JP5651825B2 - 光触媒表面活性を測定する方法およびその測定を目的とするルミネセンス化合物の用途 - Google Patents

光触媒表面活性を測定する方法およびその測定を目的とするルミネセンス化合物の用途 Download PDF

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Description

本発明は、ルミネセンス化合物の発光量を検出することによって、もしくはこの発光量の測定結果の経時特性を決定することによって、光触媒とも呼ばれる、励起波長の照射下で光触媒活性を示す化合物の活性を決定する方法、および、その決定を目的とする、いずれかの希土類金属とともに発光する錯体を生成する有機化合物の用途に関する。特に本発明は、いずれかの希土類金属とともに錯体を生成する有機化合物の、上述の決定方法における使用を目的とする用途に関するが、なぜならばこれらの化合物は、実質的に光触媒活性だけに依存して劣化するようになっている他、光触媒の励起のために使用される入射光の波長に実質的に関係なく、その発光量を測定することができるからである。というのもこれらのルミネセンス化合物が発光する際の波長は、例えばTiO2光触媒の励起のために入射される波長を大幅に上回るからである。本発明に従って利用される、インジケータ化合物とも呼ばれるルミネセンス化合物は、光触媒との接触状態にあるときには、これに、その触媒反応を生じさせる波長である触媒反応波長が照射されると、実質的に光触媒活性だけに依存して劣化する一方で、それ自体としては、例えば光触媒がない場合は、照射の際に実質的な光安定性を示すようになっている。本発明に従って使用されるインジケータ化合物が、光触媒の存在下で劣化可能であることによって、光触媒にその触媒反応波長が照射されると、劣化可能なインジケータ化合物の全発光量は低下することになる。インジケータ化合物は、誘導放出を生じさせる波長、すなわち誘導放出波長とも呼ばれる励起波長を含むある一定の波長域での照射により、これを発光状態に誘導することができる。この誘導放出波長は、ルミネセンス化合物の化学構造に応じて、光触媒の触媒反応波長域にある波長、または、光触媒を活性化させるための固有の触媒反応波長よりも著しく短いまたは長い波長であり得る。これに相応して本発明は、照射下で光触媒の活性を決定する上述の解析方法の他にも、この解析方法における使用を目的とするインジケータ化合物の用途、ならびに、この解析方法を実行するための測定装置にも関するものであるが、この測定装置は、本発明に従って使用されるインジケータ化合物用の1つのリザーバタンク、および/または、触媒反応波長用の照射源に加えて、誘導放出波長用の1つの照射源を有することが好ましい。
ドイツ特許出願公開第102004027118号明細書には、光触媒ならびに比較物質の表面に塗布された蛍光染料の蛍光の低下の測定による、紫外線照射下での光触媒の活性の測定について、比較物質との対比で説明されている。好ましくは蛍光染料としてBASF株式会社から入手可能なルモゲンFが利用される。
ドイツ特許出願公開第102006049009号明細書には、有機脂肪酸で被覆後の光触媒化合物の照射下で測定される迷光の経時特性を決定することにより、照射下での光触媒化合物の活性を測定する方法が説明されている。
ドイツ特許出願公開第102005003878号明細書には、測定の間は触媒活性層に対して一定の距離をおいて配置されるようになっている、被照射層の光触媒活性に反応するインジケータを備えた測定用プローブが説明されている。インジケータとして、メチレンブルー、脂肪族化合物、または蛍光性ペリレン誘導体が挙げられている。
国際特許出願公開第2004/080595号明細書には、電子供与体または電子受容体の存在下で光触媒活性を示す材料の活性の測定を目的とする、レドックス感応材料の用途が説明されている。
De Silva et al.は、Thin Solid Films、957〜962頁(2008)で、有機発光ダイオード(OLED)においてエレクトロルミネセンス材料として使用されるユーロピウム錯体について説明している。ユーロピウムを2,4,6-トリ-(2-ピリジル)-1,3,5-トリアジンおよびテオニルトリフルオロアセトンから成る3つの飽和リガンドと錯体化した例示化合物の発光挙動が、そのジクロロメタン溶液に関して示されている。測定されたのは、広く一般に使用されるOLEDにおいて使用される例示化合物に関する電気光学特性であるが、そこではユーロピウム化合物がドーパントとして、電荷移動物質から成るマトリックス中に含まれていた。それぞれのユーロピウム化合物の化学安定性について、示唆は与えられていない。同様に、固体としての、もしくはマトリックス材料なしでのこの化合物のルミネセンス特性についても、言明は一切なされていない。
Kang et al. (Bull. Korean Chem. Soc. 75〜80頁(1997))は、2,2':6',2"-ターピリジンと、ユーロピウム用の空気安定性および湿度に対する安定性を示すCVD(化学蒸着)前駆体としての3個のヘキサフルオロアセチルアセトンのリガンドとが錯体化したユーロピウム錯体化合物を説明しているが、しかしこのCVD前駆体は、完全な分子としては昇華しないという短所を有している。
ドイツ特許出願公開第102004027118号 ドイツ特許出願公開第102006049009号 ドイツ特許出願公開第102005003878号 国際特許出願公開第2004/080595号
