JP2015182924A - 水素生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水素生成装置を新規に設置する場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換する場合にも、脱硫器への原料の吸着による原料の組成判定の誤りを防止し、水素生成効率低下を抑制した水素生成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】前記改質器を起動させてから第1所定時間が経過するまでは、前記原料を前記第2経路を経由させずに前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御し、前記質量流量計測器により計測された前記原料の質量流量と前記体積流量計測器により計測された前記原料の体積流量との第2比率を検知する原料組成検知動作を行い、前記原料組成検知動作により得られた前記第2比率に基づいて、水供給器、燃焼空気供給器、及び、原料供給器のうちの少なくとも一つの機器の制御を行うことにより、脱硫器への原料の吸着による原料の組成判定の誤りを防止し、水素生成効率低下を抑制できる。
【選択図】図1
【解決手段】前記改質器を起動させてから第1所定時間が経過するまでは、前記原料を前記第2経路を経由させずに前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御し、前記質量流量計測器により計測された前記原料の質量流量と前記体積流量計測器により計測された前記原料の体積流量との第2比率を検知する原料組成検知動作を行い、前記原料組成検知動作により得られた前記第2比率に基づいて、水供給器、燃焼空気供給器、及び、原料供給器のうちの少なくとも一つの機器の制御を行うことにより、脱硫器への原料の吸着による原料の組成判定の誤りを防止し、水素生成効率低下を抑制できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、炭素および水素から構成される炭化水素系原料を水蒸気で改質反応して水素含有ガスを生成する水素生成装置に関するものである。
通常、改質器を有する水素生成装置では、一般的な原料インフラガスである都市ガス、天然ガス或いはLPGから水素含有ガスが、改質反応により生成される。例えば、水蒸気改質反応が一般的に用いられている。この水蒸気改質反応では、原料となる都市ガス等と水蒸気とをNi系またはRu系等の貴金属系の改質触媒を用いて、600℃〜700℃程度の高温で反応させることにより、水素を主成分とした水素含有ガスが生成される。また、通常は原料に硫黄成分が含まれ、改質触媒を劣化させるため、改質器の上流側に脱硫器を設置する。水蒸気改質反応を安定かつ効率に行うには、供給原料の組成に適した量の水を供給する必要がある。例えば、メタン(CH4)やエタン(C2H6)が水蒸気改質されて水素と二酸化炭素とが生成される改質反応では、理論的には、1モルのメタンに対して必要な水の量は2モルである。また、1モルのエタンに対しては必要な水の量は4モルである。通常は、改質器への水の供給量が不足すると供給原料中の炭素が析出する等の問題が生じることから、このような問題を防止すべく、原料の供給流量から算出された理論水量の1.5倍程度の水が改質器に供給されるように水供給流量が設定されている。そして、原料の供給流量に応じて水の供給流量が、所望の値になるよう、水素生成装置の運転が制御されている。
また、改質器の水蒸気改質反応に必要な熱エネルギーは、改質器に設けた燃焼器の原料燃焼によって改質器に供給されている。燃焼器の原料燃焼を安定して行うには、原料の組成に適した量の燃焼空気を供給する必要がある。例えば、メタンガスやエタンガスが酸素ともに燃焼して水と二酸化炭素とが生成される燃焼反応では、理論的には、1モルのメタンに対して必要な酸素の量は2モルである。また、1モルのエタンに対しては必要な酸素の量は3.5モルである。通常は、燃焼器への燃焼空気の供給量が不足すると燃焼不良が生じることから、このような事態を防止すべく、原料の供給流量から算出された理論燃焼空気量の1.5倍程度の燃焼空気が燃焼器に供給されるように燃焼空気の供給量が設定されている。そして、原料の供給流量に応じて燃焼空気の供給量が、所望の値になるよう、水素生成装置の運転が制御されている。
ところで、原料インフラの構成上、改質器に供給される原料の組成が変化する場合がある。例えば、既存のインフラから供給される都市ガスは、主たる組成は同様であっても、供給元(具体的にはガス会社等)によって組成に違いがあることから、供給元を変更すると、改質器に供給される原料の組成が変化する。また、決められた基準の中で、同一の供給元においても原料の組成が変更される場合がある。
供給原料の組成が変化した場合、組成変化前の原料供給流量に応じて設定された水供給流量のままで改質器に水を供給すると、組成変化後の理論水量と実際の供給水量との間に差が生じ、実際に必要な供給水量が理論水量に対して大幅な過不足を生じる可能性がある。例えば、供給水量が組成変化後の理論水量よりも多い場合には、改質反応自体は速やかに進行するが、改質反応のための水蒸発に消費するエネルギー量が多くなるため、水素生成効率が低下する。
一方、供給水量が組成変化後の理論水量よりも少ない場合には、供給原料の熱分解による炭化あるいは改質ガスの不均化反応による炭素析出が生じうる。このため、水素生成装
置の圧損の増大、さらには改質ガス流路の閉塞が起こり、その結果、水素生成効率の低下あるいは水素生成装置の運転停止を招くおそれがある。
