JP5657084B2 - 移動体監視装置 - Google Patents

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この発明は、無線通信で移動体の所在地管理及び安全確認を行う移動体監視装置に関する。
昨今、街頭犯罪が急速に増えつつあり、その予防や回避が社会的に求められている。
その対応策として、自主防犯を支援するために無線通信を利用した移動体監視システムが存在する。
従来の移動体監視システムとしては、例えば特許文献1に開示されるシステムがある。このシステムは、位置認識システムと双方向移動通信システムとを有する通信器と、この通信器と双方向に通信可能とされてなる監視装置を備える。そして、通信器から監視装置への送信信号を用いて位置認識システムに認識された位置情報を監視装置へ送信するとともに、監視装置から通信器への送信信号を用いて位置認識システムに認識された位置情報を通信器から監視装置へ送信する。これにより、移動体の位置情報を正確に把握することができ、移動体の所持者が犯罪に巻込まれた場合にその居場所を特定できる。
また、地域防犯システムに関する従来の技術として、例えば、特許文献2に記載されるシステムでは、校門や教室の入口及び学童の移動ルートに受信装置を設置しておき、この受信装置が、学童に所持された無線発信装置から無線信号を受信した場合に、この受信信号を移動体監視装置へ送信する。移動体監視装置は、各設置場所の受信装置から受信した信号から、受信装置と通信した無線発信装置の履歴情報を作成する。この移動体監視装置で作成された履歴情報によって無線発信装置を所持する学童の移動ルートを監視することができる。
さらに、自転車の防犯システムに関する従来の技術としては、例えば特許文献3が開示する車両ユニット及び携帯無線ユニットがある。携帯無線ユニットと自転車に設置された車両ユニットとが無線通信を行って受信電界強度が一定以下になると、携帯無線ユニットが、予め定めた一定の距離以上離れたことを自転車の車両ユニットへ報知する。これにより、例えば子供が乗って移動している自転車を親が管理することができる。
特開平9−133751号公報 特開2005−328392号公報 特開2010−143457号公報
特許文献1に代表される従来の技術では、GPS(Global Positioning System)及び携帯通信網を利用する。このため、移動体が屋内に存在する場合には、移動体の位置情報を取得することができず、また携帯基地局が周辺に存在しない場合、位置情報を送信することが不可能となる。このように、特定の通信網を利用できない場合には、移動体を所持する人物の位置を把握することができないという課題があった。
また、特許文献2,3に代表される従来の技術では、移動体が特定の移動ルートを移動しない、もしくは自転車の盗難といったトラブルを発見することは可能である。しかし、移動体が特定の移動ルートを逸脱した後もしくは自転車が盗難された後に、移動体を追跡する、もしくはその後の進行ルートを推測することができなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、移動体の位置情報を取得する機会を格段に増加させることができ、かつ移動体の追跡及び移動ルートの推測を行うことができる移動体監視装置を得ることを目的とする。
この発明に係る移動体監視装置は路側装置に搭載され、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、自装置と監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を記憶する識別情報記憶部と、外部装置と通信を行う通信部と、通信部により移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置との間で状態情報を送受信して、状態情報を時系列にまとめた履歴情報を作成する制御部と、履歴情報を、移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置に固有な識別情報に対応付けて記憶する履歴情報記憶部とを備え、制御部は、移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置が自装置の設置地点を経由する所定の移動ルートで移動した場合に、所定の予想通過時間内に、当該移動体が自装置の設置地点に到達すれば、通信部により当該移動体監視装置との間で状態情報を送受信し、当該移動体が自装置の設置地点に到達しなければ、通信部により当該移動体の移動ルートでの移動に異常が発生したことを、他の移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置へ通知し、かつ、通信部により新たに受信された監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報が、識別情報記憶部に記憶されている識別情報と一致しない場合、新たに受信された識別情報を含む履歴情報を履歴情報記憶部から検索し、当該履歴情報記憶部に新たに受信された識別情報を含む履歴情報があれば、監視対象の移動体の移動体監視装置とは異なる他の移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置へ当該履歴情報を通知することを特徴とする。
この発明によれば、移動体の位置情報を取得する機会を格段に増加させることができ、かつ移動体の追跡及び移動ルートの推測を行うことができるという効果がある。
この発明に係る移動体監視装置の構成を示すブロック図である。 識別情報の一例を示す図である。 状態情報の一例を示す図である。 履歴情報の一例を示す図である。 実施の形態1に係る移動体監視システムの構成を示す図である。 実施の形態1に係る移動体監視システムによる処理動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る移動体監視システムの構成を示す図である。 実施の形態2に係る移動体監視システムによる処理動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る移動体監視システムの構成を示す図である。 実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用した監視処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用しない監視処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用しない監視処理の別の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用しない監視処理のさらに別の一例を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置の構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は、この発明に係る移動体監視装置の構成を示すブロック図である。以降では、移動体に搭載又は携帯されることを対象とした移動体監視装置について説明するが、当該装置をインフラ機器に適用してもよいものとする。図1において、この発明に係る移動体通信装置は、移動体に搭載又は携帯され、位置情報取得部110、識別情報記憶部120、移動状態情報取得部130、取得情報制御部140、履歴情報記憶部150、及び無線通信部160を備える。
移動体は、例えば車両や自転車といった人間が操作することによって移動する乗物、もしくは人間や犬、猫などの動物全般を指すものとする。移動体監視装置は、人が所持する携帯電話等のポータブル機器もしくは車両に搭載されるカーナビゲーション装置や自転車に設置するサイクルコンピュータ等の既存の機器に組み込みもしくは搭載してもよく、別体として用いてもよいものとする。
なお、上記機器は、GPS(Global Positioning System)受信ICが既に組み込まれた製品であり、比較的に安価及び容易に組み込みが可能である。また、既存の通信網を利用できることが期待できる。以降では、移動体に搭載又は携帯される移動体監視装置を、単に「移動体が有する移動体監視装置」と呼ぶこととする。
位置情報取得部110は、移動体の位置情報を取得する構成部である。例えば、地球を旋回する人工衛星からの信号を受信することにより三次元の位置情報を認識可能であるGPSを使用するのが好適と考えられる。GPSを使用することで、位置情報のみではなく、衛星が出力した時刻情報も取得することが可能である。また、経時的な位置の変化から進行方向や速度を算出可能である。なお、方位情報及び速度情報は、位置情報取得部110よりデフォルトで取得できるものでもよく、取得情報制御部140で算出してもよいものとする。