De Silva et al.、Thin Solid Films (2008)、957〜962頁 Kang et al.、Bull. Korean Chem. Soc. 75〜80頁(1997) Da Silva、Polyhedron 25 (2006)、3449頁 Da Silva、Polyhedron 26 (2007)、1229頁 Da Silva、Inorg. Chim. Acta 360 (2007)、3543頁
本発明は、様々な物質、特にコーティングの光触媒活性を決定するための代案となる方法、およびそのような方法における使用を目的とする、誘導放出波長の照射時に発光する代替染料の用途を提示することを課題とする。
本発明は、上述の課題を、特許請求範囲の各特徴により、特に、Mはいずれも、好適には酸化数II、非常に好ましくは酸化数IIIのいずれか1つの希土類金属、好ましくはEu、Tb、Pr、DyまたはTmであり、またリガンド系AおよびBは、トータルで見たときにMに対する補償電荷を有する、次式I
で表される、トータルで見たときに電荷が中立であるインジケータ化合物の発光量、または、次式II
で表されるその誘導体の発光量を検出することによって、光触媒活性を示す化合物の活性、特に何らかの担体の表面に積層されている1つの光触媒の活性を決定する方法により、解決するものである。
この金属錯体には、EおよびTにより結合した、環の大きさが可変である(m、nならびにo=1、2、3または4)、2つまたはそれ以上(p=0、1、2、3)の芳香族基を有している、r(r=0、1、2または3)個の中立性または陰イオン性のリガンド系Aが含まれている。
EおよびTは、互いに独立して1つの化学結合であるか、または、特にN、C、OおよびSが含まれている群の中から選ばれる1〜3個の原子である。EおよびTは、Hの代わりに、オプションとしてヘテロ原子が含まれているC1からC12の炭化水素基により置換されたものであってもよい。
芳香族基の中では、X1、X2、Xm、Y1、Y2、Yn、Z1、Z2、Zoが、C、O、S、N、Seを含む群、またはこれらから成る群の中から選ばれたものであってよく、また電荷が中立またはマイナスである原子A1、A2、A3は、C、O、S、N、Seを含む群、またはこれらから成る群の中から選ばれたものであってよく、またこれらは1つの共有結合または配位結合により希土類金属Mに結合されると好適である。
これらの芳香族基は、それぞれ独立して、X1、X2、Xm、Y1、Y2、Yn、Z1、Z2、Zoのところで置換されたものであってもかまわない。
式Iにおいて、リガンド系Aは、単結合により互いに結合された、電子的に切り離されている、複数の、それぞれ独立して共役化された共役基、または芳香族基を有しているか、あるいは、1つの架橋π系を生成するものであってよく、特に共役化されたリガンド系A、アネレーションにより環形成されたリガンド系A、または芳香族のリガンド系Aであってよい。
式IIにおいて、Q1およびQ2は、互いに独立して1つの化学結合、特に1つの単結合または二重結合であるか、あるいは、C、O、S、N、Se、および、オプションとしてヘテロ原子が含まれる他にも、オプションとして置換されている飽和5員環基または6員環基、不飽和5員環基または6員環基、アネレーションにより環形成された5員環基または6員環基、および芳香族の5員環基または6員環基が含まれている群、またはこれらから成る群の中から選ばれる、1つの原子または1つの基である。Q1およびQ2は、いずれも1つのC=C-基であると好適であり、それによりリガンド系AはMを錯体化する架橋π系となる。この架橋π系は、共役化されたリガンド系A、アネレーションにより環形成されたリガンド系A、または芳香族のリガンド系Aであってよい。
式IIに従ったQ1およびQ2による結合は、リガンド系Aの内部にアネレーションにより環形成された芳香族基、または縮合芳香族基を生じさせることになる。p=0である場合は、両脇に位置する芳香族基がEにより結合されるが、それ以外にも第II結合のQ2がなくなるために、X1がQ1によりZ1と結合されることになる。
それ以外にもこれらの化合物は、C、O、S、NおよびSeを含む群、またはこれらから成る群の中から互いに独立して選ばれる原子VもしくはWを介在してMに結合されているq=0、1、2、3、4または5個のモノアニオン性リガンドを有するリガンド系Bを有しており、式中Uは、VとWの間のオプションとして置換される1つのブリッジを表すが、これは、好ましくはさらに別の複数の残基により置換されたものであってもよい。またその際にはこれらの残基が、C1からC6のアルキル基およびヘテロアルキル基、フェニル基、チエニル基、およびその他の(ヘテロ)芳香族基の中から選ばれたものであってよい。Uは、VとWとの間に配置される、および/またはVとWとを互いに結合する、1から5個の原子から成る1つの基、または、そのような1から5個の原子を持つ1つの基から成ると好適であり、好適には1から3個のC原子に、オプションとして1から2個のヘテロ原子を加えたものから成る基、例えば、選択により1から2個のヘテロ原子が追加されるC1からC3の基、例えば1つの(ヘテロ)芳香族基、および1つの(ヘテロ)アルキレン基などを有し1つ、その際にこの基は、飽和状態にある基であっても、部分的に飽和状態にある基であってもかまわず、またこのヘテロ原子は、特にN、S、OおよびSeの中から選ばれる。Uは特に、-C=C-N-の基、フェニレン基、チエニレン基、メチレン基、トリフルオロメチレン基、エチレン基、エテニレン基、プロピレン基、プロペニレン基、エチリデン基、およびエチニレン基を含む群、またはこれらから成る群の中から選ばれる。VおよびWは、C、O、S、NおよびSe、特にO、Sおよび/またはNを含む群、またはこれらから成る群の中から選ばれる、電荷が中立またはマイナスである同じ原子、または異なる原子、であると好適である。極めて好ましくは、Uは、WおよびVとともに、後ほど提示する群の中から選ばれるリガンド系Bを生成する。
