JP5640516B2 - 車両用ガラスアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜が形成された車両の窓ガラスに設けたガラスアンテナに関する。
従来、冷房負荷の低減に代表される省エネルギーの観点から、赤外線・紫外線の影響を極力小さくしようとする傾向にある。この傾向により、近年、車内に通入する太陽輻射エネルギーを減少させるためにガラス表面に導電膜を構成したり、透明導電膜を合わせガラスの接着面に挟み込んだりしたガラスが車両用窓ガラスとして採用されるようになってきている。
一方で、近年、自動車にはAM/FM放送をはじめとして、地上デジタル放送、衛星デジタルラジオ放送、カーナビゲーションシステム、キーレスエントリーシステム、TPMS(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム)、ETC(自動料金収受システム)、携帯電話、モバイルWiMAX(移動体向けの高速無線ネットワークシステム)、無線LANなどの無線を利用した様々な車載システムが搭載されるようになってきている。
これらの無線を利用した様々な車載システムにおける送受信用のアンテナは、自動車の車内に設けられる場合が多くなっているため、前記のように導電膜が窓ガラスの略全面に構成された場合、電波が導電膜によって遮られ、前記送受信用アンテナの送受信性能が大幅に低下してしまうという問題が発生する。
そのため、導電膜が形成された車両用窓ガラスにアンテナを設けた場合に、送受信性能を確保するためのさまざまな工夫が提案されている。
例えば、特開2001−127520公報には、車両用窓ガラスの略全面に形成された導電膜の膜抜き部にアンテナ線条を設ける方法が提案されている。(特許文献1)
また、特開2001−185928公報では、略全面に導電膜が形成された車両用窓ガラスの導電膜の一部を膜抜きし、所望の受信周波数に合わせて寸法を調整したスロットに給電点を設けることでスロットアンテナを形成する方法が提案されている。(特許文献2)
さらにまた、特開2002−290145公報、特開2005−12587公報には、車両用窓ガラスの外周に沿って、ある幅にわたって導電膜を形成しない領域を設け、該導電膜の外周部と、該車両用窓ガラスを取り付けたフランジの外周部との間でスロットを形成し、給電点を該フランジと該導電膜にまたがるように設けてスロットアンテナを形成する方法が提案されている。この方法では該フランジと該導電膜の間に電気的に短絡させるための導通用端子を設け、所望の周波数において該スロットアンテナのインピーダンスと給電線の特性インピーダンスのマッチングが得られるように調整をしている。(特許文献3,4)
特開2001−127520号公報 特開2001−185928号公報 特開2002−290145号公報 特開2005−12587号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載のアンテナは、アンテナ線条と導電膜端辺の間の距離が近くなるほどアンテナのインピーダンスが低下し、該アンテナの給電線とのインピーダンスマッチングがとれなくなるため、該アンテナの送受信性能が低下してしまう。この提案によると該アンテナにおいて良好な送受信性能を得るためには、λ/20〜λ/5(λ:送受信される電波の波長)の距離をアンテナ線条と導電膜端辺との間に設けることが提案されており、FM帯やVHF帯、UHF帯などの準マイクロ波帯以下の周波数において良好なアンテナ性能を得るためには、広い膜抜き部が必要となるため、十分に太陽輻射エネルギーを遮るために必要な導電膜の面積が得られなくなってしまう。
また、前記特許文献2には、導電膜を膜抜きしてスロットを形成するための方法として、例えばスパッタリングを行なう前に所望のスロット形状に合わせてマスキングを行なう方法、スパッタによって導電膜を形成した後にレーザー等によって所望のスロット形状に導電膜を除去する方法が示されているが、工数が増加するという点が問題である。
さらにまた、前記特許文献3、4に記載のアンテナは、効率よく送受信できる電波の波長の範囲が、車両用窓ガラスの外周の長さに依存してしまうため、無線を利用した車載システムで使用されている様々な周波数に柔軟に対応することが難しい。また、給電端子以外に、窓ガラスの導電膜と車両の車体を短絡させるための導通用端子を取り付ける必要があるため、車体組み立て時の工数が増加するという問題点がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、車両用窓ガラスの表面、または2枚のガラス板の接着面に設けた導電膜による太陽輻射エネルギーの遮蔽性能を損なうことなく、良好なアンテナの送受信性能を得ることを目的とする。
すなわち、本発明は、車両用窓ガラスの表面または車両用合わせ窓ガラスの接着面に太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられた車両用ガラスアンテナであって、前記導電膜は前記窓ガラスの外周部に沿って所定の幅で膜抜きして設けられたものであり、前記導電膜の端辺とフランジの開口辺との間に形成された膜抜き部上の、前記フランジ開口辺近傍または前記導電膜端辺近傍に設けた第1の給電点と、前記第1の給電点の近傍の前記フランジ開口辺または前記導電膜端辺からみて前記膜抜き部を介して対向する前記導電膜端辺の近傍の前記導電膜上または前記フランジ開口辺の近傍の前記フランジ上に設けた第2の給電点と、前記膜抜き部上に形成され、前記第1の給電点に接続された第1の略コ字状エレメントとを備え、前記第1の略コ字状エレメントは、前記フランジの開口辺に近接して容量結合するフランジ側線条と、記導電膜の端辺に近接して容量結合する導電膜側線条と、前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の片端同士を接続する略直交線条とからなり、前記第1の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第2の給電点に外皮導体を接続するか、または、前記第2の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第1の給電点に外皮導体を接続し、前記同軸線を介して送受信機に接続され、スロットアンテナとして機能することを特徴とする車両用ガラスアンテナである。
