JP5653703B2 - 気体回収装置及び摩擦抵抗低減型船舶 - Google Patents

気体回収装置及び摩擦抵抗低減型船舶 Download PDF

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Description

本発明は、摩擦抵抗低減型船舶に関し、特に気体回収装置を備える摩擦抵抗低減型船舶に関する。
航行時に船底面や船側面を気泡流で覆うことにより船体摩擦抵抗を低減する船舶(摩擦抵抗低減型船舶)が知られている。摩擦抵抗低減型船舶は、船首付近の船底又は船側から水中へ空気を吹き出すことにより、船底面や船側面を気泡流で覆うことで船体の摩擦抵抗を低減している。ここで、気泡が船尾のプロペラに巻き込まれると推進効率が低下したりプロペラ起振力が増大したりする問題が発生する。
気泡のプロペラへの巻き込みを防止する技術として、特開2009−248831号公報(以下、特許文献1;関連する公開WO2009122736(A1))に気泡巻き込み防止装置が開示されている。この気泡巻き込み防止装置は、船尾側の船底に設けられた気泡吸込み口と、気液分離室とを備えている。気泡吸込み口は、気泡混じりの海水を吸い込む。気液分離室は、吸い込まれた海水を空気と海水とに分離する。分離された空気は大気に放出される。
特開2009−248831号公報
本発明の目的は、気泡の混ざった水から気泡をより効率的に回収することが可能な空気回収口を有する気体回収装置及び摩擦抵抗低減型船舶を提供することである。また、本発明の他の目的は、気泡が船尾のプロペラに巻き込まれることをより効果的に防止することが可能な気体回収装置及び摩擦抵抗低減型船舶を提供することである。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
以下に、[発明を実施するための形態]で使用される番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と発明を実施するための形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
従って、上記課題を解決するために、本発明の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置は、気体回収室(51)と、仕切り板(19)とを具備している。気体回収室(51)は、船体(10)の内側に設けられている。仕切り板(19)は、船体(10)の外側を流れる気体を含んだ水を気体回収室(51)へ取り込むための気体回収口(41a)を有し、船体(10)の内側と外側とを仕切る。気体回収口(41a)は、船体(10)の内側と外側とを連通する気体流路(42)の外側の開口部である。気体流路(42)における船首(11)側の側面の外側の端部(42e)は、外側に近づくに連れて船首(11)側に近づく面を有する。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、外側の端部(42e)は、仕切り板(19)に対して傾斜又はRを有することが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、仕切り板(19)は、仕切り板(19)の開口部(43)を囲む領域の船首(11)側に取り付けられ、傾斜又はRを構成する取り付け部材(60、61、90、91、100、111)を備えていることが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、傾斜の角度(α)は、仕切り板(19)に平行な面を基準として、2度以上80度以下であることが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、取り付け部材(60、90、110)は、開口部(43)を囲むように設けられていることが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、取り付け部材(61、91、111)は、開口部(43)の内部に伸び、開口部(43)における仕切り板(19)の端部(19c)を覆うように設けられていることが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、取り付け部材(111)は、傾斜部(111a)と、平行部(111b)とを含んでいることが好ましい。傾斜部(111a)は、開口部(43)における仕切り板(19)の端部(19c)から、仕切り板(19)の厚みを超えて気体回収口(41a)の内側に向かって傾斜が伸びることが好ましい。平行部(111b)は、傾斜部(111a)の端部に接続され、仕切り板(19)と平行に、仕切り板(19)と所定の距離を保ちながら伸びることが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、取り付け部材(90)は、覆う覆い部(92)と、凸傾斜部(91)とを備えていることが好ましい。覆い部(92)は、仕切り板(19)上に設けられ、仕切り板(19)内の開口部(20)を、開口部(20)と所定の距離を保ちながら覆う。凸傾斜部(91)は、記仕切り板(19)上に設けられ、覆い部(92)における開口部(20)と対向する位置よりも船首(11)側で覆い部(92)と結合することが好ましい。結合する箇所に気体回収口(41a)及び傾斜を有することが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、取り付け部材(140)は、第1平面部材(101)と、第2平面部材(102)とを含んでいることが好ましい。第1平面部材(101)は、記仕切り板(19)の開口部内に設けられ、仕切り板(19)の一方の面と平行に伸びることが好ましい。第2平面部材(102)は、開口部内に設けられ、第1平面部材(101)と所定の距離を保ちながら、仕切り板(19)の他方の面と平行に伸びることが好ましい。第1平面部材(101)と仕切り板(19)とが結合する箇所に気体回収口(41a)及び傾斜を有することが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、気体流路(42)は、船尾(12)側の側面における水の側の端部が、船首(11)側の面と平行な面を更に有することが好ましい。
本発明の摩擦抵抗低減型船舶は、船体(10)と、摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置(40)とを具備している。摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置(40)は、上記各段落のいずれかに記載されている。船体(10)の船底(13)又は船側(18)に設けられた気体吹き出し口(31)から水中に吹き出された気体を、気体吹き出し口(31)よりも船尾(12)側の船底(13)に設けられた気体回収口(41a)から回収する。
上記の摩擦抵抗低減型船舶において、船体(10)は、二重船殻構造を有している。気体流路(42)は、船底(13)の二重船殻を貫通していることが好ましい。
上記の摩擦抵抗低減型船舶において、気体流路(42)は、二重船殻の間に、船底(13)と平行に伸びる流路(46)を備えることが好ましい。
本発明により、気泡の混ざった水から気泡をより効率的に回収することが可能となる。また、気泡が船尾のプロペラに巻き込まれることをより効果的に防止することが可能となる。
図1Aは、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶の構成の一例を示す側面図である。 図1Bは、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶の構成の一例を示す底面図である。 図2Aは、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶に設けられた気体回収口の構成の一例を示す平面図である。 図2Bは、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶に設けられた気体回収口の構成の他の一例を示す平面図である。 図2Cは、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶に設けられた気体回収口の構成の他の一例を示す平面図である。 図2Dは、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶に設けられた気体回収口の構成の他の一例を示す平面図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶に設けられた気体回収チャンバの構成の一例を示す模式断面図である。 図4Aは、本発明の第1の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。 図4Bは、図2Aや図2Cの気体回収口を用いた場合での図4Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図4Cは、図2Dの気体回収口を用いた場合での図4Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図5は、気体回収口における傾斜の角度と気泡の吸い込み性能との関係を示すグラフである。 図6Aは、本発明の第1の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の変形例を示す断面図である。 図6Bは、図2Aや図2Cの気体回収口を用いた場合の図6Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図6Cは、図2Dの気体回収口を用いた場合の図6Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図7は、本発明の第1の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図8は、本発明の第1の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図9Aは、本発明の第2の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。 図9Bは、図2Aや図2Cの気体回収口を用いた場合の図9Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図9Cは、図2Dの気体回収口を用いた場合の図9Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図10は、本発明の第2の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の変形例を示す断面図である。 