JP6578830B2 - 液体吐出装置及び媒体押さえ方法 - Google Patents

液体吐出装置及び媒体押さえ方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットプリンターなどの液体吐出装置及び当該液体噴射装置における媒体押さえ方法に関する。
従来から、液体吐出装置の一例として、支持部に支持された用紙などの媒体に向かって、吐出部から液体の一例としてのインクを吐出することで、印刷を行うインクジェット式の印刷装置が知られている。また、こうした印刷装置の中には、印刷済みの媒体に搬送力を付与する搬送ローラー(駆動ローラー)と、当該媒体を駆動ローラーに押さえ付ける押さえ部(従動ローラー)と、を備えるものがある(例えば、特許文献1)。
そして、このような印刷装置では、押さえ部を昇降させることで、押さえ部を媒体に当接させる当接位置に配置したり、押さえ部を媒体から退避させる退避位置に配置したりすることで、媒体を押さえる力の大きさを制御している。
その一方で、昇降可能な押さえ部を備える印刷装置では、印刷対象となる媒体の種類に応じて押さえ部の配置を変化させることがある。すなわち、インクが吐出されることで支持部から浮き上がりやすい媒体の印刷時には押さえ部を当接位置に配置することで当該媒体の浮き上がりを抑制したり、インクが吐出されても支持部から浮き上がりにくい媒体の印刷時には押さえ部を退避位置に退避することで当該媒体と押さえ部との不要な接触を抑制したりする。
特開2011−167888号公報
ところで、押さえ部を用いてインクが吐出された媒体の支持部からの浮き上がりを効果的に抑制するには、インクが吐出された直後の媒体を押さえるために、当接位置が吐出部に近い位置となることが望ましい。ところが、押さえ部を吐出部に近付け過ぎると、押さえ部を当接位置から退避位置に上昇させたときに、押さえ部が吐出部や当該吐出部を保持する保持部に接触するおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものである。その目的は、媒体を押さえることのできる位置に押さえ部を配置した場合には媒体の浮き上がりを抑制し、押さえ部を退避させた場合には当該押さえ部が吐出部や当該吐出部を保持する保持部に接触することを抑制することができる液体吐出装置及び媒体押さえ方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体吐出装置は、媒体を支持する支持部と、前記支持部に支持された前記媒体に液体を吐出する吐出部と、前記吐出部を保持する保持部と、前記媒体を前記支持部に向けて押さえる第1の位置と、前記媒体を押さえない第2の位置と、に変位可能な押さえ部と、を備え、前記押さえ部は、前記第1の位置において前記保持部と前記支持部との間の領域内に位置し、前記第2の位置において前記保持部と前記支持部との間の領域外に位置する。
上記構成によれば、押さえ部は、第1の位置において保持部と支持部との間の領域内に位置するため、当該第1の位置に配置された押さえ部は、液体が吐出された媒体を吐出部の近くで押さえることができる。また、押さえ部は、第2の位置において保持部と支持部との間の領域外に位置するため、当該第2の位置に配置された押さえ部が吐出部や保持部に接触するおそれを低減することができる。
したがって、媒体を押さえる第1の位置に押さえ部を配置した場合には媒体の浮き上がりを抑制し、媒体を押さえない第2の位置に押さえ部を退避させた場合には吐出部及び保持部に押さえ部が接触することを抑制することができる。
上記液体吐出装置において、前記押さえ部は、前記第1の位置と前記第2の位置との間をスライド移動することが望ましい。
押さえ部が第1の位置と第2の位置との間を移動する構成を採用する場合、第1の位置と第2の位置との間に押さえ部の移動を妨げる部材を設けることは避けることが望ましい。この点、上記構成によれば、押さえ部が第1の位置と第2の位置との間でスライド移動するため、例えば、押さえ部が第1の位置と第2の位置との間で回転移動する場合などに比較して、押さえ部の移動領域が小さくなりやすい。したがって、押さえ部の移動領域を避けて他の部材を配置するときの配置の自由度を高めることができる。
上記液体吐出装置において、前記押さえ部は、前記第1の位置から前記第2の位置に変位する際、前記支持部と前記吐出部とが向き合う方向に対して斜め方向に移動することが望ましい。
押さえ部が第1の位置から第2の位置に移動する際は、押さえ部は支持部から離れるように移動することになる。このとき、支持部と吐出部とが向き合う方向に沿う方向に押さえ部を移動させると、支持部から離れるように移動する押さえ部が吐出部や保持部に接近し、吐出部や保持部に接触しやすくなる。
上記構成によれば、押さえ部は、第1の位置から第2の位置に変位する際に、支持部と吐出部とが向き合う方向に対して斜め方向に移動するため、支持部から離れるように押さえ部が移動する場合でも、吐出部や保持部に接近しにくくなる。したがって、押さえ部が第2の位置に位置するときに、吐出部や保持部に接触することを好適に抑制することができる。
上記液体吐出装置において、前記媒体の種類に応じて、前記押さえ部を前記第1の位置とするか前記第2の位置とするかを決定する制御部を備えることが望ましい。
上記構成によれば、液体が吐出されることで支持部から浮き上がりやすい媒体に液体を吐出する場合には押さえ部を第1の位置に配置して、当該浮き上がりを抑制することができる。一方、液体が吐出されても支持部から浮き上がりにくい媒体に液体を吐出する場合には押さえ部を第2の位置に配置して、押さえ部と媒体との不要な接触を抑制することができる。
上記液体吐出装置において、前記支持部は、前記吐出部が液体を吐出する吐出範囲で前記媒体を支持する第1の支持部と、前記吐出範囲外で前記媒体を支持する第2の支持部と、を有し、前記支持部と前記吐出部とが向き合う方向において、前記第2の支持部と前記吐出部との間隔は、前記第1の支持部と前記吐出部との間隔よりも広いことが望ましい。
上記構成によれば、支持部と吐出部とが向き合う方向を高さ方向とすれば、第2の支持部は、第1の支持部よりも低くなっていると言える。このため、支持部と吐出部とが向き合う方向(高さ方向)において、支持部側から吐出部側に向かって凸に湾曲する媒体の一部が第2の支持部に落ち込むことで、支持部における媒体の浮き上がりが小さくなる。したがって、媒体が吐出部や保持部に接触するおそれを低減することができる。
上記液体吐出装置において、前記押さえ部は、前記第1の位置において前記第2の支持部に向けて前記媒体を押さえることが望ましい。
上記構成によれば、第1の位置に配置された押さえ部によって、液体が吐出された媒体を、第1の支持部よりも低くなるように設けられた第2の支持部に向けて押さえることができる。このため、第2の支持部を第1の支持部と同じ高さとした場合や第2の支持部を第1の支持部よりも高くした場合などに比較して、第2の支持部からの媒体の浮き上がりをより抑制することができる。したがって、第2の支持部に支持された媒体が保持部に接触するおそれをさらに低減することができる。
上記液体吐出装置において、前記押さえ部は、回転可能なローラーであることが望ましい。
押さえ部が板状をなす押さえ板である場合など、押さえ部が回転しない構成を採用する場合には、押さえ部と液体が吐出された媒体との擦れにより、当該媒体に痕が付くおそれがある。この点、上記構成では、押さえ部は、回転可能なローラーであるため、押さえ部と媒体との擦れが生じにくく、上記事態の発生を抑制することができる。