近年、光ビーコンやDSRC(Dedicated Short Range Communication)等のインフラ機器との通信により位置情報や信号情報等を取得して安全運転支援を行うDSSS(安全運転支援システム)が普及されつつある。ここで、光ビーコンとは、指向性が非常に高い近赤外線技術を応用して、走行車両の車載装置との双方向通信と車両感知を実施し、精度の高い交通情報を提供するものである。また、DSRCとは、車両通信に特化して設計された5.8GHz帯のISM(Industry Science Medical band)バンドを用いた一方向、又は双方向の無線通信技術であり、通信エリア内においては一定周期で逐次更新した交通情報を提供することができる。
有料道路の渋滞を防止するために開発された料金支払いを自動化するためのシステム、ETC(Electric Toll Collection;登録商標)が普及している。よって、このシステムに対応する機器が搭載される場合には、路車間狭域通信を利用することで位置情報を取得することも可能である。
識別情報記憶部120は、移動体監視装置に固有の識別情報を記憶する記憶部である。例えば、携帯電話の固体識別番号やカーナビゲーション装置の製造番号を指す。また、図1に示す移動体監視装置が路側監視装置である場合、この路側監視装置に固有な識別情報が、識別情報記憶部120に格納される。この識別情報に基づいて、データ管理装置10のデータベースから各移動体監視装置に関する情報が特定可能である。また、自装置の識別情報のみではなく、無線通信部160から取得された監視対象の移動体監視装置の識別情報も併せて記憶する。識別情報の一例は、図2に示すようになる。ここで、自己の移動体監視装置の識別情報(ID)が“1”であり、監視対象の移動体監視装置の識別情報(ID)が“2”、“3”、“5”である。
移動状態情報取得部130は、移動体の状態を表す要素情報を取得する構成部である。例えば、ウェルネス携帯電話の脈拍計等から得られる脈拍や、サイクルコンピュータに付属されるケイデンス(ペダル回転数)センサ、スピードセンサ、心拍モニタなどで移動状態情報取得部130を実現する場合は、これらから得られる速度情報や心拍数が、移動体の状態を表す要素情報として取得される。また、移動体が車両である場合には、ワイヤハーネスやCAN(Controller Area Network)で移動状態情報取得部130が実現され、これらから得られる車速パルス信号、ターンシグナル情報、バックランプ情報等が移動体の状態を表す要素情報として取得される。さらに、移動状態情報取得部130は、移動体が車両や自転車である場合にはその施錠の状態を、移動体の状態を表す要素情報として検出する。なお、移動体監視装置では、移動状態情報取得部130であるセンサ等が搭載もしくは接続されている場合のみ、移動体の状態を表す要素情報を取得して利用できる。移動状態情報取得部130が搭載もしくは接続されておらず、要素情報が取得できない場合は、位置情報取得部110から得られる各種情報のみが利用される。
取得情報制御部140は、位置情報、識別情報及び移動体の状態を表す要素情報から、自装置を搭載又は携帯する移動体の状態情報を作成するとともに、自装置及び他の移動体が有する移動体監視装置や路側監視装置から取得された状態情報を識別情報ごとに分類して履歴情報を作成する構成部である。
具体的には、取得情報制御部140は、位置情報取得部110から得られる各種情報、識別情報記憶部120から得られる識別情報及び移動状態情報取得部130から得られる移動体の状態を表す要素情報をエンコード化して状態情報を作成する。位置情報取得部110から得られる各種情報が、例えばGPS情報であれば、当該情報のデコードを実施して時刻情報や位置情報の抽出や速度情報、方位情報の演算を実施する。
なお、移動体の状態を表す要素情報として車速パルスやケイデンス情報が取得できる場合は、より精度の高い速度演算が可能なものとして当該演算結果を優先して利用できるものとする。エンコードされた移動体の移動体の状態を表す要素情報の一例は、図3に示すようになる。図3の例では、識別情報(ID)が“1”、つまり自装置の位置情報(緯度経度)、移動速度、方位が、移動体の状態を表す要素情報として取得され、これらの情報を纏めたテーブル情報が状態情報として作成される。
また、取得情報制御部140は、無線通信部160を介して自身を有する移動体の状態情報を通信エリアに存在する他の移動体が有する移動体監視装置及び路側監視装置へ送信するとともに、他の移動体が有する移動体監視装置及び路側監視装置から状態情報を取得する。当該状態情報に含まれる識別情報が、識別情報記憶部120に記憶される監視対象に係る識別情報と等しい場合は、当該状態情報を、無線通信部160を介して路側監視装置等へ転送する。
さらに、取得情報制御部140は、自装置を有する移動体の状態情報、及び他の移動体が有する移動体監視装置から取得された状態情報に対して、位置情報取得部110で得られた時刻情報を関連付けて識別情報毎に履歴情報を作成する。なお、履歴情報はストレージ容量に制限があることを考慮に入れて圧縮容易な形式に変換した上で履歴情報記憶部150に保存するものとする。履歴情報の一例は、図4に示すようになる。つまり、履歴情報は、図3に示す状態情報を時系列に纏めた情報である。また、履歴情報の各データは、図4に示すように、基点となるデータからの差分で表す。これにより、データ容量を削減することが可能である。
履歴情報記憶部150は、取得情報制御部140に作成された履歴情報を記憶する記憶部である。なお、ストレージ容量を考慮に入れて、監視対象の識別情報を優先して記憶するものとし、一定時間経過した場合には破棄することを特徴とする。
また、取得情報制御部140から特定の識別情報に係る履歴情報の参照要求が取得された場合には、該履歴情報を取得情報制御部140へ提供するものとする。
無線通信部160は、他の移動体が有する移動体監視装置や路側機器との間で状態情報もしくは履歴情報を双方向により通信する構成部である。通信の方式としては、例えば、無線アドホックネットワークを用いるのが適当である。アドホック通信では、各移動体監視装置同士が自律的にルーティングを行うことで、固定ネットワーク不要で通信を行うことができる。また、該装置がルーターの役割を担うことで、マルチホップ通信による情報の転送も可能となることを特徴とする。アドホック通信の例としては、無線LAN規格をベースに車車間通信用として開発されたIEEE802.11pをベースとしたWAVE(Wireless Access in Vehicular Environments)を利用することが想定される。本規格を用いることで、高速で移動する移動体同士の通信への適応が期待できる。また、他の無線LAN規格とプロトコルが近似しているため、既存のWiFi等の無線LAN規格に切り替えて併用することも可能である。
なお、アドホック無線通信ではなく、前述のETC又はDSRC通信に利用されているT−75通信規格を用いた無線通信や光ビーコンに利用されている近赤外線通信等を利用してもよいものとし、移動体ではなく固定局に当該移動体監視装置の機能を組み込む場合も想定される。また、複数の通信手段を有するものでもよく、仮に携帯電話に組み込まれる場合には、携帯通信網と無線アドホックネットワークを併用することも可能とする。
図5は、実施の形態1に係る移動体監視システムの構成を示す図である。実施の形態1に係る移動体監視システムは、移動体1〜3と、移動体1,2,3がそれぞれ有する移動体監視装置100,200,300と、路側監視装置4,5と、これらとネットワークを介して通信接続するデータ管理装置10とを有して構成される。ここでは、移動体1,2は、車両を示すものとする。以降では、移動体1,2を、車両1,2と適宜記載する。
車両1,2にそれぞれ搭載される移動体監視装置100,200は、図1で示した構成を有する移動体監視装置であり、車両1,2周辺の通信エリアに進入する移動体が有する移動体監視装置及び路側監視装置と通信を行う。この実施の形態1では、例えば通信カーナビゲーション装置もしくはスマートフォン等の携帯端末に移動体監視装置を内蔵もしくは接続するものと想定し、車両へのテレマティクスサービス専用にカーメーカが独自に構築した通信網や携帯電話の通信網を利用できるものとする。
路側監視装置4,5は、図1で示した移動体監視装置と同様の構成を有しており、自装置が設置された位置の近傍及び直下を走行する移動体監視装置100〜300と双方向通信を行う装置であって、移動体1〜3が有する移動体監視装置100〜300の識別情報及び状態情報を取得する。また、路側監視装置4,5は、移動体監視装置100〜300から取得された上記情報を記憶部120,150から読み出して、データ管理装置10に送信する。路側監視装置4,5としては、例えば既存の光ビーコン路上機もしくはDSRC路側機、ETCゲート等が想定される。
データ管理装置10は、カーメーカが独自に管理する通信網及び携帯電話等の移動体通信網を含むインターネットなどのネットワーク(通信回線)に接続するデータ管理装置であり、移動体監視装置の識別情報に対応して状態情報が登録されたデータベースを管理するものとする。例えば、監視対象が、車両1(移動体1)が有する移動体監視装置100である場合、データ管理装置10は、各装置200,300から受信した移動体監視装置100の識別情報とその状態情報を基に、車両1の移動ルートを監視する。車両1の移動ルートに異常が認められた場合、データ管理装置10は、その旨を移動体監視装置300に通報する。