図11は、本発明の第2の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図12Aは、本発明の第2の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図12Bは、図2Aや図2Cの気体回収口を用いた場合の図12Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図12Cは、図2Dの気体回収口を用いた場合での図12Aの気体回収口及びその周辺の構成一例を示す平面図である。 図13は、本発明の第2の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図14は、本発明の第2の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図15は、本発明の第3の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。 図16は、本発明の第3の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の変形例を示す断面図である。 図17は、本発明の第3の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図18は、本発明の第3の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例を示す断面図である。 図19Aは、本発明の第4の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。 図19Bは、図2Aや図2Cの気体回収口を用いた場合の図19Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。 図20は、本発明の第4の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の変形例を示す断面図である。 図21は、本発明の第5の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。 図22は、本発明の第5の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の変形例を示す断面図である。 図23は、本発明の第6の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。 図24は、本発明の第6の実施の形態に係る気体回収口及びその周辺の構成の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶及び気体回収装置に関して、添付図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶及び気体回収装置の構成について説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶の構成の一例を示す側面図である。この摩擦抵抗低減型船舶は、船体10と、船体10内に設けられた気体吹き出し装置30と、船体10内に設けられた気体回収装置40とを備えている。船体10は、船首11と、船尾12と、船底13と、プロペラ16と、舵17と、船側18とを備えている。
気体吹き出し装置30は、航行時に、船底13や船側18を気泡流で覆うように、船首11付近の船底13や船側18から水中(例示:海水中)へ気体(例示:空気、主機等からの排出ガス)を吹き出す。気体吹き出し装置30は、気体吹き出し口31と、気体供給部34とを備えている。気体吹き出し口31は、船底13の船首11側の部分に設けられ、水中へ気体を吹き出す。ただし、気体吹き出し口31は、船側18の船首11側の部分に設けられていてもよい。気体供給部34は、コンプレッサ又はブロワを含み、気体吹き出し口31へ気体を供給する。水中へ吹き出される気体によって形成される気泡流によって船底13が覆われて船体10の摩擦抵抗が低減される。
気体回収装置40は、航行時に、船底13や船側18を覆うようにして流れる気泡流から気泡(空気に例示される気体の泡)を回収する。気体回収装置40は、気体回収口41と、気体回収室としての気体回収チャンバ51とを備えている。気体回収口41は、船底13の船尾12側の部分に設けられ、水中から気泡を含む水を取り込む。気体回収チャンバ51は、気液分離機能を有し、気泡を含む水を気体と水とに分離する。分離された空気は、流路55を介して外部(大気中)へ、又は、流路55、56を介して気体供給部34へ送出される。気体供給部34が流路56から供給された気体を気体吹き出し口31から水中に吹き出す場合、大気から取り込んだ空気を吹き出す場合に比べて、気体吹き出しのためのエネルギが削減される。
ここで、気体回収チャンバ51として、例えば、後述される気体回収チャンバ51(図3)や、特開2009−248831号公報に記載の気液分離室を適用することが可能である。気体回収口41は、気体吹き出し口31より船尾12側かつプロペラ16より船首11側に配置されている。気体回収口41は船体10の内側と外側とを仕切る仕切り板に設けられている。仕切り板は、船底13の外板に例示される。気体回収チャンバ51の底板と仕切り板とは重なっていても良いし、離れていても良い。気体回収口41がプロペラ16より船首11側で気体を回収するため、気泡がプロペラ16に巻き込まれることが防止される。
図1Bは、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶の構成の一例を示す底面図である。本図において、船体10の船長方向(前後方向)及び船幅方向(左右方向)が、それぞれX及びYで示されている。船体10は、左舷14と、右舷15とを備えている。この図の例では、プロペラ16は船体10のセンターラインCL上に配置されている。気体吹き出し口31は、3個設けられ、互いに離れている。気体回収口41は、3個設けられ、互いに離れている。ただし、プロペラ16や気体吹き出し口31や気体回収口41は一例であり、本発明においてそれらの数や位置や形状はこの例に限定されるものではない。
気体回収口41は、例えば、複数の気体回収口によって形成されている。以下では、複数の気体回収口をまとめて示す場合には気体回収口41とし、個々の気体回収口を示す場合には気体回収口41aと示すことにする。気体回収口41は、船幅方向Yに延びる帯形状に形成されている。中央の気体回収口41はセンターラインCLをまたぐように、左舷側の気体回収口41はセンターラインCLよりも左舷14側に、右舷15側の気体回収口41はセンターラインCLよりも右舷15側にそれぞれ設けられている。このように気体回収口41が船幅方向Yの広い範囲に分布するため、船底13の船幅方向Yに広い範囲で気体を回収することができる。
図2A〜図2Dは、気体回収口41の構成例を示す平面図である。図2Aの場合、気体回収口41aは、長孔形状を有し、船幅方向Yに配列されている。気体回収口41aの長手方向は船幅方向Yに垂直である。図2Bの場合、気体回収口41aは、円孔形状を有し、船幅方向Yに延びる平行な2直線L1及びL2に沿って配列されている。直線L1に沿って配列された円孔と直線L2に沿って配列された円孔とは、空船幅方向Yに沿う位置がずれている。図2Cの場合、気体回収口41aは、円孔が長孔で置き換えられている点を除いて図2Bに示す気体回収口41aと同様である。各長孔の長手方向は船幅方向Yに垂直である。図2Dの場合、気体回収口41aは、円孔がスリットで置き換えられている点を除いて図2Bに示す期待回収口41aと同様である。各スリットの長手方向は船幅方向Yに平行である。なお、図2A〜図2Dにおいて、気体回収口41aの上方の船体10内側には気体回収チャンバ51と流路55が設けられている。なお、気体回収チャンバ51は、気体回収口41a毎に設けられていても良いし、複数の気体回収口41a毎に設けられていても良い。
次に、本実施の形態に係る気体回収装置40について更に説明する。
まず、気体回収装置40の気体回収チャンバ51の構成について説明する。
図3は、気体回収装置40に用いる気体回収チャンバ51の構成の一例を示す断面図(船幅方向Yの断面図)である。気体回収チャンバ51は、気体回収口41aから取り込んだ気泡を含む水を、取り入れ口50から取り入れる。そして、気泡52aを含む水52を気体と水とに分離する(気液分離)。分離後の気体は流路55から送出され、船体10の外部に排出され、又は気体供給部34に供給される。分離後の水はバルブ53及びポンプ(図示されず)を介して船体10から排出される。気体回収チャンバ51の底板50aは、船底13の仕切り板と重なっていても良いし、離れていても良い。取り入れ口50は、気体回収口41aであっても良い、互いに離れていても良い。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成について説明する。
図4Aは、気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図(船幅方向Yの断面図)である。本図において、左側が船首11側、右側が船尾12側であるとする。また、白抜き矢印は水の流れ200を示し、水の流れ200は気体吹き出し口31からの気泡201の流れと見ることもできる(以下、本明細書において同様である)。
仕切り板19は、船体10の船底13(又は船側18)を形成する外板に例示される。仕切り板19は、気体流路42を有している。気体流路42は、仕切り板19の一方の側である船体10の内側と、他方の側である船体10の外側とを連通する。気体回収口41aは、その気体流路42における船体10の外側の開口である。気体回収口41aは、図2A〜図2Dで示される気体回収口41aのいずれかに例示される。その場合、図4Aは、図2A〜図2DのいずれかのAA’断面を示している。
気体流路42は、仕切り板19を船体内側表面19aから船体外側表面19bに貫通している。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a及び船体10の外側の端42bと、船尾12側であって船体10の内側の端42c及び船体10の外側の端42dとを有し、端42bの周辺部分である端部42eを含んでいる。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)の端部42eが、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。言い換えれば、端部42eにおいて、仕切り板19の船体外側表面19bが、船首11から船尾12に向かって、徐々に気体回収口41aの内部に入り込んで行く。この図の例では、端部42eが仕切り板19に垂直な方向に対して船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:船体外側表面19b)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、後述されるように2度以上80度以下が好ましい。なお、この図の例では、気体流路42のうち、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)は仕切り板19に垂直な面Pである。