上記液体吐出装置において、前記媒体に液体が吐出されることで、前記媒体の幅方向に前記媒体が波打つときの周期を波打ち周期としたとき、前記ローラーは、前記幅方向に並ぶように複数設けられ、複数の前記ローラーの配置間隔は、前記波打ち周期よりも狭い間隔であることが望ましい。
例えば、複数のローラーの配置間隔を波打ち周期以上とする場合には、媒体が波打つ際の谷の部分しか押さえることができない場合がある。ここで、波打ちの谷の部分とは、支持部に向かって凸となっている部分であり、当該部分を押さえたとしても効果的に媒体の浮き上がりを抑制することができない部分である。
この点、上記構成によれば、複数のローラーの配置間隔を波打ち周期未満とするため、媒体が波打つ際の谷の部分しか押さえることができないことを回避できる。言い換えれば、媒体が波打つ際の山の部分(吐出部に向かって凸になっている部分)を押さえることができる。したがって、この構成によれば、波打ち現象が生じた媒体の支持部からの浮き上がりを効果的に抑制することができる。
上記課題を解決する液体吐出装置における媒体押さえ方法は、媒体を支持する支持部と、前記支持部に支持された前記媒体に液体を吐出する吐出部と、前記吐出部を保持する保持部と、前記媒体を前記支持部に向けて押さえることが可能な押さえ部と、を備えた液体吐出装置における媒体押さえ方法であって、前記媒体を押さえる場合には前記押さえ部を前記保持部と前記支持部との間の領域内の位置である第1の位置に位置させ、前記媒体を押さえない場合には前記押さえ部を前記保持部と前記支持部との間の領域外の位置である第2の位置に位置させる。
上記構成によれば、媒体を押さえる場合には押さえ部を保持部と支持部との間の領域内に位置する第1の位置に位置させることで、液体が吐出された媒体を吐出部の近くで押さえることができる。また、媒体を押さえない場合には押さえ部を保持部と支持部との間の領域外に位置する第2の位置に位置させることで、当該第2の位置に配置された押さえ部が吐出部や保持部に接触するおそれを低減することができる。
一実施形態の印刷装置の斜視図。 印刷装置の概略構成を示す側断面図。 ローラーが第2の位置に配置されたときの押さえ機構の斜視図。 ローラーが第2の位置に配置されたときの押さえユニットの側断面図。 ローラーが第1の位置に配置されたときの押さえ機構の斜視図。 ローラーが第1の位置に配置されたときの押さえユニットの側断面図。
以下、液体吐出装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態の液体吐出装置は、液体の一例としてのインクを媒体に吐出することで印刷を行う印刷装置10である。印刷装置10とは、具体的にはインクジェットプリンターである。
図1に示すように、印刷装置10は、脚台11に支持される直方体状の筐体12と、筐体12の背面から上方に向かって突出する給送部20とを備えている。給送部20には、媒体Mを円筒状に巻き重ねたロール体Rを回転可能に保持する保持ユニット21が、ロール体Rの軸方向における両端に設けられている。
なお、以降の説明では、ロール体Rの軸方向でもある印刷装置10の幅方向を「幅方向X」とし、印刷装置10の前後方向を「前後方向Y」とし、印刷装置10の上下方向(鉛直方向)を「上下方向Z」とし、給送部20から巻き解かれた媒体Mが進む方向を「搬送方向F」とする。ここで、幅方向X、前後方向Y及び上下方向Zは互いに交差(直交)する方向であり、搬送方向Fは、幅方向Xと交差(直交)する方向である。また、幅方向Xは、媒体Mの幅方向でもある。
図1に示すように、筐体12の背面上部には、給送部20に装填されたロール体Rから繰り出される媒体Mを筐体12内へ給送するための給送口13が開口している。また、筐体12の上部であって、筐体12の長手方向の一端(図1においては右端)には、印刷装置10の各種の設定をしたり印刷を指示したりする際にユーザーによって操作される操作部14が設けられている。また、筐体12の前面には、給送口13から筐体12内に給送された媒体Mを筐体12外へ排出するための排出口15が開口している。
図2に示すように、印刷装置10は、筐体12の内部において、媒体Mを搬送する搬送部30と、媒体Mに印刷を行う印刷部40と、媒体Mを支持する支持部50と、支持部50からの媒体Mの浮き上がりを抑制する押さえ機構100と、装置を統括的に制御する制御部60と、を備えている。
搬送部30は、媒体Mを表裏両側から挟んで支持する複数の搬送ローラー31,32,33を含んで構成されている。そして、搬送部30は、搬送ローラー31,32,33を駆動することで媒体Mを搬送方向Fに所定量だけ搬送したり、搬送ローラー31,32,33の駆動を停止することで媒体Mの搬送を停止したりする。
印刷部40は、インクを吐出する吐出部41と、吐出部41を支持部50側に向けた状態で保持するキャリッジ42と、キャリッジ42を幅方向Xに往復移動可能に支持する支持軸43と、を備えている。吐出部41は、具体的には液体の一例としてのインクを吐出するヘッドである。吐出部41には、インクを吐出する不図示のノズルが支持部50に向かって開口している。そして、吐出部41は、支持部50に支持された媒体Mに液体を吐出する。
キャリッジ42は、幅方向X及び前後方向Yにおいて吐出部41よりも大きく、支持部50に対向可能な面(下面)の略中央に吐出部41を保持している。このため、吐出部41よりも搬送方向Fにおいて下流側には、キャリッジ42と支持部50との間をなす領域が形成されている。また、こうした点で、本実施形態では、キャリッジ42が「保持部」の一例に相当している。そして、印刷部40は、キャリッジ42を幅方向Xに移動させつつ、吐出部41から媒体Mに向けてインクを吐出させることで、1パス分の印刷を行う。
支持部50は、キャリッジ42に保持された吐出部41と対向可能な領域に設けられる第1の支持部51と、吐出部41と対向しない領域であって、第1の支持部51よりも搬送方向Fにおいて下流側の領域に設けられる第2の支持部52と、を備えている。すなわち、第1の支持部51は、吐出部41が幅方向Xに移動しつつインクを吐出する吐出範囲を含む範囲で媒体Mを支持し、第2の支持部52は、当該吐出範囲外で媒体Mを支持する。また、第1の支持部51において、キャリッジ42と対向可能な面を第1の支持面53とし、第2の支持部52において、キャリッジ42と対向可能な面を第2の支持面54とする。
第1の支持部51は、閉じた空間からなる減圧室55と、減圧室55を減圧する減圧部56(例えば、ファン)と、を備えている。また、第1の支持部51の第1の支持面53には、減圧室55に連通する複数の吸引孔57が開口している。そして、支持部50は、減圧部56を駆動して減圧室55を減圧することで、第1の支持面53に開口する吸引孔57から空気を吸引する。こうして、第1の支持部51は、第1の支持面53に作用する吸引力により媒体Mを吸着して媒体Mの姿勢を安定させる。なお、第1の支持面53に作用する吸引力は、搬送部30による媒体Mの搬送に影響を与えない程度の力であることが望ましい。
