JP5648316B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents
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Description
スイッチング電源装置は、以上の動作を繰り返し、軽負荷時にはスイッチング素子のオフ時間を長くする間欠制御によって電圧を制御する。
すなわち、当該スイッチング電源は、通常負荷時に従来からある補助電源回路を使用してスイッチング素子の制御回路に電力を供給するとともに、軽負荷時にスイッチング素子のオフデューティ時間が長くなると定電流化回路を動作させて制御回路に電力を供給し、制御回路が必要とする最低動作電圧以上の電圧を維持する。このスイッチング電源によれば、起動用定電流がオンしている時間に対して、オフしている時間を長くすることができ、また起動用電流が定電流であることによって、電源の入力電圧を上昇させても起動用電流が増加することもなく、起動用電流による電力消費を低減することができ、待機時の省エネに貢献することができる。
また、特許文献2には、トランス4の補助巻線Dからの従来からある補助電源回路を使わず、かつ、従来からの起動電流の定電流化回路を使わない回路図が示されている。
特許文献2の回路図を図11に、また、図12に各部動作波形を示す。
特許文献2は、制御回路電源のコンデンサ容量を従来よりも大きくすることで、交流電源電圧が低電圧になるタイミング(図12の時刻t1〜t3)に合わせて、制御回路電源のコンデンサを充電するものであり、充電する回数は前記交流電源電圧のタイミングに限られ、起動用電流による電力消費を低減することができ、さらに待機時の省エネに貢献することができる。
また、特許文献2に記載の電源は、入力から出力にスイッチ素子Q3を通して流れる電流の実効電流が大きい。これは、交流電源電圧が高電圧から低電圧に移行していくタイミングにおいて、スイッチ素子Q3のオン時には入出力間となるコレクタ−エミッタ間の電圧差がある。すなわち、補助電源の出力電圧は放電し定格出力電圧よりも低下している状態になっているので、コレクタ−エミッタ間電圧は最大の電圧差に広がっている。
ここで、スイッチ素子Q3のオンにより出力電圧を急峻に上昇させようとするため短時間に電流が流れてしまうのである。このため、入出力間の電圧が高い状態のところでスイッチ素子Q3がオンするため、スイッチング損失が発生し、消費電力の増加を招いている。また、出力電圧をモニターしていないため、出力負荷となる制御回路の電流が重い場合には、制御回路電流によりスイッチ素子Q3や抵抗R4の電圧降下が発生するために、入力電圧がツェナーダイオードZD1のツェナー電圧に達してスイッチ素子Q3がオフにされた時に、コンデンサC1の充電が十分に行われず出力電圧が足りなくなる場合が生じ、制御回路が一旦停止してコンデンサC1の充電を待って再起動することになり、スイッチング電源の動作が不安定になる。
交流電源の交流電圧を整流する整流回路と、少なくとも一次巻線と二次巻線とを有するト
ランスと、前記整流回路の出力両端に接続され、前記トランスの一次巻線とスイッチング
素子とからなる直列回路と、前記トランスの二次巻線に発生する電圧を整流平滑して得ら
れた直流電圧を負荷に供給する整流平滑回路と、前記スイッチング素子をオン/オフさせ
る制御回路と、前記制御回路が前記スイッチング素子をオン/オフ制御することにより前
記トランスの2次巻線に誘起される電圧を整流平滑して負荷に出力するスイッチング電源
装置であって、前記制御回路の電源回路は、前記交流電源の整流電圧が前記制御回路の電
源電圧よりも低い第1の電圧以下になったことを検出し、前記交流電源の整流電圧が略0
Vから反転して、第1の電圧を超えて第2の電圧以上に上昇するまでの期間に前記交流電
源を整流平滑して得ることを特徴とする。
さらに、制御回路50aの起動回路57aの詳細な構成図の一例を図2に示す。
ここで、制御回路50aは、本発明の制御回路に対応し、スイッチング素子5のオン/オフを制御する。すなわち、本発明のスイッチング電源装置は、トランス4aの1次巻線Pに接続されたスイッチング素子5を有し、トランス4aの1次側に電圧が入力された場合に制御部50aがスイッチング素子5をオン/オフ制御することにより、トランス4aの2次巻線S1に誘起される電圧を整流平滑してVoutから外部の負荷に出力する。
