JP5647909B2 - 水素生成装置および燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

水素生成装置および燃料電池システムの運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素生成装置および燃料電池システムの運転方法に関する。より詳しくは、水添脱硫器を備えた水素生成装置および燃料電池システムの運転方法に関する。
燃料電池に供給する水素を生成する方法としては、改質反応が一般的に用いられている。改質反応は、例えば原料となる都市ガスと水蒸気とをNi系やRu系の改質触媒を用いて600℃〜700℃程度の高温で反応させることにより、水素を主成分とした水素含有ガスを生成する。改質反応に必要な熱エネルギーは、一般に、燃料電池からの燃料オフガスをバーナで燃焼させることにより得られる。
通常、水素生成装置に供給する原料ガスは硫黄化合物を含む。具体的には、都市ガス(市街地において、ガス会社のガス供給基地から地下のガス管等を通じて家庭等に供給されるガス)やLPガス中には、原料由来の硫黄分のほか、漏洩検知のための付臭剤として、サルファイド類、メルカプタン類等の硫黄化合物が添加される。
上記硫黄化合物を除去する方法の一つとして、ゼオライト等の吸着剤を用い、常温で硫黄化合物を吸着除去する常温脱硫方式が挙げられる。また、硫黄化合物を除去する他の方法として、水添脱硫方式がある。水添脱硫方式では、原料ガス中に含まれる硫黄化合物を、水添触媒を用いて300℃〜400℃程度で水添反応により硫化水素へと変化させた後、吸着触媒を用いて200℃〜350℃程度で前記硫化水素を吸着することで、原料ガス中の硫黄分を取り除く。このように、水添脱硫方式では、常温よりも高い温度で反応が進行するため、水添脱硫器を加熱するための構成が必要になる。具体的には、水添脱硫器を加熱するヒータを外部に設けたり(例えば、特許文献1参照)、高温の水素生成器からの伝熱が可能なように水素生成器と水添脱硫器とを一体化する等の構成が検討されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2009−249203号公報 特開2010−058995号公報
ここで、上記水添脱硫器が寿命を迎えると、水添脱硫器を交換する必要があるが、上述の通り水添脱硫器を加熱するための構成により、水添脱硫器を交換する際の作業が煩雑になる。
本発明はかかる課題に対応するものであり、その目的の一つは、水添脱硫器が寿命を迎えても、水添脱硫器の交換を回避しつつ、脱硫された原料を供給することが可能な水素生成装置および燃料電池システムの運転方法を提供することを目的とする。
すなわち上記課題を解決するために、本発明の水素生成装置の運転方法は、水素ガスと硫黄化合物とを反応させることにより原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器と、原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する改質器を有する水素生成器と、を備える水素生成装置の運転方法であって、前記水添脱硫器が寿命を迎える前は、水素利用機器へ前記水素含有ガスを供給している時に、前記改質器が、前記水添脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、前記水添脱硫器が寿命を迎えた後は、前記水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時に、前記改質器が、原料ガス中の硫黄化合物を常温で除去する常温脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する。
また本発明の燃料電池システムの運転方法は、水素ガスと硫黄化合物とを反応させることにより原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器と、原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する改質器を有する水素生成器と、水素生成器から供給される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える燃料電池システムの運転方法であって、水添脱硫器が寿命を迎える前は、発電運転時に、改質器が、水添脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、水添脱硫器が寿命を迎えた後は、発電運転時に、改質器が、原料ガス中の硫黄化合物を常温で除去する常温脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する。
本発明の水素生成装置および燃料電池システムの運転方法によれば、水添脱硫器が寿命を迎えても、水添脱硫器の交換を回避しつつ、脱硫された原料を供給することができる。
図1は、第1実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎える前における概略構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎えた後における装置構成の一例を示すブロック図である。 図3は、第2実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎える前における概略構成の一例を示すブロック図である。 図4は、第2実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎えた後における概略構成の一例を示すブロック図である。 図5は、第3実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎える前における概略構成の一例を示すブロック図である。 図6は、第3実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎えた後における装置構成の一例を示すブロック図である。 