JP5644098B2 - 定着装置、および画像形成装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、定着ローラと加熱ローラとに張架された定着ベルトと、定着ベルトの外周面に接触して定着ベルトとの間でニップを形成する加圧ローラとを備えるとともに、定着ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとによって形成されるニップの出口分離部に対応した位置であって定着ベルトの内側に、出口分離部面を曲率の大きな形状部とした固定部材を備えた定着装置が記載されている。
請求項2に記載の発明は、前記回転駆動手段は、前記加圧部材が前記定着構造体に接触する位置に設定されることにより前記回転部材が当該加圧部材から離間し、当該回転部材が当該加圧部材から離間することにより前記駆動伝達手段と前記駆動源との連結が解除されることを特徴とする請求項1記載の定着装置である。
請求項3に記載の発明は、前記加圧部材が前記定着構造体に接触する位置に設定されることにより当該加圧部材を当該定着構造体に向けて押圧する押圧手段をさらに備え、前記押圧手段は、前記加圧部材を前記定着構造体に向けて加圧するバネ部材と、当該バネ部材のバネ長を調整する調整部材と、当該調整部材に締結されて当該バネ部材の一方の端部を支持する第1のバネ支持部材の位置を定めるとともに当該調整部材との間の緩みを抑える機構が設けられた位置決め部材と、当該バネ部材の他方の端部を支持する第2のバネ支持部材とを有することを特徴とする請求項1記載の定着装置である。
請求項5に記載の発明は、前記回転駆動手段は、前記移動手段により前記定着手段の前記加圧部材が前記定着構造体に接触する位置に設定されることにより前記回転部材が当該加圧部材から離間し、当該回転部材が当該加圧部材から離間することにより前記駆動伝達手段と前記駆動源との連結が解除されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記移動手段は、前記定着手段の前記加圧部材を前記定着構造体に向けて加圧するバネ部材と、当該バネ部材のバネ長を調整する調整部材と、当該調整部材に締結されて当該バネ部材の一方の端部を支持する第1のバネ支持部材の位置を定めるとともに当該調整部材との間の緩みを抑える機構が設けられた位置決め部材と、当該バネ部材の他方の端部を支持する第2のバネ支持部材とを有することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置である。
また、請求項1の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、ベルト部材を定着可能温度に設定するまでの間において加圧部材の表面を周方向に亘ってより均一に加熱することができ、加圧部材の外径に部分的な膨らみが発生することを抑制することができる。
請求項2の発明によれば、回転駆動手段による回転部材への回転駆動力の伝達動作を、加圧部材が定着構造体から離間した位置に設定された場合に限定して実行させることができ、本発明を採用しない場合に比べ、回転駆動手段を構成する部品の消耗を低減することができる。
請求項3の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、加圧部材が定着構造体に接離する際のバネ部材のバネ長の変動を低減するとともに、バネ長の調整を容易に行うことができる。
また、請求項4の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、ベルト部材を定着可能温度に設定するまでの間において加圧部材の表面を周方向に亘ってより均一に加熱することができ、加圧部材の外径に部分的な膨らみが発生することを抑制することができる。
請求項5の発明によれば、回転駆動手段による回転部材への回転駆動力の伝達動作を、加圧部材が定着構造体から離間した位置に設定された場合に限定して実行させることができ、本発明を採用しない場合に比べ、回転駆動手段を構成する部品の消耗を低減することができる。
請求項6の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、加圧部材が定着構造体に接離する際のバネ部材のバネ長の変動を低減するとともに、バネ長の調整を容易に行うことができる。
<画像形成装置の説明>
