JP5648623B2 - 両面研磨装置用キャリア及びこれを用いた両面研磨装置並びに両面研磨方法 - Google Patents

両面研磨装置用キャリア及びこれを用いた両面研磨装置並びに両面研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウェーハを両面研磨する際にウェーハを保持する両面研磨装置用キャリア及びこのキャリアを用いた両面研磨装置並びに両面研磨方法に関する。
ウェーハの両面をポリッシング等で同時に研磨する際、両面研磨装置用キャリアによってウェーハを保持している。両面研磨装置用キャリアは、ウェーハより薄い厚みに形成され、ウェーハを保持するための保持孔を備えている。ウェーハはこの保持孔に挿入されて保持され、このキャリアが両面研磨装置の上定盤と下定盤の間の所定位置に配設される。この上定盤と下定盤に研磨布を貼付してウェーハの上下表面を挟み込み、研磨面に研磨剤を供給しながら両面研磨を行う。
ウェーハの両面研磨に使用している両面研磨装置用キャリアの本体は金属製のものが主流である。このため、金属製のウェーハの周縁部を金属製の両面研磨装置用キャリアによるダメージから保護するために樹脂リングが保持孔の内周部に沿って取り付けられている。
このように、キャリアの保持孔とウェーハの間に樹脂リングを取り付けて研磨することでウェーハの周縁部が破損するのを防ぐことができる。
通常、ウェーハの周縁には面取り加工が施されている。両面研磨の前に鏡面面取り加工を行うことでウェーハ最外周部の平坦度の悪化を抑制できることが知られている。しかし、上述のようにして周縁に面取り部を有するウェーハの両面研磨を行う場合、ウェーハの周縁部と樹脂リングとの接触によってウェーハの周縁部が摩耗し、面取り形状が悪化する問題があった。特にウェーハの周縁部が凹形状に変形してしまう場合、これがウェーハの割れを生じる原因になる。
このような問題に対し、ウェーハの面取り形状の悪化を抑制することを目的として、エポキシ樹脂製のキャリアの保持孔のウェーハが接する内端面の形状を、ウェーハの面取り部と同様の凹形状に形成した両面研磨用キャリア(特許文献1参照)が開示されている。
特開平8−197416号公報 特開2011−25322号公報
しかし、このような従来のキャリアを用いて面取り部を有するウェーハの両面研磨を行っても、周縁部の摩耗をある程度は抑制できるものの、十分抑制できずにウェーハの周縁部の変形が生じてしまう。特に鏡面面取り加工が行われたウェーハの場合、その鏡面面取り形状の曲率が変わってしまうので、両面研磨後に鏡面面取り加工を再度行う必要があり生産性が悪化するという問題を生じる。
本発明者はこの問題を解決するために、樹脂リングの内周面を主面に対してテーパ状に形成することを検討したが、特許文献2に記載されているように、樹脂リングの内周面が主面に対してテーパ状に形成されていると、キャリアがウェーハを上側又は下側に押す成分を発生させ、その結果外周ダレが発生するなど平坦度が悪化するという問題を生じる。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、周縁に面取り部を有するウェーハの両面研磨において、平坦度の悪化を十分に抑制しつつ、ウェーハの周縁部の変形を抑制できる両面研磨装置用キャリア及び両面研磨装置並びに両面研磨方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、周縁に面取り部を有するウェーハの両面を研磨する両面研磨装置における前記ウェーハを保持するための両面研磨装置用キャリアであって、研磨布が貼付された上下定盤の間に配設され、研磨の際に前記上下定盤の間に挟まれる前記ウェーハを保持する保持孔が形成されたキャリア母体と、該キャリア母体の保持孔の内周に沿って配置され、前記保持されるウェーハの面取り部と接して該面取り部を保護する内周面がテーパ状に形成されたリング状の樹脂リングとを具備し、前記樹脂リングのテーパ状の内周面と上下主面との角度θ(°)が、76°≦θ≦89°又は91°≦θ≦104°を満たし、かつ、前記樹脂リングの厚さが前記キャリア母体の厚さより厚いことで前記樹脂リングと前記キャリア母体との間に段差を有するものであることを特徴とする両面研磨装置用キャリアが提供される。
