JP4015925B2 - 車両搭載装置及び車両追跡システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両搭載装置及び車両追跡システムに係わり、特に、探索対象車両の発見位置、発見時刻を車両追跡サーバに通知する車両追跡システムおよび車両搭載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
探索車両を追跡するシステムがある。図4はかかる車両追跡システムの構成図であり、車両11は車載の移動電話機やPHSを用いて、ナビゲーション装置が検出した自車位置を、基地局12→コアネットワーク13→インタネット14を介して定期的に監視サーバ15あるいは自宅のパソコン16に通知する。これにより、車を盗まれても車両の位置を識別できる。
また、特開平8-301073号公報には、イグニッションキーがオフされている時、レッカー車やトレーラ車を使って車両が動かされたことを検出して、車両搭載装置が、位置情報と盗難を無線部により車両管理局に送信し、車両管理局で車両位置、進行方向、軌跡などの情報を表示する盗難車追跡システムが提案されている。
【特許文献1】
特開平8-301073号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のシステムでは、車両の位置情報をサーバーに送る手段として携帯電話やPHSを使用している為、通信費がかかる問題がある。また、従来のシステムでは携帯電話やPHSを用いているため、通話不可能な圏外に探索車両が移動してしまうと、その位置を検出することができない問題がある。
以上から本発明の目的は、携帯電話やPHSを使用しなくても、また、携帯電話やPHSの通話不可能な圏外に探索車両が移動しても探索対象車両の位置を検出できるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両追跡システムの車両搭載装置は、▲1▼他の車両の車載搭載装置及びホットスポット装置との間で通信する通信装置、▲2▼インターネット、ホットスポット装置を介して車両追跡サーバから受信した探索対象車両のIDを保存する保存手段、▲3▼車車間通信で得られた車両IDと探索対象車両IDとを比較し、車両IDが一致すれば、前記通信装置によりホットスポット装置を介して車両追跡サーバに発見位置、発見時刻を通知する制御手段を有している。
また、本発明の車両追跡システムは、通信機能を備え、適所に配置されたホットスポット装置、探索車両の車両IDを集積し、該車両IDをホットスポット装置にインタネットで配信する車両追跡サーバを備え、車両の車載搭載装置は、他の車両及びホットスポット装置との間で通信する通信機能を装備し、インターネット、ホットスポット装置を介して車両追跡サーバから受信した探索対象車両の車両IDを保存し、車車間通信で得られた他の車両の車両IDと探索対象車両IDとを比較し、一致すれば、ホットスポット装置を介して発見位置、発見時刻を前記車両追跡サーバに通知する。
上記の車両搭載装置および車両追跡システムによれば、携帯電話やPHSを使用しないため、通信費を低く、あるいは零に押さえることができ、また、携帯電話やPHSの通話不可能な圏外に探索対象車両が移動してもその位置を検出して通報することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の車両追跡システムの構成図であり、サーバ(車両追跡サーバ)21はインタネットで探索対象車両、例えば盗難車両の車両ID(車両番号)などの情報を集め、該盗難車両IDを、インタネット網20を介して適所に設けたホットスポット装置22a,22b,...に送信する。自宅パソコン23はインタネットによりサーバ21に探索要求及び探索対象車両(盗難車両)の車両IDを通知する。ホットスポット装置は22a、22b,…はコンビニストア、高速道路のパーキングエリア等に設けられ、サーバ21から盗難車両IDを受信し、該盗難車両IDを通信手段(ブルーツース、無線LANなど)により通信可能な車両に送信する。車両31や盗難車両32の車載搭載装置は、他の車両の車載搭載装置及びホットスポット装置との間で通信する通信装置(ブルーツース機器、無線LAN装置等)を備えている。