リガンド系Bのモノアニオン性リガンドの個数qは、次式に従って、金属原子Mの電荷から、A1、A2、A3のマイナス電荷の単位量の総数にrを乗じたものを差し引いたものと等しくなると好適である。
q=電荷(M)-r×(電荷|(A1+A2+A3)|)
接頭辞「(ヘテロ)」は、本発明の意図するところでは、オプションとして1つの基の内部に、1つまたは複数の炭素原子の代わりに、ヘテロ原子、例えばO、S、N、Seが存在することを意味するものであって、例えば(ヘテロ)アルキルという表現は、ヘテロアルキルおよび/またはアルキルに、(ヘテロ)アリルは、へテロアリルおよび/またはアリルに、(ヘテロ)芳香族化合物は、ヘテロ芳香族化合物および/または芳香族化合物に当該する。
本発明に従って上述の方法において使用されるインジケータ化合物自体は、すなわち何らかの光触媒との接触状態にないインジケータ化合物は、照射時に光分解を被ることはなく、実質的に安定性を示すようになっている。したがってこれらの化合物は、照射時にそれ自体が光分解により実質的に劣化することなく、むしろ光触媒の活性だけに依存して劣化するようになっており、このためその発光量の低下が、光触媒の活性の指標となるという長所を有している。有利なことには、本発明に従った化合物の、光触媒の存在下での劣化反応は、少なくともところどころ線形に推移するようになっている。
それ以外にも本発明に従って使用されるインジケータ化合物は、その劣化生成物が光触媒の触媒反応波長域においては光吸収性を示さないために、インジケータ化合物の劣化により、光触媒の触媒反応波長での光触媒の照射を弱めることにはならないという長所を有している。本発明に従ったインジケータ化合物の劣化生成物は、インジケータ化合物の誘導放出波長についても実質的に吸収性を示さないために、劣化生成物により発光状態の誘導に影響を来たすこともない。
本発明に従ったインジケータ化合物の特段の長所は、例えば空気中の湿度だけから光触媒に吸着した水分子の存在下で例えば二酸化チタンなどの光触媒により発生されるヒドロキシルラジカルの影響下で、これらのインジケータ化合物に触媒反応波長が照射されると、インジケータ化合物が概ね定常な劣化率で分解される、すなわち概ね線形の分解を被る点にあるが、それにより検出された測定値の評価が容易になる。
光触媒は、照射下で、例えば光触媒の表面に付着した水の加水分解により、特に何らかの液相と接触していない状態で、ヒドロキシルラジカルを発生することが好ましい。これに相応して、上述の方法においては、インジケータ化合物と接触している光触媒を、液相のない状態で、または可溶化相のない状態で、存在させるようにするとよい。
第1の実施形態においては、誘導放出波長が触媒反応波長域にある、もしくは、誘導放出波長が光触媒を活性化させるために入射される光線に含まれている。この実施形態においては、触媒反応を活性化させる波長域の光線を光触媒に照射することにより、インジケータ化合物の発光状態も誘導されるようになっている。この実施形態においては、誘導放出波長が触媒反応波長に包括されている、すなわち触媒反応波長の中に含まれているため、一波長域を生成して、インジケータ化合物と接触している光触媒の表面に入射してやれば十分であり、それよりも大きい波長での発光が検出されることになる。
第2の実施形態において使用される本発明のインジケータ化合物は、光触媒の触媒反応波長とは異なる吸収波長ならびに誘導放出波長を有しているために、インジケータ化合物が光触媒との接触状態にあるとき、例えば光触媒を一定の割合で含有している皮膜の表面にインジケータ化合物を塗布した後には、特に光触媒が二酸化チタンである場合は、光触媒の光触媒活性のために必要な波長の光線が、発光するインジケータ化合物により弱められることはない。この実施形態においては、インジケータ化合物と接触している光触媒に、触媒反応波長の照射に加えて、この触媒反応波長よりも短い、または長い誘導放出波長が入射される。
インジケータ化合物によりどの誘導放出波長が吸収されるかは、実質的に有機リガンド系Aおよび/またはBの構造により決まる。このため当業者は、インジケータ化合物の吸収スペクトルを測定することにより、有意な吸収が計測された波長を、誘導放出波長として特定することができる。誘導放出波長が、光触媒を活性化させるために入射される波長域内にある場合は、第1の実施形態に従って、触媒反応波長も、また誘導放出波長も含まれている1つの波長域を使用することができる。これは、二酸化チタンを一定の割合で含有している光触媒の場合は、例えば350から450nmまで、特に360から410nmまでの波長域、または、350、365、405、410および/または450nm、好ましくはこれらの波長の±5〜10nmの波長域である。
インジケータ化合物の吸収波長ならび誘導放出波長が触媒反応波長域よりも短いかまたは長い場合は、第2の実施形態に従って、インジケータ化合物に誘導放出を生じさせるために、触媒反応波長に加えて第2の波長が入射されることになる。誘導放出波長が触媒反応波長よりも短い場合は、例えばパルスレーザまたは超短パルスレーザを使用して、光線が誘導放出波長でパルス化されて、好ましくは1ms前後であるとよいルミネセンス持続時間よりも短いパルス持続時間で、入射されることが好ましい。レーザのパルス持続時間は、1fsから200μsまで、好ましくは10fsから100μsまで、または50μsまで、または1μsまでの範囲にあることが好ましい。誘導放出波長が触媒反応波長よりも短い場合は、誘導放出波長のパルス入射の結果として引き起こされる触媒活性の活性化はごく僅かとなるが、それによりこの方案の精度は、例えば誘導放出波長が連続的に照射される方案と比べて向上する。これに相応して、第2の実施形態においてこの方案を実行するためには、誘導放出波長の光線を発生する、好適には誘導放出波長のパルス光線を、触媒反応波長よりも短い誘導放出波長で発生する、第2の照射源を有する装置を使用することが好ましい。
