時、プッシュレバー620の掛止爪627は、ストッパ720の折曲部726と噛み合うようになり、プッシュレバー620が下に移動することが制限される。
そのため、使用者がボタン610を押そうとしても、このボタン610と結合しているプッシュレバー620が下に動くことができず、ボタン610は押されない。ボタン610が押されていない状態では、プッシュレバー620が押されず、リンク部材630が回動していない状態である。
そのため、リンク部材630がスライダ640を押さず、解除ピン650は、ドア30の内面から突出している初期位置に位置する状態となる。
この状態では、ボタン610と結合したプッシュレバー620は、バネ(図24、626)により上方に付勢されているが、プッシュレバー620の上面が、ガイド部690の上端部に形成されている突部に当接することで、プッシュレバー620と結合しているボタン610が上方に離脱することを防ぐ。
ここで、解除ピン650を支持するように設けられているバネ660も、第3ケース683の内面に接触した状態でスライダ640をリンク部材630側に付勢している。
これにより、リンク部材630は、プッシュレバー620の下部におけるバネ626、及び第3ケース683の内面とスライダ640との間におけるバネ660により、初期回動位置を維持している。
したがって、ドア30が本体10を開放している状態では、ボタン610が動作しないため、第1ラッチ装置(図24、520)の動作に影響を与えることができない。これにより、貯蔵容器100とドア30との連結関係が形成される場合に、その連結関係を安定して保持するこができる。
以降、冷蔵庫のドア30が本体10に閉じられると、図47に示すように、本体10の前面がプッシュバー710を押して引き込ませる。
こうすると、ストッパ700が図示のように回動し、プッシュレバー620の掛止爪627が折曲部726に掛からず、下方に動けるような状態となる。
この状態で、使用者がボタン610を押すと、図46に示すように、プッシュレバー620が下方に移動しながらリンク部材630の一端部を所定角度回動させる。
これにより、リンク部材630の他端部がスライダ640を所定距離押すと、バネ660が第3ケース683の内面に対して圧縮され、スライダ640と結合している解除ピン650がドア30の内面からさらに突出しながら第1ラッチ装置520の加圧部522を押すようになる。
加圧部522が押されると、上述したように、第1ラッチ装置(図24参照、520)のロック状態が解除され、固定部材(図29、550)の固定ピン552が第1ラッチ装置520から抜けるようになる。
結果として、使用者は、ドア30が閉じている状態でボタン610を押して第1ラッチ装置(図22、520)のロック状態を解除してからドア30を開くと、第1ラッチ装置(図22、520)から固定部材550が抜けるため、貯蔵容器100が冷蔵室20に結合された状態でドア30から分離され、ドア30のみ開くことになる。
これにより、図1に示すように、貯蔵容器(図1参照、100)が前面に露出されて、使用者が物品を貯蔵容器100から取り出したり貯蔵容器100に収納したりすることが可能になる。
一方、ボタン610を押す力が除去されると、ボタン(図45、610)の下のバネ(図45、626)がプッシュレバー620とボタン610を上方に押し上げて復帰させる。
以下では、添付の図面を参照しつつ、本発明の具体的な動作について説明する。
図48Aは、図22に示す第1ラッチ装置520の平断面図であり、図48Bは、図27に示す第2ラッチ装置530の平断面図である。
図24の第1ラッチ装置520と図27の第2ラッチ装置530は相互分離されており、これは、相互連結されている図33の第1、2ラッチ装置520,530と区別しなければならない。
まず、相互分離されている第1、2ラッチ装置520,530の動作について説明する。
図48A及び図48Bでは、貯蔵容器(図1、100)がドア(図1、30)に結着する状態とするために、第1、2ラッチ装置520,530に固定部材550が挿入されて支持される様子を示す。
図48Aに示すように、固定部材550がハウジング521の挿入案内溝5211に挿入される。
この状態で、固定部材550の固定ピン552が掛合溝5242に位置し、掛合溝5242の側壁が固定ピン552を取り囲むように配置される。
すなわち、掛合溝5242が固定ピン552に対してストッパの役割を果たして、固定部材550が外に離脱することを防止する。
この時、掛止部524の掛止ピン5247は、移動案内溝5244の右側に位置することで、掛止案内溝(図23、112)に掛かることが防止される。これによって貯蔵容器100と本体10との結着が解除される。
掛止部524が固定部材550を確実に支持するためには、この状態で掛止部524の回動を防止しなければならない。
そのために、掛止部524の第1挿入溝5244に、運動案内部526に設けられている挿入部5262が挿入されて回動を防止する。
一方、回動制限部525の第1延長部5252は、固定部材550の支持ピン552に押されて挿入案内溝5211から後方へ移動し、これにより回動制限部525が全体的に回動して位置する。
