JP5656616B2 - プリント装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送されるシートを支持するプラテンを有するプリント装置に関する。
インクジェットプリントにおいて、インクが吸収されたシートにしわや波打ちなどの変形(以下コックリングという)が生じることがある。コックリングが大きくなると、シートとプリントヘッドの間の距離が一定でなくなり、インクの着弾位置にずれが生じて画像品質が低下する。さらにシートの浮きが大きくなると、浮いた部位がプリントヘッドと接触してしまう可能性がある。
特許文献1には、コックリングを軽減する技術が開示されている。シートを支持するプラテンにシートの搬送方向に沿って複数のリブを設けるとともに、リブの近くにシートを局所的に押圧する拍車を設けた構成を備える。形成された複数のリブにシートの形状を倣わせ、画質には影響しない微小な凹凸をシートに生じさせる。インクを吸収して膨潤したシートの伸びを微小な凹凸で吸収して、意図しない大きなシートの浮きが発生することを防止するものである。
特開2000−158644号公報
特許文献1の構成では、複数のリブはすべて等間隔で形成されている。使用するシートのサイズによっては、シート端部が大きく跳ね上がってシートがプリントヘッドと接触する可能性がある。
図12はその様子を説明するための模式図である。隣り合うリブ241と、これらの間の領域に設けられた二つのリブ242が設けられた構成を有している。リブ241の方がリブ242よりも高さが高い。シートSは上方から回転体である拍車29、30で押圧されて複数のリブの上面に波型に倣う形状となる。ここで、シート幅方向におけるシートSの端部がこの領域に位置する場合を想定する。二つのリブ242の中央に位置する拍車30がシートを押圧すると、押圧された部位が二つのリブ242の間に沈み込み、その反動でシート端部が上方に持ち上がる。図中右側のリブ241では拍車29があるのでシートの持ち上がりが抑制される。これに対して、図中左側のシート端部は上方から付勢するものがないので、大きく跳ね上がる可能性がある。リブ241の高さよりもシートの跳ね上がりが大きくなると、プリントヘッドとの間隔が本来よりも小さくなってプリント画像の品質が劣化する。さらに跳ね上がりが大きくなると、プリントヘッドとシートとが接触してしまい、シートに不要なインクが付着して汚れる、あるいはプリントヘッドにダメージを与えてしまう可能性もある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、コックリングの影響を軽減しつつ、シートとプリントヘッドの間の距離が許容される範囲内に維持されるようなシート支持を可能とするプリント装置の提供を目的とする。
本発明のプリント装置のある形態は、シートにインクを付与するプリントヘッドと、前記プリントヘッドに対向する位置で第1方向に搬送されるシートを支持する支持部を有するプラテンとを備え、前記支持部には、第1の高さを持つ第1リブが、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数設けられており、隣り合う前記第1リブで挟まれるセルが複数形成され、前記複数のセルそれぞれにおいて、前記第1の高さよりも低い第2の高さを持つ二つの第2リブが前記第2方向に沿って設けられており、前記複数のセルのうち限られた一部のセルは、前記第2方向において前記二つの第2リブの間に、前記第2の高さ以下の高さを持つ第3リブが設けられており、使用が想定されるサイズのシートの端部が通過する位置に、前記第3リブを有するセルが形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、コックリングの影響を軽減しつつ、シートとプリントヘッドの間の距離が許容される範囲内に維持されるようなシート支持を可能とするプリント装置が実現する。
第1の実施形態におけるプリント装置の全体構成を示す斜視図 搬送部の詳細な構造を示す斜視図 プラテンの支持部の構造を示す部分拡大図 プラテンの支持部の構造を示す部分概念図(正面図) プラテンを側方からみた断面図 支持部の上でのシートの状態を説明するための図 支持部の上でのシートの状態を説明するための図 支持部の上でのシートの状態を説明するための図 第2の実施形態における搬送部の詳細な構造を示す斜視図 支持部の上でのシートの状態を説明するための図(側面図) 複数のサイズのシートに対応したプラテン上のセルの並びの例を示す図 従来例の課題を説明するための図
