JP5494224B2 - 両面研磨装置用キャリア及びこれを用いた両面研磨装置並びに両面研磨方法 - Google Patents

両面研磨装置用キャリア及びこれを用いた両面研磨装置並びに両面研磨方法 Download PDF

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本発明は、両面研磨装置において、ウェーハを研磨する際にウェーハを保持する両面研磨装置用キャリア及びこのキャリアを具備する装置を用いた両面研磨方法に関する。
ウェーハの両面をポリッシング等で同時に研磨する際、両面研磨装置用キャリアによってウェーハを保持している。この両面研磨装置用キャリアは、ウェーハより薄い厚みに形成され、両面研磨装置の上定盤と下定盤の間の所定位置にウェーハを保持するための保持孔を備えている。この保持孔にウェーハが挿入されて保持され、上定盤と下定盤の対向面に設けられた研磨布等の研磨具でウェーハの上下面が挟み込まれ、研磨面に研磨剤を供給しながら両面同時に研磨が行われる。
ここで、このようなウェーハの両面研磨に使用している両面研磨装置用キャリアは、金属製のものが主流である。
このため、ウェーハの周縁部を金属製の両面研磨装置用キャリアによるダメージから保護するために樹脂リングが保持孔の内周部に沿って取り付けられている。
このように、キャリアの保持孔とウェーハの間に樹脂リングを取り付けて研磨することでウェーハの周縁部が破損するのを防ぐことができる。
通常、ウェーハの周縁には面取りが施されており、上述のようにして周縁に面取り部を有するウェーハの両面研磨を行う場合、ウェーハと樹脂リングとの接触によってウェーハの周縁部が摩耗し、面取り形状が悪化するという問題があった。
このような問題に対し、ウェーハの面取り形状の悪化を抑制することを目的として、エポキシ樹脂製のキャリアの保持孔のウェーハが接する内端面の形状を、ウェーハの面取り部と同様の形状に形成した両面研磨用キャリア(特許文献1参照)、また、ワーク保持孔の周縁部分が含まれる領域を、樹脂を含浸したガラス繊維を同心円状に配向して構成し、ワーク保持孔の内周面に曲面凹部を形成した研磨機用キャリア(特許文献2参照)が開示されている。
特開平8−197416号公報 特開2000−301451号公報
しかしながら、このような従来のキャリアを用いて面取り部を有するウェーハの両面研磨を行っても、周縁部の摩耗をある程度は抑制できるものの、依然として面取り形状が変形して悪化してしまっていた。
さらに、キャリアによってはウェーハ面内又は面取り部にスクラッチが発生してしまうという問題もあった。
そこで、本発明者等は、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内又は面取り部におけるスクラッチの発生原因について調査するための実験を行い、検討を重ねた。その結果、樹脂リングの材質として引張弾性率が小さいものを用いた場合、ウェーハの面取り形状が悪化することを知見した。また、樹脂リングの材質がガラス繊維や無機フィラー等の無機系強化材を含むものである場合、ウェーハの研磨中にその強化材が細かく破砕され、ウェーハ面内又は面取り部にスクラッチを発生させるということが明らかになった。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、ウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチの発生を抑制することができる両面研磨装置用キャリア及びこれを用いた両面研磨装置並びに両面研磨方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、周縁に面取り部を有するウェーハの両面を研磨する両面研磨装置における両面研磨装置用キャリアであって、少なくとも、研磨布が貼付された上下定盤の間に配設され、研磨の際に前記上下定盤の間に挟まれる前記ウェーハを保持するための保持孔が形成されたキャリア母体と、該キャリア母体の保持孔の内周に沿って配置され、前記保持されるウェーハの面取り部と接して該面取り部を保護するリング状の樹脂リングとを具備し、前記樹脂リングは、ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂より成るものであることを特徴とする両面研磨装置用キャリアが提供される。
このように、前記樹脂リングが、ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂より成るものであれば、ウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチの発生を抑制できる両面研磨装置用キャリアとなる。これにより製品歩留まりを向上できるものとなる。
このとき、前記ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂として、具体的に、木粉充填フェノール樹脂、チップド・ロービング充填不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アリル樹脂、全芳香族液晶ポリエステル樹脂のいずれかを用いることができる。
また、本発明によれば、少なくとも、前記本発明に係る両面研磨装置用キャリアを具備した両面研磨装置が提供される。
このように、前記本発明に係る両面研磨装置用キャリアを具備した両面研磨装置を用いてウェーハの両面研磨を行えば、研磨するウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチの発生を抑制して、ウェーハの両面研磨を行うことができる。