一方、第2の支持部52の第2の支持面54には、第1の支持部51の第1の支持面53と異なり、吸引孔57が開口していない。また、吐出部41と支持部50とが向き合う方向(上下方向Z)において、第2の支持面54と吐出部41の吐出面との間隔は、第1の支持面53と吐出部41の吐出面との間隔よりも広くなっている。このため、第1の支持部51と第2の支持部52との間には、搬送方向Fに向かうに連れて低くなるように、段差が形成されている。
まとめると、支持部50は、吐出部41が液体を吐出する吐出範囲で媒体Mを支持する第1の支持部51と、吐出範囲外で媒体Mを支持する第2の支持部52と、を有している。そして、支持部50と吐出部41とが向き合う方向において、第2の支持部52と吐出部41との間隔は、第1の支持部51と吐出部41との間隔よりも広い。支持部50と吐出部41とが向き合う方向を高さ方向とすれば、第2の支持部52は、第1の支持部51よりも低くなっていると言える。このため、支持部50と吐出部41とが向き合う方向において、支持部50側から吐出部41側に向かって凸に湾曲する媒体Mの一部が第2の支持部52に落ち込むことで、支持部50における媒体Mの浮き上がりが小さくなる。したがって、媒体Mが吐出部41や保持部に接触するおそれを低減することができる。
次に、図3を参照して、押さえ機構100について説明する。
図3に示すように、押さえ機構100は、幅方向Xを長手方向とする伝達軸101と、正転及び逆転可能なモーター102と、モーター102の出力軸と伝達軸101とを駆動連結する減速機103と、媒体Mを押さえる複数の押さえユニット110と、を備えている。
図3に示すように、モーター102及び減速機103は、支持部50よりも幅方向Xにおける一端側(図3では左下側)に設けられている。また、減速機103は、伝達軸101の幅方向Xにおける一端と連結されている。こうして、モーター102の出力軸が正転する際には伝達軸101が第1の回転方向R1に回転され、モーター102の出力軸が逆転する際には伝達軸101が第1の回転方向R1とは逆方向の第2の回転方向R2に回転される。
図3及び図4に示すように、押さえユニット110は、印刷部40よりも搬送方向Fにおいて下流側の位置であって、支持部50よりも鉛直上方となる位置に設けられている。また、押さえユニット110は、幅方向Xに並ぶように複数設けられることで、幅方向Xにおいて支持部50に対応する長さを有している。
また、図3及び図4に示すように、押さえユニット110は、搬送方向Fにおける下流側に進むに連れて支持部50から離れる方向に向かう案内面121を有する支持フレーム120と、支持フレーム120に対して案内面121に沿うようにスライド移動する移動体130と、伝達軸101とともに一体回転するレバー140と、を備えている。
図3及び図4に示すように、支持フレーム120は、幅方向Xにおける両端部に、案内面121と交差(直交)するように上方に屈曲した屈曲部122を有している。支持フレーム120は、屈曲部122を介して印刷装置10のフレーム(不図示)に固定されている。また、屈曲部122には、当該屈曲部122同士が向かい合う方向(幅方向X)に突出するように凸部123が設けられている。
図3及び図4に示すように、移動体130は、支持フレーム120の案内面121に重なるように設けられるスライダー151と、スライダー151の先端に支持されるローラー152と、を備えている。また、移動体130は、幅方向Xに対をなすようにスライダー151の両側に設けられるレール153と、幅方向Xに対をなすようにスライダー151の両側に設けられる箱体160と、を備えている。
なお、以降の説明では、移動体130が案内面121に沿って移動する方向を「スライド方向S」とも言う。また、スライド方向Sにおいて、支持部50(第2の支持部52)に近付く方向をスライド方向+Sとし、支持部50(第2の支持部52)から離れる方向をスライド方向−Sとする。なお、スライド方向Sは、幅方向Xと交差(直交)する方向であって、前後方向Y(搬送方向F)及び上下方向Zと交差する方向である。
図3及び図4に示すように、スライダー151は、幅方向Xを長手方向としスライド方向Sを短手方向とする矩形板状をなしている。また、スライダー151の幅方向Xにおける長さは、支持フレーム120の屈曲部122同士の間をなす長さよりも短くなっている。こうして、スライダー151は、支持フレーム120の屈曲部122の間で、当該支持フレーム120の案内面121上に支持されている。
図3に示すように、ローラー152は、幅方向Xに所定の配置間隔Drをおいて複数設けられている。配置間隔Drとは、あるローラー152の幅方向Xにおける一方側の端部と、隣接するローラー152の幅方向Xにおける一方側の端部と、の間隔である。
図4に示すように、ローラー152は、搬送方向Fに搬送される媒体Mに接触することで、幅方向Xを回転軸として従動回転可能とされている。また、ローラー152は、搬送される媒体Mを支持部50に向かって押さえることで、当該媒体Mの支持部50の浮き上がりを抑制する。こうした点で、本実施形態では、ローラー152が「押さえ部」の一例に相当する。言い換えれば、本実施形態において、押さえ部は、回転可能なローラー152である。
因みに、図4に示すように、ローラー152は、搬送される媒体Mに接触することで回転する際に、当該媒体Mに対する接触面積が小さくなるように、側面視したときに略星型をなすスターホイールとされている。このため、ローラー152の幅方向Xにおける厚みは、上記接触面積が小さくなるように、薄いことが望ましい。なお、詳しくは後述するが、幅方向Xにおける複数のローラー152の配置間隔Drは、印刷装置10が印刷対象とする媒体Mの性質に基づいて決められている。
図3及び図4に示すように、レール153は、スライド方向Sを長手方向とする四角棒状をなし、スライダー151の幅方向Xにおける両側に固定配置されている。また、図4に示すように、レール153において、支持フレーム120の屈曲部122に向き合う面には、当該レール153の長手方向に亘って凹状の摺動溝154が設けられている。摺動溝154は、屈曲部122からレール153に向かって突出する凸部123と係合している。こうして、レール153は、摺動溝154を介して凸部123と摺動することで、支持フレーム120に対してスライド方向Sに移動する。
また、摺動溝154のスライド方向−Sの端面は、レール153の支持フレーム120に対する移動を規制する規制面155となっている。すなわち、レール153がスライド方向+Sに移動するときに、摺動溝154の規制面155が凸部123に接触すると、レール153のスライド方向+Sへの移動が規制される。
図4に示すように、箱体160は、上部が開口となり、底を有する箱状をなしている。箱体160は、幅方向Xにおいてレール153と隣り合うように、開口を上方に向けた状態でスライダー151に固定配置されている。箱体160のスライド方向+Sの内壁には、ばね座161が形成されている。
また、箱体160の内部には、スライド方向Sにおいてレバー140の先端前側と向き合うように設けられる押圧部162と、一端が押圧部162に係合し、他端がばね座161に係合するコイルばね163と、が設けられている。コイルばね163は、押圧部162のスライド方向+Sへの変位に伴って圧縮可能とされている。一方、箱体160のスライド方向−S側の内壁には、レバー140の先端後側と向き合うように押圧面164が形成されている。
