JPH1118670A - 菓子用油脂組成物 - Google Patents

菓子用油脂組成物

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JPH1118670A
JPH1118670A JP9190612A JP19061297A JPH1118670A JP H1118670 A JPH1118670 A JP H1118670A JP 9190612 A JP9190612 A JP 9190612A JP 19061297 A JP19061297 A JP 19061297A JP H1118670 A JPH1118670 A JP H1118670A
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JP
Japan
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oil
starch
fat
confectionery
thickener
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JP9190612A
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English (en)
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Hideyoshi Cho
秀吉 長
Hideaki Iwasaki
英明 岩崎
Hiroshige Hamakawa
弘茂 浜川
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭でクッキーなどの菓子を作る際に、小さ
な子供でも容易に小麦粉、牛乳、卵等のクッキー材料と
混練り後、ドウを自らが目的とする形状に簡単に細工で
きる造花性や保型性の優れた菓子用油脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 菓子用油脂組成物において、増粘剤を
0.1〜10重量%、澱粉を0.5〜20重量%含み、
かつ比重を0.50〜0.85g/mlとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、菓子用油脂組成物
に関するものであり、更に詳しくは、家庭でクッキーな
どの菓子を作る際、小麦粉、牛乳、卵等と混合後、造花
性、保型性の優れた菓子が調製できる菓子用油脂組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、菓子用油脂組成物としては、
一般にマーガリン、ラード、バター、可塑性ショートニ
ング、流動ショートニング及びそれらの混合物が主に用
いられてきた。近年これらショートニング類の口どけや
作業性を向上させることを目的として、特開昭55−7
1446号公報では、澱粉または化工澱粉を含有する食
用固形油脂が、また特開昭58−183030号公報で
は、油中水型乳化系の練り込み油脂として、増粘剤を含
むものが提案されている。これらはいずれも菓子類の工
業的生産において、生地中への均一な油脂の分散性は改
善されるものの、家庭でクッキーなどの菓子を作る際、
小麦粉、牛乳、卵等と混合後、簡単に種々の形に加工で
きるものではなく、また保性型も良好なものではなかっ
た。
【0003】一方、昨今の家庭でのオーブン付き電子レ
ンジの普及はめざましく、小さな子供でも簡単に調理が
可能となっている。加えてテレビ等のマスメディアを通
じて料理の楽しさを教育する番組も着実に増えている。
なかでもクッキー菓子は、食べるだけでなく女の子のコ
ミュニケーション手段として重要なものであり、特に自
分で考案したクッキー形状は他人に自らの個性を主張で
きるであり人気のある菓子である。そのような現状で家
庭でクッキーを作る際、小麦粉、牛乳、卵等と混合後、
ドウを簡単に種々の形に加工できる、いわゆる造花性に
優れ、しかも保型性の良好なクッキー用油脂組成物が切
望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、家庭でクッキーなどの菓子を作る
際に、小さな子供でも容易に小麦粉、牛乳、卵等の菓子
材料と混練り後、ドウを自らが目的とする形状に簡単に
細工でき、造花性及び保型性の優れた菓子用油脂組成物
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実態の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意検討した
結果、菓子用油脂組成物の製造に際し、該油脂組成物に
増粘剤及び澱粉を添加し、かつ該油脂組成物の比重を調
整することにより、クッキーなどの菓子材料と混練り
後、ドウを簡単に細工でき、造花性及び保型性に優れた
菓子用樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を
完成した。
【0006】すなわち、本発明によれば、(A)増粘剤
0.1〜10重量%及び(B)澱粉 0.5〜20重
量%含有し、かつ(C)比重 0.50〜0.85g/
mlであることを特徴とする菓子用油脂組成物が提供さ
れる。
【0007】以下、本発明につき、更に詳しく説明する
と、本発明の菓子用油脂組成物は、該油脂組成物に特定
量の増粘剤及び特定量の澱粉を混合せしめ、かつ該油脂
組成物の比重を特定な値に調整したことを特徴とする。
【0008】本発明に用いる(A)増粘剤としては、ア
ラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ガッティガ
ム等樹液に存在する多糖類、ローカストビーンガム、グ
アガム、タマリンドガム等の豆類に存在する多糖類、寒
天、アルギン酸、カラギーナン等の海藻中に存在する多
糖類、ペクチン、愛玉子等の果実類に存在する多糖類、
コンニャクマンナン等の地下茎に存在する多糖類及びキ
サンタンガム、デキストラン、プルラン、ジェランガム
等微生物由来の多糖類を挙げることができ、これら1種
単独でまたは適宜組み合わせて使用することができる。
上記増粘剤の添加量は、菓子用油脂組成成分中0.1〜
10重量%、好ましくは1〜8重量%、更に好ましくは
2〜6重量%である。増粘剤の添加量が0.1重量%未
満であると造花性、保型性に劣り、10重量%を越える
と出来上がった菓子が風味、食感とも食するに値しない
ものとなる。
【0009】本発明に用いる(B)澱粉としては、馬鈴
薯澱粉、甘藷澱粉、コーン澱粉、小麦澱粉、米澱粉、タ
ピオカ澱粉、ワキシコーン澱粉、サゴ澱粉、緑豆澱粉や
それら澱粉を原料としたバイ焼デキストリン、酵素変性
澱粉、酸分解澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテ
ル化澱粉、架橋澱粉、α化澱粉、α化架橋澱粉、グラフ
ト化澱粉、アミロース、アミロペクチン等の化工澱粉が
あげられ、これら1種単独で又は適宜組み合わせて使用
することができる。その添加量は、菓子用油脂組成物中
0.5〜20重量%、好ましくは2〜15重量%、更に
好ましくは5〜10重量%である。澱粉の添加量が0.
