JP5655158B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、車両駆動や回生発電等に用いられる回転電機に関する。
本願は、2011年11月22日に、日本に出願された特願2011−255216号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
車両駆動や回生発電等に用いられる回転電機は、駆動モータとして用いられる場合には、ステータに巻回した複数のコイル導線に対して交流電流が位相をずらして通電される。このため、各相のコイル導線の端部は一箇所に束ねられ、それぞれ外部の対応する相の給電線に接続される。この各相のコイル導線の端部と外部の給電線との接続は、通常、ステータを収容するハウジングに設置された端子台において行われている(例えば、特許文献1参照)。
端子台は、絶縁性樹脂等の絶縁材料によって形成された端子台本体に、回転電機の相数分のバスバー(中継導体)が相互に離間して設置される。また、各バスバーの一端側に外部の給電線が接続される一方で、各バスバーの他端側に各相のコイル導線の端部が接続される。
日本国特開2006−340585号公報
発明者らは、さらに簡単な構成によって各結線部を絶縁状態に維持することを検討した。すなわち、ステータの外周面に端子台を近接させて設置し、端子台本体に、各バスバーのコイル導線との結線部を各々離間させて配置するベース壁と、回転電機ハウジングの内壁とベース壁上の結線部との間にあってベース壁の端縁に沿って配置される外側壁と、外側壁からベース壁側に延出して、外側壁とともに各結線部の周域を絶縁する複数の隔壁と、を設けることを検討した。
上記構造によれば、簡単な構成によって各結線部を絶縁状態に維持することができることが分かった。しかしながら、ステータを冷却するための冷却液が端子台の内部に入り込んだときに、隔壁によって冷却液の流動が妨げられ、冷却液に混入している不純物が結線部の周域に蓄積される可能性が考えられる。そして、結線部の周域に不純物が大量に蓄積されると、隣接する結線部間の絶縁を阻害することが懸念される。
そこで上記の課題を鑑み、さらに検討を行った。本発明は、冷却液に混入した不純物が端子台上の結線部の周囲に蓄積されないようにして、端子台上の結線部間の絶縁性を長期に亙って維持することのできる回転電機を提供しようとするものである。
この発明に係る回転電機では、上記課題を解決して係る目的を達成するために以下の構成を採用した。
(1)すなわち、本発明の一態様に係る回転電機は、複数相のコイル導線が巻回されたステータと;前記ステータを収容するハウジングと;前記ハウジングに取り付けられ、前記ステータから引き出された前記各相のコイル導線の端部を対応する外部の給電線に接続する端子台と;を備え、前記ステータに、前記ハウジングの内部で冷却液が供給され;前記端子台は、一端が前記外部の給電線に接続されると共に他端が前記各相のコイル導線の端部に接続される複数の中継導体と、絶縁性材料によって形成されてかつ前記複数の中継導体を保持する端子台本体と、を有する;回転電機であって、前記端子台本体が、前記各中継導体と対応するコイル導線の端部との結線部が各々離間して配置されるベース壁と;前記ハウジングの内壁と前記ベース壁上の前記結線部との間にあって前記ベース壁の端縁に沿って配置される外側壁と;前記外側壁または前記ベース壁から延出して、前記外側壁とともに前記結線部の周域を絶縁する複数の隔壁と;前記ベース壁、前記外側壁、前記複数の隔壁で囲まれて形成されて、前記結線部を収容する結線空間部と;前記結線空間部と前記ハウジングの前記内壁側とを連通するスリットと;を備える。
(2)上記(1)に記載の回転電機では、前記スリットが、前記結線空間部側から鉛直下方に開口してもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の回転電機では、前記各中継導体が、前記スリットの幅よりも薄い一定厚みの板状部を有し、前記板状部が板厚方向と直交する方向から前記スリットに挿入されていてもよい。
(4)上記(3)に記載の回転電機では、前記板状部が、屈曲部または湾曲部が設けられていてもよい。
(5)上記(4)に記載の回転電機では、前記複数の中継導体のうちの一つの中継導体の前記スリットに対する板状部の挿入方向が、その他の中継導体の対応する前記スリットに対する板状部の挿入方向と異なっていてもよい。
(6)上記(3)に記載の回転電機では、前記複数の中継導体のうちの一つの中継導体の前記スリットに対する板状部の挿入方向が、その他の中継導体の対応する前記スリットに対する板状部の挿入方向と異なっていてもよい。
(7)本発明の別の態様に係る回転電機は、複数相のコイル導線が巻回されたステータと;前記ステータを収容するハウジングと;前記ハウジングに取り付けられ、前記ステータから引き出された前記各相のコイル導線の端部を対応する外部の給電線に接続する端子台と;を備え、前記ステータに、前記ハウジングの内部で冷却液が供給され;前記端子台は、一端が前記外部の給電線に接続されると共に他端が前記各相のコイル導線の端部に接続される複数の中継導体と、絶縁性材料によって形成されてかつ前記複数の中継導体を保持する端子台本体と、を有する;回転電機であって、前記端子台本体が、前記各中継導体と対応するコイル導線の端部との結線部が各々離間して配置されるベース壁と;前記ベース壁上において、前記ベース壁と交差する方向に立設され、前記各結線部間を隔てる隔壁と;前記端子台本体の外部から前記中継導体が前記端子台本体へ挿入される挿入口と、前記ベース壁と前記隔壁との間に形成された導体収容部とを有するスリットと;を備え、前記中継導体を前記導体収容部に設置した状態で、前記スリットには、前記端子台本体の前記結線部側と外側とを連通する隙間が形成される。