このように、気体流路42の船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)は、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く(例示:角度αだけ傾斜)ことにより、船首11側の気体吹き出し口31から流れてきた気泡を気体回収口41aに迎え入れやすくし、取り込みやすくすることができる。それにより、気体吹き出し口31からの気泡を気体回収口41aに極めて効率的に回収することが可能となる。なお、気体流路42の船首11側の側面が船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づく構造としては、傾斜S(断面が直線的)だけでなく、Rを形成する方法(後述の変形例)や、それ以外の曲面(断面が必ずしも直線的でない)などで実現できる(以下、本明細書において同じ)。
気体回収口41aに入った気泡混じりの水は、気体回収チャンバ51に回収される。ここでは、一例として、配管51aを介して気体回収口41aが気体回収チャンバ51に接続されている。すなわち、気泡混じりの水は、気体回収口41a及び配管51aを介して気体回収チャンバ51に回収される。ただし、配管51aを介さずに気体回収口41aが気体回収チャンバ51に接続されていてもよい(図示されず)。これら、回収された気泡混じりの水の回収、及び、気体回収口41と気体回収チャンバ51との関係(配管51aの有無)は、以下の本明細書において同様である。
図4Bは、図2Aや図2Cの場合での図4Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。本図は、船底13側から見ている。水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、船首11側の側面の傾斜Sにより気泡が気体回収口41aに取り込まれやすくなっている。一方、図4Cは、図2Dの場合での図4Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。本図も、船底13側から見ている。この場合にも、水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、船首11側の側面の傾斜Sにより気泡が気体回収口41aに取り込まれやすくなっている。
図5は、気体回収口における傾斜Sの角度αと気泡の吸い込み性能との関係を示すグラフである。縦軸は相対的な気泡の吸い込み性能(任意単位)、横軸は傾斜Sの角度α(°)をそれぞれ示している。この図は、所定の船体でのデザインロード/デザインスピードの条件下において、気泡の吸い込み性能を評価した発明者によるシミュレーション結果を示している。ただし、気泡の吸い込みに要するエネルギが小さくなるほど高性能である。図を参照すると、吸い込み性能は、角度αを2°以上80°以下とすることで、角度0°とする場合と比較して、吸い込み性能を10%以上向上させることができる。より好ましくは、角度αは5°以上45°以下であり、吸い込み性能を50%以上向上させることができる。更に好ましくは、10°以上35°以下であり、吸い込み性能を65%以上向上させることができる。
このように、気体回収口41aに設けられた気体流路42の構造において、少なくとも船首11側の側面のうちの端部42eが、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、船首11側に向かう傾斜Sを有している。水から見れば、流れ200の向きに進むに連れて徐々に気体回収口41aの内部に入り込んでいく(船体10内部に近づいていく)ことになる。このように、本実施の形態では、徐々に気体回収口41aの内部に入っていく流れを作ることができる。そのため、気泡の混ざった水から気泡(気体)をより効率的に回収することが可能となる。それにより、気泡が船尾のプロペラに巻き込まれることをより効果的に防止することが可能となる。
また、気体流路42の船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)が仕切り板19の面(例示:船体内側表面19a)に垂直である既存の船体があっても、後に、少なくとも船首11側に傾斜Sを設けるように仕切り板19を切削することにより、本実施の形態の技術を容易に適用することができる。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成の変形例について説明する。
(第1の実施の形態の変形例1)
図6Aは、気体回収口及びその周辺の構成の変形例1を示す断面図(船幅方向断面図)である。
本変形例は、図4Aの場合と比較して、気体流路42における船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)が、仕切り板19に垂直な面Pではなく、傾斜S’を有する面である点で図4Aの場合と異なっている。傾斜S’は、傾斜Sと平行である。すなわち、気体流路42は、少なくとも船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)のうちの船体10の外側の端部(端42d近傍)が、船首11側の傾斜Sに対向するような平行な傾斜S’を有している。その傾斜S’も角度αを有している。その他については、図4Aの場合と同様である。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、船尾12側の側面も更に角度αだけ傾斜させ、傾斜Sと平行な傾斜S’としている。このような構成により、図4Aの場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、船首11側の気体吹き出し口31から流れてきた気泡が、船尾12側の側面に衝突したとき、気体回収口41aから逃げ出しにくく、より確実に気体回収口41a内部に回収することができる。よって、気体回収口41aに入った気泡をより確実に気体回収口41a内部に回収することができる。また、船尾12側の側面に後付けで傾斜S’を形成することにより、本変形例1の技術を既存の船体に容易に適用することができる。
図6Bは、図2Aや図2Cの場合での図6Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。本図は、船底13側から見ている。水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、船首11側の側面の傾斜Sにより気泡が気体回収口41aに取り込まれやすく、傾斜S’により逃げにくくなっている。一方、図6Cは、図2Dの場合での図6Aの気体回収口及びその周辺の構成一例を示す平面図である。本図も、船底13側から見ている。この場合にも、水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、船首11側の側面の傾斜Sにより気泡が気体回収口41aに取り込まれやすく、傾斜S’により逃げにくくなっている。
(第1の実施の形態の変形例2)
図7は、気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例2を示す断面図である。
本変形例では、図4Aの場合と比較して、気体流路42における船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)が、傾斜Sではなく、Rが形成された曲面である点で図4Aの場合と異なっている。Rの半径は、気泡に対して疑似的に傾斜Sが設けられているのと同様の効果が得られるような大きさとする。例えば、仕切り板19の厚みD程度の半径とする。その他については、図4Aの場合と同様である。
このように、気体回収口41aに設けられた気体流路42の構造において、少なくとも船首11側の側面が、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、Rが形成されている。そのため、図4Aと同様に、気泡の混ざった水から気泡(気体)をより効率的に回収することが可能となる。それにより、気泡が船尾のプロペラに巻き込まれることをより効果的に防止することが可能となる。また、船首11側の側面に後付けでRを形成することにより、本変形例2の技術を既存の船体に容易に適用することができる。
(第1の実施の形態の変形例3)
図8は、気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例3を示す断面図である。
本変形例は、図7の場合と比較して、気体流路42における船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)が、仕切り板19に垂直な面Pではなく、R’が形成された曲面である点で図7の場合と異なっている。R’の半径は、例えば、船首11側の側面のRの半径と同程度とする。その他については、図7の場合と同様である。
このように、気体回収口41aに設けられた気体流路42の構造において、船尾12側の側面のうちの少なくとも船体10の外側の端部が、船首11側のRに対向するようなR’が形成された曲面になっている。このような構成により、図7の場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、気泡混じりの水の流れる方向に関係なく気泡を効率的に回収できる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶及び気体回収装置の構成について説明する。
図1A〜図1B、及び、図2A〜図2Eについては、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成について説明する。
図9Aは、気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。本実施の形態は、仕切り板19そのものではなく、仕切り板19の開口部を囲む領域に取り付け部材を備えている点で第1の実施の形態と異なっている。取り付け部材は、傾斜又はRを構成し、その開口部を囲む領域の少なくとも船首11側に取り付けられている。
仕切り板19は、船体10の船底13(又は船側18)を形成する外板に例示される。仕切り板19そのものには、船体10の内側から船体10の外側へ貫通する開口部43が設けられている。仕切り板19は、更に、その開口部43を囲む領域における少なくとも船首11側かつ船体10の外側に結合された取り付け部材61を備えている。また、更に、その開口部43を囲む領域における船尾12側かつ船体10の外側に結合された他の取り付け部材62を備えている。仕切り板19は、気体流路42を有している。気体流路42は、開口部43及び領域44で構成され、船体10の内側と船体10の外側とを連通する。気体回収口41aは、気体流路42における船体10の外側の開口である。気体回収口41aは、図2A〜図2Dで示される気体回収口41aのいずれかに例示される。図9Aは、図2A〜図2DのいずれかのAA’断面を示している。取り付け部材61の船首11側の端部63、及び取り付け部材62の船尾12側の端部64は、水の抵抗を低減するように丸みを帯びている。
