JP2013050664A - 画像形成装置および定着装置 - Google Patents

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中村  聡
Haruhiko Nishida
晴彦 西田
Yasuto Okabayashi
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Mizuki Sugino
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Abstract

【課題】定着部材に付着している付着物の付着むらに起因して生じうる定着画像の質の低下を抑制する。
【解決手段】定着ベルトモジュール61は、回転可能に設けられた定着ベルト610、定着ベルト610を内側から加熱する定着ロール611を備えている。また、定着ベルトモジュール61には、定着ベルト610を内側から加熱する内部加熱ロール612、定着ベルト610を外側から加熱する外部加熱ロール613、外部加熱ロール613の表面をウエブ617aを用いてクリーニングするクリーニング装置617が設けられている。「追い刷りモード」の設定を受け付けた場合、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させる。また、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させた後、外部加熱ロール613等の温度を予め定められた温度以上に保った状態で、定着ユニット60の空運転を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置および定着装置に関する。
定着ローラと加熱ローラとに張架された定着ベルトと、定着ベルトの外周面に接触して定着ベルトとの間でニップを形成する加圧ローラとを備え、ニップを通過する用紙を加圧および加熱し、用紙上の画像をこの用紙に定着する定着装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−5566号公報
本発明の目的は、定着部材に付着している付着物の付着むらに起因して生じうる定着画像の質の低下を抑制することにある。
請求項1に記載の発明は、記録材に画像を形成する画像形成部と、外周面を有し、回転可能に設けられ、前記画像形成部により画像が形成された記録材のうちの当該画像が形成されている面に接触し、当該画像を当該記録材に定着する定着部材と、回転可能に設けられ、前記定着部材の前記外周面に接触する接触面を外周部に備える回転部材と、前記回転部材の前記接触面に接触配置され、当該接触面に付着した付着物を除去する除去部材と、画像の定着処理がすでに施された定着処理済み記録材のうちの当該画像が載っている面に対して新たな像がさらに形成され当該新たな像が前記定着部材によって当該定着処理済み記録材に定着される場合に、前記除去部材を前記回転部材の前記接触面から離間させる離間手段と、を備える画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記回転部材の前記接触面から前記除去部材が離間した後の当該回転部材、および、当該回転部材の当該接触面から当該除去部材が離間した後の前記定着部材を、予め定められた時間、回転させる回転手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記回転手段は、前記回転部材の温度を予め定められた温度以上に保った状態で当該回転部材の前記回転を行い、前記定着部材の温度を予め定められた温度以上に保った状態で当該定着部材の前記回転を行うことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記新たな像が前記定着部材によって前記定着処理済み記録材に定着された後、前記回転部材の前記接触面から離間した前記除去部材を当該接触面に接触させる接触手段と、前記接触手段が前記除去部材を前記接触面に接触させた後の前記回転部材、および、当該接触手段が当該除去部材を当該接触面に接触させた後の前記定着部材を、予め定められた時間、回転させる回転手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、外周面を有し、回転可能に設けられ、画像が形成された記録材のうちの当該画像が形成されている面に接触し、当該画像を当該記録材に定着する定着部材と、回転可能に設けられ、前記定着部材の前記外周面に接触する接触面を外周部に備える回転部材と、前記回転部材の前記接触面に接触配置され、当該接触面に付着した付着物を除去する除去部材と、画像の定着処理がすでに施された定着処理済み記録材のうちの当該画像が載っている面に対して形成された新たな像が前記定着部材によって当該定着処理済み記録材に定着される場合に、前記除去部材を前記回転部材の前記接触面から離間させる離間手段と、を備える定着装置である。
請求項1の発明によれば、定着部材に付着している付着物の付着むらに起因して生じうる定着画像の質の低下を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、定着部材に付着している付着物が均され付着物の付着むらが減るようになる。
請求項3の発明によれば、定着部材に付着している付着物の流動性を高めることができる。
請求項4の発明によれば、回転部材に付着している付着物が除去されるようになる。
請求項5の発明によれば、定着部材に付着している付着物の付着むらに起因して生じうる定着画像の質の低下を抑制することができる。
本実施の形態に係る画像形成装置の構成例を示した図である。 定着ユニットの構成を説明するための断面構成図である。 「追い刷りモード」時に実行される処理の流れを示したフローチャートである。 画像形成装置にて実行される処理の具体例を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の説明>