さらに、本発明は、前記第1の略コ字状エレメントと同一構成の第2の略コ字状エレメントを備え、該第1の略コ字状エレメントおよび該第2の略コ字状エレメントが、前記第1の給電点に対して互いに反対方向に接続されていることを特徴とする上述の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記第1の給電点に、さらに補助線条が接続されていることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、車両用窓ガラスの表面または車両用合わせ窓ガラスの接着面に太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられた車両用ガラスアンテナであって、前記導電膜は前記窓ガラスの外周部に沿って所定の幅で膜抜きして設けられたものであり、前記導電膜の端辺とフランジの開口辺との間に形成された膜抜き部上の、前記フランジ開口辺近傍または前記導電膜端辺近傍に設けた第1の給電点と、前記第1の給電点の近傍の前記フランジ開口辺または前記導電膜端辺からみて前記膜抜き部を介して対向する前記導電膜端または前記フランジ開口辺の近傍の該膜抜き部上に設けた第2の給電点と、前記膜抜き部上に形成された第1の略コ字状エレメントとを備え、前記第1の略コ字状エレメントは、前記フランジの開口辺に近接するフランジ側線条と、前記導電膜の端辺に近接する導電膜側線条と、前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の片端同士を接続する略直交線条とからなり、前記フランジ側線条および前記導電膜側線条のいずれか一方が前記第1の給電点に接続され、もう一方が前記第2の給電点に接続されており、前記第1の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第2の給電点に外皮導体を接続するか、または、前記第2の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第1の給電点に外皮導体を接続し、前記同軸線を介して送受信機に接続され、スロットアンテナとして機能することを特徴とする車両用ガラスアンテナである。
本発明は、さらに前記第1の略コ字状エレメントと同一構成の第2の略コ字状エレメントを備え、該第1の略コ字状エレメントおよび該第2の略コ字状エレメントが、前記第1の給電点および前記第2の給電点に対して互いに反対方向に接続されていることを特徴とする上述の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記第1の給電点および前記第2の給電点の両方または一方に、さらに補助線条が接続されていることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、車両用窓ガラスの表面または車両用合わせ窓ガラスを構成する2枚のガラス板同士を接着させる接着面に導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられた車両用ガラスアンテナであって、前記導電膜は前記窓ガラスの外周部に沿って所定の幅で膜抜きして設けられたものであり、フランジの開口辺近傍の該フランジ上または前記導電膜の端辺近傍の該導電膜上に設けた第1の給電点と、前記第1の給電点から該膜抜き部を介して対向する辺の近傍の前記導電膜上または前記フランジ上に設けた第2の給電点と、前記膜抜き部上に形成された第1の略コ字状エレメントとを備え、前記第1の略コ字状エレメントは、前記フランジの開口辺に近接するフランジ側線条と、前記導電膜の端辺に近接する導電膜側線条と、前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の片端同士を接続する略直交線条とからなり、該略直交線条の開放端が前記第1の給電点および前記第2の給電点の近傍の前記膜抜き部上に配置されることを特徴とする車両用ガラスアンテナである。
本発明は、さらに前記第1の略コ字状エレメントと同一構成の第2の略コ字状エレメントを備え、該第1の略コ字状エレメントおよび該第2の略コ字状エレメントが、前記第1の給電点および前記第2の給電点を介して互いに反対方向に対向するように配設されていることを特徴とする上述の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記第1の略コ字状エレメントの前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の長さが、略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)であることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記第1の略コ字状エレメントおよび前記第2の略コの字状エレメントの、それぞれのフランジ側線条の長さを合算した長さと、それぞれの導電膜側線条の長さを合算した長さとが、いずれも略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)であることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記第1の略コ字状エレメントの前記略直交線条および前記第2略コの字状エレメントの前記略直交線条の両方または一方の少なくとも一箇所に、補助線条が設けられていることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記略コ字状エレメントの、フランジ側線条および導電膜側線条の少なくとも一箇所に断線部が設けられていることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記膜抜き部の幅が30mm以下であることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記略コ字状エレメントを構成する前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の形状が、略直線状、略L字状、略コ字状、ループ状および円弧状からなる群より選ばれる少なくとも1種の形状であることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、車両用合わせ窓ガラスの接着面に太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられた車両用ガラスアンテナにおいて、前記車両用合わせ窓ガラスの表面に形成された前記アンテナの一部が、該合わせ窓ガラスの接着面に形成された導電膜と立体的に重なることで容量結合していることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記窓ガラスに前記導電膜が略全面に形成されていることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、前記窓ガラスおよび前記合わせ窓ガラスが、車両のフロントウィンドー、リアウィンドー、サイドウィンドーまたはサンルーフであることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナである。