置の圧損の増大、さらには改質ガス流路の閉塞が起こり、その結果、水素生成効率の低下あるいは水素生成装置の運転停止を招くおそれがある。
また、供給原料の組成が変化した場合、組成変化前の原料供給流量に応じて設定された燃焼空気量のままで運転を継続すると、組成変化後の理論燃焼空気量と実際の燃焼空気の供給量との間に差が生じ、実際に必要な燃焼空気の供給量が理論燃焼空気量に対して大幅な過不足を生じる可能性がある。この場合、燃焼不良を引き起こすことがある。
以上の問題を解決する手段として、原料の組成を判定する方法が提案されている(例えば、特許文献1または2参照)。特許文献1の水素生成装置では、起動時に水素生成装置に水が供給されるまでの間の改質部温度または燃焼器温度の変化から原料の組成を判定することにより、水素生成部への水供給量および燃焼器への燃焼空気供給量が制御されている。
また、特許文献2の水素生成装置では、改質器において水素含有ガスを生成しているときの燃焼器の発熱量を検知する発熱量検知器により検知された値に応じて、改質器への原料の供給量の目標値、改質器への水蒸気の供給量の目標値、及び燃焼器への燃焼空気の供給量の目標値の少なくともいずれか一つを設定する目標値設定器を備え、燃焼器の発熱量を検知することで、原料の組成を判定している。
また、炭化水素系原料中には、通常、硫黄を含む付臭剤が添加されているので、脱硫器において硫黄を除去する必要がある。そこで、常温吸着により除去する方法(以下、常温吸着脱硫という;例えば特許文献3参照)や、水素を用いて水添脱硫により除去する方法を採用した水素生成装置が提案されている。たとえば、常温吸着脱硫は、常温で脱硫できることや、取り扱いが簡便であることや交換の容易性などの点から、多く使用されるようになっている反面、吸着容量が大きくないのに対し、水添脱硫は加熱と水素とを必要とし、取り扱いが簡便ではないが、吸着容量が大きい。そこで、起動時に常温吸着脱硫を用い、水素含有ガスを生成できるようになってから水添脱硫を用いる水素生成装置が提案されている(例えば、特許文献4)。
しかしながら、常温吸着脱硫は、吸着によって硫黄成分を除去するが、同時に原料も吸着するため、水素生成装置を新規に設置する場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換する場合には、原料を新しい脱硫器に供給して吸着させる必要があるが、相当量の原料を通流させないと脱硫器への原料の吸着が飽和しない。そのため、起動時に原料の組成を判定しようとした場合、原料の組成を誤って判定してしまい、水素生成効率が低下するという課題を有していた。また、水添脱硫は、水素含有ガスを生成できるようになってから硫黄成分を除去するが、起動時に原料の組成を判定した後で用いなければ、水素生成効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、脱硫器への原料の吸着による原料の組成判定の誤りを防止し、水素生成効率低下を抑制した水素生成装置を提供することを目的と
する。
する。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成装置は、原料供給器によって供給される原料と改質水との改質反応により水素含有ガスを生成する改質器と、前記原料供給器と前記改質器とを連通させる第1経路に配置され、前記原料中の硫黄成分を除去する第1脱硫器と、前記第1脱硫器より上流側の前記第1経路から分岐して前記第1脱硫器より上流側の前記第1経路に再度接続する第2経路に配置され、前記原料中の硫黄成分を水素と反応させずに除去する第2脱硫器と、前記原料を前記第2経路を経由させずに第1経路のみを介して前記第1脱硫器に供給するか、前記第2経路を経由させて前記第1脱硫器に供給するか、を切り替える切替器と、前記原料供給器により供給される前記原料の質量流量を計測する質量流量計測器と、前記原料供給器により供給される前記原料の体積流量を計測する体積流量計測器と、を備えている。そして、特に、前記改質器を起動させてから第1所定時間が経過するまでは、前記原料を前記第2経路を経由させずに前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御し、前記質量流量計測器により計測された前記原料の質量流量と前記体積流量計測器により計測された前記原料の体積流量との第2比率を検知する原料組成検知動作を行い、前記原料組成検知動作により得られた前記第2比率に基づいて、前記改質器に前記改質水を供給する水供給器、前記改質器を加熱する燃焼器に空気を供給する燃焼空気供給器、及び、前記改質器に前記原料を供給する原料供給器のうちの少なくとも一つの機器の制御を行う制御器をさらに備えている。
これによって、水素生成装置を新規に設置する場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換する場合にも、脱硫器への原料の吸着による原料組成検知の誤りを防止し、水素生成効率低下を抑制した水素生成装置を提供することができる。
本発明の水素生成装置は、水素生成装置を新規に設置する場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換する場合にも、脱硫器への原料の吸着による原料組成検知の誤りを防止することで、水素生成効率低下を抑制し安定して水素を生成できる。