それ以外にも本発明に従ったインジケータ化合物は、ストークスシフトが大きい点で有利であるが、なぜならば、吸収される誘導放出波長と放出される波長間の開きがこのように大きいことにより、本発明のいずれの実施形態においても、光触媒に固有の触媒反応波長を含め、入射される波長の反射による干渉の影響なしで、発光量を簡単かつ精確に測定することができるからである。検出に適した発光波長は、Euを含有したインジケータ化合物の場合は、例えば610〜620nmの波長域にあり、Tbを含有したインジケータ化合物の場合は、例えば470〜480nmの波長域、好ましくは540〜560nm、570〜600nmおよび/または610〜630nmの波長域にある。
本発明に従った化合物は、溶媒もしくは可溶化剤がなくとも、例えばOLEDにおいて使用されるマトリックス化合物がなくとも、すなわち、液体化合物またはマトリックス化合物が追加されない固体として、光触媒活性を示す固形物質との接触状態にあるときには、高度の固体発光を示すようになっている。この高度の固体発光の原因は、現在では、本発明に従ったインジケータ化合物の分子が球形である点に帰されるが、なぜなら本発明に従ったインジケータ化合物の、固体との接触面積、例えば皮膜として、または粒子形態で存在する光触媒との接触面積は、ごく僅かであるからである。この効果は、例えば水溶液および/または有機溶媒中など、液相中に懸濁された光触媒との接触時にも生じる。これに相応して、本発明に従った方法において、もしくは本発明に従った用途向けに使用されるインジケータ化合物は、式IまたはIIに従った化合物、またはその混合物から成ってもよい。したがって、本発明の方法または用途においては、光触媒および/またはインジケータ化合物が、液相が追加されない状態で存在するか、または水溶液および/または有機溶媒中に懸濁されて、それぞれインジケータ化合物と接触するようにされてもよい。したがってインジケータ化合物は、本発明に従って、マトリックス化合物のない、および/または液相のない、化合物Iおよび/またはIIから成ることが好ましい。
本発明に従ったインジケータ化合物とは対照的に、数多くの従来のルミネセンス染料、特にルモゲンは、固体として、または固体光触媒に吸着されているときに、脱励起状態を呈することが多いために、可溶化剤を使用しない場合は、例えばルモゲンをTiO2光触媒の表面上に固体として使用する場合は、発光量が劇的に低下してしまう。その原因は、現在では、従来のルミネセンス染料が凝集塊を形成する点に帰されている。
本発明に従った方法ならびに本発明に従った用途において使用されることが好ましいインジケータ化合物は、リガンドにより6から10重に配位結合された希土類金属イオンを持つ、式IまたはIIで表される希土類金属錯体である。好ましい希土類金属は、ランタノイド希土類であり、いずれも非常に好ましくは酸化数がIIIである特にユーロピウムおよびテルビウム、非常に好ましくはユーロピウム3+またはテルビウム3+である。
光触媒が、液相なしで、または懸濁液中に存在しており、好適には固形物質となっている、光触媒の活性、特に担体表面の光触媒コーティングの活性を決定する方法は、次の各工程:
1つの光触媒を準備する工程、
前記光触媒を式Iおよび/または式IIで表されるインジケータ化合物と接触させる工程、
前記式Iおよび/または式IIで表されるインジケータ化合物との接触状態にある前記光触媒に、光触媒活性に適した触媒反応波長の光線を照射する工程、
前記式Iおよび/または式IIで表されるインジケータ化合物との接触状態にある前記光触媒に、前記インジケータ化合物に固有の誘導放出波長の光線を照射する工程、および、
前記光触媒に、その触媒反応波長の光線を照射する工程の間の少なくとも1つの時点、好適には2つまたはそれ以上の時点に、前記インジケータ化合物から放出された光線を検出する工程
から成っている。
第1の実施形態においては、誘導放出波長が触媒反応波長に含まれているために、発光量の検出は光触媒の照射工程の間に行われるようになっている。この場合は、インジケータ化合物と接触している光触媒に誘導放出波長を照射する工程を、触媒反応波長で光線を照射する工程に含ませることができるために、これに相応して別工程で行われる光触媒への誘導放出波長の照射は省略され、発光量の検出は、触媒反応波長で光線を照射する工程の間に行われることになる。
第2の実施形態においては、誘導放出波長が触媒反応波長よりも短く、または長くなっており、誘導放出波長の照射工程および検出工程は、触媒反応波長の照射工程と同時に、または時間をずらして行われるようになっている。誘導波長の光線は、特にこれが触媒反応波長よりも短い場合には、例えばパルス持続時間が1fsから200μsまでのパルスにパルス化されることが好ましい。
光触媒とインジケータ化合物との接触は、例えば真空中での(例えばCVDを利用した)蒸着により、または、インジケータ化合物をいずれかの液相と混合したものを(例えば噴霧、ドクターブレード塗布、滴下塗布により)塗布することにより、例えば水溶液または有機溶媒中で行われてもよく、選択的に続いて液相が除去される。
触媒反応波長、および、それと同じ、またはそれとは異なる、それよりも長いまたは短い誘導放出波長での照射は、懸濁液中の光触媒に行われても、マトリックス相および/または液相のない状態での光触媒に行われてもかまわない。
