JP4677698B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタにおいては、例えば、インクを吐出して印刷を行うヘッドの斜め下側の対向する位置にプラテンが配置され、プラテンの上面に印刷用の用紙(記録媒体)が搬入されて載せられた状態で、ヘッドにより印刷が行われる。
そして、前記プラテンの用紙の搬送方向の上流側には、例えば、用紙を搬送する搬送ローラが配置され、プラテンの下流側には、印刷されて搬出される用紙を案内する排紙コロ及び排紙ガイドが設けられている。
【0003】
そして、インクジェットプリンタにおいて、用紙に写真等の画像を印刷する場合には、その画像に対応する部分を塗りつぶした状態にインクが塗布される。したがって、用紙サイズのほぼ全面に画像を印刷する場合には、用紙のぼぼ全域に塗りつぶすようにインクが塗布される。また、薄い色のインクを使用してグラデーションを表現するような場合には、用紙に多量のインクを塗布することによって、濃い色彩を表現している。
【0004】
このため、広い面積に渡って塗りつぶすようにインクが塗布されたり、多量のインクが塗布された用紙は、インクが染み込むことにより、用紙に伸びが生じて、用紙にコックリングと呼ばれるしわが発生してしまう。また、用紙は、比較的多量のインクが染み込むことにより、伸びが生じるとともに自重が重くなり、用紙に折れが発生しやすくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなインクジェットプリンタにおいて、コックリングや折れの発生した用紙は、搬送される際に、記録ヘッドに接触して擦れてしまい、用紙にインク等の汚れが付着してしまう可能性がある。特に、コックリングの発生した用紙は、プラテンを通過した後、コックリングの隣り合う2つの山が大きな1つの山になり、その山が用紙の搬送方向の上流側に波及することにより、更に、記録ヘッドに接触しやすくなってしまうという問題があった。
【0006】
また、光沢紙等と比較してインクを吸い込みやすい普通紙を用いた場合には、上記の問題が顕著となる。
【0007】
本発明の目的は、印刷中のシート状の記録媒体に、コックリングや折れが発生し、記録媒体が記録ヘッドに接触することによって、記録媒体に汚れが付着してしまうことを防止することができるインクジェットプリンタを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シート状の記録媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される記録媒体に、インクを吐出して印刷を行うヘッドと、前記ヘッドにより印刷が行われる記録媒体を背面側から支持するように、前記ヘッドに対向して配置されたプラテンとを備えたインクジェットプリンタであって、前記プラテンには、前記搬送手段による記録媒体の搬送方向に沿って延在するとともに前記ヘッド側に突出した複数のプラテンリブと、前記複数のプラテンリブ間の少なくとも前記搬送方向の上流側に、前記プラテンリブの上部よりも前記ヘッド側に突出しない上面を備える埋め部とを有することを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0009】
本発明のインクジェットプリンタによれば、ヘッドによって印刷中のシート状の記録媒体は、プラテンに背面を支持される際に、プラテンに設けられたプラテンリブの位置で背面側から支えられた状態となり、プラテンリブ同士の間において、記録媒体とプラテンとの間に隙間が形成されることになるが、印刷された記録媒体がインクを吸って伸びた際に前記隙間に記録媒体が入り込むことになる。これにより、記録媒体がインクを吸って伸びることにより生じる波(即ち、コックリング)は、プラテンリブの部分で山となり、プラテンリブ同士の間の部分で谷となるように誘導されることになる。
【0010】
したがって、プラテンリブの形成される周期に基づいて、記録媒体にコックリング(波)が生じた際の山と谷の周期や振幅(振幅は周期に影響を受ける)をほぼ一定に整えることができるので、記録媒体がヘッドに接触するような振幅の大きな波が生じるのを防止するとともに、記録媒体に生じた波の周期が乱れて振幅が大きくなることにより記録媒体と該ヘッドとの間に擦れが生じるのを避けることができる。
【0011】
また、単に、プラテンにプラテンリブを設けた構成とすると、ヘッドによる印刷において、プラテンに背面側から支持された記録媒体がプラテンリブにより、コックリングの発生前から多少波打つ状態となり、ヘッドから記録媒体までの距離が場所により多少変化することで、インクの着弾位置にずれが生じ、濃度ムラの発生など印字品質に影響がでる可能性がある。
そこで、プラテンリブ同士の間に、前記プラテンリブの上部よりも前記ヘッド側に突出しない上面を備える埋め部を設けることにより、記録媒体がプラテンリブにより波打つのを抑制することができ、ヘッドと記録媒体との間の距離がほぼ一定になるので、プラテンリブを設けることによる影響を抑えることができ、良好な印字品質を確保することができる。
【0012】
