JP2014093904A - 回転電機 - Google Patents

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学 矢▲崎▼
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Abstract

【課題】部品点数の増加を招くことなく、不要な応力の発生防止と結線作業性の改善を図ることのできる回転電機を提供する。
【解決手段】端子台本体10に、バスバー11Wの結線部11Waが配置されるベース壁22と、バスバー11Wを配置するためのスリット33Wと、を設ける。スリット33Wは、結線部11Waがベース壁22上の所定位置に配置されるように、バスバー11Wの一部を収容する導体収容部52と、導体収容部52にバスバー11Wを挿入するための挿入開口部53と、を備えた構造する。導体収容部52の溝幅w0をバスバー11Wの厚みtよりも厚くし、挿入開口部53の最小の溝幅w1を導体収容部52の溝幅w0よりも狭くする。
【選択図】図9

Description

この発明は、車両駆動や回生発電等に用いられる回転電機に関するものである。
この種の回転電機は、駆動モータとして用いられる場合には、ステータに巻回した複数のコイル導線に対して交流電流が位相をずらして通電される。このため、各相のコイル導線の端部は一箇所に束ねられ、それぞれ外部の対応する相の給電線に接続される。この各相のコイル導線の端部と外部の給電線との接続は、通常、ステータを収容するハウジングに設置された端子台において行われている(例えば、特許文献1参照)。
端子台は、絶縁性樹脂等の絶縁材料によって形成された端子台本体に、回転電機の相数分の金属製の中継導体が相互に離間して設置され、各中継導体の一端側に外部の給電線が接続される一方で、各中継導体の他端側に各相のコイル導線の端部が接続されるようになっている。
特許文献1に記載の回転電機の端子台は、複数の中継導体が樹脂製の端子台本体にモールド成形されることによって形成されている。
特開2006−340585号公報
しかし、特許文献1に記載の回転電機は、端子台の中継導体が樹脂製の端子台本体にインサート成形されているため、中継導体と端子台本体との線膨張係数の相違により、温度の変化に伴って端子台本体に不要な応力が発生することが懸念される。
また、特許文献1に記載の回転電機は、端子台の中継導体が樹脂製の端子台本体にインサート成形によって一体に固定されるため、中継導体の端部にコイル導線や外部の給電線を接続するときに、中継導体の位置を微調整することができず、結線作業が難しいことも課題となっている。
これらの対策としては、端子台本体に中継導体を挿入するためのスリットを形成しておき、端子台本体のスリットに後から中継導体を通入して組み付けることも考えられるが、この場合、スリットからの中継導体の脱落を防止するために別体の蓋部材を付加しなければならず、部品点数の増加が増加してしまう。
そこでこの発明は、部品点数の増加を招くことなく、不要な応力の発生防止と結線作業性の改善を図ることのできる回転電機を提供しようとするものである。
この発明に係る回転電機では、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
請求項1に係る発明は、複数相のコイル導線(例えば、実施形態のコイル導線5)が巻回されたステータ(例えば、実施形態のステータ1)と、前記ステータを収容するハウジング(例えば、実施形態のハウジング4)と、前記ハウジングに取り付けられ、前記ステータから引き出された各相のコイル導線の端部を対応する外部の給電線に接続する端子台(例えば、実施形態の端子台3)と、を備え、前記端子台は、一端が前記外部の給電線に接続され、他端が前記コイル導線の端部に接続される複数の中継導体(例えば、実施形態のバスバー11U,11V,11W)と、絶縁性材料によって形成され、前記複数の中継導体を保持する端子台本体(例えば、実施形態の端子台本体10)と、を有する回転電機であって、前記端子台本体は、前記中継導体の前記コイル導線の端部との結線部が配置されるベース壁(例えば、実施形態のベース壁22)と、前記中継導体の結線部(例えば、実施形態の結線部11Ua,11Va,11Wa)が前記ベース壁上の所定の位置に配置されるように、前記中継導体の少なくとも一部を収容する導体収容部(例えば、実施形態の導体収容部52)と、一端が前記端子台本体の外部に開口して外部から前記導体収容部内への前記中継導体の挿入を許容する挿入開口部(例えば、実施形態の挿入開口部53)と、を有するスリット(例えば、実施形態のスリット33U,33V,33W)と、を備え、前記スリットの導体収容部は、前記中継導体の厚み(例えば、実施形態のt)よりも広い幅に形成され、前記スリットの挿入開口部は、最小幅部分が前記導体収容部の幅(例えば、実施形態の溝幅w0)よりも狭い幅に形成されていることを特徴とするものである。
これにより、中継導体は、端子台本体の造形後に、端子台本体のスリットの挿入開口部を通して導体収容部内に収容される。こうして、導体収容部内にセットされた中継導体と導体収容部の間には、中継導体と端子台本体との間の相対移動を許容する隙間が生じる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る回転電機において、前記挿入開口部は、最小幅部分が前記中継導体の厚み(例えば、実施形態の厚みt)よりも狭い幅に形成されていることを特徴とするものである。