第1の発明は、原料供給器によって供給される原料と改質水との改質反応により水素含有ガスを生成する改質器と、前記原料供給器と前記改質器とを連通させる第1経路に配置され、前記原料中の硫黄成分を除去する第1脱硫器と、前記第1脱硫器より上流側の前記第1経路から分岐して前記第1脱硫器より上流側の前記第1経路に再度接続する第2経路に配置され、前記原料中の硫黄成分を水素と反応させずに除去する第2脱硫器と、前記原料を前記第2経路を経由させずに第1経路のみを介して前記第1脱硫器に供給するか、前記第2経路を経由させて前記第1脱硫器に供給するか、を切り替える切替器と、前記原料供給器により供給される前記原料の質量流量を計測する質量流量計測器と、前記原料供給器により供給される前記原料の体積流量を計測する体積流量計測器と、を備えた水素生成装置である。そして、特に、前記改質器を起動させてから第1所定時間が経過するまでは、前記原料を前記第2経路を経由させずに前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御し、前記質量流量計測器により計測された前記原料の質量流量と前記体積流量計測器により計測された前記原料の体積流量との第2比率を検知する原料組成検知動作を行い、
前記原料組成検知動作により得られた前記第2比率に基づいて、前記改質器に前記改質水を供給する水供給器、前記改質器を加熱する燃焼器に空気を供給する燃焼空気供給器、及び、前記改質器に前記原料を供給する原料供給器のうちの少なくとも一つの機器の制御を行う制御器をさらに備えている。これにより、水素生成装置を新規に設置する場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換する場合にも、脱硫器への原料の吸着による原料組成検知の誤りを防止することで、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成を可能とする。
前記原料組成検知動作により得られた前記第2比率に基づいて、前記改質器に前記改質水を供給する水供給器、前記改質器を加熱する燃焼器に空気を供給する燃焼空気供給器、及び、前記改質器に前記原料を供給する原料供給器のうちの少なくとも一つの機器の制御を行う制御器をさらに備えている。これにより、水素生成装置を新規に設置する場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換する場合にも、脱硫器への原料の吸着による原料組成検知の誤りを防止することで、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成を可能とする。
第2の発明は、特に、第1の発明の水素生成装置において、前記制御器は、前記原料組成検知動作を行った後は、前記原料を前記第2経路を経由させて前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御する。これにより、第1脱硫器への硫黄成分の吸着量を抑制でき、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成を可能とする。
第3の発明は、特に、第1の発明または第2の発明の水素生成装置において、前記第1脱硫器の温度を検知する第1温度検知器をさらに備えている。そして、特に、前記制御器は、前記原料組成検知動作を行った後に、前記第1温度検知器で検知された温度が第1所定温度以上となる場合は、前記原料を前記第2経路を経由させずに前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御する。これにより、第2脱硫器への硫黄成分の吸着量を抑制でき、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成を可能とする。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における水素生成装置の模式図を示すものである。図1に示すように、本実施の形態1に係る水素生成装置1は、改質器2、原料供給器3、第1経路4、第1脱硫器5、第2経路6、第2脱硫器7、切替器8、質量流量計測器9、体積流量計測器10、水供給器11、燃焼器12、燃焼空気供給器13、制御器14を備えている。
図1は、本発明の第1の実施の形態における水素生成装置の模式図を示すものである。図1に示すように、本実施の形態1に係る水素生成装置1は、改質器2、原料供給器3、第1経路4、第1脱硫器5、第2経路6、第2脱硫器7、切替器8、質量流量計測器9、体積流量計測器10、水供給器11、燃焼器12、燃焼空気供給器13、制御器14を備えている。
改質器2は、原料及び水蒸気を用いて改質反応により水素含有ガスを生成する。原料は、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含むガスである。原料として、メタンを主成分とする都市ガス、天然ガス、LPG等の炭化水素ガスが例示される。原料中には付臭成分としての、あるいは原料由来の硫黄化合物が含まれている。改質反応は、原料及び水蒸気から水素含有ガスが生成される反応であれば、いずれの改質反応でもよい。具体的には、水蒸気改質反応、部分酸化反応、及びオートサーマル反応が例示される。改質器2で生成された水素含有ガスは、水素供給経路16を介して水素利用機器17に供給される。なお、改質器2の下流に、改質器2で生成した水素含有ガス中の一酸化炭素を変成反応により低減させる変成器(図示せず)と、水素含有ガス中の一酸化炭素を酸化反応およびメタン化反応の少なくともいずれか一方により低減するCO除去器(図示せず)との少なくともいずれか一方を設けてもよい。
