JP2016034881A - 水素生成装置及びその運転方法並びに燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】自立起動用電源のみを用いて起動する場合において電力消費量を低減する。【解決手段】水素生成装置100は、水添脱硫器17を加熱する水添脱硫器加熱ヒータ19と、改質器1より排出される水素含有ガスの一部を水添脱硫器17に流入する前の原料に供給するためのリサイクル流路16とを備え、自立起動用電源32を用いて起動させる場合は、系統電源を用いて起動させる場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路16に設けられた第四封止器15を閉塞状態から開放状態に切り替える。【選択図】図1

Description

本発明は、都市ガスやLPG等の炭化水素系燃料を原料ガスとして、水素が含まれた生成ガスを作る水素生成装置に関するものである。また、この水素生成装置で作られた水素を利用して発電する燃料電池を備えた燃料電池システムに関わる技術である。
燃料電池の発電時の燃料として用いる水素含有ガスは、一般的なインフラガスとして整備されていない。このため、燃料電池システムは、通常、改質器を有する水素生成装置を備える。
改質器では、一般的なインフラである都市ガス、天然ガス、あるいはLPガスから、水素含有ガスが改質反応により生成される。改質器の改質反応として一般的に用いられる水蒸気改質反応では、原料となる都市ガス等と水蒸気とを、Ni系またはRu系等の貴金属系の改質触媒を用いて、600℃〜700℃程度の高温で反応させることにより、水素を主成分とした水素含有ガスが生成される。
また、通常は原料に硫黄成分が含まれ、改質触媒を劣化させるため、改質器の上流側に脱硫器を設置する。
脱硫器としては、ゼオライト等を主成分とする吸着剤を用いた吸着脱硫器や、銅や亜鉛を主成分とする触媒を搭載した脱硫器に対して原料に水素を添加して流通させ、200〜300℃で脱硫を行う水添脱硫器が例示できる。この水添脱硫器に供給する水素は、通常、改質器の下流側のガスを一部改質器の上流側の水添脱硫器にポンプなどを用いて、リサイクルさせる方法が一般的である。
また、改質器を水蒸気改質反応に必要な温度にするため、燃焼器で改質器を加熱している。起動時は、水素生成装置を通流した原料ガスを燃焼器に戻して燃焼させ、燃料電池に水素含有ガスを供給している時は、燃料電池から排出される燃料オフガスを燃焼器で燃焼させる方法が一般的である。
また、改質器では副反応としてCO(一酸化炭素)を生成し、このCOが燃料電池を被毒して電圧を低下させる場合(特に固体高分子型燃料電池の場合)は、CO除去器を改質器の下流側に備える。このCO除去器には、COと水蒸気とを反応させてCOを低減するCO変成触媒と、COと微量に加えた酸素とを反応させてCOを酸化除去する選択酸化触媒とを備えるものがある。
ところで、燃料電池システムでは、一般的に、連系する系統電源から電力を受けて、制御装置や補機を駆動し、燃焼器や電気ヒータなどで各部位を昇温することにより起動した上で、燃料電池の発電を行っている。
そして、系統電源が遮断された、いわゆる停電状態のときに系統電源を用いずにシステムを起動させる場合、別途自立起動用電源(蓄電池等)を用いて、発電させるために必要な補機類を動作させる必要がある。
しかし、このような自立起動用電源を用いて起動させた場合には、自立起動用電源の電力の残量に余裕があるとは限らず、また、その容量は限られたものであることとから、起動時の消費電力を低減することが望まれる。
この課題に対し、自立起動用電源から電力供給を受けて起動する場合には、電気ヒータを作動させず、燃焼器を作動させて、水素生成装置の昇温を行うことが提案された(例えば、特許文献1参照)。
また、改質器の下流に設置されたCO除去器より排出されるガスの少なくとも一部を改質器に循環させ、CO除去器を昇温することが提案された(例えば、特許文献2参照)。
特開2012−38559号公報 特開2011−256059号公報
しかしながら、特許文献1で提案されたものでは、自立起動用電源から電力供給を受けて起動する場合に、電気ヒータを作動させずに燃焼器を作動させて昇温するため、水素生成装置の各部を適温に昇温することが困難である。
例えば、一般的な水素生成装置においては、燃焼器に近い位置に改質器が設けられ、燃焼器から離れた位置に、CO変成器やCO選択酸化器が設けられている。これらを燃焼器のみで加熱すると、CO変成器およびCO選択酸化器が適温に達する前に改質器の温度が高くなり過ぎたり、改質器が適温に達した際にCO変成器およびCO選択酸化器の温度が低過ぎたりする。
これにより、改質器が過熱状態になれば、改質器に供給された原料に含まれる炭化水素成分が分解し、この分解した炭素が改質触媒に析出して、改質触媒が劣化してしまう。一方、CO変成器およびCO選択酸化器が適温に達しなければ、燃料電池に供給される水素含有ガス中のCOを充分に除去することができず、水素含有ガスに残存するCOにより燃料電池が劣化してしまう。
このような各部の劣化を防止するため、各部を適温に昇温するような形状に水素生成装置をすると、その形状は複雑化し、コストが高くなる。
また、原料と改質水の水蒸気改質反応では、改質器の温度が上昇するにしたがって、転化率が上がり、改質器下流側のガスの露点が下がるため、起動時には改質水供給開始直後が最も改質器の下流に排出されるガスの露点が高い。
特許文献2で提案されたものでは、改質器の下流側のガスの一部を、改質器の上流側の水添脱硫器にポンプなどを用いて、循環させることで、CO除去器の昇温を早めることが可能であるが、毎回の起動において早いタイミングでリサイクル流路にガスを流通させると、高い露点のガスが水添脱硫器に供給されるため、水添脱硫触媒に水が凝縮し、水添脱硫触媒の劣化を早めてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、自立起動用電源から電力を供給して起動する際に消費電力を抑制するものである。