なお、埋め部の上面が、プラテンリブ同士の間を完全に埋めてしまうように形成されてしまうと、プラテンリブによるコックリングの波の周期及び振幅を規制する効果が薄れてしまうので、プラテンの記録媒体の搬送方向の上流側、すなわち、ヘッドから吐出したインクが記録媒体にそれほど染みこんでいない状態の部分に埋め部が形成されてプラテンリブ同士の間の高さが高くされ、プラテンの記録媒体の搬送方向の下流側、すなわち、インクが染みこみだして記録媒体に伸びが生じ始めた部分では、埋め部を形成せずにプラテンリブ同士の間の高さを低くし、プラテンリブによる記録媒体のコックリングの波の周期を規制する効果を維持することが好ましい。
【0013】
本発明は、シート状の記録媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される記録媒体に、インクを吐出して印刷を行うヘッドと、前記ヘッドにより印刷が行われる記録媒体を背面側から支持するように、前記ヘッドに対向して配置されたプラテンとを備えたインクジェットプリンタであって、前記プラテンは、前記搬送手段による記録媒体の搬送方向に沿って延在するとともに前記ヘッド側に突出した複数のプラテンリブと、前記複数のプラテンリブ間であって、前記プラテンリブとは間隔を開けて設けられた前記ヘッド側に突出し、且つ前記プラテンリブの上部よりも低い上面を有する埋め部と、該埋め部の一部に設けられ、前記搬送方向の下流側に下流に向かうにつれて前記搬送手段により搬送される記録媒体の幅方向に拡幅する切り欠きと、を有することを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0014】
本発明のインクジェットプリンタによれば、埋め部の搬送方向の下流側に、下流に向かうにつれて拡幅する切り欠きが設けられているので、埋め部の下流側において、インクを吸って伸びた記録媒体が切り欠きに入り込むことにより、記録媒体には、埋め部を設けない場合と同様に、プラテンリブにより周期が規制された状態のコックリングが形成される。従って、プリント中にインクを吸って伸びた記録媒体に生じた波の周期や振幅をほぼ一定に整えた状態とすることができる。これにより、記録媒体と該ヘッドとの擦れを避けることができるので、良好な印字品質を確保することができる。即ち、埋め部で記録媒体の谷となる部分を押し上げて用紙の波を緩やかにしすぎてしまうと、インクを吸って伸びた記録媒体の伸び分を逃がせなくなってしまうが、より記録媒体が伸びた状態となるプラテンの埋め部の下流側に、用紙の伸びに対応して下流側に向うにつれて拡幅する切り欠きを設けることで、用紙の谷となる部分を深くして用紙の伸び分を逃がすことできる。これにより、プラテンリブによる印字品質への影響を抑えた状態で、予め決められた周期で山と谷を繰り返すコックリングを確実に用紙に生じさせることができる。なお、前記埋め部に設けられた切り欠きは、プラテン上に切り欠きの部分で埋め部が設けられていないというだけではなく、切り欠きの部分に埋め部の上面よりも低い埋め部があるとしても良いし、切り欠きがプラテンの底面よりも掘り下げられたような凹部であってもよい。
【0015】
請求項2記載の発明は、シート状の記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される記録媒体に、インクを吐出して印刷を行うヘッドと、前記ヘッドにより印刷が行われる記録媒体を背面側から支持するように、前記ヘッドに対向して配置されたプラテンとを備えたインクジェットプリンタであって、前記プラテン上に、前記搬送手段による記録媒体の搬送方向に沿って互いに平行に延在する二本一組とされた複数組の溝と、前記二本一組の溝の溝間であって前記搬送方向の下流側に下流に向かうにつれて前記搬送手段により搬送される記録媒体の幅方向に拡幅する凹部とを設けたことを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0016】
請求項2記載のインクジェットプリンタによれば、プラテンに設けられた二本一組の溝の溝間の部分が、請求項2の埋め部と同様の機能を有し、二本の溝の組同士の間が請求項1のプラテンリブと同様の機能を有し、凹部が請求項1の切り欠きと同様の機能を有するものとなり、請求項1と同様の作用効果を奏することができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記プラテンよりも前記搬送方向の下流側に、排紙コロと排紙ガイドとを備え、前記排紙コロは、前記複数のプラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域内で記録媒体の印刷面に接触し得るように設けられ、前記排紙ガイドは、前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域で、記録媒体を背面側から案内するよう突出した排紙リブを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0018】