水供給器11は、改質水を液体または気体(水蒸気)の状態で改質器2に供給する装置であって、改質水の供給量を調整する機能を有している。水供給器11は、たとえば、水道などの水源に供給される、定量吐出が可能なプランジャーポンプなどで構成される。
燃焼器12は、改質器2を加熱する。燃焼器12の燃料には、少なくとも改質器2より排出されるガスが用いられる。燃焼器12に供給されるガスは、改質器2から燃焼器12に直接供給されてもよいし、水素利用機器17を経由し、水素利用機器17から排出されて燃焼器12に供給されてもよい。改質器2の水蒸気改質反応に必要な熱エネルギーが供給される。
燃焼空気供給器13は、燃焼器12に燃焼空気を供給する。燃焼空気供給器13は、燃焼器12に空気を供給することができれば、どのような構成であってもよく、例えば、ファンやブロワ等のファン類で構成されていてもよい。
次に、原料が水素生成装置に供給され改質器2に至る流路に配設された構成について説明する。原料が水素生成装置に供給され改質器2に至る流路は、原料供給器3、第1経路4、質量流量計測器9、切替器8、第2経路6、体積流量計測器10、及び第1脱硫器5を含んで構成されている。
原料供給器3は、第1経路4または第2経路6を介して改質器2に原料を供給する装置であって、この原料の供給量を調整する機能を有する。原料供給器3には、例えば、原料が充填されたボンベ、原料の供給インフラストラクチャに接続されるブースタおよび流量調整弁などで構成される。原料は、少なくとも炭素および水素から構成される炭化水素:CnHmを含む有機化合物を含むガスである。
質量流量計測器9および体積流量計測器10が第1経路4にそれぞれ接続されている。質量流量計測器9は原料供給器3から改質器2に供給される原料の質量流量:Mfを計測し、計測値を制御器14に出力する。体積流量計測器10は原料供給器3から改質器2に供給される原料の体積流量:Vfを計測し、計測値を制御器14に出力する。なお、体積流量計測器10は原料供給器3と一体的に形成されていてもよい。この場合、例えば、所定の操作量により所定の一定量の体積流量の原料を改質器2に供給する定容積形原料供給器が用いられる。定容積形原料供給器は、原料を改質器2に供給するため、原料供給器3として機能する。また、操作量に基づいて原料の体積流量を算出することができるため、定容積形原料供給器は体積流量計測器10としても機能する。
第1経路4は、第1脱硫器5及び第2脱硫器7のうち第1脱硫器5のみを通過し、改質器2に供給される原料が流れる流路である。
第1脱硫器5は、原料中の硫黄化合物を水素と反応させて除去する(以下、水添脱硫という)。水添脱硫触媒として、例えば、CuZn系触媒を含むように構成されている。CuZn系触媒が原料中の硫黄化合物を硫化水素に変換するとともに、この変換された硫化水素をCuZnが吸着する。また、CuZn系触媒は、硫化水素に変換されていない原料中の硫黄化合物を吸着することもできる。
第1脱硫器5は、常温より高い所定の温度(例えば、300−400℃)において、水添脱硫を行う。上記所定の温度は、水添脱硫触媒の使用温度の少なくとも一部を含むよう設定される。使用温度とは、水添脱硫触媒の使用に適した温度であり、脱硫性能が適切に発揮される温度である。
本例では、第1脱硫器5は、改質器2の近傍に設置され、改質器2から伝達される熱で加熱されるように構成されている。なお、第1脱硫器5を電機ヒータ等の改質器2とは独立した熱源によって加熱したり、図示されない変成器及びCO除去器の少なくともいずれか一方から伝熱されるように構成されても構わない。
第2経路6には第2脱硫器7が設けられている。第2脱硫器7は、原料中の硫黄化合物を常温において物理吸着により除去する。ここで、「常温」とは、水添脱硫触媒の使用温度(通常、300℃前後)に比べ相対的に常温域に近い温度の意味で使用しており、常温域から第2脱硫器7に使用される脱硫材が有効に機能する温度までを含む。この脱硫材として、例えば、臭気成分を除去するAgをイオン交換したゼオライト系の吸着剤、活性炭
等が例示される。
等が例示される。
切替器8は、この供給された原料の供給先を第1経路4と第2経路6との間で切り替える。切替器8は、例えば、三方弁、あるいは第1経路4及び第2経路6にそれぞれ設けられた開閉弁等で構成される。第1経路4と第2経路6とは第1合流点4aで合流している。
また、本実施の形態1の水素生成装置は、改質器2で生成された水素含有ガスを第1脱硫器5に供給するための第3経路18を備える。第3経路18には流通制御器の一例としての開閉弁19が設けられている。流通制御器は、第3経路の上流端から下流端へ向かう水素含有ガスの流通を選択的に可能にし及び阻止する機能を有するものであればよく、本例に限定されない。
ここでは、第1合流点4aと体積流量計測器10との間にある、第1経路4上の第2合流点4bで第3経路18の下流端が合流している。第3経路18の上流端は改質器2よりも下流のガス流路に接続されている。この構成により、改質器2で生成された水素含有ガスが原料に添加され、第1脱硫器5に供給される。なお、上述のように変成器およびCO除去器の少なくともいずれか一方が設けられている場合において、第3経路18の上流端は改質器2よりも下流のガス流路であれば、いずれの箇所に接続しても構わない。なお、第3経路18を流通するガスの露点を下げるための凝縮器(図示せず)を設けてもよい。また、体積流量計測器10として定容積形原料供給器を使用した場合、質量流量計測器9と体積流量計測器10が近傍に設置されていると、体積流量計測器10で発生する脈動の影響を受けて、正確な流量計測ができない。そのため、本例では、原料流路の上流から、質量流量計測器9、第2脱硫器7、体積流量計測器10の順に配置することにより、体積流量計測器10で発生した脈動を第2脱硫器7、第1経路4および第2経路6の配管で抑制する構成を取っている。