気体流路42は、仕切り板19を船体内側表面19aから船体外側表面19bに貫通し、且つ取り付け部材61と取り付け部材62との間を通っている。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(仕切り板19上)及び船体10の外側の端42b(取り付け部材61上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(仕切り板19上)及び船体10の外側の端42d(取り付け部材62上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(取り付け部材61上)を含んでいる。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)の端部42eが、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。言い換えれば、端部42eにおいて、仕切り板19の船体外側表面19bが、船首11から船尾12に向かって、徐々に気体回収口41aの内部に入り込んで行く。この図の例では、端部42eが仕切り板19に垂直な方向に対して船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:取り付け部材61の船体10の外側表面)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5と共に説明されたように2度以上80度以下が好ましい。なお、この図の例では、気体流路42のうち、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)は仕切り板19に垂直な面Pである。
このように、気体流路42の船首11側の側面(取り付け部材61の端部42eの面)は、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く(例示:角度αだけ傾斜)ことにより、船首11側の気体吹き出し口31から流れてきた気泡を気体回収口41aに迎え入れやすくし、取り込みやすくすることができる。それにより、気体吹き出し口31からの気泡を気体回収口41aに極めて効率的に回収することが可能となる。なお、仕切り板19は、図4Aや図6のような開口部を有していてもよい。
図9Bは、図2Aや図2Cの場合での図9Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。本図は、船底13側から見ている。この場合、取り付け部材61及び取り付け部材62は一体の取り付け部材60であり、開口部43の周辺領域を囲む環(楕円環)の形状を有している。このとき、水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、取り付け部材60(61)における船首11側の側面の傾斜Sにより気泡が気泡回収口41aに取り込まれやすくなっている。一方、図9Cは、図2Dの気体回収口を用いた場合の図8Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。本図も、船底13側から見ている。この場合にも、取り付け部材61及び取り付け部材62は一体の取り付け部材60であり、開口部43の周辺領域を囲む環(矩形環)の形状を有している。このとき、水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、取り付け部材60(61)における船首側の側面の傾斜Sにより気泡が気泡回収口41aに取り込まれやすくなっている。なお、取り付け部材61、62は分離していてもよい。
このように、気体回収口41aに設けられた気体流路42の構造において、少なくとも船首11側の側面の端部42eが、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、船首11側に向かうように傾斜Sを有している。そのため、気泡の混ざった水から気泡(気体)をより効率的に回収することが可能となる。それにより、気泡が船尾のプロペラに巻き込まれることをより効果的に防止することが可能となる。
また、傾斜Sの加工は、取り付け部材に行えばよく、仕切り板19に直接行う必要が無いので、気体回収口及びその周辺の構成を製造する手間や期間を低減することができる。
また、仕切り板19の開口部43が仕切り板19の面(例示:船体内側表面19a)に垂直な貫通孔である既存の船体であっても、後付けで、取り付け部材61や取り付け部材60を容易に溶接などにより取り付けることができる。それにより極めて容易に船首11側に傾斜Sを設けることができる。それにより、既存の船体10に対しても本実施の形態を容易に適用することができる。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成の変形例について説明する。
(第2の実施の形態の変形例1)
図10は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例1を示す断面図である。
本変形例は、図9Aの場合と比較して、気体流路42における船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)が、仕切り板19に垂直な面Pではなく、傾斜S’を有する面である点で図9Aの場合と異なっている。傾斜S’は、傾斜Sと平行である。すなわち、気体流路42は、少なくとも船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)のうちの船体10の外側の端部(端42d近傍)が、船首11側の傾斜Sに対向するような平行な傾斜S’を有している。その傾斜S’も角度αを有している。その他については、図9Aの場合と同様である。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、船尾12側の側面も更に角度αだけ傾斜させ、傾斜Sと平行な傾斜S’としている。このような構成により、図9Aの場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、船首11側の気体吹き出し口31から流れてきた気泡が、船尾12側の側面に衝突したとき、気体回収口41aから逃げ出しにくく、より確実に気体回収口41a内部に回収することができる。よって、気体回収口41aに入った気泡をより確実に気体回収口41a内部に回収することができる。
(第2の実施の形態の変形例2)
図11は、気体回収口及びその周辺の構成の他の変形例2を示す断面図である。
本変形例は、図9Aの場合と比較して、取り付け部材61の船首11側の端部63、及び取り付け部材62の船尾12側の端部64が、仕切り板19の船体外側表面19bに対して略垂直になっている点で図9Aの場合と異なっている。これにより、取り付け部材61及び取り付け部材62と仕切り板19との溶接をより確実に実行でき、良好な溶接結合部65、66を形成することができる。この場合、水の抵抗が高まる可能性があるが、取り付け部材61及び取り付け部材62の厚みが厚くなければ、抵抗の増加量は問題ないと考えられる。その他については、図9Aの場合と同様である。
このように、本変形例において、このような構成を用いても、図9Aと同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、取り付け部材61、62の製造やその溶接がより容易とすることができる。その結果、製造工程を短縮できる効果を有する。
(第2の実施の形態の変形例3)
図12Aは、気体回収口及びその周辺の構成の変形例3を示す断面図である。
本変形例は、図9Aの場合と比較して、取り付け部材62が無い点、及び、取り付け部材61が開口部43の内部に伸びるように設けられている点で図9Aの場合と異なっている。取り付け部材61は、開口部43における船首11側の仕切り板19の端部19c(開口部43の船首11側の側壁)を覆う。その結果、取り付け部材61の船首11側に設けられた傾斜Sは、開口部43内にまで伸びている。その他については、図9Aの場合と同様である。なお、取り付け部材62は、図9Aと同様に有っても良い。
気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(取り付け部材61の開口部43の内部に伸びた部分の端)及び船体10の外側の端42b(取り付け部材61上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(仕切り板19上)及び船体10の外側の端42d(仕切り板19上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(取り付け部材61上)を含んでいる。気体流路42は、開口部43のうちの端部42a近傍の傾斜Sと開口部43における船尾12側の仕切り板19の端部19d(開口部43の船尾12側の側壁)とで囲まれた領域、及び、端部42b近傍の傾斜Sと端部42d近傍の部分とで囲まれた領域44である。なお、この図の例では、気体流路42のうち、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)は仕切り板19に垂直な面Pである。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、船首11側の側面(取り付け部材61の端部42eの面)が、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、その側面を角度αだけ傾斜させる。それにより、図9Aの場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、傾斜Sが開口部43の内部まで伸びているので、より確実に気泡を船体10内部に導くことができる。また、仕切り板19の端部19cを覆うので、取り付け部材61に防食処理を施すことで、端部19cの腐食を防止できる。
図12Bは、図2Aや図2Cの場合での図12Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。本図は、船底13側から見ている。水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、船首11側の側面の傾斜Sにより気泡が気体回収口41aに取り込まれやすくなっている。一方、図12Cは、図2Dの場合での図12Aの気体回収口及びその周辺の構成一例を示す平面図である。本図も、船底13側から見ている。この場合にも、水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、船首側の側面の傾斜Sにより気泡が気体回収口41aに取り込まれやすくなっている。