図7は、第4実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図8は、第1実施形態にかかる水素生成装置において、水添脱硫器の寿命が到来したか否かの判定に基づいて常温脱硫器を新設あるいは交換する運転方法の一例を示すフローチャートである。 図9は、第1実施形態にかかる水素生成装置において、水添脱硫器の寿命が到来したか否かの判定に基づいて起動シークエンスを切替える運転方法の一例を示すフローチャートである。 図10は、第2実施形態の第1変形例にかかる水素生成装置において、水添脱硫器の寿命が到来したか否かの判定に基づいて起動シークエンスを切替える運転方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる水素生成装置の運転方法は、水素ガスと硫黄化合物とを反応させることにより原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器と、原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する改質器を有する水素生成器と、を備える水素生成装置の運転方法であって、水添脱硫器が寿命を迎える前は、水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時に、改質器が、水添脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、水添脱硫器が寿命を迎えた後は、水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時に、改質器が、原料ガス中の硫黄化合物を常温で除去する常温脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する。
かかる構成では、水添脱硫器が寿命を迎えても、水添脱硫器の交換を回避しつつ、脱硫された原料を供給することができる。
「寿命を迎える前」とは、水添脱硫器により除去された硫黄化合物の総量が、予め設定された上限量を超える前の状態を言う。
「寿命を迎えた後」とは、水添脱硫器により除去された硫黄化合物の総量が、上記上限量を超えた後の状態を言う。
なお、上記上限量は、水添脱硫器が破過する以前の除去量として設定される。
また、水添脱硫器による硫黄化合物の除去量の検知方法は、可能であればいずれの方法であっても構わない。例えば、改質器への原料ガスの累積供給量、水素生成装置の起動停止回数等に例示される上記除去量と相関するパラメータを用いて上記除去量を間接的に検知する方法を採用しても構わない。
第1実施形態にかかる水素生成装置の運転方法は、水添脱硫器が寿命を迎えた後に常温脱硫器を付加してもよい。
かかる構成では、常温脱硫器の付加作業は必要になるが、常温脱硫器は加熱を必要としないので、水添脱硫器の交換時における加熱構成に関わる作業の煩雑さが不要となる。従って、水添脱硫器が寿命を迎えた場合、水添脱硫器を交換する場合に比べ、作業の煩雑さを低減しつつ、脱硫された原料を改質器に供給することができる。
第1実施形態にかかる水素生成装置の運転方法は、水素生成装置が、水添脱硫器に供給される原料ガスに改質器より排出される水素含有ガスを添加するためのリターン経路と、リターン経路を開閉する開閉弁とを備え、水添脱硫器が寿命を迎える前に水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時は、開閉弁を開放し、水添脱硫器が寿命を迎えた後に水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時は、開閉弁を閉止してもよい。
水添脱硫器が寿命を迎えた後は、硫化水素が化学吸着した触媒量が多いため、リターン経路を介して水添脱硫器に水素が供給されると、化学吸着反応の逆反応が進行して、生成した硫化水素が改質器に流入してしまう可能性がある。かかる構成では、水添脱硫器が寿命を迎えた後に、水添脱硫器に水素が供給されないので、上記硫化水素の改質器への流入が抑制される。
[装置構成]
図1は、第1実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎える前における概略構成の一例を示すブロック図である。図2は、第1実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎えた後における装置構成の一例を示すブロック図である。
図1、2に示すように、本実施形態の水素生成装置100は、原料ガスを供給する原料供給器1と、原料供給器1から供給される原料ガス中の硫黄化合物(硫黄成分)を水素ガスと反応させることにより原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器20と、水添脱硫器20から供給される原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する水素生成器2と、燃焼熱によって水素生成器2を加熱する燃焼器50と、制御器70とを備えている。硫黄化合物としては、サルファイド類、メルカプタン類等の付臭剤や、硫化水素等が例示される。
水添脱硫器20は、水添脱硫機能及び吸着脱硫機能を有する脱硫触媒を備えている。例えば、特開2003-17109に例示されるようなCu、Zn、Ni、及び/またはFeを含有する水添吸着脱硫剤を備える。
原料供給器1は、第1経路12を介して、原料ガス供給源と接続される。原料供給器1は、例えば、昇圧器及び流量調整弁の少なくともいずれか一方により構成される。原料ガスは、炭化水素および硫黄化合物を含んでいれば、いずれのタイプであってもよく、例えば、都市ガス、天然ガス、またはLPG等が採用される。原料ガス供給源は、原料ガスインフラ、原料ガスが充填されたボンベ等が例示される。
