JP2000264281A - 船舶の取水装置 - Google Patents

船舶の取水装置

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JP2000264281A
JP2000264281A JP11074656A JP7465699A JP2000264281A JP 2000264281 A JP2000264281 A JP 2000264281A JP 11074656 A JP11074656 A JP 11074656A JP 7465699 A JP7465699 A JP 7465699A JP 2000264281 A JP2000264281 A JP 2000264281A
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JP
Japan
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flow
sea chest
ship
opening
water intake
Prior art date
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Pending
Application number
JP11074656A
Other languages
English (en)
Inventor
Seishiro Miyake
成司郎 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シーチェスト形式でありながら負圧現象を抑
制できる船舶の取水装置を提供する。 【解決手段】 シーチェスト3の前方で船底2に流れ制
御体5を配置した。流れ制御体5の円弧状表面5aにお
いて船底2の流れAを一部剥離させて流れを曲げること
により、シーチェスト3の内部に流れAaを誘導する。
流れ制御体5と船底2の間に開口部6を形成し、開口部
6に流入した流れAbをシーチェスト3の内部に誘導す
る構成とした。円弧状表面5a上の剥離した流れAaと
開口部6の流れAbを、それぞれ流れを曲げてシーチェ
スト3へ入れることで、シーチェスト3内の負圧現象を
抑制できた。シーチェスト3に対し船首側に配設した流
れ制御体5は、損傷し難くまた振動がなく、負圧もなく
なることから、シーチェスト3の内の共振現象がなくな
り、船体騒音源をなくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、高速船
を航行させながら冷却水を自動的に取水するのに採用さ
れる船舶の取水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高速船を航行させながら冷却水を
自動的に取水する構成としては、図6や図7に示される
構成が提供されている。すなわち、図6に示される従来
構成は、冷却水の取水管22が高速船20の船底21か
ら突き出して配設され、以て高速船20の航行により冷
却水を直接に取水するように構成されている。また、図
7に示される従来構成は、船底21に箱形のくぼみ、す
なわちシーチェスト23が形成され、このシーチェスト
23に溜めた水を、ポンプの作動により取水管24を介
して取水するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
構成のうち、図6に示される取水管22が突き出される
形式では、この取水管22の突き出し部分が流れに向っ
ていることにより、船体抵抗が増加するという問題があ
る。また図7に示されるシーチェスト23が形成される
形式では、流れが速い場合にシーチェスト23の内部に
流れが入り込まないことになり、以てシーチェスト23
の内部が負圧になって取水管24内へ取水できなくなる
という問題がある。これに対しては、大容量のポンプを
据え付けて無理に取水することも考えられるが、この場
合、さらに負圧が大きくなり、たとえば、振動により溶
接部にクラックが生じたり、騒音がひどくなるなど、種
々の箇所に異常が生じる。
【0004】そこで、たとえば図8に示されるように、
シーチェスト23の内部で取水管24の開口の近くにリ
ップ部25を設け、船底21の流れCをリップ部25に
より取水管24の開口側に導く構成が考えられる。しか
し、このリップ部25を設けた構成においても、流れC
が高速の場合にはシーチェスト23を素通りしてしま
い、内部が負圧となって好適な取水は行えない。さらに
リップ部25を船底21から突出させて流れCを引き込
むことも考えられるが、この場合には、振動によってリ
ップ部25の溶接部26が割れる恐れがあり、また、こ
の形状のシーチェスト23では振動により共鳴が起こ
り、船体への騒音源になる恐れがある。
【0005】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、シーチェスト形式でありながら負圧現象を抑制し得
る船舶の取水装置を提供することを目的としたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の船舶の取水装置
は、シーチェストの前方で船底に流れ制御体を配置し
て、この流れ制御体の円弧状表面において船底の流れを
一部剥離させて流れを曲げることにより、シーチェスト