また、箱体160において、押圧部162は、レバー140が第1の回転方向R1に回転するときに当該レバー140に押圧され、押圧面164は、レバー140が第2の回転方向R2に回転するときに当該レバー140に押圧される。言い換えれば、レバー140が第1の回転方向R1に回転するときに、押圧部162がレバー140によって押圧され、レバー140が第2の回転方向R2に回転するときに、押圧面164がレバー140によって押圧される。
そして、図4に示すように、押さえユニット110は、モーター102の駆動により伝達軸101及びレバー140を第1の回転方向R1に回転させることで、媒体Mを第2の支持部52に向けて押さえることのできる位置にローラー152を配置させる。また、押さえユニット110は、モーター102の駆動により伝達軸101及びレバー140を第2の回転方向R2に回転させることで、媒体Mを押さえない位置にローラー152を配置させる。
以降の説明では、図4に一点鎖線で示すように、媒体Mを第2の支持部52に向けて押さえることのできるときのローラー152の位置を「第1の位置P1」とも言い、ローラー152が第1の位置P1に配置されるときのレバー140の角度を「第1の角度A1」とも言う。また、図4に実線で示すように、媒体Mを押さえることのできないときのローラー152の位置を「第2の位置P2」とも言い、ローラー152が第2の位置P2に配置されるときのレバー140の角度を「第2の角度A2」とも言う。本実施形態において、移動体130(ローラー152)は、モーター102の駆動により、第1の位置P1と第2の位置P2との間を変位(スライド移動)する。
なお、第1の位置P1は、ローラー152が支持部50(第2の支持部52)に支持された媒体Mに接触可能な位置であり、第2の位置P2は、ローラー152が支持部50(第2の支持部52)に支持された媒体Mに接触しない位置でもある。
また、第1の位置P1は、キャリッジ42と支持部50との間の領域内の位置であり、第2の位置P2は、キャリッジ42と支持部50との間の領域外の位置である。さらに、第1の位置P1は、キャリッジ42と第2の支持部52との間の領域内の位置でもある。
ここで、「キャリッジ42と支持部50との間の領域」とは、側断面から見た場合に、キャリッジ42と支持部50とに挟まれる領域のことである。図2に、第1の境界E1と第2の境界E2とを用いて、「キャリッジ42と支持部50との間の領域」を示している。第1の境界E1は、キャリッジ42の搬送方向Fの上流側の端部から、キャリッジ42と支持部50とが向き合う方向(ここでは上下方向Z)に沿って支持部50側へと延びる仮想的な線である。第2の境界E2は、キャリッジ42の搬送方向Fの下流側の端部から、キャリッジ42と支持部50とが向き合う方向(ここでは上下方向Z)に沿って支持部50側へと延びる仮想的な線である。
第1の境界E1及び第2の境界E2は、キャリッジ42の端部の対向位置に支持部50が有る場合は支持部50に突き当たるまで延びるものとし、キャリッジ42の端部の対向位置に支持部50が無い場合は、支持部50の支持面の高さまで延びるものとする。第1の境界E1及び第2の境界E2は、幅方向Xにおいて、キャリッジ42の移動範囲に対応するだけの幅を有する。そして、第1の境界E1と第2の境界E2とに挟まれる領域が、「キャリッジ42と支持部50との間の領域」である。キャリッジ42は吐出部41を保持する保持部の一例であることから、「キャリッジ42と支持部50との間の領域」は、「保持部と支持部50との間の領域」であると言える。
また、本実施形態では、第2の位置P2は、搬送方向Fにおいて第1の位置P1よりも下流側となる位置であり、吐出部41と支持部50とが向き合う方向(上下方向Z)において、第1の位置P1よりも支持部50から離れた位置である。まとめると、液体吐出装置は、媒体Mを支持部50に向けて押さえる第1の位置P1と、媒体Mを押さえない第2の位置P2と、に変位可能な押さえ部を備えている。そして、押さえ部は、第1の位置P1において保持部と支持部50との間の領域内に位置し、第2の位置P2において保持部と支持部50との間の領域外に位置する。媒体Mを押さえる場合には押さえ部を保持部と支持部50との間の領域内に位置する第1の位置P1に位置させることで、液体が吐出された媒体Mを吐出部41の近くで押さえることができる。また、媒体Mを押さえない場合には押さえ部を保持部と支持部50との間の領域外に位置する第2の位置P2に位置させることで、当該第2の位置P2に配置された押さえ部が吐出部41や保持部に接触するおそれを低減することができる。
本実施形態において、押さえ部は、第1の位置P1と第2の位置P2との間をスライド移動する構成である。これにより、押さえ部の移動領域を比較的小さくすることができる。
また、図4に示すように、押さえ部は、第1の位置P1から第2の位置P2に変位する際、支持部50と吐出部41とが向き合う方向に対して斜め方向に移動する。押さえ部が第1の位置P1から第2の位置P2に移動する際は、押さえ部は支持部50から離れるように移動することになる。このとき、支持部50と吐出部41とが向き合う方向に沿う方向に押さえ部を移動させると、支持部50から離れるように移動する押さえ部が吐出部41や保持部に接近し、吐出部41や保持部に接触しやすくなる。本実施形態のように、押さえ部が第1の位置P1から第2の位置P2に変位する際に、支持部50と吐出部41とが向き合う方向に対して斜め方向に移動させることで、支持部50から離れるように押さえ部が移動する場合でも、吐出部41や保持部に接近しにくくなる。したがって、押さえ部が第2の位置P2に位置するときに、吐出部41や保持部に接触することを好適に抑制することができる。
また、上述したように、押さえ部は、第1の位置P1において第2の支持部52に向けて媒体Mを押さえる構成となっている。この構成により、第1の支持部51よりも低くなっている第2の支持部52に向けて媒体Mを押さえることとなるため、支持部50からの媒体Mの浮き上がりをより抑制することができる。したがって、支持部50に支持された媒体Mが吐出部41やキャリッジ42に接触するおそれをさらに低減することができる。
印刷装置10の制御部60は、印刷装置10に投入された印刷ジョブに基づいて、印刷装置10の各種構成を制御する。例えば、制御部60は、搬送部30の駆動を制御することで、媒体Mを搬送方向Fに所定量だけ搬送する搬送動作を行わせたり、印刷部40の駆動を制御することで、キャリッジ42を幅方向Xに移動させつつ吐出部41からインクを吐出させて1パス分の印刷を行う印刷動作を行わせたりする。また、制御部60は、印刷対象となる媒体Mの種類に基づいて、押さえ機構100の状態、すなわち押さえ機構100のローラー152の配置を変更させる。
ところで、本実施形態のような印刷装置10では、種類の異なる媒体Mを印刷対象とすることが一般的である。例えば、本実施形態の印刷装置10が印刷対象とする媒体M(用紙)には、光沢の弱いマット紙と光沢の強い光沢紙とが含まれる。
ここで、マット紙は、例えば基材(ベース)が紙でできており、インクが吐出されたときに当該インクが基材に染み込みやすい。このため、マット紙は、インクが吐出されたときに、幅方向Xへの波打ち現象(以下、「コックリング」とも言う。)が生じやすく、支持部50からの浮き上がりが大きくなりやすい。
これに対し、光沢紙は、例えば基材が樹脂でできており、インクが吐出されたときに当該インクが基材に染み込みにくい。このため、光沢紙は、インクが吐出されたときに、コックリングが生じにくく、支持部50からの浮き上がりが小さくなりやすい。
