JP5652714B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
二つ目の課題は、光走査装置内の温度変化によって、光ビーム照射位置が副走査方向にずれてしまうという課題である。光走査装置内の温度が上昇すると、保持部材の接着座面と筐体との間の接着剤が熱膨張する。特許文献2に記載の保持部材の接着座面は、副走査方向端部に設けられているため、接着剤が熱膨張すると、保持部材に保持されているシリンドリカルレンズが、副走査方向へ移動してしまう。シリンドリカルレンズは、副走査方向に光を集光するものであるため、シリンドリカルレンズが副走査方向へ移動すると、集光位置が副走査方向にずれてしまう。その結果、光走査装置内の温度変化によって、光ビーム照射位置が副走査方向にずれるという課題が生じるのである。
また、請求項2の発明は、請求項1の光走査装置において、上記保持部材には、上記シリンドリカルレンズの光軸方向の長さよりも長い部分を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の光走査装置において、上記筐体接着部の表面積を、上記筐体の保持部材が接着される箇所の表面積よりも大きくしたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の光走査装置において、上記筐体接着部の表面を凹凸形状にしたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの光走査装置において、上記保持部材を、紫外線透過率の高い材質で形成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの光走査装置において、上記保持部材の少なくとも筐体接着部を、上記筐体よりも接着剤との接着性が高い材質にしたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって該潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、該潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、上記光走査手段として、請求項1乃至6いずれかの光走査装置を用いたことを特徴とするものである。
さらに、筐体接着部を主走査方向端部に設けているので、接着剤が装置内の熱により熱膨張したとき、シリンドリカルレンズは、主走査方向へ移動する。シリンドリカルレンズが、主走査方向へ移動しても、集光位置が副走査方向にずれることはない。よって、光走査装置内の温度変化によって、光ビーム照射位置が副走査方向にずれてしまうのを抑制することができる。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、筐体1と、この筐体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。筐体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図1及び図1に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40[mm]のアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11Kを備えている。また、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kも感光体の周囲に備えている。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、画像情報に基づいて生成された書込光Lによって走査露光されて、感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されて、Y,C,M,Kトナー像となる。感光体10Y,10C,10M,10K上のY,C,M,Kトナー像は、各1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて1次転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
図3は、本実施形態に係るプリンタおける光書込ユニット4を、4つの感光体とともに示す概略構成図である。
図4は、走査装置たる光書込ユニット4の構成を示す概略上面図であり、図5は、第1筐体70の概略斜視図であり、図6は、図5のA−A断面図である。
図3に示すように、光書込ユニット4は、回転偏向器たるポリゴンスキャナ50、各種の反射ミラー、各種のレンズ等の光学系部品を備えている。ポリゴンスキャナ50、各種の反射ミラーや各種のレンズ等の光学系部品は、光学ハウジング131に収納される。光学ハウジング131の上方の開口部を覆う筐体カバー107には、防塵ガラス48Y,48C,48M,48Kが設けられている。
ハウジング131は、図4に示すように、光源から走査レンズ43Y、43C、43M、43Kまでの間の光路上に設けられた光学系部品を収納する樹脂からなる第1筐体70と、走査レンズ43Y、43C、43M、43Kから感光体までの間の光路上に設けられた光学素子を収納する樹脂からなる第2筐体60とで構成されている。
図6に示すように、K色のレーザダイオード46Kは、M色のレーザダイオード46Mの真上に取り付けられている。また、K色のコリメートレンズ52Kの第1台座701の上面に取り付けられている。また、K色のシリンドリカルレンズ53Kは、保持部材たる中間部材120Kに保持され、中間部材120は、第1台座部701の上面から突出した取り付け壁面701a(図8参照)に接着固定されている。M色のコリメートレンズ52Mは、第1台座701の裏面のK色のコリメートレンズ52Kの真下に取り付けられている。また、M色のシリンドリカルレンズ53Mは、K色のシリンドリカルレンズ53Kの真下に位置するよう第1台座701の裏面から突出する取り付け壁面に中間部材120Mを介して接着固定されている。また、図示しないが、C色のレーザダイオード46Cは、Y色のレーザダイオード46Yの真下に取り付けられている。また、Y色のコリメートレンズ52Yは直接、シリンドリカルレンズ53Yは、中間部材を介して、第2台座702の上面に取り付けられている。また、図示してないが、C色のコリメートレンズ52Cは、第2台座702の裏面のY色のコリメートレンズ52Yの真下に取り付けられ、C色のシリンドリカルレンズ53Cは、中間部材を介して第2台座702の裏面のY色のシリンドリカルレンズ53Yの真下に取り付けられている。
本実施形態は、各色のシリンドリカルレンズ53Y,C,M,Kは、中間部材120Y,C,M,Kを介して、第1筐体70に接着固定される。各色の構成は、同じなので、以下の説明では、色符合を適宜省略して説明する。
中間部材120は、四角筒形状で、主走査方向両端部に、主走査方向へ突出した筐体接着部121が設けられている。シリンドリカルレンズ53は、中間部材120のシリンドリカルレンズ53の主走査方向の端面と対向する面に接着固定されている。中間部材120は、透明部材など紫外線を透過する部材で構成されている。シリンドリカルレンズ53を保持した中間部材120は、台座701(702)から突出して、光軸方向に延びる取り付け壁面701aに接着固定される。図9では、取り付け壁面701aに、接着台座部701bを設けているが、このような台座部は、なくてもよい。
新仕様のシリンドリカルレンズ53Aが接着固定された中間部材120を装置に接着固定する場合は、前回の取り付け姿勢に対して光軸回りに180°回転させ、未使用の筐体接着部を、取り付け壁面701aに接着固定する。これにより、中間部材120を再利用することができる。
10:感光体
46:レーザダイオード
53:シリンドカルレンズ
70:第1筐体
120:中間部材
121:筐体接着部
122,123:接着剤
124:レンズ接着部
125:保護部
701:第1台座部
701a:取り付け壁面
701b:接着台座部
702:第2台座部
Claims (7)
- 光源と、
上記光源から照射対象物までの間の光路上に配置されたシリンドリカルレンズと、
上記光源、上記シリンドリカルレンズが取り付けられる筐体とを備えた光走査装置において、
上記シリンドリカルレンズを保持し、上記筐体に接着固定される保持部材を備え、
上記保持部材は、主走査方向端部に上記筐体に接着される複数の筐体接着部を有し、かつ、上記シリンドリカルレンズの主走査方向端部と対向する対向面と、該対向面から突出した形状で、上記対向面からの高さが互いに異なる複数のレンズ接着部とを有し、
上記複数の筐体接着部のうちひとつを上記筐体に接着固定し、上記複数のレンズ接着部のうちのひとつに上記シリンドリカルレンズを接着固定したことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1の光走査装置において、
上記保持部材には、上記シリンドリカルレンズの光軸方向の長さよりも長い部分を備えたことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1または2の光走査装置において、
上記筐体接着部の表面積を、上記筐体の保持部材が接着される箇所の表面積よりも大きくしたことを特徴とする光走査装置。 - 請求項3の光走査装置において、
上記筐体接着部の表面を凹凸形状にしたことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至4いずれかの光走査装置において、
上記保持部材を、紫外線透過率の高い材質で形成したことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至5いずれかの光走査装置において、
上記保持部材の少なくとも筐体接着部を、上記筐体よりも接着剤との接着性が高い材質にしたことを特徴とする光走査装置。 - 潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって該潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、該潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
上記光走査手段として、請求項1乃至6いずれかの光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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