上記課題を解決するために、第1の本発明の水素生成装置は、炭化水素成分を含む原料と改質水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、前記原料または前記水素含有
ガスを燃焼して前記改質器を加熱する燃焼器と、前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、前記改質器に前記改質水を供給する改質水供給器と、前記原料に含まれる硫黄化合物を水添脱硫する水添脱硫器と、前記水添脱硫器を加熱する水添脱硫器加熱ヒータと、前記改質器より排出される前記水素含有ガスの一部を前記水添脱硫器に流入する前の前記原料に供給するためのリサイクル流路と、前記リサイクル流路に設けられた開閉弁と、を備えた水素生成装置であって、系統電源を用いずに前記水素生成装置を起動させる場合に用いる自立起動用電源と、制御器と、を備え、前記制御器が、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えることを特徴とする。
かかる構成により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合は、自立起動用電源を用いない場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路にガスが流通する。このため、改質器を流通するガス量が増加して、改質器から下流へ搬送される熱量が増加する。
そして、改質器の温度上昇を抑制できると共に、リサイクル流路を流通するガスの温度も高くなるため、水添脱硫器の温度上昇を促進することが可能となり、水添脱硫器加熱ヒータによる加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができる。
また、第2の本発明の水素生成装置は、第1の本発明に加えて、前記改質器から供給される水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO除去器と、前記CO除去器を加熱するCO除去器加熱ヒータと、をさらに備えることを特徴とする。
かかる構成により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合は、自立起動用電源を用いない場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路にガスが流通する。
このため、改質器を流通するガス量が増加して、改質器の下流に設置してあるCO除去器へ改質器から搬送される熱量を増加する。そして、改質器の温度上昇を抑制できると共に、CO除去器の温度上昇を促進することが可能となり、CO除去器加熱ヒータによる加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができる。
また、第3の本発明の水素生成装置は、第1または第2の本発明に加えて、前記改質器の温度を検知する改質温度検知器を、さらに備え、前記制御器が、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記改質温度検知器により検知した前記改質器の温度が第1所定温度に達すると前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替え、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記改質温度検知器により検知した前記改質器の温度が前記第1所定温度よりも低く設定された第2所定温度に達すると前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えることを特徴とする。
かかる構成により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合は、自立起動用電源を用いない場合よりも改質温度検知器が低い温度で開閉弁を開けるため、自立起動用電源を用いない場合よりも早いタイミングでリサイクル流路にガスが流通する。
このため、改質器を流通するガス量が増加して、改質器から下流へ搬送される熱量が増加する。そして、改質器の温度上昇を抑制できると共に、リサイクル流路を流通するガスの温度も高くなるため、水添脱硫器の温度上昇を促進することが可能となり、水添脱硫器加熱ヒータによる加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を
抑制することができる。
また、第4の本発明の水素生成装置は、第1から第3のいずれかの本発明に加えて、前記水添脱硫器の温度を検知する水添脱硫温度検知器を、さらに備え、前記制御器が、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記水添脱硫温度検知器により検知した前記水添脱硫器の温度が第3所定温度になるように前記水添脱硫器加熱ヒータによる加熱を制御し、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記水添脱硫温度検知器により検知した前記水添脱硫器の温度が前記第3所定温度よりも低く設定された第4所定温度になるように前記水添脱硫器加熱ヒータによる加熱を制御することを特徴とする。
かかる構成により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合は、自立起動用電源を用いない場合よりも水添脱硫温度検知器を低い温度となるように制御でき、水添脱硫器加熱ヒータが従来よりも早く切るため、ヒータの通電時間が短くなる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができる。