光触媒の照射時間が異なる少なくとも2つの時点に、好適には光触媒にその触媒反応波長での照射が行われる間に連続して、式IまたはIIに従ったインジケータ化合物の発光量の測定を行うことにより、例えば光触媒にその触媒反応波長での照射を行った後にインジケータ化合物の発光量を一回だけ測定する場合と比べて、光触媒の光触媒活性をより正確に決定することができる。あるいはその代わりに、またはそれに追加して、光触媒を使用しない比較測定を行って、そこから決定されたインジケータ化合物の劣化率を、光触媒の存在下で決定された劣化率から差し引くようにしてもよい。この比較測定においては、同様にインジケータ化合物と接触している、光触媒活性を示さない1つの担体、例えば石英ガラスに、触媒反応波長の光線および誘導放出波長の光線が同じ形で照射されて、発光量が同じ形で測定されるようになっている。
本発明に従った方法が、特に、光触媒にその触媒反応波長で光線が照射され続ける間に連続して、2つまたそれ以上の時点においてインジケータ化合物の発光量を決定し、第2の実施形態においては、検出工程の間、例えば触媒反応波長の入射後および/または入射と同時に行われる、誘導放出波長の照射時にインジケータ化合物の発光量を決定することが非常に好ましい。
本発明に従った方法は特に、約340nmから410nmまでの波長域の光線により活性化される化合物の光触媒活性、例えば特に365nmで吸収性を示し405nmで励起されるTiO2の光触媒活性の決定に適したものとなっている。なぜならば、第1の実施形態においては、この触媒反応波長にインジケータ化合物の誘導放出のために必要な波長が含まれているために、光触媒反応の間に発光量の低下を検出することができるからである。第2の実施形態においては、誘導放出波長が触媒反応波長外にあるために、本発明に従って使用されるインジケータ化合物の発光状態が、365nm未満の波長域にある光線、好ましくはパルス光線の入射により誘導される一方で、発光については410nmを上回る波長での検出が可能となり、特に470〜480nm、540〜600nm、および/または610〜630nmの波長の発光が選択的に検出されるようになる。これは特に、例えばTiO2光触媒に適した触媒反応波長が310〜410nmの波長域にあるのに対して、式IまたはIIに従ったインジケータ化合物の発光波長は、選択によりそれよりも大きいいずれかの波長域にあり、このためその選択的な検出は入射光線の反射や散乱による干渉を受けないことからも、有利である。
第2の実施形態においては、本発明に従って使用される式IまたはIIに従ったインジケータ化合物が、340〜410nmの波長域にある光線を、実質的にほんの僅かな程度、または有意ではない程度だけしか吸収しないようになっているために、例えばTiO2から成るコーティングの光触媒活性の活性化に与える影響についても、式IまたはIIに従ったインジケータ化合物の存在による支障が生じることはない。
要するに本発明に従った方法、ならびに式IまたはIIで表されるインジケータ化合物の本発明に従った用途により、光触媒活性を示す化合物の光触媒活性を定量的に決定することが可能となる。
本発明に従った方法を実行するために使用可能な装置は、触媒反応波長で、特に好ましくは365nmから405nmまでの波長域の光線を発生する第1の照射源を有している。この第1の照射源は、装置の受け器に配置可能な光触媒試料に向けられている。第1の実施形態においては触媒反応波長が誘導放出波長を含んでいるために、装置に含まれなければならないのはこの第1の照射源だけであるが、これは光触媒に例えば30から90°の角度で向けられている。
第2の実施形態用として、装置は、インジケータ化合物を励起して発光させることができる誘導放出波長で光線を入射するために、第1の照射源にさらに追加して、誘導放出波長で、特に280から450nmまで、または400nmまで、例えば280から320nmまでの光線を発生する第2の照射源を有している。この第2の照射源は、光触媒によって跳ね返される屈折光や迷光が検出器に与える影響を最小限化するために、第1の照射源に対して30〜90°の角度で配置される、および/または30から90°の角度で光触媒に向けられることが好ましい。装置は、誘導放出波長の入射後に、光触媒の表面上または接面に位置するインジケータ化合物により放出される発光の状態を測定する1つの検出器を有している。
一般にこの検出器には、触媒反応や誘導放出の、反射されたり散乱された光を検出から排除するために、使用されるインジケータ化合物の発光波長を持つ光線を選択的に透過する、特に>450nm、好ましくは>600nmの波長、例えば600から700nmまで、または650nmまでの波長を透過する1つのフィルタが備えられると好適である。
以下では、図面を参照しながら本発明をより詳しく説明する。
比較化合物(ルモゲンFオレンジ(LUMI))の光触媒反応による分解に関する測定値を平滑化して示したグラフである。 本発明に従った測定装置の構成を示す概略図である。 本発明に従って使用される、固体として、すなわち溶媒なしで存在する一インジケータ化合物の吸収挙動を示すグラフである。 本発明に従って使用される、固体として、すなわち溶媒なしで存在する一インジケータ化合物の吸収挙動を示すグラフである。 ユーロピウムを含有する、本発明に従ったインジケータ化合物の発光挙動を示すグラフである。 テルビウムを含有する、本発明に従ったインジケータ化合物の発光挙動を示すグラフである。 本発明に従った化合物の、不活性表面上での光触媒反応による分解を、光触媒活性を示す様々なTiO2被覆表面との対比で示すグラフである。
本発明に従ったインジケータ化合物は、リガンド系Aとして、好適には次に示す基:
の内のいずれか1つを有しており、またこれらの内の1つとそれぞれ組み合わされるリガンド系Bは、次の基:
の内のいずれか1つを有している。
非常に好ましいインジケータ化合物は、次の化合物である。
