JP2017170718A - 印刷装置 - Google Patents

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Naotoshi Yanagihira
尚寿 柳平
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Abstract

【課題】媒体の種類や印刷条件に関わらず、媒体のコックリングに伴う印刷不良の発生を抑制できる印刷装置を提供する。【解決手段】ベース部と、ベース部から突出する複数のリブ114と、を有し、複数のリブ114の先端で媒体を支持する支持部材110と、支持部材110が支持する媒体に印刷を行う印刷部と、隣り合うリブ114の間の空間であって、ベース部と印刷部との間の空間を収容空間111としたとき、当該収容空間111に配置され、媒体を支持可能な可動部材130と、を備え、可動部材130は、リブ114の突出方向において、リブ114よりも低く配置される第1状態と、第1状態であるときよりも高く配置される第2状態と、に変位する。【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットプリンターなどの印刷装置に関する。
従来から、支持部材に支持させた媒体に印刷ヘッドからインクを吐出することで、文字や画像の印刷を行う印刷装置が知られている。こうした印刷装置の中には、インクを吸収した媒体の波打ち現象(以下、「コックリング」とも言う。)によって、支持部材から媒体が浮き上がることを抑制するために、支持部材に複数のリブを設けるものがある。すなわち、インクを吸収することで膨張した媒体を隣り合うリブの間に落ち込ませることで、リブの先端から浮き上がった媒体が印刷ヘッドに接触することを抑制している。
また、支持部材に複数のリブを形成した印刷装置の中には、支持部材の幅方向における両端よりも僅かに内側のリブの高さを低くしたり、支持部材の幅方向における両端よりも僅かに内側の部分でリブの間隔を広くしたりすることで、支持部材に支持される媒体の幅方向における両端部の浮き上がりをより抑制するものがある(例えば、特許文献1)。
特開2006−143477号公報
ところで、支持部材上での媒体のコックリング態様は、媒体の種類や媒体に対するインクの吐出量などの印刷条件によって変化する。このため、上述したような印刷装置のように、支持部材の幅方向における両端よりも僅かに内側でリブの高さや間隔を変更するだけでは、様々なコックリング態様に対応できず、印刷不良が発生するおそれがある。例えば、媒体の種類や印刷条件によっては、支持部材のリブから浮き上がった媒体が印刷ヘッドに接触したり、媒体の姿勢が平面に近い姿勢から大きく変化する結果、本来とは異なる位置にインクが着弾することで印刷品質が低下したりするおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものである。その目的は、媒体の種類や印刷条件に関わらず、媒体のコックリングに伴う印刷不良の発生を抑制できる印刷装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する印刷装置は、ベース部と、前記ベース部から突出する複数の突出部と、を有し、複数の前記突出部の先端で媒体を支持する支持部材と、前記支持部材が支持する前記媒体に印刷を行う印刷部と、隣り合う前記突出部の間の空間であって、前記ベース部と前記印刷部との間の空間を収容空間としたとき、前記収容空間に配置され、前記媒体を支持可能な可動部材と、を備え、前記可動部材は、前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも低く配置される第1状態と、前記第1状態であるときよりも高く配置される第2状態と、に変位する。
上記構成によれば、コックリングが生じやすい条件で印刷を行う場合には、可動部材を第1状態に変位させることで、可動部材が媒体を支持できないようにしたり、突出部よりも低い位置で媒体を支持できるようにしたりする。このため、印刷が行われることで膨張した媒体が、隣り合う突出部の間の空間(収容空間)に落ち込むこととなる。こうして、膨張した媒体が支持部材から浮き上がることで印刷部に接触することを抑制できる。
また、コックリングが生じにくい条件で印刷を行う場合には、可動部材を第2状態に変位させることで、可動部材が第1状態であるときよりも高い位置で媒体を支持できるようにする。このため、媒体が収容空間に落ち込みにくく、平面に近い姿勢で支持できるため、印刷品質の低下を抑制できる。こうして、媒体の種類や媒体の印刷条件に関わらず、媒体のコックリングに伴う印刷品質の低下を抑制できる。
また、上記印刷装置において、前記可動部材は、前記第1状態及び前記第2状態のうち一方の状態から他方の状態に回転変位することが好ましい。
上記構成によれば、可動部材が回転することで、第1状態と第2状態とが切り替わるため、可動部材の状態の切り換えを簡易な構成で実現できる。
また、上記印刷装置において、前記可動部材は、前記収容空間において、一方側の前記突出部と他方側の前記突出部との中央を挟んだ両側に対をなすように配置され、前記第2状態であるときの前記可動部材の前記突出部側の端部を基端部とする一方、前記中央側の端部を先端部としたとき、前記可動部材は、前記第2状態であるときよりも前記第1状態であるときのほうが、前記先端部が前記突出方向において低く配置されるように、前記基端部を中心に回転変位することが好ましい。
上記構成によれば、1つの収容空間に配置された対をなす可動部材は、基端部を中心に回転することで、第1状態と第2状態とが切り換えられる。また、可動部材は、第1状態であるときには第2状態であるときよりも、先端部が低く配置される。このため、第1状態では、一方側の突出部及び他方側の突出部から中央側に向かって、突出方向における高さが次第に低くなるように、可動部材を配置できる。こうして、コックリングが生じた媒体の幅方向における波打ち態様に合わせて可動部材を配置できる点で、コックリングが発生した媒体の姿勢が安定するように当該媒体を支持することができる。
また、上記印刷装置において、前記可動部材は、前記突出方向において、前記第1状態であるときよりも高く配置され、前記第2状態であるときよりも低く配置される第3状態に変位することが好ましい。
上記構成によれば、可動部材を第1状態と第2状態との間の状態である第3状態とすることができる。このため、支持部材による媒体の支持態様を、媒体のコックリング態様に合わせて、より詳細に変更することができる。
また、上記印刷装置において、前記ベース部には、前記収容空間から気体を吸引する吸引孔が開口し、前記可動部材は、前記吸引孔を閉塞しないように、前記突出方向において、前記ベース部から間隔をおいて配置されることが好ましい。