また、マット紙と光沢紙とは、媒体Mの表層(コート層)を構成する材料が異なるために耐擦性が異なる。すなわち、画像が印刷されたマット紙を支持部50に向かってローラー152で押さえた場合には当該マット紙(画像)にローラー152の痕が付きにくく、画像が印刷された光沢紙を支持部50に向かってローラー152で押さえた場合には当該光沢紙(画像)にローラー152の痕が付きやすい。
こうした点から、マット紙のように、インクが染み込みやすく支持部50から浮き上がりやすい一方で、ローラー152で押さえたとしても痕が付きにくい媒体Mに印刷を行う場合には、制御部60は、ローラー152を第1の位置P1に配置させて媒体Mの浮き上がりを抑制することとした。また、光沢紙のように、インクが染み込みにくく支持部50から浮き上がりにくい一方で、ローラー152で押さえると痕が付きやすい媒体Mに印刷を行う場合には、制御部60は、ローラー152を第2の位置P2に配置させて、媒体Mとローラー152との不要な接触を抑制することとした。
詳しくは、本実施形態の印刷装置10では、印刷装置10に対して印刷ジョブが投入される際に、印刷対象となる媒体Mの種類をユーザーに入力させる。そして、印刷装置10の制御部60が、ユーザーから入力された媒体Mの情報に基づいて、ローラー152で押さえる必要があるか否かを判定し、押さえ機構100のローラー152の配置を決定する。つまり、液体吐出装置は、媒体Mの種類に応じて、押さえ部を第1の位置P1とするか第2の位置P2とするかを決定する制御部60を備えている。この動作のため、制御部60は、予め媒体Mの種類に応じて、ローラー152で押さえる必要が有るか否かを示すマップやテーブルを記憶しておくことが望ましい。
本実施形態では、媒体Mの種類がマット紙か光沢紙かで、媒体Mをローラー152で押さえる必要があるか否かを判定している。しかし、他の要素に基づいて、媒体Mをローラー152で押さえる必要があるか否かを判定してもよい。例えば、媒体Mの厚さ、媒体Mの素材(紙、樹脂、布等)等に基づいて、媒体Mをローラー152で押さえる必要があるか否かを判定してもよい。
また、本実施形態の印刷装置10が印刷対象とする媒体Mのうち、コックリングが生じやすい媒体M(例えばマット紙)の全域に亘ってインクが吐出されることで当該媒体Mが幅方向Xに波打つ周期を「波打ち周期Pw」としたとする。すなわち、波打ち周期Pwとは、媒体Mがコックリングしたときの幅方向Xにおける山と谷とが繰り返される1周期である。
ここで、幅方向Xにおける複数のローラー152の配置間隔Drを波打ち周期Pw以上とする場合には、媒体Mが波打つ際の谷の部分しか押さえることができなくなる場合がある。波打ちの谷の部分とは、支持部50に向かって凸となっている部分(波打ちの山の頂上に対して凹になっている部分)であり、当該部分を押さえたとしても媒体Mの浮き上がりを抑制することができない部分である。そこで、本実施形態では、媒体Mが波打つ際の山の部分(キャリッジ42に向かって凸となっている部分であり、波打ちの谷の底に対して凸になっている部分)を押さえることができるように、幅方向Xにおける複数のローラー152の配置間隔Drを波打ち周期Pw未満とした。
換言すれば、媒体Mに液体が吐出されることで、媒体Mの幅方向Xに媒体Mが波打つときの周期を波打ち周期Pwとしたとき、ローラー152は、幅方向Xに並ぶように複数設けられ、複数のローラー152の配置間隔Drは、波打ち周期Pwよりも狭い間隔である。これにより、波打ち現象が生じた媒体Mの支持部50からの浮き上がりを効果的に抑制することができる。
さらに、幅方向Xにおける複数のローラー152の配置間隔Drと、媒体Mの第2の支持部52に対する浮き上がり量との関係を評価した実験によれば、幅方向Xにおけるローラー152の配置間隔Drを波打ち周期Pwの3分の1以下とすることが望ましい。これによれば、第2の支持部52に対する媒体Mの浮き上がり量が小さくなり、当該媒体Mがキャリッジ42や吐出部41に接触することがほぼ抑制されるためである。
その一方で、ローラー152の配置間隔Drの最小値は、隣り合うローラー152の側面同士が接するときの配置間隔(=ローラー152の厚み)であるとする。すなわち、ローラー152の配置間隔Drが最小値である場合には、複数のローラー152が幅方向Xに密着した状態で並ぶこととなる。
因みに、媒体Mの全域に亘ってインクが吐出された条件下での波打ち周期Pwを基準として、ローラー152の配置間隔Drを決定したのは、当該条件が、媒体Mが吸収することになる単位面積当たりの水分量が最も多くなるためである。すなわち、当該条件下で発生するコックリングにおいて、媒体Mの波打ちの高さ(振幅)が最も高くなりやすく、媒体Mの波打ち周期Pwが最も短くなりやすいためである。
また、媒体Mにコックリングが発生する場合には、当該媒体Mを幅方向Xから見たときに、山状をなす媒体Mの浮き上がりが支持部50において発生する。なお、当該山状をなす媒体Mの浮き上がりは、媒体Mを吸着可能な第1の支持部51では発生しにくく、媒体Mを吸着しない第2の支持部52で発生しやすい。このため、第2の支持部52において、媒体Mを吸着可能とすれば、上記浮き上がりが第2の支持部52で発生することを抑制することもできるが、この場合には、搬送抵抗の増大により搬送部30による媒体Mの円滑な搬送が困難となりやすい。
したがって、本実施形態のように、第2の支持部52に向けてローラー152で媒体Mを押さえる構成とすることにより、媒体Mが浮き上がりやすい場所において、好適に媒体Mを押さえることができる。
次に、図3〜図6を参照して、本実施形態の印刷装置10の作用について説明する。
さて、図3及び図4に示すように、本実施形態の印刷装置10において、コックリングが生じにくい媒体M(例えば光沢紙)に対して印刷を行う場合には、押さえ機構100のローラー152が第2の位置P2に配置される。すなわち、図4に示すように、モーター102の駆動により伝達軸101及び当該伝達軸101に連結されるレバー140が第2の回転方向R2に回転される。すると、レバー140が箱体160の押圧面164を押圧することで、移動体130に対してスライド方向−Sに力が作用する。
その結果、レール153が摺動溝154を介して支持フレーム120の屈曲部122に設けられた凸部123と摺動し、移動体130がスライド方向−Sに変位する。そして、レバー140の回転角度が第2の角度A2となることで、押さえ機構100のローラー152が第2の位置P2に配置される。すなわち、ローラー152は、幅方向Xにおけるキャリッジ42の往復移動領域と第2の支持部52との間の領域外に配置される。
こうして、第2の位置P2にローラー152が配置されると、給送部20から繰り出された媒体Mが、搬送部30によって支持部50上に搬送される。ここで、搬送部30によって搬送される媒体Mは、第1の支持部51上を搬送された後に、第1の支持部51よりも低い第2の支持部52上を搬送される。
このため、ロール体Rに対する巻き癖の付いた媒体M、すなわち、支持部50において吐出部41に向かって凸に湾曲する媒体Mが当該支持部50上を搬送される場合には、図4において一点鎖線で示すように、媒体Mの先端が第2の支持部52に達したときに当該第2の支持部52に落ち込むこととなる。このため、媒体Mが第2の支持部52に落ち込む分、媒体Mの搬送を開始する当初において、支持部50からの媒体Mの浮き上がりが小さくなる。