なお、図1において(1)は車両31がホットスポット装置23aより盗難車両の車両IDを受信している状態を示し、(2)は車両31が盗難車両32と車車間通信して車両IDを取得している状態を示し、(3)は盗難車両の発見位置や発見時刻をホットスポット装置22bに送信している状態を示している。
【0006】
図2は本発明の車載搭載装置の構成図であり、ナビゲーション装置50と車車間通信装置60とが通信可能に設けられている。
車車間通信装置60は、周辺車両と通信を行う通信手段、例えば、ブルーツース(BT)機器61、車車間通信を制御する車車間通信制御部52、ナビゲーション装置との間の通信を司るインターフェース部63、操作部64、日時を監視するカレンダ監視部65などを備えている。車車間通信制御部62の記憶装置71は、各種プログラムやデータが記憶されるプログラム記憶部71aやデータ記憶部71bを有している。データ記憶部71bには▲1▼探索対象車両IDのリストCNLや盗難車両情報SCIが保存される。盗難車両情報SCIは、発見した盗難車両の車両ID、発見日時、発見場所(経緯度)を最低保持し、その他必要に応じて走行方向、盗難車の走行速度などを保持する。
【0007】
操作部64は各種操作スイッチを有し、通信装置オン/オフ、その他のコマンドを入力する。カレンダー監視部65は現在の日時を監視し、要求により該日時情報を車車間通信制御部62に入力する。
ナビゲーション装置50は、車両周辺の地図表示制御、目的地までの誘導経路を探索する探索制御、探索された誘導経路に沿った経路案内制御などを行うもので、本発明に関連した機能としては、自車位置や車輌進行方向を検出して車車間通信装置60に通知する機能を備えている。
【0008】
車車間通信に用いるブルーツースは移動体と固定体、あるいは移動体と移動体の電子装置間、又はそれぞれの間のケーブル代替を意図した無線リンクであり、データを1スロット当たり625μsのTDD(Time-Division Duplex)方式でパケット転送し、パケット毎に周波数が変化する周波数ホッピングを採用している。同じ周波数ホッピングシーケンスを用いて、1台のマスターと最大7台のスレーブでネットワークを形成して通信を行う。ブルーツースの仕様の詳細については、Specification of the Bluetooth System Version 1.0Aに記述されている。
【0009】
要約すると、ブルーツースにおいて、マスターは通信したい時、周辺にどのようなスレーブが存在するかをIQパケットによりInquiry(問い合わせ)を行ない、各スレーブはFHSパケットでコネクション確立に必要なブルーツースデバイス・アドレスやクロック情報をマスターに応答する。すなわち、Inquiryすることで該Inquiryに応答する全てのスレーブのデバイス・アドレスやクロック情報を収集することができる。なお、ブルーツースデバイス・アドレスは全てのブルーツース機器に与えられる一意のアドレスである。しかる後、マスターは選択した所定スレーブのブルーツースデバイス・アドレス及びクロック情報を使ってPageという処理を行なって該スレーブと実際にコネクションを確立し、データの送受を行なう。
【0010】
図3は本発明の盗難車両追跡処理のシーケンスである。各車両31,32は図1で説明したように、通信コストが安価もしくは無料で通信可能範囲が限定されている無線通信手段(ブルーツース機器)を備え、通信可能距離にあれば相互に自動的に通信を行って相手車両の情報(車両ID等)を交換するようになっている。
▲1▼車両を検出して欲しい人は、自宅パソコンPC 23などを利用してインターネット経由でサーバ(車両追跡サーバ)21に車両情報(ナンバー等一意なもの;車両ID)を登録する。
▲2▼車両追跡サーバ21は、登録されている盗難車両情報をホットスポット装置22a,22bに対してインターネット経由で配信する。
【0011】
▲3▼無線通信手段を備えた車両31は、ホットスポット装置22aが設置されているエリアに立ち寄った時に(図1の(1))、盗難車両IDを含む盗難車両情報をホットスポット装置22aから自動的に取得する。