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置1の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂「タンデム型」のカラープリンタであり、筺体200の内部に、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10を備えている。また、この画像形成装置1には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などを含んで構成された主制御部50が設けられている。
ここで、主制御部50は、画像形成装置1の全体の動作制御を行う。また、主制御部50は、外部機器(例えばパーソナルコンピュータ(PC))との通信を行うとともに、この外部機器から受信した画像データに対する画像処理を行う。さらに、画像形成装置1には、表示パネルおよび操作ボタンにより構成され、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース(UI)部90が設けられている。
<画像形成部の説明>
画像形成部10は、例えば電子写真方式により画像を形成する機能部であって、並列的に配置される6つの画像形成ユニット11T,11P,11Y,11M,11C,11K(以下、「画像形成ユニット11」と称する場合もある)を備えている。
各画像形成ユニット11には、静電潜像が形成され、その後に各色トナー像が形成される感光体ドラム12が設けられている。また、各画像形成ユニット11には、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電器13、帯電器13により帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光する露光器14が設けられている。また、各画像形成ユニット11には、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を各色トナーにより現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12の表面を清掃するクリーナ16が設けられている。
ここで、各画像形成ユニット11の現像器15の各々は、搬送路(不図示)を介し、各色トナーを貯蔵するトナー容器17T,17P,17Y,17M,17C,17K(以下、「トナー容器17」)に接続されている。そして、搬送路中に設けられた補給用スクリュー(不図示)によって、トナー容器17から現像器15へ各色のトナーが補給されるようになっている。
ここで、6つの画像形成ユニット11T,11P,11Y,11M,11C,11Kのうちの4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像が形成される。
ところで、常用色(通常色)であるイエロー、マゼンタ、シアン、黒の四色に加え、この四色では表現が困難または不可能であった特色等の画形材を用いて、用紙Pに画像を形成したい場合がある。例えば、特定ユーザ専用のコーポレートカラーのトナー、点字用の発泡トナー、蛍光色トナー、光沢を向上させるトナー、強磁性トナー、あるいは赤外線領域に感度を有する不可視トナー等を用いて用紙Pに画像を形成したい場合がある。また、例えば、透明なトナー(クリアトナー)を、用紙P上に既に形成されたトナー像の上に更に載せることで、用紙Pの表面に凹凸を付与することもできる。このため、本実施形態の画像形成装置1では、常備の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに加え、特色等の画像形成を可能とする画像形成ユニット11T,11Pが更に設けられている。
画像形成部10についてさらに説明すると、この画像形成部10には、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色トナー像が転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に転写(一次転写)する一次転写ロール21が設けられている。また、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材の一例としての用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ロール22が設けられている。
また、画像形成部10には、用紙Pに二次転写された各色トナー像をこの用紙Pに定着させる定着ユニット60が設けられている。また、画像形成部10には、定着ユニット60を通過した後の用紙Pの曲がり(カール)を矯正するカール矯正ユニット85が設けられている。なお、本明細書では、二次転写ロール22が配置され、中間転写ベルト20上の各色トナー像が用紙Pに二次転写される領域を、以下、「二次転写領域Tr」という。
<用紙搬送系の説明>
画像形成部10には、用紙搬送系として、用紙Pを収容する複数(本実施の形態では2個)の用紙収容容器40A,40B、この用紙収容容器40A,40Bに収容された用紙Pを繰り出して搬送する繰出しロール41A,41Bが設けられている。さらに、用紙収容容器40Aからの用紙Pを搬送する第1搬送路R1、用紙収容容器40Bからの用紙Pを搬送する第2搬送路R2が設けられている。
また、画像形成部10には、筺体200の外部に設けられ用紙Pが積載される用紙積載部210、この用紙積載部210に積載された用紙Pを繰り出して搬送する繰出しロール220が設けられている。さらに、用紙積載部210からの用紙Pを搬送する第3搬送路R3が設けられている。さらに、画像形成部10には、用紙収容容器40A、用紙収容容器40B、および、用紙積載部210からの用紙Pを二次転写領域Trに向けて搬送する第4搬送路R4が設けられている。
また、画像形成部10には、二次転写領域Trにて各色トナー像が転写された用紙Pを、定着ユニット60およびカール矯正ユニット85を通過するように搬送する第5搬送路R5、カール矯正ユニット85からの用紙Pを画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部(不図示)に向けて搬送する第6搬送路R6が設けられている。ここで、第1搬送路R1から第6搬送路R6には、搬送ロールや搬送ベルトが配置され、送られてくる用紙Pを下流側に向けて順次搬送する。