図1は本実施の形態に係る定着装置(定着ユニット)60が適用される画像形成装置1の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂「タンデム型」のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10と、画像形成装置1全体の動作制御や例えばパーソナルコンピュータ(PC)等との通信、画像データに対して行う画像処理等を実行する主制御部50と、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース(UI)部90と、を備えている。
画像形成部10は、例えば電子写真方式により画像を形成する機能部であって、並列的に配置されるトナー像形成手段の一例としての6つの画像形成ユニット11C,11M,11HC,11HM,11Y,11K(以下、「画像形成ユニット11」)を備えている。各画像形成ユニット11は、機能部材として、例えば、静電潜像が形成され、その後に各色トナー像が形成される感光体ドラム12と、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電器13と、帯電器13により帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光する露光器14と、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を各色トナーにより現像する現像器15と、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するクリーナ16と、を備えている。
各画像形成ユニット11の現像器15各々は、各色トナーを貯蔵するトナー容器17C,17M,17HC,17HM,17Y,17K(以下、「トナー容器17」)とトナー搬送路(不図示)で連結されている。そして、トナー搬送路中に設けられた補給用スクリュー(不図示)によりトナー容器17から現像器15に各色トナーが補給されるように構成されている。
加えて、画像形成部10は、定着ユニット60にて用紙上に定着された各色トナー像を冷却し、用紙上への各色トナー像の定着を促進する冷却ユニット80と、用紙の曲がり(カール)を矯正するカール矯正ユニット85と、を備えている。
なお、本実施の形態の画像形成装置1では、中間転写ベルト20、一次転写ロール21、および二次転写ロール22により転写手段が構成される。また、二次転写ロール22が配置され、中間転写ベルト20上の各色トナー像が用紙に二次転写される領域を、以下、「二次転写領域Tr」という。
また、画像形成部10は、用紙搬送系として、用紙を収容する複数(本実施の形態では2個)の用紙収容容器40A,40Bと、この用紙収容容器40A,40Bに収容された用紙を繰り出して搬送する繰出しロール41A,41Bと、用紙収容容器40Aからの用紙を搬送する第1搬送路R1と、用紙収容容器40Bからの用紙を搬送する第2搬送路R2と、を備えている。さらに、画像形成部10は、用紙収容容器40Aおよび用紙収容容器40Bからの用紙を二次転写領域Trに向けて搬送する第3搬送路R3と、を備えている。加えて、画像形成部10は、二次転写領域Trにて各色トナー像が転写された用紙を定着ユニット60、冷却ユニット80、およびカール矯正ユニット85を通過するように搬送する第4搬送路R4と、カール矯正ユニット85からの用紙を画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部44に向けて搬送する第5搬送路R5と、を備えている。
第1搬送路R1から第5搬送路R5は、それぞれに沿って搬送ロールや搬送ベルトが配置され、送られてくる用紙を順次、搬送する。
また、画像形成部10は、両面搬送系として、定着ユニット60で第1面に各色トナー像が定着された用紙を一旦保持する中間用紙収容容器42と、カール矯正ユニット85からの用紙を中間用紙収容容器42に向けて搬送する第6搬送路R6と、中間用紙収容容器42に収容された用紙を上記の第3搬送路R3に向けて搬送する第7搬送路R7と、を備えている。さらに、画像形成部10は、カール矯正ユニット85の用紙搬送方向下流側に配置され、用紙を用紙積載部44に向けて搬送する第5搬送路R5と中間用紙収容容器42に搬送する第6搬送路R6とに選択的に振り分ける振分機構部43と、中間用紙収容容器42に収容された用紙を繰り出して第7搬送路R7に向けて搬送する繰出しロール45と、を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1での基本的な画像形成動作について説明する。
