JP5654244B2 - 焼き菓子類 - Google Patents

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Description

本発明は、穀粉を主成分とする焼き菓子類に関する。
一般に、小麦粉を主体としたベーカリー製品においては、組織をソフトにし、食感や口溶け、風味を向上させる目的で、固形脂であるショートニングやマーガリンが配合されている。焼き菓子類(日本ではその多くがクッキー、ビスケットと称される)においても同様であり、従来から軽く、サクミのある食感が求められており、特にソフトクッキーと称されるものが好まれている。ソフトクッキーにおいては、固形脂及び砂糖の配合比率を多くすることにより食感を軽く、サクミのあるものにしているが、一方で、口の中でダマとなり、ねとつく食感となり、また粉っぽくなるという欠点があった。
これに対し、焼き菓子類を製造する際に使用する固形脂の一部を液状油脂に変えることで上記欠点を改善した技術が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、一般に油脂の配合量を多くしていくと型抜き性の低下が生じたり、油浸みが生じる等の製造上の問題点があり、風味及び食感上も油っぽくなるという欠点もあった。
一方、固形脂ではなく、主要原料である小麦粉の一部を加工澱粉に置き換えることにより、サクサク感があり、口溶けに優れた焼き菓子とする技術(特許文献2参照)、α化澱粉を用いることにより、サクサクして口溶けの良い食感を有する成形スナックとする技術(特許文献3参照)が知られている。
特開2006−166909号公報 特開平10−99011号公報 特開平11−146762号公報
本発明者らは、口溶けの優れた焼き菓子の製造において液状油脂をあえて用いることにより食感改良を試みたところ、従来から知られていた食感上の効果だけでなく、意外にもコクがあり、かつあっさり感のある風味上の効果があることを見出した。そこで、前記特許文献1に開示されているよりも多量に液状油脂を配合したところ、型抜き性の低下や油浸み等の製造上の課題が生じた。
一方、本発明者らは、他の食感改良材として用いられていた加工澱粉類について検討を行ったところ、α化加工澱粉を特定量配合することにより、意外にも油浸みが抑制されて生地物性が改善され、かつ風味が良好であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)小麦粉、(B)α化加工澱粉、及び(C)油脂を含有し、下記(1)、(2)及び(3)を満たす焼き菓子類を提供するものである。
(1)(A)/(B)質量比が90/10〜60/40
(2)(A)と(B)の合計100質量部に対する(C)の含有量が30〜75質量部
(3)(C)中の液状油脂(融点20℃以下)の比率が30〜90質量%である
本発明によれば、液状油脂と特定の加工澱粉を配合することにより、焼き菓子類の風味を良好なものとしつつ、生地調製時に油浸みが抑制され、作業性を改善することができる。
本発明の焼き菓子類は、(A)小麦粉と(B)α化加工澱粉を含有するが、小麦粉とα化加工澱粉の質量比率は、小麦粉/α化加工澱粉が90/10〜60/40、好ましくは87/18〜65/35、より好ましくは85/15〜70/30が良い。この範囲であれば、食感や風味が良好で、喫食時に油浸みが抑制されるため油っぽくなく、かつ製造時の油浸みが抑制され、成形等の作業工程で有益である。
本発明で使用する(A)小麦粉は、薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉等が挙げられ、サクミや口溶け感の点から薄力粉を用いることが好ましい。また、本発明の焼き菓子類は、「小麦粉、α化加工澱粉」以外の穀粉(以下、「その他の穀粉」とも記載する)を含有してもよく、例えば、α化していない加工澱粉、米粉、大豆粉等が挙げられる。この場合は、小麦粉とその他の穀粉の合計中、小麦粉の質量比率が80%以上であることが食感、風味、製造時の油浸み抑制の点で好ましく、特に全て小麦粉であることが好ましい。
本発明で使用する(B)α化加工澱粉は、α化エステル化澱粉又はα化エーテル化澱粉を用いることが、喫食時、製造時の油浸み抑制の点から好ましい。