水添脱硫器20は、第1経路12を介して原料供給器1と接続されると共に、第1経路12を介して水素生成器2と接続される。水素生成器2は第4経路13を介して水素利用機器40と接続される。水素利用機器40から排出されるガス(オフガス)は、燃焼器50へと供給されて燃焼される。リターン経路14は、第4経路13と原料供給器1の上流側の第1経路12とを接続する。リターン経路14は、水添脱硫器20に供給される原料ガスに改質器30より排出される水素含有ガスを添加する。
水素生成器2は、内部に改質器30を備えている。改質器30は第1経路12および第4経路13と接続されている。改質器30は内部に、原料ガスから水素含有ガスを生成する改質反応を触媒する改質触媒を備えている。改質反応は、いずれの改質反応であってもよく、水蒸気改質反応、オートサーマル反応、及び部分改質反応等が例示される。なお、図1には示されていないが、上記各改質反応において、上記原料ガス以外に必要な反応原料を供給する機器が適宜設けられる。例えば、水蒸気改質反応であれば、蒸発器と、蒸発器に水を供給する水供給器が設けられる。
リターン経路14が合流する部位の上流側の第1経路12には第1弁5が設けられているが、例示であって、第1経路12上であればいずれの箇所であっても構わない。リターン経路14には第4弁7が設けられている。第1弁5と第4弁7は、例えば電磁式の開閉弁からなる。
制御器70は、制御機能を有するものであればよく、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、MPU、CPUが例示される。記憶部としては、メモリーが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
制御器70は、第1経路12に設けられた流量検出器(図示せず)の検出した原料ガスの流量を積算して記憶すると共に、水添脱硫器20の容量と比較することで、後述するように、水添脱硫器20が寿命を迎えたか否かを判定する。
図2は、第1実施形態にかかる水素生成装置100の、水添脱硫器が寿命を迎えた後における概略構成の一例を示すブロック図である。図2の水素生成装置100は、図1の水素生成装置100において、第1経路12とリターン経路14との合流部分より上流側かつ第1弁5の下流側の第1経路12に第2常温脱硫器17が配設された状態である。
第2常温脱硫器17(水添脱硫器の寿命経過後に付加される常温脱硫器)は、その内部にゼオライト等の吸着剤を備えている。原料ガスが、第2常温脱硫器17の内部を通流すると、常温での吸着反応によって原料ガス中の硫黄化合物が除去される。
[運転方法]
以下、本実施の形態の水素生成装置の上記運転方法の具体例について詳述する。なお、以下の運転方法は、制御器70により実行される。
図8は、第1実施形態にかかる水素生成装置において、水添脱硫器の寿命が到来したか否かの判定に基づいて常温脱硫器を新設あるいは交換する運転方法の一例を示すフローチャートである。
判定プログラムが起動され(スタート)、水素生成装置100の運転が停止されると(ステップS11)、制御器70は、水添脱硫器20を通過した原料ガスの体積の積算値と、予め設定されている原料ガス中の硫黄化合物濃度とを用いて、水添脱硫器20により除去された硫黄化合物の総量を演算する(例えば、[除去された硫黄化合物の総量]=[通過ガス総量]×[原料ガス中の硫黄化合物濃度]とする)。制御器70は、該総量が水添脱硫器20の容量(水添脱硫器20が除去可能な硫黄化合物の総量)を超えているか否かに基づいて、水添脱硫器20が寿命に達しているか否かの判定を行う(ステップS12)。総量や容量は、例えば、硫黄原子のモル数に換算して比較判定することができる(以下、他の実施形態や変形例においても同様である)。
判定結果がNoの場合には、水素生成装置100は待機状態(起動指令が発生すれば直ちに起動処理が開始される状態)に移行し(ステップS13)、判定プログラムが終了する(エンド)。
判定結果がYesの場合には、水素生成装置100は起動不許可状態(起動指令が発生しても起動処理が開始されない状態)に移行し(ステップS14)、メンテナンスが報知される(ステップS15)。使用者は、報知を受けて常温脱硫器を新設するか、交換する(ステップS16)。第1実施形態では、当初に常温脱硫器が設けられていないため、第1経路12とリターン経路14との合流部分より上流側かつ第1弁5の下流側の第1経路12に第2常温脱硫器17が新設(付加)される。
次に、操作者がリセットボタンを押すことでリセット信号が発生し(ステップS17)、水素生成装置100は待機状態に移行し(ステップS18)、判定プログラムが終了する(エンド)。
図9は、第1実施形態にかかる水素生成装置における運転方法の一例を示すフローチャートである。
水素生成装置100の起動が開始されると(スタート)、制御器70は、水添脱硫器20の寿命が到来しているか否かの判定を行う(ステップS21)。判定方法は図8のステップS12と同様であるので説明を省略する。
ステップS21の判定結果がYesの場合には、水素生成装置100には第2常温脱硫器17が新設されており、図2の状態にある。第1弁5が開放されることで第1経路12が開放され、第4弁7が閉止されることでリターン経路14が閉止される(ステップS26)。原料供給器1の動作に伴い、第1経路12を流れる原料ガスは第2常温脱硫器17を通じて脱硫され、水添脱硫器20を通過して水素生成器2へと供給される。脱硫は第2常温脱硫器17により行われるため、水添脱硫器20が寿命を迎えていても、水素生成器2へ硫黄化合物が流入することは抑制される。水素生成器2で水素含有ガスの生成を開始しても、第4経路13上に設けられた弁(図示せず)を閉止することにより、水素利用機器40へのガス供給が停止されている。水素生成器2から排出されたガスは図示されない経路を経由して燃焼器50で燃焼され、改質器30が加熱される。
改質器30の温度が上昇し、原料ガスから水素利用機器40への供給に適した水素含有ガスが安定して生成されるようになると、第4経路13上に設けられた弁(図示せず)を開放することにより水素利用機器40へのガス供給が開始される(ステップS27)。