図48Bでも、固定部材550が第2ラッチ装置530のハウジング531の挿入案内溝5311に挿入されている様子を示す。
この状態で、固定部材550の固定ピン552が掛合溝5342に位置し、掛合溝5342の側壁が固定ピン552を囲むように配置される。
すなわち、掛合溝5342が固定ピン552に対してストッパの役割を果たして、固定部材550が外に離脱することを防止する。
この場合に、掛止部534の掛止ピン5347は、移動案内溝5344の右側に位置しているため、掛止案内溝(図26、122)に掛かることが防止される。
これにより、貯蔵容器100と本体1との結着が解除される。
一方、回動制限部535の第1延長部5352は、固定部材550の支持ピン552に押されて挿入案内溝5311から後方に移動し、これにより、回動制限部535が全体的に回動して位置する。
図49で、第1、2ラッチ装置の掛止部524,534の位置は、図48A及び図48Bの掛止部524,534の位置と同一であり、この時、ドア30は本体の貯蔵室20を閉鎖した状態を維持する。
この時、掛止部524,534の掛止ピン5247,5347は掛止案内溝112,122の右側に位置することから、掛止案内溝112,122に掛かることが防止される。
一方、ストッパ111,121はストッパ溝523,533に位置し、ストッパ溝523,533はストッパ111,121の後方と側方を囲んでいる。
ただし、この状態でドア30と貯蔵容器100とが結着し、使用者がドア30を引くと、ドア30と貯蔵容器100が同時に前方に回動し、貯蔵室20が開放される(図3Bの状態を参考)。
特に、掛止ピン5247,5347は掛止案内溝112,122の右側に位置するが、掛止案内溝112,122は前方に開放されている状態になるため、ドア30及び貯蔵容器100と共に前方に移動しても、掛止案内溝112,122に掛かることなく自由に移動することができる。
これにより、ドア30及び貯蔵容器100を円滑に開放することが可能になる。
図50Aに示すように、第1、2ラッチ装置の掛止部524,534は、固定部材550を捕まえる役割を果たす。
掛止部524,534の掛合溝5242,5342は、固定部材550の固定ピン552を囲むことで、固定部材550が抜けることを防止する。
これで、ドア30と貯蔵容器100とが結着することが可能になる。
運動案内部526は、加圧部522の加圧動作によって動くもので、加圧部522が第1ラッチ装置520にのみ設けられているため、運動案内部526も第1ラッチ装置520にのみ設けられればよい。
運動案内部526の挿入部5262は第1挿入溝5244に挿入されて掛止部524の回動を防止する。
そして、運動案内部526に設けられる接触片5263は、加圧部522と接している状態を維持し、加圧部522が前進する場合にはいつでも回動でき、そのために、掛止部524の回動を誘発することができる。
図50Bに示すように、第1、2ガイド支持部510,540にも固定部材550が挿入される。第1、2ガイド支持部510,540に設けられている挿入案内溝513,543は、斜線形態に形成されている状態で、固定部材550の固定ピン552の移動を案内する。
固定ピン552が挿入案内溝513,543の最後方に位置すると、固定ピン552の前方は、ハウジング551,541から延びた掛止突部516,546に遮られながら、固定ピン552が斜線方向でない正面方向に抜けることを防止する。
図51Aは、第1ラッチ装置520から固定部材550が分離される中間過程を示す図であり、図51Bは、第1ラッチ装置520から固定部材550が完全に分離されている状態を示す図である。
図40または図44に示す取手32に設けられているボタン610を押すと、内部のリンク構造が動作し、解除ピン650が後方へ移動する。
これにより、図51Aと図51Bに示すように、解除ピン650によって加圧部522がハウジング521の内部に移動し、運動案内部526の延長部5263を加圧する。
接触片5263が加圧されると、運動案内部526が回動をする。このとき、運動案内部526の回動方向は、同図では時計回り方向である。
これによって、挿入部5263は、掛止部524の第1挿入溝5244から離脱する。
掛止部524は、運動案内部526及び第2弾性部材5292と連結されているため、運動案内部526が時計回り方向に移動すると、運動案内部526によって引っ張られて掛止部524は反時計回り方向に回動する。
そのため、掛合溝5242が側方から前方に回動し、これによって掛止ピン5247との掛合状態が解除され、掛止ピン5247が前方に移動できるような環境となる。
一方、掛止部524が反時計回り方向に回動すると、掛止ピン5247は移動案内溝5244の左側に移動する。後述するが、これによって掛止案内溝(図23、112)の左側に移動して掛止案内溝112の延長溝の掛止突部(図23、112a)に囲まれるようになる。