(第2の実施の形態の変形例4)
図13は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例4を示す断面図である。
本変形例は、図10の場合と比較して、取り付け部材61、62がいずれも開口部43内部に伸びるように設けられている点で図10の場合と異なっている。取り付け部材61、62では、仕切り板19の端部19c、19dを覆う傾斜S’は、傾斜Sと平行である。その結果、取り付け部材61の船首11側に設けられた傾斜S、及び、取り付け部材62の船尾12側に設けられた傾斜S’は、開口部43内にまで伸びている。その他については、図10の場合と同様である。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)も更に角度αだけ傾斜させることにより、図10の場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、傾斜S、S’が開口部43の内部まで伸びているので、より確実に気泡を船体10内部に導くことができる。また、仕切り板19の端部19c、19dを覆うので、取り付け部材61、62に防食処理を施すことで、端部19c、19dの腐食を防止できる。
(第2の実施の形態の変形例5)
図14は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例5を示す断面図である。
本変形例は、図12Aの場合と比較して、開口部43の内部に伸びている取り付け部材61において、傾斜Sが途中までである点で図12Aの場合と異なっている。そして、傾斜Sは、開口部43内において、仕切り板19に垂直になっている。すなわち、取り付け部材61の船首11側に設けられた傾斜Sは、開口部43の手前、又は、開口部43内の途中までになっている。その他については、図12Aの場合と同様である。なお、取り付け部材62は、図9Aと同様に有っても良い。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、取り付け部材61を開口部43まで伸ばしつつ傾斜Sを途中までとすることで、図12Aの場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、開口部43の船長方向Xの長さが短い場合でも、本変形例の構造を有する取り付け部材61を用いることができ、その効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶及び気体回収装置の構成について説明する。
図1A〜図1B、及び、図2A〜図2Eについては、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成について説明する。
図15は、気体回収口及びその周辺の構成一例を示す断面図である。
本実施の形態では、第1の実施の形態(図4Aの場合)と比較すると、船体10が二重船殻構造(ダブルハル)を備え、船底13の仕切り板19が内殻用仕切り板19−1と外殻用仕切り板19−2とを有している点で第1の実施の形態(図4Aの場合)と異なっている。その他は、第1の実施の形態と同様である。
気体流路42は、内殻用仕切り板19−1の船体内側表面19aから、外殻用仕切り板19−2の船体外側表面19bに貫通している。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(内殻用仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42b(外殻用仕切り板19−2上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(内殻用仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42d(外殻用仕切り板19−2上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42eを含んでいる。内殻用仕切り板19−1と外殻用仕切り板19−2との間に水が入らないように、気体流路42の船首11側を補助板81により、船尾側を補助板82により、左舷14側及び右舷15側を他の補助板(図示されず)により囲っている。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)の端部42eが、船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、外殻仕切り板19−2に平行な面F(例示:船体外側表面19b)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5で説明されたように2度以上80度以下が好ましい。なお、この図の例では、気体流路42のうち、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)は仕切り板19に垂直な面Pである。
このように二重船殻構造を有している場合にも、本構成を有することで、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、本実施の形態(以下の変形例1を含む)において、図6A、図7、図8に示されるような傾斜S、傾斜S’、R、R’も同様に適用可能である。
次に、体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成の変形例について説明する。
(第3の実施の形態の変形例1)
図16は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例1を示す断面図である。
本変形例は、図15の場合と比較して、内殻用仕切り板19−1の開口部45が外殻用仕切り板19−2の開口部47(=気体回収口41a)に対して、船尾12側にずれている点、それに伴い、船首11側の補助板81が、第1部分81aと第2部分81bと第3部分81cとを有する点で図15の場合と異なっている。
補助板81において、第1部分81aは、端部42eの傾斜Sがその角度αを保ったまま船体10内側方向に延伸した部分である。第2部分81bは、第1部分81aの端から船尾12方向へ向かって、外殻用仕切り板19−2と平行に延伸した部分である。第3部分81cは、第2部分81bの端から開口部45へ向かって、外殻用仕切り板19−2と垂直に延伸し開口部45に接続した部分である。第2部分81bと外殻用仕切り板19−2の船体10の内側の面とは、外殻用仕切り板19−2と平行な流路46を形成している。
気体流路42は、二重船殻構造の仕切り板19を船体内側表面19aから船体外側表面19bに貫通している。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(内殻側仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42b(外殻側仕切り板19−2上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(内殻側仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42d(外殻側仕切り板1902上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(外殻側仕切り板19−2上)を含んでいる。気体流路42は、開口部45、流路46、開口部47(=気体回収口41a)を含んでいる。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)の端部42eが、船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:船体外側表面19b)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5と共に説明されたように2度以上80度以下が好ましい。
このように、本変形例では、外殻用仕切り板19−2の開口部47(=気体回収口41a)と内殻用仕切り板19−1の開口部45との間に、外殻用仕切り板19−2と平行な流路46を有している。このような構成により、図15と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、気泡を含む水が気体回収口41aから入ったとき、船底13の流れと同じ向きに進むので、その流れを安定化させることができる。それにより、気泡を含む水を安定的に気体回収口41aに引き込みやすくすることができる。
(第3の実施の形態の変形例2)
図17は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例2を示す断面図である。
本変形例は、図15の場合と比較して、内殻用仕切り板19−1及び外殻用仕切り板19−2そのものではなく、外殻用仕切り板19−2の開口部を囲む領域に取り付け部材を備えている点で図15図の場合と異なっている。取り付け部材は、傾斜又はRを構成し、その開口部を囲む領域の少なくとも船首11側に取り付けられ、第2の実施の形態で説明されていたものを用いることができる。その他は、図15の場合と同様である。
気体流路42は、内殻用仕切り板19−1の船体内側表面19aから、外殻用仕切り板19−2の船体外側表面19b上の取り付け部材61まで貫通している。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(内殻用仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42b(外殻用仕切り板19−2上の取り付け部材61上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(内殻用仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42d(外殻用仕切り板19−2)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(取り付け部材61上)を含んでいる。内殻用仕切り板19−1と外殻用仕切り板19−2との間に水が入らないように、気体流路42の船首11側を補助板81により、船尾12側を補助板82により、左舷側及び右舷側を他の補助板(図示されず)により囲っている。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)の端部42e(取り付け部材61)が、船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:取り付け部材61の船体外側表面19b)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5で説明されたように2度以上80度以下が好ましい。