請求項3記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1記載のインクジェットプリンタと同様の効果を奏するとともに、プラテンの位置において、プラテンリブや凹部等により、記録媒体に山と谷の周期や振幅がほぼ一定に整えられた状態でコックリングが生じるとともに、記録媒体の先頭側が、排紙コロに至った際に、プラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域内、すなわち、記録媒体の前記プラテンリブにより整えられたコックリングの谷に当たる部分において、記録媒体の印刷面側が排紙コロにより上側から押えられた状態となる。
【0019】
さらに、排紙ガイドのプラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域に設けられ、かつ、前記記録媒体を背面側から案内するように突出した複数の排紙リブが、記録媒体のコックリングの山となる部分を背面側から支持した状態となる。これら排紙コロ及び排紙リブにより、プラテンを通過した記録媒体のコックリングの山と谷とが保持された状態となる。
そして、プラテンから排紙コロ及び排紙ガイドの部分に渡って配置された状態の記録媒体において、プラテンリブにより整えられたコックリングの山と谷がプラテンから排紙コロ及び排紙ガイドに至るまで維持された状態となることにより、プラテンの下流側で隣合う山同士がくっついて振幅が大きくなり、それが記録媒体の上流側に波及して、記録媒体がヘッドに接触するような事態を確実に防止できる。
また、記録媒体に、プラテンから排紙コロ及び排紙ガイドまで至る複数の山と谷が保持された状態となることにより、記録媒体は、山と谷により補強された状態となり、記録媒体の折れを防止することができる。
なお、前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域で、記録媒体を背面側から案内するよう突出した排紙リブとは、勿論、排紙リブの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)が、プラテンリブの幅と同一である場合のみをさすものではない。排紙リブの幅は、プラテンリブの幅とほぼ同一であることが特に好ましいが、プラテンリブの幅より小さくても適度に大きくてもよく、プラテンリブの幅の2倍以下程度であることが好ましい。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項2記載のインクジェットプリンタであって、前記プラテンより前記搬送方向の下流側に、記録媒体を前記搬送方向にほぼ沿って案内する排出案内手段を備え、該排出案内手段は、前記複数のプラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域内で記録媒体の印刷面に接触し得るように設けられた第一案内部材と、前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域で、記録媒体を背面側から案内するよう突出した第二案内部材とを有することを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0021】
請求項4記載のインクジェットプリンタによれば、プラテンリブにより、記録媒体に生じるコックリングの山と谷の周期や振幅が一定に整えられる。また、プラテンの下流側には、印刷が終わって搬出される記録媒体を案内する排出案内手段が設けられるとともに、該排出案内手段に、第一案内部材と第二案内部材とが設けられる。
【0022】
そして、第一案内部材は、前記複数のプラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域、すなわち、記録媒体のプラテンリブにより整えられたコックリングの谷の部分に配置され、第二案内部材は、前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域、すなわち、記録媒体のプラテンリブにより整えられたコックリングの山の部分に配置される。
そして、プラテンの下流において、第一案内部材が記録媒体の谷の部分を上から押え、第二案内部材が記録媒体の山の部分を下から支持することになり、プラテンの下流側において、プラテンリブにより整えられたコックリングの山と谷とを維持することができる。
【0023】
これにより、プラテンの下流側で隣合う山同士がくっついて振幅が大きくなり、それが記録媒体の上流側に波及して、記録媒体がヘッドに接触するような事態を防止できる。
また、プラテンの下流側まで複数の山と谷が維持された状態となることにより、記録媒体は、山と谷により補強された状態となり、記録媒体の折れを防止することができる。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項2記載のインクジェットプリンタであって、前記プラテンよりも前記搬送方向の下流側に、排紙コロと排紙ガイドとを備え、前記排紙コロは、前記複数のプラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域内で記録媒体の印刷面に接触し得るように設けられ、前記排紙ガイドは、前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域で、記録媒体を背面側から案内するよう突出した排紙リブを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0025】