これにより、中継導体をスリットの導体収容部内にセットする場合には、スリットの挿入開口部の最小幅部分を弾性的に押し広げて、導体収容部内に中継導体を挿入する。中継導体の挿入後には、挿入開口部の最小幅部分がもとの幅に戻り、挿入開口部が中継導体の抜けを規制するようになる。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る回転電機において、前記導体収容部と前記挿入開口部の間には、前記導体収容部から前記挿入開口部に向かって前記スリットの幅が段状に狭くなる段部(例えば、実施形態の段部50a)が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る回転電機において、前記端子台は、前記導体収容部内において、前記中継導体を前記ベース壁側に接近させて位置決めする位置決め部(例えば、実施形態の規制突起56)を備えていることを特徴とするものである。
これにより、中継導体は、導体収容部内で位置決め部によってベース壁側に近接した状態で位置決めされ、ベース壁と逆側の側方には比較的大きな隙間(例えば、実施形態の隙間d)ができるようになる。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る回転電機において、前記挿入開口部の最小幅部分と前記導体挿入部とは、前記中継導体の前記導体収容部内への挿入方向と直交する方向においてずれた位置に形成されていることを特徴とするものである。
これにより、端子台本体の型成形時に、挿入開口部の最小幅部分と導体挿入部とを同じ抜き型によって造形する場合にもアンダーカット部が生じなくなる。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に係る回転電機において、前記スリットは、前記結線部の鉛直下方に開口していることを特徴とするものである。
これにより、結線部の周域に流入した不純物を含む冷却液等の液体は、スリットを通して下方に排出されるようになる。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれか1項に係る回転電機において、前記中継導体は、前記スリットの導体収容部の幅よりも薄い略一定厚みの板状部を有し、前記板状部が板厚方向と略直交する方向から前記スリットに挿入されていることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る回転電機において、前記板状部は、少なくとも一部に屈曲部または湾曲部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項7または8に係る回転電機において、前記複数の中継導体のうちの一つの中継導体の前記スリットに対する板状部の挿入方向は、その他の中継導体の対応する前記スリットに対する板状部の挿入方向と異なっていることを特徴とするものである。
請求項1に係る発明によれば、端子台本体に、中継導体の少なくとも一部を収容する導体収容部と、導体収容部内への中継導体の挿入を許容する挿入開口部と、を有するスリットが設けられ、導体収容部が中継導体の厚みよりも広い幅に形成されているため、導体収容部と中継導体の間にできる隙間によって中継導体と端子台本体の線膨張係数の相違による応力の発生を防止することができ、さらに、中継導体の前記隙間内での遊びによって結線作業時における中継導体の若干の移動を許容し、中継導体に対する結線作業を容易化することができる。また、この請求項1に係る発明によれば、挿入開口部が導体収容部の幅よりも狭い最小幅に形成されているため、別体の蓋部材を設けることなくスリットからの中継導体の抜けを規制することができる。
また、請求項1に係る発明によれば、スリット内に中継導体を設置した状態において、導体収容部と中継導体の間に隙間ができるため、仮に、ステータのハウジング内に導入される冷却液等の液体に不純物が含まれており、その液体が中継導体の結線部の周域部に流入することがあっても、導体収容部と中継導体の間の隙間を通してその液体を結線部の周域部から排出することができる。したがって、この発明によれば、中継導体の結線部の周域に不純物が蓄積されるのを未然に防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、スリットの挿入開口部の最小幅部分が中継導体の厚みよりも狭い幅とされているため、導体収容部内に収納された中継導体の抜けを挿入開口部の最小幅部分で確実に規制することができる。
請求項3に係る発明によれば、導体収容部と挿入開口部の間に、挿入開口部側の幅が段状に狭くなる段部が設けられているため、導体収容部からの中継導体の抜けを段部によってより確実に規制することができる。
請求項4に係る発明によれば、中継導体が位置決め部によってベース壁側に近接した状態で位置決めされることにより、ベース壁と逆側の側方に比較的大きな隙間ができるため、仮に不純物を含む冷却液等の液体が中継導体の結線部の周域部に流入することがあっても、その比較的大きな隙間を通して、液体を中継導体の結線部の周域部から容易に排出することができる。
請求項5に係る発明によれば、挿入開口部の最小幅部分と導体挿入部とが、中継導体の導体収容部内への挿入方向と直交する方向においてずれた位置に形成されているため、端子台本体の型成形時に、アンダーカット部を生じることなく、挿入開口部と導体挿入部とを容易に造形することが可能になる。
請求項6に係る発明によれば、不純物を含む冷却液等の液体が重力を受けてスリット内に流入するため、仮に不純物を含む冷却液等の液体が中継導体の結線部の周域部に流入することがあっても、不純物が結線部の周囲に蓄積されるのを効果的に抑制することができる。
請求項7に係る発明によれば、中継導体に、スリットの幅よりも薄い略一定厚みの板状部が設けられ、その板状部が板厚方向と略直交する方向からスリットに挿入されていることから、中継導体の結線部の周域部に流入した液体を、板状部とスリットの導体挿入部の間にできる隙間を通して外部に確実に排出することができる。