上記構成によれば、可動部材は、ベース部から間隔をおいて配置されているため、第1状態とされる場合でも第2状態とされる場合でも、吸引孔を閉塞することが抑制される。このため、可動部材の状態に関わらず、吸引孔を介して収容空間から気体を吸引することで、媒体を支持部材に吸着させることができる。こうして、可動部材の状態に関わらず、より姿勢の安定した媒体に印刷を行うことができる。
第1実施形態の印刷装置の側面図。 第1実施形態の印刷装置の第2支持部の斜視図。 第1実施形態の第2支持部の部分平面図。 図3における4−4線矢視断面図。 図3における5−5線矢視断面図。 第1実施形態において可動部材が第1状態であるときの第2支持部の部分断面図。 第1実施形態において可動部材が第2状態であるときの第2支持部の部分断面図。 第2実施形態の印刷装置の第2支持部の斜視図。 第2実施形態の第2支持部の部分平面図。 第2実施形態において可動部材が第1状態であるときの第2支持部の部分断面図。 第2実施形態において可動部材が第2状態であるときの第2支持部の部分断面図。 第3実施形態の印刷装置の第2支持部の斜視図。 第3実施形態の第2支持部の部分平面図。 図13における14−14線矢視断面図。 図13における15−15線矢視断面図。 図13における16−16線矢視断面図。 第3実施形態において可動部材が第1状態であるときの第2支持部の部分断面図。 第3実施形態において可動部材が第2状態であるときの第2支持部の部分断面図。 第3実施形態において可動部材が第3状態であるときの第2支持部の部分断面図。 可動部材の第1変形例を示す斜視図。 可動部材の第2変形例を示す斜視図。 可動部材の第3変形例を示す斜視図。
(第1実施形態)
以下、印刷装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態の印刷装置は、用紙などの媒体にインクを吐出することで文字や画像を形成するインクジェットプリンターである。
図1に示すように、印刷装置10は、媒体Mを繰り出す繰出部20と、媒体Mを支持する支持部30と、媒体Mを搬送する搬送部40と、媒体Mに印刷を行う印刷ユニット50と、を備えている。
なお、以降の説明では、印刷装置10の幅方向を「幅方向X」とし、印刷装置10の前後方向を「前後方向Y」とし、印刷装置10の鉛直方向を「鉛直方向Z」とし、媒体Mの搬送方向を「搬送方向F」とする。また、第1実施形態において、幅方向X、前後方向Y及び鉛直方向Zは、互いに交差(直交)する方向であり、搬送方向Fは、幅方向Xと交差(直交)する方向である。
繰出部20は、媒体Mを巻き重ねたロール体Rを回転可能に保持する保持部材21を有している。保持部材21には、種類の異なる媒体Mや幅方向Xにおける寸法の異なるロール体Rが保持されている。そして、繰出部20では、ロール体Rを一方向(図1では反時計方向)に回転させることで、ロール体Rから巻き解かれた媒体Mが支持部30に向かって繰り出される。
支持部30は、媒体Mの搬送経路を構成する第1支持部31、第2支持部32及び第3支持部33と、第2支持部32に媒体Mを吸着させる吸引吸着力を発生させる吸引機構34と、を備えている。第1支持部31、第2支持部32及び第3支持部33は、媒体Mの搬送方向Fに並ぶように配置されている。また、吸引機構34は、第2支持部32の鉛直方向Zにおける下方に配置されている。
そして、第1支持部31は、繰出部20から繰り出された媒体Mを第2支持部32に向けて案内し、第2支持部32は、印刷が行われる媒体Mを案内(支持)し、第3支持部33は、印刷済みの媒体Mを搬送方向下流に向けて案内する。また、第2支持部32では、吸引機構34によって、媒体Mを吸着する吸引吸着力が作用することで、媒体Mの姿勢がより安定される。
搬送部40は、媒体Mの搬送経路の鉛直方向Zにおける上方に配置される従動ローラー41と、媒体Mの搬送経路の鉛直方向Zにおける下方に配置される駆動ローラー42と、を備えている。従動ローラー41及び駆動ローラー42は、幅方向Xを軸方向として回転するローラーである。また、従動ローラー41は、搬送方向Fに搬送される媒体Mに接触することで従動回転するローラーであり、駆動ローラー42は、不図示の搬送モーターの駆動により回転駆動するローラーである。そして、搬送部40では、従動ローラー41及び駆動ローラー42で媒体Mを挟持した状態で、駆動ローラー42を回転させることで、媒体Mを搬送方向Fに搬送する。
印刷ユニット50は、幅方向Xに延びるガイド軸51と、ガイド軸51に支持されるキャリッジ52と、媒体Mに記録材を含む液体の一例としてのインクを吐出する印刷部53と、を備えている。キャリッジ52は、不図示のキャリッジモーターの駆動により、ガイド軸51に沿って幅方向Xに沿って往復移動する。印刷部53は、複数のノズルが形成された印刷ヘッドであり、第2支持部32に支持された媒体Mと対向可能にキャリッジ52に支持されている。そして、印刷ユニット50では、キャリッジ52を幅方向Xに移動させつつ印刷部53からインクを吐出させることで、搬送部40が搬送する媒体Mに対して、1パス分の印刷を行う。
次に、図2〜図5を参照して、第2支持部32について詳しく説明する。なお、図3及び図4では、説明理解の容易のために、第2支持部32の一部の構成の図示を省略している。
図2に示すように、第2支持部32は、幅方向Xに並ぶように複数配置された支持ユニット100と、複数の支持ユニット100における媒体Mの支持態様を切り替える切替部60と、を備えている。また、支持ユニット100は、幅方向Xに亘って複数の収容空間111が形成された支持部材110と、複数の収容空間111に配置(収容)される複数の可動部材130と、を備えている。なお、図2では、2つの支持ユニット100が図示されているが、3つ以上の支持ユニット100を配置することで第2支持部32を構成してもよい。
図3〜図5に示すように、支持部材110は、支持部材110の底部の一部を構成するベース部112と、ベース部112の鉛直方向Zにおける下方に設けられる負圧室113と、ベース部112から鉛直方向Zにおける上方に向かって突出する複数のリブ114と、複数のリブ114とともに複数の収容空間111を形成する複数の前壁115及び後壁116と、を備えている。また、図3に示すように、支持部材110において、複数の後壁116よりも搬送方向上流には、幅方向Xに亘って凹溝117が凹状に設けられている。
図3〜図5に示すように、ベース部112は、搬送方向F(前後方向Y)を短手方向とし、幅方向Xを長手方向とする板状をなしている。また、ベース部112には、複数の収容空間111と負圧室113とを連通させる複数の吸引孔121が開口している。ここで、上述した吸引機構34は、負圧室113から気体を吸引することで当該負圧室113を減圧するものである。また、負圧室113が減圧されると、吸引孔121を介して収容空間111から負圧室113に気体が吸引されることで、収容空間111が減圧される。こうして、収容空間111から気体を吸引する吸引孔121によって、支持部材110に媒体Mを吸着させる吸引吸着力が当該支持部材110に作用する。