また、第5の本発明の水素生成装置は、第1から第4のいずれかの本発明における、前記制御器が、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、前記改質水供給器に前記改質器への前記改質水の供給を開始させることを特徴とする。
かかる構成により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合は、自立起動用電源を用いない場合よりも早いタイミングで、改質水が供給され、原料に加えて水蒸気が追加されるため、改質器を流通するガス量が増加して、改質器の下流に設置してあるCO除去器へ改質器から搬送される熱量を増加する。
そして、改質器の温度上昇を抑制できると共に、CO除去器の温度上昇を促進することが可能となり、CO除去器加熱ヒータによる加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができる。
また、第6の本発明の水素生成装置は、第5の本発明における、前記制御器が、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記改質水供給器に前記改質器への前記改質水の供給を開始させた後に、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えることを特徴とする。
かかる構成により、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができることに加えて、改質水供給開始時におけるリサイクル流路への高露点ガスの流入を抑制でき、水添脱硫触媒での結露を抑制できる。
また、第7の本発明の水素生成装置は、第5の本発明における、前記制御器が、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えて前記リサイクル流路のガスの流通を開始した後に、前記改質水供給器に前記改質器への前記改質水の供給を開始させ、前記改質水供給器が前記改質水の供給を開始する前に前記開閉弁により一旦前記リサイクル流路のガスの流通を停止させることを特徴とする。
かかる構成により、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができることに加えて、改質水供給開始時におけるリサイクル流路への高露点ガスの流入を抑制でき、水添脱硫触媒での結露を抑制できる。
また、本発明の燃料電池システムは、第1から第7のいずれかの本発明の前記水素生成装置により生成された水素含有ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電を行う燃料電池と、を備える。
かかる構成により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合は、自立起動用電源を用いない場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路にガスが流通する。このため、改質器を流通するガス量が増加して、改質器から下流へ搬送される熱量が増加する。
そして、改質器の温度上昇を抑制できると共に、リサイクル流路を流通するガスの温度も高くなるため、水添脱硫器の温度上昇を促進することが可能となり、水添脱硫器加熱ヒータによる加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制した、燃料電池システムが可能となる。
また、本発明の水素生成装置の運転方法は、炭化水素成分を含む原料と改質水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、前記原料または前記水素含有ガスを燃焼して前記改質器を加熱する燃焼器と、前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、前記改質器に前記改質水を供給する改質水供給器と、前記原料に含まれる硫黄化合物を水添脱硫する水添脱硫器と、前記水添脱硫器を加熱する水添脱硫器加熱ヒータと、前記改質器より排出される前記水素含有ガスの一部を前記水添脱硫器に流入する前の前記原料に供給するためのリサイクル流路と、前記リサイクル流路に設けられた開閉弁と、系統電源を用いずに前記水素生成装置を起動させる場合に用いる自立起動用電源と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えることを特徴とする。
かかる運転方法により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合には、自立起動用電源を用いない場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路にガスが流通する。このため、改質器を流通するガス量が増加して、改質器から下流へ搬送される熱量が増加する。
そして、改質器の温度上昇を抑制できると共に、リサイクル流路を流通するガスの温度も高くなるため、水添脱硫器の温度上昇を促進することが可能となり、水添脱硫器加熱ヒータによる加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができる。
本発明の水素生成装置、および燃料電池システムによれば、自立起動用電源のみを用いて起動する場合において電力消費量を低減することが可能となる。