請求項8に係る発明によれば、板状部を、屈曲部や湾曲部によってハウジング等の他の部品の形状やレイアウトに応じた自由度の高い形状としつつも、温度の変化時に端子台本体に大きな応力が生じるのを未然に防止することができる。
請求項9に係る発明によれば、一つの中継導体のスリットに対する板状部の挿入方向が、その他の中継導体の対応するスリットに対する板状部の挿入方向と異なっているため、前記一つの中継導体の結線部を、ベース壁上において、少なくとも他の一つの中継導体の結線部とほぼ同じ高さに容易に設定することができる。
この発明の一実施形態の回転電機の一部の正面図である。 この発明の一実施形態の回転電機に用いられる端子台を正面側斜め上方から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台を図2の左側斜め上方から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台を図2の左側から見た側面図である。 この発明の一実施形態の端子台を背面側から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台のバスバー(中継導体)の組み付けを説明するための端子台の分解斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台の図2のA−A断面部分で切ったときの斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台の図2のB−B断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の端子台の図2のC−C断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の端子台のバスバー(中継導体)の組み付け状態を(A),(B),(C)で順次示す図6のD−D断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の端子台に接続する給電線接続用のコネクタの斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台にコネクタを接続した状態を示す斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台の図13のE−E断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の端子台の端子台本体を製造するための成形型を示す斜視図である。 この発明の一実施形態の端子台の端子台本体を製造するための成形型の一部を拡大して示す部分断面斜視図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図中において、矢印UPは、回転電機が車両に取り付けられたときに鉛直上方となる向きを示し、矢印Axの方向は回転電機の軸心に沿う方向を、矢印Rの方向は回転電機の径方向に沿う方向をそれぞれ示すものとする。
図1は、この実施形態の回転電機の一部の正面図である。
この実施形態の回転電機は、電気自動車やハイブリッド車両の車両駆動と回生発電に用いられる三相交流式の回転電機であり、円環状のステータ1の内側には、図示しないロータが回転可能に配置されている。ロータは減速機構等を介して車両の車軸に連結されている。
ステータ1は、複数のコイル導線5を突極集中巻きで実装した円環状のステータコア2と、そのステータコア2が内側に圧入固定される略円筒状のホルダ6を備え、ステータコア2からホルダ6の径方向外側に引き出されたU相,V相,W相の各コイル導線5の給電側の端部に、それぞれ対応する相の給電端子7U,7V,7Wが接続されている。
この実施形態においては、コイル導線5は横長の矩形断面の平角線が採用されている。
ステータコア2は、正面視が略扇状の複数の分割コア片8が円環状に組み付けられて成り、各分割コア片8には、それぞれ個別にコイル導線5が巻回されている。分割コア片8に巻回された各コイル導線5の一端側は、各相毎にまとめられて対応する相の給電端子7U,7V,7Wに接続され、各コイル導線5の他端側はすべてが一箇所にまとめられ、中点連結部18として相互に電気的に接続されている。したがって、このステータコア2では、各相のコイル導線5がY字結線で接続されている。
なお、U相,V相,W相の各一箇所にまとめられたコイル導線5の給電側の接続端5Eu,5Ev,5Ewと、同様に一箇所にまとめられたコイル導線5の中点連結部18とは、ステータ1の外周上の一部の特定領域からステータ1の径方向外側に引き出されている。具体的には、接続端5Eu,5Ev,5Ewと中点連結部18とは、隣接する特定の二つの分割コア片8の外周領域から径方向外側に引き出されている。また、図1中、19は、中点連結部18を構成するコイル導線5を抱持し、ヒュージング処理によって各コイル導線5に接続される金属製の結束板である。
上記のように構成されたステータ1は、給電端子7U,7V,7Wを外部の給電線と接続するための端子台3とともに、金属製のハウジング4の内部に固定設置されている。ハウジング4の下端には断面略L字状の角部が設けられており、端子台3は、ハウジング4内のその角部の近傍に配置されている。
図2〜図5は、端子台3の全体の外観を示す図である。
これらの図に示すように、端子台3は、絶縁性の樹脂材料によって形成された端子台本体10と、この端子台本体10に保持されるU,V,Wの三相のバスバー11U,11V,11W(中継導体)と、を有している。各バスバー11U,11V,11Wは、全体が一定厚みの導電性の金属板によって形成されている。