因みに、第1実施形態では、図3に示すように、1つの収容空間111に対して2つの吸引孔121が幅方向Xに並ぶように連通しているが、1つの収容空間111に対して1つの吸引孔121を連通させてもよいし、1つの収容空間111に対して3つ以上の吸引孔121を連通させてもよい。
図3〜図5に示すように、複数のリブ114は、搬送方向F(前後方向Y)を長手方向として、幅方向Xに等しい間隔をおいて並ぶように形成されている。また、複数のリブ114は、その鉛直方向Zにおける上端となる先端で媒体Mを支持することを可能としている。こうした点で、第1実施形態では、複数のリブ114が「複数の突出部」の一例に相当する。
また、前壁115は、収容空間111の搬送方向下流側において、隣り合うリブ114を幅方向Xに連結し、後壁116は、収容空間111の搬送方向上流側において、隣り合うリブ114を幅方向Xに連結している。さらに、前壁115の幅方向Xにおける中央には、可動部材130を回転可能に支持する軸受け122が形成され、後壁116の幅方向Xにおける中央には、可動部材130を回転可能に支持する軸受け123が形成されている。軸受け122,123は、前壁115及び後壁116において、鉛直方向Zにおける上方から鉛直方向Zにおける下方に切り欠くように形成されている。
こうして、第1実施形態では、ベース部112、複数のリブ114、複数の前壁115及び複数の後壁116によって、可動部材130を収容するための収容空間111が複数形成される。すなわち、収容空間111は、隣り合うリブ114の間の空間であって、ベース部112と印刷部53(の移動領域)との間の空間である。また、収容空間111は、搬送方向F(前後方向Y)を長手方向とし、幅方向Xを短手方向とし、鉛直方向Zにおける下方を深さ方向とする凹部でもある。
図3〜図5に示すように、可動部材130は、半円柱体状をなす柱体131と、柱体131の長手方向における両端部から突出する軸部132と、を備えている。図4に示すように、柱体131は、平面状をなす平面部133と、曲面状をなす周面部134とを有している。可動部材130において、軸部132は、柱体131の長手方向と直交する断面形状である半円の中心位置を通る状態で、柱体131と一体とされている。
そして、図5に示すように、可動部材130は、長手方向における一方の軸部132が前壁115の軸受け122に支持され、長手方向における他方の軸部132が後壁116の軸受け123に支持される。こうして、可動部材130は、収容空間111に、搬送方向F(前後方向Y)を軸方向として回転可能に配置される。
また、図3〜図5に示すように、可動部材130は、ベース部112及びリブ114との間に間隔をおいた状態で、収容空間111に配置されている。詳しくは、可動部材130の周面部134をベース部112に向けた場合であっても当該可動部材130とベース部112との間に隙間が形成され、可動部材130の周面部134をリブ114に向けた場合であっても当該可動部材130とリブ114との間に隙間が形成される。こうして、可動部材130の回転角度に関わらず、可動部材130がベース部112及びリブ114に接触したり、可動部材130がベース部112に開口する吸引孔121を閉塞したりすることが抑制される。また、図3に示すように、可動部材130が収容空間111に配置された状態で、支持部材110を平面視すると、吸引孔121の一部が露出している。
また、図5に示すように、可動部材130の一方の軸部132には、可動部材130とともに一体回転する伝達部材135が嵌合している。伝達部材135は、略円筒状をなしている。また、可動部材130を収容空間111に配置した状態では、軸部132に嵌合される伝達部材135は、後壁116よりも搬送方向上流に形成される凹溝117に配置されることとなる。
図2に示すように、切替部60は、幅方向Xを長手方向とする直動部材61と、直動部材61の長手方向と交差(直交)する方向を軸方向として回転する回転部材62と、回転部材62に駆動連結された駆動モーター63と、を備えている。図5に示すように、直動部材61は、長手方向と直交する断面形状が矩形形状をなし、支持部材110の凹溝117に配置されている。また、直動部材61は、凹溝117に配置された状態において、複数の可動部材130の伝達部材135に鉛直方向Zにおける下方から接している。図2に示すように、回転部材62は、略円板状をなし、駆動モーター63とともに、支持部材110(支持ユニット100)の幅方向Xにおける一端側に配置されている。また、回転部材62は、直動部材61に鉛直方向Zにおける下方から接している。
そして、切替部60では、駆動モーター63の駆動によって、回転部材62を回転させることで、直動部材61を幅方向Xに移動させる。また、直動部材61を幅方向Xに移動させることで、伝達部材135とともに可動部材130を回転させる。なお、切替部60では、駆動モーター63の回転方向を変更することで、直動部材61の移動方向を変更させて、回転部材62の回転方向を変更できる。こうして、切替部60は、可動部材130の状態を、リブ114の突出方向(鉛直方向Zにおける上方)に平面部133を向けた状態と、リブ114の突出方向に周面部134を向けた状態と、に切り替える。
なお、以降の説明では、リブ114の突出方向(鉛直方向Z)に平面部133を向けたときの可動部材130の状態、言い換えれば、リブ114の突出方向において、可動部材130がリブ114よりも低く配置されるときの状態を「第1状態」とも言う。また、図2〜図5に示すように、リブ114の突出方向に周面部134を向けたときの可動部材130の状態、言い換えれば、リブ114の突出方向において、可動部材130が第1状態であるときよりも高く配置されるときの状態を「第2状態」とも言う。こうして、可動部材130は、切替部60の駆動によって、第1状態及び第2状態のうちの一方の状態から他方の状態に回転変位することとなる。
図1に示すように、印刷装置10は、装置を統括的に制御する制御部90を備えている。制御部90は、媒体Mの搬送に関する構成部材の駆動を制御したり、インクの吐出に関する構成部材の駆動を制御したりすることで、搬送方向Fに搬送される媒体Mに印刷を行わせる。
また、制御部90は、媒体Mにコックリングが生じやすい条件で印刷を行うか否かで、第2支持部32による媒体Mの支持態様を変化させる。ここで、媒体Mにコックリングが生じにくい条件で印刷を行う場合とは、インクを吸収することで膨張しにくい媒体Mに印刷を行う場合や、媒体Mに対する単位面積あたりのインクの吐出量が少ない印刷条件(例えば文章を印刷するときの印刷条件)で印刷を行う場合などを言う。一方、媒体Mにコックリングが生じやすい条件で印刷を行う場合とは、インクを吸収することで膨張しやすい媒体Mに印刷を行う場合や、媒体Mに対する単位面積あたりのインクの吐出量が多い条件(例えば写真を印刷するときの印刷条件)で印刷を行う場合などを言う。