▲4▼車両31は、道路を走行中に無線通信手段を備えた車両(実は盗難車両32)と車車間通信により自動的に車両情報を交換する(図1の(2))。
▲5▼車両31の車車間通信制御部62(図2)は、車車間通信で得られた車両IDと探索対象車両IDとを比較し、車両IDが一致すれば、盗難車両の発見位置情報、進行方向などをナビゲーション装置50より取得し、また、発見日時情報をカレンダー監視部65から取得し、データ記憶部71bに記憶する。
▲6▼車両31の車車間通信制御部62は、次にホットスポット装置22bが設置されたエリアに立ち寄ったとき(図1の(3))、盗難車両の発見位置情報と発見時刻等を該ホットスポット装置22bに自動的に送信する。
【0012】
▲7▼ホットスポット装置22bは取得した盗難車両の情報をインタネットを介して車両追跡サーバ21に転送する。
▲8▼車両を検出して欲しい人は、車両追跡サーバ21にアクセスすることで、盗難車両がいつ何処にいたかを知ることが出来る。なお、メールで知らせても良い。
そして、この発見場所/日時情報を持って警察に通報して探査してもらうことになる。なお、発見場所/日時情報は1つだけでなく、多数あるから全情報を処理することにより盗難車両の位置を精度良く検出することができる。
【0013】
なお、上記システムを利用して次のようなビジネスが考えられる。
▲1▼車両を検出して欲しい人は、盗難車両の情報の他に、懸賞金という形で任意の額のお金を提示する。
▲2▼盗難車両情報サーバは、提示された金額に応じて情報を収集する数を決める。
▲3▼盗難車両情報サーバは、情報収集予定の数の情報が集まったらホットスポット装置に対して情報収集キャンセルの通知を出す。
▲4▼盗難車両情報サーバの管理者は、情報を提供した人に対して懸賞金を分配する。
▲5▼盗難車両を検出した人は、特別な操作も無く、ただ走行し、自動的に他車両と車両情報を交換しているだけであるにもかかわらず、懸賞金を受け取ることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上本発明によれば、従来方式よりも安価、もしくは無料の通信手段で車両の位置情報を取得することができる。
また、本発明によれば、車の通っている場所であれば、携帯電話やPHSの電波が届かなくても車両の位置情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両追跡システムの構成図である。
【図2】本発明の車載搭載装置の構成図である。
【図3】本発明の盗難車両追跡処理のシーケンスである。
【図4】従来の車両追跡システムの構成図である。
【符号の説明】
20 インタネット
21 サーバ(車両追跡サーバ)
22a,22b ホットスポット装置
23 自宅パソコン
31 車両
32 盗難車両
Claims (2)
- 車両追跡システムにおける車両搭載装置において、
他の車両の車載搭載装置及びホットスポット装置との間で通信する通信装置、
インターネット、ホットスポット装置を介して車両追跡サーバから受信した探索対象車両のIDを保存する保存手段、
車車間通信で他の車両から車両 ID を取得し、該得られた車両IDと探索対象車両IDとを比較し、車両IDが一致すれば、前記通信装置によりホットスポット装置を介して発見位置、発見時刻を前記車両追跡サーバに通知する制御手段、
を備えたことを特徴とする車両搭載装置。 - 探索対象車両を追跡する車両追跡システムにおいて、
通信機能を備え、適所に配置されたホットスポット装置、
探索車両の車両IDを集積し、該車両IDをホットスポット装置にインターネットで配信する車両追跡サーバ、
を備え、車両の車載搭載装置に他の車両及びホットスポット装置との間で通信する通信機能を持たせ、該車載搭載装置は、インターネット、ホットスポット装置を介して車両追跡サーバから受信した探索対象車両の車両IDを保存し、車車間通信で他の車両から車両 ID を取得し、該得られた車両IDと探索対象車両IDとを比較し、一致すれば、ホットスポット装置を介して発見位置、発見時刻を前記車両追跡サーバに通知する、ことを特徴とする車両追跡システム。
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