画像形成部10の画像形成ユニット11各々は、上記の機能部材を用いた電子写真プロセスによりC色,M色,HC色,HM色,Y色,K色の各色トナー像を形成する。各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により中間転写ベルト20上に順に一次転写され、各色トナーが重畳された合成トナー像を形成する。中間転写ベルト20上の合成トナー像は、中間転写ベルト20の移動(矢印方向)に伴って二次転写ロール22が配置された二次転写領域Trに搬送される。
二次転写領域Trでは、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された合成トナー像が用紙に一括して二次転写される。
なお、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ26によって除去される。
二次転写領域Trでは、第1面の場合と同様にして、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された第2面の各色トナー像が用紙に一括して二次転写される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
次に、本実施の形態の画像形成装置1に用いられる定着ユニット60について説明する。
図2は、本実施の形態の定着ユニット60の構成を説明するための断面構成図である。この定着ユニット60は、用紙を加熱する定着構造体の一例としての定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に設けられた定着ベルト610を外側から張架しながら定着ベルト610を加熱するロール部材の一例としての外部加熱ロール613と、外部加熱ロール613の表面を清掃するロール清掃機構部65と、定着ベルトモジュール61に対して接離自在に構成された加圧部材の一例としての加圧ロール62とで主要部が構成されている。
定着ロール611は、例えばアルミニウムやSUSで形成された円筒状ロールであり、図示しない駆動モータからの回転駆動力を受けて、図中矢印方向に回転する。そして、定着ロール611の内部に配置された発熱体の一例としての例えば3本のハロゲンヒータ71により、定着ロール611は予め定められた温度(例えば、150℃)に加熱される。
また、内部加熱ロール612は、その両端部に定着ベルト610を内側から外側に向けて押圧するバネ部材(不図示)が配置され、定着ベルト610全体の張力を例えば15kgfに設定している。
さらには、内部加熱ロール612には、定着ベルト610の片寄り(ベルトウォーク)を制御するための機構が設けられている。すなわち、内部加熱ロール612の近傍には、定着ベルト610の端部位置(エッジ位置)を検知するベルトエッジ位置検知機構(不図示)が配置されている。また、内部加熱ロール612には、内部加熱ロール612の一方の端部を内部加熱ロール612の軸方向と直交する方向に変位させる変位機構(ベルトステアリング機構)が設けられている。そして、このベルトステアリング機構は、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて内部加熱ロール612の一方の端部位置を変位させることで、定着ベルト610の内部加熱ロール612に張架される軸方向位置を移動させる。それにより、定着ベルト610のベルトウォーク(内部加熱ロール612の軸方向への片寄り)を修正している。
このように、本実施の形態の定着ユニット60では、定着ロール611と内部加熱ロール612と外部加熱ロール613とによって定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
続いて、本実施の形態の定着ユニット60での定着動作について説明する。
画像形成装置1の二次転写領域Tr(図1参照)において合成トナー像(未定着トナー像)が静電転写された用紙は、第4搬送路R4(図1参照)に沿って定着ユニット60のニップ部N(図2参照)に向けて搬送される。そして、ニップ部Nを通過する用紙表面の未定着トナー像は、主としてロールニップ部N1に作用する圧力と熱とにより用紙に定着される。
その結果、本実施の形態の定着ユニット60では、高速で連続通紙されても定着温度が略一定に維持される。また、高速での定着動作の開始時に定着温度が落ち込む現象(所謂「温度ドループ現象」)の発生が抑制される。特に、熱容量の大きな厚紙等に対する定着においても、定着温度の維持および温度ドループの発生が抑制され、さらには、紙種に対応させて定着温度を途中で切り替える(定着温度のアップおよびダウンの双方を含む。)必要がある場合にも、定着ベルト610は熱容量が小さいので、ハロゲンヒータ71、さらにはハロゲンヒータ72、ハロゲンヒータ73の出力調整により、温度の切り替えを容易としている。