制御器14は、水素生成装置1の構成部との間で信号線により接続され、構成部と信号を送受信することによりこれらを制御している。例えば、制御器14は、質量流量計測器9および体積流量計測器10からの計測値に基づいて、原料供給器3、水供給器11、燃焼空気供給器13のそれぞれからの供給量を制御する。また、制御器14は、原料の供給経路を第1経路4と第2経路6との間で切り替えるように切替器8を制御する。また、制御器14は、マイクロコンピュータで構成されていてもよく、MPU、PLC(programmable logic controller)、論理回路等によって構成されていてもよい。制御器14は、記憶部(図示せず)を含み、記憶部には、原料の主成分である炭化水素ガスの平均組成や、1モルの原料に含まれる炭素原子のモル数(以下、炭素数という):nなど、基本的な原料の組成が記憶されている。なお、記憶部は、制御器14がアクセス可能であれば、制御器14に含まれていなくてもよい。
次に、本実施の形態1に係る水素生成装置1の動作について説明する。なお、以下の動作は、制御器14が水素生成装置1を制御することによっておこなわれる。
(実施例1)
水素生成装置1が起動すると、燃焼器12における燃焼を開始する。このとき、水素利用機器に至る水素供給経路16は、封止器21により閉止されているが、水素供給経路16から分岐して伸び、燃焼器12に至る燃焼用の第4経路20がガス通気状態となっている。
水素生成装置1が起動すると、燃焼器12における燃焼を開始する。このとき、水素利用機器に至る水素供給経路16は、封止器21により閉止されているが、水素供給経路16から分岐して伸び、燃焼器12に至る燃焼用の第4経路20がガス通気状態となっている。
これにより、原料供給器3の動作開始により原料が改質器2に供給されると、改質器2を通過した原料は、上記燃焼用の第4経路20を流通し燃焼器12に供給される。同時に
、空気供給器13の動作開始により、燃焼用の空気が燃焼器12に供給される。燃焼器12において、点火電極(図示せず)により着火動作がおこなわれ、燃焼用の空気を用いて、原料の燃焼が起こる。このようにして、燃焼器12から供給される燃焼熱により、改質器2が加熱される。
、空気供給器13の動作開始により、燃焼用の空気が燃焼器12に供給される。燃焼器12において、点火電極(図示せず)により着火動作がおこなわれ、燃焼用の空気を用いて、原料の燃焼が起こる。このようにして、燃焼器12から供給される燃焼熱により、改質器2が加熱される。
次に、水供給器11の動作開始により、改質器2に水が供給される。水の供給開始後、改質器2で生成された水素含有ガスの組成が水素利用機器17への供給に適した組成になった段階で、封止器21を開けることにより、水素利用機器17に水素含有ガスが供給されるように構成されている。
次に、脱硫器の切替の制御について説明する。第1脱硫器5は原料中の硫黄成分を水添脱硫するために水素を必要とする。この水素は改質器2で生成された水素を第3経路18を流通させ、第1脱硫器5に供給する。また、第1脱硫器5は、常温より高い所定の温度(例えば、300−400℃)において、水添脱硫を行う。したがって、水素生成装置1の起動時に、常温から所定の温度になり水添脱硫が可能となるまでに、所定の時間が起動時間として必要である。この水素生成装置1の起動時間を短縮するため、水添脱硫が可能となる前に、燃焼器12により改質器2を加熱する。燃焼器12の燃料には、第1脱硫器5を流通し、改質器2より排出されるガスが用いられるが、第1脱硫器5による水添脱硫ができないため、制御器14は、第2脱硫器7により常温にて原料中の硫黄成分を除去するよう切替器8を制御する。
一方で、水素生成装置1を新規に設置した場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換した場合、第2脱硫器7への原料の吸着が飽和していないため、第2脱硫器7の前後の原料組成が異なる。すなわち、第2脱硫器7により原料中の硫黄成分を除去ながら後述する原料組成検知を実施すると、原料の組成を誤って判定してしまう。そのため、制御器14は、水素生成装置を新規に設置した場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換した後、起動させてから第1所定時間が経過するまでは、水添脱硫が可能となる前でも、原料を第1経路4に流通させ、第1脱硫器5に原料を供給するよう切替器8を制御する。なお、水添脱硫触媒は、硫化水素に変換されていない原料中の硫黄化合物を所定量吸着することができる。ただし、第1脱硫器5に含まれる水添脱硫触媒の吸着容量は、第2脱硫器7に含まれる物理吸着材に比べ小さいため、常時、第1脱硫器5により吸着しようとすると第1脱硫器5の大型化およびコストアップを招く。そのため、第1脱硫器5は、第2脱硫器7への原料の吸着が飽和するまでの所定時間分の硫黄化合物を吸着できる水添脱硫触媒を含んでいる。
例えば、第2脱硫器7にAgをイオン交換したゼオライト系の吸着剤800ccを使用し、原料に都市ガス13Aを使用した場合、10時間で第2脱硫器7への原料の吸着が飽和する。水素生成装置1が起動する毎に、第2脱硫器7へ原料が供給される時間が1時間の場合、10回の起動で第2脱硫器7への原料の吸着が飽和することになる。すなわち、水素生成装置1を新規に設置した後、またはメンテナンス時に脱硫器を交換した後10回起動するまでは、水添脱硫が可能となる前でも、原料を第1経路4に流通させ、第1脱硫器5に原料を供給するよう切替器8を制御する。また、水添脱硫触媒として、例えば、CuZn系触媒を含むように構成されている場合、0.3cc程度の水添脱硫触媒の積み増しで十分であり、第1脱硫器5の大型化およびコストアップを招くことはない。