図1は本発明の第1の実施形態のプリント装置の全体構成を示す斜視図である。カットシートまたは連続シートを供給するための供給部201、供給されたシートを搬送する搬送部202、およびシートにインクを付与して画像を形成するプリント部203(キャリッジユニット)が設けられている。さらに、プリント部203の性能を維持するべくクリーニング等のメンテナンスを行うための回復部204が設けられている。
供給部201は、複数のサイズ(シート幅を意味する)のシートに対応して、使用者がセットしたサイズのシートが供給される。搬送部202は、搬送ローラ21、排出ローラ23、およびこれらを回転駆動するためのモータ26を有し、シートを副走査方向(第1方向)にステップ搬送する。プリント部203は、副走査方向と交差(本実施例では直交)する主走査方向(第2方向)に往復移動するキャリッジ、およびキャリッジの下部に搭載されたプリントヘッド200(図1では不図示)から構成されている。プリントヘッド200は複数のノズルが配列されたインクジェットヘッドを有し、発熱素子、ピエゾ素子、静電素子、MEME素子などインクを吐出させるためのエネルギを付与する素子がノズルごとに設けられている。プリント部203でプリントされたシートは、搬送ローラ21と連動して回転する排出ローラ23および拍車25(ローラ)の間にニップされて排出トレイ28に排出される。
本実施形態のプリント装置はいわゆるシリアルプリント方式を採用している。キャリッジの往復移動(主走査)に同期してプリントヘッドからインクを吐出するプリント動作と、所定ピッチごとにシートをステップ搬送(副走査)するシート送り動作とを交互に繰り返して、シート全体に画像を形成していく。なお、本発明はシリアルプリント方式には限定されず、ラインプリント方式であってもよい。
回復部204は、プリントヘッドのノズル目詰まり等を解消することで正常な状態に維持回復するためのものである。回復部204は、吐出口からインクを吸引または吐出させるための圧力を発生するポンプ、吐出口を覆って乾燥を防ぐためのキャップ、吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパなどを備えている。
図2は搬送部202の詳細な構造を示す斜視図である。プラテン24は第1方向に搬送されるシートSを安定した高さ位置で支持する支持部を有し、支持部はプリントヘッド200に対向する位置に設けられている。搬送ローラ21はプラテン24の支持部およびプリントヘッド200よりも第1方向(プリント中にシートが搬送される方向)の上流側に位置する。ピンチローラ22の回転中心(回転軸)は、搬送ローラ21の回転中心(回転軸)に対して搬送方向下流側にオフセットして配され、搬送ローラ21に付勢されて従動回転する。このオフセットによって、搬送ローラ21とピンチローラ22からなるローラ対にニップされたシートSは、プリント状態でプラテン24の支持部に押し付けられる。搬送ローラ21には、エンコーダセンサで回転を読み取るためのコードホイール31が回転同軸に取り付けられ、搬送ローラ21とともに回転する。
排出ローラ23はプリントヘッド200よりも第1方向の下流側に位置する。回転体である拍車25は排出ローラ23に付勢されて従動回転する。排出ローラ23は、ローラ部23aとローラ部23より直径が小さいシャフト部23bを有し、シャフト部23bはシートSとは接触しない。排出ローラ23にはギア33が回転同軸に取り付けられている。排出ローラ27は排出ローラ23を補助するものである。拍車29が排出ローラ27に付勢されて従動回転する。排出ローラ27は排出ローラ23と同様、ローラ部27aと回転シャフト27bからなる。拍車30は隣り合う拍車29の間に設けられている。拍車30は、搬送されるシートSの表面を局所的にプリントヘッド200から離れる方向に押し込む付勢部材として設けられている。拍車25、拍車29、拍車30はいずれも弾性体であるバネによって付勢されている。なお、回転体である拍車に替えて、同位置に回転せずに局所的にシートに接触する固定された突起を付勢部材として設けるようにしてもよい。
搬送ローラ21、排出ローラ23、排出ローラ27は、モータ26の駆動力がギア32、ギア33、ギア34、ギア35のギア列を介して伝達され、ほぼ同一速度でシートSを搬送するよう回転する。