本発明の第1実施形態の水素生成装置の構成の一例を示す概略構成図 同実施形態の水素生成装置の動作の一例を示すフローチャート 本発明の第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示す概略構成図 本発明の第2実施形態の燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャート 本発明の第3実施形態の燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャート 本発明の第4実施形態の燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャート
本発明者は、水素生成装置及び燃料電池システムにおいて、自立起動用電源のみを用いて起動する場合において電力消費量を低減すべく鋭意検討を行った。その結果、以下の知見を得た。
起動時に、水添脱硫器やCO除去器を加熱する電気ヒータによる消費電力により、自立起動用電源の容量が不足する場合がある。
リサイクル流路にガスを流通させることで、改質器を流通するガス量が増加し、改質器の温度の上昇を抑制することができると共に、改質器の下流側への熱の搬送も増加する。
改質器の下流側への熱の搬送を増加させることで、CO除去器の温度上昇を促進することができるため、CO除去器を加熱するCO除去器加熱ヒータによる消費電力が抑制される。
改質器下流側への熱の搬送を増加させることで、改質器の下流側からリサイクル流路を通じて水添脱硫器の温度上昇も促進される。
改質水の供給を開始することで、原料に加えて水蒸気が追加されるため、改質器を流通するガス量が増加し、改質器の温度の上昇を抑制することができると共に、改質器の下流側への熱の搬送も増加する。
原料と改質水の水蒸気改質反応では、改質器の温度が上昇するにしたがって、転化率が上がり、改質器下流側のガスの露点が下がる。このため、起動時には改質水供給開始直後が最も改質器下流側のガスの露点が高い。
そこで、本発明者は、自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、系統電源を用いて水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路の開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えることで、改質器を流通するガス量が増加して、改質器から下流へ搬送される熱量が増加するため、改質器の温度上昇を抑制すると共に、リサイクル流路を流通するガスによる加熱で水添脱硫器の温度上昇を促進することが可能となり、水添脱硫器加熱ヒータによる消費電力を抑制することができることを想到した。
以下、本発明の実施形態を、具体的に図面を参照しながら例示する。なお、全ての図面において、同一または相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、全ての図面において、本実施形態を説明するために必要となる構成要素のみを抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる水素生成装置は、炭化水素成分を含む原料と改質水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、前記原料または前記水素含有ガスを燃焼して前記改質器を加熱する燃焼器と、前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、前記改質器に前記改質水を供給する改質水供給器と、前記原料に含まれる硫黄化合物を水添脱硫する水添脱硫器と、前記水添脱硫器を加熱する水添脱硫器加熱ヒータと、前記改質器より排出される前記水素含有ガスの一部を前記水添脱硫器に流入する前の前記原料に供給するためのリサイクル流路と、前記リサイクル流路に設けられた開閉弁と、を備えた水素生成装置であって、系統電源を用いずに前記水素生成装置を起動させる場合に用いる自立起
動用電源と、制御器と、を備え、前記制御器が、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えることを特徴とする。
かかる構成により、自立起動用電源を用いて水素生成装置を起動させる場合は、自立起動用電源を用いない場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路にガスが流通する。
このため、改質器を流通するガス量が増加して、改質器から下流へ搬送される熱量が増加する。そして、改質器の温度上昇を抑制できると共に、リサイクル流路を流通するガスの温度も高くなるため、水添脱硫器の温度上昇を促進することが可能となり、水添脱硫器加熱ヒータによる加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置の起動時の消費電力を抑制することができる。
[装置構成]
図1は、本発明の第1実施形態の水素生成装置の構成の一例を示す概略構成図である。図1に示すように、水素生成装置100は、改質器1と、原料供給器2と、改質水供給器3と、燃焼器4と、空気供給器5と、フレームロッド6と、改質温度検知器7と、第一封止器9と、第一経路10と、第二封止器11と、第二経路12と、第三封止器13と、第三経路14と、第四封止器15と、リサイクル流路16と、水添脱硫器17と、水添脱硫温度検知器18と、水添脱硫器加熱ヒータ19と、制御器30と、自立起動用電源32を備える。
改質器1は、原料及び水蒸気を用いて、改質反応により水素含有ガスを生成する。
原料は、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含み、具体的には、天然ガス、都市ガス、LPガス、LNG等の炭化水素等が例示される。ここで、都市ガスとは、ガス会社から配管を通じて各家庭等に供給されるガスをいう。
改質反応は、原料及び水蒸気から水素含有ガスが生成される反応であれば、いずれの改質反応でもよい。具体的には、水蒸気改質反応、及びオートサーマル反応が例示される。改質器1で生成された水素含有ガスは、第一経路10を介して水素利用機器150に供給される。