上記運転方法では、水添脱硫器20が寿命を迎えると、水素生成器2で水素含有ガスを生成している時に、第4弁7を閉止するよう構成されている。水添脱硫器が寿命を迎えた後に、水添脱硫器に水素が供給されると、化学吸着反応の逆反応が進行して、生成した硫化水素が改質器に流入してしまう可能性があるが、この方法により、これが抑制される。なお、上記方法に限定されるものではなく、水添脱硫器20が寿命を迎えた後も、水素生成器2で水素含有ガスを生成している時に、第4弁7を閉止しないよう構成してもよい。
ステップS21の判定結果がNoの場合には、水素生成装置100には第2常温脱硫器17が新設されておらず、図1の状態にある。第1弁5が閉止されることで第1経路12が閉止され、第4弁7が閉止されることでリターン経路14が閉止される(ステップS22)。原料ガスは水添脱硫器20及び水素生成器2に供給されず、水添脱硫器20は図示されないヒーターにより加熱される。
次に、水添脱硫器の使用準備が完了したか否かの判定が行われる(ステップS23)。水添脱硫器20が使用可能な温度(例えば、200℃〜400℃)に到達すると、ステップS23の判定結果はYesとなり、第1弁5が開放されることで第1経路12が開放されると共に、第4弁7が開放されることでリターン経路14が開放される(ステップS24)。その後、原料供給器1の動作に伴い、改質器30に供給された原料ガスから水素生成器2で水素含有ガスが生成するとともに、水素生成器2から排出された水素含有ガスが、リターン経路14を介して水添脱硫器20へと供給され、水添脱硫器20における原料ガスの脱硫が開始される。
その後、上記ステップS26からS27までの動作と同様に、水素生成器2で水素含有ガスの生成を開始した後も、水素生成器2から排出されたガスは図示されない経路を経由して燃焼器50で燃焼され、改質器30が加熱されるが、改質器30の温度が上昇し、原料ガスから水素利用機器40への供給に適した水素含有ガスが安定して生成されるようになると、水素利用機器40へのガス供給が開始される(ステップS25)。
なお、上記運転方法においては、水添脱硫器20における水添脱硫を開始した後に、水素利用機器40への水素含有ガスの供給を開始する形態を採用しているが、本形態に限定されるものではなく、水素利用機器40への水素含有ガスの供給を開始した後に、水添脱硫器20における水添脱硫を開始する形態を採用しても構わない。
以上の運転方法によれば、水添脱硫器が寿命に到達した場合においても、水添脱硫器の交換を回避しつつ、脱硫された原料を供給し続けることができる。
[変形例1]
第1実施形態の変形例にかかる燃料電池システムの運転方法は、水素ガスと硫黄化合物とを反応させることにより原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器と、原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する改質器を有する水素生成器と、水素生成器から供給される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える燃料電池システムの運転方法であって、水添脱硫器が寿命を迎える前は、発電運転時に、改質器が、水添脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、水添脱硫器が寿命を迎えた後は、発電運転時に、改質器が、原料ガス中の硫黄化合物を常温で除去する常温脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する。
かかる構成では、水添脱硫器が寿命に到達しても、水添脱硫器の交換を回避しつつ、脱硫された原料を用いて発電をすることができる。
本変形例の燃料電池システムは、上記特徴以外は、実施の形態1の水素生成装置と同様に構成されていてもよい。
次に、本変形例の燃料電池システムについて説明する。
本変形例の燃料電池システムは、実施の形態1の水素生成装置及び水素利用機器40として燃料電池を備える。燃料電池は、いずれの種類の燃料電池でもよく、固体高分子形燃料電池、りん酸形燃料電池及び固体酸化物形燃料電池等が例示される。
本変形例の燃料電池システムにおける水素生成装置は、上記実施の形態1の水素生成装置と同様に動作するので、その詳細な説明は省略する。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎える前における概略構成の一例を示すブロック図である。第2実施形態の水素生成装置200は、第1弁5の上流側の第1経路12と、第1弁5の下流側の第1経路12とを接続する第2経路11が設けられ、第2経路11に第1常温脱硫器10が設けられていると共に、第1常温脱硫器10の上流側の第2経路11に第2弁4が、第1常温脱硫器10の下流側の第2経路11に第3弁6が設けられている点を除けば、第1実施形態の水素生成装置100(図1)と同様の構成を有している。よって、図1と図3とで共通する要素については同一の名称および符号を付して説明を省略する。
第1常温脱硫器10は、その内部にゼオライト等の吸着剤を備えている。原料ガスが、第1常温脱硫器10の内部を通流すると、常温での吸着反応によって原料ガス中の硫黄化合物が除去される。従って、水素生成装置200の運転時において、水添脱硫器20が使用可能な温度に加熱され、水添脱硫器20の使用が開始されるまでは、第1常温脱硫器10が使用される。
図4は、第2実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎えた後における概略構成の一例を示すブロック図である。図4の水素生成装置200は、図3の水素生成装置200において、第2経路11の分岐する部位と第2経路11と合流する部位との間の第1経路12に第2常温脱硫器17が配設された状態である。なお、図4において、第1弁5は、第2常温脱硫器17の下流に設けられているが、例示であって、第2常温脱硫器17の上流であっても構わない。第2常温脱硫器17については上述した通りであるので説明を省略する。