図3はプラテンの支持部の構造を示す部分拡大図(斜視図)、図4はプラテンの支持部の構造を示す部分拡大図(正面図)、図5はプラテンを側方から見た断面図である。支持部にはプリント中に搬送されるシートSを支持するため、第1方向に沿って伸び且つ高さが異なる断面形状が凸のリブが第2方向に沿って複数設けられている。リブは第1リブ241、第2リブ242、第3リブ243の3種類がある。第1リブ241、第2リブ242、第3リブ243はいずれも、排出ローラ27のローラ部27aよりも第1方向(シート搬送方向)の上流側に設けられている。搬送されるシートは第1リブ241、第2リブ242、第3リブ243によって支持される。
第1リブ241は最も高い第1の高さを持ち、第2方向に沿って複数設けられている。隣り合う第1リブ241で挟まれる領域(以降、セルと称する)が第2方向に沿って複数形成されている。複数のセルそれぞれにおいて、第1の高さよりも低い第2の高さを持つ二つの第2リブ242が、第2方向に沿って設けられている。さらに、複数のセルのうち一部のセルは、第2方向において二つの第2リブ242の間に、第2の高さ以下の高さを持つ第3リブ243が設けられている。本実施形態では、第3リブ243は第2リブ242と同じ高さとしているが、やや低い高さとしても構わない。
第1リブ241は上面部241aと傾斜部241bを備え、第2リブ242は上面部242aと傾斜部242bを備え、第3リブ243は上面部243aと傾斜部243bを備えている。上面部241a、242a、243aはプリントヘッド200のノズル形成面2001と平行である。第1方向において、第3リブ243の長さは第2リブ242の長さよりも短く、且つ第2リブ242の長さは第1リブ241の長さよりも短い。
第1方向において第1リブ241の下流に、搬送されるシートの表面を局所的にニップするローラとしてローラ部27aと拍車29が設けられている。また、第3リブ243が設けられたセルには、第1方向において第3リブ243の下流に、搬送されるシートの表面を局所的にプリントヘッドから離れる方向に押し込む付勢部材としての拍車30が設けられている。さらに、第3リブ243が設けられていないセルにも、二つの第2リブ242の間(中間位置)に対応した位置に同様の拍車30が設けられている。図4に示すように、拍車30は、シートSがない状態で、拍車の最下点が第2リブ242および第3リブ243の上面部よりも、プラテンの方向に食い込んで位置するように構成されている。
また、図4に示すように、第3リブ243が設けられたセルの隣り合う第1リブ241の間の領域Aと、第3リブ243が設けられていないセルの隣り合う第1リブ241の間の領域Bを比較すると、領域Aのほうが領域Bよりも幅が広い。つまり、第3リブ243が設けられたセルは、第3リブ243が設けられていないセルに比べて、第2方向における幅が広い。また、第3リブ243が設けられたセルは、第3リブ243が設けられていないセルに比べて、二つの第2リブ242の間隔が広い。
このように、複数の第1リブ241を形成する間隔およびセルにおける第2リブ242の間隔は一律ではない。この理由について説明する。本実施形態のプリント装置は、複数のサイズ(第2方向のシート幅)のシートに対応することができる。この場合、ある一つのサイズのシートに最適な、第1リブ241の間隔および第2リブ242の間隔を設定すると、他のサイズのシートを搬送する際に支障が生じる可能性がある。例えば、他のサイズのシートをセットした際に、シート幅方向におけるシート端部のごく近傍に第1リブ241または第2リブ242が位置する可能性がある。すると、排出ローラ23と拍車25によるシートのニップが不安定になり、シート端部が反り上がったり搬送ジャムが発生したりする畏れがある。このような事態を避けるために、使用が想定される複数のサイズのシートそれぞれについて、シートの端部が通過する位置に第3リブを有するセルが形成されているようなセルの並びとして、リブの間隔は一律ではなくなっている。
本実施形態では、A3、B4、A4、B5、A5の5つのサイズに対応し、異なるサイズのシートを第2方向のシート幅中心線を基準として中心を揃えてシートを供給する所謂センタ基準でシートを供給することを想定する。図11に示すような非一律の間隔でセルを配列することで、全てのシートサイズに対して、シート端部が第3リブを有するセルに位置させることができる。図中、第3リブ243を設けたセル(A)の幅方向の寸法は25mm、第3リブ243を設けないセル(B)の幅方向の寸法は23.5mmである。