の内部に流れを誘導するとともに、流れ制御体と船底と
の間に開口部を形成して、この開口部に流入した流れを
シーチェストの内部に誘導するように構成したことを特
徴としたものである。
【0007】したがって請求項1の発明によると、船底
の流れの一部を開口部に吸い込んで流入させ、この開口
部に流入した流れを、流れ制御体に沿って曲げたのちシ
ーチェストの内部へと誘導し得る。さらに船底の流れの
一部を、流れ制御体の円弧状表面において剥離し、この
剥離した流れを、円弧状表面に沿って曲げたのちシーチ
ェストの内部へと誘導し得る。そして、これらの流れ
を、たとえば冷却水として取り込み得る。
【0008】また本発明の請求項2記載の船舶の取水装
置は、上記した請求項1記載の構成において、流れ制御
体が、シーチェストの前方で船底に固定された突起物で
あることを特徴としたものである。したがって請求項2
の発明によると、突起物の採用により、開口部や円弧状
表面を容易にかつ強固に形成し得る。
【0009】そして本発明の請求項3記載の船舶の取水
装置は、上記した請求項1記載の構成において、流れ制
御体が、シーチェストの前方で船底に対して、船幅方向
の支点を介して可動の翼体であることを特徴としたもの
である。したがって請求項3の発明によると、翼体の揚
力により、その後端部と船底側との間に形成した隙間を
変化させ得、以て高速域で特によく生じる負圧現象を、
より確実にかつ自動的に抑制し得る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
高速船に採用した状態として図1〜図3に基づいて説明
する。高速船(船舶の一例)1の船底2には箱形のくぼ
み、すなわちシーチェスト3が形成され、以てシーチェ
スト3内の水を、ポンプの作動により取水管4を介して
取水するように構成されている。ここでシーチェスト3
は、外側ほど船首側になるように傾斜された船首側壁部
3aや、垂直状の船尾側壁部3bや、内側天壁部3c
や、左右側壁部3dにより、外側(下側)を開放部3e
とした箱形のくぼみ状に形成されている。そして船尾側
壁部3bの部分に取水管4が開口されている。
【0011】前記シーチェスト3の前方において船底2
には突起物(流れ制御体の一例)5が固定されている。
この突起物5は、船幅方向から見て円弧状であって、そ
の円弧状表面(半円状や流線形状表面など)5aにおい
て船底2の流れAを一部剥離させて流れを曲げることに
より、シーチェスト3の内部に流れAaを誘導するよう
に構成されている。
【0012】さらに、突起物5と船底2との間には開口
部6が形成され、この開口部6に流入した流れAbをシ
ーチェスト3の内部に誘導するように構成されている。
ここで開口部6は、突起物5を凹状とすることで形成さ
れ、その際に船底2に対向される突起物5の誘導面5b
は船首側ほど下位の傾斜面に形成されている。なお、突
起物5の前面(船首側の面)5cは、曲面として船体抵
抗を減少するように構成されている。
【0013】以下に、上記した実施の形態における作用
を説明する。高速船1を航行させたとき、船底2の流れ
Aの一部は開口部6に吸い込まれて流入され、この開口
部6に流入された流れAbは、誘導面5bに沿って曲げ
られたのちシーチェスト3の内部へと誘導される。さら
に船底2の流れAの一部は、突起物5の円弧状表面5a
において剥離され、この剥離された流れAaは、円弧状
表面5aに沿って曲げられたのち、シーチェスト3の内
部へと誘導される。そして、これらの流れAb,Aaは
取水管4の開口へと導かれ、冷却水として取り込まれ
る。
【0014】したがって、上記した実施の形態による
と、突起物5の円弧状表面5a上の剥離した流れAaと
開口部6内の流れAbとが曲げられてシーチェスト3へ
入ることにより、このシーチェスト3内の負圧現象を抑
制し得る。また、シーチェスト3に対して船首側に配設
される突起物5は、損傷し難くまた振動がなく、さらに
負圧もなくなることから、シーチェスト3の内の共振現
象がなくなって、船体騒音源がなくなることになる。
【0015】次に、本発明の別の実施の形態を、図4、
図5に基づいて説明する。この別の実施の形態におい
て、シーチェスト3の前方で船底2には翼体(流れ制御
体の別例)10が配設され、この翼体10は船底2に対
して、船幅方向の支点11を介して可動に構成されてい
る。すなわち、船幅方向の二箇所で船底2からは支持棒
12が垂設され、これら支持棒12間に位置される翼体
10が、船幅方向の支点(支軸)11を介して上下方向
に揺動自在に設けられている。
【0016】ここで翼体10は、その下面側が下方へ凸
の円弧状表面10aに形成され、そして上面側の円弧状
誘導面10bと船底2との間に開口部13が形成されて
いる。また翼体10の後端部分はシーチェスト3に臨む
位置にあり、以て後端部と船首側壁部3aとの間に隙間
Sが形成される。なお翼体10は、流れが速くなると翼
体10に作用される揚力(船首側を下げて船尾側を揚げ
る力)Eaが大きくなるように構成されている。
【0017】このような別の実施の形態によると、高速
船1を航行させたとき、船底2の流れBの一部は開口部
13に吸い込まれて流入され、この開口部13に流入さ
れた流れBbは、円弧状誘導面10bに沿って曲げられ