こうして、制御部90は、コックリングが生じにくい条件で媒体Mに印刷を行う場合には、媒体Mがなるべく平面に近い状態で支持されるように可動部材130を第2状態に変位させる。また、制御部90は、コックリングが生じやすい条件で媒体Mに印刷を行う場合には、インクを吸収することで膨張した媒体Mが収容空間111に落ち込むように、可動部材130を第1状態に変位させる。
次に、図6及び図7を参照して、第1実施形態の印刷装置10の作用について説明する。なお、図6及び図7では、印刷部53の図示を省略しているが、当該印刷部53は、印刷を行う際に、支持ユニット100の鉛直方向Zにおける上方を幅方向Xに往復移動するものとする。
さて、第1実施形態において、印刷を行う場合には、繰出部20から繰り出された媒体Mが搬送部40によって搬送方向Fに搬送される。そして、媒体Mが第2支持部32まで到達すると、当該第2支持部32に支持された媒体Mに向けて、印刷部53からインクが吐出される。ここで、第2支持部32では、当該第2支持部32から媒体Mが浮き上がることを抑制するために、吸引機構34が駆動され、第2支持部32に媒体Mを吸着させる吸引吸着力が作用する。また、媒体Mにコックリングが生じやすい条件で印刷が行われるか否かで、第2支持部32による媒体Mの支持態様が変化される。
すなわち、印刷装置10において、コックリングが生じやすい条件で印刷を行う場合には、第2支持部32を構成する支持部材110が、切替部60の駆動によって、第1状態に回転変位する。すると、図6に示すように、複数の可動部材130(平面部133)が媒体Mの裏面に接触しない状態となり、複数のリブ114のみが媒体Mの裏面に接触可能となる。すなわち、幅方向Xにおいて、複数のリブ114の形成間隔で媒体Mが支持されることで、インクを吸収して幅方向Xに膨張した媒体Mが隣り合うリブ114の間に落ち込みやすくなる。
このため、インクを吸収して幅方向Xに膨張した媒体Mが複数のリブ114から浮き上がり、幅方向Xに移動するキャリッジ52に支持された印刷部53に接触することが抑制される。すなわち、この場合には、媒体Mに対するインクの着弾精度よりも、媒体Mと印刷部53との接触の回避が優先される。
なお、図6では、媒体Mの裏面が可動部材130に接触しない状態となっているが、媒体Mが隣り合うリブ114の間に大幅に落ち込んだ場合は、媒体Mの裏面が可動部材130に接触する状態となってもよい。
一方、印刷装置10において、コックリングが生じにくい条件で印刷を行う場合には、第2支持部32を構成する支持部材110が、切替部60の駆動によって、第2状態に回転変位する。すると、図7に示すように、可動部材130は、リブ114の突出方向(鉛直方向Z)において、第1状態であるときよりも高く配置される。さらに、図7に示すように、複数の可動部材130(周面部134)の高さとリブ114の高さとが一致することで、複数の可動部材130が複数のリブ114とともに、媒体Mの裏面に接することが可能となる。
すなわち、幅方向Xにおいて、複数のリブ114の形成間隔よりも短い間隔で媒体Mが支持されることで、当該媒体Mが隣り合うリブ114の間に落ち込みにくくなる。このため、支持部材110上で媒体Mが平面に維持されやすく、印刷部53から媒体Mに向けて吐出されるインクが本来とは異なる位置に着弾することが抑制される。こうして、印刷品質が低下することが抑制される。
また、図6及び図7に示すように、第1実施形態では、収容空間111において、可動部材130がベース部112に開口する吸引孔121を閉塞しないように、ベース部112から間隔をおいて配置されている。このため、可動部材130が第1状態に変位した場合であっても、第2状態に変位した場合であっても、支持部材110に媒体Mを吸着させる吸引吸着力を発生させることができる。したがって、支持部材110に吸着されることで姿勢が安定した媒体Mに対してインクを吐出することが可能となり、印刷品質を向上させることができる。
以上説明した、上記第1実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)コックリングが生じやすい条件で印刷を行う場合と、コックリングが生じにくい条件で印刷を行う場合とで、リブ114に対する可動部材130の高さ(状態)を変更することとした。このため、コックリングが生じやすい条件で印刷を行う場合であっても、コックリングが生じにくい条件で印刷を行う場合であっても、印刷部53と媒体Mとの接触やインクの着弾位置のずれといった印刷不良の発生を抑制できる。
(2)可動部材130が回転することで、第1状態と第2状態とが切り替わるため、可動部材130の状態の切り換えを簡易な構成で実現できる。
(3)可動部材130を、吸引孔121を閉塞しないように、ベース部112から間隔をおいて配置したため、可動部材130の状態に関わらず、媒体Mを支持部材110に吸着させることができる。すなわち、より姿勢の安定した媒体Mに印刷を行うことができる点で、印刷品質の低下を抑制できる。
(第2実施形態)
次に、印刷装置の第2実施形態について説明する。第2実施形態の印刷装置は、第1実施形態における印刷装置10と比較したとき、切替部60を設けない点が大きく異なる。このため、以降の説明では、第1実施形態と共通の部材構成については、同一の符号を付して、その説明を省略するものとする。
以下、図8〜図11を参照して、第2実施形態における第2支持部32Aについて詳しく説明する。なお、図9では、説明理解の容易のために、第2支持部32Aの一部の構成の図示を省略している。
図8に示すように、第2支持部32Aは、幅方向Xに並ぶように複数配置された支持ユニット200を備えている。また、支持ユニット200は、幅方向Xに亘って複数の収容空間111が形成された支持部材210と、複数の収容空間111に配置(収容)される複数の可動部材230と、を備えている。
図9及び図10に示すように、支持部材210は、支持部材210の底部の一部を構成するベース部112と、ベース部112の鉛直方向Zにおける下方に設けられる負圧室113と、ベース部112から鉛直方向Zにおける上方に向かって突出する複数のリブ114と、複数のリブ114とともに複数の収容空間111を形成する複数の前壁115及び後壁116と、を備えている。また、支持部材210は、リブ114に接するように設けられる第1係合部211及び第2係合部212と、を備えている。
図9に示すように、第1係合部211及び第2係合部212は、収容空間111において、搬送方向下流側に形成されている。第1係合部211は、幅方向Xにおけるリブ114の一端側(図9では右側)で当該リブ114と一体とされ、第2係合部212は、幅方向Xにおけるリブ114の他端側(図9では左側)で当該リブ114と一体とされている。また、リブ114の突出方向において、第1係合部211は第2係合部212よりも高くなるように形成されている。