なお、この発明に係る移動体監視システムを構成する各移動体監視装置間及びこれらとデータ管理装置10との間を接続するネットワークは、各装置間で送受信可能の双方向通信な回線であればよい。つまり、このような機能を有するあらゆる通信網を用いて、本発明に係る移動体監視システムを構成することができる。特に、上記ネットワークは、既存の特定の通信網に限定するものではなく、複数の通信網が連携することも可能とする。
また、上記データベースをデータ管理装置10が有するものとしているが、路側監視装置4,5が有してもよいものとする。
移動体3は、車両1の所有者及び車両1の運転者を監視する監視者であるものとする。以下、移動体3を監視者3と適宜記載する。移動体監視装置300も、移動体監視装置100,200と同様に、図1で示した構成を有する移動体監視装置であり、例えば、パソコンなどのコンピュータ端末もしくは携帯電話等の接続可能なブラウザを搭載した通信端末に搭載もしくは接続するものである。また、移動体監視装置300は、既存の通信網を利用してデータ管理装置10と接続することで、車両1の移動状態をモニタすることが可能である。データ管理装置10が車両1の移動ルートに異常を発見した際、監視者3が有する移動体監視装置300は、車両1の移動ルートに発生した異常を、音声及び画像を用いた警報により報知することが可能である。
次に動作について説明する。
図6は、実施の形態1に係る移動体監視システムによる処理動作を示すフローチャートである。この図6に沿って処理の詳細を述べる。なお、図6は、実施の形態1に係る移動体監視システムを構成する路側監視装置4を利用して、移動体監視装置の監視処理が行われる場合、すなわち車両1の移動ルート上に存在する路側監視装置4を用いた監視処理を例に挙げて説明する。
先ず、データ管理装置10は、移動体監視装置100に係る識別情報(ID)“1”でデータベースの登録内容を検索して車両1が監視対象であるか否かを確認する(ステップST601)。ここで、車両1が監視対象でない場合(ステップST601;NO)、図6に示す移動体監視処理を終了する。
データベースに移動体監視装置100に係る識別情報(ID)“1”が登録されて車両1が監視対象である場合(ステップST601;YES)、データ管理装置10は、上記のデータベースに登録されている移動体監視装置100の状態情報又は履歴情報に基づいて、車両1が路側監視装置4の設置地点へ到達する所定の通行時間(予想通過時間)を経過しているか否かを確認する(ステップST602)。なお、路側監視装置4の取得情報制御部140が、この判定を行うようにしてもよい。
所定の通行時間を経過していない場合(ステップST602;NO)、データ管理装置10は、所定の通行時間で移動体監視装置100から路側監視装置4に取得された状態情報が、路側監視装置4から送信されるまで待機する。つまり、車両1が所定の通行時間で路側監視装置4の設置地点に到達すると、移動体監視装置100と路側監視装置4との間で双方向通信が行われる。この双方向通信により、路側監視装置4は、移動体監視装置100から、移動体監視装置100に係る識別情報(ID)“1”、位置情報P1、時刻情報T1、移動体の状態を表す要素情報S1を取得する(ステップST603)。その後、データ管理装置10は、移動体監視装置100から取得された上記各情報を路側監視装置4から取得する(ステップST604)。
データ管理装置10は、路側監視装置4から取得した情報をデータベースと照合して、移動体監視装置100の位置情報P1から、車両1の先の移動ルートが問題ないか否かを判定する(ステップST605)。ここで、上記判定結果が問題なければ(ステップST605;YES)、路側監視装置4は、車両1の移動は問題なく終了したものとして移動体監視装置100の監視処理を終了する。つまり、車両1が有する移動体監視装置100を監視対象から外す(ステップST606)。なお、車両1の移動ルートが問題ないことを、ステップST603,605で確認できない場合(ステップST603,605;NO)は、ステップST602からの処理を繰り返し行う。
データ管理装置10が、移動体監視装置100が路側監視装置4へ到達して移動体監視装置100の状態情報又は履歴情報を送信した時間が所定の通行時間を経過していると判定した場合(ステップST602;YES)は、ステップST607の処理へ移行する。ステップST607において、データ管理装置10は、移動体監視装置200,300、路側監視装置4,5に対して、車両1の移動ルートが異常である旨を、移動体監視装置100の識別情報(ID)“1”とともに報知する。これにより、監視者3は、移動体監視装置300のブラウザを介して車両1の移動ルートに異常が発生したことを認識することができる。
次に、車両2が有する移動体監視装置200の取得情報制御部140は、移動体監視装置100の識別情報(ID)“1”に係る履歴情報を履歴情報記憶部250に有しているか否かを確認する(ステップST608)。仮に、履歴情報記憶部250に識別情報(ID)“1”に係る履歴情報を有する場合(ステップST608;YES)、移動体監視装置200の取得情報制御部140は、無線通信部160を用いてデータ管理装置10へテレマティクスもしくは携帯通信網を利用した無線通信により、移動体監視装置100に関する履歴情報を通知する(ステップST609)。ここで、路側監視装置4,5と通信し、路側監視装置4,5を経由してデータ管理装置10へ上記履歴情報を通知してもよい。
次に、データ管理装置10は、移動体監視装置300と無線通信を行うことによって、監視者3へ移動体監視装置100に関する履歴内容を報知することができる(ステップST610)。なお、履歴内容は、図4で示した通り、基点データと差分データで構成されるため、デコードして視覚的に確認し易い形式、例えばマップマッチングを利用して地図上に重畳して車両1の移動ルートを表示するのが望ましい。
また、履歴情報記憶部250に識別情報(ID)“1”に係る履歴情報を有さない場合(ステップST608;NO)、移動体監視装置200の取得情報制御部140は、監視対象の識別情報として識別情報(ID)“1”を識別情報記憶部120に記憶する(ステップST611)。これにより、その後、識別情報(ID)“1”に係る情報を取得した場合に備える。
上述のように移動体監視装置同士で相互に監視を実施することで、監視者3は、監視対象の車両1に搭載された移動体監視装置100の履歴情報から、車両1の過去の移動ルート、通行時間、通行方位及び通行速度を把握することができる。例えば、監視者3に管理される移動体監視装置300の取得情報制御部140が、車両1の移動ルートに異常が発生した旨を監視者3に通知するだけでなく、車両1の過去の移動ルート、通行時間、通行方位及び通行速度から、車両1の現在の移動状態(車両1が現在走行しているルート等)を推測する。これにより、車両1を容易に探索することができる。
なお、上記実施の形態1では、路側監視装置4が移動体監視装置100と行う移動体監視処理動作について示したが、路側監視装置5においても同様に実施されるものである。
以上のように、この実施の形態1によれば、路側装置に搭載され、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部110と、移動体監視装置に固有な識別情報を記憶する識別情報記憶部120と、外部装置と通信を行う無線通信部160と、無線通信部160により移動体監視装置との間で状態情報を送受信して、状態情報を時系列にまとめた履歴情報を作成する取得情報制御部140と、移動体監視装置の履歴情報を、当該移動体監視装置に固有な識別情報に対応付けて記憶する履歴情報記憶部150とを備え、取得情報制御部140が、移動体監視装置を搭載又は携帯する移動体が自装置の設置地点を経由する所定の移動ルートで移動した場合に、所定の予想通過時間内に、当該移動体が自装置の設置地点に到達すれば、無線通信部160により当該移動体監視装置との間で状態情報を送受信し、当該移動体が自装置の設置地点に到達しなければ、無線通信部160により当該移動体の移動ルートでの移動に異常が発生したことを、他の移動体監視装置へ通知する。このようにすることで、所定の移動ルートにおける移動体の移動状況を取得する機会を格段に増加させることができ、かつ移動体の追跡及び移動ルートの推測を行うことができる。