端子台本体10は、ステータ1の軸心と略直交する方向に延出する円弧状のベース壁22と、ベース壁22の円弧形状の内周側を除く三方を取り囲む外側壁23と、を備え、外側壁23の存在しないベース壁22の内周側がステータ1(ホルダ6)の外周面に臨むようになっている。したがって、端子台本体10は、端子台3がステータ1とともにハウジング4内に固定設置された状態において、ベース壁22と外側壁23とステータ1の外周面とに囲まれた凹状空間を形成する。
ここで、端子台本体10のベース壁22のうちの、外側壁23の突出する側の面を前面と呼ぶものとすると、ベース壁22の前面には、円弧方向に離間してU,V,Wの三相のバスバー11U,11V,11Wの対応するコイル導線5との結線部11Ua,11Va,11Waが配置されている。なお、図中の符号12は、各バスバー11U,11V,11W上の結線部11Ua,11Va,11Waに設けられたボルト挿通孔である。この各ボルト挿通孔12は、上下方向に長い長孔によって構成されている。
この実施形態では、各結線部11Ua,11Va,11Waは、図2に示すように下方から上方に向かってU,V,Wの順に並んで配列されているが、ベース壁22上の最下端の結線部11Uaのほぼ直下位置には、端子台3(端子台本体10)をハウジング4に結合するためのボルト締結部13が設けられている。なお、図2中の符号13aは、図1に示す締結用のボルト25が挿入されるボルト挿通孔である。また、図1における符号24は、コイル導線5側の給電端子7U,7V,7Wを対応する各結線部11Ua,11Va,11Waに結合するためのボルトである。
また、端子台本体10には、ベース壁22の前面上において、W相の結線部11WaとV相の結線部11Vaの間を仕切る第1隔壁27と、V相の結線部11VaとU相の結線部11Uaの間を仕切る第2隔壁28と、U相の結線部11Uaとボルト締結部13の間を仕切る第3隔壁29と、が設けられている。これらの第1,第2,第3隔壁27,28,29は、外側壁23とベース壁22とに接続されている。より正確には、これらの隔壁27,28,29は、端子台3がステータ1とともにハウジング4内に固定されたときに、ステータ1のほぼ軸心に向く方向(R方向)にそれぞれ延出するとともに、それぞれがベース壁22上と外側壁23上の円弧方向で相互に離間した位置に接続されている。
第1隔壁27は、ベース壁22と外側壁23の上端部領域とともにW相の結線部11Waを取り囲んでW相結線部の絶縁空間30Wを形成している。また、第1隔壁27と第2隔壁28は、ベース壁22と外側壁23の中間領域とともにV相の結線部11Vaを取り囲んでV相結線部の絶縁空間30Vを形成し、第2隔壁28と第3隔壁29は、ベース壁22と外側壁23のさらに下方の中間領域とともにU相の結線部11Uaを取り囲んでU相結線部の絶縁空間30Uを形成している。
また、第3隔壁29は、ベース壁22と外側壁23の下端部領域とともにボルト締結部13を取り囲んで絶縁空間30Nを形成している。この絶縁空間30Nには、図1に示すように、ボルト締結部13のボルト25の頭部と軸方向で離間するように、ステータ1から径方向外側に突出した中点連結部18が挿入されている。したがって、中点連結部18は、第3隔壁29と外側壁23とにより、隣接するU相の結線部11Uaやハウジング4に対して電気的に絶縁されている。
また、端子台本体10の外側壁23の下方寄りの中間領域には、一部がU相の絶縁空間30U内に膨出するように、略ボックス形状のコネクタ接続部31が設けられている。コネクタ接続部31は、外側壁23の中間領域の一部を構成するボックス上壁31a及びボックス側壁31b(図2参照。)と、ボックス上壁31aとボックス側壁31bの両側の端面を閉塞するボックス端壁31c,31d(図3〜図6参照。)と、を有し、ボックス形状の六面のうちのボックス上壁31aと対向する壁に相当する領域と、ボックス側壁31bと対向する壁に相当する領域とが連続して開口している。コネクタ接続部31は、図3,図4に示すように、外側壁23の外面側の下端に、ボックス上壁31aとボックス側壁31bと、両側のボックス端壁31c,31dとによって凹状部32を形成している。
なお、この実施形態において、略ボックス形状のコネクタ接続部31は外側壁23の一部を構成するものとする。
コネクタ接続部31の凹状部32内には、前述した三相のバスバー11U,11V,11Wの給電線接続側の結線部11Ub,11Vb,11Wbが軸方向Axに沿って一列に並んで設置されるようになっている。
図6は、各バスバー11U,11V,11Wの形状と、端子台本体10に対するバスバー11U,11V,11Wの組付状態を示す図である。
同図に示すように、各バスバー11U,11V,11Wは、コイル側の結線部11Ua,11Va,11Waと給電線側の結線部11Ub,11Vb,11Wbがそれぞれ平坦な壁によって形成されており、各結線部11Ua,11Va,11Waと11Ub,11Vb,11Wbとは、それぞれ屈曲した接続壁11Uc,11Vc,11Wcによって接続されている。コイル側の各結線部11Ua,11Va,11Waは、ベース壁22の前面に沿うように鉛直姿勢で対応する各絶縁空間30U,30V,30W内に配置され、給電線側の各結線部11Ub,11Vb,11Wbは、ボックス上壁31aの下面に沿うように水平姿勢でコネクタ接続部31の凹状部32内に配置されるようになっている。
各バスバー11U,11V,11Wは、端子台本体10の外側壁23に形成されたスリット33U,33V,33Wを通して、コイル側の各結線部11Ua,11Va,11Waと接続壁11Uc,11Vc,11Wcの一部が端子台本体10の内側(絶縁空間30U,30V,30Wの存在する側)に挿入されている。
ここで、各バスバー11U,11V,11Wと、対応するスリット33U,33V,33Wの詳細について説明する。