また、従来のスイッチング電源装置の補助電源回路30は本発明では削除され、代わりに交流電源からダイオード15、16、及び制御回路50aのStartUP端子から起動回路57aを介して制御回路50aのVcc端子にコンデンサ12が接続され、電力供給を保持する。なお、図1及び後述の各実施の形態を示す図において、図8における構成要素と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以て示し、重複した説明を省略する。
0aは、図9に示す従来のスイッチング電源装置の制御部50における反転回路52、起
動回路57に代えて、図2に示す起動回路57aを備えた構成を有する。
また、起動回路57aの入力端子であるStartUp端子とGND間には、抵抗R53とツェナーダイオードD51が直列接続され、ツェナーダイオードD51の両端にはFETQ51が並列接続されている。ここで、抵抗R53の他端とツェナーダイオードD51のカソード端子とFETQ51のドレイン端子が接続され、かつ、FETQ52のゲート端子が接続されている。FETQ51のゲート端子は、フリップフロップ回路FF51のQバー出力端子に接続されている。
起動回路57aの入力端子であるStartUp端子と制御回路50aの電源Vcc端子間には、抵抗R54とFETQ52とダイオードD52が直列接続され、StartUp端子に抵抗R54の一端が接続され、抵抗R54の他端にFETQ52のドレイン端子が接続され、FETQ52のソース端子にダイオードD52のアノード端子が接続され、ダイオードD52のカソード端子が制御回路50aの電源Vcc端子に接続されている。制御回路50aの電源Vcc端子には、ヒステリシスコンパレータ54の非反転端子が接続され、ヒステリシスコンパレータ54の反転端子とGND間には、基準電圧V52が接続されている。ヒステリシスコンパレータ54の出力端子は、フリップフロップ回路のリセット入力端子に接続されている。
ここで、基準電圧V51は基準電圧V52よりも低い値に設定され、基準電圧V52は制御回路の動作停止電圧よりもマージンを持って高く設定され、且つ制御回路の最大定格電圧よりも低く設定される。
まず、交流電源1により出力された正弦波電圧は、ブリッジ整流器2で整流され、コンデンサ3を通して、トランス4aの1次巻線Pを介してスイッチング素子5のドレイン端子に出力される。一方、起動回路57aには、交流電源1からダイオード15,16を介して整流された整流電圧がStartUp端子に入力される。ここで、起動回路57aの内部電源51が動作を開始していないので、FETQ51はオン動作せず、FETQ52が抵抗R53を介してゲート電圧が印加されてオン状態であるため、Vccの電圧が基準電圧V52を超えるまで抵抗R54、スイッチQ52、ダイオードD52を介して電流を制御回路の電源Vcc端子に接続されているコンデンサ12に供給して充電する。コンデンサ12の充電により、内部電源51が動作を開始し制御回路50aに電力の供給を開始する。
スイッチ素子であるFETQ52のオンは、ドレイン電圧がVcc電圧よりも低い時点からオンするので、特許文献2のトランジスタQ3のコレクタ電流で示されるようなピーク電流は流れず、かつ、入力電圧と出力電圧との差が一番少ないところからコンデンサ12へ充電できるので、FETQ52の損失を抑制することができる。
ここで、抵抗R53の他端とツェナーダイオードD51のカソード端子とFETQ51のドレイン端子が接続され、かつ、FETQ52のゲート端子が接続されている。FETQ51のゲート端子は、ワンショットタイマーTM51の出力端子に接続されている。
起動回路57bの入力端子であるStartUp端子と制御回路50bの電源Vcc端子間には、抵抗R54とFETQ52とダイオードD52が直列接続され、StartUp端子に抵抗R54の一端が接続され、抵抗R54の他端にFETQ52のドレイン端子が接続され、FETQ52のソース端子にダイオードD52のアノード端子が接続され、ダイオードD52のカソード端子が制御回路電源Vcc端子に接続されている。制御回路50bの電源Vcc端子には、ヒステリシスコンパレータ54の非反転端子が接続され、ヒステリシスコンパレータ54の反転端子とGND間には、基準電圧V52が接続されている。