図8及び図9に示すように、可動部材230は、半円柱状をなす柱体131と、柱体131の長手方向における両端部から突出する軸部132と、柱体131から突出する被係合部231と、を備えている。被係合部231は、柱体131の高さ方向における一方側において、当該高さ方向と直交する方向に向かって突出するように形成されている。
そして、可動部材230は、長手方向における一方の軸部132が前壁115の軸受け122に支持され、長手方向における他方の軸部132が後壁116の軸受け123に支持される。こうして、可動部材230は、収容空間111に、搬送方向F(前後方向Y)を軸方向として回転可能に配置される。また、可動部材230が収容空間111に配置された状態では、支持部材210の第1係合部211及び第2係合部212と、可動部材230の被係合部231とが、幅方向Xに直線上に並ぶように位置する。
次に、図10及び図11を参照して、第2実施形態の作用について説明する。なお、図10及び図11では、印刷部53の図示を省略しているが、当該印刷部53は、印刷を行う際に、支持ユニット200の鉛直方向Zにおける上方を幅方向Xに往復移動するものとする。
さて、印刷装置10において、コックリングが生じやすい条件で印刷を行う場合には、第2支持部32Aを構成する支持部材210の可動部材230が、印刷装置10のユーザーの手動操作によって、第1状態に配置される。すなわち、図10に示すように、複数の可動部材230の被係合部231が第2係合部212に接触するまで、複数の可動部材230が反時計回りに回転される。
すると、複数の可動部材230(平面部133)が媒体Mの裏面に接触しない状態となり、複数のリブ114のみが媒体Mの裏面に接触可能となる。すなわち、幅方向Xにおいて、複数のリブ114の形成間隔で媒体Mが支持されることで、インクが吐出されることで幅方向Xに膨張した媒体Mが隣り合うリブ114の間に落ち込みやすくなる。このため、膨張した媒体Mが複数のリブ114から浮き上がり、印刷部53に接触することが抑制される。
なお、図10では、媒体Mの裏面が可動部材230に接触しない状態となっているが、媒体Mが隣り合うリブ114の間に大幅に落ち込んだ場合は、媒体Mの裏面が可動部材230に接触する状態となってもよい。
一方、印刷装置10において、コックリングが生じにくい条件で印刷を行う場合には、第2支持部32Aを構成する支持部材210の可動部材230が、印刷装置10のユーザーの手動操作によって、第2状態に配置される。すなわち、図11に示すように、複数の可動部材230の被係合部231が第1係合部211に接触するまで、複数の可動部材230が時計回りに回転される。
すると、複数の可動部材230(周面部134)の高さとリブ114の高さとが一致することで、複数の可動部材230が複数のリブ114とともに、媒体Mの裏面に接することが可能となる。すなわち、幅方向Xにおいて、複数のリブ114の形成間隔よりも短い間隔で媒体Mが支持されることで、当該媒体Mが隣り合うリブ114の間に落ち込みにくくなる。
このため、支持部材210上で媒体Mが平面に維持されやすく、媒体Mに向けて吐出されるインクが本来とは異なる位置に着弾することが抑制される。こうして、印刷品質が低下することが抑制される。
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1),(3)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(4)複数の可動部材230の状態がユーザーの手動操作によって変更されるため、複数の可動部材230の状態を切り替えるための機構を設けなくてもよい分、支持部材210の構成を簡略化することができる。
(5)複数の可動部材230を個別に回転させることが可能であるため、例えば、複数の可動部材230の状態を第1状態及び第2状態に交互に切り換えたり、幅方向Xにおける特定部位に位置する可動部材230の状態を選択的に切り換えたりすることができる。こうして、媒体Mのコックリング態様に合わせて、複数の可動部材230の状態を詳細に変更することができる。
(第3実施形態)
次に、印刷装置の第3実施形態について説明する。第3実施形態の印刷装置は、第1実施形態における印刷装置10と比較したとき、第2支持部32の構成が異なる。このため、以降の説明では、第1実施形態と共通の部材構成については、同一の符号を付して、その説明を省略するものとする。
以下、図12〜図19を参照して、第3実施形態における第2支持部32Bについて詳しく説明する。なお、図13及び図14では、説明理解の容易のために、第2支持部32Bの一部の構成の図示を省略している。
図12に示すように、第2支持部32Bは、幅方向Xに並ぶように複数配置された支持ユニット300を備えている。支持ユニット300は、幅方向Xに亘って複数の収容空間311が形成された支持部材310と、複数の収容空間311に配置(収容)される複数の可動部材330と、を備えている。
図13〜図16に示すように、支持部材310は、支持部材310の底部の一部を構成するベース部312と、ベース部312の鉛直方向Zにおける下方に設けられる負圧室113と、ベース部312から鉛直方向Zにおける上方に向かって突出する複数のリブ314と、複数のリブ314とともに複数の収容空間311を形成する複数の前壁315及び後壁316と、を備えている。また、支持部材310において、複数の後壁316よりも搬送方向上流には、幅方向Xに亘って第1凹溝317が凹状に設けられ、複数の前壁315よりも搬送方向下流には、幅方向Xに亘って第2凹溝318が凹状に設けられている。
ベース部312は、搬送方向F(前後方向Y)を短手方向とし、幅方向Xを長手方向とする板状をなしている。また、図13に示すように、ベース部312には、複数の収容空間311と負圧室113とを連通させる複数の吸引孔121が開口している。なお、第3実施形態では、1つの収容空間311に対して2つの吸引孔121が搬送方向F(前後方向Y)に並ぶように連通している。
複数のリブ314は、搬送方向F(前後方向Y)を長手方向として、幅方向Xに等しい間隔をおいて並ぶように形成されている。また、複数のリブ314は、その鉛直方向Zにおける上端となる先端で媒体Mを支持することを可能としている。こうした点で、第3実施形態では、複数のリブ314が「複数の突出部」の一例に相当する。また、前壁315は、収容空間311の搬送方向下流側において、隣り合うリブ314を幅方向Xに連結し、後壁316は、収容空間311の搬送方向上流側において、隣り合うリブ314を幅方向Xに連結している。