このようなキャリアであれば、樹脂リングの内周面を上記角度の範囲内でテーパ形状とすることで、ウェーハの周縁部の変形を抑制しつつ、樹脂リングとキャリア母体との間に段差を有することで、ウェーハの平坦度の悪化を十分に抑制できるものとなる。
このとき、前記樹脂リングと前記キャリア母体との間の段差の上下面での合計量をA、任意の定数をkとしたとき、A=−90.6×sin(θ)+kを満たすことが好ましい。
このようなものであれば、ウェーハの平坦度の悪化を確実に十分に抑制できるものとなる。
また、本発明によれば、本発明の両面研磨装置用キャリアを含むものであることを特徴とする両面研磨装置が提供される。
このような両面研磨装置であれば、ウェーハの周縁部の変形を抑制しつつ、平坦度の悪化を十分に抑制できる装置となる。
また、本発明によれば、ウェーハの両面研磨方法であって、本発明の両面研磨装置用キャリアの保持孔に前記ウェーハを保持し、該保持されたウェーハを研磨布が貼付された上下定盤の間に挟み込み、前記ウェーハの両面を同時に研磨するウェーハの両面研磨方法が提供される。
このような両面研磨方法であれば、ウェーハの周縁部の変形が抑制され、かつ平坦度の悪化が十分に抑制されたウェーハに研磨できる。
本発明の両面研磨装置用キャリアは、樹脂リングのテーパ状の内周面と上下主面との角度θ(°)が、76°≦θ≦89°又は91°≦θ≦104°を満たし、かつ、樹脂リングの厚さがキャリア母体の厚さより厚いことで樹脂リングとキャリア母体との間に段差を有するものであるので、これを用いてウェーハを両面研磨することで、ウェーハの周縁部の変形、特に鏡面面取り形状の曲率を変えてしまうのを抑制しつつ、平坦度の悪化を十分に抑制できる。
本発明の両面研磨装置の一例を示す概略断面図である。 平面視による本発明の両面研磨装置の内部構造図である。 本発明の両面研磨装置用キャリアの一例を示す上面図である。 図3の点線で示す部分の断面の拡大図である。(A)段差が上主面側にある場合。(B)段差が下主面側にある場合。 段差量Aと角度θとの相関図を示す図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来、面取り部を有するウェーハの両面研磨において、ウェーハの周縁部を保護するために樹脂リングが保持孔の内周部に沿って取り付けられた両面研磨装置用キャリアが用いられている。この樹脂リングとウェーハとの接触によってウェーハの周縁部が摩耗し、面取り形状が悪化するのを抑制するため、キャリアの保持孔のウェーハが接する内端面の形状をウェーハの面取り部と同様の形状に形成したり、又は内端面に曲面凹部を形成した両面研磨用キャリアが知られている。
しかし、このような従来のキャリアを用いて面取り部を有するウェーハの両面研磨を行っても、周縁部の摩耗をある程度は抑制できるものの、十分抑制できず、ウェーハの鏡面面取り形状の曲率を変えてしまうという問題がある。
そこで、本発明者はこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下のことを知見した。
樹脂リングの内周面を断面方向から見てテーパ状に形成し、樹脂リングのテーパ状の内周面と上下主面とのなす角度θが76°≦θ≦89°、又は91°≦θ≦104°を満たすように構成する。これにより、ウェーハの周縁部の変形、ひいては鏡面面取り形状の曲率が変わるのを抑制できる。
しかし、樹脂リングの内周面をテーパ状に形成することにより、両面研磨するウェーハの平坦度が悪化してしまう。この平坦度の悪化は、キャリア母体の厚さより樹脂リングの厚さを厚くし、両者の境界に段差を設けることで抑制できる。