次に、原料組成検知動作について説明する。ここでは、原料は主に飽和炭化水素ガス:CnH2n+2で構成されている場合について説明する。
原料の組成を表す原料の炭素数:nは、質量流量計測器9により計測された原料の質量流量:Mfと、体積流量計測器10により計測された原料の体積流量:Vfとの比である
第2比率:Mf/Vfから求められる。第2比率:Mf/Vfは原料の炭素数:nと相関しており、制御器14は、第2比率:Mf/Vfの変化を検出することにより、原料の炭素数:nの変化、つまり、原料組成変化を検知できる。
第2比率:Mf/Vfから求められる。第2比率:Mf/Vfは原料の炭素数:nと相関しており、制御器14は、第2比率:Mf/Vfの変化を検出することにより、原料の炭素数:nの変化、つまり、原料組成変化を検知できる。
次に、水供給の制御について説明する。改質器2では、
CnH2n+2+2nH2O→(3n+1)H2+nCO2
及び、
CnH2n+2+nH2O→(2n+1)H2+nCO
で主に表される改質反応により、原料及び改質水から水素含有ガスが生成される。改質反応には、水供給器11から供給される改質水が使用される。水供給器11による改質水の供給量(体積流量)は、改質器2に供給される改質水と原料中の炭素とのモル比であるS/Cが所定の値となるように、制御器14により制御されている。S/Cは、改質水の体積流量:Vw及び原料の体積流量:Vfから、Vw/(n・Vf)と表すことができる。ここで、S/Cは、改質器2における改質反応で使用される水の量に応じて、例えば、3.0に予め設定されている。つまり、
Vw/(n・Vf)=3.0
と表すことができる。この関係において、原料の炭素数:nは第2比率から求められるので、改質水の体積流量:Vwは第2比率と相関している。
CnH2n+2+2nH2O→(3n+1)H2+nCO2
及び、
CnH2n+2+nH2O→(2n+1)H2+nCO
で主に表される改質反応により、原料及び改質水から水素含有ガスが生成される。改質反応には、水供給器11から供給される改質水が使用される。水供給器11による改質水の供給量(体積流量)は、改質器2に供給される改質水と原料中の炭素とのモル比であるS/Cが所定の値となるように、制御器14により制御されている。S/Cは、改質水の体積流量:Vw及び原料の体積流量:Vfから、Vw/(n・Vf)と表すことができる。ここで、S/Cは、改質器2における改質反応で使用される水の量に応じて、例えば、3.0に予め設定されている。つまり、
Vw/(n・Vf)=3.0
と表すことができる。この関係において、原料の炭素数:nは第2比率から求められるので、改質水の体積流量:Vwは第2比率と相関している。
次に、原料供給の制御について説明する。改質器2では、
CnH2n+2+2nH2O→(3n+1)H2+nCO2
及び、
CnH2n+2+nH2O→(2n+1)H2+nCO
で主に表される改質反応により、原料及び改質水から水素含有ガスが生成される。改質反応には、原料供給器3から供給される原料が使用される。原料供給器3による原料の供給量(体積流量)は、改質器2の温度が所定の温度となるように、制御器14により制御されている。この所定の温度は燃焼熱に依存し、燃焼熱は原料の供給量および燃焼反応の熱量により求められ、燃焼反応の熱量は原料の炭素数:nに依存する。また、原料の炭素数:nは第2比率から求められることから、所定の温度は、原料の供給量および第2比率に依存する。すなわち、改質器2が所定の温度となるために必要な原料の供給量は第2比率と相関する。
CnH2n+2+2nH2O→(3n+1)H2+nCO2
及び、
CnH2n+2+nH2O→(2n+1)H2+nCO
で主に表される改質反応により、原料及び改質水から水素含有ガスが生成される。改質反応には、原料供給器3から供給される原料が使用される。原料供給器3による原料の供給量(体積流量)は、改質器2の温度が所定の温度となるように、制御器14により制御されている。この所定の温度は燃焼熱に依存し、燃焼熱は原料の供給量および燃焼反応の熱量により求められ、燃焼反応の熱量は原料の炭素数:nに依存する。また、原料の炭素数:nは第2比率から求められることから、所定の温度は、原料の供給量および第2比率に依存する。すなわち、改質器2が所定の温度となるために必要な原料の供給量は第2比率と相関する。
次に、燃焼空気供給の制御について説明する。燃焼器12では、
H2+(1/2)O2→H2O
及び、
CnH2n+2+{(3n+1)/2}O2→nCO2+(n+1)H2O
で主に表される燃焼反応により、原料及び燃焼空気から水蒸気改質反応に必要な熱が生成される。燃焼反応には、燃焼空気供給器13から供給される燃焼空気が使用される。燃焼空気供給器13による燃焼空気の供給量(体積流量)は、燃焼器12に供給される原料が完全燃焼できるように、制御器14により制御されている。この完全燃焼に必要な燃焼空気の供給量は原料の体積流量、及び原料の炭素数:nに依存する。また、原料の炭素数:nは第2比率から求められることから、完全燃焼に必要な燃焼空気の供給量は、原料の供給量および第2比率に依存する。すなわち、燃焼器12に供給される原料が完全燃焼するために必要な燃焼空気の供給量は第2比率と相関する。
H2+(1/2)O2→H2O
及び、