また、図13に示すように、前壁315の幅方向Xにおける両側には、可動部材330を回転可能に支持する軸受け321,322が形成され、後壁316の幅方向Xにおける両側には、可動部材330を回転可能に支持する軸受け323,324が形成されている。軸受け321〜324は、前壁315及び後壁316において、鉛直方向Zにおける上方から鉛直方向Zにおける下方に切り欠くように形成されている。さらに、前壁315の軸受け321及び後壁316の軸受け323は、搬送方向F(前後方向Y)において対応する位置に形成され、前壁315の軸受け322及び後壁316の軸受け324は、搬送方向F(前後方向Y)において対応する位置に形成されている。
図13及び図14に示すように、可動部材330は、1つの収容空間311において、幅方向Xにおける一方側のリブ314と、他方側のリブ314との中央を挟んだ両側に対をなすように配置されている。言い換えれば、可動部材330は、1つの収容空間311の幅方向Xにおける中央を挟んだ両側に対をなすように配置されている。そこで、以降の説明では、1つの収容空間311において、幅方向Xにおける一方側(図13では左側)の可動部材330を「可動部材331」とも言い、幅方向Xにおける他方側(図13では右側)の可動部材330を「可動部材332」とも言う。
図13及び図14に示すように、可動部材330は、長手方向と直交する断面形状が略L字状をなした屈曲板333と、屈曲板333の長手方向における両端部から突出する軸部334と、を備えている。屈曲板333は、媒体Mに面接触する支持面335を有している。可動部材330において、軸部334は、屈曲板333の搬送方向F(前後方向Y)と直交する断面形状において、支持面335が形成される側の端部とは反対側の端部を通る状態で、屈曲板333と一体とされている。
そして、図15に示すように、可動部材331は、長手方向における一方の軸部334が前壁315の軸受け321に支持され、長手方向における他方の軸部334が後壁316の軸受け323に支持される。また、図16に示すように、可動部材332は、長手方向における一方の軸部334が前壁315の軸受け322に支持され、長手方向における他方の軸部334が後壁316の軸受け324に支持される。こうして、可動部材330は、収容空間311に、搬送方向F(前後方向Y)を軸方向として回転可能に配置される。
また、図14に示すように、可動部材330は、ベース部312との間に間隔をおいた状態で、収容空間311に配置されている。このため、可動部材330がベース部112に開口する吸引孔121を閉塞することがない。なお、図13に示すように、可動部材330が収容空間311に配置された状態では、対をなす可動部材330の間に隙間が形成されているため、支持部材310を平面視すると、吸引孔121の一部が露出することとなる。
また、図13に示すように、収容空間311に配置された可動部材331の搬送方向上流側の軸部334には、可動部材331とともに一体回転する伝達部材135が嵌合し、当該収容空間311に配置された可動部材332の搬送方向下流側の軸部334には、可動部材332とともに一体回転する伝達部材135が嵌合している。このため、可動部材331を収容空間311に配置した状態では、可動部材331の軸部334に嵌合される伝達部材135は、後壁316よりも搬送方向上流に形成される第1凹溝317に配置され、可動部材332の軸部334に嵌合される伝達部材135は、前壁315よりも搬送方向下流に形成される第2凹溝318に配置される。
図12に示すように、切替部70は、幅方向Xを長手方向とする直動部材71,72と、直動部材71,72の長手方向と交差(直交)する方向を軸方向として回転する回転部材73,74と、回転部材73,74に駆動連結された駆動モーター75,76と、を備えている。図15及び図16に示すように、直動部材71,72は、長手方向と直交する断面形状が矩形形状をなしている。また、直動部材71は、支持部材310の搬送方向上流側の第1凹溝317に配置され、直動部材72は、支持部材310の搬送方向下流側の第2凹溝318に配置されている。
また、図15に示すように、直動部材71は、第1凹溝317に配置された状態において、収容空間311に配置された複数の可動部材331の伝達部材135に鉛直方向Zにおける下方から接している。また、直動部材72は、第2凹溝318に配置された状態において、収容空間311に配置された複数の可動部材332の伝達部材135に鉛直方向Zにおける下方から接している。
図13及び図14に示すように、回転部材73,74は、略円板状をなし、駆動モーター75,76とともに支持部材310(支持ユニット300)の幅方向Xにおける一端側に配置されている。また、回転部材73は直動部材71に鉛直方向Zにおける下方から接し、回転部材74は直動部材72に鉛直方向Zにおける下方から接している。
そして、切替部70では、駆動モーター75,76の駆動によって、回転部材73,74を回転させることで、直動部材71,72を幅方向Xに移動させる。また、直動部材71,72を幅方向Xに移動させることで、伝達部材135とともに可動部材330を回転させる。なお、切替部60では、駆動モーター75,76の回転方向を変更することで、直動部材71,72の幅方向Xにおける移動方向を変更させて、回転部材73,74の回転方向を変更できる。こうして、切替部70は、可動部材330の状態を、リブ314の突出方向(鉛直方向Zにおける上方)に支持面335を向けた状態と、当該状態から支持面335を鉛直方向Zにおける下方に傾けた状態と、に切り替える。
また、第3実施形態では、駆動モーター75(回転部材73)を一の回転方向に回転させる場合には、駆動モーター76(回転部材74)を一の回転方向とは逆方向の他の回転方向に回転させるものとする。すなわち、収容空間311に配置された対をなす可動部材330は、幅方向Xにおける中央を挟んで対称に回転(可動)するものとする。
また、以降の説明では、リブ314の突出方向(鉛直方向Z)において、可動部材330がリブ314よりも低く配置される状態を「第1状態」とも言う。また、図12〜図14に示すように、リブ314の突出方向において、可動部材330が第1状態であるときよりも高く配置される状態を「第2状態」とも言う。さらに、図14に示すように、可動部材330が第2状態であるときに、可動部材330のリブ314側の端部を「基端部336」とも言い、幅方向Xにおける両側のリブ314の中央側(収容空間311の中央側)の端部を「先端部337」とも言う。
次に、図17〜図19を参照して、第3実施形態の作用について説明する。なお、図17〜図19では、印刷部53の図示を省略しているが、当該印刷部53は、印刷を行う際に、支持ユニット300の鉛直方向Zにおける上方を幅方向Xに往復移動するものとする。
さて、印刷装置10において、コックリングが生じやすい条件で印刷を行う場合には、第2支持部32Bを構成する支持部材310の可動部材330が、切替部70の駆動によって、第1状態に回転変位する。詳しくは、駆動モーター75及び駆動モーター76が互いに異なる方向に回転することで、一方の可動部材331がその基端部336を中心に回転し、他方の可動部材332がその基端部336を中心に回転する。