また、水素利用機器150に水素含有ガスを供給しない場合には、第二経路12を介して燃焼器4に水素含有ガスが供給される。また、水素利用機器150で余った水素含有ガスは第三経路14を介して、燃焼器4に供給される。
第一経路10には第一封止器9、第二経路12には第二封止器11、第三経路14には第三封止器13を設けており、第二経路12の上流側端は改質器1と第一封止器9との間で第一経路10に接続され、第二経路12の下流側端は第三封止器13と燃焼器4との間で第三経路14に接続されており、第一封止器9、第二封止器11、第三封止器13の開閉によって改質器1からのガスの供給先を切り替えることができる。
また、リサイクル流路16によって、改質器1から排出される水素含有ガスの一部を水添脱硫器17に供給することができ、リサイクル流路16の第四封止器15を開閉することにより、水添脱硫器17への水素含有ガスの供給の有無を切り替えることができる。
また、改質器1の内部には、改質触媒(図示せず)が搭載される。原料供給器2は、原料を改質器1に供給する。原料供給器2は、例えば、昇圧器及び流量調整弁の少なくとも
いずれか一方により構成される。
改質水供給器3は、改質水を改質器1に供給する。改質水供給器3は、改質水の流量を調整し、例えば、ポンプ及び流量調整弁の少なくともいずれか一方により構成される。
燃焼器4は、改質器1を加熱する。燃焼器4の燃料には、通常は改質器1より排出される水素含有ガスが用いられる。燃焼器4に供給される水素含有ガスは、改質器1から燃焼器4に直接供給されてもよいし、水素利用機器150を経由し、水素利用機器150から排出されて燃焼器4に供給されてもよい。燃焼器4において、水素含有ガスに原料が追加して燃焼されても、水素含有ガスを供給せずに原料だけを供給してもよい。
空気供給器5は、燃焼器4に燃焼空気を供給する。空気供給器5は、例えば、ファン及びポンプの少なくともいずれか一方により構成される。
また制御器30により設定された目標値に基づいて水素生成装置100の運転を制御する。制御器30は、制御機能を有するものであれば、水素生成装置100全体あるいは一部を制御可能などのような制御装置でもよい。制御器30は、例えば、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、MPU、CPUが例示される。記憶部としては、メモリが例示される。
制御器30は、単独の制御器でも複数の制御器から構成されたものでもよい。つまり、制御器30のそれぞれが、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。この点は、後述の他の実施形態の制御器においても同様である。
水素利用機器150は、水素を利用する機器であり、例えば固体高分子型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、水素タンク等が上げられる。
[水素生成装置の動作]
次に、本実施形態の水素生成装置100の動作について、説明する。なお、以下の動作は、制御器30が水素生成装置100を制御することによって行われる。
水素生成装置100が起動すると、燃焼器4における燃焼を開始する。このとき、第一封止器9を閉止しているが、第二経路12から燃焼器4に至る燃焼用の燃料ガス経路がガス通気状態となっている。
よって、原料供給器2の動作開始により原料が改質器1に供給されると、改質器1を通過した原料は、上記燃焼用の燃料ガス経路を用いて燃焼器4に供給される。同時に、空気供給器5の動作開始により、燃焼用の空気が燃焼器4に供給される。
燃焼器4において、点火電極(図示せず)により着火動作が行われ、燃焼用の空気を用いて、原料の燃焼が起こる。このようにして、燃焼器4から供給される燃焼熱により、改質器1が加熱される。また、燃焼器4での燃焼はフレームロッド6により検知される。
次いで、改質水供給器3の動作開始により、改質器1に改質水が供給される。さらに、第四封止器15を開くことにより、リサイクル流路16を通じて改質器1から排出される水素含有ガスの一部を水添脱硫器17に供給する。次に改質器1で生成された水素含有ガスの組成が水素利用機器150への供給に適した組成になった段階で、第一封止器9を開放して水素利用機器150に水素含有ガスが供給される。
水素利用機器150への水素含有ガス供給は、起動開始から所定の時間経過後としても良く、また、改質温度検知器7の温度が所定の値に到達したことを検知した後としても良い。
ところで、水素生成装置100の起動時に、水添脱硫器17を加熱する水添脱硫器加熱ヒータ19による消費電力によって、自立起動用電源の容量が不足する場合がある。このため、水素生成装置100の触媒の加熱が不足して起動できない場合が生じる。
図2は、第1実施形態の水素生成装置の動作の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、図2のフローチャートに示すように、まず起動開始して(S101)、水添脱硫器加熱ヒータ19を作動させ、水添脱硫温度検知器18が第3所定温度(例えば200℃)となるように制御する(S102)。
次に。電源が自立起動用電源32であれば(S103)、改質温度検知器7の温度が第2所定温度(例えば300℃)以上(S104)で、第四封止器15を開にし(S106)、リサイクル流路16にガスを流通させる。
一方、電源が自立起動用電源32でなければ(S103)、改質温度検知器7の温度が第1所定温度(例えば500℃)以上(S105)で、第四封止器15を開にし(S106)、リサイクル流路16にガスを流通させる。ここで、第2所定温度(例えば300℃)は第1所定温度(例えば500℃)よりも低い温度である。