本実施形態における水素生成装置200は、水添脱硫器20が寿命を迎える前は、水素生成器2が水素含有ガスを生成している時に、改質器30が、水添脱硫器20を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、水素生成器2が水素含有ガスを生成している時に、改質器30が、原料ガス中の硫黄化合物を常温で除去する第2常温脱硫器17を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する。以下、上記運転方法の具体例について詳述する。なお、以下の運転方法は、制御器70により実行される。
本実施形態の水素生成装置における、水添脱硫器の寿命が到来したか否かを判定して常温脱硫器を新設あるいは交換する運転方法は、図8のステップS16において、第2常温脱硫器17が新設される部位が、第1弁5の上流側でありかつ第2経路11の分岐する部位の下流側の第1経路12である他は、水素生成装置100について図8を用いて説明したものと同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
本実施形態の水素生成装置200における運転方法では、図9において、ステップS22でさらに第2弁4と第3弁6とを開放することにより第2経路11を開放する。これにより、水添脱硫器20の使用を開始するまでは第1常温脱硫器10により脱硫が行われる。ステップS24では、さらに、第2弁4と第3弁6とを閉止することにより第2経路11を閉止する。これにより、水添脱硫器20の使用が開始された後は第1常温脱硫器10による脱硫は中止される。ステップS26では、さらに第2弁4と第3弁6とを閉止することにより第2経路11を閉止する。これにより、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は第2常温脱硫器17により脱硫が行われる。本実施形態の水素生成装置200の運転方法は、上記3点を除けば、実施の形態1の水素生成装置100において、図9を用いて説明した運転方法と同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
なお、図9に示す上記運転方法においては、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、第1常温脱硫器10を使用していないが、第1常温脱硫器10を起動時の少なくとも一部の期間において使用する形態を採用しても構わない。例えば、水添脱硫器20が寿命を迎える前の起動時に第1常温脱硫器10を使用していた期間と同じ起動時の期間において第1常温脱硫器10を使用する形態を採用しても構わない。
上記運転方法において、第1弁5と第2弁4及び第3弁6とが、原料ガスが流れる経路を第1経路12と第2経路11との間で切り替える切替器として機能しているが、切替器は、第1弁5と、第2経路11上の第2弁4及び第3弁6のいずれか一方のみとで構成しても構わない。
上記運転方法では、水添脱硫器20が寿命を迎えた後、図4に示すように第2経路11の分岐する部位と第2経路11と合流する部位との間の第1経路12に第2常温脱硫器17を新設しているが、本実施形態の水素生成装置の運転方法として、第1常温脱硫器10と第2常温脱硫器17とを交換し、第2常温脱硫器17を用いて原料ガス中の硫黄化合物を除去する形態を採用しても構わない。
本実施形態の水素生成装置では、水添脱硫器20が寿命を迎える前は、水添脱硫器20の使用を開始するまでは、第1常温脱硫器10による脱硫が行われ、その後、水添脱硫器20が使用可能な温度になると、水添脱硫器20による脱硫が行われる。また、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、水添脱硫器20の使用に代えて、第2常温脱硫器17により脱硫が行われる。なお、第2常温脱硫器17は、水添脱硫器20が寿命を迎える前に水添脱硫器20が使用されていた期間の、少なくとも一部において使用される。
本実施形態の水素生成装置においても、第1実施形態の水素生成装置と同様の効果が得られる。
[第1変形例]
本実施形態にかかる水素生成装置の運転方法では、常温脱硫器が、水添脱硫器が寿命を迎える前に設けられており、起動時及び停止時の少なくともいずれか一方において、常温脱硫器を通過した原料ガスを改質器に供給する。
かかる構成では、水添脱硫器が寿命を迎えた後は、起動時及び停止時の少なくともいずれか一方において、使用していた常温脱硫が、水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時においても利用される。従って、常温脱硫器の付加作業も不要となるので、作業の煩雑さがより低減され好ましい。
次に、本変形例の水素生成装置の詳細について説明する。
第2実施形態の第1変形例は、図3における第1常温脱硫器10の容量が十分に大きく、水添脱硫器20が寿命を迎えた場合に、水添脱硫器20の代わりに第1常温脱硫器10を用いるものである。第1変形例の水素生成装置の装置構成は、第1常温脱硫器10の容量が大きいことを除けば、図3の水素生成装置200と同様とすることができるので、詳細な説明を省略する。また、第1経路12と第2経路11とを切替える切替器を構成する弁についても、実施の形態2と同様に、図3の形態に限定されるものではなく、第1弁5と、第2経路11上の第2弁4及び第3弁6のいずれか一方のみとで構成しても構わない。
本変形例における水素生成装置は、水添脱硫器20が寿命を迎える前は、水素生成器2が水素含有ガスを生成している時に、改質器30が、水添脱硫器20を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、水素生成器2が水素含有ガスを生成している時に、改質器30が、常温で原料ガス中の硫黄化合物を除去する第1常温脱硫器10を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する。以下、上記運転方法の具体例について詳述する。以下の運転方法は、制御器70により実行される。