一方、回動制限部525の第1延長部5252は、固定部材550の固定ピン552と接触している状態であるが、回動制限部525は第1弾性部材5291に連結されている。第1弾性部材5291は第2延長部5292側に連結されており、第2延長部5292を引っ張る弾性復元力を提供し、これにより、回動制限部525は時計反対方向に回動しようとする性質を持つ。
したがって、固定部材550が掛止部524と掛合状態が解除されると、回動制限部525は時計反対方向に回転しながら、第1延長部5252は掛止ピン5247を前方に押し出す。
この状態で、使用者がドア(図1参照、30)を前方に引くと、固定部材550は挿入案内溝5211から前方に抜け出る。
そして、固定部材550が完全にラッチ装置520から離脱すると、回動制限部525が時計反対方向にさらに回転し、回動制限部525に設けられている挿入部5255が掛止部524に設けられている第2挿入溝5245に挿入される。
これにより、掛止部524がさらに回動することを防止することができる。
これによって、ドア30と貯蔵容器100とが分離されて貯蔵容器100は本体10に位置し、使用者がドア30を引いて開放すると、貯蔵容器100の前面が露出され、使用者が物品を収納したり取り出したりすることができる。
第2ラッチ装置530は、第1ラッチ装置520において運動案内部526が省略されたもので、掛止部と固定部材間の結合及び分離は、第1ラッチ装置520と同一なので、第2ラッチ装置530と固定部材550との分離動作は、上述した第1ラッチ装置520と固定部材550との間の分離動作についての説明に代えるものとする。
図52に示す第1、2ラッチ装置の掛止部524,534の位置は、図51A及び図51Bの掛止部524,534の位置と同一であり、この時、ドア30は開放状態となり、貯蔵容器100は貯蔵室20入口に配置された状態となる。
この時、掛止部524,534の掛止ピン5247,5347は、掛止案内溝112,122の左側に位置している延長溝に位置し、延長溝の前方縁に形成されている掛止突部112a,122aに隣接して配置されることで、前方に移動することが制限される。
一方、ストッパ523,533は、ストッパ溝111,121に位置し、ストッパ溝111,121はストッパ523,533の後方と側方を取り囲んでいる。
この状態でドア30と貯蔵容器100とが分離され、使用者がドア30を引くとドア30のみ前方に回動し、貯蔵容器100が開放される(図3Cの状態を参照)。
掛止ピン5247,5347は、掛止案内溝112,122の左側に設けられている延長溝に位置するが、延長溝は、掛止突部112a,122aによってその前方が遮られているため、ドア30を前方に開放しても、掛止突部112a,122aに掛止ピン5247,5347が掛かって前方に移動することが制限される。
これにより、ドア30の円滑に開放することができる。
図53Aに示すように、第1、2ラッチ装置の掛止部524,534は、固定部材550から分離される。
掛止部524,534の掛合溝5242,5342は前方に向いており、固定部材550の固定ピン552を取り囲むような状態が解除され、これによって固定部材550が前方に離脱することができる。
これで、ドア30と貯蔵容器100とが分離される。
運動案内部526は加圧部522の加圧動作によって動き、また、加圧部522が第1ラッチ装置520にのみ設けられるので、運動案内部526も第1ラッチ装置520にのみ設けられればいい。
運動案内部526の挿入部5262は、第1挿入溝5244から離脱して掛止部524の回動を案内する。
そして、運動案内部526に設けられている接触片5263は、加圧部522と接している状態を維持し、加圧部522が前進して、回動でき、これによって掛止部524の回動を誘発することができる。
図53Bに示すように、第1、2ガイド支持部510,540から固定部材550が離脱する。
第1、2ガイド支持部510,540に設けられている挿入案内溝513,543は斜線形態で形成されている状態で、固定部材550の固定ピン552の離脱移動を案内する。
第1、2ガイド支持部510に隣接した固定部材550は曲線を描きながら回動するため、斜線方向に形成されている挿入案内溝513,543の案内により前方に移動でき、これによって第1、2ガイド支持部510,540は固定部材540から分離することが可能になる。
上記では貯蔵容器100とドア30とが結合している状態で分離される過程を説明したが、分離されている状態で再び結合する過程は、上記の過程と逆順にすればいい。
上述したように、第1ラッチ装置520と固定部材550との結合及び分離過程は、実質的に第2ラッチ装置530と固定部材550との間の結合分離過程と類似しているので、第1ラッチ装置520に関する説明を、第2ラッチ装置530に関する説明に代えるものとする。
すなわち、図51Bのように固定部材550と第1ラッチ装置530とが分離されている状態で使用者がドア30を押して、図51Aのように固定部材550をラッチ装置520に進入させる。
固定部材550は、挿入案内溝5211に挿入され、回動制限部525の第1延長部5252を後方に押すようになる。
