JP5648734B1 - 光照射装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、光出射開口部に設ける部材の光出射側表面への異物の付着を抑制した光照射装置を提供することを目的とする。
また、上述の構成において、前記エアーカーテン器具は、エアーを吹き出すブローノズルと、このブローノズルから吹き出されたエアーを排気する排気ノズルとを対向して備えてもよい。
図1は本実施形態に係る光配向装置を示す正面図である。図2は図1の光照射器を拡大して示す図である。図3は、偏光子ユニットの構成を示す図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は側断面視図である。
光配向装置1は、図1及び図2に示すように、板状もしくは、帯状の光配向対象物(ワーク)Wの光配向膜に偏光光を照射して光配向する光照射装置である。
光配向装置1は、直下に偏光光を照射する光照射器2を備えている。光配向対象物Wの光配向にあっては、光配向対象物Wが、搬送機構(不図示)によって直動方向Xに沿って移送されて光照射器2の直下を通過し、この通過の際に偏光光に曝露されて光配向膜が配向される。本実施形態では、光配向対象物Wは平面視で矩形状に形成され、光配向対象物Wの短手方向が直動方向Xに一致するように移送されるようになっている。
筐体3は、光配向対象物Wから所定距離離れた上方位置で照射器設置架台(不図示)に支持されている。ランプ4は、放電灯であり、少なくとも光配向対象物Wの長手方向の長さと同等以上に延びる直管型(棒状)の紫外線ランプが用いられている。反射鏡5は、断面楕円形、かつランプ4の長手方向に沿って延びるシリンドリカル凹面反射鏡であり、ランプ4の光を集光して光出射開口部3Aから偏光子ユニット10に向けて照射する。
光出射開口部3Aには、例えば石英板等のフィルタ特性(波長選択特性)を有さない光透過部材で形成された板状の透明体6が設けられ、この透明体6によって光出射開口部3Aが塞がれる。
また、光出射開口部3Aの内側には、透過する光の波長を選択する波長選択フィルタ7が設けられ、この波長選択フィルタ7によって光照射器2は所望の波長の光を照射するようになっている。
これらの透明体6及び波長選択フィルタ7は本実施形態の光透過部材を構成している。なお、本実施形態では、波長選択フィルタ7を設けたが、ランプ4自体で所望の波長の光を出射できる場合には、波長選択フィルタ7を省略してもよい。
偏光子ユニット10は、図3に示すように、複数の単位偏光子ユニット12と、これら単位偏光子ユニット12を横並びに一列に整列するフレーム14とを備えている。フレーム14は、各単位偏光子ユニット12を連接配置する板状の枠体である。単位偏光子ユニット12は、略矩形板状に形成されたワイヤーグリッド偏光子(偏光子)16を備えている。
本実施形態では、各単位偏光子ユニット12は、ワイヤーグリッド偏光子16をワイヤー方向Aが直動方向Xと平行になるように支持し、このワイヤー方向Aと直交する方向と、ワイヤーグリッド偏光子16の配列方向Bとが一致するようになされている。
ワイヤーグリッド偏光子16は、その法線方向を回動軸にして面内で回動させて偏光軸C1の方向を微調整できるように単位偏光子ユニット12に支持されている。すなわち、複数のワイヤーグリッド偏光子16は、偏光軸C1の方向を微調整できるように互いに隙間を空けて配置されている。全ての単位偏光子ユニット12について、ワイヤーグリッド偏光子16の偏光軸C1が所定の照射基準方向に揃うように微調整されることで、偏光子ユニット10の長軸方向の全長に亘り偏光軸C1が高精度に揃えられた偏光光が得られ、高品位な光配向が可能となる。偏光軸C1が調整されたワイヤーグリッド偏光子16は、単位偏光子ユニット12の上端、及び下端がねじ(固定手段)19によってフレーム14に固定されることで、フレーム14に固定配置される。
熱源冷却経路30及び偏光子冷却経路40のそれぞれには、冷却風を送風する送風機21,21と、冷却風を冷却する冷却機22,22と、冷却風に含まれる塵埃等の異物を除去するフィルタ23,23が設けられている。送風機21は、冷却機22の上流側に配置してある。これにより、冷却機22で冷却された冷却風が送風機21の熱源で再加熱されることを防止できる。本実施の形態では、送風機21にブロアを、冷却機22に水冷式のラジエータを、フィルタ23にHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタを用いているが、送風機21、冷却機22及びフィルタ23はこれらの構成に限定されるものではない。
ダクト26は隔壁31の外側の隙間δ1に対応する位置の筐体3に接続され、ダクト27は隔壁31の内側の空間Rに対応する位置の筐体3に接続されている。
これら送風機21、ダクト25、チャンバ24(冷却機22,フィルタ23)、ダクト26、隔壁31の外側の隙間δ1、隔壁31の内側の空間R及びダクト27は熱源冷却経路30を構成している。