そのため、ロールニップ部N1において定着ロール611の曲率のもとで加熱加圧された用紙は、剥離パッドニップ部N2において加圧ロール62による相反する方向に向いた曲率に進行方向が変化させられる。その際に、用紙上のトナー像と定着ベルト610表面との間で微小なマイクロスリップが生じる。それによって、トナー像と定着ベルト610との付着力が弱められ、用紙は定着ベルト610から剥離され易い状態が形成される。このように、剥離パッドニップ部N2は、最終の剥離工程で確実に剥離が行なわれるための準備工程にも位置付けられる。
次に、加圧ロール62を動作させる機構について説明する。図3は、加圧ロール62に設けられた加圧ロール62を動作させる機構を説明する図である。図3に示すように、本実施の形態の定着ユニット60では、定着ベルトモジュール61(定着ベルト610)に対して加圧ロール62を接離させる方向に移動させる移動手段の一例としてのリトラクト機構(接離機構)100と、リトラクト機構100によって加圧ロール62が定着ベルト610から離間された位置に設定された場合に、加圧ロール62を回転駆動する回転駆動手段の一例としての回転駆動機構200(図3にてハッチングで示した部分)とを備えている。
すなわち、加圧ロール62を定着ベルト610から離間した位置で停止させておくと、ウォームアップ動作が行われている定着ベルト610に面する部分は定着ベルト610からの放射熱を受けて加熱される。その一方で、定着ベルト610に面する部分の裏側(加圧ロール62の回転軸に関して反対側)に位置する部分は、定着ベルト610からの放射熱を受けず加熱されない。そのために、加圧ロール62の定着ベルト610に面する部分だけが膨張し、加圧ロール62の外径に周方向のムラが生じる。このような加圧ロール62を定着ベルト610に接触させて定着動作を開始すると、加圧ロール62が全周に亘って均一に加熱されるまでの間、ニップ部Nの圧力(ニップ圧)が加圧ロール62の周方向位置に応じて異なるものとなる。その結果、定着画像に画像不良が発生する場合がある。
そこで、本実施の形態の定着ユニット60では、リトラクト機構100によって加圧ロール62が定着ベルト610から離間された位置に設定された場合には、回転駆動機構200によって加圧ロール62を回転させる。それによって、加圧ロール62の表面が周方向に亘って均一に加熱され、加圧ロール62の外径に部分的な膨らみが発生することが抑えられるので、定着画像に画像不良が発生することが抑制される。
続いて、本実施の形態のリトラクト機構100について説明する。
図4は、リトラクト機構100の構成を説明する図である。図4に示すように、リトラクト機構100は、駆動モータ101と、駆動モータ101からの駆動力をシャフト104に伝達する駆動伝達ギヤ群102と、シャフト104に結合されたカム103a,103bとを備えている。また、リトラクト機構100は、加圧ロール62が定着ベルト610(定着ベルトモジュール61)と接離するように、加圧ロール62を回転中心軸(支点)106を中心として移動させるとともに、加圧ロール62が定着ベルト610に接触した際には、加圧ロール62を定着ベルトモジュール61(定着ロール611)側に押圧する押圧部材の一例としての押圧機構部105a,105bを備えている。
また、ウォームアップ動作が完了し加圧ロール62を定着ベルト610に圧接させる位置に設定する場合には、主制御部50による制御の基で駆動モータ101が回転(正転:CW)し、駆動伝達ギヤ群102とシャフト104とを介してカム103a,103bを予め定められた角度だけ回転(正転:CW)させる。それにより、カム103a,103bが押圧機構部105a,105bを加圧ロール62からの荷重に抗して押し上げ(z方向)、加圧ロール62は定着ベルト610に圧接する。
次の図5は、加圧ロール62を定着ベルト610から接離させる構成を説明する図である。図5(a)は、加圧ロール62を定着ベルト610から離間させた状態を示し、(b)は、加圧ロール62を定着ベルト610に圧接させた状態を示している。なお、図5では、カム103bおよび押圧機構部105bの構成を示しているが、カム103aおよび押圧機構部105aの構成も同様である。
図5に示すように、押圧機構部105b(105a)は、回転中心軸(支点)106によって揺動自在に支持された下部レバー111および上部レバー112と、下部レバー111と上部レバー112との間に加圧力を付与するバネ部材の一例としての加圧バネ部材113と、加圧バネ部材113の上部端(定着ベルト610側)を支持する第2のバネ支持部材の一例としての上部支持板115と、加圧バネ部材113の下部端(カム103b側)を支持する第1のバネ支持部材の一例としての下部支持板116と、を備えている。