リサイクル流路16にガスの流通を開始するための改質温度検知器7の温度は、通常、改質器1で水素が生成する温度でよく、本実施形態では、第1所定温度(例えば500℃)を充分に原料が水素に転換される温度である500℃とした。また、第2所定温度(例えば300℃)は、改質器1で原料が水素に一部転換し、改質器1下流側へ流通するガスの露点が比較的低い温度である300℃とした。
前述の様に、第1所定温度(例えば500℃)、第2所定温度(例えば300℃)は、改質器1内部の改質触媒の温度に相関して、決定されるため、改質温度検知器7と改質触媒の温度に対してする差異の大小により、当業者が設定温度を決めればよい。また、水添脱硫温度検知器18が第3所定温度である200℃になるように水添脱硫器加熱ヒータ19を制御したが、水添脱硫触媒が機能する温度まで加熱できるように、当業者が設定温度を決めればよい。
以上のように、自立起動用電源32を用いて水素生成装置100を起動させる場合は、自立起動用電源32を用いない場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路16にガスが流通する。
このため、リサイクル流路16を流通したガスは改質器1の上流側にある原料供給器2へ戻されるので、改質器1を流通するガス量が増加して、燃焼器4で加熱されている改質器1から下流(第一経路10)へ搬送される熱量が増加する。
そして、リサイクル流路16を流通するガスの温度も高くなるため、水添脱硫器17の温度上昇を促進することが可能となり、水添脱硫器加熱ヒータ19による加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置100の起動時の消費電力を抑制することができる。
なお、本実施形態では、自立起動用電源32を用いて水素生成装置100を起動させる場合に、第四封止器15を開けるタイミングを早めるため、改質温度検知器7の温度が通常(自立起動用電源32を用いない場合)よりも低い温度で、第四封止器15を開けるこ
ととしたが、第四封止器15を開けるタイミングを早めることが出来れば、例えば起動開始からの時間で設定してもよい。
なお、本実施形態では、改質水の供給開始後に第四封止器15を開けることとしたが、起動開始してから、改質水供給するまでに第四封止器15を開けてリサイクル流路16にガスを流通させても良い。
この場合、改質水供給開始直後に改質器1下流側のガス露点が高くなり、水が凝縮することがあるため、改質水供給前に一旦、第四封止器15を閉止して、再度、改質温度検知器7が所定の温度に到達したことを検知して、第四封止器15を開ける。
このことにより、本実施形態よりもさらに長時間、リサイクル流路16にガスを流通させることができるため、水添脱硫器加熱ヒータ19による加熱量も抑制できる。これにより、水素生成装置100の起動時の消費電力を抑制することができる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示す概略構成図である。第2実施形態の燃料電池システムは、図3に示すように、第1実施形態の水素生成装置100に、CO除去器20、CO除去器温度検知器21、CO除去器加熱ヒータ22を設置し、水素利用機器として、燃料電池160を設置したものであり、上記の点以外は、第1実施形態と同様である。
改質器1では副反応として生成したCOを除去するため、CO除去器20を改質器1の下流側に備える。CO除去器では、COと水蒸気を反応させてCOを低減するCO変成触媒と、COと微量に加えた酸素を反応させてCOを酸化除去するCO選択酸化触媒を備える。
なお、CO変成触媒は、一般的な銅亜鉛系の触媒を搭載した。また、CO選択酸化触媒には、一般的用いられるRu等の貴金属をアルミナ等に担持した触媒を用いたが、COを選択的に酸化して除去できるものであれば良い。また、CO選択酸化触媒の代わりに、COを水素と反応させてメタン化するCOメタン化触媒でも良い。
図4は、第2実施形態の燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、図4のフローチャートに示すように、まず起動開始して(S201)、水添脱硫器加熱ヒータ19を作動させ、水添脱硫温度検知器18が第3所定温度(例えば200℃)となるように制御する(S202)。また、CO除去器加熱ヒータ22を作動させ、CO除去器温度検知器21が第7所定温度(例えば200℃)となるように制御する(S203)。
なお、CO除去器温度検知器21が第3所定温度である200℃になるようにCO除去器加熱ヒータ22を制御したが、CO除去触媒であるCO変成触媒やCO選択酸化触媒が機能する温度まで加熱できるように、当業者が設定温度を決めればよい。
次に、電源が自立起動用電源32であれば(S204)、改質温度検知器7の温度が第2所定温度(例えば300℃)以上(S205)で、第四封止器15を開にし(S207)、リサイクル流路16にガスを流通させる。
一方、電源が自立起動用電源32でなければ(S204)、改質温度検知器7の温度が第1所定温度(例えば500℃)以上(S205)で、第四封止器15を開にし(S207)、リサイクル流路16にガスを流通させる。ここで、第1実施形態と同じく、第2所
定温度(例えば300℃)は第1所定温度(例えば500℃)よりも低い温度である。
以上のように、自立起動用電源32を用いて燃料電池システムを起動させる場合は、自立起動用電源32を用いない場合よりも早いタイミングで、リサイクル流路16にガスが流通する。
このため、リサイクル流路16を流通したガスは改質器1の上流側にある原料供給器2へ戻されるので、改質器1を流通するガス量が増加して、燃焼器4で加熱されている改質器1の下流に設置してあるCO除去器20へ改質器1から搬送される熱量増加する。