また、この実施の形態1によれば、取得情報制御部140が、無線通信部160により移動体監視装置との間で状態情報を送受信して、当該移動体監視装置から受信された状態情報に含まれる識別情報が、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報であると、当該移動体監視装置から履歴情報を受信して履歴情報記憶部150に格納し、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報でない場合には、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を当該移動体監視装置へ通知する。このようにすることで、移動体監視装置の履歴情報を取得する機会を格段に増加させることができ、監視対象の移動体の移動体監視装置から取得した履歴情報を基づいて移動体の追跡及び移動ルートの推測を行うことができる。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2に係る移動体監視システムの構成を示す図である。実施の形態2に係る移動体監視システムは、移動体1〜3、移動体1,2,3がそれぞれ有する移動体監視装置100,200,300、路側監視装置6,7、及びデータ管理装置10を含んで構成される。なお、実施の形態2における移動体1,2は、人を示すものとし、移動体1,2を人1,2と適宜記載する。また、路側監視装置6,7は、本システムにおいて必須の装置ではなく、既存の路上インフラ設備が存在する状況下では利用できることを示唆するものである。
移動体監視装置100〜300は、図1で示した構成を有する移動体監視装置であり、周辺の通信エリアに進入する移動体が有する移動体監視装置及び周辺に設置された路側監視装置と通信を行う。また、移動体監視装置200は、データ管理装置10に移動体監視装置100との通信履歴を示す履歴情報を送信する。
例えば、RFID(Radio Frequency IDentification)等の簡易発信装置もしくはスマートフォン等の携帯端末に搭載することが想定される。
路側監視装置6,7は、図1で示した移動体監視装置と同様の構成を有しており、設置された位置の近傍及び直下を走行する移動体監視装置100〜300と双方向通信を行うことで、移動体監視装置の識別情報(ID)や、状態情報もしくは履歴情報を取得する。また、路側監視装置6,7は、移動体監視装置100〜300から取得された上記情報を記憶部120,150から読み出して、データ管理装置10に送信する。例えば、児童の通学ルートを監視すべく、電柱や学校に設置された路側監視装置が想定される。
データ管理装置10は、携帯電話等の移動体通信網を含むインターネットなどのネットワーク(通信回線)に接続するデータ管理装置であり、移動体監視装置の識別情報(ID)に対応して状態情報が登録されたデータベースを管理するものとする。例えば、監視対象が、人1(移動体1)である場合、データ管理装置10は、各装置200,300から受信した、人1が有する移動体監視装置100の識別情報とその状態情報を基に、人1の移動ルートや位置を監視する。人1の移動ルートに異常が認められた場合には、その旨を移動体監視装置300に通報する。
なお、この発明に係る移動体監視システムを構成する各移動体監視装置間及びこれらとデータ管理装置10との間を接続するネットワークは、各装置間で送受信可能の双方向通信な回線であればよい。つまり、このような機能を有するあらゆる通信網を用いて、本発明に係る移動体監視システムを構成することができる。特に、上記ネットワークは、既存の特定の通信網に限定するものではなく、複数の通信網が連携することも可能とする。また、上記データベースをデータ管理装置10が有するものとしているが、路側監視装置6,7が有してもよいものとする。
家20は、移動体監視装置100が位置情報を取得できない環境を模擬すべく、例えばGPS衛星を捕捉できない室内に、人1が携帯する移動体監視装置100が存在する状況を想定するために利用する。
移動体3は、人1(移動体1)を監視する家族や恋人等の監視者を指すものとし、以降では、移動体3を監視者3と適宜記載する。移動体監視装置300も、移動体監視装置100,200と同様に、図1で示した構成を有する移動体監視装置であり、パソコンなどのコンピュータ端末もしくは携帯電話等の接続可能なブラウザを搭載した通信端末で実現される。移動体監視装置300がデータ管理装置10と接続することで、人1が有する移動体監視装置100の状態をモニタすることが可能である。データ管理装置10が、移動体監視装置100に異常を発見した際、監視者3が有する移動体監視装置300は、人1が有する移動体監視装置100の異常を、音声及び画像を用いた警報により報知することが可能である。
次に動作について説明する。
図8は、実施の形態2に係る移動体監視システムによる処理動作を示すフローチャートであり、実施の形態2に係る移動体監視システムを利用して、監視者3が、人1の探索を行う場合について述べる。例えば、人1が携帯通信網に接続可能な環境下であれば、人1が有する移動体監視装置100が、直接データ管理装置10と通信するか、もしくは監視者3が有する移動体監視装置300と通信することで、移動体監視装置100の状態や位置を確認可能となる。しかし、人1が位置情報を取得できない環境下又は携帯通信網と電波状況等の関係で接続しにくい環境下では、監視者3は、移動体監視装置100の状況や位置を確認することが不可能である。なお、図7の例では、人1が家20に存在する例を示しているが、当該状況に限定するものではなく、例えば登山やウィンタースポーツをしている状況下等が想定される。
先ず、監視者3は、人1を監視対象とするべく、移動体監視装置300を用いて、人1が有する移動体監視装置100の識別情報(ID)“1”を、携帯通信網を介してデータ管理装置10へ送信する(ステップST801)。
次に、ステップST802において、データ管理装置10は、移動体監視装置100の識別情報(ID)“1”とともに、人1が監視対象である旨を、移動体監視装置100,200及び路側監視装置6,7へ通知する(ステップST802)。ここでは、上述の通り、人1は家20の内部に存在するため、移動体監視装置100は、当該通知を取得することはできないものとする。
移動体監視装置200及び路側監視装置6,7の取得情報制御部140は、データ管理装置10から受信した監視対象の移動体監視装置100の識別情報(ID)“1”を識別情報記憶部120に登録する(ステップST803)。このとき、取得情報制御部140が、無線通信部160により新たに受信された監視対象の移動体が有する移動体監視装置の識別情報が、識別情報記憶部120に既に記憶している監視対象に関する識別情報と一致しない場合、新たに受信された識別情報を監視対象に関する識別情報として識別情報記憶部120を更新する。
ここで、移動体監視装置200の履歴情報記憶部150において、識別情報(ID)“1”に係る移動体監視装置100との通信履歴を示す履歴情報が存在する場合、上記実施の形態1で示したように当該情報をデータ管理装置10へ送信することも可能であるが、既に説明済みのため、詳細な説明を割愛する。
次に、移動体監視装置100,200及び路側監視装置6,7の取得情報制御部140は、移動体監視装置間、移動体監視装置と路側監視装置との間で状態情報の通信をする度に、通信相手の移動体監視装置の識別情報(ID)が“1”であるか確認する(ステップST804)。移動体監視装置200の無線通信部160で取得された状態情報に対応付けられた識別情報(ID)が“1”である場合(ステップST804;YES)、移動体監視装置200の取得情報制御部140は、無線通信部160を用いて人1が監視対象である旨を通知するとともに、この状態情報を時系列にまとめた履歴情報(移動体監視装置100の履歴情報)を取得する(ステップST805)。
その後、移動体監視装置100が、自発的にもしくは移動体監視装置200を介して、データ管理装置10へ識別情報(ID)“1”に係る履歴情報を送信する(ステップST806)。ここで、移動体監視装置200がマルチホップ通信で路側監視装置6もしくは路側監視装置7を介して、移動体監視装置100から受信された識別情報(ID)“1”に係る履歴情報をデータ管理装置10へ送信してもよい。なお、マルチホップ通信を行う場合、移動体監視装置100,200に係る情報を送信することになるが、監視対象の識別情報(ID)“1”に係る情報を優先して送信することを特徴とする。これにより、監視者3の移動体監視装置300は、データ管理装置10を介して移動体監視装置100の履歴情報等を取得できる。移動体監視装置300の取得情報制御部140は、移動体監視装置100の履歴情報から人1の現在位置を推定して、監視者3に報知する。
また、識別情報(ID)が“1”でなかった場合(ステップST804;NO)、移動体監視装置200の取得情報制御部140は、無線通信部160を用いて、通信相手の移動体監視装置に対して、移動体監視装置100に係る識別情報(ID)“1”とともに、人1が監視対象である旨を通知する(ステップST807)。
この通知を受けた移動体監視装置の取得情報制御部140は、識別情報(ID)“1”に係る履歴情報が履歴情報記憶部150に存在するか否かを確認する(ステップST808)。ここで、識別情報(ID)“1”に係る履歴情報が存在する場合(ステップST808;YES)、この移動体監視装置は、自発的にもしくは移動体監視装置200を介して、データ管理装置10へ識別情報(ID)“1”に係る履歴情報を送信する(ステップST809)。
識別情報(ID)“1”に係る履歴情報が存在しない場合(ステップST808;NO)、ステップST804の処理に戻り、上述した処理を繰り返す。これにより、監視者3は、データ管理装置10を介して移動体監視装置100の履歴情報等が取得可能となるため、人1の現在位置の把握もしくは現在位置の推定が可能になる。また、上記実施の形態2では、履歴情報等が一度取得された場合に監視処理を終了しているが、処理を継続して実施してもよいものとする。