エステル化としては、アセチル化、オクテニルコハク酸化、リン酸モノエステル化等が挙げられ、中でもアセチル化が好ましい。加工澱粉は、澱粉に無水酢酸、オクテニルコハク酸、リン酸塩等を作用させることにより修飾を行うことで得ることができる。リン酸塩としては、オルトリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。エーテル化としてはヒドロキシプロピル化が挙げられる。
また、これらのエステル化又はエーテル化された澱粉は、さらに架橋処理を施されたものが好ましい。
架橋処理としては、リン酸架橋、アジピン酸架橋が挙げられる。澱粉から簡単な工程で、高純度で比較的安価に製造できる点から、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉が好ましい。
またα化は澱粉を水存在下で加熱処理を施すことにより、澱粉粒が結晶性を失い、膨潤または溶解する状態を示し、糊化とも称せられる。α化の程度を示すα化度は定法であるβ−アミラーゼ・プルラナーゼ法により測定できる(中村道徳,貝沼圭二編,「生物化学実験法19 澱粉・関連糖質実験法」,学会出版センター(1986))。本発明では油の浸み出し抑制の目的でα化度の高い加工澱粉を用いることが好ましい。具体的にはα化度20%以上が好ましく、更に好ましくは30〜100%、特に40〜99%が好ましい。
本発明の態様におけるα化加工澱粉において、アセチル化アジピン酸架橋澱粉及びアセチル化リン酸架橋澱粉におけるアセチル基の置換度が0.04を超えることが好ましく、好ましくは0.05〜0.1、より好ましくは0.06〜0.09のものが生理機能上良い。ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉におけるヒドロキシプロピル基の置換度は0.1を越えることが好ましく、好ましくは0.1〜0.5、更により好ましくは0.1〜0.3であるものが生理機能上好ましい。また、アセチル化アジピン酸架橋澱粉におけるアジピン酸架橋度は0.005〜0.135質量%(以下、単に%という)であることが好ましく、更に0.01〜0.08%、特に0.015〜0.05%であることが好ましい。アセチル化リン酸、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉におけるリン酸架橋度は0.005〜0.14%であることが好ましく、更に0.01〜0.08%、特に0.0.15〜0.05%であることが好ましい。
加工澱粉の原料としては、例えばワキシーコーン澱粉、コーン澱粉、小麦澱粉、米澱粉、糯米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉等が挙げられるが、食感、コストの点からワキシーコーン澱粉、タピオカ澱粉が好ましい。
本発明の焼き菓子類は(C)油脂を含有するが、(A)小麦粉及び(B)α化加工澱粉の合計100質量部(以下、単に部という)に対し、総油脂量が30〜75部、好ましくは35〜70部、より好ましくは40〜65部、特に好ましくは40〜60部を含有することが、食感、風味、油浸み抑制の点から好ましい。
本発明で使用する油脂は、動物性、植物性のいずれでも良く、バター、ラード、マーガリン、ショートニングなどの可塑性を持ったもの、液状油、又はそれらに水素添加をした硬化油(固体脂)、エステル交換油等幅広く用いることができる。
また、本発明で使用する油脂は、融点25〜50℃の油脂と融点20℃以下の液状油脂を併用する。融点20℃以下の液状油脂は、全油脂中に30〜90%含有するが、更に40〜80%、特に50〜75%含有することが、食感、コク感やあっさり感といった風味、油浸み抑制の点から好ましい。この場合、全油脂の構成脂肪酸中、不飽和脂肪酸含有量が50〜90%、更に60〜86%、特に70〜82%であることが好ましい。また、全油脂の構成脂肪酸中、リノール酸とリノレン酸の含有量の合計が15〜55%、更に20〜50%、特に25〜45%、殊更30〜43%であることが好ましい。
上記油脂には動植物油及びそれらに水素添加をした硬化油(固体脂)、エステル交換油が用いられる。
具体的な油脂としては、動物油としては牛脂、豚脂、魚油が用いられ、植物油としては大豆油、パーム油、パーム核油、綿実油、落花生油、ナタネ油、コーン油、サフラワー油、サンフラワー油、米油等が挙げられる。