そのため、回動制限部525は時計回り方向に回転し、これによって回動制限部525の挿入部5255が掛止部524の第2挿入溝5245から離脱する。
これによって掛止部524は時計回り方向に回動可能になる。
固定部材550の固定ピン552は、掛合溝5242に進入し、掛合溝5242を後方に押して掛止部524自体を時計回り方向に回転させる。
掛止部524が時計回り方向に回転をすると、掛止部524と第2弾性部材5292によって連結されている運動案内部526が引っ張られる。
これによって運動案内部526が反時計回り方向に回転する。
したがって、第1挿入溝5244と運動案内部526の挿入部5262が近接する。
そして、固定部材550が完全に進入すると、掛止部524の掛合溝5242は側方を見ることになり、固定ピン552は掛合溝5242に取り囲まれるようになる。
そして、運動案内部526の挿入部5262が第1挿入溝5244に挿入されて掛止部524の回動を制限する。
これで、固定部材550が掛止部524に完全に拘束され、前方に離脱することが防止される。
図48A乃至図53Bは、図22に示す第1ラッチ装置520及び図25に示す第2ラッチ装置530の動作と関連しているものである。
図33に示す相互連結されている第1、2ラッチ装置520,530の場合、その動作は実質的に図24の第1ラッチ装置520と同一である。
したがって、図33に示す第1、2ラッチ装置520,530についての説明は、図24に示す第1ラッチ装置520についての図48A乃至図53Bによる説明に代えるものとする。
図54に示すように、貯蔵容器(図1参照、100)が貯蔵室に配置されている場合では、第1、2ラッチ装置のストッパ523,524が、貯蔵室入口24または引出し23の上面に設けられているストッパ溝111,121に位置する。
また、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514、544は、貯蔵室入口24または引出し23の上面に支持されるストッパ溝131,141に位置する。
ここで、第1、2ラッチ装置のストッパ523,524が挿入されるストッパ溝111,121と、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514、544が挿入されるストッパ溝131,141は、異なる形状となっている。
これは、ドア(図1参照、30)及びドア30に結合している貯蔵容器100が回動する場合に、ドアのヒンジ部(図1参照、13)に近接する箇所では微細な回動軌跡が曲線を描くが、回動部から遠い箇所では微細な回動軌跡が略直線の曲線を描くからである。
したがって、ここで、第1、2ラッチ装置のストッパ523,524が挿入されるストッパ溝111,121は前方に開放されており、入口から奥側に向かって漸次狭まる形状となる。
そして、上記入口は前方を見るように配置される。
しかし、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514,544が挿入されるストッパ溝131,141は、曲線軌跡に対応するように斜線方向に配置されており、入口も斜線方向を見るようになっている。
第1、2ラッチ装置のストッパ523,524と、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514,544は両方も、円形の断面を有すると好ましく、ストッパ溝111,121、131,141の後方形状は、第1、2ラッチ装置のストッパ523,524と、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514,544に対応するように曲面形態となる。
ただし、後方形状は、第1、2ラッチ装置のストッパ523,524と、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514,544の形状によって他の形状にしてもよい。
このような構造下で、ドア30と貯蔵容器100とが結合した状態で図55のようにドア30が開いていたが、ドア30を閉じると、貯蔵容器100が貯蔵室(図2参照、20)の入口に位置する。
ドア30の押される力により貯蔵容器100が貯蔵室20の方向に押されて入ることとなる。
この時、第1、2ラッチ装置のストッパ523,524と、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514,544がストッパ溝111,121,131,141に進入し、ストッパ溝111,121,131,141の後方に掛かって図55のような状態となる。
これによって、第1、2ラッチ装置のストッパ523,524と、第1、2ガイド支持部に設けられているストッパ514,544は、それ以上貯蔵室の内部方向に進入することが防止され、これにより、貯蔵容器100も貯蔵室の内部に所定距離以上進入することが防止される。