最初に、W相とV相のバスバー11W,11Vとスリット33W,33Vについて説明する。
図7〜図9は、スリット33W,33Vとその周辺部の詳細を示す図である。なお、図7〜図9中の符号34は、給電端子7W,7Vとバスバー11W,11Vの結線部11Wa,11Vaをボルト24によって結合するためにベース壁22内に埋め込まれた埋め込みナットである。図示はされていないが、ベース壁22内の絶縁空間30Uに対応する領域には、同様に給電端子7Uとバスバー11Uの結線部11Uaをボルト24によって結合するための埋め込みナットが設けられている。
W相のバスバー11Wは、図6にも示すように、鉛直姿勢でベース壁22の前面に配置される結線部11Waの下方に、ベース壁22側に略水平に屈曲した接続壁11Wcの屈曲片部11Wc−1が連設され、屈曲片部11Wc−1の径方向(R方向)外側の端部には外側壁23の外面に沿って配置される接続壁11Wcの引き回し部11Wc−2が接続されている。引き回し部11Wc−2の下端には、水平姿勢で凹状部32内に配置される結線部11Wbが接続されている。
V相のバスバー11Vは、図6に示すように、鉛直姿勢でベース壁22の前面に配置される結線部11Vaの下方に、ベース壁22の前面に沿って真っ直ぐに下方に延出する接続壁11Vcの下方延出部11Vc−1が連設され、その下方延出部11Vc−1の下端にはコネクタ接続部31のボックス上壁31aの下面に沿って配置される接続壁11Vcの引き回し部11Vc−2が接続されている。引き回し部11Vc−2の下端には、水平姿勢で凹状部32内に配置される結線部11Vbが接続されている。
図2〜図4と図6〜図9に示すように、W相用のスリット33WとV相用のスリット33Vは、鉛直方向に沿う辺側が長い略L字状に形成に形成されている。これらのスリット33W,33Vの溝幅w0は、後に詳述する一部を除きバスバー11W,11Vの厚みtよりも広い幅(w0>t)に設定されている(図5参照。)。
図2,図7,図9に示すように、第1隔壁27の上面のうちの、ベース壁22と外側壁23とに隣接する領域には、上方に膨出する膨出突起50が一体に形成されている。
W相用のスリット33Wは、外側壁23の外面から第1隔壁27の付根部とベース壁22の一部と膨出突起50とに跨って形成されている。具体的には、第1隔壁27の付根部(ベース壁22との境界部)のうちの、外側壁23から所定範囲に亙る領域には、スリット33Wの垂直溝部33W−1(W相の絶縁空間30W側から下方に開口している。)が設けられ、ベース壁22には、垂直溝部33W−1の底部と連なるようにスリット33Wの水平溝部33W−2が設けられており、これらの溝部33W−1,33W−2が外側壁23の略L字状の貫通部に連続している。また、スリット33Wの垂直溝部33W−1は膨出突起50にも跨って形成されている。
ここで、スリット33Wの垂直溝部33W−1と水平溝部33W−2には、バスバー11Wの結線部11Waと接続壁11Wcの一部が挿入されるが、垂直溝部33W−1と水平溝部33W−2のうちの、膨出突起50よりも径方向(R方向)内側の領域は、バスバー11Wの一部が最終的に収容される導体収容部52(図9参照。)を構成している。また、垂直溝部33W−1と水平溝部33W−2のうちの、導体収容部52よりも径方向(R方向)外側の領域は、バスバー11Wを導体収容部52に挿入するための挿入開口部53(図9参照。)を構成している。
挿入開口部53は、膨出突起50に形成される部分以外は、導体収容部52と連続するように一定幅(溝幅w0)に形成されているが、膨出突起50に形成される部分は、径方向(R方向)内側に向かってテーパ状に幅が狭まっている。以下、この膨出突起50に形成される部分をテーパ溝54と呼ぶ。このテーパ溝54は、径方向(R方向)内側の端部が最小幅となっており、この最小幅部分はバスバー11Wの結線部11Waや接続壁11Wcの板厚よりも狭い溝幅w1に設定されている。
また、図9に示すように、導体収容部52と挿入開口部53のテーパ溝54の間には、両者を上方側から見たとき、溝幅が挿入開口部53側で段状に狭まる段部50aが膨出突起50の端面によって形成されている。
W相のバスバー11Wは、図10の(A),(B),(C)に示すようにして、スリット33W内に組み付けられる。
即ち、バスバー11Wは、結線部11Waと接続壁11Wcの姿勢をスリット33Wの形状に整合させ、端子台本体10の外側壁23の外側からスリット33Wの開口に挿入する。このとき、バスバー11Wは、最初に、スリット33Wの挿入開口部53から挿入されるが、バスバー11Wの接続壁11Wcの一部は挿入開口部53のテーパ溝54部分を通過することになる。そして、バスバー11Wの接続壁11Wcの一部がテーパ溝54内に挿入されると、テーパ溝54の最小幅部分の溝幅w1がバスバー11Wの接続壁Wcの厚みtよりも狭まっていることから、このときテーパ溝54部分の終端部分が弾性的に押し広げられ、接続壁11Wcがテーパ溝54を越えたところでテーパ溝54の溝幅が初期状態に戻される。したがって、バスバー11Wの接続壁11Wcがスリット33Wの導体収容部52内に完全に挿入されると、テーパ溝54の端部(段部50a)がバスバー11Wの抜け方向の変位を規制することになる。
また、図3,図4に示すように、端子台本体10の下方のコネクタ接続部31の内側面(ボックス側壁31bの内側面)には、W相のバスバー11Wの引き回し部11Wc−2と、V相のバスバー11Vの引き回し部11Vc−2を収容する収容溝55w,55vが形成されている。これらの収容溝55w,55vには、それぞれ引き回し部11Wc−2,11Vc−2の幅方向の両端面に当接して、バスバー11W,11Vの軸方向(Xa方向)の変位を規制する一対の規制突起(位置決め部)56,56が突設されている。