一方で液状油脂は融点20℃以下で液状である油脂を総称しており、具体的な油脂としては、コーン油、オリーブ油、綿実油、ナタネ油、ダイズ油、ヤシ油、ゴマ油、ヒマワリ油、ベニバナ油、サラダオイル等の各種植物性油が挙げられる。
本発明の態様において、液状油脂はジアシルグリセロールを30%以上含有していることが風味(あっさり感)、口溶け感の点で好ましく、更に40〜100%、特に50〜90%含有していることが好ましい。
本発明の態様において、ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、不飽和脂肪酸の含有量は90%以上であることが好ましいが、更に93〜100%、特に93〜98%、殊更94〜98%であるのが、口溶け感の良さ、しっとり感の向上、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。該不飽和脂肪酸の炭素数は14〜24であるのが好ましく、更に16〜22であるのが、生理効果の点で好ましい。
また、ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、オレイン酸の含有量は20〜65%であることが好ましく、更に25〜60%、特に30〜50%、殊更30〜45%であるのが風味、生理効果、酸化安定性の点で好ましい。更に同様の点から、オレイン−オレインジアシルグリセロール含有量は、45%未満、特に0〜40%が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうちリノール酸の含有量は15〜65%であることが好ましく、更に20〜60%、特に30〜55%、殊更35〜50%であるのが風味、生理効果、酸化安定性の点で好ましい。更に、酸化安定性、混和性、保型性、生理効果の点から、リノール酸/オレイン酸の含有質量比が0.01〜2、更に0.1〜1.8、特に0.3〜1.7であることが好ましい。特に、健康への影響を考慮すると、リノール酸/オレイン酸の含有質量比は2以下、必須脂肪酸摂取の点から、0.01以上であることが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうちリノレン酸の含有量は15%未満であることが好ましく、更に0〜13%、特に1〜10%、殊更2〜9%であるのが風味、酸化安定性、生理効果の点で好ましい。リノレン酸には、異性体としてα−リノレン酸とγ−リノレン酸が知られているが、生理効果の点でα−リノレン酸が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、飽和脂肪酸の含有量は0〜10%であるのが好ましいが、更に0〜7%、特に2〜7%、殊更2〜6%であるのが風味、酸化安定性、口溶け、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。飽和脂肪酸としては、炭素数14〜24、特に16〜22のものが好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸が最も好ましい。
本発明の焼き菓子類としては、クッキー、ビスケット、ショートブレッド及びクラッカーからなる群から選択されるものが好ましい。中でも、小麦粉とα化加工澱粉の合計100部に対して油脂と糖の合計が40部を超える組成であることが好ましく、その点でクッキー、ビスケット、ショートブレッドが好ましい。
また、本発明の焼き菓子類は、製造後の焼き菓子類中の全澱粉のα化度が12%以上であることが風味、食感の点から好ましく、更に15〜60%、特に20〜40%であることが好ましい。
本発明の態様において、焼き菓子類の製造方法としては、ロータリー、カッチングエンボス、ワイヤーカット、ルートプレスト及びデポジット等が挙げられる。
本発明における焼き菓子類の原料としては、主原料としての小麦粉、α化加工澱粉及び油脂の他に、副材料として「小麦粉、α化加工澱粉」以外の穀粉、糖類、卵、水、乳製品、食塩、イースト、調味料(グルタミン酸ソーダ類や核酸類)、保存料、ビタミン、カルシウム等の強化剤、蛋白質、アミノ酸、化学膨張剤、フレーバー等の中から、適宜必要なものを使用することができる。更に、レーズン等の乾燥果実、小麦ふすま、チョコレート類等を適宜使用できる。