請求項5記載のインクジェットプリンタによれば、排紙コロが請求項4の第一案内部材に対応し、排紙リブが請求項5の第二案内部材に対応し、請求項4と同様の作用効果を奏することができる。
【0026】
請求項6記載の発明は、請求項3または5記載のインクジェットプリンタにおいて、前記プラテンより前記搬送方向の下流側で、記録媒体の印刷面の側縁部に接触し得るように端部排紙コロが設けられ、該端部排紙コロは、前記排紙コロよりも大きな径を有することを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、請求項3または5と同様の作用効果を得られるとともに、端部排紙コロが、プラテンの下流側において、記録媒体の側縁部を排紙コロより深く押した状態となり、インクの染みこんだ記録媒体の側縁部がカールして浮き上がった際に、これを押えることができ、記録媒体の側縁部がヘッドに接触して擦れるのを防止することができる。また、排紙コロの径を大きくすると、搬送される記録媒体に対する負荷が大きくなるが、記録媒体の側縁部に対応する端部排紙コロだけ径を大きくするので、記録媒体の排紙性を低下させることなく、記録媒体の側縁部のカールによる浮き上がりを防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明を適用した実施の形態を詳細に説明する。
本実施の形態においては、本発明のインクジェットプリンタを大判用のインクジェットプリンタに応用した例を説明するが、本発明は、各種のインクジェットプリンタに応用できるとともに、インクジェット方式のプリンタ機構を備えるものであれば、複写機、ファクシミリなどや、その他のプリンタ機構を内蔵する装置に応用することができる。
【0029】
図1は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタ1を横方向から見た断面図である。
同図に示すように、インクジェットプリンタは、その外側がケース2に覆われており、ケース2の内部には、その上部に給紙部3、該給紙部3より下側に印刷部4、該印刷部4よりさらに下方に排紙部5が配置されている。そして、給紙部3から印刷部4を経て排紙部5に向かう用紙搬送経路がケース2内の上部の奥側から下部の手前側に向って斜めに、ほぼ真っ直ぐな状態で形成されている。
【0030】
図2は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタ1の印刷部4の周辺部を拡大した図である。
給紙部3は、スピンドル31(図1に図示)と、給紙ガイド32と、搬送ローラ33a及び押圧コロ33bとを備えている。
【0031】
給紙部3には、ロール状の用紙X(記録媒体)が、スピンドル31によって給紙部3に着脱可能に取り付けられている。また、搬送ローラ33a及び押圧コロ33bは、記録ヘッド42の上流側に配置されている。
給紙ガイド32は、スピンドル31から印刷部4への用紙Xの搬送を前記用紙搬送経路に沿って案内するものである。
【0032】
搬送ローラ33a及び押圧コロ33bは、用紙Xを印刷部4へ搬送するものであり、回転駆動される搬送ローラ33aに押圧コロ33bが用紙Xを押し付けて用紙を搬送するようになっている。また、搬送ローラ33a及び押圧コロ33bは、前記用紙搬送経路に沿って用紙を送り出すように配置されている。
なお、本実施の形態においては、用紙Xとしてロール状の用紙を用いているが、カットシート状の用紙を用いるものとしても良い。
【0033】
印刷部4は、インクジェット式の記録ヘッド42と、該記録ヘッド42を備えて移動するキャリッジ41と、記録ヘッド42に対向して配置されたプラテン43とを備えている。
【0034】
記録ヘッド42には、シアン(C)、マジェンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)等のインクが不図示のチューブやインクカートリッジによって供給される。
キャリッジ41は、用紙搬送方向(副走査方向)に対して直角方向である主走査方向に移動するようになっている。
【0035】
そして、プラテン43の記録ヘッド42に対向する上面43aに、用紙Xの背面が支持された状態で、記録ヘッド42によって、プラテン43上の用紙Xにインクが吐出される。したがって、用紙搬送経路に沿って斜めに搬送される用紙Xの上面側が印刷面となり、用紙Xの印刷面の反対側の背面がプラテン43に支持された状態で印刷が行われる。
また、プラテン43の裏側には、吸引室(不図示)が設けられるとともに、該吸引室に連通する複数の小孔から成る吸引口(不図示)が設けられていて、記録ヘッド42による印刷時に用紙Xが用紙搬送面に吸引保持される。
【0036】