図56に示すように、第1、2ラッチ装置(図22,図25、図31参照、520,530)によってドア30と貯蔵容器100とが結合している状態で、ドア30が前方に引っ張られると、連結支持装置200の回動部材220と貯蔵室20の上部傾斜面15との間の接触が解除される。
したがって、回動部材220は連結部材230を加圧しなくなり、連結部材230は固定部210に掛かるようになる。
まるでハンガーを洋服掛けに掛けて支持させるように、連結支持装置200が固定部210に掛かるようになる。
したがって、連結支持装置200が配置される貯蔵容器100は、連結支持装置200によって固定部210に掛かって連結され、これによってドア30の後方に配置された状態が保持される。
これにより、連結支持装置200及び第1、2ラッチ装置(図13、図16A及び図16B参照、520,530)によってドア30と貯蔵容器100との間の結合または連結関係を安定的に保持することができる。
そのため、ドア30を動かして回動させる場合に、貯蔵容器100も共に動くことができ、ドア30から脱去することを防止することができる。このように貯蔵容器100とドア30との間の結合または連結が維持された状態でドア30を開放すると、貯蔵室20が開放されるので、使用者は物品を貯蔵室20内に収納したり貯蔵室20から取り出したりすることができる。
一方、図57に示すように、第1、2ラッチ装置(図24、図27、図33参照、520,530)によってドア30と貯蔵容器100が結合したり、分離されたりしている状態で、ドア30が貯蔵室20を閉鎖すると、連結支持装置200のヒンジ部材220が貯蔵室20の上部傾斜面15に接触する。
そのため、回動部材220は前方/下向に回動し、連結部材230を加圧することで、連結部材230は後方/上向に回動する。
これにより、連結部材230と固定部210との間の連結状態または掛合状態が解除される。
特に、第1、2ラッチ装置520,530とドア30との間の連結関係が解除され、第1、2ラッチ装置520,530と本体10との間の連結関係が具現された状態で、連結支持装置200と固定部材550との間の連結関係が解除されると、貯蔵容器100とドア30との間のすべての連結関係が解除される。
したがって、ドア30を動かして回動させる場合に、貯蔵容器100は貯蔵室20の前方に配置されたままで、ドア30のみ動く。
したがって、貯蔵容器100の前面が露出されるので、使用者は、貯蔵容器100の前方に近づいて貯蔵容器100に物品を収納したり、貯蔵容器100から物品を取り出したりすることができる。
上述したように、貯蔵容器支持アセンブリの構成は、連結支持装置200、第1、2ラッチ装置520,530、及び第1、2ガイド支持部510,540で構成される。
上述したように、貯蔵容器支持アセンブリが第1モードを行う場合には、ドア30と貯蔵容器100が相互連結されて一体に回動する(図2及び図3B参照)。
この時には貯蔵室20が開放され、使用者の接近が可能である。
一方、貯蔵容器支持アセンブリが第2モードを行う場合には、ドア30と貯蔵容器100が相互分離され、本体10と貯蔵容器100とが連結され、ドア30が開放されると貯蔵容器100の前面入口部分が露出されるため、使用者は貯蔵容器100への接近が可能である(図2及び図3C参照)。
貯蔵容器支持アセンブリが第1モードを行う場合には、第1、2ラッチ装置520,530がドア30の固定部材550と連結された状態を維持する。
また、貯蔵容器支持アセンブリが第1モードを行う場合には、第1、2ガイド支持部510,540に固定部材550が挿入されて支持される状態となる。
そして、貯蔵容器支持アセンブリが第1モードを行いながら、ドア30が貯蔵室20を開放した状態では、連結支持装置200がドア30に設けられている固定部210と連結状態となる。
一方、貯蔵容器支持アセンブリが第2モードを行う場合には、ドア30と貯蔵容器100が相互分離され、本体10と貯蔵容器100とが連結される。
この時、ドア30を回動させても、貯蔵容器100は本体10の貯蔵室20の入口に配置されてその位置を維持する。
この場合、貯蔵容器100が開放され、使用者の接近が可能である。
貯蔵容器支持アセンブリが第2モードを行う場合には、第1、2ラッチ装置520,530がドア30の固定部材550から分離され、貯蔵室20の入口に設けられている掛止案内溝112,122に掛かった状態となる。
また、貯蔵容器支持アセンブリが第2モードを行う場合には、第1、2ガイド支持部510,540に固定部材550が挿入されるが、この挿入状態が維持されるのではなく、ドア30の開放時には、固定部材550が第1、2ガイド支持部510,540から離脱する。
そして、貯蔵容器支持アセンブリが第2モードを行いながら、ドア30が貯蔵室20を開放した状態では、連結支持装置200はドア30に設けられている固定部210と連結されない状態となる。
以上本発明の好適な実施例を説明したが、本発明の範囲は、このような特定実施例に限定されるものではなく、当該分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の特許請求の範囲に記載された範ちゅう内で適宜の変更が可能であろう。