本変形例では第2常温脱硫器17を新設せず、第1常温脱硫器10の交換も行わないため、図8に示したような水添脱硫器の寿命が到来したか否かを判定して常温脱硫器を新設あるいは交換する運転方法は実行しなくてもよい。
第1常温脱硫器10は水添脱硫器20が寿命を迎える前に設けられており、水添脱硫器20の使用が開始されるまでは、第1常温脱硫器10を通過した原料ガスが改質器30に供給される。
図10は、第2実施形態の第1変形例にかかる水素生成装置における運転方法の一例を示すフローチャートである。
水素生成装置200の起動が開始されると(スタート)、制御器70は、水添脱硫器20の寿命が到来しているか否かの判定を行う(ステップS31)。判定方法は図8のステップS12と同様であるので説明を省略する。
ステップS31の判定結果がYesの場合には、第1弁5が閉止され、第2弁4および第3弁6が開放されることで第2経路11が開放され、第4弁7が閉止されることでリターン経路14が閉止される(ステップS36)。
原料供給器1の動作に伴い、第2経路11を流れる原料ガスは第1常温脱硫器10を通じて脱硫され、水添脱硫器20を通過して水素生成器2へと供給される。脱硫は第1常温脱硫器10により行われるため、水添脱硫器20が寿命を迎えていても、水素生成器2へ硫黄化合物が流入することは抑制される。
その後、起動時には、第4経路13上に設けられた弁(図示せず)を閉止することにより、水素利用機器40へのガス供給が停止されている。水素生成器2から排出されたガスは図示されない経路を経由して燃焼器50で燃焼され、改質器30が加熱される。
改質器30の温度が上昇し、原料ガスから水素利用機器40への供給に適した水素含有ガスが安定して生成されるようになると、第4経路13上に設けられた弁(図示せず)を開放することにより水素利用機器40へのガス供給が開始される(ステップS37)。
ステップS31の判定結果がNoの場合には、第1弁5が閉止されることで第2経路11が第1経路12から分岐する点と第2経路11が第1経路12に合流する点との間の第1経路12が閉止され、第2弁4および第3弁6が開放されることで第2経路11が開放され、第4弁7が閉止されることでリターン経路14が閉止される(ステップS32)。
原料供給器1の動作に伴い、第2経路11を流れる原料ガスは水添脱硫器20を経由して水素生成器2に供給される。リターン経路14が閉止されるため、水素生成器2から排出されたガスは水添脱硫器20に供給されない。水添脱硫器20は図示されないヒーターにより加熱されてもよい。
次に、水添脱硫器の使用準備が完了したか否かの判定が行われる(ステップS33)。水添脱硫器20が使用可能な温度(例えば、200℃〜400℃)に到達すると、ステップS33の判定結果はYesとなり、第1弁5が開放されることで第1経路12が開放され、第2弁4および第3弁6が閉止されることで第2経路11が閉止されると共に、第4弁7が開放されることでリターン経路14が開放される(ステップS34)。水素含有ガスが水添脱硫器20へと供給され、水添脱硫器20における原料ガスの脱硫が開始される。
その後、上記ステップS36からS37と同様に、水素生成器2で水素含有ガスの生成を開始した後も、水素生成器2から排出されたガスは図示されない経路を経由して燃焼器50で燃焼され、改質器30が加熱される。
改質器30の温度が上昇し、原料ガスから水素利用機器40への供給に適した水素含有ガスが安定して生成されるようになると、水素利用機器40へのガス供給が開始される(ステップS35)。
本変形例では、水添脱硫器20が寿命を迎える前は、水添脱硫器20の使用を開始するまでの期間においては第1常温脱硫器10による脱硫が行われ、その後、水添脱硫器20が使用可能な温度になった後の期間においては、水添脱硫器20による脱硫が行われる。また、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、第1常温脱硫器10により脱硫が行われる。
[第2変形例]
第1変形例において第1常温脱硫器10の容量が十分でない場合には、制御器70が、第1常温脱硫器10を通過した原料ガスの体積の積算値と、予め設定されている原料ガス中の硫黄化合物濃度とを用いて、第1常温脱硫器10により除去された硫黄化合物の総量を演算し(例えば、[除去された硫黄化合物の総量]=[通過ガス総量]×[原料ガス中の硫黄化合物濃度]とする)、該総量が第1常温脱硫器10の容量を超えているか否かに基づいて、第1常温脱硫器10が寿命を迎えているか否かの判定を行ってもよい(例えば、[除去された硫黄化合物の総量]≧[第1常温脱硫器10の容量よりも小さい所定の閾値]となれば寿命を迎えていると判定する)。第1常温脱硫器10が寿命を迎えた場合には、第1常温脱硫器10の交換(メンテナンス)を報知(画面などの出力装置に出力)してもよい。
[第3変形例]
水添脱硫器20が寿命を迎えた場合に、図4および図8のように第2常温脱硫器17を新設する場合において、第2常温脱硫器17が新設されるまでの間、第1常温脱硫器10を用いて脱硫を行ってもよい。この場合には、第2常温脱硫器17が新設されるまでは図10のステップS36〜S37に例示されたシークエンスで起動が実行され、第2常温脱硫器17が新設された後は図9のステップS26〜S27に例示されたシークエンスで起動が実行されることとしうる。なおこの場合にはステップS26において第2経路は閉止される。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎える前における概略構成の一例を示すブロック図である。図6は、第3実施形態にかかる水素生成装置の、水添脱硫器が寿命を迎えた後における装置構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態の水素生成装置300は、水素生成装置200において、リターン経路14と第1経路12との合流点を第2経路11が第1経路12から分岐する点よりも上流側とすると共に、第3弁6の下流側の第2経路11を、水添脱硫器20の下流側の第1経路12に接続したものである。その他の構成要素については第2実施形態の水素生成装置200と同様とすることができるので、詳細な説明を省略する。