(8)上記(7)に記載の回転電機が、前記ハウジングの内壁と前記ベース壁上の前記結線部との間にあって前記ベース壁の端縁に沿って配置される外側壁と;前記ベース壁、前記外側壁、前記隔壁で囲まれて形成されて、前記結線部を収容する結線空間部と;を備え、前記スリットは前記結線空間部と前記ハウジングの内壁側とを連通してもよい。
(9)上記(7)または(8)に記載の回転電機は、前記スリットが、前記結線部の鉛直下方に開口していてもよい。
(10)上記(9)に記載の回転電機は、前記各中継導体が、前記スリットの幅よりも薄い一定厚みの板状部を有し、前記板状部が板厚方向と直交する方向から前記スリットに挿入されていてもよい。
(11)上記(7)または(8)に記載の回転電機は、前記各中継導体が、前記スリットの幅よりも薄い一定厚みの板状部を有し、前記板状部が板厚方向と直交する方向から前記スリットに挿入されていてもよい。
(12)上記(11)に記載の回転電機では、前記板状部は、屈曲部または湾曲部が設けられていてもよい。
(13)上記(10)に記載の回転電機では、前記板状部は、屈曲部または湾曲部が設けられていてもよい。
(14)上記(7)または(8)に記載の回転電機では、前記導体収容部が、その幅において、前記中継導体の厚みよりも広い部分を有してもよい。
(15)上記(9)に記載の回転電機では、前記導体収容部が、その幅において、前記中継導体の厚みよりも広い部分を有してもよい。
上記(1)によれば、ベース壁上の各中継導体のコイル導線との結線部がベース壁と外側壁と隔壁とによって囲まれることから、結線部を周囲と絶縁状態に維持することができる。しかも、端子台の内部に入り込んだ冷却液を、端子台の内側の結線空間部からスリットを通してハウジングの内壁側に排出できる。そのため、冷却液に混入した不純物が端子台上の結線部の周囲に蓄積されるのを未然に防止することができる。その結果、端子台上の結線部間の絶縁性を長期に亙って維持することができる。
上記(2)によれば、結線空間部に流入した不純物を含む冷却液が重力を受けてスリット内に流入するため、不純物が結線部の周囲に蓄積されるのをさらに効果的に抑制することができる。
上記(3)によれば、中継導体に、スリットの幅よりも薄い略一定厚みの板状部が設けられ、その板状部が板厚方向と略直交する方向からスリットに挿入されていることから、板状部とスリット形成部の間に隙間ができる。そして、この隙間を通して、端子台の内部に流れ込んだ冷却液やその冷却液に混入している不純物をハウジングの内壁側に確実に排出することができる。
さらに、中継導体と端子台本体との線膨張係数の差によって中継導体と端子台本体の間に温度変化に応じた相対変位が生じた場合にも、その相対変位を板状部とスリット形成部の間にできる隙間によって吸収できるため、端子台本体に不要な応力が生じるのを未然に防止することができる。
上記(4)によれば、板状部を、屈曲部や湾曲部によってハウジング等の他の部品の形状やレイアウトに応じた自由度の高い形状としつつも、温度の変化時に端子台本体に大きな応力が生じるのを未然に防止することができる。
上記(5)または(6)によれば、一つの中継導体のスリットに対する板状部の挿入方向が、その他の中継導体の対応するスリットに対する板状部の挿入方向と異なる。そのため、前記一つの中継導体の結線部を、ベース壁上において、少なくとも他の一つの中継導体の結線部とほぼ同じ高さに容易に設定することができる。
上記(7)によれば、ベース壁上の各中継導体のコイル導線との結線部が各々離間して配置され、ベース壁と交差する方向に立設された隔壁によって隔てられているため、結線部を絶縁状態に維持することができる。
上記(8)によれば、端子台の内部に入り込んだ冷却液を、端子台の内側の結線空間部からスリットを通してハウジングの内壁側に排出できる。そのため、冷却液に混入した不純物が端子台上の結線部の周囲に蓄積されるのを未然に防止することができる。その結果、端子台上の結線部間の絶縁性を長期に亙って維持することができる。
上記(9)によれば、結線空間部に流入した不純物を含む冷却液が重力を受けてスリット内に流入するため、不純物が結線部の周囲に蓄積されるのをさらに効果的に抑制することができる。
上記(10)または(11)によれば、中継導体に、スリットの幅よりも薄い略一定厚みの板状部が設けられ、その板状部が板厚方向と略直交する方向からスリットに挿入されていることから、板状部とスリット形成部の間に隙間ができる。そして、この隙間を通して、端子台の内部に流れ込んだ冷却液やその冷却液に混入している不純物をハウジングの内壁側に確実に排出することができる。