そして、CO除去器20の温度上昇を促進することが可能となり、CO除去器加熱ヒータ22による加熱量も抑制できる。これにより、燃料電池システムの起動時の消費電力を抑制することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の燃料電池システムは、図3に示す第2実施形態と同じ構成である。図5は、本発明の第3実施形態の燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、図5のフローチャートに示すように、まず、起動開始する(S301)。電源が自立起動用電源32であれば(S302)、水添脱硫器加熱ヒータ19を作動させ、水添脱硫温度検知器18が第4所定温度(例えば150℃)となるように制御する(S303)。次に、改質温度検知器7の温度が第2所定温度(例えば300℃)以上(S304)になれば、第四封止器15を開にして(S307)、リサイクル流路16にガスを流通させる。
一方、電源が自立起動用電源32でなければ(S302)、水添脱硫器加熱ヒータ19を作動させ、水添脱硫温度検知器18が第3所定温度(例えば200℃)となるように制御する(S305)。次に、改質温度検知器7の温度が第1所定温度(例えば500℃)以上(S306)になれば、第四封止器15を開にして(S307)、リサイクル流路16にガスを流通させる。
ここで、第1実施形態と同じく、第2所定温度(例えば300℃)は第1所定温度(例えば500℃)よりも低い温度である。また、第4所定温度(例えば150℃)は第3所定温度(例えば200℃)よりも低い温度であり、水添脱硫触媒が機能する温度まで加熱できるように、例えば、本実施形態で用いた銅亜鉛系の水添脱硫触媒であれば、100℃から300℃の間で、当業者が設定温度を決めればよい。
以上のように、自立起動用電源32を用いて燃料電池システムを起動させる場合は、自立起動用電源32を用いない場合よりも水添脱硫温度検知器18を低い温度となるように制御でき、水添脱硫器加熱ヒータ19が従来よりも早く切れるため、ヒータの通電時間が短くなる。これにより、燃料電池システムの起動時の消費電力を抑制することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の燃料電池システムは、図3に示す第2実施形態と同じ構成である。図6は、本発明の第4実施形態の燃料電池システムの動作の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、図6のフローチャートに示すように、まず、起動開始して(S401)、水添脱硫器加熱ヒータ19を作動させ、水添脱硫温度検知器18が第3所定温度(例
えば200℃)となるように制御する(S402)。また、CO除去器加熱ヒータ22を作動させ、CO除去器温度検知器21が第7所定温度(例えば200℃)となるように制御する(S403)。
次に、電源が自立起動用電源32であれば(S404)、改質温度検知器7の温度が第6所定温度(例えば300℃)以上(S405)で、改質水供給を開始する(S406)。次に、改質温度検知器7の温度が第2所定温度(例えば300℃)以上(S407)で、第四封止器15を開にし(S411)、リサイクル流路16にガスを流通させる。
一方、電源が自立起動用電源32でなければ(S404)、改質温度検知器7の温度が第5所定温度(例えば300℃)以上(S408)で、改質水供給を開始する(S409)。次に、改質温度検知器7の温度が第1所定温度(例えば500℃)以上(S410)で、第四封止器15を開にし(S411)、リサイクル流路16にガスを流通させる。
ここで、第1実施形態と同じく、第2所定温度(例えば300℃)は第1所定温度(例えば500℃)よりも低い温度である。また、第6所定温度(例えば100℃)は第5所定温度(例えば300℃)よりも低い温度であり、触媒に水が凝縮しない温度以上で、かつ原料の炭化水素が分解して改質触媒に炭素析出の発生による影響が小さい温度以下で設定すればよく、例えば100℃から500℃の間で、それぞれ設定すればよい。
以上のように、自立起動用電源32を用いて燃料電池システムを起動させる場合は、自立起動用電源32を用いない場合よりも早いタイミングで、改質水が供給され、原料に加えて水蒸気が追加されるため、改質器1を流通するガス量が増加して、改質器1の下流に設置してあるCO除去器20へ改質器1から搬送される熱量を増加する。そして、CO除去器20の温度上昇を促進することが可能となり、CO除去器加熱ヒータ22による加熱量も抑制できる。これにより、水燃料電池システムの起動時の消費電力を抑制することができる。
本実施形態の上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の水素生成装置は、系統電源からの電力供給が無く、自立起動用電源で起動する場合においても電力消費量を低減し、自立起動用電源を小型化することが可能となる。そのため、停電時に用いる自立起動用電源を小型化したい用途、例えば、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムに好適である。
1 改質器
2 原料供給器
3 改質水供給器
4 燃焼器
5 空気供給器
6 フレームロッド
7 改質温度検知器
9 第一封止器
10 第一経路
11 第二封止器
12 第二経路
13 第三封止器
14 第三経路
15 第四封止器
16 リサイクル流路
17 水添脱硫器
18 水添脱硫温度検知器
19 水添脱硫器加熱ヒータ
20 CO除去器
21 CO除去器温度検知器
22 CO除去器加熱ヒータ
30 制御器
32 自立起動用電源
100 水素生成装置
150 水素利用機器
160 燃料電池

Claims (9)

  1. 炭化水素成分を含む原料と改質水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記原料または前記水素含有ガスを燃焼して前記改質器を加熱する燃焼器と、
    前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、