好ましい光触媒は、特に、例えばガラス、金属、および天然・合成繊維材料、および不織布、ならびにプラスチックを含む群の中から選ばれる、実質的に触媒活性を示さない担体表面に施された光学的に透明なコーティングの成分としての、二酸化チタンである。
比較例:ルモゲンFオレンジの光触媒反応による劣化の決定
従来の発光染料の例として、ルモゲンFオレンジ(LUMI、BASF社)を、不活性表面(ガラス)、ならびに光触媒活性を示す様々なTiO2皮膜の表面に塗布し、それぞれを試料1、試料2、試料3、試料4、試料5、および試料6と名付けた。続いてこれらの試料に、手提げランプを用いて、光触媒の触媒反応波長を含む紫外線を照射した。ルモゲンFオレンジから放射された光線は、515〜545nmで検出された。
図1のグラフに示される結果から明らかであるように、ルモゲンFオレンジから放射された光線は、触媒活性を示さないガラス表面上でも、また光触媒活性を示す試料表面上でも、初めは極めて急速に消えて行き、測定時間が終了する頃には、ある1つの残留値に向かって漸近的に近接している。このことから、ルモゲンFオレンジの例では、ルミネセンス染料が光安定性を持ち合わせてはおらず、それどころか不活性表面であるガラス表面に塗布されたものであっても、自動的な光分解による分解を被っていることがわかる。それ以外にも試料1から6については、ほぼ平行に推移する残留ルミネセンスの減衰は、解像が殆ど不可能であり、それぞれの試料からもたらされる検出結果が、極めて密接した、ひとまとまりの状態になっているために、非常に正確な検出方法によらない限り、もしくは多大なコストをかけない限り、各試料の差異を測定するのは不可能であるか、可能だとしてもその結果は不正確なものとなることを示す。
装置
本発明に従った方法における使用に適した装置の概略的な構成が図2に示されている。保持具(不図示)の上には、インジケータ化合物1と接触した光触媒2が配置されている。固形触媒2の懸濁液に代わるものとして、基板3の表面に施された、インジケータ化合物1と接触している、すなわちインジケータ化合物1により被覆された光触媒2が、液相、例えば溶媒を伴わずに使用されると好適である。1つの第1の照射源4が、保持具に対して一定の距離をおいて、例えば30〜90°の角度で配置されており、このためその光線は、光触媒2に、もしくは基板3に対して、その角度で向けられている。発光波長の光線だけを透過する、および/または入射光線をブロッキングする1つのフィルタが備えられると好適である1つの検出器5が、保持具に対して一定の角度で、好適には第1の照射源4から放射される光線とインジケータ化合物1との交点に向けられている。
方法の第2の実施形態用として、装置は、第1の照射源4よりも短いまたは長い波長で照射する1つの第2の照射源6を有している。この第2の照射源6は、第1の照射源4から照射される光線とインジケータ化合物1との交点に向けられている。検出器5は、インジケータ化合物から放出される光線を検出するために、第2の照射源6とインジケータ化合物との交点に向けられている。
インジケータ化合物の合成
インジケータ化合物の実施例として、テルピリジン-トリス-(ヘキサフルオロアセチルアセトナート)-ユーロピウム(III)を、Kang et al. (Bull. Korean Chem. Soc. 75〜80頁(1997))に依拠して、次の合成工程により調製した。
250mLの3つ口フラスコを真空引きし、窒素で掃気する。窒素雰囲気下でユーロピウム(III)クロライドヘキサハイドレート(1.12g、3mmol)を蒸留水(5mL)中で攪拌しながら溶解する。続いてアセトニトリル(20mL)を添加する。固形物質用漏斗を用いてテルピリジン(800mg、3.4mmol)を添加し、さらにアセトニトリルを30mL添加する。還流下で3時間攪拌する。この反応混合物に、次に説明する方法で調製された溶液1を添加する。
溶液1を得るために、窒素雰囲気下の100mLのシュレンクフラスコにアセトニトリル(20mL)および蒸留水(200mL)を入れる。ヘキサフルオロアセチルアセトン(2.0g、9.4mmol)およびカリウム-tert-ブチレート(1.13g、9.6mmol)を添加し、室温で15分間攪拌する。続いて溶液1を反応混合物に徐々に添加する。窒素雰囲気下で16時間、還流下で攪拌する。続いて圧力を下げた状態で反応混合物を濃縮する。ブーフナー漏斗を用いて析出物を濾過し、少量のエタノールおよび蒸留水を用いて洗浄する。この物質を高真空中で乾燥する。白色の固形物質(2.7g、2.7mmol、全収率90%)が得られる。
インジケータ化合物に別の金属が含有される場合は、ユーロピウム(III)クロライドヘキサハイドレートが、別の希土類金属の塩化物、例えばテルビウム(III)クロライドヘキサハイドレートにより置換されてもよい。リガンド系Aを調製するために使用されるテルピリジンは、例えば1,10-フェナントロリンなど、リガンドの別の前駆体で置換することができる。リガンド系Bを調製するために、ヘキサフルオロアセチルアセトンは、例えばアセチルアセトンおよび/またはチエニルトリフルオロアセチルアセトンなど、別の化合物で置換されてもよい。カリウム-tert-ブチレートの代わりに、例えば水酸化ナトリウムや水素化ナトリウムなど、別の塩基を使用することもできる。
De Silva et al.、Thin Solid Films 957〜962頁(2008)およびそこに記載されるDa Silvaの刊行物(Polyhedron 25 (1006) 3449頁、Polyhedron 26 (2007) 1229頁、およびInorg. Chim. Acta 360 (2007) 3543頁)に依拠して、2,4,5-トリス(2-ピリジル)-トリアジン-トリス-(ヘキサフルオロアセチルアセトナート)-ユーロピウム(III)を最大61%の全収率で合成した。