さらに、中継導体と端子台本体との線膨張係数の差によって中継導体と端子台本体の間に温度変化に応じた相対変位が生じた場合にも、その相対変位を板状部とスリット形成部の間にできる隙間によって吸収できるため、端子台本体に不要な応力が生じるのを未然に防止することができる。
上記(12)または(13)によれば、板状部を、屈曲部や湾曲部によってハウジング等の他の部品の形状やレイアウトに応じた自由度の高い形状としつつも、温度の変化時に端子台本体に大きな応力が生じるのを未然に防止することができる。
上記(14)または(15)によれば、導体収容部と中継導体の間に隙間ができる。そして、この隙間を通して、端子台の内部に流れ込んだ冷却液やその冷却液に混入している不純物をハウジングの内壁側に確実に排出することができる。
さらに、中継導体と端子台本体との線膨張係数の差によって中継導体と端子台本体の間に温度変化に応じた相対変位が生じた場合にも、その相対変位を導体収容部と中継導体の間にできる隙間によって吸収できるため、端子台本体に不要な応力が生じるのを未然に防止することができる。
この発明の一実施形態に係る回転電機の一部の正面図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機に用いられる端子台を正面側斜め上方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台を図2の左側斜め上方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台を背面側から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台のバスバー(中継導体)の組み付けを説明するための端子台の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台の図2のA−A断面に対応する断面図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台を図2のB−B断面部分で切ったときの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台を図2のC−C断面部分で切ったときの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台の図2のC−C断面に対応する断面図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台の図9のD−D断面に対応する断面図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台の図9のE−E断面に対応する断面図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台に接続する給電線接続用のコネクタの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の端子台にコネクタを接続した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回転電機の図13のF−F断面に対応する断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図中において、矢印UPは、回転電機が車両に取り付けられたときに鉛直上方となる向きを示し、矢印Axの方向は回転電機の軸心に沿う方向(軸方向)を、矢印Rの方向は回転電機の径方向に沿う方向(径方向)をそれぞれ示す。
図1は、この実施形態に係る回転電機の一部を示す正面図である。
本実施形態に係る回転電機は、電気自動車やハイブリッド車両の車両駆動と回生発電に用いられる三相交流式の回転電機であり、円環状のステータ1の内側には、図示しないロータが回転可能に配置されている。ロータは減速機構等を介して車両の車軸に連結されている。
ステータ1は、複数のコイル導線5を突極集中巻きで実装した円環状のステータコア2と、そのステータコア2が内側に圧入固定される略円筒状のホルダ6を備える。またこのステータ1では、ステータコア2からホルダ6の径方向外側に引き出されたU相,V相,W相の各コイル導線5の給電側の端部に、それぞれ対応する相の給電端子7U,7V,7Wが接続されている。
本実施形態においては、コイル導線5は横長の矩形断面の平角線が採用されている。
ステータコア2は、正面視した場合に略扇状である複数の分割コア片8が円環状に組み付けられて成り、各分割コア片8には、それぞれ個別にコイル導線5が巻回されている。分割コア片8に巻回された各コイル導線5の一端側は、相毎にまとめられて対応する相の給電端子7U,7V,7Wに接続されている。各コイル導線5の他端側はすべてが一箇所にまとめられ、中点連結部18として相互に電気的に接続されている。したがって、このステータコア2では、各相のコイル導線5がY字結線で接続されている。
U相,V相,W相の各一箇所にまとめられたコイル導線5の給電側の接続端5Eu,5Ev,5Ewと、同様に一箇所にまとめられたコイル導線5の中点連結部18とは、ステータ1の外周上の一部の特定領域からステータ1の径方向外側に引き出されている。具体的には、接続端5Eu,5Ev,5Ewと中点連結部18とは、隣接する特定の二つの分割コア片8の外周領域から径方向外側に引き出されている。図1中、19は、中点連結部18を構成するコイル導線5を抱持し、ヒュージング処理によって各コイル導線5に接続される金属製の結束板である。