<両面搬送系の説明>
画像形成部10には、両面搬送系として、定着ユニット60で第1面に各色トナー像が定着された用紙Pを一旦保持する中間用紙収容容器42、カール矯正ユニット85からの用紙Pを中間用紙収容容器42に向けて搬送する第7搬送路R7、中間用紙収容容器42に収容された用紙Pを上記の第4搬送路R4に向けて搬送する第8搬送路R8が設けられている。さらに、画像形成部10には、カール矯正ユニット85の用紙搬送方向下流側に配置され、用紙Pの搬送先を、第6搬送路R6および第7搬送路R7の何れかに振り分ける振分機構部43と、中間用紙収容容器42に収容された用紙Pを繰り出して第8搬送路R8に向けて搬送する繰出しロール45が設けられている。
<画像形成動作の説明>
次に、画像形成装置1の動作説明を行う。本実施形態では、まず、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像が、一次転写ロール21により中間転写ベルト20上に順に一次転写され、各色トナーが重畳された合成トナー像が中間転写ベルト20上に形成される。そして、中間転写ベルト20上の合成トナー像は、中間転写ベルト20の移動(矢印方向)に伴って二次転写ロール22が配置された二次転写領域Trに搬送される。
一方、用紙搬送系では、各画像形成ユニット11での画像形成の開始タイミングに合わせて繰出しロール41A、繰出しロール41B、繰出しロール220の何れかが回転動作し、用紙収容容器40A、用紙収容容器40B、および、用紙積載部210の何れかに収容(積載)されている用紙Pが繰り出される。繰り出された用紙Pは、第1搬送路R1〜第3搬送路R3の何れかを経由した後、第4搬送路R4に沿って搬送され、二次転写領域Trに到達する。二次転写領域Trでは、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された合成トナー像が用紙Pに一括して転写される。
その後、合成トナー像が転写された用紙Pは、中間転写ベルト20から分離され、第5搬送路R5に沿って定着ユニット60へ搬送される。定着ユニット60へ搬送された用紙P上の合成トナー像は、定着ユニット60によって定着処理を受けて用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、カール矯正ユニット85にて曲がりが矯正される。その後、カール矯正ユニット85を通過した用紙Pは、振分機構部43により、片面印刷時には第6搬送路R6に導かれる。なお、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー、および、二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナーは、それぞれクリーナ16、およびベルトクリーナ26によって除去される。
一方、両面印刷時には、カール矯正ユニット85を用紙Pが通過した後、この用紙Pは、振分機構部43により第7搬送路R7に導かれ、中間用紙収容容器42に向けて搬送される。そして再び、各画像形成ユニット11による第2面の画像形成の開始タイミングに合わせて繰出しロール45が回転し、中間用紙収容容器42から用紙Pが繰り出される。繰出しロール45により繰り出された用紙Pは、第8搬送路R8および第4搬送路R4に沿って搬送され、二次転写領域Trに到達する。二次転写領域Trでは、第1面の場合と同様にして、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された第2面の各色トナー像が用紙Pに一括して転写される。
そして、両面にトナー像が転写された用紙Pは、第1面の場合と同様に定着ユニット60にて定着され、カール矯正ユニット85にて曲がりが矯正される。その後、カール矯正ユニット85を通過した用紙Pは、振分機構部43により第6搬送路R6に導かれる。このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
<定着ユニットの構成の説明>
次に、本実施の形態の画像形成装置1に設けられた定着ユニット60について説明する。
図2は、定着ユニット60の構成を説明するための断面構成図である。本実施形態の定着ユニット60は、同図に示すように、用紙Pを加熱する定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して接離自在に構成された加圧ロール62とで主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、無端状に形成され回転可能に設けられた定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転動作し、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域であるニップ部Nにて定着ベルト610を内側から加熱する定着ロール611とを備えている。また、定着ベルトモジュール61は、定着ベルト610を内側から張架しながら定着ベルト610を加熱する内部加熱ロール612を有している。また、定着ベルトモジュール61には、定着ベルト610を外側から張架しながら定着ベルト610を加熱する外部加熱ロール613が設けられている。
また、定着ベルトモジュール61は、定着ロール611と内部加熱ロール612との間(ニップ部Nの上流側)で定着ベルト610を張架する張架ロール614と、ニップ部N内の下流側領域に配置された剥離パッド64と、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架する張架ロール615とを備えている。また、定着ベルトモジュール61は、外部加熱ロール613の表面をクリーニングするクリーニング装置617を備えている。