更に、発明者はこの段差の具体的な量について検討し、本発明を完成させた。
ここで、図1に本発明の両面研磨装置の一例の概略断面図、図2に平面視による本発明の両面研磨装置の内部構造図、図3に本発明の両面研磨装置用キャリアの一例の上面図を示す。
図1、図2に示すように、本発明の両面研磨装置用キャリア1を具備した両面研磨装置20は、上下に相対向して設けられた上定盤6と下定盤7を備えており、各定盤6、7には、それぞれ研磨布5が貼付されている。上定盤6と下定盤7の間の中心部にはサンギヤ9が、周縁部にはインターナルギヤ10が設けられている。ウェーハWは両面研磨装置用キャリア1の保持孔4に保持され、上定盤6と下定盤7の間に挟まれる。
また、サンギヤ9及びインターナルギヤ10の各歯部には両面研磨装置用キャリア1の外周歯が噛合しており、上定盤6及び下定盤7が不図示の駆動源によって回転されるのに伴い、両面研磨装置用キャリア1は自転しつつサンギヤ9の周りを公転する。このとき、両面研磨装置用キャリア1の保持孔4で保持されたウェーハWは、上下の研磨布5により両面を同時に研磨される。ウェーハの研磨時には、不図示のノズルから研磨液が供給される。
図3に示すように、本発明の両面研磨装置用キャリア1はウェーハWを保持するための保持孔4が形成されたキャリア母体3と、そのキャリア母体3の保持孔4の内周に沿って配置されるリング状の樹脂リング2とを有している。樹脂リング2はウェーハW面取り部を保護するためのものである。
ここで、キャリア母体3の材質は一般的な金属とすることができ、例えばTiとすることができる。樹脂リング2の材質は一般的な樹脂材とすることができ、例えば繊維強化プラスチックとすることができる。しかし、本発明はこれらの材質に特に限定されることはない。
研磨するウェーハWの周縁部には面取り加工が施されており、面取り部を有している。このウェーハWの周縁部を樹脂リング2の内周面と接触させてウェーハWを保持する。この樹脂リング2により、研磨中にウェーハWが金属性のキャリア母体3と接触することによってウェーハWの周縁部にクラック等のダメージが発生するのを防ぐことができる。
また、図2、図3では各両面研磨装置用キャリア1がそれぞれ1枚のウェーハWを保持するようになっているが、複数の保持孔4を有する両面研磨装置用キャリアとすることもでき、各両面研磨装置用キャリア内に複数枚のウェーハWを保持してもよい。
図4(A)(B)は、図3の点線で示した部分の断面を拡大した図である。図4(A)(B)に示すように、樹脂リング2の内周面11はテーパ状に形成され、樹脂リング2のテーパ状の内周面11と上下主面12a、12bとの角度θ(°)が、76°≦θ≦89°又は91°≦θ≦104°を満たすようになっている。樹脂リング2のテーパ形状を角度θがこの範囲になるようにすることにより、両面研磨時のウェーハWの周縁部の変形を確実に抑制できるものとなる。一方、この角度θが90°の場合には樹脂リング2とウェーハWの周縁部との間の摩擦力が大きくなり、周縁部が変形し、特に鏡面面取り加工を行っている場合にはその曲率が変わってしまう問題を生じるので、本発明においては90°の角度θを除外している。
図4(A)(B)に示すように、樹脂リング2の厚さはキャリア母体3の厚さより厚くなっており、これにより樹脂リング2とキャリア母体3との間に樹脂リング2の厚さ方向の段差8が設けられる。この段差8は樹脂リング2の上下主面12a、12b側の少なくともどちらか一方にあれば良いが、上下両方にあっても良い。段差8を上下主面12a、12b側のどちらか一方に設ける場合には、図4(B)に示すように、樹脂リング2の内径が大きい側に設けるようにすれば、研磨中にウェーハがその内径が大きい側に移動することで起こる平坦度の悪化を抑制できるので好ましい。
このように樹脂リング2とキャリア母体3との間に段差8を設けることによって、樹脂リング2の内周面11をテーパ状にすることによって生じるウェーハ平坦度の悪化を抑制できる。