上記のように構成されたステータ1は、給電端子7U,7V,7Wを外部の給電線と接続するための端子台3とともに、金属製のハウジング4の内部に固定設置されている。ハウジング4の下端には断面略L字状の角部が設けられており、端子台3は、ハウジング4内のその角部の近傍に配置されている。
図2〜図4は、端子台3の全体の外観を示す図である。
これらの図に示すように、端子台3は、絶縁性の樹脂材料によって形成された端子台本体10と、この端子台本体10に保持されるU,V,Wの三相のバスバー11U,11V,11W(中継導体)と、を有している。各バスバー11U,11V,11Wは、全体が略一定厚みの導電性の金属板によって形成されている。
端子台本体10は、ステータ1の軸心と略直交する方向に延出する円弧状のベース壁22と、ベース壁22の円弧形状の内周側を除く三方を取り囲む外側壁23と、を備え、外側壁23の存在しないベース壁22の内周側がステータ1(ホルダ6)の外周面に臨むようになっている。したがって、端子台本体10は、端子台3がステータ1とともにハウジング4内に固定設置された状態において、ベース壁22と外側壁23とステータ1の外周面とに囲まれた凹状空間を形成する。
ここで、端子台本体10のベース壁22のうちの、外側壁23の突出する側の面を前面と呼ぶものとすると、ベース壁22の前面には、U,V,Wの三相のバスバー11U,11V,11Wの対応するコイル導線5との結線部11Ua,11Va,11Waが、円弧方向に離間して配置されている。図中の符号12は、各バスバー11U,11V,11W上の結線部11Ua,11Va,11Waに設けられたボルト挿通孔である。
本実施形態では、各結線部11Ua,11Va,11Waは、図2に示すように下方から上方に向かってU,V,Wの順に並んで配列され、ベース壁22上の最下端の結線部11Uaの鉛直方向ほぼ直下位置には、端子台3(端子台本体10)をハウジング4に結合するためのボルト締結部13が設けられている。図2中の符号13aは、図1に示す締結用のボルト25が挿入されるボルト挿通孔である。また、図1における符号24は、コイル導線5側の給電端子7U,7V,7Wを対応する各結線部11Ua,11Va,11Waに結合するためのボルトである。
端子台本体10には、ベース壁22の前面上において、W相の結線部11WaとV相の結線部11Vaの間を仕切る第1隔壁27と、V相の結線部11VaとU相の結線部11Uaの間を仕切る第2隔壁28と、U相の結線部11Uaとボルト締結部13の間を仕切る第3隔壁29と、が設けられている。これらの第1隔壁27,第2隔壁28,第3隔壁29は、外側壁23の円弧方向で相互に離間した位置からベース壁22側に延出している。より正確には、これらの隔壁27,28,29は、端子台3がステータ1とともにハウジング4内に固定されたときに、ステータ1のほぼ軸心に向く方向(R方向)にそれぞれ延出し、各延出した領域がベース壁22に接続されている。
第1隔壁27は、ベース壁22と外側壁23の上端部領域とともにW相の結線部11Waを取り囲んでW相結線部の絶縁空間30Wを形成している。また、第1隔壁27と第2隔壁28は、ベース壁22と外側壁23の中間領域とともにV相の結線部11Vaを取り囲んでV相結線部の絶縁空間30Vを形成している。また、第2隔壁28と第3隔壁29は、ベース壁22と外側壁23のさらに下方の中間領域とともにU相の結線部11Uaを取り囲んでU相結線部の絶縁空間30Uを形成している。
また、第3隔壁29は、ベース壁22と外側壁23の下端部領域とともにボルト締結部13を取り囲んで絶縁空間30Nを形成している。この絶縁空間30Nには、図1に示すように、ボルト締結部13のボルト25の頭部と軸方向Axで離間するように、ステータ1から径方向外側に突出した中点連結部18が挿入されている。したがって、中点連結部18は、第3隔壁29と外側壁23とにより、隣接するU相の結線部11Uaやハウジング4に対して電気的に絶縁されている。
端子台本体10の外側壁23の下方寄りの中間領域には、一部がU相の絶縁空間30U内に膨出するように、略ボックス形状のコネクタ接続部31が設けられている。コネクタ接続部31は、外側壁23の中間領域の一部を構成するボックス上壁31a及びボックス側壁31b(図2参照)と、ボックス上壁31aとボックス側壁31bの両側の端面を閉塞するボックス端壁31c,31d(図3,図4参照)と、を有し、ボックス形状の六面のうちのボックス上壁31aと対向する壁に相当する領域と、ボックス側壁31bと対向する壁に相当する領域とが連続して開口している。コネクタ接続部31は、図3に示すように、外側壁23の外面側の下端に、ボックス上壁31aとボックス側壁31bと、両側のボックス端壁31c,31dとによって凹状部32を形成している。本実施形態において、略ボックス形状のコネクタ接続部31は外側壁23の一部を構成している。
コネクタ接続部31の凹状部32内には、前述した三相のバスバー11U,11V,11Wの給電線接続側の結線部11Ub,11Vb,11Wbが軸方向Axに沿って一列に並んで設置されるようになっている。