そして、第1状態となった可動部材330は、支持面335が収容空間311の中央に向かうに連れて鉛直方向Zにおける下方に進むように傾斜する。すなわち、第1状態である可動部材330は、リブ314の突出方向(鉛直方向Z)において、基端部336から先端部337に向かって次第に低くなることで、先端部337が基端部336よりも低く配置される。また、可動部材330は、第1状態であるときには、第2状態であるときよりも、先端部337がリブ314の突出方向において低く配置される。
すると、図17に示すように、複数の可動部材330の支持面335がリブ314よりも低い位置で媒体Mの裏面に接触可能となる。すなわち、幅方向Xにおいて、複数のリブ314の形成間隔で媒体Mが支持されることで、インクを吸収して幅方向Xに膨張した媒体Mが隣り合うリブ314の間に落ち込みやすくなる。また、隣り合うリブ314の間(収容空間311)に大きく湾曲しながら落ち込んだ媒体Mは、大きく傾斜する複数の可動部材330の支持面335によって支持されることで、その姿勢が安定される。
一方、印刷装置10において、コックリングが生じにくい条件で印刷を行う場合には、第2支持部32Bを構成する支持部材310の可動部材330が、切替部70の駆動によって、第2状態に回転変位する。詳しくは、駆動モーター75及び駆動モーター76が互いに異なる方向に回転することで、一方の可動部材331がその基端部336を中心に回転し、他方の可動部材332がその基端部336を中心に回転する。
そして、第2状態となった可動部材330は、支持面335が幅方向Xに沿うように配置される。また、可動部材330は、第2状態であるときには、第1状態であるときよりも、先端部337がリブ314の突出方向において高く配置される。
すると、図18に示すように、複数の可動部材330の支持面335の高さとリブ314の高さとが一致することで、複数の可動部材330が複数のリブ314とともに、媒体Mの裏面に接することが可能となる。すなわち、幅方向Xにおいて、複数のリブ314の形成間隔よりも短い間隔で媒体Mが支持されるとともに、媒体Mを支持する面積が増大することで、媒体Mが隣り合うリブ314の間に落ち込みにくくなる。このため、支持部材310上で媒体Mが平面に維持されやすく、媒体Mに向けて吐出されるインクが本来とは異なる位置に着弾することが抑制される。
さらに、第3実施形態では、図19に示すように、コックリングが中程度に生じる条件で印刷を行う場合には、第2支持部32Bを構成する支持部材310が、切替部70の駆動によって、第1状態と第2状態との間の状態である「第3の状態」に配置される。ここで、第3状態とは、リブ314の突出方向(鉛直方向Z)において、可動部材330が第1状態であるときよりも高く配置される一方、第2状態であるときよりも低く配置される状態である。詳しくは、可動部材330は、第3の状態であるときには、第1状態であるときよりも、リブ314の突出方向において先端部337が高く配置され、第2状態であるときよりも、リブ314の突出方向において先端部337が低く配置される。
また、第3状態である可動部材330は、第2状態である可動部材330と同様に、支持面335が収容空間311の中央に向かうに連れて鉛直方向Zにおける下方に進むように傾斜する。ただし、第3の状態である可動部材330は、第2状態である可動部材330と比較すると、可動部材330の傾斜角度が緩やかとなる。こうして、隣り合うリブ314の間(収容空間311)に中程度に湾曲しながら落ち込んだ媒体Mは、緩やかに傾斜する複数の可動部材330の支持面335によって支持されることで、その姿勢が安定される。
こうして、第3実施形態では、コックリングの程度に応じて、可動部材330の高さや支持面335の角度が変更されるため、より適切に媒体Mが支持されることとなる。
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(6)対をなす可動部材330を、基端部336を中心に回転させることで、リブ314に対する先端部337(支持面335)の高さが異なる第1状態と第2状態とに切り替えることとした。このため、第1状態では、一方側のリブ314及び他方側のリブ314から中央側に向かって、リブ314の突出方向における高さが次第に低くなるように、可動部材330を配置できる。したがって、コックリングが発生し、収容空間311に湾曲しながら落ち込んだ媒体Mの姿勢が安定するように当該媒体Mを支持することができる。このため、コックリングが発生した媒体Mがリブ314から浮き上がり、印刷部53に接触するおそれを低減できる。
(7)可動部材330を、第1状態及び第2状態の中間の状態となる第3状態に変位可能とした。このため、媒体Mのコックリングの程度に合わせて、可動部材330の状態をより詳細に変更することができる。
なお、上記実施形態は、以下に示すように変更してもよい。
・図20に示すように、可動部材130は、柱体131の代わりに軸方向に複数の半円板431を有する可動部材430としてもよい。この場合、複数の半円板431は、軸部132の軸方向に沿って等間隔で並べてもよいし、異なる間隔で並べてもよい。また、複数の半円板431の数や、複数の半円板431の厚みは任意に変更すればよい。
・図21に示すように、可動部材130は、楕円柱体状をなす柱体531を有する可動部材530としてもよい。ここで、図21に示すように、軸部132は、軸部132の軸方向における断面形状の中心から外れた位置を通ることが好ましい。これによれば、可動部材530の回転角度に応じて、リブ114の突出方向における媒体Mを支持する高さを変更することができる。
・また、可動部材130の柱体131は、軸方向における断面形状が円形であってもよい。この場合、上述した場合と同様に、軸部132は、柱体の軸方向における断面形状の中心から外れた位置を通ることが好ましい。
・図22に示すように、可動部材130は、複数の柱体(第1柱体631、第2柱体632及び第3柱体633)を軸部132の軸方向回りに備える可動部材630としてもよい。ここで、第1柱体631、第2柱体632及び第3柱体633の延設方向は異なる方向であるとし、第1柱体631、第2柱体632及び第3柱体633の延設方向における長さはそれぞれ異なるものとする。これによれば、リブ114の突出方向(鉛直方向Z)に第1柱体631を向けることで可動部材630を第1状態とすることができ、リブ114の突出方向に第3柱体633を向けることで可動部材130を第2状態とすることができ、リブ114の突出方向に第2柱体632を向けることで可動部材130を第3状態とすることができる。すなわち、可動部材630の回転角度に応じて、リブ114の突出方向における媒体Mを支持する高さを変更できる。
・第1実施形態において、可動部材130を第2状態としたとき、リブ114の突出方向において、可動部材130の高さとリブ114の高さとは一致していなくてもよい。例えば、可動部材130の高さがリブ114の高さよりも高くなっていてもよいし、可動部材130の高さがリブ114の高さよりも低くなっていてもよい。他の実施形態においても同様である。