上述のように、路側監視装置が存在しない、いわば地域監視システムとして機能しない状況下においても、移動体監視装置同士が相互に監視することで、監視者3に管理される移動体監視装置300の取得情報制御部140が、移動体監視装置100の履歴情報から人1の過去の移動位置、移動時間、移動方位及び移動速度を把握することが可能となる。
つまり、移動体監視装置300の取得情報制御部140が、移動体監視装置同士の相互監視で得られた移動体監視装置100の履歴情報から、監視対象の人1の現在の移動状態(現在位置やこれからの移動ルート等)を推測する。例えば、監視対象の人1の移動速度が一定以上であれば、人1の移動手段や移動方位が取得できるので、目的地の推測も可能となる。
以上のように、この実施の形態2によれば、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部110と、移動体監視装置に固有な識別情報を記憶する識別情報記憶部120と、移動体の状態を表す要素情報を取得する移動状態情報取得部130と、移動体監視装置の位置情報、識別情報、及び移動体の状態を表す要素情報からなる移動体の状態情報を作成するとともに、状態情報を時系列にまとめた履歴情報を作成する取得情報制御部140と、移動体監視装置の履歴情報を、当該移動体監視装置に固有な識別情報に対応付けて記憶する履歴情報記憶部150と、外部装置と通信を行う無線通信部160とを備え、取得情報制御部140が、無線通信部160により他の移動体監視装置との間で状態情報を送受信して、他の移動体監視装置から受信した状態情報に含まれる識別情報が、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報である場合、当該移動体監視装置から履歴情報を受信して履歴情報記憶部150に格納し、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報でない場合は、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を他の移動体監視装置へ通知する。このようにすることで、監視対象の移動体である人1が現在位置を捕捉できない環境下もしくは電波環境等で携帯通信網を利用できない環境下においても、移動体監視装置間で相互に移動状態を監視することにより、監視対象の人1の過去の移動状態を把握できる。
また、この実施の形態2によれば、取得情報制御部140が、無線通信部160により受信した状態情報に含まれる識別情報が、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報である場合、無線通信部160により当該移動体監視装置とは異なる移動体監視装置へ当該状態情報を通知する。このようにすることで、監視対象の移動体である人1が現在位置を捕捉できない環境下もしくは電波環境等で携帯通信網を利用できない環境下においても、移動体監視装置間で相互に移動状態を監視することができる。
さらに、この実施の形態2によれば、取得情報制御部140が、無線通信部160により新たに受信された監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報が、識別情報記憶部120に記憶されている識別情報と一致しない場合、新たに受信された識別情報を、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報として識別情報記憶部120に記憶するので、監視対象の移動体監視装置を順次報知することができる。
さらに、この実施の形態2によれば、取得情報制御部140が、無線通信部160により新たに受信された監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報が、識別情報記憶部120に記憶されている識別情報と一致しない場合、新たに受信された識別情報を含む履歴情報を履歴情報記憶部150から検索し、当該履歴情報記憶部150に新たに受信された識別情報を含む履歴情報があれば、監視対象の移動体の移動体監視装置とは異なる移動体監視装置へ当該履歴情報を通知する。このようにすることで、監視対象の移動体監視装置の履歴情報を順次報知することができる。
さらに、この実施の形態2によれば、取得情報制御部140が、無線通信部160により新たに受信された監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報が、識別情報記憶部120に記憶されている識別情報と一致する場合、無線通信部160により履歴情報記憶部150に記憶された監視対象の移動体に搭載又は携帯された移動体監視装置の履歴情報を、監視対象の移動体の移動体監視装置とは異なる移動体監視装置へ通知する。このようにすることで、監視対象の移動体監視装置の履歴情報を順次報知することができる。
さらに、この実施の形態2よれば、取得情報制御部140が、無線通信部160により受信された監視対象の移動体の移動体監視装置の履歴情報から、当該移動体の移動状態を推測するので、推定結果を基に、監視対象の移動体(人1)を容易に探索できる。
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3に係る移動体監視システムの構成を示す図である。実施の形態3に係る移動体監視システムは、移動体1〜3,1a、移動体1,2,3,1aがそれぞれ有する移動体監視装置100,200,300,800、路側監視装置9及びデータ管理装置10を含んで構成される。なお、実施の形態3における移動体1,2は、自転車を示すものとし、移動体1,1a,2を自転車1,1a,2と適宜記載する。また、路側監視装置9は、本システムにおいて必須の装置ではなく、既存の路上インフラ設備が存在する状況下では利用できることを示唆するものである。
移動体監視装置100〜300,800は、図1で示した構成を有する移動体監視装置であり、周辺の通信エリアに進入する移動体が有する移動体監視装置及び周辺に設置された路側監視装置と通信を行う。また、移動体監視装置200は、データ管理装置10に移動体監視装置100との通信履歴を示す履歴情報を送信する。例えば、サイクルコンピュータやスマートフォン等の携帯端末、もしくはRFID等の簡易発信装置に搭載することが想定される。一方、移動体監視装置800は、例えばRFID等の簡易発信装置もしくはスマートフォン等の携帯端末に搭載することが想定される。
路側監視装置9は、図1で示した移動体監視装置と同様の構成を有しており、設置された位置の近傍及び直下を走行する移動体監視装置100〜300,800と双方向通信を行うことにより、移動体監視装置の識別情報(ID)や、状態情報もしくは履歴情報を取得して、これを登録する記憶部120,150を備えるものとする。また、路側監視装置9は、移動体監視装置100〜300,800から取得された上記情報を記憶部120,150から読み出して、データ管理装置10に送信する。例えば、自転車の盗難を監視すべく、駐輪場に設置された路側監視装置が想定される。
データ管理装置10は、携帯電話等の移動体通信網を含むインターネットなどのネットワーク(通信回線)に接続するデータ管理装置であり、移動体監視装置の識別情報(ID)に対応して状態情報が登録されたデータベースを管理するものとする。例えば、監視対象が自転車1(移動体1)である場合、データ管理装置10は、各装置200,300から受信した、自転車1が有する移動体監視装置100の識別情報とその状態情報を基に、自転車1の移動ルートや位置を監視する。自転車1の移動ルートに異常が認められた場合には、その旨を移動体監視装置300に通報する。
なお、この発明に係る移動体監視システムを構成する各移動体監視装置間及びこれらとデータ管理装置10との間を接続するネットワークは、各装置間で送受信可能の双方向通信な回線であればよい。つまり、このような機能を有するあらゆる通信網を用いて、本発明に係る移動体監視システムを構成することができる。特に、上記ネットワークは、既存の特定の通信網に限定するものではなく、複数の通信網が連携することも可能とする。また、上記データベースをデータ管理装置10が有するものとしているが、路側監視装置9が有してもよいものとする。
移動体3は、自転車1(移動体1)の盗難を監視する監視者を指す。以降では、移動体3を監視者3と適宜記載する。移動体監視装置300は、パソコンなどのコンピュータ端末もしくは携帯電話等の接続可能なブラウザを搭載した通信端末で実現される。移動体監視装置300がデータ管理装置10と接続することで、自転車1が有する移動体監視装置100の状態をモニタすることが可能である。データ管理装置10が、移動体監視装置100に異常を発見した際、監視者3が有する移動体監視装置300は、自転車1が有する移動体監視装置100の異常を、音声及び画像を用いた警報により報知することが可能である。また、移動体8は、自転車1を盗む盗人を指す。以降では、移動体8を盗人8と適宜記載する。
次に動作について説明する。