ここで、クリーニング装置617は、外部加熱ロール613の外周面に接触しこの外周面に付着しているトナー等の除去を行うシート状のウエブ617aを備えている。ここで、除去部材の一例としてのこのウエブ617aは、織物により形成されている。なお本実施形態では、織物によりウエブ617aを形成した場合を説明したが、繊維を編み込んだ編物で形成することもできるし、不織布を用いて形成することもできる。また、このクリーニング装置617には、未使用のウエブ617aを巻き取る形で保持しておく保持部617bが設けられている。また、ウエブ617aを巻き取ることで、保持部617bから外部加熱ロール613へウエブ617aを供給する供給部617cを備えている。
さらに、クリーニング装置617は、保持部617bと供給部617cとの間に配置されたウエブ617aを外部加熱ロール613に向けて押圧する押圧部材617dと、押圧部材617dを外部加熱ロール613に接近する方向および離間する方向(図中矢印G参照)に移動させる移動機構617eとを備えている。この移動機構617eは、例えば、モータと、このモータにより回転するカムとにより構成することができる。本実施形態では、押圧部材617dによって、外部加熱ロール613の外周面にウエブ617aが押し当てられる。これより、外部加熱ロール613に付着したトナーや、外部加熱ロール613に付着したワックス(トナーに含まれていたワックス成分)が除去されるようになる。
一方、定着部材の一例としての定着ベルト610は、例えば、ポリイミド樹脂で形成されたベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層されたシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらに弾性体層上に被覆されたPFA(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)からなる離型層とで構成されている。ここで、弾性体層は、特にカラー画像に対する画質向上のために設けられたものである。ここで、定着対象となる用紙Pに保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。そのため、ニップ部Nにおいてトナー像の全体に均一に熱を供給するには、用紙P上のトナー像の凹凸に倣って定着ベルト610表面が変形することが好ましい。このため、本実施形態では、定着ベルト610に弾性体層を設け、定着ベルト610を変形しやすくしている。
定着ロール611は、例えばアルミニウムやSUSで形成された円筒状ロールであり、図示しない駆動モータからの回転駆動力を受けて、図中矢印方向に回転する。また本実施形態では、定着ロール611の内部に、加熱源としての例えば3本のハロゲンヒータ71が設けられている。これにより、定着ロール611は予め定められた温度(例えば、150℃)に加熱される。
なお、本実施形態における定着ユニット60では、定着ロール611が回転駆動を行うことで、定着ベルト610が循環移動するようになっている。また、定着ベルト610が循環移動を行うことで、この定着ベルト610から内部加熱ロール612、外部加熱ロール613へ回転駆動力が伝達され、内部加熱ロール612、外部加熱ロール613が回転するようになっている。
内部加熱ロール612は、例えばアルミニウムやSUSで形成された円筒状ロールである。そして、内部に配置された加熱源としての例えば4本のハロゲンヒータ72により、内部加熱ロール612は予め定められた温度(例えば、190℃)に加熱される。また、本実施形態では、定着ベルト610の内側方向から外側方向に向けて、内部加熱ロール612の両端部を押圧するバネ部材(不図示)が設けられ、定着ベルト610に張力が付与された状態となっている。なお、この張力は、例えば15kgfに設定される。
また、本実施形態では、定着ベルト610の蛇行(ベルトウォーク)を制御するための機構が設けられている。具体的には、定着ベルト610の端部位置(エッジ位置)を検知するベルトエッジ位置検知機構(不図示)、内部加熱ロール612の一方の端部を内部加熱ロール612の軸方向と直行する方向に変位させる変位機構(不図示)が設けられている。そして、この変位機構は、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて内部加熱ロール612の一方の端部を変位させることで、定着ベルト610を内部加熱ロール612の軸方向に変位させる。これにより、定着ベルト610のベルトウォークが制御される。
回転部材の一例としての外部加熱ロール613は、例えばアルミニウムやSUSで形成された円筒状ロールである。そして、内部に配置された加熱源としての例えば3本のハロゲンヒータ73により、外部加熱ロール613は予め定められた温度(例えば、190℃)に加熱される。なお、本実施形態では、定着ベルト610の外周面に外部加熱ロール613が接触しており、定着ベルト610の外周面に付着したトナーやワックスが外部加熱ロール613に転移する。そして本実施形態では、外部加熱ロール613に転移したトナーやワックスがクリーニング装置617により除去される。付言すると、外部加熱ロール613は、定着ベルト610の外周面に接触する接触面をその外周部に備えており、定着ベルト610の外周面に付着したトナーやワックスがこの接触面に移動する。そして本実施形態では、この接触面上のトナーやワックスがクリーニング装置617により除去される。
剥離パッド64は、例えばSUS等の金属や樹脂等の剛体で構成された、断面が円弧形状のブロック部材である。ここで、この剥離パッド64は、加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域(以下、「ロールニップ部N1」)の下流側にて、定着ロール611の軸方向全域に亘って固定配置されている。