ヒステリシスコンパレータ54の出力端子は、ワンショットタイマーTM51の入力端子に接続されている。
交流電源1の半波整流電圧が起動回路57bの入力端子であるStartUp端子に印加されると、Vccの電圧が基準電圧V52を超えるまで抵抗R54、スイッチQ52、ダイオードD52を介して電流を制御回路の電源Vcc端子に接続されているコンデンサ12に供給して充電する。コンデンサ12の充電により、図示しない内部電源51が動作を開始し制御回路50bに電力の供給を開始する。
スイッチ素子であるFETQ52のオンは、ドレイン電圧がVcc電圧よりも低い時点からオンするので、特許文献2のトランジスタQ3のコレクタ電流で示されるようなピーク電流は流れず、かつ、入力電圧と出力電圧との差が一番少ないところからコンデンサ12へ充電できるので、FETQ52の損失を抑制することができる。
2 ブリッジ整流器
3,10,12 コンデンサ
4,4a トランス
5 スイッチング素子
6 ダイオード
7 出力コンデンサ
8 エラーアンプ
9a,9b フォトカプラ
15,16,D52 ダイオード
30 補助電源回路
50,50a,50b 制御部
51 内部電源
52,INV51 反転回路
53 OR回路
54 ヒステリシスコンパレータ
55 BSTコンパレータ
56,FF51 フリップフロップ
57,57a,57b 起動回路
59 判定回路
60 定電流源
61 トランジスタ
62 FBコンパレータ
63 OCPコンパレータ
64 OR回路
65 AND回路
66 発振回路
67 反転回路
68,69 ドライブ回路
70,71 スイッチング素子
80 定電流源
81 スイッチ
D51 ツェナーダイオード
IC51 コンパレータ
Q51,Q52 FET
R51〜R54 抵抗
TM51 ワンショットタイマー
Claims (2)
- 交流電源と、
前記交流電源の交流電圧を整流する整流回路と、
少なくとも一次巻線と二次巻線とを有するトランスと、
前記整流回路の出力両端に接続され、前記トランスの一次巻線とスイッチング素子とか
らなる直列回路と、
前記トランスの二次巻線に発生する電圧を整流平滑して得られた直流電圧を負荷に供給
する整流平滑回路と、
前記スイッチング素子をオン/オフさせる制御回路と、
前記制御回路が前記スイッチング素子をオン/オフ制御することにより前記トランスの
2次巻線に誘起される電圧を整流平滑して負荷に出力するスイッチング電源装置であって
、
前記制御回路の電源回路は、前記交流電源の整流電圧が前記制御回路の電源電圧よりも
低い第1の電圧以下になったことを検出し、前記交流電源の整流電圧が略0Vから反転し
て、第1の電圧を超えて第2の電圧以上に上昇するまでの期間に前記交流電源を整流平滑
して得ることを特徴とするスイッチング電源装置。 - 交流電源と、
前記交流電源の交流電圧を整流する整流回路と、
少なくとも一次巻線と二次巻線とを有するトランスと、
前記整流回路の出力両端に接続され、前記トランスの一次巻線とスイッチング素子とか
らなる直列回路と、
前記トランスの二次巻線に発生する電圧を整流平滑して得られた直流電圧を負荷に供給
する整流平滑回路と、
前記スイッチング素子をオン/オフさせる制御回路と、
前記制御回路が前記スイッチング素子をオン/オフ制御することにより前記トランスの
2次巻線に誘起される電圧を整流平滑して負荷に出力するスイッチング電源装置であって
、
前記制御回路の電源回路は、前記交流電源を半波整流し、
前記交流電源の半波整流電圧が所定の電圧以上になった時点から交流電源の半周期より
も長く、1周期より短い所定の期間に信号を出力するタイマー回路を備え、
また、前記交流電源の整流電圧が略0Vから所定の電圧以上に上昇するまでの期間の間
に前記交流電源を整流平滑して供給され、かつ、前記タイマー回路からの信号が出力され
ている期間は制御回路の電源回路への前記交流電源からの半波整流平滑による供給がオフ
されることを特徴とするスイッチング電源装置。
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