また、本発明によれば、ウェーハを両面研磨する方法であって、研磨布が貼付された上下定盤の間に上記本発明の両面研磨装置用キャリアを配設し、該キャリアの保持孔の内周に配置された、ASTM D638引張試験による引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下である樹脂より成る樹脂リングと前記ウェーハの面取り部とを接触させて保持し、前記上下定盤の間にウェーハを挟み込んで両面研磨することを特徴とするウェーハの両面研磨方法が提供される。
このように、キャリアの保持孔の内周に配置された、ASTM D638引張試験による引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下である樹脂より成る樹脂リングと前記ウェーハの面取り部とを接触させて保持し、前記上下定盤の間にウェーハを挟み込んで両面研磨すれば、ウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチの発生を抑制することができる。これにより製品歩留まりを向上できる。
本発明の両面研磨装置用キャリアは、ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂より成る樹脂リングを具備するので、ウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチの発生を抑制できる。
本発明の両面研磨装置の一例を示した概略断面図である。 平面視による本発明の両面研磨装置の内部構造図である。 本発明の両面研磨装置用キャリアの一例を示した概略図である。 ウェーハの周縁部(面取り部)が本発明の両面研磨装置用キャリアの樹脂リングの内周面と接触した様子を表わした説明図である。 実施例1における研磨後のウェーハの周縁部の形状を示す図である。 比較例1における研磨後のウェーハの周縁部の形状を示す図である。 比較例2における研磨後のウェーハの周縁部の形状を示す図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来、周縁に面取り部を有するウェーハの両面研磨を行う際、キャリアとウェーハとの接触によってウェーハの周縁部が摩耗し、面取り形状が悪化するという問題があった。この問題に対し、ウェーハの面取り形状の悪化を抑制するため、エポキシ樹脂製や樹脂を含浸したガラス繊維製のキャリアの保持孔の内周面に曲面凹部を形成した両面研磨装置用キャリアが知られているが、このようなキャリアを用いても、依然として面取り形状が悪化する場合があった。さらに、キャリアの材質によってはウェーハ面内又は面取り部にスクラッチが発生するという問題もあった。
そこで、本発明者等はこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、樹脂リングの材質として引張弾性率が小さいものを用いた場合、ウェーハの面取り形状が悪化することを知見した。また、樹脂リングの引張弾性率は、例えばガラス繊維や無機フィラー等を強化材として含めることで高くすることができるが、この場合、ウェーハの研磨中にその強化材が細かく破砕され、それがウェーハ面内又は面取り部におけるスクラッチの原因となっていることが明らかになった。
そして、本発明者等はさらに実験を重ね、樹脂リングをASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂より成るものとすれば、ウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り部の摩耗による形状変化を抑制でき、さらにウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチの発生も抑制できることを知見し、本発明を完成させた。
ここで、図1に本発明の両面研磨装置用キャリアを具備した両面研磨装置の概略断面図、図2に平面視による両面研磨装置の内部構造図を示す。
図1、図2に示すように、本発明の両面研磨装置用キャリア1を具備した両面研磨装置20は、上下に相対向して設けられた上定盤6と下定盤7を備えており、各定盤6、7の対向面側には、それぞれ研磨布5が貼付されている。そして上定盤6と下定盤7の間の中心部にはサンギヤ9が、周縁部にはインターナルギヤ10が設けられている。ウェーハWは両面研磨装置用キャリア1の保持孔4に保持され、上定盤6と下定盤7の間に挟まれている。
また、サンギヤ9及びインターナルギヤ10の各歯部には両面研磨装置用キャリア1の外周歯が噛合しており、上定盤6及び下定盤7が不図示の駆動源によって回転されるのに伴い、両面研磨装置用キャリア1は自転しつつサンギヤ9の周りを公転する。このときウェーハWは両面研磨装置用キャリア1の保持孔4で保持されており、上下の研磨布5により両面を同時に研磨される。また、研磨時には、不図示のノズルから研磨液が供給される。
図3に示すように、両面研磨装置用キャリア1はウェーハWを保持するための保持孔4が形成された金属製のキャリア母体3を有している。そして、そのキャリア母体3の保持孔4の内周面に沿って樹脂リング2が配置されている。
本発明の両面研磨装置用キャリアにおける樹脂リング2は、ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、例えば、ガラス繊維や無機フィラー等のような無機系強化材を含まない樹脂より成るものである。