また、剥離パッド64は、定着ベルト610の内周面に対向配置され定着ベルト610を加圧ロール62に向けて押圧している。これにより本実施形態では、定着ベルト610が屈曲し、定着ベルト610の進行方向が急激に変化するようになっている。また、剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を予め定められた幅領域(例えば、定着ベルト610の進行方向に沿って5mmのニップ幅)に亘って予め定められた荷重(例えば、平均10kgf)で均一に押圧するように設置され、ロールニップ部N1に連なる「剥離パッドニップ部N2」を形成している。
次に、加圧ロール62について説明する。本実施形態の加圧ロール62は、例えば、アルミニウムやSUSからなる円柱状ロールを基体として、基体側から順に、シリコーンゴムからなる弾性層と、PFAチューブからなる離型層とが積層されて構成されている。そして、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に接離するように配置されている。ここで、加圧ロール62が定着ベルトモジュール61に接触(圧接)するように設定された場合には、定着ベルトモジュール61の定着ロール611が矢印方向へ回転するのに伴い、加圧ロール62は、定着ロール611に従動して矢印方向に回転する。
<定着ユニットの基本動作についての説明>
次に、本実施の形態の定着ユニット60の基本動作について説明する。
画像形成装置1の二次転写領域Tr(図1参照)においてトナー像(未定着トナー像)が静電転写された用紙Pは、第5搬送路R5(図1参照)を経由して定着ユニット60のニップ部N(図2参照)まで搬送される。そして、ニップ部Nを用紙Pが通過する際に、用紙Pのうちのトナー像が形成されている面に対して定着ベルト610の外周面が押し当てられる。また、用紙Pのうちのトナー像が形成されている面とは反対側の面に対して加圧ロール62が押し当てられる。これにより用紙Pは加熱および加圧され、用紙P上のトナー像が用紙Pに定着される。
より詳細に説明すると、ニップ部Nを用紙Pが通過する際、用紙Pの未定着トナー像は、主としてロールニップ部N1に作用する圧力と熱とにより用紙Pに定着される。ここで、本実施の形態の定着ユニット60では、ロールニップ部N1に作用する熱は主に定着ベルト610によって供給される。ここで、定着ベルト610は、定着ロール611の内部に配置されたハロゲンヒータ71から定着ロール611を介して供給される熱と、内部加熱ロール612の内部に配置されたハロゲンヒータ72から内部加熱ロール612を介して供給される熱と、外部加熱ロール613の内部に配置されたハロゲンヒータ73から外部加熱ロール613を介して供給される熱とによって加熱される。
このため本実施形態では、プロセススピードが高速であっても、ロールニップ部N1における熱量が確保される。付言すると、本実施形態では、定着ロール611だけでなく、内部加熱ロール612および外部加熱ロール613からも定着ベルト610に熱が供給されるため、プロセススピードが高速であっても、ロールニップ部N1における熱量が確保される。
また、本実施の形態の定着ユニット60では、直接的な加熱部材として機能する定着ベルト610は、極めて熱容量を小さく構成することができる。加えて、定着ベルト610は、熱供給部材である定着ロール611と、内部加熱ロール612および外部加熱ロール613のそれぞれにおいて広いラップ面積(大きなラップ角度)で接触するように構成されている。そのため、定着ベルト610が1回転する短かい期間内に、定着ロール611や内部加熱ロール612および外部加熱ロール613から定着ベルト610へ熱が供給されるようになり、定着ベルト610を必要な定着温度に短時間で復帰させることが可能となる。それにより、ロールニップ部N1においては、予め定められた定着温度が維持される。
その結果、本実施の形態の定着ユニット60では、高速で連続通紙されても定着温度が維持される。また、高速での定着動作の開始時に定着温度が落ち込む現象(所謂「温度ドループ現象」)も生じにくくなる。特に、熱容量の大きな厚紙等に対する定着においても、定着温度が維持されるようになり、また、温度ドループが生じにくくなる。また、紙種に対応させて定着温度を途中で変化(定着温度のアップおよびダウンの双方を含む)させることがあるが、本実施形態の定着ユニット60では、定着ベルト610は熱容量が小さいので、ハロゲンヒータ71、ハロゲンヒータ72、ハロゲンヒータ73の出力調整により、速やかに定着ベルト610の温度が変化するようになる。
また、本実施の形態の定着ユニット60は、定着ロール611がアルミニウムやSUS等で形成されたハードロールであり、加圧ロール62が弾性層を被覆したソフトロールである。そのため、ロールニップ部N1では、定着ロール611は殆ど撓まず、加圧ロール62表面が撓むことによって定着ベルト610の進行方向に幅を持ったニップ領域が形成されている。このように、ロールニップ部N1においては、定着ベルト610がラップされている側の定着ロール611が殆ど変形しない。そのため、定着ベルト610は移動速度を一定に維持しながらロールニップ部N1を通過する。それにより、ロールニップ部N1において定着ベルト610にシワや歪みが生じることが抑制されるので、良質の定着画像が安定的に提供される。
ロールニップ部N1を通過した後、用紙Pは剥離パッドニップ部N2に搬送される。剥離パッドニップ部N2は、加圧ロール62に剥離パッド64が押圧されて、定着ベルト610が加圧ロール62に圧接するように構成されている。したがって、ロールニップ部N1では、定着ロール611の曲率によって下に凸である湾曲した形状を定着ベルト610が有するようになるのに対し、剥離パッドニップ部N2では、加圧ロール62の曲率によって上に凸である湾曲した形状を定着ベルト610が有するようになる。
そのため、ロールニップ部N1において定着ロール611の曲率のもとで加熱加圧された用紙Pは、剥離パッドニップ部N2において、相反する方向に向いた曲率に進行方向が変化させられる。その際に、用紙P上のトナー像と定着ベルト610表面との間で微小なマイクロスリップが生じる。それによって、トナー像と定着ベルト610との付着力が弱められ、用紙Pは定着ベルト610から剥離され易い状態が形成される。このように、剥離パッドニップ部N2は、最終の剥離工程で確実に剥離が行なわれるための準備工程にも位置付けられる。