このように二重船殻構造を有している場合にも、本構成を有することで、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、本変形例(以下の変形例3を含む)において、図9A、図10、図11、図12A、図13、図14に示されるような取り付け部材61も同様に適用可能である。
(第3の実施の形態の変形例3)
図18は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例3を示す断面図である。
本変形例は、図17の場合と比較して、内殻用仕切り板19−1の開口部45が外殻用仕切り板19−2の開口部47(=気体回収口41a)に対して、船尾12側にずれている点、それに伴い、船首側の補助板81、82が、それぞれ第1部分81a、82aと第2部分81b、82bと第3部分81c、82cとを有する点で、図17の場合と異なっている。第1部分81a、82aは、それぞれ開口部47の船首11側及び船尾12側から、船体10の内側方向に向かって外殻用仕切り板19−2に垂直に延伸した部分である。第2部分81b、82bは、それぞれ第1部分81a、82aの端から船尾12方向へ向かって、外殻用仕切り板19−2と平行に延伸した部分である。第3部分81c、82cは、それぞれ第2部分81b、82bの端から開口部45へ向かって、内殻用仕切り板19−1に垂直に延び、開口部45に接続する部分である。平行部81b、82bは、外殻用仕切り板19−2と平行な流路46を形成している。
気体流路42は、二重船殻構造の仕切り板19を船体内側表面19aから船体外側表面19bに貫通している。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(内殻側仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42b(外殻用仕切り板19−2上の取り付け部材61上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(内殻用仕切り板19−1上)及び船体10の外側の端42d(外殻用仕切り板19−2上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(取り付け部材61上)を含んでいる。内殻用仕切り板19−1と外殻用仕切り板19−2との間に水が入らないように、気体流路42の船首11側を補助板81により、船尾12側を補助板82により、左舷側及び右舷側を他の補助板(図示されず)により囲っている。気体流路42は、開口部45、流路46、開口部47を含んでいる。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)の端部42e(取り付け部材61)が、船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:取り付け部材61上の船体10の外側の表面)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5と共に説明されたように2度以上80度以下が好ましい。
このように、本変形例では、外殻用仕切り板19−2の開口部47(=気体回収口41a)と内殻用仕切り板19−1の開口部45との間に、外殻用仕切り板19−2と平行な流路46を有している。このような構成により、図17と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、気泡を含む水が気体回収口41aから入ったとき、船底13の流れと同じ向きに進むので、その流れを安定化させることができる。それにより、気泡を含む水を安定的に気体回収口41aに引き込みやすくすることができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶及び気体回収装置の構成について説明する。
図1A〜図1B、及び、図2A〜図2Eについては、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成について説明する。
図19Aは、気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。
本実施の形態では、図9Aの場合と比較して、仕切り板19の開口部43が、取り付け部材90に設けられた開口部49(=気体回収口41a)に対して、船尾12側にずれている点、それに伴い、取り付け部材90が、傾斜部91と覆い部92とを有する点で、図9Aの場合と異なる。傾斜部91は、仕切り板19の船体外側表面19b上において、開口部43よりも船首11側に設けられた凸部材である。船尾12側(開口部49側)に傾斜Sを有する面を備えている。覆い部92は、仕切り板19の船体外側表面19b側において、開口部43と所定の距離をおいて、船体外側表面19bと平行になるように開口部43を覆っている。覆い部92の船尾12側の端部は、開口部43よりも船尾12側で仕切り板19に接合している。覆い部92の左舷14側及び右舷15側の端部は、それぞれ開口部43よりも左舷14側及び右舷15側で仕切り板19に接合している。覆い部92の船首11側の端部は、その左側及び右側が凸傾斜部91の傾斜Sのある側で接合し、その中央は凸傾斜部91の傾斜Sのある面と所定の距離だけ離れ、隙間(開口部49)を形成している。このとき、この開口部49が気体回収口41aとなる。すなわち、取り付け部材90は、覆い部92と凸傾斜部91とが接合する箇所に気体回収口41a及び傾斜Sを有している。覆い部92の船体10側の面と、仕切り板19の船体外側表面19bとは、仕切り板19と平行な流路48を形成している。
気体流路42は、仕切り板19を船体内側表面19aから船体外側表面19bに貫通し(開口部43)、更に流路48を通り、開口部49(気体回収口41a)へ達している。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(仕切り板19上)及び船体10の外側の端42b(凸傾斜部91上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(仕切り板19上)及び船体10の外側の端42d(覆い部92上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(凸傾斜部91上)を含んでいる。気体流路42は、開口部43、流路48、開口部49を含んでいる。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)のうちの船体10の外側の端部42e(凸傾斜部91上)が、船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:凸傾斜部91の外側の表面)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5と共に説明されたように2度以上80度以下が好ましい。
図19Bは、図2Aや図2Cの場合での図19Aの気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す平面図である。本図は、船底13側から見ている。取り付け部材91及び取り付け部材92は一体の取り付け部材90であり、開口部49(=気体回収口41a)の周辺領域を囲み、かつ開口部43を覆う形状を有している。このとき、水の流れ200に沿って気泡が流れるとき、取り付け部材90(91)における船首11側の側面の傾斜Sにより気泡が取り込まれやすくなっている。
このとき、一つの取り付け部材90に関し、開口部43は、図のような1個の場合に限定されることはなく、更に多くの開口部43を有していても良い。それに伴い、例えば、取り付け部材90の寸法を大きくすれば良い。同様に、開口部49についても、図のような1個の場合に限定されることはなく、更に多くの開口部49を有していても良い。また、個々の開口部43、49の形状についても特に限定されなることはなく、円形や楕円形、矩形など所望の特性に応じて最適な形状を用いることができる。また、その配置も特に限定されるものではない。また、取り付け部材90の全体形状についても特に限定されるものでなく、開口部43、49の形状や所望の特性に応じて円形や楕円形、矩形など最適な形状を用いることができる。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)のうちの少なくとも船体10の外側の端部42eが、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、角度αだけ傾斜させている。そのことにより、図9Aの場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、取り付け部材90の開口部49(=気体回収口41a)と仕切り板19の開口部43との間に、仕切り板19と平行な流路48を有している。それにより、気泡を含む水が気体回収口41aから入ったとき、船底13の流れと同じ向きに進むので、その流れを安定化させることができる。それにより、気泡を含む水を安定的に気体回収口41aに引き込みやすくすることができる。
(第4の実施の形態の変形例1)
図20は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例1を示す断面図である。
本変形例は、図19Aと比較して、仕切り板19の開口部43の内部に取り付け部材100が設けられている点、それに伴い、取り付け部材100が内側部材101と、外側部材102とを有する点で、図19Aの場合と異なっている。内側部材101は、仕切り板19の開口部43内に設けられ、仕切り板19の船体内側表面19aと平行に伸びている。外側部材102は、開口部43内に設けられ、内側部材101と所定の距離を保ちながら、仕切り板19の船体外側表面19bと平行に伸びている。内側部材101は、開口部43の船首11側の側面19cに結合し、傾斜Sを形成する傾斜部101aと、傾斜部101aの端に接合し、船体内側表面19aと平行に伸びる平行部101bとを含んでいる。外側部材102は、開口部43の船尾12側の側面19dに結合する端部102aと、端部102aの端に接合し、船体外側表面19bと平行に伸びる平行部102bとを含んでいる。傾斜部101aと平行部102bとの間の部分が開口部49(=気体回収口41a)である。端部102aと平行部101bとの間の部分が開口部20であり、船体10内への気泡混じりの水の導入口である。平行部101bと平行部102bとの間の空間は、仕切り板19に平行な流路48を構成している。