ここで、全てのセルを同じ寸法にすることができないかを検討する。第2方向におけるシートの幅は、A3=297mm、B4=257mm、A4=210mm、B5=182mm、A5=148mmである。ここで、コックリングの影響を抑制するには、隣り合う第1リブ241の間隔を20〜30mm程度とすることが望ましく、さらに第1リブ241の略中心に拍車30が配置されるため、第1リブ241と最も近い拍車30との距離は10〜15mm程度となる。さらにシート供給および搬送時の斜行や部品公差を考慮すると、シート端部と第1リブ241および拍車30の距離は少なくとも2〜3mmの間隔を設ける必要がある。つまり、全てシート端部を5〜10mmの限られた領域に配置する必要がある。センタ基準でシートを供給する場合、対応する各サイズのシート端部の距離は、14mm、17mm、23.5mm、20mmであり、上述の限られた領域に配置することができない。そのため、これらの寸法をすべて満足するようにセルを等間隔で割り振ることは困難であることが判る。
次に、プラテンの支持部の上でのシートの状態についてより詳細に説明する。シートSは、使用が想定されるサイズの中の任意のサイズのシートが供給部201から供給される。図5に示すように、ピンチローラ22が搬送ローラ21に対して下流側に若干オフセットして配されているので、搬送ローラ21とピンチローラ22にニップされて搬送されるシートSはプラテン24の支持部に押し付けられる。
プラテン上でシートSが搬送ローラ21とピンチローラ22ならびに排出ローラ27と拍車29でニップされて搬送される。このとき、拍車30はシートSの表面を局所的にプリントヘッド200から離れる方向(プラテン24に近づく方向)に押し込む。図6(a)はそのときの状態を正面から見た図である。拍車30の押圧作用により、シートSは拍車30の位置を下方に膨らむ谷とし、第1リブ241の位置を上方に膨らむ山の頂点とした微小な凹凸の波打ち状態となる。実線(a)は実際のシートSの形状を示す。領域Aには、第2リブ242の略中央に第3リブ243が設けられているため、拍車30によりシートSが押し下げられる量が大きくなり過ぎないように規制している。破線(b)は領域Aに仮に第3リブ243がない場合のシートSの形状を示す。この対比から、領域Aではプリントヘッド200とシートSとの距離の変化は、第3リブ243の存在によって一定範囲内に収まることが分かる。この範囲はプリントされる画像品質に影響を与えない程度としている。
一方、領域Bには第3リブ243が設けられていない。領域Aにおける第1リブ241の間隔および第2リブ242の間隔それぞれに対し、領域Bにおける第1リブ241の間隔および第2リブ242の間隔がそれぞれ狭くなるよう寸法が設定されている。第1リブ241の間隔と、第2リブ242の間隔により、拍車30によりシートSが押し下げられる量が規制される。押し下げられる量は、主として二つの第2リブ242の間隔と拍車30の付勢力により決定付けられる。領域Bでも、プリントヘッド200とシートSとの距離の変化は、画像品質に影響を与えない程度の範囲に収まるようになっている。
ところで、シートSに対し高デューティ(高濃度)の画像プリントを行うと、シートSにはプリントヘッド200から多量のインク滴が打ち込まれる。シートSの材質が紙のように吸水性を有すると水分吸収によりシートSが膨潤する。吸収した水分が多いほど膨潤も大きくなる。このとき、シートSは波打ち状態の振幅が大きくなる方向に伸びようとする。これがコックリングである。
プラテン24の近傍では、シートSの表面が拍車25、拍車29、拍車30によって押さえられている。シートSの裏面はプラテン24の支持部に形成された第1リブ241、第2リブ242、第3リブ243によって支持される。加えて、搬送ローラ21に対して軸がオフセットしたピンチローラ22によって、その下流側のシートSはプラテン24の支持部に付勢される力が作用する。これらの複合的な作用によってシートの形状を矯正することで、コックリングの影響を抑制している。
図6(b)は高デューティプリントにおけるシートの状態を示す図である。実線(a)はインクが付与される前もしくは少量のインクが付与されたときのシートSの状態であり、破線(c)は多量のインクが付与されたときのシートSの状態である。大量のインクによってシートが大きく膨潤したとしても、領域Aでは、破線(c)のように拍車29、拍車30、第1リブ241、第2リブ242、第3リブ243によって規制された領域でシートSの伸びが吸収される。同様に領域Bでも、拍車29、拍車30、第1リブ241、第2リブ242によって規制された領域でシートSの伸びが吸収される。結果として、領域A,領域Bいずれにおいても、シートSがプリントヘッドの方向へ浮き上がることが抑制される。