(1)路側監視装置9を利用した自転車1の監視処理
図10は、実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用した監視処理の一例を示すフローチャートであり、実施の形態3に係る移動体監視システムを構成する路側監視装置9を利用して行われる移動体監視処理の一例を示している。ここでは、駐輪場に存在する路側監視装置9を用いて自転車1を監視する。
先ず、監視者3が自転車1を駐輪場において施錠すると、移動体監視装置100の移動状態情報取得部130が自転車1の施錠を検出し、その検出結果を取得情報制御部140へ出力する。取得情報制御部140は、自転車1の施錠を示す検出結果を入力すると、無線通信部160を用いて、当該装置100の識別情報(ID)“1”とともに、自装置100が監視対象である旨を路側監視装置9に通知する(ステップST1001)。なお、監視者3が、移動体監視装置300を用いて、移動体監視装置100の識別情報(ID)“1”を路側監視装置9に通知してもよい。
次に、路側監視装置9の取得情報制御部140は、無線通信部160を介して受信した識別情報(ID)“1”を、監視対象として識別情報記憶部120に登録する(ステップST1002)。
その後、路側監視装置9の取得情報制御部140は、識別情報記憶部120の記憶内容をモニタして、移動体監視装置100が継続して監視対象であるか否かを確認する(ステップST1003)。ここで、移動体監視装置100が監視対象でない場合(ステップST1003;NO)は、監視処理を終了する。
一方、移動体監視装置100が継続して監視対象である場合(ステップST1003;YES)、路側監視装置9の取得情報制御部140は、無線通信部160を用いて、移動体監視装置100と一定周期で通信を行うことで、自転車1が路側監視装置9の通信エリア内に存在するか否かを確認する(ステップST1004)。移動体監視装置100が路側監視装置9の通信エリアに存在する場合(ステップST1004;YES)、ステップST1003の処理に戻って、監視処理を継続する。
ここでは、路側監視装置9の通信エリア内に存在することで、自転車1の盗難を防ぐ一例について示したが、自転車1の走行速度もしくはケイデンス情報が“0”であるか否かを判定することで代用してもよい。なお、移動体監視装置100,300が路側監視装置9の通信エリアに存在し、自転車1の解錠が実施される場合は、監視者3が、自転車1を解錠したものと判断して監視対象から除外する。また、通信エリア(近傍)に存在するか否かの判定は、移動体監視装置100もしくは移動体監視装置300が行ってもよい。
移動体監視装置100が路側監視装置9の通信エリアに存在しない場合(ステップST1004;NO)、路側監視装置9の取得情報制御部140は、監視対象である自転車1が盗難にあった旨を識別情報(ID)“1”とともに、データ管理装置10へ送信する(ステップST1005)。
その後、データ管理装置10は、データベースの登録内容を検索して、監視者3が自転車1の所有者であるか否かの照合を行うとともに、移動体監視装置300を含む各装置へ移動体監視装置100が監視対象であることを報知する(ステップST1006)。
これにより、移動体監視装置300を介して、監視者3が、自転車1の盗難を認識できるとともに、自転車2の駐輪時における路側監視装置9を介した履歴情報もしくは自転車1aの履歴情報によって、移動体監視装置100の過去の識別情報(ID)“1”、位置情報P1、時刻情報T1及び状態情報S1(ここでは、ケイデンス情報の取得が期待できる)を取得することが可能となる。
上述のように路側監視装置9との通信を利用することで、通信エリア内に監視対象の移動体が存在するか否かを把握できる。よって、監視対象の移動体が通信エリアを逸脱した場合に移動体の盗難等の異常を発見することが可能となる。
また、移動体監視装置同士が相互に監視することで、監視者3に管理される移動体監視装置300の取得情報制御部140は、移動体監視装置100の履歴情報から、監視対象の自転車1の過去の移動ルート、移動時間、移動方位及び移動速度を把握して、これらの情報から、監視対象の自転車1の現在の移動状態を推測する。
上述の例では、移動体監視装置300の取得情報制御部140が、ケイデンス情報や移動速度情報から、盗難後(盗難にあった旨の通知後)の自転車1の移動状況を推測する。このように、自転車1の盗難後の移動状態を推測することにより、自転車1を容易に探索することができる。
(2)路側監視装置9を利用しない自転車1の監視処理(その1)
図11は、実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用しない監視処理の一例を示すフローチャートであり、実施の形態3に係る移動体監視システムを構成する路側監視装置9を利用しないで行われる移動体監視処理の一例を示している。ここでは、駐輪場に存在する路側監視装置9を用いずに自転車1を監視する。
先ず、監視者3が移動体監視装置300の通信エリアで自転車1施錠する(ステップST1101)。移動体監視装置100の移動状態情報取得部130は、自転車1の施錠を検出し、その検出結果を取得情報制御部140へ出力する。取得情報制御部140は、自転車1の施錠を示す検出結果を入力すると、無線通信部160を用いて当該装置100の識別情報(ID)“1”を移動体監視装置300に通知する。次に、移動体監視装置300の取得情報制御部140は、無線通信部160で受信された識別情報(ID)“1”を監視対象として識別情報記憶部120に登録する(ステップST1102)。
その後、移動体監視装置300の取得情報制御部140は、識別情報記憶部120の記憶内容をモニタして、移動体監視装置100が継続して監視対象であるか否かを確認する(ステップST1103)。ここで、移動体監視装置100が監視対象でない場合(ステップST1103;NO)は、監視処理を終了する。
一方、移動体監視装置100が継続して監視対象である場合(ステップST1103;YES)、移動体監視装置300の取得情報制御部140は、無線通信部160を介して移動体監視装置100と一定周期で通信を行うことで、自転車1が移動体監視装置300の通信エリア内に存在するか否かを確認する(ステップST1104)。移動体監視装置100が移動体監視装置300の通信エリアに存在する場合(ステップST1104;YES)、ステップST1103の処理に戻って、監視処理を継続する。
ここでは、移動体監視装置300の通信エリア内に存在することで、自転車1の盗難を防ぐ一例について示したが、自転車1の走行速度もしくはケイデンス情報が“0”であるか否かを判定することで、自転車1が移動していない、つまり盗難されていないと判定してもよい。なお、監視者3が、自転車1を解錠する場合、つまり移動体監視装置100が移動体監視装置300の通信エリアに存在する状況で自転車1の解錠が実施される場合、監視者3が自転車1を解錠したものと判断して監視対象から除外する。
移動体監視装置100が移動体監視装置300の通信エリアに存在しない場合(ステップST1104;NO)、移動体監視装置300の取得情報制御部140は、無線通信部160を用いて、監視対象である自転車1に盗難があった旨を識別情報(ID)“1”とともに、データ管理装置10へ送信する(ステップST1105)。
その後、データ管理装置10は、データベースの登録内容を検索して、監視者3が自転車1の所有者であるか否かの照合を行うとともに、移動体監視装置300を含む各装置へ移動体監視装置100が監視対象であることを報知する(ステップST1106)。これにより、移動体監視装置300を介して、監視者3が、自転車1の盗難を認識できるとともに、自転車1aが有する移動体監視装置800もしくは移動体監視装置800を介して送信された移動体監視装置200の履歴情報によって、移動体監視装置100に接近した際の識別情報(ID)“1”、位置情報P1、時刻情報T1及び状態情報S1(ここでは、ケイデンス情報の取得が期待できる)を取得することが可能となる。
上述のように移動体監視装置の状態情報の変化もしくは各移動体監視装置の通信エリア内での通信可否を把握することにより、通信エリア内に監視対象の移動体の移動を把握できる。よって、監視対象の移動体が通信エリアを逸脱もしくは移動したことが検出された場合には、移動体の盗難等の異常を発見することが可能となる。
また、移動体監視装置同士が相互に監視することで、監視者3に管理された移動体監視装置300の取得情報制御部140は、移動体監視装置100の履歴情報から、自転車1の過去の移動ルート、移動時間、移動方位及び移動速度を把握して、これらの情報から、監視対象の自転車1の現在の移動状態を推測する。
上述の例では、移動体監視装置300の取得情報制御部140が、ケイデンス情報や移動速度情報から、盗難後(盗難にあった旨の通知後)の自転車1の移動状況を推測する。このように、自転車1の盗難後の移動状態を推測することにより、自転車1を容易に探索することができる。
(3)路側監視装置9を利用しない自転車1の監視処理(その2)