図3に示すように、プラテン43の記録ヘッド42に対向する上面43aには、用紙Xの搬送方向と平行に延在する突条であるプラテンリブ44が複数設けられている。すなわち、プラテンリブ44は、プラテン43上の用紙Xの背面に向って、プラテン43の上面43aから突出した状態となっているとともに、用紙Xの搬送方向に沿って長尺な形状となっている。また、プラテンリブ44同士は、用紙Xの搬送方向に対して直交する方向に等間隔で並んだ状態に配置されている。また、各プラテンリブ44同士の間隔は、後述するようにプラテン43上で用紙Xにコックリングが生じた際に、用紙Xのコックリングによる波の山同士の周期が予め希望した周期となるようになっている。すなわち、プラテン43の上面43a上に用紙Xの搬送方向に沿ってプラテンリブ44を設けた場合には、プラテンリブ44の部分が上述の山となり、プラテンリブ44同士の間が上述の谷となるように用紙Xにコックリングが生じる。
【0037】
ここで、プラテンリブ44同士の間隔をある程度大きくとると、山と谷が繰り返す周期が長くなるとともに、周期に対応して振幅が大きくなって山が高くなり、プラテンリブ44同士の間隔をそれより短くすると、前記周期が短くなるとともに、振幅が小さくなる。なお、プラテンリブ44同士の間隔が大きすぎたり、小さすぎたりすると、必ずしも山とプラテンリブ44とが一対一で対応しなくなる。
以上のことから、プラテンリブ44同士の間隔をある一定の間隔とすると、コックリングによる山の部分を低くすることができ、コックリングが生じても、用紙の山となった部分が記録ヘッド42に接触するのを防止することができる。なお、このプラテンリブ44同士の最適な間隔は、用紙X等の記録媒体の種類などにより影響を受けるが、実験的に最適な間隔を求めることができる。
【0038】
排紙部5には、主として排紙ガイド51と、回転軸53に設けられた円板状の排紙コロ54及び端部排紙コロ55とが備えられている。
【0039】
回転軸53は、記録ヘッド42及びプラテン43より用紙Xの搬送方向の下流側の位置に、図示しない軸受け部により回転自在に支持されている。また、回転軸は、用紙Xの搬送方向と直交する方向に配置されるとともに、用紙搬送経路より僅かに上側に配置されている。
【0040】
そして、図3に示すように、該回転軸53には、用紙Xが浮き上がらないように案内する排紙コロ54と、用紙Xの側縁部がカールして浮き上がらないように案内する端部排紙コロ55とが設けられている。排紙コロ54は、プラテンリブ44同士の間の部分を搬送方向に沿って延長した領域に配置されるとともに、詳細にはプラテンリブの搬送方向に沿った延長線同士の間をほぼ2分する位置に配置されている。また、端部排紙コロ55は、用紙Xの左右の側縁部にそれぞれ対応する位置に配置されている。
また、排紙コロ54及び端部排紙コロ55は、その外周部が用紙搬送経路に重なるように配置されており、搬送される用紙Xに接触して回転するようになっている。また、排紙コロ54及び端部排紙コロ55は、例えば、回転軸53の回転中心を回転中心とするように同軸上に配置されるとともに、排紙コロ54よりも端部排紙コロ55の方が径が大きくなっている。
【0041】
排紙ガイド51は、プラテン43の下流側において用紙搬送経路の下側に設けられ、用紙Xを背面側から案内するように設けられるとともに、排紙コロ54及び端部排紙コロ55に対応する部分は、排紙コロ54及び端部排紙コロ55と干渉しないように凹んだ状態となっている。
そして、排紙ガイド51は、ケース2の用紙Xを搬出する搬出口の近傍まで配置されるとともに、排紙ガイド51の末端側端部には、複数の排紙リブ52が設けられている。
【0042】
排紙リブ52は、例えば、排紙ガイド51の下流側端部を曲げ加工することにより形成されている。また、排紙リブ52は、プラテンリブ44の前記搬送方向に延長した位置に対応する領域にそれぞれ設けられている。なお、排紙リブ52は、曲げ加工によらず、排紙ガイドの下流側端部を厚くしたり、別部材を取り付けることによって形成してもよい。
【0043】
以下、用紙Xが印刷部4に供給・印刷されてから、排紙されるまでの動作について説明する。
ロール状の用紙Xをスピンドル31にセットし、用紙先端を給紙ガイド32に沿って、搬送ローラ33a及び押圧コロ33bまで誘導し、用紙先端の位置合わせを行う。
【0044】
用紙Xは、搬送ローラ33aと、押圧コロ33bとに挟まれた状態で搬送され、印刷部4に至る。
印刷部4において、用紙Xがプラテン43に支持された状態で、記録ヘッド42により用紙Xの印刷が行われる。この際に、プラテン43の上面43aの上流側の部分においては、用紙Xが多くのインクを吸って伸びた状態となっておらず、用紙Xは、背面側からプラテンリブ44によって支持され、プラテンリブ44同士の間において、用紙Xとプラテン43の上面43aとの間に間隔が開けられた状態となっている。なお、ここで、プラテン43の上流側の部分とは、プラテン43に支持された用紙Xの記録ヘッド42によりインクが付着する付着位置のほぼ中央部から上の部分に対応する部分で、プラテン43の下流側の部分とは、上流側の部分より下の部分である。
【0045】
そして、プラテン43の下流側の部分においては、例えば、用紙Xの印刷面を塗りつぶすように画像を印刷したような場合に、用紙Xがインクを吸って下流側に行くほど伸びた状態となり、プラテンリブ44とプラテンリブ44との間においては、用紙Xの背面を支えるプラテンリブ44がないため、用紙Xの伸びに対応して用紙Xがプラテン43の上面43aに近づく。また、プラテン43においては、上述のように用紙Xを吸引するようになっているので、用紙Xがプラテン43の上面43aに近接すると、用紙Xが背面側から吸引され、プラテンリブ44同士の間で、用紙Xがプラテン43の上面43aに接した状態となる。