このような樹脂リング2が内周面に配置された両面研磨装置用キャリア1の保持孔4にウェーハWが挿入されて保持されるようになっている。この樹脂リング2により、研磨中にウェーハWが金属性のキャリア母体3と接触することによってウェーハWの周縁部にクラック等のダメージが発生するのを防ぐことができる。
ここで、図4にウェーハWが両面研磨装置用キャリア1の保持孔4に挿入され、ウェーハWの周縁部が樹脂リング2の内周面と接触した様子を示す。
図4に示すように、研磨するウェーハWの周縁部には面取りが施されており、面取り部8を有している。この面取り部8を有するウェーハWの周縁部を樹脂リング2の内周と接触させてウェーハWを保持する。
ここで、図4に示す樹脂リング2の内周面は平坦に形成されている。この内周面は、ウェーハWの研磨を繰返し行っていくと、次第にウェーハWの面取り部8の形状に沿った凹形状となる。或いは、最初からウェーハWの面取り部8の形状に沿った凹形状に形成しておいても良い。本発明において樹脂リング2の内周面の形状は特に限定されない。
従来の引張弾性率が12GPa未満の軟らかい樹脂から成る樹脂リングを用いた場合、その樹脂リングが、例え上記したようなウェーハWの面取り部8の形状に沿った凹形状に形成された内周面を有していたとしても、ウェーハWの周縁部は、特にその厚さ方向の中心付近において、摩耗によってウェーハWの内側方向へ凹んだ形状に変形し、面取り形状が悪化てしまう。
本発明の両面研磨装置用キャリアでは、樹脂リング2に引張弾性率が12GPa以上の樹脂を用いているので、ウェーハWの面取り部8の摩耗による変形を抑制することができる。また、引張弾性率が20GPa以下であるので、樹脂リング2の硬さによってウェーハWの周縁部にクラック等のダメージが発生することもない。
さらに、本発明の樹脂リング2は無機系強化材を含まないので、無機系強化材が細かく破砕されることによるウェーハ面内又は面取り部8におけるスクラッチの発生を抑制することもできる。
このとき、前記ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂としては、木粉充填フェノール樹脂、チップド・ロービング充填不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アリル樹脂などの熱硬化性樹脂、全芳香族液晶ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。
一般的に、無機系強化材を含まない樹脂の中では全芳香族液晶ポリエステル樹脂が最も高い引張弾性率(19.69GPa)を有していることから、本発明のウェーハWの面取り形状の変形と、ウェーハ面内又は面取り部8におけるスクラッチの発生を抑制する効果を同時に奏するためには、引張弾性率は20GPa以下である必要がある。
このような樹脂リング2は、例えば、樹脂を押出成形でシート状に成形してからリング状に加工し、キャリア母材3に嵌め込むことで両面研磨装置用キャリア1に装着することができる。或いは、樹脂のペレットを原料とし、キャリア母材3に直接射出形成して装着しても良い。
なお、図2、図3では各両面研磨装置用キャリア1がそれぞれ1枚のウェーハWを保持するようになっているが、複数の保持孔4を有する両面研磨装置用キャリアとすることもでき、各両面研磨装置用キャリア内に複数枚のウェーハWを保持してもよい。
次に、本発明のウェーハの両面研磨方法について以下に説明する。
本発明のウェーハの両面研磨方法は、ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂より成る樹脂リング2を有した図3に示すような両面研磨装置用キャリア1、及びその両面研磨装置用キャリア1を具備した図1に示すような両面研磨装置20を用い、まず、両面研磨装置20の研磨布5が貼付された上下定盤6、7の間に両面研磨装置用キャリア1を配設する。
次に、両面研磨装置用キャリア1の保持孔4にウェーハWを挿入し、両面研磨装置用キャリア1の保持孔4の内周に配置された樹脂リング2とウェーハWの面取り部8を有する周縁部とを接触させて保持する。
そして、上下定盤6、7に貼付された研磨布5でウェーハWの上下研磨面を挟み込み、研磨面に研磨剤を供給しながらウェーハの両面研磨を行う。
このようにして研磨すれば、ウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチの発生を抑制することができる。これにより製品歩留まりを向上できる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1−3)
図3に示すような両面研磨装置用キャリアを具備した図1のような両面研磨装置を用いて、直径300mmのシリコンウェーハ200枚を本発明の両面研磨方法に従って両面研磨した。両面研磨装置用キャリアの樹脂リングの材質を、全芳香族液晶ポリエステル樹脂(実施例1)、アリル樹脂(実施例2)、木粉充填フェノール樹脂(実施例3)とし、それぞれの場合の研磨後のウェーハの周縁部の形状と、面内及び面取り部におけるキズの発生率を評価した。
ここで、両面研磨装置用キャリアの作製時に、樹脂リングに用いたそれぞれの材質の引張試験を行い、引張弾性率を測定した。
この引張弾性率の測定は、ASTM D638に準拠した引張試験に基づき行い、引張試験機は、試験中にクロスヘッドの移動速度を一定に保つもので、つかみ具、荷重指示計、伸び計により構成されるものを用いた。