上部レバー112は、下部レバー111によって側部を囲まれるように配置されている。また、上部レバー112は、上部支持板115が固定されるとともに、加圧ロール62の回転軸62aを支持部112aにて支持している。
ここで、ナット117に設けられる「緩み止め機構」とは、例えばUナット等にて構成されるように、ナット117と加圧調整ネジ部材114のネジ面との間にリング状部材を介在させて、リング状部材によって加圧調整ネジ部材114のネジ面を押さえ込むことでナット117の緩みを抑える機構である。
このように、加圧ロール62を定着ベルトモジュール61に接触させる際には、加圧バネ部材113は、定着ベルトモジュール61側からうける反力に相当する加圧力を生み出すように圧縮される。一方、加圧ロール62が定着ベルトモジュール61から離間する際には、定着ベルトモジュール61側からの反力が無くなることから、加圧バネ部材113はそれに相当する加圧力分が伸長する。そのために、加圧ロール62を定着ベルトモジュール61に接離させる度に加圧バネ部材113が伸縮して、上部支持板115と下部支持板116との間隔が変動する。それにより、加圧調整ネジ部材114の下部支持板116の下部(カム103b側)に締結するナット117には、緩みが生じ易い。
上記したように、ニップ圧は、「加圧ロール62と定着ベルトモジュール61とが接触した状態での加圧バネ部材113の加圧力(バネ加重)−加圧ロール62からの荷重」によって定まるので、ナット117が緩むことで加圧バネ部材113のバネ長Lが変わると、ニップ圧も変動することとなる。さらには、初期調整において、上部支持板115と下部支持板116との間隔を調整し易く構成する必要もある。
続いて、本実施の形態の回転駆動機構200について説明する。
図6は、回転駆動機構200の構成を説明する図である。図6に示すように、本実施の形態の回転駆動機構200は、リトラクト機構100により加圧ロール62が定着ベルト610から離間させた位置に設定されることにより加圧ロール62と接触する回転部材の一例としてのフリクションロール201と、フリクションロール201の回転軸208を加圧ロール62側に付勢する付勢部材202と、フリクションロール201の回転軸208に固定された駆動伝達ギヤ207と、を備えている。また、回転駆動機構200は、定着ロール611と同軸に配置されて定着ロール611に回転駆動力を伝達する駆動源の一例としての定着ロールギヤ611aと係合される複数のギヤ列からなる伝達ギヤ群203と、伝達ギヤ群203を支持するとともに回転軸(支点)203aを中心として揺動自在に支持されたギヤ支持体204と、フリクションロール201の回転軸208に固定された駆動伝達ギヤ207および伝達ギヤ群203の双方と係合する駆動伝達ギヤ206と、ギヤ支持体204を駆動伝達ギヤ206側に付勢するバネ部材205と、を備えている。さらに、回転駆動機構200は、伝達ギヤ群203の中の駆動伝達ギヤ206と係合するギヤの回転軸(支点)203aと駆動伝達ギヤ206の回転軸206aとを連結する連結レバー210(図6で不図示、次の図7参照)と、駆動伝達ギヤ206の回転軸206aとフリクションロール201の回転軸208とを連結する連結レバー209(次の図7も参照)と、を備えている。
なお、付勢部材202と、伝達ギヤ群203と、ギヤ支持体204と、バネ部材205と、駆動伝達ギヤ206と、駆動伝達ギヤ207と、連結レバー209と、連結レバー210とは、駆動伝達手段を構成する。
それにより、定着ロールギヤ611a→伝達ギヤ群203→駆動伝達ギヤ206→駆動伝達ギヤ207→回転軸208→フリクションロール201という経路で回転駆動力が伝達される。そして、フリクションロール201は、加圧ロール62を摩擦力によって回転駆動する。なお、フリクションロール201の表面は、加圧ロール62との摩擦力を高めるために、例えばシリコーンゴムからなる耐熱性の弾性体で構成されている。
このように、加圧ロール62が定着ベルト610に圧接する位置に設定されることにより、回転駆動機構200自体が回転駆動しない。それにより、フリクションロール201への回転駆動力の伝達動作を、加圧ロール62が定着ベルト610から離間した位置に設定された場合に限定し、回転駆動機構200を構成する部品の消耗の低減を図っている。
また、リトラクト機構100によって加圧ロール62が定着ベルト610から離間された位置においては、加圧ロール62を回転駆動機構200によって回転させる。それにより、加圧ロール62の表面が周方向に均一に加熱されるように設定し、加圧ロール62の外径に部分的な差異が発生することが抑えられる。それによって、定着画像に画像不良が発生するのを抑制している。