以上のことから用紙Xは、プラテン43の下流側において、プラテンリブ44に支持された部分が山となり、プラテンリブ44同士の間が谷となる波を形成した状態となる。すなわち、プラテンリブ44と吸引とにより、用紙Xに、ほぼ強制的にコックリングが生じた状態となり、プラテンリブ44同士の間隔に基づいた周期でコックリングの山と谷が形成されるとともに、上述の周期により、山と谷との振幅も規制される。
【0046】
すなわち、用紙Xに生じるコックリングの周期や振幅をほぼ一定に整えることができ、所定のコックリングを確実に形成することができる。
従って、用紙Xに振幅の大きなコックリングが生じるのを防止するとともに、用紙Xに生じたコックリングの周期が乱れて振幅が大きくなることによる、用紙Xと記録ヘッド42との擦れを避けることができるので、良好な印字品質を確保することができる。
【0047】
引き続き、排紙ガイド51上に送り出された用紙Xは、排紙コロ54によって、浮き上がらないように押えられることになる。この際に、排紙コロ54は、プラテン43の下流側において、プラテンリブ44の用紙Xの搬送方向に沿った延長線同士の間のほぼ中央に設けられているので、上述のように用紙Xに生じたコックリングの谷の部分を押えることになる。これにより、プラテン43の下流側においても、用紙Xの上述のコックリングの山と谷とが維持された状態となる。
従って、プラテン43より下流側においても、用紙Xに生じたコックリングの周期や振幅をほぼ一定に整えた状態とすることができる。
また、排紙コロ54に対応する位置において、用紙Xの両側端部は、用紙Xの側縁部と対応する位置に設けられた端部排紙コロ55によって用紙Xの印刷面側(上側)から押えられる。これにより、インクが染みこんだ用紙Xの側縁部がカールしようとした際に、これを押さえつけることができる。また、端部排紙コロ55は、排紙コロ54と同軸上に配置されるとともに(端部排紙コロ55の回転中心と用紙Xとの距離が排紙コロ54の回転中心と用紙Xとの距離とほぼ同じようになるように配置されるとともに)、排紙コロ54の径より端部排紙コロ55の径が大きくされているので、端部排紙コロ55は、用紙Xの側縁部をより下側に押え込んで、用紙Xのカールを防止することができる。
また、排紙コロ54及び端部排紙コロ55の径を大きくして、用紙Xを大きく下側に押える構成とすると、用紙Xの搬送方向への移動に負荷が大きくかかることになるが、端部排紙コロ55の径だけを大きくすることで、用紙Xの移動に対する負荷の増大を最低限度のものとして、スムーズな用紙Xの移動を確保することができる。
【0048】
そして、用紙は、排紙ガイド51上を通過してケース2の外側に排紙されていくことになる。ここで、排紙ガイド51の排紙側の端部には、各プラテンリブ44の用紙Xの搬送方向に沿った延長線に対応する位置にそれぞれ排紙リブ52が設けられているので、用紙Xのプラテンリブ44に対応するコックリングの山の部分が下側から、排紙リブ52に支持された状態となる。
【0049】
したがって、上述の排紙コロ54と排紙リブ52とにより、プラテンリブ44の下流側においても、用紙Xのコックリングの山と谷とが上述の周期で形成された状態に維持されるとともに、排紙リブ52によりインクジェットプリンタから用紙Xが排紙されるまで、コックリングの山と谷とが維持される。
これにより、プラテンリブ44の下流側において、用紙Xのコックリングによる山同士がくっつくように、コックリングの波の周期が乱れ、それが上流側に波及するの防止できる。
【0050】
さらに、プラテン43の下流側から排紙ガイド51のほぼ末端まで、用紙Xの山と谷とが同じ周期で維持されることにより、用紙Xが波板状となり、折れづらい状態に補強されることになる。
そして、記録ヘッド42の下流側に記録ヘッド42から一定距離だけ離れて配置されたカッター(不図示)により、用紙Xは、印刷単位毎に所定長さの所で切断される。
【0051】
図4は、上述の実施の形態例のプラテン43の変形例を示した概略図である。なお、本変形例においては、プラテン43以外の部分については、上記例と同様のものとなっている。
【0052】
プラテン43の上面には、上記例と同様にプラテンリブ44が設けられている。また、プラテンリブ44は、プラテン43の下流側の側縁部でプラテン43の上面43aの位置まで下がった後に、また高くなるようになっている。また、プラテンリブ44と僅かな間隔を開けて、プラテンリブ44同士の間を埋めるように、プラテンリブ44とほぼ同じ高さか、それよりも低い高さ(前記例の上面43aより高い高さ)の上面45aを有する埋め部45が設けられている。すなわち、埋め部45の上面45aは、前記プラテンリブ44の上部よりも前記ヘッド42側に突出しないようになっている。この例では、埋め部45の上面45aの高さは、プラテンリブ44の高さよりも若干低い高さとなっている。また、埋め部45の用紙Xの搬送方向の下方側には、くさび状の凹部47(切り欠き)が設けられ、埋め部45の上面45aと、凹部47の表面との境界部分は、傾斜部46となっている。なお、くさび状の凹部47とは、下流側に向うに連れて拡幅するように形成された凹部47である。また、埋め部45とプラテンリブ44とは、僅かに離間して配置されており、これらの間は、溝状となっているとともに、溝48の底部が上面43aの高さとなっている。また、凹部47の底部も上面43aの高さとなっており、溝48及び凹部47の底面が実質的に前記例の上面43aとなっている。なお、溝48や凹部47の底部の高さはこれに限定されるものではなく、埋め部45及びプラテンリブ44の上面45a、44aより低ければ良い。