そして、印刷を行うことができる位置まで媒体Mが搬送されると、吐出部41による印刷動作と搬送部30による搬送動作とが交互に行われることで、第1の支持部51に吸着された媒体Mに印刷が行われる。ここで、ローラー152は第2の位置P2に配置されているため、当該ローラー152が印刷済みの媒体Mに接触することが抑制され、媒体M(光沢紙)の表面にローラー152の痕が付くことが抑制される。
また、第2の位置P2に配置されるローラー152は、幅方向Xにおけるキャリッジ42の往復移動領域よりも搬送方向Fにおいて下流側に配置されるため、当該ローラー152が、印刷動作を行うために幅方向Xに往復移動するキャリッジ42に接触することが抑制される。
一方、図5及び図6に示すように、本実施形態の印刷装置10において、コックリングが生じやすい媒体M(例えばマット紙)に対して印刷を行う場合には、押さえ機構100のローラー152が第1の位置P1に配置される。すなわち、図6に示すように、モーター102の駆動により伝達軸101及び当該伝達軸101に連結されるレバー140が第1の回転方向R1に回転される。すると、レバー140が箱体160の内部の押圧部162を押圧することで、コイルばね163が僅かに圧縮されるとともに、移動体130に対してスライド方向+Sに力が作用する。
その結果、レール153が摺動溝154を介して支持フレーム120の屈曲部122に設けられた凸部123と摺動し、移動体130がスライド方向+Sに変位する。そして、レバー140の回転角度が第1の角度A1となると、レール153の摺動溝154の規制面155と支持フレーム120の凸部123とが接触することで、移動体130のスライド方向+Sへの変位が規制される。
こうして、押さえ機構100のローラー152が第1の位置P1に配置される。すなわち、ローラー152は、幅方向Xにおけるキャリッジ42の往復移動領域と第2の支持部52との間の領域内に配置される。
そして、印刷を行うことができる位置まで媒体Mが搬送されると、吐出部41による印刷動作と搬送部30による搬送動作とが交互に行われることで、第1の支持部51に吸着された媒体Mに印刷が行われる。その結果、媒体Mにコックリングが生じることで、媒体Mを吸着しない第2の支持部52から媒体Mが浮き上がろうとするが、当該媒体Mは、第1の位置P1に配置されたローラー152によって押さえられる。こうして、第2の支持部52から媒体Mが浮き上がることが抑制される。
また、第1の位置P1に配置されるローラー152は、搬送方向Fにおいて吐出部41に近い位置で媒体Mの浮き上がりを抑制するため、第1の支持部51の搬送方向Fにおける下流部位から媒体Mが浮き上がることも抑制される。その結果、印刷済みの媒体Mが、幅方向Xに往復移動するキャリッジ42や、当該キャリッジ42に支持される吐出部41に接触することが抑制される。
ところで、図6に示すように、本実施形態では、レール153の摺動溝154の規制面155と支持フレーム120の凸部123とが接触した状態から、レバー140を第1の回転方向R1にさらに回転させても、コイルばね163が圧縮するだけで、移動体130がスライド方向+Sに変位しない。言い換えると、レバー140(伝達軸101)の回転角度を第1の角度A1以上の角度とすれば、ローラー152を第1の位置P1に配置できる。
これに対し、ローラー152を第1の位置P1に配置できるレバー140の回転角度が第1の角度A1だけである場合(コイルばね163を設けない場合)には、それぞれの押さえユニット110におけるレバー140の第1の角度A1に、部品精度や組立精度に起因するばらつきがあると、次のような問題が生じるおそれがある。すなわち、一の押さえユニット110のローラー152を第1の位置P1に配置すべく、伝達軸101を回転させても、他の押さえユニット110のローラー152を第1の位置P1に配置できないおそれがある。
この点、本実施形態によれば、全ての押さえユニット110のレバー140の回転角度が第1の角度A1以上となるように、伝達軸101を第1の回転方向R1に回転させることで、全ての押さえユニット110のローラー152が第1の位置P1に配置される。すなわち、複数の押さえユニット110のローラー152を第1の位置P1に配置できる第1の角度A1にばらつきがあっても、当該ばらつきをコイルばね163の圧縮変形によって吸収することができる。
また、本実施形態に係る媒体押さえ方法についてまとめると、次のようになる。媒体Mを支持する支持部50と、支持部50に支持された媒体Mに液体を吐出する吐出部41と、吐出部41を保持する保持部と、媒体Mを支持部50に向けて押さえることが可能な押さえ部と、を備えた液体吐出装置における媒体押さえ方法であって、媒体Mを押さえる場合には押さえ部を保持部と支持部50との間の領域内の位置である第1の位置P1に位置させ、媒体Mを押さえない場合には押さえ部を保持部と支持部50との間の領域外の位置である第2の位置P2に位置させる媒体押さえ方法である。この媒体押さえ方法によれば、媒体Mを押さえる場合には押さえ部を保持部と支持部50との間の領域内に位置する第1の位置P1に位置させることで、液体が吐出された媒体Mを吐出部41の近くで押さえることができる。また、媒体Mを押さえない場合には押さえ部を保持部と支持部50との間の領域外に位置する第2の位置P2に位置させることで、当該第2の位置P2に配置された押さえ部が吐出部41や保持部に接触するおそれを低減することができる。
本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)例えば、マット紙に印刷を行う場合など、インクが吐出された媒体Mの支持部50からの浮き上がりを抑制する必要がある場合には、ローラー152を第1の位置P1に配置することとした。一方、光沢紙に印刷を行う場合など、インクが吐出された媒体Mの支持部50からの浮き上がりを抑制する必要がない場合には、ローラー152を第2の位置P2に配置することとした。
ここで、第1の位置P1は、キャリッジ42と支持部50との間の領域内に位置するため、当該第1の位置P1に配置されたローラー152は、インクが吐出された媒体Mを吐出部41の近くで押さえることができる。このため、支持部50からの媒体Mの浮き上がりを抑制することができる。また、第2の位置P2は、キャリッジ42と支持部50との間の領域外に位置するため、当該第2の位置P2に配置されたローラー152や当該ローラー152を先端に支持するスライダー151が吐出部41やキャリッジ42に接触するおそれを低減することができる。
(2)ローラー152が第1の位置P1と第2の位置P2との間を移動する構成を採用する場合、第1の位置P1と第2の位置P2との間にローラー152の移動を妨げる部材構成を設けることは避けることが望ましい。この点、本実施形態によれば、ローラー152が第1の位置P1と第2の位置P2との間でスライド移動するため、例えば、ローラー152が第1の位置P1と第2の位置P2との間で回転移動する場合などに比較して、ローラー152の移動領域が小さくなりやすい。したがって、ローラー152の移動領域を避けて他の部材構成を配置するときの配置の自由度を高めることができる。
(3)ローラー152は、第1の位置P1から第2の位置P2に移動する際に、搬送方向Fにおいて下流側に向かうに連れて支持部50から離れるように移動する。したがって、ローラー152が第1の位置P1から第2の位置P2に移動する際に、単に搬送方向Fにおいて下流側に移動するだけの場合に比較して、ローラー152を媒体Mから遠ざけることができる。このため、第2の位置P2に配置されたローラー152と媒体Mとの不要な接触を抑制することができる。