図12は、実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用しない監視処理の別の一例を示すフローチャートであり、実施の形態3に係る移動体監視システムを構成する路側監視装置9を利用しないで行う移動体監視処理を示している。ここでは、盗人8が、移動体監視装置800を搭載する自転車1aを盗む場合に自転車1aを監視する例を示す。
先ず、移動体監視装置100の取得情報制御部140が、無線通信部160を用いて、自身の通信エリア内に存在する他の移動体監視装置を検索する(ステップST1201)。この検索の結果として、自身の通信エリア内に存在する他の移動体監視装置を検出できない場合(ステップST1201;NO)、移動体監視装置100の無線通信部160は、アドホックモード(例えば、WAVE通信)からインフラストラクチャモード(例えば、WiFi通信)へ通信方式を切り替える(ステップST1202)。なお、ここでは、現在の通信方式を変更するものであればよく、インフラストラクチャモードからアドホックモードへ変更してもよいものとする。
この後、再び、移動体監視装置100の取得情報制御部140が、無線通信部160を用いて自身の通信エリア内に存在する他の移動体監視装置を検索する(ステップST1203)。この検索の結果として、自身の通信エリア内に存在する他の移動体監視装置を検出できない場合(ステップST1203;NO)、ステップST1202に戻って、上述の処理を繰り返す。
自身の通信エリア内に存在する移動体監視装置800を検出できた場合(ステップST1201;YES、もしくは、ステップST1203;YES)、移動体監視装置100の取得情報制御部140は、移動体監視装置800に係る状態情報を取得して、履歴情報記憶部150に記憶する(ステップST1204)。移動体監視装置800が、アドホックモードに係る通信方式を利用できない場合もしくは実装形態等の相違も考えられるため、通信方式を切り替えて通信方式の多様性に対応している。
上述のように、移動体監視装置が、特定の通信方式で情報を取得できない場合であっても、異なる通信方式に切り替えることで情報を取得できる場合があり、より多くの情報の取得が期待される。よって、自転車1aの盗難発見が仮に遅れた場合でも、自転車1aの履歴情報を取得すれば盗難者の推測が可能となる。
上記の例では、WAVE通信からWiFi通信に切り替えることで、盗人8に盗まれた自転車1aに搭載された移動体監視装置800との通信確立が期待できる。なお、移動体監視装置100と移動体監視装置800が同一の乗物に存在する場合は、必ずしもWAVE通信を利用する必要はなく、WiFi機能であれば、携帯端末等の様々な既存の機器でも利用できる。
(4)路側監視装置9を利用しない自転車1の監視処理(その3)
図13は、実施の形態3に係る移動体監視システムによる路側監視装置を利用しない監視処理のさらに別の一例を示すフローチャートであり、実施の形態3に係る移動体監視システムを構成する路側監視装置9を利用しないで行う移動体監視処理を示している。ここでは、盗人8が、移動体監視装置800を搭載する自転車1aを盗む場合に自転車1aを監視する例を示す。なお、移動体監視装置200は、監視対象でないものとする。
先ず、移動体監視装置200の取得情報制御部140が、無線通信部160を用いて、自身の通信エリア内に存在する他の移動体監視装置を検索する(ステップST1301)。この検索の結果として、自身の通信エリア内に存在する他の移動体監視装置を検出できた場合(ステップST1301;YES)、移動体監視装置200の無線通信部160は、搬送波感知を実施して、他の移動体監視装置の通信を確認する(ステップST1302)。ここで、移動体監視装置800が検出できたものとする。
また、移動体監視装置200の無線通信部160が搬送波を感知できた場合(ステップST1302;YES)、受信情報のデコードを実施して、受信情報に監視対象の識別情報(ID)が含まれているか否かを確認する(ステップST1303)。
例えば、監視対象の自転車1aが有する移動体監視装置800に係る識別情報(ID)“8”が含まれていた場合(ステップST1303;YES)に、移動体監視装置200の無線通信部160は、待ち時間(バックオフ)を短めに設定する(ステップST1304)。ここで、移動体監視装置200は監視対象でないものとしているが、移動体監視装置200が監視対象である場合においても、待ち時間(バックオフ)を短く設定することで優先して通信を実施してもよい。
この待ち時間が経過すると、移動体監視装置200の無線通信部160は、移動体監視装置800に係る識別情報(ID)“8”を含む受信情報も併せてマルチホップ通信を行うことで、情報の送受信を行う(ステップST1305)。
また、移動体監視装置800に係る識別情報(ID)“8”が受信情報に含まれていない場合(ステップST1303;NO)、移動体監視装置200の無線通信部160は、待ち時間(バックオフ)を長めに設定する(ステップST1306)。この待ち時間が経過すると、移動体監視装置200は、移動体監視装置800と双方向通信を行うことで、情報の送受信を行う(ステップST1307)。
一方、搬送波を感知できなかった場合(ステップST1302;NO)、移動体監視装置200は、移動体監視装置800と双方向通信を行うことで、情報の送受信を行う(ステップST1308)。これにより、複数の移動体監視装置が存在する場合であっても、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)を応用して、監視対象の移動体監視装置に係る識別情報(ID)を優先的に送信することにより、監視対象以外の移動体監視装置から送信される情報との衝突を回避することができ、監視対象の移動体監視装置の状態情報及び履歴情報を低遅延で取得することができる。
上述したように、移動体監視装置同士が相互に監視することで、監視者3に管理される移動体監視装置300の取得情報制御部140は、移動体監視装置100の履歴情報から、自転車1の過去の移動ルート、移動時間、移動方位及び移動速度を把握することが可能となる。上述の例では、移動体監視装置300の取得情報制御部140が、ケイデンス情報や移動速度情報から、盗難後の自転車1の移動状況を推測する。これにより、自転車1を容易に探索することができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、取得情報制御部140が、無線通信部160により他の移動体監視装置との間で状態情報を送受信して、他の移動体監視装置から受信した状態情報に含まれる識別情報が、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報である場合、当該移動体監視装置から履歴情報を受信して履歴情報記憶部150に格納し、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報でない場合は、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を他の移動体監視装置へ通知する。このように、移動体監視装置同士が相互に監視することで、取得情報制御部140が、監視対象の自転車1が有する移動体監視装置100の履歴情報から、自転車1の過去の移動ルート、移動時間、移動方位及び移動速度等の移動情報を把握することが可能となる。
また、この実施の形態3によれば、移動状態情報取得部130が、自装置を搭載する移動体の施錠の有無を検出し、取得情報制御部140が、移動状態情報取得部130により自装置の施錠が検出されると、無線通信部160により他の移動体監視装置と通信して、自装置の識別情報とともに自装置が監視対象である旨を送信する。これにより、自動的に監視対象の移動体監視装置を設定することができる。
さらに、この実施の形態3によれば、取得情報制御部140が、所定のエリア以外で移動状態情報取得部130により自装置の解錠が検出されると、自装置を搭載する監視対象の移動体に異常が発生したと判断し、無線通信部160により自装置の識別情報、自装置を搭載する移動体の状態情報、及び履歴情報記憶部150に記憶した自装置の履歴情報の少なくとも一つを、他の移動体監視装置へ通知する。このようにすることで、他の移動体監視装置において、異常が発生した移動体を即座に把握でき、また異常が発生した移動体の状態情報又は履歴情報が得られた場合は、これらの情報に基づいて当該移動体の異常後の挙動を推定することができる。
さらに、この実施の形態3によれば、無線通信部160が、監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を含む情報を受信すると、当該情報の通信相手の移動体監視装置との通信待ち時間を、他の移動体監視装置よりも短くするので、監視対象の移動体監視装置からの状態情報又は履歴情報を優先して受信することができる。
さらに、この実施の形態3によれば、無線通信部160が、自身の通信エリア内に存在する移動体監視装置との間で通信ができない場合、異なる通信方式に切り替えて再度通信を行うので、特定の通信方式で情報を取得できない場合であっても、異なる通信方式に切り替えることで情報を取得できる可能性を高めることができる。
実施の形態4.