W相のバスバー11Wは、収容溝55w内の規制突起56,56によって、端子台本体10内の結線部11Waが、図9に示すように、ベース壁22に近接した状態で(ナット34の端面に当接した状態で)位置決めされている。これにより、W相のバスバー11Wの結線部11Waとスリット33Wの導体収容部52との間には、ベース壁22と逆側に偏った隙間dが確保されている。
なお、V相のバスバー11Vも、同様にして、収容溝55v内の規制突起56,56によって、端子台本体10内の結線部11Vaがベース壁22に近接した状態で位置決めされている。
スリット33W内にバスバー11Wが組み付けられた状態においては、スリット形成部とバスバー11Wの間には、第1隔壁27の上面側と外側壁23の外側を連通するように隙間が確保される。このため、回転電機の運転中にステータ1に供給される冷却液が端子台3の絶縁空間30W内に入り込んだ場合には、その冷却液がスリット33Wを通して外側壁23の外部に排出される。
なお、バスバー11Wは、結線部11Waと屈曲片部11Wc−1とが、板厚方向と略直交する方向で、径方向(R方向)に沿って外側壁23のスリット33W内に挿入される。
また、第2隔壁28の上面のうちの、ベース壁22と外側壁23とに隣接する領域には、図2に示すように、ベース壁22から前面側に隆起する隆起ブロック51が連設されている。
V相用のスリット33Vは、図3,図4,図6に示すように、外側壁23の外面から隆起ブロック51と第2隔壁28の付根部とボックス上壁31aの一部とに跨って形成されている。スリット33Vは、V相の絶縁空間30V側から鉛直下方に開口している。このスリット33Vには、バスバー11Vの結線部11Vaと接続壁11Vcの下方延出部11Vc−1とが挿入されるようになっている。
また、端子台3の第2隔壁28の下面とボックス上壁31aの間には、図2に示すように、スリット33Vに挿入されたバスバー11Vの下方延出部11Vc−1を、隣接するバスバー11Uの結線部11Uaに対して電気的に絶縁するための補助隔壁37が設けられている。この補助隔壁37は、ベース壁22の前面にも一体に結合されているが、ベース壁22との境界部には、スリット33Vの一部を構成する垂直溝部が形成されている。
ここで、V相用のスリット33Vのうちの、隆起ブロック51よりも径方向(R方向)内側の領域は、バスバー11Vの一部が最終的に収容される導体収容部52(図10参照。)を構成しており、導体収容部52よりも径方向(R方向)外側の領域は、バスバー11Vを導体収容部52に挿入するための挿入開口部53(図10参照。)を構成している。なお、図10では、V相用のバスバー11Vとスリット33Vを、符号を確固内に入れてW相用のものと共用して示している。
挿入開口部53は、隆起ブロック51に形成される部分以外は、導体収容部52と連続するように一定幅(溝幅w0)に形成されており、隆起ブロック51に形成される部分には、径方向(R方向)内側に向かって幅が狭まるテーパ溝54が形成されている。このテーパ溝54の最小幅部分はバスバー11Vの結線部11Vaや接続壁11Vcの板厚よりも狭い溝幅w1に設定されている。
ここで、V相のバスバー11Vは、前述のように、図3,図4に示す規制突起56,56によって、端子台本体10内の結線部11Vaがベース壁22に近接した状態で位置決めされるため、図10の(A),(B),(C)に示すようにして、スリット33V内に組み付けられると、V相のバスバー11Vの結線部11Vaとスリット33Vの導体収容部52との間には、ベース壁22と逆側に偏った隙間dが確保される。したがって、ステータ1を冷却するための冷却液が端子台3の絶縁空間30V内に入り込んだ場合には、その冷却液がスリット33Vを通して外側壁23の外部に排出される。
また、このV相の場合も、図10の(A),(B),(C)に示すようにして、バスバー11Vがスリット33Vの導体収容部52内に完全に挿入されると、テーパ溝54の端部(段部50a)がバスバー11Vの抜け方向の変位を規制することになる。
なお、バスバー11Vは、結線部11Vaと下方延出部11Vc−1とが、板厚方向と略直交する方向で、径方向(R方向)に沿ってスリット33W内に挿入される。
一方、U相のバスバー11Uは、図6に示すように、鉛直姿勢でベース壁22の前面に配置されるコイル側の結線部11Uaの下端に、第3隔壁29の上面に沿うように接続壁11Ucが屈曲して設けられている。接続壁11Ucは、平面視がクランク状に形成され、結線部11Uaと逆側の端部に給電線側の結線部11Ubが連設されている。
図2〜図4と図6に示すように、U相用のスリット33Uは、ボックス端壁31cとボックス側壁31bの一部に跨って形成されている。このスリット33Uは、軸方向(Ax方向)に沿って略水平に形成され、その溝幅w0は、一部を除いてバスバー11Uの厚みtよりも広い幅(w0>t)に設定されている(図6参照。)。また、U相の絶縁空間30Uの下端を隔成する第3隔壁29は、ボックス側壁31bに向かって下方に傾斜して形成されており、U相用のスリット33Uは、ボックス側壁31bのうちの第3隔壁29との連接部に隣接した位置に形成されている。したがって、U相用のスリット33Uは、U相の絶縁空間30U側からほぼ鉛直下方にも開口している。
なお、U相用のバスバー11Uは、結線部11Uaと接続壁11Ucの一部が、板厚方向と略直交する方向で、軸方向(Ax方向)に沿ってスリット33U内に挿入される。
ここで、U相用のスリット33Uのうちのボックス側壁31bに形成される部分は、図4に示すように、バスバー11Uの一部が最終的に収容される導体収容部52と、バスバー11Uを導体収容部52に挿入するための挿入開口部53と、が設けられている。挿入開口部53には、他のスリット33W,33Vと同様のテーパ溝54が形成され、導体収容部52と挿入開口部53との間には段部51aが形成されている。また、このU相における導体収容部52の溝幅w0と、テーパ溝54の最小幅w1と、バスバー11Uの板厚tの寸法関係はW相やV相のものと同様とされている。