そして、剥離パッドニップ部N2の出口では、定着ベルト610は剥離パッド64に巻き付くように移動するため、定着ベルト610の移動方向はそこで急激に変化する。これにより、剥離パッドニップ部N2内において定着ベルト610との付着力が予め弱められた用紙Pは、用紙自身が有している紙のコシによって定着ベルト610から分離する。そして、定着ベルト610から分離された用紙Pは、剥離パッドニップ部N2の下流側に配置された剥離案内板83により、その進行方向が導かれる。剥離案内板83により案内された用紙Pは、その後、排紙ガイド78および排紙ベルト79によってカール矯正ユニット85に向けて搬送され、それにより定着ユニット60での定着処理が完了する。
ところで、本実施形態では、上記のとおり、外部加熱ロール613の表面にウエブ617aが押し当てられ、外部加熱ロール613に付着したトナーやワックスが除去されるようになっている。ここで、本実施形態では、上記のとおり、外部加熱ロール613の表面のクリーニングに、織物で形成したウエブ617aを用いているために、外部加熱ロール613の表面に付着しているワックスの付着むらが生じやすくなる。
詳細に説明すると、本実施形態では、外部加熱ロール613に付着したワックスがウエブ617aにより除去されるものの、ワックスの除去が完全になされずに、ワックスの一部が、ウエブ617aを通過するようになる。このような状況下においてウエブ617aが織物により形成されていると、ワックスが通過しやすい部分と通過しにくい部分とが生じるようになる。そしてこのように、ワックスが通過しやすい部分と通過しにくい部分とが生じると、外部加熱ロール613の表面に付着しているワックスの付着むらが生じようになる。また、このように外部加熱ロール613にワックスの付着むらが生じると、外部加熱ロール613に接触する定着ベルト610においても、ワックスの付着むらが生じるようになる。
ここで、ワックスの付着むらが定着ベルト610に生じている状況下において、定着ユニット60に形成された上記ニップ部Nを用紙Pが通過すると、用紙Pに形成された画像の表面に、光沢むらが生じるおそれがある。より具体的に説明すると、付着むら状態にある上記ワックスが定着ベルト610からこの用紙P上に転移するために、用紙Pのトナー像に光沢むらが生じるおそれがある。
さらに詳細に説明すると、本実施形態における画像形成装置1では、「追い刷りモード」というモードが設けられており、トナー像の形成処理が行われた用紙P(定着済み用紙)に対してトナー像の形成処理が再度行われ、この用紙Pが定着ユニット60を通過することがある。かかる場合に、定着ベルト610にてワックスの付着むらが生じていると、むらとなっているワックスが用紙Pの上のトナー像(定着済みのトナー像)の上に載り、このトナー像に光沢むらが生じるおそれがある。
なお、この光沢むらは、用紙P上のトナー像であって定着処理が既に施され硬化しているトナー像に上記むらとなっているワックスが載る場合に生じやすくなる。その一方で、用紙P上のトナー像であっても、初めて定着ユニット60を通過し初めて溶融し定着されるトナー像の上に上記ワックスが載る場合には、このトナー像に上記むらとなっているワックスが溶け込むようになり、上記光沢むらは生じにくくなる。
そこで、本実施形態では、上記光沢むらの発生を抑制するため、「追い刷りモード」の設定を受け付けた場合、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させる処理を行うようにしている。また、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させた後、外部加熱ロール613等の温度を予め定められた温度以上に保った状態で、定着ユニット60の空運転を行うようにしている。
付言すると、本実施形態では、同一の用紙Pに対する再度のトナー像の形成を行う前に、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させるとともに、定着ユニット60の空運転を行うようにしている。また、この再度のトナー像の形成を行なっている最中(「追い刷りモード」の最中)は、外部加熱ロール613からウエブ617aが離間した状態を維持するようにしている。なお、「追い刷りモード」時には、トナー像を形成済みの用紙Pが例えば用紙積載部210(図1参照)に積載され、この用紙積載部210から画像形成装置1の内部へ用紙Pが供給される。
以下、「追い刷りモード」時に実行される処理について詳細に説明する。
図3は、「追い刷りモード」時に実行される処理の流れを示したフローチャートである。
主制御部50は、まず、追い刷りモードに設定された否かを判断する(ステップ101)。より具体的に説明すると、主制御部50は、ユーザからの入力を監視しており、ユーザから印刷モードの設定に関する入力があった場合に、入力された印刷モードが「追い刷りモード」であるか否かを判断する。
そして、入力された印刷モードが「追い刷りモード」である場合、離間手段の一部として機能する主制御部50は、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させる(ステップ102)。より具体的に説明すると、移動機構617e(図2参照)を駆動することで外部加熱ロール613から離れる方向に押圧部材617dを移動させ、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させる。
その後、回転手段としても機能する主制御部50は、定着ロール611を回転させる駆動モータ(不図示)の駆動を行い、予め定められた時間、定着ベルト610および外部加熱ロール613の回転駆動を行う(ステップ103)。なおこのとき、内部加熱ロール612なども回転駆動される。またこのとき、主制御部50は、ハロゲンヒータ73などのオン、オフを行い、定着ベルト610および外部加熱ロール613を予め定められた温度以上の温度に維持する。これにより、定着ベルト610上のワックスの流動性が高まる。