図5は、各バスバー11U,11V,11Wの形状と、端子台本体10に対するバスバー11U,11V,11Wの組付状態を示す図である。
同図に示すように、各バスバー11U,11V,11Wは、コイル側の結線部11Ua,11Va,11Waと給電線側の結線部11Ub,11Vb,11Wbがそれぞれ平坦な壁によって形成されており、各結線部11Ua,11Va,11Waと11Ub,11Vb,11Wbとは、それぞれ屈曲した接続壁11Uc,11Vc,11Wcによって接続されている。コイル側の各結線部11Ua,11Va,11Waは、ベース壁22の前面に沿うように、鉛直姿勢で対応する各絶縁空間30U,30V,30W内に配置される。また、給電線側の各結線部11Ub,11Vb,11Wbは、ボックス上壁31aの下面に沿うように水平姿勢でコネクタ接続部31の凹状部32内に配置される。
各バスバー11U,11V,11Wは、端子台本体10の外側壁23に形成されたスリット33U,33V,33Wを通じて、コイル側の各結線部11Ua,11Va,11Waと接続壁11Uc,11Vc,11Wcの一部とが端子台本体10の内側(絶縁空間30U,30V,30Wの存在する側)に挿入されている。
ここで、各バスバー11U,11V,11W及び対応するスリット33U,33V,33Wの詳細について説明する。
最初に、W相とV相のバスバー11W,11Vとスリット33W,33Vについて説明する。
図6〜図11は、スリット33W,33Vとその周辺部の詳細とを示す図である。なお、図7,図10,図11は、給電端子7W,7Vがバスバー11W,11Vにボルト24によって結合された状態を示している。
W相のバスバー11Wは、図5に示すように、鉛直姿勢でベース壁22の前面に配置される結線部11Waの下端に、ベース壁22側に略水平に屈曲した接続壁11Wcの屈曲片部11Wc−1が連設され、屈曲片部11Wc−1の径方向(R方向)外側の端部には外側壁23の外面に沿って配置される接続壁11Wcの引き回し部11Wc−2が接続されている。引き回し部11Wc−2の下端には、水平姿勢で凹状部32内に配置される結線部11Wbが接続されている。
V相のバスバー11Vは、図5に示すように、鉛直姿勢でベース壁22の前面に配置される結線部11Vaの下端に、ベース壁22の前面に沿って真っ直ぐに下方に延出する接続壁11Vcの下方延出部11Vc−1が連設され、その下方延出部11Vc−1の下端にはコネクタ接続部31のボックス上壁31aの下面に沿って配置される接続壁11Vcの引き回し部11Vc−2が接続されている。
図2,図3,図5及び図6〜図11に示すように、W相用のスリット33WとV相用のスリット33Vは、鉛直方向に沿う辺側が長い略L字状に形成に形成されている。これらのスリット33W,33Vの溝幅wは、バスバー11W,11Vの厚みtよりも広い寸法(w>t)に設定されている(図5参照)。
図6〜図11に示すように、W相用のスリット33Wは、外側壁23から第1隔壁27とベース壁22の一部に跨って形成されている。具体的には、第1隔壁27には、ベース壁22との境界部のうちの、外側壁23から所定長さの延出範囲に亙ってスリット33Wの垂直溝部33W−1(W相の絶縁空間30W側から下方に開口している)が設けられている。また、ベース壁22には、垂直溝部33W−1の底部と連なるようにスリット33Wの水平溝部33W−2が設けられ、これらの溝部33W−1,33W−2が外側壁23の略L字状の貫通部に連続している。したがって、本実施形態では、第1隔壁27上のベース壁22との境界部と、第1隔壁27の延出基部とに亙る部位とがスリット33Wを介して外側壁23の外部(ハウジング4の内壁と外側壁23の間の空間)と連通している。スリット33Wには、バスバー11Wの結線部11Waと接続壁11Wcの屈曲片部11Wc−1が挿入される。
図6,図11中の符号34は、給電端子7W,7Vとバスバー11W,11Vの結線部11Wa,11Vaをボルト24によって結合するためにベース壁22内に埋め込まれた埋め込みナットである。図示はされていないが、ベース壁22内の絶縁空間33Uに対応する領域には、同様に給電端子7Uとバスバー11Uの結線部11Uaをボルト24によって結合するための埋め込みナットが設けられている。
また、図6に示すようにベース壁22のW相用のバスバー設置面22wは、W相用のスリット33WによってV相の埋め込みナット34の周域の肉厚を充分に確保できなくなるのを回避するために、V相用のバスバー設置面22vよりも軸方向(Ax)方向の高さが低く設定されている。
第1隔壁27のスリット33W内に臨む部位には、スリット33W内に挿入されたバスバー11Wをスリット33Wの対向する壁との間で挟持固定するための、一対の係止突起35,36が設けられている。一方の係止突起35は第1隔壁27の一般部の厚みの範囲内に設けられ、他方の係止突起36は、第1隔壁27の延出基部側に軸方向上方に隆起して設けられている。そして、一方の係止突起35は、スリット33Wの終端部側の径方向(R方向)の比較的長い範囲に亙って形成されており、他方の係止突起36は、外側壁23の近傍において径方向(R方向)に短く形成されている。また、他方の係止突起36は、図3,図5,図10に示すように、一方の係止突起35に対して上方に離間して配置され、両係止突起35,36の間に上下方向の隙間が確保されている。