図3に、真空中でガラス表面に様々な膜厚で蒸着させたテルピリジン-トリス-(ヘキサフルオロアセチルアセトナート)-ユーロピウム(III)の吸収スペクトルを、図4に、固体としての、すなわち液相なし、もしくは溶媒なしの1,10-フェナントロリン-トリス-(アセチルアセトナート)-テルビウム(III)の吸収スペクトルを示す。
例えば紫外線ランプを用いて、好ましい測定対象であるTiO2光触媒の約335もしくは405nmの触媒反応波長も含んだ照射により、インジケータ化合物の250から350nmまでの吸収波長域を検出することができる。したがってこれらのインジケータ化合物は、第1の実施形態に適するものである。これらの化合物は、それよりも高い波長、例えば405〜450nmでは、TiO2と比べて十二分に微小な吸収性しか示さない、または吸収性を示さないために、この波長域の触媒反応波長を照射する場合は、これらの化合物が、その代わりに第2の実施形態用として使用されて、その吸収波長域にある別の誘導放出波長により、励起されてもよい。図5には、本発明に従ったユーロピウムを含有した固形物質としてのインジケータ化合物を対象として測定した発光スペクトルが、図6には、本発明に従ったテルビウムを含有した固形物質としてのインジケータ化合物を対象として測定した発光スペクトルが示されている。
ユーロピウムならびにテルビウムを含有した化合物を例にとったこれらの測定値から歴然であるように、本発明に従って使用される希土類金属を含有したインジケータ化合物は、触媒反応波長よりも大きい波長で発光する。
本発明に従った方法において使用される化合物の発光量は、実質的に含有される希土類金属により決まる、すなわち有機リガンド系には依存しないことが判明した。これに相応して、本発明に従った化合物は、少なくとも発光波長については、触媒反応波長に対して一定の開きを有している、すなわち大きなストークスシフトを有しており、このため、入射される誘導放出波長および触媒反応波長に実質的に影響されずに、発光量を検出することができる。
本発明に従った化合物を有する、触媒活性を示す表面の光触媒活性の測定
本発明に従った化合物の実施例として、テルピリジン-トリス-(ヘキサフルオロアセチルアセトナート)-ユーロピウム(III)を使用して、これを、比較対象の光触媒反応表面として使用したガラス表面、および二酸化チタンで被覆した様々なガラス表面に蒸着させた。インジケータ化合物から成るコーティングは、真空中での蒸着により作製した。
これらの表面に、上述の比較例において説明したTiO2用の触媒反応波長の光線を照射した。本発明に従った化合物を、紫外線照射により同様に励起することによって、第1の実施形態にならい、1つの波長域を触媒反応波長および誘導放出波長として使用した。放射される光線は、600〜650nmで検出された。
図7では、1によって、触媒反応を生じないガラス表面について、発光状態の推移が示されているが、そこから明らかであるように、本発明に従ったインジケータ化合物が光分解により被る分解は、光触媒活性を示さないこのガラス表面上では、ほんのごく僅かだけとなっており、いずれにせよガラス上のルモゲンFオレンジの自動的な光分解による分解を大幅に下回る上、TiO2表面上の光触媒反応による分解よりも大幅に遅いものとなっている。数字2から5により、様々なTiO2皮膜についての測定値が示されている。そこから明らかであるように、本発明に従って、光触媒活性を示す様々な皮膜の表面上で使用される化合物の発光状態はいずれも、強度、劣化率ともに有意な差異を伴って検出されるために、様々な皮膜の光触媒活性を、連続検出工程において、または少なくとも2つの時点における検出工程において、定量的に解析することができる。
それ以外にもこの実施例から、本発明に従ったインジケータ化合物を使用した方法は、本発明に従って使用されるインジケータ化合物が、光触媒活性を示す化合物の表面に、溶媒または可溶化剤なしで、すなわち固相で存在する場合にも、光触媒活性を示す固形物質の光触媒活性の検出に適していることが明らかである。
1 インジケータ化合物
2 光触媒
3 基板
4 第1照射源
5 検出器
6 第2照射源

Claims (17)

  1. 光触媒活性を示す化合物の活性を決定する方法であって、
    前記光触媒活性を示す化合物を準備する工程、
    前記光触媒活性を示す化合物を、前記光触媒活性を示す化合物の存在下で照射を受けて劣化可能な1つのインジケータ化合物と接触させる工程、
    前記劣化可能なインジケータ化合物と接触している前記光触媒活性を示す化合物に、前記光触媒活性を示す化合物の活性を活性化させる触媒反応波長の光線を照射する工程、
    前記インジケータ化合物に、その発光を誘導する誘導放出波長の光線を照射する工程、
    前記光触媒反応により劣化可能な化合物から放出された光線を検出する工程
    から成る方法において、
    前記インジケータ化合物が、
    Mは、いずれかの希土類金属イオンであり、
    リガンド系AおよびBは、トータルで見たときにMに対する補償電荷を有しており、
    p=0、1、2または3であり、q=0、1、2、3、4または5であり、r=0、1、2または3であり、
    m、nおよびo=1、2、3または4であり、
    EおよびTは、互いに独立して1つの化学結合であるか、または1から3個の原子であり、
    X1、X2、Xm、Y1、Y2、Yn、Z1、Z2、Zoは、C、O、S、N、Seを含む群の中から互いに独立して選ばれており、