こうして、スリット33U内に挿入されたバスバー11Uとスリット形成部の間には、隙間が確保される。このため、端子台3の絶縁空間30U内に入り込んだ冷却液は、その隙間を通して外側壁23の外部に排出される。
図11は、ハウジング4の下端の側面に設置されて外部の給電線(図示せず)と端子台3のバスバー11U,11V,11Wを接続するためのコネクタ40を示す図であり、図12,図13は、コネクタ40と端子台3の接続状態を示す図である。
コネクタ40は、U,V,Wの三相の外部の給電線に接続される三つのターミナル41U,41V,41Wと、これらのターミナル41U,41V,41Wを取り囲むガイド壁42と、を有し、このガイド壁42と各ターミナル41U,41V,41Wの先端部が端子台3のコネクタ接続部31に挿入されるようになっている。コネクタ接続部31に挿入された各ターミナル41U,41V,41Wの先端部は、対応するバスバー11U,11V,11Wの結線部11Ub,11Vb,11Wbにボルト43によって結合される。
以上のように、この実施形態の回転電機においては、端子台本体10にスリット33W,33V,33Uが設けられ、各スリット33W,33V,33Uにバスバー11W,11V,11Uの一部を収容する導体収容部52と、導体収容部52内にバスバー11W,11V,11Uを挿入する挿入開口部53と、が設けられるとともに、導体収容部52が各バスバー11W,11V,11Uの厚みよりも広い幅に形成されているため、金属製のバスバー11W,11V,11Uと樹脂製の端子台本体10の線膨張係数の相違によって温度変化時に両者の間に相対変位が生じることがあっても、その相対変位をバスバー11W,11V,11Uとスリット形成部の間にできる隙間によって確実に吸収することができる。したがって、この回転電機においては、端子台本体10に不要な応力が生じるのを未然に防止することができる。
この実施形態においては、多くの屈曲部や湾曲部を設けることによって各バスバー11W,11V,11Uをハウジング4等の周囲の他の部品の形状やレイアウトに柔軟に対応させているが、このようにバスバー11W,11V,11Uに屈曲部や湾曲部を多く設けると、温度変化時に、金属製のバスバー11W,11V,11Uと樹脂製の端子台本体10の間に大きな相対変位を生じやすくなる。このため、端子台本体10のスリット33W,33V,33Uに隙間を持たせて対応するバスバー11W,11V,11Uを収容するこの端子台3の構造は、この実施形態のように屈曲部や湾曲部を有するバスバー11W,11V,11Uを採用するときに特に有効となる。
また、この実施形態の回転電機は、上述のようにバスバー11W,11V,11Uとスリット形成部の間にできる隙間により、各バスバー11W,11V,11Uの上下方向の若干の移動が可能となっている。このため、各バスバー11W,11V,11Uにコイル側や給電線側の端子を容易に接続することができる。したがって、この回転電機では、結線作業性を向上させることができる。
さらに、この実施形態の回転電機においては、各スリット33W,33V,33Uの導体収容部52の溝幅w0が、バスバー11W,11V,11Uの肉厚tよりも広いため、スリット33W,33V,33U内にバスバー11W,11V,11Uを組み付けた状態において、導体収容部52とバスバー11W,11V,11Uの間に隙間ができる。このため、冷却液が端子台3の内部に流入することがあっても、上記の隙間を通して各バスバー11W,11V,11Uの結線部11Wa,11Va,11Uaの周域部から冷却液を排出することができる。
したがって、この回転電機においては、バスバー11W,11V,11Uの結線部11Wa,11Va,11Uaの周域に不純物が蓄積されるのを未然に防止することができる。
また、特に、この実施形態の場合、バスバー11W,11V,11Uの板状部がスリット33W,33V,33Uに対して板厚方向と略直交する方向から挿入されることから、端子台3の内部に入り込んだ冷却液や不純物を、各バスバー11W,11V,11Uと端子台3のスリット形成部の間にできる隙間を通して、確実に外部に排出することができる。
さらに、この実施形態の回転電機においては、各スリット33W,33V,33Uの挿入開口部53が導体収容部52の幅よりも狭い最小幅に形成されているため、別体の蓋部材を設けることなくスリット33W,33V,33Uからのバスバー11W,11V,11Uの抜けを規制することができる。
特に、この実施形態の回転電機では、各スリット33W,33V,33Uの挿入開口部53の最小幅部分がバスバー11W,11V,11Uの厚みよりも狭い幅とされているため、導体収容部52内に収納されたバスバー11W,11V,11Uの抜けを挿入開口部53の最小幅部分で確実に規制することができる。
この実施形態においては、各スリット33W,33V,33Uの導体収容部52と挿入開口部53(テーパ溝54)の間に、導体収容部52から挿入開口部53に向かって各スリット33W,33V,33Uの幅が段状に狭くなる段部50a,51aが設けられているため、導体収容部52からのバスバー11W,11V,11Uの抜けを段部50a,51aによってさらに確実に規制することができる。
また、この実施形態の回転電機においては、バスバー11W,11Vが規制突起56,56によってベース壁22側に近接した状態で位置決めされるため、導体収容部52内のベース壁22と壁とバスバー11W,11Vとの間に、比較的大きな隙間dを確保することができる。したがって、その比較的大きな隙間dを通して、不純物を含む冷却液を、バスバー11W,11Vの結線部11Wa,11Vaの周域から効率良く排出することができる。