(4)制御部60により、インクが吐出されることで支持部50から浮き上がりやすい媒体Mに印刷を行う場合にはローラー152は第1の位置P1に配置され、インクが吐出されても支持部50から浮き上がりにくい媒体Mに印刷を行う場合にはローラー152は第2の位置P2に配置される。すなわち、媒体Mの種類に応じて、ローラー152の配置を適切に切り替えることができる。
(5)上下方向Zにおいて、第2の支持部52を第1の支持部51よりも低くした。このため、支持部50から吐出部41に向かって凸に湾曲する媒体Mの搬送が開始される当初において、当該媒体Mの先端が第2の支持部52に落ち込むことで、支持部50における媒体Mの浮き上がりが小さくなる。したがって、媒体Mの搬送が開始される当初において、媒体Mが吐出部41やキャリッジ42に接触するおそれを低減することができる。
(6)第1の位置P1に配置されたローラー152により、媒体Mを第1の支持部51よりも低く設けられた第2の支持部52に向けて押さえることとした。このため、第2の支持部52を第1の支持部51と同じ高さとした場合に比較して、支持部50からの媒体Mの浮き上がりをより抑制することができる。したがって、支持部50に支持された媒体Mが吐出部41やキャリッジ42に接触するおそれをさらに低減することができる。
(7)ローラー152が板状をなす押さえ板である場合など、ローラー152が搬送される媒体Mに接触しても回転しない構成を採用する場合には、ローラー152とインクが吐出された媒体Mとの擦れにより、当該媒体Mに痕が付くことがある。この点、上記実施形態では、搬送される媒体Mに接触することで回転するローラー152によって媒体を押さえるため、ローラー152と媒体Mとの擦れが生じにくく、上記事態の発生を抑制することができる。
(8)複数のローラー152の配置間隔Drを波打ち周期Pw未満とするため、媒体Mが波打つ際の山の部分(吐出部41に向かって凸になっている部分)を押さえやすくすることができる。したがって、コックリング(波打ち現象)が生じた媒体Mの支持部50からの浮き上がりを効果的に抑制することができる。
(9)移動体130のスライド方向Sにおける移動領域と、キャリッジ42の幅方向Xにおける移動領域とが重複していないため、キャリッジ42が支持部50と対向している状態で、移動体130の配置を変更しても移動体130とキャリッジ42とが接触することを抑制することができる。すなわち、移動体130とキャリッジ42とが接触することを防止することができる。
(10)押さえ機構100を、複数の押さえユニット110を幅方向Xに並べて設けることで構成した。このため、例えば、幅方向Xにおける支持部50の長さが異なる印刷装置10の製造時には、幅方向Xに並べて設ける押さえユニット110の数を変更するだけでよい。すなわち、本実施形態の押さえ機構100によれば、幅方向Xにおいて、支持部50長さに応じて、押さえ機構100の長さを容易に変更することができる。
なお、上記実施形態は以下に示すように変更してもよい。
・上記実施形態では、移動体130がスライド移動することで、ローラー152を第1の位置P1又は第2の位置P2に配置することとしたが、そうでなくてもよい。例えば、移動体130が幅方向Xを回転軸として回転移動することで、ローラー152を第1の位置P1及び第2の位置P2に配置させてもよい。この場合、キャリッジ42が支持部50と対向しない位置(ホーム位置)に配置されているときに移動体130が回転移動させることが望ましい。
・第2の位置P2は、キャリッジ42の幅方向Xにおける移動領域と第2の支持部52との間の領域外に位置すれば、キャリッジ42の幅方向Xにおける移動領域の搬送方向Fにおいて下流側に位置しなくてもよい。例えば、第2の位置P2は、キャリッジ42の幅方向Xにおける移動領域の上方に位置させてもよい。
・吐出部41と支持部50とが向き合う方向(上下方向Z)において、第2の位置P2を第1の位置P1と同じ高さにしてもよい。すなわち、ローラー152は、第1の位置P1と第2の位置P2との間を変位する際に、上下方向Zにおける位置を変化させることなく、搬送方向Fにおける位置のみを変化させるようにしてもよい。
・第2の支持部52の第2の支持面54に吸引孔57を設け、第2の支持面54に媒体Mを吸着可能としてもよい。これによれば、第2の支持部52からの媒体Mの浮き上がりをさらに抑制することができる。
・第1の支持部51の第1の支持面53に吸引孔57を設けなくてもよい。すなわち、第1の支持面53に媒体Mを吸着可能としなくてもよい。この場合であっても、押さえ機構100により、支持部50から媒体Mが浮き上がることを抑制することができる。
・吐出部41と支持部50とが向き合う方向(上下方向Z)において、吐出部41と第2の支持部52との間隔は、吐出部41と第1の支持部51との間隔と等しくてもよいし、吐出部41と第1の支持部51との間隔未満であってもよい。
・制御部60は、印刷装置10のユーザーからの操作によって、ローラー152の配置を変更してもよい。
・印刷装置10の制御部60は、印刷ジョブの内容に基づいて押さえ機構100のローラー152の配置を変更してもよい。すなわち、制御部60は、媒体Mの単位面積当たりに吐出するインク量が規定値以上である場合には、押さえ機構100のローラー152を第1の位置P1に配置させてもよい。また、制御部60は、媒体Mの単位面積当たりに吐出するインク量が規定値未満である場合には、押さえ機構100のローラー152を第2の位置P2に配置させてもよい。ここで、規定値とは、予め実験などで求めることが望ましい。具体的には、規定値は、媒体Mの単位面積当たりに吐出するインク量を徐々に増大しつつ、ローラー152で押さえる必要が生じたときの当該インク量とすればよい。
・ローラー152は、スターホイールでなくてもよい。例えば、幅方向Xを軸方向とする円柱状をなすローラーであってもよい。また、幅方向Xにおける長さが支持部50と等しい単一のローラーであってもよい。
・押さえ機構100は、ローラー152を備えなくてもよい。この場合、スライダー151の先端部が媒体Mに接触することで、当該媒体Mの第2の支持部52からの浮き上がりを抑制することとなる。また、この場合には、スライダー151の先端部が「押さえ部」の一例に相当する。
・ローラー152の幅方向Xにおける配置間隔Drは、波打ち周期Pwと等しい間隔であってもよいし、波打ち周期Pwよりも広い間隔であってもよい。
・ローラー152の幅方向Xにおける配置間隔Drは、媒体Mの性質(媒体Mの全域に亘ってインクを吐出したときの波打ち周期Pw)と関係のない間隔としてもよい。また、当該配置間隔Drは、一定間隔であってもよいし、不定間隔であってもよい。
・押さえ機構100のローラー152が第1の位置P1に配置されたときに、ローラー152の回転中心がキャリッジ42と第2の支持部52との間の領域内に位置していれば、ローラー152の一部がキャリッジ42と第2の支持部52との間の領域外に飛び出していてもよい。ローラー152が第2の位置P2に配置されたときに、ローラー152の回転中心がキャリッジ42と第2の支持部52との間の領域外に位置していれば、ローラー152の一部がキャリッジ42と第2の支持部52との間の領域内に飛び出していてもよい。