シートの伸びは、インクが付与された後に時間が経過するほど、つまりシートが下流側へ搬送されるほど成長する。先の図3で説明したように、第3リブ243の上面部243aを、第1リブ241の上面部241aおよび第2リブ242の上面部242aよりも第1方向において短く構成している。このため、シートの伸びが大きくなったとしても、インク付与領域の下流において第3リブ243から外れたシートSの局所的な部位を、プリントヘッド200から離れる方向に逃がすことができる。
図7は、第3リブ243が設けられたセルにシートSの幅方向における端部が位置する場合のシートSの状態を示す図である。図7(a)は第3リブ243の役割を説明するための図である。この例では、シートSは第2リブ242および第3リブ243で支持され、且つシート端部は外側の第1リブ241には当接しない位置にある。すなわち、シートSの端部が排出ローラ27と拍車29でニップされていない状態となる。実線(a)は第3リブ243が設けられた構成でのシートSの状態を、破線(b)は仮に第3リブ243が存在しない場合のシートSの状態を示している。第3リブ243がない場合は、拍車30によってシートSが第2リブ242の高さよりも下方まで押し込まれる。すると、破線(c)のように、二つの第2リブ242で支持されてシートSは凹状の曲線形状となって、シートSの端部が上方に跳ね上がる。端部が第1リブ241よりも高くまで浮き上がると、プリントヘッド200に接触する畏れがある。これは先に図12と用いて説明したのと同じ現象である。
これに対し、第2リブ242の略中央に第3リブ243が設けられた本実施形態の構成では、拍車30によりシートSが押し下げられる量が許容される範囲に規制される。そのため、実線(a)のように、シートの端部近傍は二つの第2リブ242および第3リブ243によって定義される支持部に沿って、シートはプリントヘッド200のノズル形成面2001に対してほぼ水平になる。
図7(b)は高デューティプリントにおけるシートの状態を示す図である。実線(a)はインクが付与される前もしくは少量のインクが付与されたときのシートSの状態であり、破線(c)は多量のインクが付与されたときのシートSの状態である。大量のインクによってシートが大きく膨潤したとしても、破線(c)のようにシートSの伸びがセル内で吸収される。拍車30よりも外側ではシートSはニップされておらず開放状態なので、シートSの端部が外側に向けた方向に変位することでシートの伸びが吸収される。拍車30よりも内側では第1リブ241と第2リブ242の間でのシートSの屈曲が大きくなることでシートの伸びが吸収される。この結果、シートSの端部がプリントヘッドの方向へ浮き上がることが抑制される。
このように、使用が想定されるサイズのシートの端部が通過する位置に、第3リブ243を有するセルが形成されているので、シート端部の大きな浮き上がりが抑制される。その結果、高いプリント画像の品質が高く、またシートの一部がプリントヘッドに接触することが抑止される。なお、図7のセルが最外、すなわち使用が想定される最大サイズのシートの端部に対応するセルである場合は、外側の拍車29と第1リブ241は、シートには触れないのでこれらを省略してもよい。
図8はプラテンの支持部の変形例を示す。前述の実施形態との相違点は、第3リブ243を有するセル(領域A)に設けられる第2リブ242Aの高さは、第3リブを有さないセル(領域B)に設けられる第2リブ242Bの高さよりも低いことである。領域Aにおける二つの第2リブ242と第3リブ243は同じ高さである。高デューティプリントでは、シートSは破線(c)のような形状となる。破線(c)において、領域Aにおける第2リブ242Aと第3リブ243の間でのシートの最も低い部位とで、領域Bにおける二つの第2リブ242Bの間でのシートの最も低い部位とは、シートの高さがほぼ等しくなる。つまり、コックリングの発生によるシートSの高さ変動は領域Aと領域Bでほぼ等しくなる。
以上、第1の実施形態によれば、コックリングの影響を軽減しつつ、シートとプリントヘッドの間の距離が許容される範囲内に維持されるようシートが支持される。そのため、シート全体に渡って高い画像品質が得られるプリント装置が実現する。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態のプリント装置について説明する。本実施形態はフチ無しプリントを行うことが可能となっている。フチ無しプリントとはシートSの端部に余白なく画像を形成するモードである。シートSの切断誤差や搬送誤差や斜行などを考慮した上で、シートSよりやや大きめの領域に対してインクを付与する。