5重量%未満であると所期の目的を達成できず、20重
量%を越えると出来上がった菓子が風味、食感とも食す
るに値しないものとなる。
【0010】尚、本発明の菓子用油脂組成物は、上記増
粘剤、澱粉を併用するものであり、それぞれが上記添加
量の範囲となる限り、特に制限されず、該油脂組成物に
適宜配合することができるが、通常、重量比で、増粘剤
/澱粉=1/20〜20/1、好ましくは1/10〜1
0/1、より好ましくは1/5〜1/1であり、上記増
粘剤及び澱粉の合計量は、菓子用油脂組成物全体に対し
て0.6〜30重量%、好ましくは3〜23重量%、更
に好ましくは7〜16重量%程度とすると好適である。
【0011】本発明の菓子用油脂組成物は、前記したよ
うに(A)増粘剤及び(B)澱粉を必須成分とするもの
であるが、小麦粉、牛乳、卵等との混練性が良好でかつ
造花性、保型性といった細工性を更に良好にするため
に、該油脂組成物の比重を特定な値に維持することを必
要とする。本発明の目的に叶う該油脂組成物の(C)比
重は、20℃で0.50〜0.85g/mlであれば良
く、好ましくは0.60〜0.80g/ml、更に好ま
しくは0.65〜0.75g/mlである。この比重を
調製する方法としては、攪拌乳化機、カッターミキサ
ー、高圧ホモジナイザー、超音波乳化機、ウルトラミキ
サー、コロイドミル等を用いて含気させる方法等が利用
される。該油脂組成物の比重が0.50g/ml未満で
は、小麦、牛乳、卵等の菓子副材料と混合して調整した
ドウが柔かくなりすぎ、その結果保型性が劣るものとな
り、また、比重が0.85g/mlを越えると調整され
たドウがかたく、造花性が劣り、また菓子自体もかたく
なり良好な食感とはいい難いものとなり、いずれにして
も本発明の所期の目的を達成することができない。尚、
本明細書における比重は、直径2.7mm、高さ2.4
mmのガラス製比重瓶を用い、20℃で測定した値であ
る。
【0012】本発明の菓子用油脂組成物に使用される食
用油脂については、特に制限がなく、固形ショートニン
グ、流動ショートニング、液体ショートニング等のショ
ートニング類、バター類、マーガリン類や大豆油、菜種
油、パーム油、コーン油、綿実油、ヤシ油、パーム核油
等の植物油脂類、牛脂、ラード、魚油、鯨油、乳脂等
の動植物油脂類のいずれも使用することができ、また、
これらを水添処理したもの及びエステル交換したものを
使用することができる。尚、該油脂組成物は、油脂を5
0重量%以上含み、更に好ましくは60重量%以上含む
ものであり、バター、マーガリンのようなW/O型乳化
物でも、ショートニングのように水を含まないものでも
よい。また、上記の成分の他に、乳固形分、食塩、糖
質、植物繊維、香料、ビタミンE等の抗酸化成分等各種
添加剤など通常使用される副原料を配合することができ
る。
【0013】本発明の菓子用油脂組成物を製造する方法
は、特に制限されないが、油脂類、増粘剤、澱粉、その
他副原料等を混合し、所定の比重となるよう含気する方
法等が挙げられる。例えば油脂類、増粘剤、澱粉及び上
記副原料を10℃〜40℃で混合させ、均一な油状物質
を調製し、ついで攪拌乳化機、カッターミキサー、高圧
ホモジナイザー、超音波乳化機、ウルトラミキサー、コ
ロイドミル等を用いて含気させ所定の比重になるよう調
整して製品化することができる。本発明の油脂組成物
は、クッキー、シュー生地、マフィン、パイ生地、スコ
ーン、タルト、ポルボローネ、サブレ、デェニッシュ、
ブラウニーなどに利用できる。
【0014】
【発明の効果】本発明の菓子用油脂組成物は、家庭でク
ッキーなどの菓子を作る際に、小さな子供でも容易に、
小麦粉、牛乳、卵等の菓子材料と混練り後、ドウを自ら
が目的とする形状に簡単に細工できる、造花性及び保型
性の優れたものであるから、実用価値の極めて高いもの
である。
【0015】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。尚、以下の例において%はすべて重量%を
意味する。
【0016】〔実施例1〜3、比較例1〜6〕表1〜3