たのち、隙間Sを通ってシーチェスト3の内部へと誘導
される。さらに船底2の流れBの一部は、翼体10の円
弧状表面10aにおいて剥離され、この剥離された流れ
Baは、円弧状表面10aに沿って曲げられたのち、シ
ーチェスト3の内部へと誘導される。そして、これらの
流れBb,Baは取水管4の開口へと導かれ、冷却水と
して取り込まれる。
【0018】その際に、流れが速くなると翼体10に作
用される揚力Eaが大きくなり、この揚力Eaは揚力中
心Eに作用されることになって、翼体10は、支点11
を介して回転Fされる。この回転Fは、流れが高速にな
るほど大きく行われる。したがって、流れが高速になる
ほど隙間Sは小さくなり、以て開口部13に流入された
流れBbは、隙間Sを通るときに充分に曲げられかつ速
度が押えられてシーチェスト3の内部へと誘導される。
【0019】したがって、上記した別の実施の形態によ
ると、翼体10の円弧状表面10a上の剥離した流れB
aと開口部13内の流れBbとが曲げられてシーチェス
ト3へ入ることにより、このシーチェスト3内の負圧現
象が無くなる。また、シーチェスト3に対して船首側に
配設される翼体10は、損傷し難くまた振動がなく、さ
らに負圧もなくなることから、シーチェスト3の内の共
振現象がなくなって、船体騒音源がなくなることにな
る。
【0020】さらに翼体10の揚力Eaにより、その後
端部と船首側壁部3aとの間に形成された隙間Sが変化
するため、高速域で特によく生じる負圧現象を、より確
実にかつ自動的に抑制し得る。しかも、流れが高速にな
るほど開口部13に流入される流れBbの速度が押えら
れることで、高速域での振動が減少される。上記した両
実施の形態では、船舶として高速船1が示されている
が、これは推進装置を備えた各種の船、ヨットなど推進
装置を備えていない船などであってもよい。
【0021】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、流
れ制御体の円弧状表面上の剥離した流れと開口部の流れ
とを、それぞれ流れを曲げてシーチェストへ入れること
により、このシーチェスト内の負圧現象を抑制できる。
また、シーチェストに対して船首側に配設した流れ制御
体は、損傷し難くまた振動がなく、さらに負圧もなくな
ることから、シーチェストの内の共振現象がなくなっ
て、船体騒音源をなくすることができる。
【0022】また上記した本発明の請求項2によると、
突起物の採用により、開口部や円弧状表面を容易にかつ
強固に形成できる。そして上記した本発明の請求項3に
よると、翼体の揚力により、その後端部と船底側との間
に形成した隙間を変化でき、以て高速域で特によく生じ
る負圧現象を、より確実にかつ自動的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、船舶の取水
装置における高速船の側面図である。
【図2】同船舶の取水装置における縦断面図である。
【図3】同船舶の取水装置における正面図である。
【図4】本発明の別の実施の形態を示し、船舶の取水装
置における高速船の側面図である。
【図5】同船舶の取水装置における縦断面図である。
【図6】従来例を示し、船舶の取水装置における高速船
の側面図である。
【図7】別の従来例を示し、船舶の取水装置における高
速船の側面図である。
【図8】さらに別の従来例を示し、船舶の取水装置にお
ける縦断面図である。
【符号の説明】
1 高速船(船舶) 2 船底 3 シーチェスト 4 取水管 5 突起物(流れ制御体) 5a 円弧状表面 5b 誘導面 6 開口部 10 翼体(流れ制御体) 10a 円弧状表面 10b 円弧状誘導面 11 支点(支軸) 13 開口部 A 船底2の流れ Aa 流れ Ab 流れ B 船底2の流れ Ba 流れ Bb 流れ S 隙間 Ea 揚力 E 揚力中心 F 回転

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーチェストの前方で船底に流れ制御体
    を配置して、この流れ制御体の円弧状表面において船底
    の流れを一部剥離させて流れを曲げることにより、シー
    チェストの内部に流れを誘導するとともに、流れ制御体
    と船底との間に開口部を形成して、この開口部に流入し
    た流れをシーチェストの内部に誘導するように構成した
    ことを特徴とする船舶の取水装置。
  2. 【請求項2】 流れ制御体が、シーチェストの前方で船
    底に固定された突起物であることを特徴とする請求項1
    記載の船舶の取水装置。
  3. 【請求項3】 流れ制御体が、シーチェストの前方で船
    底に対して、船幅方向の支点を介して可動の翼体である
    ことを特徴とする請求項1記載の船舶の取水装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012071781A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 気体回収装置及び摩擦抵抗低減型船舶
CN102941907A (zh) * 2012-10-23 2013-02-27 上海航盛船舶设计有限公司 一种吊篮式海水箱

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