ここで本実施形態では、ステップ103の処理が行われると、流動性が高まった状態のワックスが定着ベルト610および外部加熱ロール613に付着した状態で、定着ベルト610の循環移動、および、外部加熱ロール613の回転が行われる。そしてこの場合、定着ベルト610上のワックスが均され、ワックスの付着むらが減るようになる。
その後、主制御部50は、用紙積載部210上の用紙P(トナー像が形成済みの用紙P)の搬送を開始し、この用紙Pに対して新たなトナー像を形成するとともに、トナー像を形成した後、この用紙Pを定着ユニット60に向けて搬送する(ステップ104)。付言すると、主制御部50は、用紙Pに対して2回目のトナー像の形成処理を行うとともに、トナー像を形成したこの用紙Pを定着ユニット60へ搬送する。これにより、1回目に形成されたトナー像に上に新たなトナー像が形成される。
なお、上記2回目のトナー像の形成処理のとき、用紙Pに予め形成されていたトナー像(1回目のトナー像形成時に形成されたトナー像)の上に、定着ベルト610に付着しているワックスが転移するが、この際、このワックスは均されむらが少ない状態となっている。このため、この場合、光沢むらは生じにくくなる。
付言すると、1回目のトナー像の形成時に形成されたトナー像よりも、2回目のトナー像の形成時に形成されるトナー像の方が小さい場合、1回目のトナー像形成時に形成されたトナー像の上に、トナーが載らず、ワックスが直接載る部分が生じる。かかる場合、このワックスが直接載る部分において、光沢むらが生じるおそれがあるが、本実施形態では、上記のとおり、ワックスの付着むらが少ない状態となっており、光沢むらが生じにくい状態となっている。
なお、定着ベルト610から用紙Pに転移するワックスのうち、2回目に形成された上記トナー像の上に載るワックスは、上記にて説明したとおり、このトナー像に溶け込むようになる。このため、この2回目に形成されたこのトナー像が位置する部分については、光沢むらがそもそも生じにくくなっている。
その後、主制御部50は、「追い刷りモード」が終了したか否かを判断する(ステップ105)。より具体的には、予め定められた枚数の用紙Pに対する処理(トナー像形成処理、および、定着処理)が終了したか否かを判断する。そして、接触手段、回転手段として機能する主制御部50は、「追い刷りモード」が終了したと判断した場合、ウエブ617aを外部加熱ロール613に接触させるとともに、予め定められた時間、定着ユニット60を空回転させ(ステップ106)、処理を終了する。
ステップ106における処理についてより具体的に説明すると、ステップ106では、移動機構617eを駆動することで押圧部材617dを外部加熱ロール613に向けて進出させウエブ617aを外部加熱ロール613に押し当てる。また、不図示のモータで定着ロール611を回転駆動させることで、定着ベルト610の循環移動、外部加熱ロール613の回転を行う。これにより、定着ベルト610の表面や外部加熱ロール613の表面に残存しているトナーやワックスが、クリーニング装置617により除去されるようになる。
なお、ユーザによっては、上記2回目のトナー像の形成処理を行った後、3回目、4回目など更なるトナー像の形成処理を行うことがある(2回以上の追い刷りが行われることがある)。この場合は、追い刷りモードの設定がユーザによりなされる度に、上記にて説明したステップ101〜ステップ106の処理が実行される。
ここで、図4(画像形成装置1にて実行される処理の具体例を示した図)を参照し上記にて説明した処理をさらに具体的に説明する。なお、図4では、用紙Pにトナー像を形成(1回目のトナー像の形成)し、次いで、用紙Pに形成されたこのトナー像の上にクリアトナーを用いてさらにトナー像を形成(2回目のトナー像の形成)し、その後、クリアトナーにより形成されたこのトナー像の上にクリアトナーを用いて更にトナー像を形成(3回目のトナー像の形成)する場合を例示する。
付言すると、図4では、追い刷り処理を2回行なう場合を例示する。また本例では、用紙Pを10枚用意し、10枚の用紙Pの各々にトナー像を形成していく場合を例示している。また、本例では、2回目、3回目のトナー像の形成時、クリアトナーによって、用紙Pの中央部に矩形状のトナー像を形成する場合を例示している。なお、このように用紙Pの中央部にクリアトナーを用いてトナー像を形成すると、この中央部が盛り上がるようになり、用紙Pの表面に凹凸が付与されるようになる。
ここで、図4(A)は、1回目のトナー像の形成処理が行われた後の状態を示している。ここで、この1回目のトナー像の形成処理では、既に形成されているトナー像の上に、定着ベルト610上のワックスが載るのではなく、定着ベルト610上のワックスとトナーとが混じり合った状態で、トナーおよびワックスが溶融するようになる。このため、この場合は、光沢むらが生じにくくなる。
付言すると、図4(A)に示す状態では、「追い刷りモード」の設定が未だなされていないため、ウエブ617aが外部加熱ロール613に接触しており、形成されるトナー像に光沢むらが生じうる状況になっているが、1回目のトナー像の形成処理では、上記のとおり、定着ベルト610上のワックスとトナーとが混じり合った状態で溶融するようになり、光沢むらが生じにくくなる。
次いで、同図(B)に示すように、本例では、1回目の追い刷りが行われる。なお、この追い刷りが行われる際には、ユーザによって、印刷モードが「追い刷りモード」に設定される。なお、本実施形態では、「追い刷りモード」に設定される際、「追い刷りモード」に設定するための入力がユーザにより行なわれるが、この入力は、例えばUI90(図1参照)や外部のPCを通じて行なわれる。
ここで、「追い刷りモード」に設定するための入力が主制御部50にて受け付けられると、上記にて説明したとり、主制御部50は、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させる。また、定着ユニット60の空回転を予め定められた時間行なう。これにより、定着ベルト610上のワックスが均されるようになる。その後、外部加熱ロール613からウエブ617aが離間した状態を維持したまま、クリアトナーを用いてトナー像の形成処理を行う。