本発明の態様において、糖類は通常焼き菓子類に用いられるすべての糖類を用いることができる。具体的にはグルコース、フルクトース、ガラクトース等の単糖類、マルトース、ショ糖、麦芽糖、水飴、異性化糖、転化糖、サイクロデキストリン、分岐サイクロデキストリン、デキストリンなどの多糖類、澱粉加水分解物などの還元糖、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウムなどの甘味料を使用することができ、これらは1種又は2種以上の混合系で使用することができる。配合量は小麦粉とα化加工澱粉の合計100部に対して、5〜90部であることが好ましく、更に10〜70部がより好ましく、15〜55部が特に好ましい。
近年、ビスケット、クッキー及びショートブレッドにおいて、よりソフトな食感が求められており、得られる焼き菓子類の水分率としては5〜15%、好ましくは6〜12%のものが好ましく、保存性を考慮すると得られる焼き菓子類の水分活性が0.4〜0.8であることが好ましく、0.5〜0.7であることが更に好ましい。
[小麦粉]
薄力粉(日清製粉(株)製バイオレット)を用いた。
[澱粉]
実施例・比較例に用いた澱粉の種類とα化度、置換度[(DS:degree of substitution):グルコース残基あたりの置換基の数]、架橋度[(%):澱粉1g中のアジピン酸又はリンの質量%]を表1に示す。α化度の測定方法は前述の文献に記載の方法に準じて測定した。また、置換度、架橋度は常法により測定した。
Figure 0005654244
[油脂]
固形脂(マーガリン);チェリーゴールドE(花王(株)製、油脂82.2%、油脂のドロップ融点40.0℃、油脂中の不飽和脂肪酸56.4%、リノール酸11.7%、リノレン酸2.0%)
液状油脂1(DAG高含有油脂);健康エコナクッキングオイル(花王(株)製、TAG含量10.8%、DAG含量88.4%、MAG含量0.8%、不飽和脂肪酸90.1%、リノール酸47.7%、リノレン酸7.3%)
液状油脂2(TAG高含有油脂);大豆油(日清オイリオ(株)製、TAG含量97.9%、DAG含量2.1%、不飽和脂肪酸80.4%、リノール酸50.8%、リノレン酸6.8%)
なお、ここでTAGとは「トリアシルグリセロール」、DAGとは「ジアシルグリセロール」、MAGとは「モノアシルグリセロール」をいう。
実施例1〜10及び比較例1〜11
表1記載の澱粉及び前記油脂を表2に示した量、並びに下記のその他の原料を下記割合で配合し、実施例及び比較例のショートブレッドを製造した。
Figure 0005654244
<材料組成>
材料x マーガリン (表2に示す量)
液状油脂1 (表2に示す量)
液状油脂2 (表2に示す量)
上白糖 40部
脱脂粉乳 5部
食塩 1部
材料y 全卵 20部
材料z 小麦粉 (表2に示す量)
澱粉 (表2に示す量)
[ショートブレッドの製造方法]
1)材料x(マーガリン、液状油脂、上白糖、脱脂粉乳、食塩)を秤量後ミキサーに入れて低速にて30秒攪拌後、さらに生地比重が0.70になるまで中速で攪拌操作(3分ごとに止め、壁に付着した生地を落とした)を行い、生地を調製した。なお、生地比重は、次の式に従い、比重カップにより測定した。
比重(g/mL)=生地の質量(g)/比重カップの容量(mL)
2)上記1)を低速にて撹拌しながら、全卵(材料y)を溶いたものを90秒間かけて3分割して加えた。1回の全卵を添加する毎に30秒撹拌を行い、3回目を添加する前には、ミキサーの壁に付着した油をかき落とした。その後、さらに均一なクリーム状になるまで中速にて1分間撹拌を行った。
3)上記2)に材料zを予め均一に混合したものを入れ、低速にて45秒撹拌し、生地を調製した。
4)上記3)を20g秤量し、縦72mm×横22mm×高さ14mmの長方形の焼き型に詰め、剥離紙を敷いた展板に並べ、つまようじで生地表面に6個の穴をあけた。展板1枚当たり、4段×3列の計12個を並べた。
5)上記展板の下にさらに3枚の展板を重ね、表面にアルミホイルを被せた。
6)160℃のオーブンにて、アルミホイルを被せて20分間、アルミホイルを外して20分間焼成を行った。
7)焼成後、網の上で室温下20分冷却後、チャック付きポリエチレン袋に入れ、20℃恒温室にて1日放置し、ショートブレッドサンプルとした。
[油浸み出し評価法]