したがって、スリット33W内にバスバー11Wが設置された状態においては、スリット形成部とバスバー11Wの間には、第1隔壁27の上面側と外側壁23の外側を連通する隙間が確保される。このため、運転中にステータ1に供給される冷却液Lが端子台3の絶縁空間30W内に入り込んだ場合には、その冷却液Lがスリット33Wを通して外側壁23の外部に排出される。
なお、バスバー11Wは、結線部11Waと屈曲片部11Wc−1とが、板厚方向と略直交する方向で、径方向(R方向)に沿って外側壁23のスリット33W内に挿入される。
スリット33Wは、上述の通り、バスバー11W(中継導体)が端子台本体10の外部から端子台本体10へ挿入される挿入口と、ベース壁22と第1隔壁との間にバスバー11Wが収容される導体収容部とを有している。導体収容部の少なくとも一部において、バスバー11Wの厚みは、導体収容部の幅よりも薄い。すなわち、導体収容部の幅が、その幅において、中継導体の厚みよりも広い部分を有している。
V相用のスリット33Vは、図3,図5,図11に示すように、外側壁23から第2隔壁28とボックス上壁31aの一部に跨って形成されている。スリット33Vは、V相の絶縁空間30V側から鉛直下方に開口している。このスリット33Vには、バスバー11Vの結線部11Vaと接続壁11Vcの下方延出部11Vc−1とが挿入されるようになっている。
また、端子台3の第2隔壁28の下面とボックス上壁31aの間には、図2に示すように、スリット33Vに挿入されたバスバー11Vの下方延出部11Vc−1を、隣接するバスバー11Uの結線部11Uaに対して電気的に絶縁するための補助隔壁37が設けられている。この補助隔壁37は、ベース壁22の前面にも一体に結合されているが、ベース壁22との境界部には、スリット33Vの一部を構成する垂直溝部33V−1(図11参照)が形成されている。この垂直溝部33V−1側の壁には、スリット33Vに挿入されたバスバー11Vを、スリット33Vの対向する壁との間で挟持固定するための一対の係止突起38,39が設けられている。
バスバー11Vは、係止突起38,39によってスリット33V内に保持されるが、バスバー11Vとスリット形成部との間には隙間ができる。したがって、ステータ1を冷却するための冷却液Lが端子台3の絶縁空間30V内に入り込んだ場合には、その冷却液Lがスリット33Vを通して外側壁23の外部に排出される。
なお、バスバー11Vは、結線部11Vaと下方延出部11Ac−1とが、板厚方向と略直交する方向で、径方向(R方向)に沿ってスリット33V内に挿入される。
次に、U相のバスバー11Uとスリット33Uについて説明する。
U相のバスバー11Uは、図5に示すように、鉛直姿勢でベース壁22の前面に配置されるコイル側の結線部11Uaの下端に、第3隔壁29の上面に沿うように接続壁11Ucが屈曲して設けられている。接続壁11Ucは、平面視した場合にクランク状となるように形成され、結線部11Uaと逆側の端部に、設定角度傾斜して給電線側の結線部11Ubが連設されている。
図2,図3,図5に示すように、U相用のスリット33Uは、ボックス端壁31cとボックス側壁31bの一部に跨って形成されている。このスリット33Uは、軸方向(Ax方向)に沿って略水平に形成され、その溝幅wは、他のスリット33W,33Vと同様にバスバー11Uの厚みtよりも広い寸法(w>t)に設定されている(図5参照)。また、U相の前縁空間30Uの下端を隔成する第3隔壁29は、ボックス側壁31bに向かって下方に傾斜して形成されており、U相用のスリット33Uは、ボックス側壁31bのうちの第3隔壁29との連接部に隣接した位置に形成されている。したがって、U相用のスリット33Uは、U相の絶縁空間30U側からほぼ鉛直下方にも開口している。
なお、U相用のバスバー11Uは、給電線側の結線部11Uaと接続壁11Ucの一部が、板厚方向と略直交する方向で、軸方向(Ax方向)に沿ってスリット33U内に挿入される。
スリット33U内に挿入されたバスバー11Uとスリット形成部の間には、隙間が確保される。このため、端子台3の絶縁空間30U内に入り込んだ冷却液Lは、その隙間を通して外側壁23の外部に排出される。
図12は、ハウジング4の下端の側面に設置されて外部の給電線(図示せず)と端子台3のバスバー11U,11V,11Wを接続するためのコネクタ40を示す図である。図13,図14は、コネクタ40と端子台3の接続状態を示す図である。
コネクタ40は、U,V,Wの三相の外部の給電線に接続される三つのターミナル41U,41V,41Wと、これらのターミナル41U,41V,41Wを取り囲むガイド壁42と、を有し、このガイド壁42と各ターミナル41U,41V,41Wの先端部とが端子台3のコネクタ接続部31に挿入されるようになっている。コネクタ接続部31に挿入された各ターミナル41U,41V,41Wの先端部は、対応するバスバー11U,11V,11Wの結線部11Ub,11Vb,11Wbにボルト43によって結合される。