CnH2n+2+{(3n+1)/2}O2→nCO2+(n+1)H2O
で主に表される燃焼反応により、原料及び燃焼空気から水蒸気改質反応に必要な熱が生成される。燃焼反応には、燃焼空気供給器13から供給される燃焼空気が使用される。燃焼空気供給器13による燃焼空気の供給量(体積流量)は、燃焼器12に供給される原料が完全燃焼できるように、制御器14により制御されている。この完全燃焼に必要な燃焼空気の供給量は原料の体積流量、及び原料の炭素数:nに依存する。また、原料の炭素数:nは第2比率から求められることから、完全燃焼に必要な燃焼空気の供給量は、原料の供給量および第2比率に依存する。すなわち、燃焼器12に供給される原料が完全燃焼するために必要な燃焼空気の供給量は第2比率と相関する。
図2は、水供給器11、原料供給器3、及び燃焼空気供給器13を制御器14が制御する一例を示すフローチャートである。図2に示すように、制御器14は、水素生成装置1を初期設置後、起動させてから第1所定時間が経過しているか否かを判断する(ステップS10)。
水素生成装置1を初期設置後、起動させてから第1所定時間が経過していない場合(ステップS10:NO)、原料を第2経路6を経由させずに第1脱硫器5に供給するように切替器8を制御する(ステップS20)。
これに対して、制御器14は、水素生成装置1を初期設置後、起動させてから第1所定時間が経過した場合(ステップS10:YES)、原料を第2経路6を経由させ第2脱硫器7に供給するように切替器8を制御する(ステップS30)。
次に、制御器14は、原料の質量流量および体積流量を取得し(ステップS40)、これから第2比率を求める(ステップS50)。第2比率が変化すると(ステップS60:YES)、原料の組成が変化していると判定し、制御器14は、第2比率と体積流量との相関関係に基づいて、組成を求める(ステップS70)。一方、第2比率が変化していない場合(ステップS60:NO)、制御器14は記憶されている所定の組成に設定する。制御器14は、この組成に基づいて改質水の体積流量、原料の体積流量、および燃焼空気の体積流量を求め(ステップS90)、この体積流量になるように水供給器11、原料供給器3、及び燃焼空気供給器13を制御する(ステップS200)。
このように、第2比率に基づいて改質水の体積流量、原料の体積流量、および燃焼空気の体積流量が定められることにより、原料の組成が変化しても、予め設定されたS/C、改質器2の温度、及び空気/燃料比になるように、改質水、原料、燃焼空気が供給される。これにより、改質反応に必要な改質水の水蒸気、燃焼熱が改質器2に供給されるため、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成が可能となる。
(実施例2)
図3は、制御器14が制御する一例を示すフローチャートである。図3に示すフローでも、実施例1に示した各ステップの処理を実行する。但し、本実施例では、ステップS90の処理とステップS200の処理との間に、ステップS100の処理を実行する。つまり、図3に示すように、原料組成検知動作により、改質水の体積流量、原料の体積流量、および燃焼空気の体積流量を求め(ステップS90)た後、原料を第2経路を経由させるよう切替器8を制御する(ステップS100)。そして、原料組成検知で算出された体積流量になるように水供給器11、原料供給器3、及び燃焼空気供給器13を制御する(ステップS200)。これにより、原料組成検知動作が行われた後は、第2脱硫器で硫黄成分を除去した原料が第1脱硫器に供給されるため、第1脱硫器への硫黄成分の吸着量を抑制でき、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成が可能となる。
図3は、制御器14が制御する一例を示すフローチャートである。図3に示すフローでも、実施例1に示した各ステップの処理を実行する。但し、本実施例では、ステップS90の処理とステップS200の処理との間に、ステップS100の処理を実行する。つまり、図3に示すように、原料組成検知動作により、改質水の体積流量、原料の体積流量、および燃焼空気の体積流量を求め(ステップS90)た後、原料を第2経路を経由させるよう切替器8を制御する(ステップS100)。そして、原料組成検知で算出された体積流量になるように水供給器11、原料供給器3、及び燃焼空気供給器13を制御する(ステップS200)。これにより、原料組成検知動作が行われた後は、第2脱硫器で硫黄成分を除去した原料が第1脱硫器に供給されるため、第1脱硫器への硫黄成分の吸着量を抑制でき、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成が可能となる。
(実施例3)
図4は、制御器14が制御する一例を示すフローチャートである。図4に示すフローでも、実施例2に示した各ステップの処理を実行する。但し、本実施例では、ステップS200の処理の後に、ステップS300及びステップS310の処理を実行する。つまり、図4に示すように、原料組成検知で算出された体積流量になるように水供給器11、原料供給器3、及び燃焼空気供給器13を制御(ステップS200)した後、第1温度検知器が第1所定温度以上を検知した場合(ステップ300:YES)、原料を第2経路6を経由させずに第1脱硫器5に供給するように切替器8を制御する(ステップ310)。これにより、第1脱硫器5で水添脱硫が可能となった後は、第2脱硫器7に原料が供給されないため、第2脱硫器への硫黄成分の吸着量を抑制でき、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成が可能となる。