前記3)にて得られたショートブレッド生地について、前記4)の生地量及び型を用い、型に摘めたてつまようじで6個の穴をあけた後、ろ紙の上に5分間静置し、ろ紙に移行した(浸み出した)油の量を測定し、次の基準により油の浸み出しを評価した。
5:0.01g未満/生地20g
4:0.01g〜0.02g/生地20g
3:0.02g〜0.03g/生地20g
2:0.03g〜0.04g/生地20g
1:0.04g超/生地20g
実施例及び比較例のショートブレッドサンプルについて、専門パネル3名にて、作業性(「生地の軽さ」、「生地のつながり」及び「生地のしまり」)、風味(「コク」及び「あっさり感」)及び食感(「口溶け感」)について官能評価し、次に示した評価基準に従い、合議で決定した。なお、「口溶け感」については比較例11のレベルを「1」、それ以外の項目は比較例11のレベルを「3」として評価した。また、風味における「コク」は、焼き菓子類が口中にある(食べている最中)に感じる濃厚感の強さ、「あっさり感」は、飲み込んだ後に感じる後味の少なさ(少ないほど数値が高い)について、それぞれのレベルを数値で評価した。
[作業性評価]
(生地の軽さ)
5:生地に適度な軽さがあり、非常に成形しやすい。
4:生地に少し軽さがあり成形やすい。
3:比較例11と同等レベル。
2:生地が若干重く、成形しにくい。
1:生地が非常に重く成形困難。
(生地のつながり)
5:生地が非常につながり易く、成形し易い。
4:生地がつながり易く、成形し易い。
3:比較例11と同等レベル。
2:生地が若干つながり難く、成形しづらい。
1:生地がまったくつながらず、成形困難。
(生地のしまり)
5:生地が非常にしまり、成形し易い。
4:生地がしまり、成形し易い。
3:比較例11と同等レベル。
2:生地が若干しまらず、成形しづらい。
1:生地が全くしまらず、成形困難。
[風味評価]
(コク)
5:非常にコクがある。
4:コクがある。
3:比較例11と同等レベル。
2:コクがない。
1:非常にコクがない。
(あっさり感)
5:非常にあっさり感が強い。
4:あっさり感がある。
3:比較例11と同等レベル。
2:あっさり感がない。
1:非常にあっさり感がない。
(口溶け感)
5:非常に口溶け感が良い。
4:口溶け感が良い。
3:わずかに口に残るものの問題ない。
2:若干口の中に残る。
1:比較例11と同等レベルで非常に口の中に残る。
上記の結果から、α化した加工澱粉及び液状油脂を本発明の範囲とすることによって、製造時に油の浸み出しが抑制され、成形し易く、また製造した焼き菓子類はコクやあっさり感の風味や、口溶け感が向上することが明らかとなった。
なお、比較例3及び6については、生地調製時に生地がしまらず、成形することができなかったため、評価不能であった。

Claims (6)

  1. (A)小麦粉、(B)α化度が40〜100%であるα化加工澱粉、及び(C)油脂を含有し、下記(1)、(2)及び(3)を満たす焼き菓子類。
    (1)(A)/(B)質量比が90/10〜60/40
    (2)(A)と(B)の合計100質量部に対する(C)の含有量が40〜60質量部
    (3)(C)中の液状油脂(融点20℃以下)の比率が50〜80質量%である
  2. 前記α化加工澱粉がα化エステル化澱粉又はα化エーテル化澱粉である請求項記載の焼き菓子類。
  3. 前記α化加工澱粉がα化アセチル化架橋澱粉又はα化ヒドロキシプロピル化架橋澱粉である請求項1又は2記載の焼き菓子類。
  4. 前記液状油脂がジアシルグリセロールを30質量%以上含むものである請求項1〜のいずれか1項記載の焼き菓子類。
  5. 前記焼き菓子類が、クッキー、ビスケット、ショートブレッド又はクラッカーである請求項1〜のいずれか1項記載の焼き菓子類。
  6. (A)小麦粉、(B)α化度が40〜100%であるα化加工澱粉、及び(C)油脂を、下記(1)、(2)及び(3)を満たすように配合して生地を調製し、焼成する焼き菓子類の製造方法。
    (1)(A)/(B)質量比が90/10〜60/40
    (2)(A)と(B)の合計100質量部に対する(C)の含有量が40〜60質量部
    (3)(C)中の液状油脂(融点20℃以下)の比率が50〜80質量%である
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