以上のように、本実施形態に係る回転電機においては、端子台3のベース壁22上の各バスバー11U,11V,11Wと給電端子7U,7V,7Wとの結線部や、中点連結部18の周囲が、第1隔壁27,第2隔壁28,第3隔壁29の少なくともいずれかと外側壁23とによって囲まれる。そのため、各相の結線部や中点連結部18を、隣接する結線部やハウジング4等の周囲の部材に対して確実に絶縁状態を維持することができる。
また、この回転電機においては、端子台3の外側壁23に、第1隔壁27,第2隔壁28,第3隔壁29の付根部と外側壁23の外部とを連通するスリット33W,33V,33Uが設けられている。そのため、端子台3の内部に入り込んだステータ冷却用の冷却液を各隔壁27,28,29の上部からスリット33W,33V,33Uを通して端子台3の外部に速やかに排出することができる。このため、冷却液に混入している不純物が端子台3上の各相の結線部の周囲に蓄積されるのを未然に防止することができる。特にスリットが鉛直下方に開口している場合、不純物を含む冷却液が重力を受けてスリット内に流入するため、不純物が結線部の周囲に蓄積されるのをさらに効果的に抑制することができる。
この回転電機においては、端子台3上の各スリット33U,33V,33Wにはバスバー11U,11V,11Wが設置されている。しかしながら、各バスバー11U,11V,11Wがスリット33U,33V,33Wの幅よりも薄く形成され、各スリット33U,33V,33Wに対して板厚方向と略直交する方向から挿入される。そのため、端子台3の内部に入り込んだ冷却液や不純物を、各バスバー11U,11V,11Wと端子台3のスリット形成部の間にできる隙間を通して、確実に外部に排出することができる。
また、この回転電機の場合、樹脂製の端子台本体10の内部に金属製のバスバー11U,11V,11Wがモールドされているのではなく、端子台本体10に設けたスリット33U,33V,33Wに、これらのスリット33U,33V,33Wよりも肉厚の薄いバスバー11U,11V,11Wが挿入設置されている。そのため、金属製のバスバー11U,11V,11Wと樹脂製の端子台本体10の線膨張係数の相違によって温度変化時に両者の間に相対変位が生じることがあっても、その相対変位をバスバー11U,11V,11Wとスリット形成部の間にできる隙間によって確実に吸収することができる。したがって、この回転電機においては、端子台本体10に不要な応力が生じるのを未然に防止することができる。
本実施形態においては、多くの屈曲部や湾曲部を設けることによって各バスバー11U,11V,11Wをハウジング4等の周囲の他の部品の形状やレイアウトに柔軟に対応させている。このようにバスバー11U,11V,11Wに屈曲部や湾曲部を多く設けると、温度変化時に、金属製のバスバー11U,11V,11Wと樹脂製の端子台本体10の間に大きな相対変位を生じやすくなる。従って、端子台本体10のスリット33U,33V,33Wに隙間を持たせて対応するバスバー11U,11V,11Wを収容するこの端子台3の構造は、この実施形態のように屈曲部や湾曲部を有するバスバー11U,11V,11Wを採用するときに特に有効となる。
また、この実施形態の回転電機においては、端子台本体10のスリット33Uに対するバスバー11Uの挿入方向が、他のバスバー11W,11Vの対応するスリット33W,33Vに対する挿入方向と異なっている。そのため、バスバー11Uのコイル側の結線部11Uaを、端子台本体10のベース壁22上において、他のバスバー11W,11Vの結線部11Wa,11Vaとほぼ同じ高さに容易に設定することができる。
このような回転電機の構造は、端子台3の小型化、延いては装置全体の小型化を図るうえで有利となる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
本発明によれば、ベース壁上の各中継導体のコイル導線との結線部がベース壁と外側壁と隔壁とによって囲まれることから、結線部を周囲と絶縁状態に維持することができる。しかも、端子台の内部に入り込んだ冷却液を、端子台の内側の結線空間部からスリットを通してハウジングの内壁側に排出できる。そのため、冷却液に混入した不純物が端子台上の結線部の周囲に蓄積されるのを未然に防止することができる。その結果、端子台上の結線部間の絶縁性を長期に亙って維持することができる。
1 ステータ
3 端子台
4 ハウジング
5 コイル導線
10 端子台本体
11U,11V,11W バスバー(中継導体)
11Ua,11Va,11Wa 結線部
22 ベース壁
23 外側壁
27 第1隔壁(隔壁)
28 第2隔壁(隔壁)
29 第3隔壁(隔壁)
30U,30V,30W 絶縁空間(結線空間部)
33U,33V,33W スリット

Claims (15)

  1. 複数相のコイル導線が巻回されたステータと;
    前記ステータを収容するハウジングと;
    前記ハウジングに取り付けられ、前記ステータから引き出された前記各相のコイル導線の端部を対応する外部の給電線に接続する端子台と;
    を備え、
    前記ステータに、前記ハウジングの内部で冷却液が供給され;
    前記端子台は、一端が前記外部の給電線に接続されると共に他端が前記各相のコイル導線の端部に接続される複数の中継導体と、絶縁性材料によって形成されてかつ前記複数の中継導体を保持する端子台本体と、を有する;
    回転電機であって、