図4は、制御器14が制御する一例を示すフローチャートである。図4に示すフローでも、実施例2に示した各ステップの処理を実行する。但し、本実施例では、ステップS200の処理の後に、ステップS300及びステップS310の処理を実行する。つまり、図4に示すように、原料組成検知で算出された体積流量になるように水供給器11、原料供給器3、及び燃焼空気供給器13を制御(ステップS200)した後、第1温度検知器が第1所定温度以上を検知した場合(ステップ300:YES)、原料を第2経路6を経由させずに第1脱硫器5に供給するように切替器8を制御する(ステップ310)。これにより、第1脱硫器5で水添脱硫が可能となった後は、第2脱硫器7に原料が供給されないため、第2脱硫器への硫黄成分の吸着量を抑制でき、水素生成効率低下を抑制し安定した水素生成が可能となる。
以上のように、本発明にかかる水素生成装置は、水素生成装置を新規に設置する場合またはメンテナンス時に脱硫器を交換する場合にも、脱硫器への原料の吸着による原料の組
成判定の誤りを防止することで、効率良く安定して水素を生成できる水素生成装置に対して適用することができる。
成判定の誤りを防止することで、効率良く安定して水素を生成できる水素生成装置に対して適用することができる。
1 水素生成装置
2 改質器
3 原料供給器
4 第1経路
5 第1脱硫器
6 第2経路
7 第2脱硫器
8 切替器
9 質量流量計測器
10 体積流量計測器
11 水供給器
14 制御器
2 改質器
3 原料供給器
4 第1経路
5 第1脱硫器
6 第2経路
7 第2脱硫器
8 切替器
9 質量流量計測器
10 体積流量計測器
11 水供給器
14 制御器
Claims (3)
- 原料供給器によって供給される原料と改質水との改質反応により水素含有ガスを生成する改質器と、
前記原料供給器と前記改質器とを連通させる第1経路に配置され、前記原料中の硫黄成分を除去する第1脱硫器と、
前記第1脱硫器より上流側の前記第1経路から分岐して前記第1脱硫器より上流側の前記第1経路に再度接続する第2経路に配置され、前記原料中の硫黄成分を水素と反応させずに除去する第2脱硫器と、
前記原料を前記第2経路を経由させずに第1経路のみを介して前記第1脱硫器に供給するか、前記第2経路を経由させて前記第1脱硫器に供給するか、を切り替える切替器と、
前記原料供給器により供給される前記原料の質量流量を計測する質量流量計測器と、
前記原料供給器により供給される前記原料の体積流量を計測する体積流量計測器と、
前記改質器を起動させてから第1所定時間が経過するまでは、前記原料を前記第2経路を経由させずに前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御し、前記質量流量計測器により計測された前記原料の質量流量と前記体積流量計測器により計測された前記原料の体積流量との第2比率を検知する原料組成検知動作を行い、前記原料組成検知動作により得られた前記第2比率に基づいて、前記改質器に前記改質水を供給する水供給器、前記改質器を加熱する燃焼器に空気を供給する燃焼空気供給器、及び、前記改質器に前記原料を供給する原料供給器のうちの少なくとも一つの機器の制御を行う制御器と、
を備えた水素生成装置。 - 前記制御器は、前記原料組成検知動作を行った後は、前記原料を前記第2経路を経由させて前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御する、
請求項1に記載の水素生成装置。 - 前記第1脱硫器の温度を検知する第1温度検知器をさらに備え、
前記制御器は、前記原料組成検知動作を行った後に、前記第1温度検知器で検知された温度が第1所定温度以上となる場合は、前記原料を前記第2経路を経由させずに前記第1脱硫器に供給するように前記切替器を制御する、
請求項1または2に記載の水素生成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014061334A JP2015182924A (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | 水素生成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014061334A JP2015182924A (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | 水素生成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015182924A true JP2015182924A (ja) | 2015-10-22 |
Family
ID=54349880
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2014061334A Pending JP2015182924A (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | 水素生成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015182924A (ja) |
-
2014
- 2014-03-25 JP JP2014061334A patent/JP2015182924A/ja active Pending
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