    A1、A2、A3は、C、O、S、N、Seを含む群の中から互いに独立して選ばれる、電荷が中立またはマイナスの原子であり、および、
    V、Wは、C、O、S、N、Seを含む群の中から互いに独立して選ばれており、および、
    Uは、VとWとの間に配置される、C、N、O、SおよびSeを含む群の中から選ばれる、1から5個の原子から成る1つの基を有する、式I
    の構造を有することを特徴とする、方法。
  2. 芳香族基がそれぞれ独立してX1、X2、Xm、Y1、Y2、Yn、Z1、Z2、Zoのところで置換されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. EおよびTが、N、C、OおよびSが含まれている群の中から互いに独立して選ばれており、EおよびTが、Hの代わりに、オプションとしてヘテロ原子が含まれているC1からC12の炭化水素基により置換されていてもよいことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. Uが、-C=C-N-の基、フェニレン基、チエニレン基、メチレン基、トリフルオロメチレン基、エチレン基、エテニレン基、プロピレン基、プロペニレン基、エチリデン基、およびエチニレン基を含む群の中から選ばれることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. U、Vおよび/またはWが、少なくとも1つのC1からC6のヘテロアルキル基および/またはアルキル基、および/またはヘテロアリール基および/またはアリール基、および/またはヘテロ芳香族基および/または芳香族基により置換されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記リガンド系Bが、
    を含む群の中から選ばれることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記化合物が、
    Q1およびQ2は、互いに独立して、1つの化学結合、C、O、S、NおよびSeを含む群の中から選ばれる1つの原子、またはC、O、S、NおよびSeを含む群の中から選ばれる1から6個の原子を持つ1つの基である、式II
    で表される誘導体であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記光触媒活性を示す化合物が、液相なしで存在することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記光触媒活性を示す化合物が液相中に懸濁された状態で存在することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記触媒反応波長に前記誘導放出波長が含まれることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記光触媒反応により劣化可能な化合物から放出される光線の前記検出工程の間に、前記触媒反応波長よりも短い誘導放出波長または前記触媒反応波長よりも長い誘導放出波長を、前記インジケータ化合物と接触している前記光触媒活性を示す化合物に入射する工程を特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記誘導放出波長が350nmよりも短く、かつパルス化されていることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記光触媒活性を示す化合物が二酸化チタンであり、前記触媒反応波長が350〜450nmの波長域にあることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記光触媒反応により劣化可能な化合物が、前記式Iまたは式IIの化合物から成ることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. Mは、いずれかの希土類金属イオンであり、
    リガンド系AおよびBは、トータルで見たときにMに対する補償電荷を有しており、
    p=0、1、2または3であり、q=0、1、2、3、4または5であり、r=0、1、2または3であり、
    m、nおよびo=1、2、3または4であり、
    EおよびTは、互いに独立して1つの化学結合であるか、または1から3個の原子であり、
    X1、X2、Xm、Y1、Y2、Yn、Z1、Z2、Zoは、C、O、S、N、Seを含む群の中から互いに独立して選ばれており、
    A1、A2、A3は、C、O、S、N、Seを含む群の中から互いに独立して選ばれる、電荷が中立またはマイナスの原子であり、および、
    V、Wは、C、O、S、N、Seを含む群の中から互いに独立して選ばれており、および、
    Uは、VとWとの間に配置される、C、N、O、SおよびSeを含む群の中から選ばれる、1から5個の原子から成る1つの基を有する、式I
    で表される化合物の使用であって、
    固形物質の光触媒活性を測定する方法における使用。
  16. 前記光触媒反応により劣化可能な化合物が、
    Q1およびQ2は、互いに独立して、1つの化学結合、C、O、S、NおよびSeを含む群の中から選ばれる1つの原子、または、C、O、S、NおよびSeを含む群の中から選ばれる1から6個の原子を持つ1つの基である、式II
    で表される誘導体であることを特徴とする、請求項15に記載の使用
  17. 前記リガンド系Bが、
    を含む群の中から選ばれることを特徴とする、請求項15から16のいずれか一項に記載の使用
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