に示した配合処方及び製造条件に従って、クッキングミ
キサー(梶原工業(株)製)1.5t容に固形ショート
ニング、流動ショートニング等の油脂成分、澱粉類、増
粘多糖類、香料を20〜30℃で均一混合・分散した
後、ディスク直径20cm、歯の高さ2cm、歯数上下
各8個のカッターミキサーを用いて3000rpm、10分間
攪拌、含気を行い、600kgの実施例1〜3、比較例
1〜6クッキー用油脂組成物を調製した。得られたクッ
キー用油脂組成物を65gに卵黄20g、牛乳30gを
加え、泡立て器でよく混ぜ、その後砂糖50g、薄力小
麦粉120gを加えて木じゃくしで混ぜ、まとめてドウ
を調製した。そのドウ約20gを手に取り、造花性及び
保型性を評価し、170℃20分の条件でオーブンで焼
成して、クッキーの香味を官能にて評価した。評価結果
を表1〜3に併記する。 <評価基準> ・造花性・保型性(20℃、20時間後)・香味 5:良好 4:やや良好 3:ふつう 2:やや劣る 1:かなり劣る 尚、評価点は男性5名、女性5名の平均値を示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】表1〜3の結果から、比較例1〜6では、
焼成後のクッキーの香味は良好なものも認められるが、
造花性、保型性で両者を満足するものは認められなかっ
た。これに対し、実施例1〜3では、ドウ調製時の造花
性、保型性及び焼成後のクッキー香味も良好であること
を認めた。
【0021】〔実施例4、5、6〕バター含有クッキー
用油脂組成物 表4に示した配合処方及び製造条件に従って、実施例1
の製造条件に準じてバター含有クッキー用油脂組成物を
調製した。得られたバター含有クッキー用油脂組成物を
実施例1と同様の方法でクッキーを調製し、評価した。
尚、評価結果を表4に併記する。
【0022】
【表4】
【0023】表4の結果から、実施例4、5、6のバタ
ー含有クッキー用油脂組成物は、ドウ調製時の造花性、
保型性及び焼成後のクッキー香味も良好であることが認
められた。
【0024】〔実施例7、8、9〕マーガリン含有クッ
キー用油脂組成物 表5に示した配合処方及び製造条件に従って、実施例1
の製造条件に準じてバター含有クッキー用油脂組成物を
調製した。得られたバター含有クッキー用油脂組成物を
実施例1と同様の方法でクッキーを調製し、評価した。
尚、評価結果を表5に併記する。
【0025】
【表5】
【0026】表5の結果から、実施例7、8、9のマー
ガリン含有クッキー用油脂組成物は、ドウ調製時の造花
性、保型性及び焼成後のクッキー香味も良好であること
が認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)増粘剤 0.1〜10重量%及び
    (B)澱粉 0.5〜20重量%含有し、かつ(C)比
    重 0.50〜0.85g/mlであることを特徴とす
    る菓子用油脂組成物。
JP9190612A 1997-07-01 1997-07-01 菓子用油脂組成物 Pending JPH1118670A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006054802A1 (ja) * 2004-11-22 2006-05-26 Kao Corporation 焼き菓子類
JP2006191873A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Kaneka Corp シュー皮用乳化油脂組成物
JP2011155854A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Kao Corp 焼き菓子類
JP2011244716A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Matsutani Chem Ind Ltd 層状膨化食品及びその製造方法

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