筐体3内では、冷却風は、隔壁31と筐体3との間の隙間δ1を通り、隔壁31と透明体6との間の隙間δ2を流れて、反射鏡5内と、反射鏡5の外側であって隔壁31内の空間Rとに流れ込み、ランプ4及び反射鏡5を冷却する。ランプ4及び反射鏡5を冷却して温度が高くなった冷却風は、反射鏡5の上部に形成された貫通孔5Aから、そして、反射鏡5の外側から隔壁31内の空間Rに流れ、ダクト27を介して送風機21に吸い込まれて、再び冷却される。このように、冷却風は熱源冷却経路30を循環している。
また、チャンバ24の出口24Bと筐体3とはダクト28で接続され、送風機21の吸込口21Bと筐体3とはダクト29で接続されている。
これら送風機21、ダクト25、チャンバ24(冷却機22,フィルタ23)、ダクト28、透明体6と偏光子ユニット10との間の空間S及びダクト29は偏光子冷却経路40を構成している。すなわち、この偏光子冷却経路40は、透明体6と偏光子ユニット10との間の空間Sを冷却する空間冷却経路を構成している。
このとき、送風機21,21を個別に制御し、熱源冷却経路30の冷却風の風速を比較的遅く、偏光子冷却経路40の冷却風の風速を比較的早く設定することで、光源4を比較的高い温度で冷却し、偏光子ユニット10を比較的低い温度で冷却できる。これにより、ランプ4及び偏光子ユニット10を適切に冷却できる。
しかも、透明体6と偏光子ユニット10との間の空間Sに冷却風を供給するダクト28及び空間Sから冷却風を排出するダクト29は偏光子ユニット10の長手方向の長さに亘って延在するため、偏光子ユニット10全体に亘って略均等に冷却できる。
そこで、本実施形態では、光配向装置1は、透明体6と偏光子ユニット10間の空間Sを陽圧にする陽圧機構50を備えている。より具体的には、送風機21の吸込口21Bと筐体3とを接続するダクト29には、例えばダンパ等から構成される流量調節手段51が設けられている。この流量調節手段51を用いて空間Sの下流に位置するダクト29を流れる冷却風の流量を絞ることで、透明体6と偏光子ユニット10間の空間Sを陽圧に設定することができる。
偏光子ユニット10の隙間としては、例えば偏光子ユニット10のフレーム14と偏光子ユニット固定台8との間の隙間や、複数のワイヤーグリッド偏光子16間の隙間等が挙げられる。したがって、これらの隙間を気密に塞ぐ手段を設けることなく、偏光子冷却経路40への異物の侵入を確実に防止できるので、光配向装置100の部品点数を削減し、製造工程を簡素化できる。
これらの流量調節手段51及び導入口52は本実施形態の陽圧機構50を構成している。
排気ノズル63は、ランプ4の長手方向に沿って延び、ブローノズル62に対向する1つの吸込口63Aを備えている。すなわち、吸込口63Aは、光出射開口部3A、より詳細には偏光子ユニット10の長手方向の長さに亘って設けられている。排気ノズル63の出口は送風機64とダクト65を介して接続されている。
本実施形態では、吹出口62A及び排気ノズル63を1つずつ設けたが、吹出口62A及び排気ノズル63を、筐体3の光出射開口部3Aの長手方向の長さに亘って、より詳細には偏光子ユニット10の長手方向の長さに亘って複数設けてもよい。これらのブローノズル62及び排気ノズル63は、筐体3に固定されてもよいし、筐体3を支持する照射器設置架台(不図示)に固定されてもよい。さらに、本実施の形態では、送風機64にブロアを用いているが、送風機21はこれらの構成に限定されるものではない。
さらに、エアーカーテン器具60は光出射開口部3A及びランプ4の短手方向にエアーカーテンACを形成しているので、光出射開口部3A及びランプ4の長手方向にエアーカーテンACを形成する場合に比べ、エアーの流量を少なくできる。したがって、エアーを供給する工場の設備の負担を軽減でき、また、別途に加圧手段を設ける必要がなくなり、さらには、送風機64の能力を低減でき、送風機64を小型化できる。
また、偏光子ユニット10の下方にエアーの流れが形成されるので、このエアーの流れによっても、偏光子ユニット10をより効果的に冷却できる。
第1実施形態では、偏光子ユニット10を光配向対象物Wに対向して設けていたが、第2実施形態では、偏光子ユニット10の光出射側に透明体(光透過部材)70を備えている。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して示し、その説明を省略する。
図4は、第2実施形態に係る光配向装置100を示す正面図であり、偏光子ユニット10の周辺を拡大して示す図である。
光配向装置100は、光照射器2、偏光子ユニット10、冷却ユニット20を備えるとともに、図4に示すように、透明体(光透過部材)70と、エアーカーテンACを形成するエアーカーテン器具160とを備えている。
ブローノズル162は、一対のノズル本体162Aを備え、これら一対のノズル本体162Aは、透明体70の両側に配置され、ランプ4の長手方向に沿って延びている。一対のノズル本体162Aには、それぞれエアー供給ポート61が接続されている。