・第1実施形態において、可動部材130は、1つの収容空間111に対して2つ以上配置してもよい。他の実施形態においても同様である。
・第1実施形態において、可動部材130を回転させることで、第1状態及び第2状態を切り換えなくてもよい。例えば、収容空間111内において、可動部材130をリブ114の突出方向に上下動させることで当該可動部材130の状態を切り換えてもよいし、可動部材130を搬送方向F(前後方向Y)に前後移動させることで当該可動部材130の状態を切り換えてもよい。他の実施形態においても同様である。
・第1実施形態において、印刷装置10は、吸引機構34を備えなくてもよい。この場合には、ベース部112に吸引孔121を形成しなくてもよい。他の実施形態においても同様である。
・第1実施形態において、複数のリブ114が並ぶ方向は幅方向Xでなくてもよい。例えば、複数のリブ114は、幅方向Xに対して所定角度(例えば、30度)傾いた方向に対して並ぶように設けてもよい。他の実施形態においても同様である。
・第1実施形態において、切替部60は、他の機構を採用することで、可動部材130の状態を切り替えるようにしてもよい。例えば、切替部60は、ラック及びピニオンによって構成してもよいし、プーリー及びベルトによって構成してもよい。
・第3実施形態では、切替部70は、可動部材330を第1状態、第2状態及び第3状態に切り替え可能としたが、さらに詳細に可動部材330の状態を切り替え可能としてもよい。
・媒体Mは用紙に限らない。例えば、媒体Mは、インクを吸収することで膨張し得るものであれば、繊維、布帛、皮革、プラスチック、木材及びセラミックス等の媒体Mであってもよい。
また、媒体Mは、ロール体Rから繰り出された長尺の媒体Mでなくてもよい。例えば、単票紙であってもよい。
・印刷部53は、印刷対象となり得る全ての媒体Mの幅方向Xにおける長さよりも当該幅方向Xにおける長さが長く、幅方向Xに移動しないように固定配置されたラインヘッドであってもよい。
・上記実施形態において、印刷に用いられる記録材は、インク以外の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して吐出できる固体を含むもの)であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を吐出して記録を行う構成にしてもよい。
・上記実施形態において、印刷装置10は、インクを吐出することで記録を行うプリンターに限らず、例えばレーザープリンター、LEDプリンター、熱転写プリンター(昇華型プリンターを含む)などのノンインパクトプリンターでもよいし、ドットインパクトプリンターなどのインパクトプリンターでもよい。ただし、印刷によって、幅方向Xに媒体Mが膨張するものであるとする。
10…印刷装置、20…繰出部、21…保持部材、30…支持部、31…第1支持部、32,32A,32B…第2支持部、33…第3支持部、34…吸引機構、40…搬送部、41…駆動ローラー、42…従動ローラー、50…印刷ユニット、51…ガイド軸、52…キャリッジ、53…印刷部、60…切替部、61…直動部材、62…回転部材、63…駆動モーター、70…切替部、71,72…直動部材、73,74…回転部材、75,76…駆動モーター、90…制御部、100…支持ユニット、110…支持部材、111…収容空間、112…ベース部、113…負圧室、114…リブ(突出部の一例)、115…前壁、116…後壁、117…凹溝、121…吸引孔、122,123…軸受け、130…可動部材、131…柱体、132…軸部、133…平面部、134…周面部、135…伝達部材、200…支持ユニット、210…支持部材、211…第1係合部、212…第2係合部、230…可動部材、231…被係合部、300…支持ユニット、310…支持部材、311…収容空間、312…ベース部、314…リブ(突出部の一例)、315…前壁、316…後壁、317…第1凹溝、318…第2凹溝、321〜324…軸受け、330…可動部材、331…可動部材、332…可動部材、333…屈曲板、334…軸部、335…支持面、336…基端部、337…先端部、430…可動部材、431…半円板、530…可動部材、531…柱体、630…可動部材、631…第1柱体、632…第2柱体、633…第3柱体、F…搬送方向、M…媒体、R…ロール体、X…幅方向、Y…前後方向、Z…鉛直方向。

Claims (5)

  1. ベース部と、前記ベース部から突出する複数の突出部と、を有し、複数の前記突出部の先端で媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材が支持する前記媒体に印刷を行う印刷部と、
    隣り合う前記突出部の間の空間であって、前記ベース部と前記印刷部との間の空間を収容空間としたとき、前記収容空間に配置され、前記媒体を支持可能な可動部材と、を備え、
    前記可動部材は、前記突出部の突出方向において、前記突出部よりも低く配置される第1状態と、前記第1状態であるときよりも高く配置される第2状態と、に変位する
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記可動部材は、前記第1状態及び前記第2状態のうち一方の状態から他方の状態に回転変位する
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記可動部材は、前記収容空間において、一方側の前記突出部と他方側の前記突出部との中央を挟んだ両側に対をなすように配置され、
    前記第2状態であるときの前記可動部材の前記突出部側の端部を基端部とする一方、前記中央側の端部を先端部としたとき、
    前記可動部材は、前記第2状態であるときよりも前記第1状態であるときのほうが、前記先端部が前記突出方向において低く配置されるように、前記基端部を中心に回転変位する
    ことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の印刷装置において、
    前記可動部材は、前記突出方向において、前記第1状態であるときよりも高く配置され、前記第2状態であるときよりも低く配置される第3状態に変位する
    ことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の印刷装置において、
    前記ベース部には、前記収容空間から気体を吸引する吸引孔が開口し、
    前記可動部材は、前記吸引孔を閉塞しないように、前記突出方向において、前記ベース部から間隔をおいて配置される
    ことを特徴とする印刷装置。
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