気体流路42は、開口部20から流路48を通り、開口部49(気体回収口41a)へ達している。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(平行部101b上)及び船体10の外側の端42b(仕切り板19及び傾斜部101a上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(端部102a上)及び船体10の外側の端42d(平行部102b上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(傾斜部101a上)を含んでいる。気体流路42は、開口部20、流路48、開口部49を含んでいる。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)の端部42eが、船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:仕切り板19の船体10の外側表面)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5と共に説明されたように2度以上80度以下が好ましい。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)のうちの少なくとも船体10の外側の端部42eが、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、角度αだけ傾斜させている。そのことにより、図19Aの場合と同様の効果を得ることができる。本変形例は、例えば、開口部43の大きさが、図19Aの場合と比較して相対的に大きい場合に適用することが好ましい。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶及び気体回収装置の構成について説明する。
図1A〜図1B、及び、図2A〜図2Eについては、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成について説明する。
図21は、気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。
本実施の形態では、図12Aの場合と比較して、取り付け部材が、船体10の内側から仕切り板の開口部に取り付けられている点で図12Aの場合と異なっている。すなわち、取り付け部材111は、船体10内側の船尾12側から船体10の外側の船首11側へ向かって、開口部43の内部に伸び、開口部43における仕切り板19の船首11側の端部19cを覆うように設けられている。
気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(取り付け部材111の開口部43の内部側の部分の端)及び船体10の外側の端42b(取り付け部材111又は仕切り板19上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(仕切り板19上)及び船体10の外側の端42d(仕切り板19上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(取り付け部材61上)を含んでいる。気体流路42は、開口部43のうちの端部42b近傍(取り付け部材111の開口部43の内部に伸びた部分)の傾斜Sと仕切り板19の船尾12側の端部19dとで囲まれた領域、及び、端部a近傍の傾斜Sと端部42d近傍の部分とで囲まれた領域44である。なお、この図の例では、気体流路42のうち、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)は仕切り板19に垂直な面Pである。
このように、本変形例では、気体流路42の構造において、船首11側の側面(取り付け部材111の端部42eの面)が、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、その側面を角度αだけ傾斜させている。そのことにより、図12Aの場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、取り付け部材111を船体10の内側に設けているので、図12Aの場合と比較して、水の抵抗を低減することができる。
(第5の実施の形態の変形例1)
図22は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例1を示す断面図である。
本変形例は、図21の場合と比較して、気体流路42における船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)が、仕切り板19に垂直な面Pではなく、傾斜S’を有する取り付け部材112である点で異なっている。傾斜S’は、傾斜Sと平行である。すなわち、気体流路42は、少なくとも船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)のうちの船体10の外側の端部(端42d近傍)が、船首11側の傾斜Sに対向するような平行な傾斜S’を有している。その傾斜S’も角度αを有している。その他については、図21の場合と同様である。なお、取り付け部材111と取り付け部材112とは一体であっても良い。
このように、本変形例では、気体流路2の構造において、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)も更に角度αだけ傾斜させることにより、図21の場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、すなわち、傾斜S、S’が開口部43の内部まで伸びているので、より確実に気泡を船体10内部に導くことができる。また、仕切り板19の端部19c、19dを覆うので、取り付け部材111、112に防食処理を施すことで、端部19c、19dの腐食を防止できる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態に係る摩擦抵抗低減型船舶及び気体回収装置の構成について説明する。
図1A〜図1B、及び、図2A〜図2Eについては、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、気体回収装置40の気体回収口41a及びその周辺の構成について説明する。
図23は、気体回収口及びその周辺の構成の一例を示す断面図である。
本実施の形態では、第5の実施の形態の図21の場合と比較して、取り付け部材111が傾斜部111aと平行部111bとを有する点で異なる。傾斜部111aは、船体10内側の船尾12側から船体10の外側の船首11側へ向かって、開口部43の内部に伸び、開口部43における仕切り板19の船首11側の端部19cを覆うように設けられ、傾斜Sを形成する。平行部111bは、傾斜部111aの船体10内側の端に接続され、仕切り板19に対して所定の距離を保ちながら、船尾12方向に平行に伸びている。平行部111bと仕切り板19の船体内側表面19aとの間の空間は、仕切り板19に平行な流路48を構成している。
気体流路42は、開口部43(気体回収口41a)から流路48を通っている。気体流路42は、船首11側であって船体10の内側の端42a(平行部111b上)及び船体10の外側の端42b(仕切り板19及び傾斜部111a上)と、船尾12側であって船体10の内側の端42c(仕切り板19上)及び船体10の外側の端42d(仕切り板19上)とを有し、端42bの周辺部分である端部42e(傾斜部111a上)を含んでいる。気体流路42は、開口部43、流路48を有している。気体流路42は、少なくとも船首11側の側面(端42aから端42bまでの面)のうちの水の側の端部42e(傾斜部111a)が、船首11側(図の左側)に向かうように傾斜Sを有している。その傾斜Sは、図に示されるように、仕切り板19に平行な面F(例示:仕切り板19の船体10の外側表面)を基準として、角度αだけ傾いている。その角度αは、図5と共に説明されたように2度以上80度以下が好ましい。
このように、本実施の形態では、気体流路42の構造において、船首11側の側面(取り付け部材111の端部42eの面)が、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づいて行く。すなわち、その側面を角度αだけ傾斜させている。そのことにより、図21の場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、平行部111bと仕切り板19の船体内側表面19aとの間に、仕切り板19に平行な流路48を有している。それにより、気泡を含む水が気体回収口41aから入ったとき、船底13の流れと同じ向きに進むので、その流れを安定化させることができる。それにより、気泡を含む水を安定的に気体回収口41aに引き込みやすくすることができる。
(第6の実施の形態の変形例1)
図24は、気体回収口及びその周辺の構成の変形例1を示す断面図である。
本変形例は、図23の場合と比較して、気体流路42における船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)が、仕切り板19に垂直な面Pではなく、傾斜S’を有する取り付け部材112を有する点で異なっている。傾斜S’は、傾斜Sと平行である。すなわち、気体流路42は、少なくとも船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)のうちの船体10の外側の端部(端42d近傍)が、船首11側の傾斜Sに対向するような平行な傾斜S’を有している。その傾斜S’も角度αを有している。
取り付け部材112は、傾斜部112aと平行部112bとを有している。傾斜部112aは、船体10内側の船尾12側から船体10の外側の船首11側へ向かって、開口部43の内部に伸び、開口部43における仕切り板19の船尾12側の端部19dを覆うように設けられ、傾斜S’を形成する。平行部112bは、傾斜部112aの船体10の内側の端に接続され、仕切り板19の船体内側表面19aに結合し、船尾12方向に平行に伸びている。平行部111bと平行部112bとの間の空間は、仕切り板19に平行な流路48を構成している。その他については、図23の場合と同様である。
このように、本変形例では、気体流路2の構造において、船首11側の側面(取り付け部材111の端部42eの面)を角度αだけ傾斜させることにより、図23の場合と同様の効果を得ることができる。加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、船尾12側の側面(端42cから端42dまでの面)も更に角度αだけ傾斜させ、傾斜Sと平行な傾斜S’としている。れにより、気泡を含む水が気体回収口41aから入ったとき、船底13の流れと同じ向きに進むので、その流れを安定化させることができる。それにより、気泡を含む水を安定的に気体回収口41aに引き込みやすくすることができる。