・印刷部40がキャリッジ42を備えず、媒体Mの幅全体と対応した長尺状の固定された印刷ヘッドを備える、いわゆるラインタイプの印刷装置10に変更してもよい。この場合の印刷ヘッドは、ノズルが形成された複数の単位ヘッドを並列配置することによって印刷範囲が媒体Mの幅全体に亘るようにしてもよいし、単一の長尺ヘッドに媒体Mの幅全体に亘るように多数のノズルを配置することによって、印刷範囲が媒体Mの幅全体に亘るようにしてもよい。この場合であっても、本実施形態の押さえ機構100によれば、ローラー152が第2の位置P2に配置されたときに、単位ヘッド及び長尺ヘッド並びにこれらのヘッドを保持する保持部に当該ローラー152が接触することを抑制することができる。
・印刷に用いられる記録材は、インク以外の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して吐出できる固体を含む)ものであってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を吐出して記録を行う構成にしてもよい。
また、印刷装置10は、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を吐出する流状体吐出装置、トナーなどの粉体(粉粒体)を例とする固体を吐出する粉粒体吐出装置(例えばトナージェット式記録装置)であってもよい。なお、本明細書において「流体」とは、気体のみからなる流体を含まない概念であり、流体には、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体、粉粒体(粒体、粉体を含む)などが含まれる。
10…印刷装置、11…脚台、12…筐体、13…給送口、14…操作部、15…排出口、20…給送部、21…保持ユニット、30…搬送部、31〜33…搬送ローラー、40…印刷部、41…吐出部、42…キャリッジ(保持部の一例)、43…支持軸、50…支持部、51…第1の支持部、52…第2の支持部、53…第1の支持面、54…第2の支持面、55…減圧室、56…減圧部、57…吸引孔、60…制御部、100…押さえ機構、101…伝達軸、102…モーター、103…減速機、110…押さえユニット、120…支持フレーム、121…案内面、122…屈曲部、123…凸部、130…移動体、140…レバー、151…スライダー、152…ローラー(押さえ部の一例)、153…レール、154…摺動溝、155…規制面、160…箱体、161…ばね座、162…押圧部、163…コイルばね、164…押圧面、F…搬送方向、M…媒体、R…ロール体、S(+S,−S)…スライド方向、X…幅方向、Y…前後方向、Z…上下方向、A1…第1の角度、A2…第2の角度、E1…第1の境界、E2…第2の境界、Dr…配置間隔、P1…第1の位置、P2…第2の位置、R1…第1の回転方向、R2…第2の回転方向。

Claims (9)

  1. 媒体を支持する支持部と、
    前記支持部に支持された前記媒体に液体を吐出する吐出部と、
    前記吐出部を保持する保持部と、
    前記媒体を前記支持部に向けて押さえる第1の位置と、前記媒体を押さえない第2の位置と、に変位可能な押さえ部と、を備え、
    前記押さえ部は、前記第1の位置において前記保持部と前記支持部とに挟まれ、且つ第1の境界と第2の境界とに挟まれる領域内に位置し、前記第2の位置において前記領域外に位置し、
    前記第1の境界は、前記媒体が搬送される搬送方向において前記保持部の上流側の端部から、前記保持部と前記支持部とが向き合う方向に沿って前記支持部側へと延びる仮想的な線であり、
    前記第2の境界は、前記搬送方向において前記保持部の下流側の端部から、前記保持部と前記支持部とが向き合う方向に沿って前記支持部側へと延びる仮想的な線であり、
    前記押さえ部の移動領域と前記保持部の移動領域とが重複しない
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記押さえ部は、前記第1の位置と前記第2の位置との間をスライド移動する
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置において、
    前記押さえ部は、前記第1の位置から前記第2の位置に変位する際、前記支持部と前記吐出部とが向き合う方向に対して斜め方向に移動する
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の液体吐出装置において、
    前記媒体の種類に応じて、前記押さえ部を前記第1の位置とするか前記第2の位置とするかを決定する制御部を備える
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の液体吐出装置において、
    前記支持部は、前記吐出部が液体を吐出する吐出範囲で前記媒体を支持する第1の支持部と、前記吐出範囲外で前記媒体を支持する第2の支持部と、を有し、
    前記支持部と前記吐出部とが向き合う方向において、前記第2の支持部と前記吐出部との間隔は、前記第1の支持部と前記吐出部との間隔よりも広い
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項5に記載の液体吐出装置において、
    前記押さえ部は、前記第1の位置において前記第2の支持部に向けて前記媒体を押さえる
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の液体吐出装置において、
    前記押さえ部は、回転可能なローラーである
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項7に記載の液体吐出装置において、
    前記媒体に液体が吐出されることで、前記媒体の幅方向に前記媒体が波打つときの周期を波打ち周期としたとき、
    前記ローラーは、前記幅方向に並ぶように複数設けられ、
    複数の前記ローラーの配置間隔は、前記波打ち周期よりも狭い間隔である
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  9. 媒体を支持する支持部と、前記支持部に支持された前記媒体に液体を吐出する吐出部と、前記吐出部を保持する保持部と、前記媒体を前記支持部に向けて押さえることが可能な押さえ部と、を備えた液体吐出装置における媒体押さえ方法であって、
    前記媒体を押さえる場合には前記押さえ部を前記保持部と前記支持部とに挟まれ、且つ第1の境界と第2の境界とに挟まれる領域内の位置である第1の位置に位置させ、前記媒体を押さえない場合には前記押さえ部を前記領域外の位置である第2の位置に位置させ
    前記第1の境界は、前記媒体が搬送される搬送方向において前記保持部の上流側の端部から、前記保持部と前記支持部とが向き合う方向に沿って前記支持部側へと延びる仮想的な線であり、
    前記第2の境界は、前記搬送方向において前記保持部の下流側の端部から、前記保持部と前記支持部とが向き合う方向に沿って前記支持部側へと延びる仮想的な線であり、
    前記押さえ部の移動領域と前記保持部の移動領域とが重複しない
    ことを特徴とする媒体押さえ方法。
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