【0053】
そして、プラテンリブ44同士の間に前記埋め部45が設けられることにより、プラテン43の上流側、すなわち、プリント中にインクが充分に染みこむ前の用紙Xが支持される部分において、用紙Xのプラテンリブ44同士の間に対応する部分が僅かに上面43aに向って沈み込むのが防止される。これにより、この部分において、記録ヘッド42と用紙Xの表面との距離がほぼ一定になる。従って、用紙Xに向って記録ヘッド42からインクを吐出した際に、インクの着弾位置にずれが生じてインクによる着色の濃度ムラが発生するのを抑えることができる。
【0054】
また、プラテンリブ44の下流側において、用紙Xにインクが染みこみ初めて、用紙Xに伸びが生じた始めた際に、凹部47の上流側は、幅が狭いので、用紙Xが凹部47の部分で大きく沈み込むことがなく、凹部47が下流側に向うつれて拡幅するのに対応するとともに、インクの染みこみが進行するのに対応して、用紙Xのプラテンリブ44同士の間の部分が徐々に沈み込んでいくことになる。したがって、プラテン43の下流側においても、いきなり、用紙Xに希望する振幅を有する山と谷とが形成されるわけではないので、インクの着弾位置にずれが生じることによる濃度ムラの発生を最小限に抑えることができる。
【0055】
また、埋め部45の搬送方向の下流側においては、上述の凹部47が設けられているので、用紙Xには、埋め部45を設けない場合とほぼ同様の振幅を有するコックリングが形成される。従って、コックリングの周期や振幅をほぼ一定に整えた状態で排紙することができる。これにより、前記例と同様に用紙Xと記録ヘッド42との擦れを避けることができるので、良好な印字品質を確保することができる。
【0056】
ここで、本埋め部45の高さをプラテンリブ44の高さとほぼ同じものとすれば、プラテン43の埋め部45の上面45aの高さ位置をプラテン43全体の上面の高さとすることができる。このように解釈した場合に、プラテン43の上面43aにプラテンリブ44と埋め部45を形成したのではなく、プラテン43の上面(上面45a)において、プラテンリブ44と埋め部45との間に対応する位置に溝48を形成するとともに、凹部47を形成したものと見なすことができる。
【0057】
すなわち、プラテン43の上面のプラテンリブ44と埋め部45の間に対応する位置に、二本一組の溝48を複数組形成し、同じ組の二本の溝48の溝48同士の間の下流側に前記凹部47を形成したものと見なすことができる。なお、この場合に、同じ組内の溝48より、溝48の組同士の間隔の方が狭くなるとともに、多数形成された溝48の間隔のうちの溝48同士の間隔の広い部分に凹部47が形成されることになる。なお、見方を代えただけで、基本的な構成は、埋め部45を有するプラテン43と変わらないので、このようなプラテン43においても、同様の効果を奏することができる。
【0058】
なお、本発明は、以上の実施の形態例に限定されるものではなく、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。例えば、凹部47の形状もくさび状に限定されるものではなく、下流に向うにつれて段階的に拡幅する形状や、下流側全体が凹部となる形状、すなわち、埋め部45が下流側に設けられていない形状でも良い。
【0059】
【発明の効果】
本発明の請求項1又は2記載のインクジェットプリンタによれば、プラテンの位置において、記録媒体にコックリングが生じた際の山と谷の周期や振幅をほぼ一定に整えることができるので、記録媒体がヘッドに接触するような振幅の大きな波が生じるのを防止するとともに、記録媒体に生じた波の周期が乱れて振幅が大きくなることにより記録媒体と該ヘッドとの間に擦れが生じるのを避けることができる。また、上述の効果を保持した状態で、ヘッドと記録媒体との間の距離がほぼ一定になるようにして、良好な印字品質を確保することができる。
【0060】
本発明の請求項3〜6記載のインクジェットプリンタによれば、上述のようにプラテンの位置で記録媒体にコックリングが生じた際の山と谷の周期や振幅をほぼ一定に整えるとともに、その状態をプラテンの下流側でも維持することができる。したがって、プラテンの下流側で隣合う山同士がくっついて振幅が大きくなり、それが記録媒体の上流側に波及して、記録媒体がヘッドに接触するような事態を確実に防止できる。また、記録媒体にプラテンからプラテンの下流側において、記録媒体は、山と谷により補強された状態となり、記録媒体の折れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるインクジェットプリンタを横方向から見た断面図である。