ここで、樹脂リング2とキャリア母体3との間の段差8の上下面での合計量をA、任意の定数をkとしたとき、A=−90.6×sin(θ)+kを満たすことが好ましい。kはバラツキを考慮した定数で、91.6≦k≦92.2を満たす値とすることが好ましい。例えば、図5に示すような、実際に研磨を行って求めたAとθの相関図を用いてkの値の範囲を求めることができる。具体的には、相関図にてプロットされた点が全て、kの最大値と最小値を用いたときの2つの直線の間の範囲内に入るようなkの値の範囲を求めるようにすれば良い。
段差量Aをこのような値とすることで、平坦度の悪化を確実に十分に抑制できるものとなる。
このように、本発明の両面研磨装置用キャリア及び、この両面研磨装置用キャリアを具備した本発明の両面研磨装置は、ウェーハの周縁部の変形を抑制するとともに、平坦度の悪化を十分に抑制できるものである。そのため、鏡面面取り形状の曲率が変わるのを抑制でき、生産性が低下するのを防止できる。
次に、本発明のウェーハの両面研磨方法について以下に説明する。
本発明のウェーハの両面研磨方法は、図3、図4に示すような、樹脂リング2の上記角度θ(°)が、76°≦θ≦89°又は91°≦θ≦104°を満たし、かつ、樹脂リング2の厚さがキャリア母体3の厚さより厚いことで樹脂リング2とキャリア母体3との間に段差を有する本発明の両面研磨装置用キャリア1、及びその両面研磨装置用キャリア1を具備した図1に示すような両面研磨装置20を用いる。
まず、両面研磨装置20の研磨布5が貼付された上下定盤6、7の間に両面研磨装置用キャリア1を配設する。
次に、周縁に面取り部を有するウェーハWを両面研磨装置用キャリア1の保持孔4に挿入し、両面研磨装置用キャリア1の保持孔4の内周に配置された樹脂リング2とウェーハWの周縁部とを接触させて保持する。
次に、上下定盤6、7に貼付された研磨布5でウェーハWの上下表面を挟み込み、その研磨面に研磨剤を供給しながらウェーハの両面研磨を行う。
このようにして両面研磨すれば、ウェーハの周縁部の変形が抑制され、かつ平坦度の悪化が十分に抑制されたウェーハに研磨できる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1−10)
図3、図4に示す本発明の両面研磨装置用キャリアを具備した、図1に示す本発明の両面研磨装置を用い、本発明のウェーハの両面研磨方法に従って、直径300mmのシリコン単結晶ウェーハを両面研磨した。両面研磨装置として、不二越機械工業社製のDSP−20Bを用いた。研磨剤として、コロイダルシリカをアルカリ溶液に懸濁させたものを用いた。研磨したウェーハには、事前に鏡面面取り加工を行っておいた。
両面研磨装置用キャリアとして以下の構成のものを用いた。
キャリア母体の材質をDLCコーティングしたTiとし、樹脂リングの材質をアラミド繊維とエポキシ樹脂の繊維強化プラスチック(FRP)とした。内周面がテーパ状の樹脂リングの小さい方の内径を300.5mmとした。また、樹脂リングの角度θと、樹脂リングとキャリア母体との間の段差の合計量Aの条件を表1に示す。
表1に示すような、角度θと段差合計量Aが異なるそれぞれのキャリアを用いてシリコン単結晶ウェーハを両面研磨し、研磨後のウェーハの平坦度と周縁部の形状を評価した。
ウェーハの平坦度としてROAを黒田精機社製のnanometroを用いて測定した。ROAはウェーハ外周端から3〜6mmの平坦な領域を基準とし、外周端部から0.5〜1mmの箇所のその基準からの変位差である。また、ウェーハの周縁部の形状の評価は、研磨前のウェーハの最外周縁(ウェーハの厚み方向の中央)の位置と、研磨後に摩耗によって変形した部分の位置の差により行い、その位置はTaylor Hobson社のLSM−3000を用いて測定した。