本実施形態における水素生成装置は、水添脱硫器20が寿命を迎える前は、水素生成器2が水素含有ガスを生成している時に、改質器30が、水添脱硫器20を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、水素生成器2が水素含有ガスを生成している時に、改質器30が、常温で原料ガス中の硫黄化合物を除去する第2常温脱硫器17を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する。以下、上記運転方法の具体例について詳述する。
本実施形態の水素生成装置における、水添脱硫器20が寿命を迎えたか否かを判定して常温脱硫器を新設あるいは交換する運転方法は、図8のステップS16において、第2常温脱硫器17が新設される部位が、第2経路11の分岐する部位と第2経路11と合流する部位との間の第1経路12である他は、水素生成装置100について図8を用いて説明したものと同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。なお、図5において、水添脱硫器20は、第2経路11と第1経路12とが合流する部位と第1弁5との間に設けられているが、例示であって、第2経路11の分岐する部位と第2経路11と合流する部位との間の第1経路12であれば、いずれの箇所であっても構わない。
本実施形態の水素生成装置における、水添脱硫器が寿命を迎えたか否かの判定に基づいて起動シークエンスを切替える運転方法は、図9において、ステップS22でさらに第2弁4と第3弁6とを開放することにより第2経路を開放する。これにより、水添脱硫器20の使用を開始するまでは第1常温脱硫器10により脱硫が行われる。ステップS24でさらに第2弁4と第3弁6とを閉止することにより第2経路を閉止する。これにより、水添脱硫器20の使用を開始した後は第1常温脱硫器10による脱硫は中止される。ステップS26でさらに第2弁4と第3弁6とを閉止することにより第2経路を閉止する。これにより、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は第1常温脱硫器10ではなく第2常温脱硫器17により脱硫が行われる。本実施形態の水素生成装置300の運転方法は、上記3点を除けば、水素生成装置100について図9を用いて説明したものと同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
なお、図9に示す上記運転方法においては、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、第1常温脱硫器10を使用していないが、第2実施形態と同様に、第1常温脱硫器10を起動時の少なくとも一部の期間において使用する形態を採用しても構わない。
上記運転方法において、第1弁5と第2弁4及び第3弁6とが、原料ガスが流れる経路を第1経路12と第2経路11との間で切り替える切替器として機能しているが、切替器は、第1弁5と、第2経路11上の第2弁4及び第3弁6のいずれか一方のみとで構成しても構わない。
上記運転方法では、水添脱硫器20が寿命を迎えた後、図4に示すように第2経路11の分岐する部位と第2経路11と合流する部位との間の第1経路12に第2常温脱硫器17を新設しているが、第2実施形態と同様に、第1常温脱硫器10を第2常温脱硫器17で置換し、第2常温脱硫器17を用いて原料ガス中の硫黄化合物を除去しても構わない。
本実施形態では、水添脱硫器20が寿命を迎える前は、水添脱硫器20の使用を開始するまでは第1常温脱硫器10による脱硫が行われ、その後、水添脱硫器20が使用可能な温度になると、水添脱硫器20による脱硫が行われる。また、水添脱硫器20が寿命を迎えた後は、水添脱硫器20の使用に代えて、第2常温脱硫器17により脱硫が行われる。なお、第2常温脱硫器17は、水添脱硫器20が寿命を迎える前に水添脱硫器20が使用されていた期間の少なくとも一部において使用される。
本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態においても、第2実施形態と同様の変形例が可能である。すなわち、水添脱硫器の寿命経過後は寿命経過前に使用していた常温脱硫器を水添脱硫器に代えて使用してもよい(第2実施形態の第1変形例)。水添脱硫器寿命経過後は寿命経過前に使用していた常温脱硫器を水添脱硫器に代えて使用し、この常温脱硫器の寿命経過後は新たな常温脱硫器に交換してもよい(第2実施形態の第2変形例)。水添脱硫器寿命経過後は新たな常温脱硫器を付加することとし、新たな常温脱硫器が付加されるまでは既設の常温脱硫器を水添脱硫器に代えて使用してもよい(第2実施形態の第3変形例)。
(第4実施形態)
本実施形態にかかる水素生成装置の運転方法では、常温脱硫器は、水添脱硫器が寿命を迎える前に設けられており、水添脱硫器は断熱材の内部に設けられ、常温脱硫器は、断熱材の外部に設けられている。
水添脱硫器を交換すると、断熱材を剥がす作業等が必要になるが、かかる構成では、水添脱硫器の寿命を迎えても、そのような作業を必要とせず、脱硫された原料を改質器に供給することができる。
本実施形態にかかる水素生成装置の運転方法では、水素生成器と水添脱硫器とは一体に構成されており、水素生成器と常温脱硫器とは一体に構成されていない。
かかる構成では、水添脱硫器を交換すると、水添脱硫器を水素生成器から切り離す作業等が必要になるが、かかる構成では、水添脱硫器の寿命を迎えても、そのような作業を必要とせず、脱硫された原料を改質器に供給することができる。
なお、「一体に構成される」とは、熱伝導可能な態様で一体的に構成されていることをいう。
次に、第4実施形態における水素生成装置の詳細について説明する。
図7は、第4実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態の水素生成装置400は、水素生成器2と水添脱硫器20とが一体に構成されている点で水素生成装置100と異なっている。水素生成器2と第1常温脱硫器10あるいは新設される第2常温脱硫器17とは一体に構成されていない。