図9はプラテンの支持部の構造を示す部分拡大図、図10は側方から見た断面図である。プラテンはプリントヘッドから吐出されたインクを受けるための溝部240を挟んで、支持部が上流側支持部241と下流側支持部242に分割されている。溝部240の中にはインク吸収体100が設けられ、インク吸収体100はフチ無しプリントの際にシートSの外側に吐出されたインクを受容する。
上流側支持部241には、上述の実施形態と同様の配列で、第1リブ241−1、第2リブ242−1A、242−1B、第3リブ243−1が設けられている。これらのリブの高さの関係についても上述の実施形態と同様である。また、下流側支持部242にも、上流側支持部241と同じ並びと間隔で、第1リブ241−2、第2リブ242−2A、242−2B、第3リブ243−2が設けられている。
図10に示すように、プリントヘッド200のノズル形成面2001に対向するのは、主として上流側支持体241と溝部240である。このため、プリントヘッド200とシートSの距離を決定づけるのは主として、上流側支持体241の第1リブ241−1、第2リブ242−1A、242−1B、第3リブ243−1、ならびに下流側支持体242の第1リブ241−2である。下流側支持体242の第2リブ242−2A、242−2B、第3リブ243−2の影響は小さい。
シートSのコックリングはインクが付与された後、搬送下流側へ搬送されるほど成長する。そのため、上流側支持体241よりも下流側支持体242でのシートSの伸びの方が大きくなる。下流側支持体242では、領域Aにおける第2リブ242−2A、第3リブ243−2の高さを、領域Bの第2リブ242−2Bよりもやや低くすることで、シートSの膨潤を吸収する空間を広くして、より大きな伸びを吸収できるようにしている。このように、シートのコックリングが時間とともに成長していくのに対応した構成となっている。
第2の実施形態によれば、コックリングの影響を軽減しつつ、シートとプリントヘッドの間の距離が許容される範囲内に維持されるようシートが支持される。そのため、シート全体に渡って高い画像品質が得られ、且つフチ無しプリントを行うことができるプリント装置が実現する。
24 プラテン
29 拍車
30 拍車
200 プリントヘッド
241 第1リブ
242 第2リブ
243 第3リブ

Claims (11)

  1. シートにインクを付与するプリントヘッドと、
    前記プリントヘッドに対向する位置で第1方向に搬送されるシートを支持する支持部を有するプラテンと、
    を備え、前記支持部には、
    第1の高さを持つ第1リブが、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数設けられており、隣り合う前記第1リブで挟まれるセルが複数形成され、
    前記複数のセルそれぞれにおいて、前記第1の高さよりも低い第2の高さを持つ二つの第2リブが前記第2方向に沿って設けられており、
    前記複数のセルのうち限られた一部のセルは、前記第2方向において前記二つの第2リブの間に、前記第2の高さ以下の高さを持つ第3リブが設けられており、
    使用が想定されるサイズのシートの端部が通過する位置に、前記第3リブを有するセルが形成されていることを特徴とするプリント装置。
  2. シートにインクを付与するプリントヘッドと、
    前記プリントヘッドに対向する位置で第1方向に搬送されるシートを支持する支持部を有するプラテンと、
    を備え、前記支持部には、
    第1の高さを持つ第1リブが、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数設けられており、隣り合う前記第1リブで挟まれるセルが複数形成され、
    前記複数のセルそれぞれにおいて、前記第1の高さよりも低い第2の高さを持つ二つの第2リブが前記第2方向に沿って設けられており、
    前記複数のセルのうち限られた一部のセルは、前記第2方向において前記二つの第2リブの間に、前記第2の高さ以下の高さを持つ第3リブが設けられており、
    前記第1方向において前記第3リブの下流に、搬送されるシートの表面を局所的に前記プリントヘッドから離れる方向に押し込む付勢部材が設けられていることを特徴とするプリント装置。
  3. 前記第1方向において前記第1リブの下流に、搬送されるシートの表面を局所的に前記プリントヘッドから離れる方向に押し込む付勢部材がさらに設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のプリント装置。