また、試験片は代表的な形状として、ダンベル形状のものを用い、引張速度は5mm/secとした。引張弾性率は、引張応力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用いて次の式により算出した。ただし、Eは引張弾性率、σは直線上の2点間の元の平均断面積による応力の差、εは同じ2点間のひずみの差である。
E=σ/ε
また、ウェーハの周縁部の形状の評価は、研磨前のウェーハの最外周縁(ウェーハの厚み方向の中央)の位置と、研磨後に摩耗によって変形した部分の位置の差により行い、その位置の測定はTaylor Hobson社のLSM−3000を用いて行った。
また、キズの測定はKLA−TENCOR SURFSCAN SP−1により行った。
結果を表1に示す。表1に示すように実施例1−3のいずれも、上記した位置の差が極めて小さく、すなわちウェーハの周縁部の形状の変化はほとんどなく、面内及び面取り部におけるキズの発生率も十分に抑制されている。この結果は、後述する比較例1、2の結果と比べ、改善されていることが分かった。
図5に実施例1におけるウェーハの周縁部の形状の測定結果を示す。図5はウェーハの周縁部を上向きにしてその位置を図上にプロットしたものである。図5からも分かるようにウェーハの周縁部は殆ど摩耗していない。
また、ウェーハの周縁部の破損も一切発生しなかった。
このように、本発明の両面研磨装置用キャリアを用いて両面研磨することにより、ウェーハの周縁部の破損を防ぎつつ、ウェーハの面取り形状の悪化及びウェーハ面内や面取り部におけるスクラッチ(キズ)の発生を抑制できることが確認できた。
(比較例1−3)
両面研磨装置用キャリアの樹脂リングの材質を、アラミド繊維強化エポキシ樹脂(比較例1)、ポリカーボネイト樹脂(比較例2)、ガラス繊維強化エポキシ樹脂(比較例3)とした以外、実施例1−3と同様な条件でシリコンウェーハを両面研磨し、実施例1−3と同様に評価した。ここで、アラミド繊維強化エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂の引張弾性率はそれぞれ9.00GPa、2.38GPaと12GPa未満であり、ガラス繊維強化エポキシ樹脂の引張弾性率は21.09GPaと20GPa以上である。
その結果を表1に示す。表1に示すように、樹脂リングの引張弾性率が12GPa未満である比較例1、2では、実施例1−3に比べウェーハの周縁部の摩耗が大きく発生して面取り形状が悪化しており、引張弾性率が小さいほどその形状悪化が大きくなっていることが分かった。また、樹脂リングに強化材を含めた樹脂を用いた比較例1、3ではウェーハ面内及び面取り部にキズが多発していることが分かった。比較例3では、ウェーハの面取り形状は悪化していないものの、ウェーハ面内及び面取り部にキズが多発しており、歩留まりを悪化させてしまう。
図6、図7にそれぞれ比較例1、2におけるウェーハの周縁部の形状の測定結果を示す。図6、7は図5と同様にウェーハの周縁部を上向きにしてその位置を図上にプロットしたものである。
図6に示すように、比較例1において、ウェーハの周縁部が摩耗により変形し、ウェーハの内側に向って凹形状になっている様子が確認できた。また、図7に示すように、比較例2において、ウェーハの内側に向って大きく凹形状に変形している様子が確認できた。
Figure 0005494224
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…両面研磨装置用キャリア、 2…樹脂リング、 3…キャリア母体、
4…保持孔、 5…研磨布、 6…上定盤、 7…下定盤、 8…面取り部、
9…サンギア、 10…インターナルギア、 20…両面研磨装置、W…ウェーハ。

Claims (3)

  1. 周縁に面取り部を有するウェーハの両面を研磨する両面研磨装置における両面研磨装置用キャリアであって、少なくとも、研磨布が貼付された上下定盤の間に配設され、研磨の際に前記上下定盤の間に挟まれる前記ウェーハを保持するための保持孔が形成されたキャリア母体と、該キャリア母体の保持孔の内周に沿って配置され、前記保持されるウェーハの面取り部と接して該面取り部を保護するリング状の樹脂リングとを具備し、前記樹脂リングは、ASTM D638に準拠した引張試験に基づく引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下であり、無機系強化材を含まない樹脂より成るものであり、木粉充填フェノール樹脂、チップド・ロービング充填不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アリル樹脂のいずれかより成るものであることを特徴とする両面研磨装置用キャリア。
  2. 少なくとも、請求項1に記載の両面研磨装置用キャリアを具備したものであることを特徴とする両面研磨装置。
  3. ウェーハを両面研磨する方法であって、研磨布が貼付された上下定盤の間に請求項1に記載の両面研磨装置用キャリアを配設し、該キャリアの保持孔の内周に配置された、ASTM D638引張試験による引張弾性率が12GPa以上、20GPa以下である樹脂より成る樹脂リングと前記ウェーハの面取り部とを接触させて保持し、前記上下定盤の間にウェーハを挟み込んで両面研磨することを特徴とするウェーハの両面研磨方法。
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