ここでこの場合、クリアトナーにより画像が形成される領域の周囲に位置するトナー像は1回目のトナー像の形成処理により形成されたものであり、硬化状態にある。このため、このトナー像にワックスが載ると光沢むらが生じるおそれがあるが、本実施形態では、上記のとおりワックスが均されており、光沢むらが生じにくくなっている。
その後、上記にて説明したステップ106の処理が行われる。具体的には、ウエブ617aを外部加熱ロール613に押し当てるとともに定着ユニット60を空回転させる。これにより、定着ベルト610の表面や外部加熱ロール613の表面に残存しているワックスやトナーが除去される。
なお、ウエブ617aが外部加熱ロール613に接触するために、ワックスの上記付着むらが生じる。このため、クリーニング装置617自体を設けない構成とし、ウエブ617aがそもそも存在しない構成とすれば、付着むらという不具合が生じにくくなる。ところで、このように、クリーニング装置617自体を設けない構成とする場合、ワックスの付着むらに起因した上記不具合の発生は抑制できるものの、定着ベルト610や外部加熱ロール613へのトナーの堆積等を抑制することは難しくなる。このため、本実施形態では、クリーニング装置617を設けた構成としつつ、追い刷りが行われる際に、ウエブ617aを外部加熱ロール613から離間させるようにしている。
その後、本例では、同図(C)に示すように、2回目の追い刷りが行われる。なお、この追い刷りが行われる際にも、ユーザによって、印刷モードが追い刷りモードに設定される。そして、印刷モードが追い刷りモードに設定されると、上記と同様、主制御部50は、まず、外部加熱ロール613からウエブ617aを離間させる。また、主制御部50は、上記と同様、定着ユニット60の空回転を予め定められた時間行なう。これにより、定着ベルト610の表面に付着しているワックスが均されるようになる。
その後、主制御部50は、クリアトナーを用いてトナー像の形成処理(2回目の追い刷り)を行う。なお本例では、1回目の追い刷りにより形成された矩形状のトナー像の上に、クリアトナーを用いて矩形状のトナー像をさらに形成する場合を例示している。付言すると、1回目の追い刷りにより形成された矩形状のトナー像にクリアトナーを更に載せる場合を例示している。
ここで、2回目の追い刷り処理(3回目のトナー像の形成処理)が行なわれるとき、1回目の追い刷り処理(2回目のトナー像の形成処理)により形成された矩形状のトナー像の周囲に位置するトナー像は、1回目のトナー像の形成処理により形成されたものであり、硬化状態にある。このため、このトナー像の上に、定着ベルト610上のワックスが載ると光沢むらが生じるおそれがあるが、本実施形態では、上記のとおりワックスが均されている。このため、光沢むらは生じにくくなっている。
クリアトナーを用いての上記2回目の追い刷り処理を行なった後は、上記と同様、ウエブ617aを外部加熱ロール613に押し当てるとともに定着ユニット60を空回転させる。これにより、定着ベルト610の表面や外部加熱ロール613の表面に残存しているワックスやトナーが除去される。
1…画像形成装置、10…画像形成部、50…主制御部、60…定着ユニット、610…定着ベルト、613…外部加熱ロール、617a…ウエブ

Claims (5)

  1. 記録材に画像を形成する画像形成部と、
    外周面を有し、回転可能に設けられ、前記画像形成部により画像が形成された記録材のうちの当該画像が形成されている面に接触し、当該画像を当該記録材に定着する定着部材と、
    回転可能に設けられ、前記定着部材の前記外周面に接触する接触面を外周部に備える回転部材と、
    前記回転部材の前記接触面に接触配置され、当該接触面に付着した付着物を除去する除去部材と、
    画像の定着処理がすでに施された定着処理済み記録材のうちの当該画像が載っている面に対して新たな像がさらに形成され当該新たな像が前記定着部材によって当該定着処理済み記録材に定着される場合に、前記除去部材を前記回転部材の前記接触面から離間させる離間手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記回転部材の前記接触面から前記除去部材が離間した後の当該回転部材、および、当該回転部材の当該接触面から当該除去部材が離間した後の前記定着部材を、予め定められた時間、回転させる回転手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記回転手段は、前記回転部材の温度を予め定められた温度以上に保った状態で当該回転部材の前記回転を行い、前記定着部材の温度を予め定められた温度以上に保った状態で当該定着部材の前記回転を行うことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記新たな像が前記定着部材によって前記定着処理済み記録材に定着された後、前記回転部材の前記接触面から離間した前記除去部材を当該接触面に接触させる接触手段と、
    前記接触手段が前記除去部材を前記接触面に接触させた後の前記回転部材、および、当該接触手段が当該除去部材を当該接触面に接触させた後の前記定着部材を、予め定められた時間、回転させる回転手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。
  5. 外周面を有し、回転可能に設けられ、画像が形成された記録材のうちの当該画像が形成されている面に接触し、当該画像を当該記録材に定着する定着部材と、
    回転可能に設けられ、前記定着部材の前記外周面に接触する接触面を外周部に備える回転部材と、
    前記回転部材の前記接触面に接触配置され、当該接触面に付着した付着物を除去する除去部材と、
    画像の定着処理がすでに施された定着処理済み記録材のうちの当該画像が載っている面に対して形成された新たな像が前記定着部材によって当該定着処理済み記録材に定着される場合に、前記除去部材を前記回転部材の前記接触面から離間させる離間手段と、
    を備える定着装置。
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