    前記改質器に前記改質水を供給する改質水供給器と、
    前記原料に含まれる硫黄化合物を水添脱硫する水添脱硫器と、
    前記水添脱硫器を加熱する水添脱硫器加熱ヒータと、
    前記改質器より排出される前記水素含有ガスの一部を前記水添脱硫器に流入する前の前記原料に供給するためのリサイクル流路と、
    前記リサイクル流路に設けられた開閉弁と、
    を備えた水素生成装置であって、
    系統電源を用いずに前記水素生成装置を起動させる場合に用いる自立起動用電源と、
    制御器と、を備え、
    前記制御器は、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替える、
    水素生成装置。
  2. 前記改質器から供給される水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO除去器と、
    前記CO除去器を加熱するCO除去器加熱ヒータと、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 前記改質器の温度を検知する改質温度検知器を、さらに備え、
    前記制御器は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記改質温度検知器により検知した前記改質器の温度が第1所定温度に達すると前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替え、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記改質温度検知器により検知した前記改質器の温度が前記第1所定温度よりも低く設定された第2所定温度に達すると前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替える、
    請求項1または2に記載の水素生成装置。
  4. 前記水添脱硫器の温度を検知する水添脱硫温度検知器を、さらに備え、
    前記制御器は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記水添脱硫温度検知器により検知した前記水添脱硫器の温度が第3所定温度になるように前記水添脱硫器加熱ヒータによる加熱を制御し、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記水添脱硫温度検知器により検知した前記水添脱硫器の温度が前記第3所定温度よりも低く設定された第4所定温度になるように前記水添脱硫器加熱ヒータによる加熱を制御する、請求項1から3のいずれか1項に記載の水素生成装置。
  5. 前記制御器は、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、前記改質水供給器に前記改質器への前記改質水の供給を開始させる、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の水素生成装置。
  6. 前記制御器は、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記改質水供給器に前記改質器への前記改質水の供給を開始させた後に、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替える、
    請求項5に記載の水素生成装置。
  7. 前記制御器は、前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる時には、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替えて前記リサイクル流路のガスの流通を開始した後に、前記改質水供給器に前記改質器への前記改質水の供給を開始させ、前記改質水供給器が前記改質水の供給を開始する前に前記開閉弁により一旦前記リサイクル流路のガスの流通を停止させる、
    請求項5に記載の水素生成装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の水素生成装置と、
    前記水素生成装置により生成された水素含有ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電を行う燃料電池と、
    を備えた燃料電池システム。
  9. 炭化水素成分を含む原料と改質水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記原料または前記水素含有ガスを燃焼して前記改質器を加熱する燃焼器と、
    前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、
    前記改質器に前記改質水を供給する改質水供給器と、
    前記原料に含まれる硫黄化合物を水添脱硫する水添脱硫器と、
    前記水添脱硫器を加熱する水添脱硫器加熱ヒータと、
    前記改質器より排出される前記水素含有ガスの一部を前記水添脱硫器に流入する前の前記原料に供給するためのリサイクル流路と、
    前記リサイクル流路に設けられた開閉弁と、
    系統電源を用いずに前記水素生成装置を起動させる場合に用いる自立起動用電源と、
    を備えた水素生成装置の運転方法であって、
    前記自立起動用電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合は、前記系統電源を用いて前記水素生成装置を起動させる場合よりも早いタイミングで、前記開閉弁を閉塞状態から開放状態に切り替える、
    水素生成装置の運転方法。
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