さらに、水素生成装置400は、水添脱硫器20が断熱材60により覆われている点で水素生成装置100と異なっている。断熱材60は、図7に示すように、水素生成器2と水添脱硫器20と燃焼器50とを共に覆うのが好ましい。
水素生成装置400の運転方法は、第2実施形態と同様とすることができるので、詳細な説明を省略する。
本実施形態においても、第3実施形態および、第2実施形態の変形例のいずれかのような変形が可能である。すなわち、水添脱硫器の寿命経過後は寿命経過前に使用していた常温脱硫器を水添脱硫器に代えて使用してもよい(第2実施形態の第1変形例)。水添脱硫器寿命経過後は寿命経過前に使用していた常温脱硫器を水添脱硫器に代えて使用し、この常温脱硫器の寿命経過後は新たな常温脱硫器に交換してもよい(第2実施形態の第2変形例)。水添脱硫器の寿命経過後は新たな常温脱硫器を付加することとし、新たな常温脱硫器が付加されるまでは既設の常温脱硫器を水添脱硫器に代えて使用してもよい(第2実施形態の第3変形例)。原料ガスが常温脱硫器と水添脱硫器とを択一的に通過してもよい(第3実施形態)。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の水素生成装置および燃料電池システムの運転方法は、水添脱硫器が寿命に到達した場合においても、水添脱硫器の交換を回避しつつ、脱硫された原料を供給し続けられる水素生成装置および燃料電池システムの運転方法として有用である。
1 原料供給器
2 水素生成器
4 第2弁
5 第1弁
6 第3弁
7 第4弁
10 第1常温脱硫器
11 第2経路
12 第1経路
13 第4経路
14 リターン経路
17 第2常温脱硫器
19 第5経路
20 水添脱硫器
30 改質器
40 水素利用機器
50 燃焼器
60 断熱材
70 制御器
100 水素生成装置
200 水素生成装置
300 水素生成装置
400 水素生成装置

Claims (7)

  1. 水素ガスと硫黄化合物とを反応させることにより原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器と、原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する改質器を有する水素生成器と、を備える水素生成装置の運転方法であって、
    前記水添脱硫器が寿命を迎える前は、水素利用機器へ前記水素含有ガスを供給している時に、前記水添脱硫器に水素含有ガスを供給することで、前記水添脱硫器によって原料ガス中の硫黄化合物を除去し、前記改質器が、前記水添脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、
    前記水添脱硫器が寿命を迎えた後は、前記水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時に、前記水添脱硫器に水素含有ガスを供給せず、前記改質器が、原料ガス中の硫黄化合物を常温で除去する常温脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する、水素生成装置の運転方法。
  2. 前記常温脱硫器は、前記水添脱硫器が寿命を迎える前に設けられており、
    前記水添脱硫器は断熱材の内部に設けられ、前記常温脱硫器は、前記断熱材の外部に設けられている、請求項1に記載の水素生成装置の運転方法。
  3. 前記水素生成器と前記水添脱硫器とは一体に構成されており、前記水素生成器と前記常温脱硫器とは一体に構成されていない、請求項1または2に記載の水素生成装置の運転方法。
  4. 前記水添脱硫器が寿命を迎えた後に前記常温脱硫器を付加する、請求項1−3のいずれかに記載の水素生成装置の運転方法。
  5. 前記常温脱硫器は、前記水添脱硫器が寿命を迎える前に設けられており、
    起動時及び停止時の少なくともいずれか一方において、前記常温脱硫器を通過した原料ガスを前記改質器に供給する、請求項1に記載の水素生成装置の運転方法。
  6. 水素生成装置が、前記水添脱硫器に供給される原料ガスに前記改質器より排出される水素含有ガスを添加するためのリターン経路と、前記リターン経路を開閉する開閉弁とを備え、
    前記水添脱硫器が寿命を迎える前に前記水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時は、前記開閉弁を開放し、
    前記水添脱硫器が寿命を迎えた後に前記水素利用機器へ水素含有ガスを供給している時は、前記開閉弁を閉止する、請求項1に記載の水素生成装置の運転方法。
  7. 水素ガスと硫黄化合物とを反応させることにより原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器と、原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する改質器を有する水素生成器と、前記水素生成器から供給される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える燃料電池システムの運転方法であって、
    前記水添脱硫器が寿命を迎える前は、発電運転時に、前記水添脱硫器に水素含有ガスを供給することで、前記水添脱硫器によって原料ガス中の硫黄化合物を除去すると共に、前記改質器が、前記水添脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成し、
    前記水添脱硫器が寿命を迎えた後は、発電運転時に、前記水添脱硫器に水素含有ガスを供給せず、前記改質器が、原料ガス中の硫黄化合物を常温で除去する常温脱硫器を通過した原料ガスを用いて水素含有ガスを生成する、燃料電池システムの運転方法。
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