  4. 前記付勢部材はシートに接触して従動回転する回転体であることを特徴とする、請求項2または3に記載のプリント装置。
  5. 使用が想定されるサイズのシートの端部が通過する位置に、前記第3リブを有するセルが形成されていることを特徴とする、請求項から4のいずれか1項に記載のプリント装置。
  6. シートにインクを付与するプリントヘッドと、
    前記プリントヘッドに対向する位置で第1方向に搬送されるシートを支持する支持部を有するプラテンと、
    を備え、前記支持部には、
    第1の高さを持つ第1リブが、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数設けられており、隣り合う前記第1リブで挟まれるセルが複数形成され、
    前記複数のセルそれぞれにおいて、前記第1の高さよりも低い第2の高さを持つ二つの第2リブが前記第2方向に沿って設けられており、
    前記複数のセルのうち限られた一部のセルは、前記第2方向において前記二つの第2リブの間に、前記第2の高さ以下の高さを持つ第3リブが設けられており、
    前記第3リブが設けられたセルは、前記第3リブが設けられていないセルに比べて、前記第2方向における幅が広いことを特徴とするプリント装置。
  7. 前記第3リブが設けられたセルは、前記第3リブが設けられていないセルに比べて、前記二つの第2リブの間隔が広いことを特徴とする、請求項6に記載のプリント装置。
  8. シートにインクを付与するプリントヘッドと、
    前記プリントヘッドに対向する位置で第1方向に搬送されるシートを支持する支持部を有するプラテンと、
    を備え、前記支持部には、
    第1の高さを持つ第1リブが、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数設けられており、隣り合う前記第1リブで挟まれるセルが複数形成され、
    前記複数のセルそれぞれにおいて、前記第1の高さよりも低い第2の高さを持つ二つの第2リブが前記第2方向に沿って設けられており、
    前記複数のセルのうち限られた一部のセルは、前記第2方向において前記二つの第2リブの間に、前記第2の高さ以下の高さを持つ第3リブが設けられており、
    前記第3リブを有するセルに設けられる前記第2リブの高さは、前記第3リブを有さないセルに設けられる前記第2リブの高さよりも低いことを特徴とするプリント装置。
  9. 前記第1方向において、前記第3リブの長さは前記第2リブの長さよりも短く、且つ前記第2リブの長さは前記第1リブの長さよりも短いことを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のプリント装置。
  10. シートにインクを付与するプリントヘッドと、
    前記プリントヘッドに対向する位置で第1方向に搬送されるシートを支持する支持部を有するプラテンと、
    を備え、前記支持部には、
    第1の高さを持つ第1リブが、前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数設けられており、隣り合う前記第1リブで挟まれるセルが複数形成され、
    前記複数のセルそれぞれにおいて、前記第1の高さよりも低い第2の高さを持つ二つの第2リブが前記第2方向に沿って設けられており、
    前記複数のセルのうち限られた一部のセルは、前記第2方向において前記二つの第2リブの間に、前記第2の高さ以下の高さを持つ第3リブが設けられており、
    前記プラテンは前記プリントヘッドから吐出されたインクを受けるための溝部を挟んで前記支持部が上流側支持部と下流側支持部に分割されており、前記上流側支持部に設けられる前記第2リブ、前記第3リブのそれぞれの高さは、前記下流側支持部に設けられる前記第2リブ、前記第3リブのそれぞれの高さよりも高いことを特徴とするプリント装置。
  11. 前記第2方向において、前記プラテンの支持部の上流側でシートをニップして搬送するための、搬送ローラと前記搬送ローラよりも前記プリントヘッドに近い側のピンチローラからなるローラ対が設けられ、前記ピンチローラの回転中心は前記搬送ローラの回転中心よりも下流側にオフセットして設けられていることを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載のプリント装置。
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