また、この実施形態の回転電機においては、端子台本体10のスリット33Uに対するバスバー11Uの挿入方向が、他のバスバー11W,11Vの対応するスリット33W,33Vに対する挿入方向と異なっているため、バスバー11Uのコイル側の結線部11Uaを、端子台本体10のベース壁22上において、他のバスバー11W,11Vの結線部11Wa,11Vaとほぼ同じ高さに容易に設定することができる。
したがって、この回転電機の構造は、端子台3の小型化、延いては装置全体の小型化を図るうえで有利となる。
ところで、この実施形態では、各スリット33W,33V,33Uの導体収容部52と挿入開口部53のテーパ溝54部分とが、図中の矢印UP方向に沿う上下方向(即ち、第3型60Cの移動方向と直交する方向)においてずれて配置されているため、アンダーカット部が存在せず、端子台本体10を造形する成形型を簡素化できるという利点がある。
図14は、端子台本体10を造形する成形型の一例を示す斜視図である。
図14において、60A,60Bは、端子台本体10の軸方向(R方向)に相対移動する第1型と第2型であり、60Cは、第1型60Aと第2型60Bの移動方向と直交する方向に移動する第3型である。第3型60Cは、端子台本体10の外側壁23の外側に位置され、主に、外側壁23とスリット33W,33Vを造形するようになっている。
図15は、第2型60Bの第1隔壁27と膨出突起50の造形部と、第3型60Cのスリット33Wの造形部を、端子台本体10の一部とともに拡大して示した斜視図である。
同図に示すように、第3型60Cのスリット33Wの造形部は、テーパ溝54を造形する楔状の上部造形部61と、挿入開口部53の膨出突起50の下方領域と導体収容部52とを連続的に造形する長方体状の下部造形部62と、を備えた構造とされている。この第3型60Cを用いることにより、端子台本体10の造形後に型を容易に分離させることができる。
ここでは、スリット33Wの造形部分については詳細に説明したが、他のスリット33V,33Uの造形部分についても同様の構造を採用することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1 ステータ
3 端子台
4 ハウジング
5 コイル導線
10 端子台本体
11U,11V,11W バスバー(中継導体)
11Ua,11Va,11Wa 結線部
22 ベース壁
33U,33V,33W スリット
50a,51a 段部
52 導体収容部
53 挿入開口部
56 規制突起(位置決め部)
d 隙間

Claims (9)

  1. 複数相のコイル導線が巻回されたステータと、
    前記ステータを収容するハウジングと、
    前記ハウジングに取り付けられ、前記ステータから引き出された各相のコイル導線の端部を対応する外部の給電線に接続する端子台と、を備え、
    前記端子台は、一端が前記外部の給電線に接続され、他端が前記コイル導線の端部に接続される複数の中継導体と、絶縁性材料によって形成され、前記複数の中継導体を保持する端子台本体と、を有する回転電機であって、
    前記端子台本体は、
    前記中継導体の前記コイル導線の端部との結線部が配置されるベース壁と、
    前記中継導体の結線部が前記ベース壁上の所定の位置に配置されるように、前記中継導体の少なくとも一部を収容する導体収容部と、一端が前記端子台本体の外部に開口して外部から前記導体収容部内への前記中継導体の挿入を許容する挿入開口部と、を有するスリットと、を備え、
    前記スリットの導体収容部は、前記中継導体の厚みよりも広い幅に形成され、
    前記スリットの挿入開口部は、最小幅部分が前記導体収容部の幅よりも狭い幅に形成されていることを特徴とする回転電機。
  2. 前記挿入開口部は、最小幅部分が前記中継導体の厚みよりも狭い幅に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記導体収容部と前記挿入開口部の間には、前記導体収容部から前記挿入開口部に向かって前記スリットの幅が段状に狭くなる段部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記端子台は、前記導体収容部内において、前記中継導体を前記ベース壁側に接近させて位置決めする位置決め部を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記挿入開口部の最小幅部分と前記導体挿入部とは、前記中継導体の前記導体収容部内への挿入方向と直交する方向においてずれた位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記スリットは、前記結線部の鉛直下方に開口していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記中継導体は、前記スリットの導体収容部の幅よりも薄い略一定厚みの板状部を有し、
    前記板状部が板厚方向と略直交する方向から前記スリットに挿入されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 前記板状部は、少なくとも一部に屈曲部または湾曲部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
  9. 前記複数の中継導体のうちの一つの中継導体の前記スリットに対する板状部の挿入方向は、その他の中継導体の対応する前記スリットに対する板状部の挿入方向と異なっていることを特徴とする請求項7または8に記載の回転電機。
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