Claims (6)
- 記録材にトナーを定着するベルト部材と当該ベルト部材を張架して当該ベルト部材を循環移動させるロール部材とを有する定着構造体と、
前記定着構造体に対して接離する方向に移動自在に構成されるとともに、当該定着構造体と接触する位置に設定されることにより当該定着構造体との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
前記加圧部材が前記定着構造体から離間した位置に設定されることにより、当該加圧部材に回転駆動力を伝達して当該加圧部材を回転させる回転駆動手段とを備え、
前記回転駆動手段は、前記加圧部材が前記定着構造体から離間した位置に設定されることにより当該加圧部材と接触する回転部材と、当該回転部材が当該加圧部材からの荷重を受けることにより当該回転部材に回転駆動力を供給する駆動源と連結されて当該回転駆動力を伝達する駆動伝達手段とを有することを特徴とする定着装置。 - 前記回転駆動手段は、前記加圧部材が前記定着構造体に接触する位置に設定されることにより前記回転部材が当該加圧部材から離間し、当該回転部材が当該加圧部材から離間することにより前記駆動伝達手段と前記駆動源との連結が解除されることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記加圧部材が前記定着構造体に接触する位置に設定されることにより当該加圧部材を当該定着構造体に向けて押圧する押圧手段をさらに備え、
前記押圧手段は、前記加圧部材を前記定着構造体に向けて加圧するバネ部材と、当該バネ部材のバネ長を調整する調整部材と、当該調整部材に締結されて当該バネ部材の一方の端部を支持する第1のバネ支持部材の位置を定めるとともに当該調整部材との間の緩みを抑える機構が設けられた位置決め部材と、当該バネ部材の他方の端部を支持する第2のバネ支持部材とを有することを特徴とする請求項1記載の定着装置。 - トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段によって形成された前記トナー像を記録材上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写された前記トナー像を、ベルト部材と当該ベルト部材を張架して当該ベルト部材を循環移動させるロール部材とを有する定着構造体と、当該定着構造体との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材とを用いて当該記録材に定着する定着手段と、
前記定着手段の前記加圧部材を前記定着構造体に対して接離する方向に移動させる移動手段と、
前記移動手段により前記定着手段の前記加圧部材が前記定着構造体から離間した位置に設定されることにより、当該加圧部材に回転駆動力を伝達して当該加圧部材を回転させる回転駆動手段とを備え、
前記回転駆動手段は、前記移動手段により前記定着手段の前記加圧部材が前記定着構造体から離間した位置に設定されることにより当該加圧部材と接触する回転部材と、当該回転部材が当該加圧部材からの荷重を受けることにより当該回転部材に回転駆動力を供給する駆動源と連結されて当該回転駆動力を伝達する駆動伝達手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記回転駆動手段は、前記移動手段により前記定着手段の前記加圧部材が前記定着構造体に接触する位置に設定されることにより前記回転部材が当該加圧部材から離間し、当該回転部材が当該加圧部材から離間することにより前記駆動伝達手段と前記駆動源との連結が解除されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記移動手段は、前記定着手段の前記加圧部材を前記定着構造体に向けて加圧するバネ部材と、当該バネ部材のバネ長を調整する調整部材と、当該調整部材に締結されて当該バネ部材の一方の端部を支持する第1のバネ支持部材の位置を定めるとともに当該調整部材との間の緩みを抑える機構が設けられた位置決め部材と、当該バネ部材の他方の端部を支持する第2のバネ支持部材とを有することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009279146A JP5644098B2 (ja) | 2009-12-09 | 2009-12-09 | 定着装置、および画像形成装置 |
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