    前記端子台本体が、
    前記各中継導体と対応するコイル導線の端部との結線部が各々離間して配置されるベース壁と;
    前記ハウジングの内壁と前記ベース壁上の前記結線部との間にあって前記ベース壁の端縁に沿って配置される外側壁と;
    前記外側壁または前記ベース壁から延出して、前記外側壁とともに前記結線部の周域を絶縁する複数の隔壁と;
    前記ベース壁、前記外側壁、前記複数の隔壁で囲まれて形成されて、前記結線部を収容する結線空間部と;
    前記結線空間部と前記ハウジングの前記内壁側とを連通するスリットと;
    を備える
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記スリットは、前記結線空間部側から鉛直下方に開口していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記各中継導体は、前記スリットの幅よりも薄い一定厚みの板状部を有し、
    前記板状部が板厚方向と直交する方向から前記スリットに挿入されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記板状部は、屈曲部または湾曲部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記複数の中継導体のうちの一つの中継導体の前記スリットに対する板状部の挿入方向は、その他の中継導体の対応する前記スリットに対する板状部の挿入方向と異なっていることを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記複数の中継導体のうちの一つの中継導体の前記スリットに対する板状部の挿入方向は、その他の中継導体の対応する前記スリットに対する板状部の挿入方向と異なっていることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
  7. 複数相のコイル導線が巻回されたステータと;
    前記ステータを収容するハウジングと;
    前記ハウジングに取り付けられ、前記ステータから引き出された前記各相のコイル導線の端部を対応する外部の給電線に接続する端子台と;
    を備え、
    前記ステータに、前記ハウジングの内部で冷却液が供給され;
    前記端子台は、一端が前記外部の給電線に接続されると共に他端が前記各相のコイル導線の端部に接続される複数の中継導体と、絶縁性材料によって形成されてかつ前記複数の中継導体を保持する端子台本体と、を有する;
    回転電機であって、
    前記端子台本体が、
    前記各中継導体と対応するコイル導線の端部との結線部が各々離間して配置されるベース壁と;
    前記ベース壁上において、前記ベース壁と交差する方向に立設され、前記各結線部間を隔てる隔壁と;
    前記端子台本体の外部から前記中継導体が前記端子台本体へ挿入される挿入口と、前記ベース壁と前記隔壁との間に形成された導体収容部とを有するスリットと;
    を備え、
    前記中継導体を前記導体収容部に設置した状態で、前記スリットには、前記端子台本体の前記結線部側と外側とを連通する隙間が形成されることを特徴とする回転電機。
  8. さらに、前記ハウジングの内壁と前記ベース壁上の前記結線部との間にあって前記ベース壁の端縁に沿って配置される外側壁と;
    前記ベース壁、前記外側壁、前記隔壁で囲まれて形成されて、前記結線部を収容する結線空間部と;
    を備え、
    前記スリットは前記結線空間部と前記ハウジングの内壁側とを連通する;
    ことを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
  9. 前記スリットは、前記結線部の鉛直下方に開口している
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の回転電機。
  10. 前記各中継導体は、前記スリットの幅よりも薄い一定厚みの板状部を有し、
    前記板状部が板厚方向と直交する方向から前記スリットに挿入されていることを特徴とする請求項9に記載の回転電機。
  11. 前記各中継導体は、前記スリットの幅よりも薄い一定厚みの板状部を有し、
    前記板状部が板厚方向と直交する方向から前記スリットに挿入されていることを特徴とする請求項7または8に記載の回転電機。
  12. 前記板状部は、屈曲部または湾曲部が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の回転電機。
  13. 前記板状部は、屈曲部または湾曲部が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の回転電機。
  14. 前記導体収容部が、その幅において、前記中継導体の厚みよりも広い部分を有することを特徴とする請求項7または8に記載の回転電機。
  15. 前記導体収容部が、その幅において、前記中継導体の厚みよりも広い部分を有することを特徴とする請求項9に記載の回転電機。
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