この実施の形態4は、実施の形態1〜3に示した移動体監視装置をナビゲーション装置に適用した場合を示している。
図14は、この発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図14において、実施の形態4に係るナビゲーション装置は、移動体に搭載又は携帯され、移動体監視装置の構成である、位置情報取得部110、識別情報記憶部120、移動状態情報取得部130、取得情報制御部140、履歴情報記憶部150、無線通信部160に加え、ナビゲーション処理部170、表示部170a、地図DB記憶部180及び入力部190を備える。なお、図14において、図1と同一構成要素には、同一符号を付して説明を省略する。
ナビゲーション処理部170は、ルート計算(ルート探索)、ルート誘導及び地図表示等のナビゲーション処理を行う構成部である。例えば、位置情報取得部110から取得した現在の自車位置、入力部190で入力された目的地、地図DB記憶部180から読み出した地図データを用いて、地図上の現在の自車位置から目的地までのルートを計算する。また、ナビゲーション処理部170は、音声案内等によるルート誘導や、自車の走行ルート及び案内ルートを表示部170aに地図表示する。表示部170aは、ナビゲーション処理部170に生成された表示用の情報を画面に表示する表示モニタである。
地図DB記憶部180は、地図データが登録された地図データベースを記憶する記憶装置である。入力部190は、外部からの情報入力を受け付ける構成部であり、例えば表示部170aの表示画面を用いたタッチパネル等の入力手段で実現される。
取得情報制御部140が、監視対象の移動体が有する移動体監視装置の履歴情報から、監視対象の移動体の現在の移動状態を推測するとともに、ナビゲーション処理部170を制御して、上記推測結果をナビゲーション処理に反映させる。例えば、推測した移動ルートを表示部170aの地図上に重畳表示し、これを案内ルートとしてルート誘導させる等の処理が考えられる。
以上のように、この実施の形態4によれば、実施の形態1〜3の移動体監視装置と、移動体の目的地の設定入力を受け付ける入力部190と、位置情報取得部110に取得された移動体の位置情報、入力部190で設定入力された目的地及び地図データ記憶部180から取得した地図データを用いてナビゲーション処理を行うナビゲーション処理部170とを備え、取得情報制御部140が、無線通信部150により受信された監視対象の移動体の移動体監視装置の履歴情報から当該移動体の移動状態を推測し、推測結果に応じたナビゲーション処理を行うようにナビゲーション処理部140を制御する。このようにすることで、ナビゲーション装置において上記実施の形態1〜3の効果を得ることができる。
上記実施の形態4では、本発明の移動体監視装置を、車載用のナビゲーション装置に適用した場合を示したが、車載用のナビゲーション装置のみならず、携帯電話端末又は携帯情報端末(PDA;Personal Digital Assistance)に適用してもよい。
また、車両、鉄道、船舶又は航空機等の移動体に、人が携帯して持ち込んで使用されるPND(Portable Navigation Device)等に適用してもかまわない。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1〜3,1a 移動体、4〜9 路側監視装置、10 データ管理装置、20 家、100,200,300,800 移動体監視装置、110 位置情報取得部、120 識別情報記憶部、130 移動状態情報取得部、140 取得情報制御部、150 履歴情報記憶部、160 無線通信部。

Claims (6)

  1. 移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置と相互に通信可能に構成された移動体監視システムの路側装置に搭載される移動体監視装置において、
    前記路側装置に搭載される移動体監視装置は、
    自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    自装置と監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を記憶する識別情報記憶部と、
    外部装置と通信を行う通信部と、
    前記通信部により前記移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置との間で状態情報を送受信して、前記状態情報を時系列にまとめた履歴情報を作成する制御部と、
    記履歴情報を、前記移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置に固有な識別情報に対応付けて記憶する履歴情報記憶部とを備え、
    前記制御部は、前記移動体搭載又は携帯された複数の移動体監視装置が自装置の設置地点を経由する所定の移動ルートで移動した場合に、所定の予想通過時間内に、当該移動体が自装置の設置地点に到達すれば、前記通信部により当該移動体監視装置との間で前記状態情報を送受信し、当該移動体が自装置の設置地点に到達しなければ、前記通信部により当該移動体の前記移動ルートでの移動に異常が発生したことを、他の移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置へ通知し、かつ、前記通信部により新たに受信された前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報が、前記識別情報記憶部に記憶されている識別情報と一致しない場合、前記新たに受信された前記識別情報を含む履歴情報を前記履歴情報記憶部から検索し、当該履歴情報記憶部に前記新たに受信された前記識別情報を含む履歴情報があれば、前記監視対象の移動体の移動体監視装置とは異なる他の移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置へ当該履歴情報を通知することを特徴とする移動体監視装置。
  2. 前記制御部は、前記通信部により前記移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置との間で前記状態情報を送受信して、当該移動体監視装置から受信された前記状態情報に含まれる識別情報が、前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報であると、当該移動体監視装置から履歴情報を受信して前記履歴情報記憶部に格納し、前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報でない場合には、前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を当該移動体監視装置へ通知することを特徴とする請求項1記載の移動体監視装置。
  3. 前記制御部は、前記通信部により受信した前記状態情報に含まれる識別情報が、前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報である場合、前記通信部により当該移動体監視装置とは異なる他の移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置へ当該状態情報を通知することを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体監視装置。
  4. 前記制御部は、前記通信部により新たに受信された前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報が、前記識別情報記憶部に記憶されている識別情報と一致しない場合、前記新たに受信された前記識別情報を、前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報として前記識別情報記憶部に記憶することを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体監視装置。
  5. 前記通信部は、前記監視対象の移動体の移動体監視装置に固有な識別情報を含む情報を受信すると、当該情報の通信相手の移動体監視装置との情報の送受信における通信待ち時間を、他の移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置よりも短くすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体監視装置。
  6. 前記通信部は、自身の通信エリア内に存在する前記移動体に搭載又は携帯された複数の移動体監視装置との間で通信ができない場合、異なる通信方式に切り替えて再度通信を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体監視装置。
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