以上、上記各実施の形態及びその変形例で説明したように、気体流路42における船首11側の側面の船体10の外側の端部42eが、船体10の外側に近づくに連れて船首11側に近づく面を有することが重要である。水から見れば、流れ200の向きに進むに連れて徐々に気体回収口41aの内部に入り込んでいく(船体10内部に近づいていく)面である。このように、本発明では、徐々に気体回収口41aの内部に入っていく流れを作ることができるので、気泡をより確実に気体回収口41aを介して気体回収チャンバ51へ導入することができる。それにより、水中に含まれる気泡を効率的に回収することが可能となる。
特に、徐々に気体回収口41aの内部に入り込んでいく構成(面)として、船底13に設けられた気体回収口41aの垂直断面形状において、仕切り板19の面に対して傾斜又はRを設けることが好ましい。そのような傾斜やRを設けることで、水中に含まれる気泡をより効率的に回収することが可能となる。そのとき、傾斜やRを設ける方法として、仕切り板19の開口部に直接的に傾斜やRを形成しても良い。この場合、構造が簡単である。取り付け部材に傾斜やRを形成して当該開口部に取り付けることで実現しても良い。この場合、製造が容易である。なお、各実施の形態及びその変形例において、仕切り板19の開口部側の端部(19c、19dなど)は、仕切り板19そのものであっても良いし、他の材料(金属膜や金属板、樹脂膜や樹脂板など)により保護されていても良い。
なお、第2〜第6の実施の形態(変形例を含む)において、船首11に設けられた傾斜Sの代わりに、Rを形成しても良い。例えば、図9Aに示された取り付け部材61において、傾斜Sの代わりに、図7で示されるようなRを形成しても良い。他の実施の形態(変形例を含む)も同様である。
また、第2〜第6の実施の形態(変形例を含む)において、断面図で船首11側と船尾12側とに分かれて示された取り付け部材は、一体物であっても良いし、船首11側部分と船尾12側部分とに分離していても良い。例えば、図9Aの断面図に示された船首11側の取り付け部材61と、船尾12側取り付け部分62とは、図9Bや図9Cのように一体物であっても良いし、気体回収口41aを挟んで分離していても良い。他の実施の形態(変形例を含む)も同様である。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施の形態及びその変形例の技術は、技術的に矛盾の発生しない限り、そのいくつかを相互に組み合わせることが可能である。
10 船体
11 船首
12 船尾
13 船底
14 左舷
15 右舷
16 プロペラ
17 舵
18 船側
19 仕切り板
19−1 内殻用仕切り板
19−2 外殻用仕切り板
19a 船体側表面
19b 船体10の外側表面
19c、19d 端部
30 気体吹き出し装置
31 気体吹き出し口
34 気体供給部
40 気体回収装置
41、41a 気体回収口
42 気体流路
42a、42b、42c、42d 端
42e 端部
20、43、45、47、49 開口部
44 領域
46、48 流路
50 取り入れ口
51 気体回収チャンバ
51a 配管
52 水
52a 気泡
53 バルブ
55、56 流路
60、61、62、90、91、92、100、111、112 取り付け部材
63、64 端部
65、66 結合部
81、82 補助板
81a、82a 第1部分
8ab、82b 第2部分
81c、82c 第3部分
91 凸傾斜部
92 覆い部
101 内側部材
101a 傾斜部
101b 平行部
102 外側部材
102a 端部
102b 平行部
111a 傾斜部
111b 平行部
112a 傾斜部
112b 平行部
200 流れ
201 気泡

Claims (13)

  1. 船体の内側に設けられた気体回収室と、
    前記船体の外側を流れる気体を含んだ水を前記気体回収室へ取り込むための気体回収口を有し、前記船体の前記内側と前記外側とを仕切る仕切り板と
    を具備し、
    前記気体回収口は、前記船体の内側と外側とを連通する気体流路の前記外側の開口部であり、
    前記気体流路における船首側の側面の前記外側の端部は、前記外側に近づくに連れて前記船首側に近づく面を有すると共に、前記仕切り板に対して5°以上45°以下の角度αの傾斜を有する
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  2. 船体の内側に設けられた気体回収室と、
    前記船体の外側を流れる気体を含んだ水を前記気体回収室へ取り込むための気体回収口を有し、前記船体の前記内側と前記外側とを仕切る仕切り板と
    を具備し、
    前記気体回収口は、前記船体の内側と外側とを連通する気体流路の前記外側の開口部であり、
    前記気体流路における船首側の側面の前記外側の端部は、前記外側に近づくに連れて前記船首側に近づく面を有すると共に、前記仕切り板に対して5°以上45°以下の角度αの傾斜を有し、
    前記仕切り板は、前記仕切り板の開口部を囲む領域の前記船首側に取り付けられ、前記傾斜を構成する取り付け部材を備える
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  3. 請求項に記載の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、
    前記取り付け部材は、前記開口部を囲むように設けられている
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  4. 請求項又はに記載の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、
    前記取り付け部材は、前記開口部の内部に伸び、前記開口部における前記仕切り板の端部を覆うように設けられている
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、
    前記取り付け部材は、
    前記開口部における前記仕切り板の端部から、前記仕切り板の厚みを超えて前記気体回収口の内側に向かって前記傾斜が伸びる傾斜部と、
    前記傾斜部の端部に接続され、前記仕切り板と平行に、前記仕切り板と所定の距離を保ちながら伸びる平行部と
    を含む
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  6. 請求項に記載の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、
    前記取り付け部材は、
    前記仕切り板上に設けられ、前記仕切り板内の開口部を、前記開口部と所定の距離を保ちながら覆う覆い部と、
    前記仕切り板上に設けられ、前記覆い部における前記開口部と対向する位置よりも前記船首側で前記覆い部と結合する凸傾斜部と
    を備え、
    前記結合する箇所に前記気体回収口及び前記傾斜を有する
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  7. 請求項に記載の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、
    前記取り付け部材は、
    前記仕切り板の開口部内に設けられ、前記仕切り板の一方の面と平行に伸びる第1平面部材と、
    前記開口部内に設けられ、前記第1平面部材と所定の距離を保ちながら、前記仕切り板の他方の面と平行に伸びる第2平面部材と
    を含み、
    前記第1平面部材と前記仕切り板とが結合する箇所に前記気体回収口及び前記傾斜を有する
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置において、
    前記気体流路は、船尾側の側面における前記水の側の端部が、前記船首側の面と平行な面を更に有する
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  9. 船体と、
    前記船体の船底又は船側に設けられた気体吹き出し口から水中に吹き出された気体を、前記気体吹き出し口よりも船尾側の前記船底に設けられた気体回収口から回収する請求項1乃至のいずれか一項に記載の摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置と
    を具備する
    摩擦抵抗低減型船舶。
  10. 請求項に記載の摩擦抵抗低減型船舶において、
    前記船体は、二重船殻構造を有し、
    前記気体流路は、船底の二重船殻を貫通している
    摩擦抵抗低減型船舶。
  11. 請求項10に記載の摩擦抵抗低減型船舶において、
    前記気体流路は、前記二重船殻の間に、前記船底と平行に伸びる流路を備える
    摩擦抵抗低減型船舶。
  12. 船体の内側に設けられた気体回収室と、
    前記船体の外側を流れる気体を含んだ水を前記気体回収室へ取り込むための気体回収口を有し、前記船体の前記内側と前記外側とを仕切る仕切り板と
    を具備し、
    前記気体回収口は、前記船体の内側と外側とを連通する気体流路の前記外側の開口部であり、
    前記気体流路における船首側の側面の前記外側の端部は、前記外側に近づくに連れて前記船首側に近づく面を有すると共に、前記仕切り板に対して傾斜又はRを有し、
    前記仕切り板は、前記仕切り板の開口部を囲む領域の前記船首側に取り付けられ、前記傾斜又は前記Rを構成する取り付け部材を備え
    前記取り付け部材は、
    前記仕切り板上に設けられ、前記仕切り板内の開口部を、前記開口部と所定の距離を保ちながら覆う覆い部と、
    前記仕切り板上に設けられ、前記覆い部における前記開口部と対向する位置よりも前記船首側で前記覆い部と結合する凸傾斜部と
    を備え、
    前記結合する箇所に前記気体回収口及び前記傾斜を有する
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
  13. 船体の内側に設けられた気体回収室と、
    前記船体の外側を流れる気体を含んだ水を前記気体回収室へ取り込むための気体回収口を有し、前記船体の前記内側と前記外側とを仕切る仕切り板と
    を具備し、
    前記気体回収口は、前記船体の内側と外側とを連通する気体流路の前記外側の開口部であり、
    前記気体流路における船首側の側面の前記外側の端部は、前記外側に近づくに連れて前記船首側に近づく面を有すると共に、前記仕切り板に対して傾斜又はRを有し、
    前記仕切り板は、前記仕切り板の開口部を囲む領域の前記船首側に取り付けられ、前記傾斜又は前記Rを構成する取り付け部材を備え
    前記取り付け部材は、
    前記仕切り板の開口部内に設けられ、前記仕切り板の一方の面と平行に伸びる第1平面部材と、
    前記開口部内に設けられ、前記第1平面部材と所定の距離を保ちながら、前記仕切り板の他方の面と平行に伸びる第2平面部材と
    を含み、
    前記第1平面部材と前記仕切り板とが結合する箇所に前記気体回収口及び前記傾斜を有する
    摩擦抵抗低減型船舶用の気体回収装置。
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