【図2】本実施の形態におけるインクジェットプリンタの記録ヘッド周辺部を拡大した図である。
【図3】本実施の形態におけるインクジェットプリンタのプラテン、プラテンリブ、排紙リブ、排紙ローラ、排紙コロ等の位置関係を説明するための概略図である。
【図4】本実施の形態の変形例におけるプラテン、プラテンリブ、埋め部の位置関係を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
2 本体フレーム
3 給紙部
31 スピンドル
32 給紙ガイド
33a、33b 搬送ローラ
4 印刷部
41 キャリッジ
42 記録ヘッド
43 プラテン
43a 上面
44 プラテンリブ
45 埋め部
45a 上面
46 傾斜部
47 凹部
48 溝
5 排紙部
51 排紙ガイド(排出案内手段)
52 排紙リブ(第二案内部材)
53 回転軸
54 排紙コロ(排出案内手段、第一案内部材)
55 端部排紙コロ
X 用紙

Claims (6)

  1. シート状の記録媒体を搬送する搬送手段と、
    該搬送手段により搬送される記録媒体に、インクを吐出して印刷を行うヘッドと、
    前記ヘッドにより印刷が行われる記録媒体を背面側から支持するように、前記ヘッドに対向して配置されたプラテンとを備えたインクジェットプリンタであって、
    前記プラテンは
    前記搬送手段による記録媒体の搬送方向に沿って延在するとともに前記ヘッド側に突出した複数のプラテンリブと、
    前記複数のプラテンリブ間であって、前記プラテンリブとは間隔を開けて設けられた前記ヘッド側に突出し、且つ前記プラテンリブの上部よりも低い上面を有する埋め部と、
    該埋め部の一部に設けられ、前記搬送方向の下流側に下流に向かうにつれて前記搬送手段により搬送される記録媒体の幅方向に拡幅する切り欠きと、を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. シート状の記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される記録媒体に、インクを吐出して印刷を行うヘッドと、
    前記ヘッドにより印刷が行われる記録媒体を背面側から支持するように、前記ヘッドに対向して配置されたプラテンとを備えたインクジェットプリンタであって、
    前記プラテン上に、前記搬送手段による記録媒体の搬送方向に沿って互いに平行に延在する二本一組とされた複数組の溝と、前記二本一組の溝の溝間であって前記搬送方向の下流側に下流に向かうにつれて前記搬送手段により搬送される記録媒体の幅方向に拡幅する凹部とを設けたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記プラテンよりも前記搬送方向の下流側に、排紙コロと排紙ガイドとを備え、
    前記排紙コロは、前記複数のプラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域内で記録媒体の印刷面に接触し得るように設けられ、
    前記排紙ガイドは、前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域で、記録媒体を背面側から案内するよう突出した排紙リブを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項2記載のインクジェットプリンタであって、
    前記プラテンより前記搬送方向の下流側に、記録媒体を前記搬送方向にほぼ沿って案内する排出案内手段を備え、
    該排出案内手段は、前記複数のプラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域内で記録媒体の印刷面に接触し得るように設けられた第一案内部材と、
    前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域で、記録媒体を背面側から案内するように突出した第二案内部材と、を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 請求項2記載のインクジェットプリンタであって、
    前記プラテンよりも前記搬送方向の下流側に、排紙コロと排紙ガイドとを備え、
    前記排紙コロは、前記複数のプラテンリブ間を前記搬送方向に延長した領域内で記録媒体の印刷面に接触し得るように設けられ、
    前記排紙ガイドは、前記プラテンリブを前記搬送方向に延長した位置に対応する領域で、記録媒体を背面側から案内するよう突出した排紙リブを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  6. 請求項3または5記載のインクジェットプリンタにおいて、前記プラテンより前記搬送方向の下流側で、記録媒体の印刷面の側縁部に接触し得るように端部排紙コロが設けられ、該端部排紙コロは、前記排紙コロよりも大きな径を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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