なお、本実施形態では、一対のノズル本体162Aのそれぞれにエアー供給ポート61を設けたが、一対のノズル本体162Aを連通させれば1つのエアー供給ポート61を設ければよい。また、各ノズル本体162Aに吹出ポート162B,162Cを1つずつ設けたが、吹出ポート162B,162Cを筐体3の光出射開口部3Aの長手方向の長さに亘って、より詳細には偏光子ユニット10の長手方向の長さに亘って複数設けてもよい。
また、空間Tが陽圧になるので、透明体70と偏光子ユニット固定台8との隙間(以下、透明体70の隙間と言う。)からエアーが外部に吹き出されることとなるので、透明体70と偏光子ユニット固定台8との隙間から異物が空間T内に侵入することを防止できる。これにより、偏光子ユニット10に異物が付着、又は侵入することを確実に防止できる。このように、透明体70の隙間及び偏光子ユニット10の隙間を気密に塞ぐ手段を設けることなく、空間T及び偏光子冷却経路40への異物の侵入を確実に防止できる。その結果、光配向装置1の部品点数を削減し、製造工程を簡素化できる。
また、吹出ポート162Bから吹き出されたエアーが透明体70の中間において合流するように構成されているため、エアーの流量を少なくできるので、エアーを供給する工場の設備の負担を軽減でき、また、別途に加圧手段を設ける必要がなくなる。
なお、本実施形態では、空間TにエアーカーテンACを形成したが、空間TのエアーカーテンACは省略してもよい。
第2実施形態では、偏光子ユニット10を設けていたが、第3実施形態では、偏光子ユニット10を省略している。なお、第3実施形態では、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して示し、その説明を省略する。
図5は、第3実施形態に係る光配向装置200を示す正面図である。
光配向装置200は、光照射器2、冷却ユニット220及びエアーカーテン器具60を備えている。冷却ユニット220は、偏光子冷却経路40を備えない以外、第1実施形態の冷却ユニット20と同様に構成されている。
例えば上述の第1及び第2実施形態では、偏光子冷却経路40において、送風機21の吸込口21Bと筐体3とを接続するダクト29に陽圧機構50を設けたが、図6に示す光照射装置300のように、送風機21の吸込口21Bと筐体3とを単にダクト29で接続してもよい。
また、上述の実施形態では、光透過部材として透明体6、波長選択フィルタ7及び透明体70を設けていたが、光透過部材はこれらに限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、偏光子としてワイヤーグリッド偏光子16を用いたが、偏光子は例えば蒸着膜を用いた偏光子であってもよい。
また、上述の実施形態では、熱源冷却経路30及び偏光子冷却経路40を流れる冷却風の温度を個別に制御するべく、送風機21,21を個別に制御したが、冷却機22,22での冷却温度を異なる温度に設定してもよい。
また、上述の実施形態では、熱源冷却経路30及び偏光子冷却経路40の冷却風を循環させていたが、冷却風は必ずしも循環させる必要はない。
2 光照射器
3 筐体
3A 光出射開口部
4 ランプ(光源)
5 反射鏡
10 偏光子ユニット
60,160 エアーカーテン器具
70 透明体(光透過部材)
AC エアーカーテン
Claims (6)
- 光照射器の筐体に反射鏡と光源を収納し、前記筐体の光出射開口部に偏光子ユニットを備え、この偏光子ユニットの光出射側にエアーカーテン器具を備え、このエアーカーテン器具は、前記偏光子ユニットの光出射側に、前記偏光子ユニットと略平行にエアーを吹き出して前記光出射開口部の全体に亘ってエアーカーテンを形成することを特徴とする光配向装置。
- 前記エアーカーテン器具は、エアーを吹き出すブローノズルと、このブローノズルから吹き出されたエアーを排気する排気ノズルとを対向して備えることを特徴とする請求項1に記載の光配向装置。
- 前記エアーカーテン器具は前記光出射開口部の短手方向にエアーカーテンを形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の光配向装置。
- 前記エアーカーテン器具は前記光源の長手方向に直交してエアーカーテンを形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の光配向装置。
- 前記偏光子ユニットの光出射側に光透過部材を備え、前記光透過部材の光出射側に前記エアーカーテン器具を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光配向装置。
- 前記筐体の光出射開口部に光透過部材と前記偏光子ユニットを順に備え、前記偏光子ユニットの光出射側に前記エアーカーテン器具を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光配向装置。
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