平坦度の結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1−10の全ての条件においてROAが良好であった。また、この全ての条件においてウェーハの周縁部の変形がほとんどなかった。一方、後述する比較例1では、ROAは良好であったものの、角度θを90°としたために、ウェーハの周縁部が変形し、鏡面面取り形状の曲率が変わってしまった。
また、比較例1のROAの結果と実施例1−10におけるROAの結果とを比較したところ、表1に示すように、全ての条件においてROAは同等又はそれ以下であった。特に、実施例2〜8、10のように、A=−90.6×sin(θ)+k(91.6≦k≦92.2)を満たしていれば、ROAは比較例1と同等以下となることが分かった。
このように、本発明の両面研磨装置用キャリアを具備した両面研磨装置及びこれを用いた両面研磨方法は、平坦度の悪化を十分に抑制しつつ、ウェーハの周縁部の変形を抑制できることが確認できた。
(比較例1−9)
樹脂リングの角度θが本発明で規定する範囲外の、又は、樹脂リングとキャリア母体との間に段差を有さない従来の両面研磨装置用キャリアを具備した両面研磨装置を用いた以外、実施例と同様な条件で直径300mmのシリコン単結晶ウェーハを両面研磨し、実施例と同様に評価した。
その結果、角度θを90°とした比較例1では、表1に示すようにROAは良好であったものの、ウェーハの周縁部が変形し、鏡面面取り形状の曲率が変わってしまった。また、段差を設けなかった比較例2、4−8、及び、段差を設けたが、角度θが76°≦θ≦89°又は91°≦θ≦104°を満たさない比較例3、9では、ウェーハの周縁部の変形は抑制できたものの、ROAが実施例と比べ悪化してしまった。
このことから、ウェーハの周縁部の変形と平坦度の悪化の両方とを十分に抑制するためには、樹脂リングの角度θは76°≦θ≦89°又は91°≦θ≦104°を満たし、かつ、樹脂リングとキャリア母体との間に段差を有することが必要であることが確認できた。
Figure 0005648623
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…両面研磨装置用キャリア、 2…樹脂リング、 3…キャリア母体、
4…保持孔、 5…研磨布、 6…上定盤、 7…下定盤、 8…段差、
9…サンギヤ、 10…インターナルギア、 11…樹脂リングの内周面、
12a…樹脂リングの上主面、 12b…樹脂リングの下主面、
20…両面研磨装置。

Claims (3)

  1. 周縁に面取り部を有するウェーハの両面を研磨する両面研磨装置における前記ウェーハを保持するための両面研磨装置用キャリアであって、
    研磨布が貼付された上下定盤の間に配設され、研磨の際に前記上下定盤の間に挟まれる前記ウェーハを保持する保持孔が形成されたキャリア母体と、該キャリア母体の保持孔の内周に沿って配置され、前記保持されるウェーハの面取り部と接して該面取り部を保護する内周面がテーパ状に形成されたリング状の樹脂リングとを具備し、
    前記樹脂リングのテーパ状の内周面と上下主面との角度θ(°)が、76°≦θ≦89°又は91°≦θ≦104°を満たし、かつ、前記樹脂リングの厚さが前記キャリア母体の厚さより厚いことで前記樹脂リングと前記キャリア母体との間に段差を有し、前記樹脂リングと前記キャリア母体との間の段差の上下面での合計量をA[μm]、任意の定数をkとしたとき、A=−90.6×sin(θ)+k(91.6≦k≦92.2)を満たすものであることを特徴とする両面研磨装置用キャリア。
  2. 請求項1に記載の両面研磨装置用キャリアを含むものであることを特徴とする両面研磨装置。
  3. ウェーハの両面研磨方法であって、請求項1に記載の両面研磨装置用キャリアの保持孔に前記ウェーハを保持し、該保持されたウェーハを研磨布が貼付された上下定盤の間に挟み込み、前記ウェーハの両面を同時に研磨するウェーハの両面研磨方法。
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