また、本発明は、同一の又は異なる車両用窓ガラスまたは車両用合わせ窓ガラスに上述のいずれかに記載のガラスアンテナが2箇所以上の場所に配設されていることを特徴とする車両用ガラスアンテナシステムである。
本発明のアンテナは、車両用窓ガラスに形成した太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜の外周部に沿って前記導電膜の端辺とフランジの開口辺との間に設けた膜抜き部に該アンテナを構成する導電線条を略コ字状に設けることで、スロットアンテナとして機能させることができるため、膜抜き部の幅を狭くすることができ、導電膜による太陽輻射エネルギーの遮蔽性能を損なうことなく、良好なアンテナの送受信性能を得ることができる。
また、本発明のアンテナは、該アンテナを構成する導電線が前記フランジと前記導電膜と容量結合することで、スロットアンテナとして機能するため、前記導電膜は必ずしもアンテナと同じ面上にある必要はなく、例えば、合わせガラスを構成する2枚の板ガラスの接着面に前記導電膜を設けた場合であっても良好な送受信性能を得ることができる。
さらにまた、前記アンテナは、前記膜抜き部が任意の長さであっても、前記フランジ開口辺と前記導電膜端辺に近接する前記導電線の長さを調節することで所望の周波数で良好なアンテナ性能を得ることができる。そのため、例えば、合わせガラスを構成する2枚の板ガラス接着面に導電膜を設けた場合に、ガラス同士を十分に密着させるために、ガラスの外周部に沿って導電膜のない領域を設ける必要があるが、このようにして設けた導電膜端辺と、フランジ開口辺の間に形成された膜抜き部に前記アンテナを形成する場合であっても、FM帯以上の周波数のさまざまな帯域で良好な送受信性能を得られる上に、前記膜抜き部に複数のアンテナを配設することもできる。
本発明の実施例1のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例2のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例3のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例4のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例5のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例6のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例7のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例8のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例9のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例10のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例11のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例12のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例1のアンテナパターンをフロントウィンドーに配設した全体正面図。 比較例1のアンテナ構成を説明する図。 本発明の実施例1のアンテナの315MHz周辺におけるVSWRの膜抜き部の幅の変化による特性変化を表した図。 比較例1のアンテナの315MHz周辺におけるVSWRの膜抜き部の幅の変化による特性変化を表した図。
本発明のアンテナは、図1に示すように車両用窓ガラスの表面に導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられたガラスアンテナであって、前記窓ガラスの外周縁部に沿って所定の幅で前記導電膜の膜抜きを行うことで、フランジ開口辺2aと前記窓ガラスの前記導電膜3の端辺3aとの間に膜抜き部4を形成し、前記膜抜き部4上にあって、前記フランジ開口辺2a近傍又は、前記導電膜端辺3a近傍に設けた第1の給電点5と、前記第1の給電点を近傍に設けた前記フランジ開口辺2aもしくは前記導電膜端辺3aから見て前記膜抜き部4を挟んで対向する辺近傍の前記導電膜上又は、フランジ上に設けた第2の給電点6と、前記膜抜き部上に形成され、前記第1の給電点5に接続される第1の略コ字状エレメント10からなり、前記第1の略コ字状エレメント10は、前記フランジ開口辺2aに近接するフランジ側線条13と、前記導電膜の端辺3aに近接する導電膜側線条11と、前記両線条の片端同士を接続する略直交線条12とから構成されている。
前記アンテナは、前記略コ字状エレメントを構成している前記導電膜側線条11と前記フランジ側線条13が、それぞれ前記導電膜3と前記フランジ2と容量結合するため、
前記フランジ2と前記導電膜3が、前記略直交線条12及び前記第一の給電点と高周波的に結合するとともに、第2の給電点が前記フランジ2に設けられているため、スロットアンテナとして動作する。そのため、前記アンテナが形成される膜抜き部4の幅が狭くても、良好なアンテナ性能を得ることができる。
前記導電膜側線条11と前記導電膜3の端辺3aとの間隔および、前記フランジ側線条13と前記フランジ2の開口辺2aとの間隔は、3mm以下であれば良好なアンテナ性能が得られるが、前記間隔を狭くするほどさらに良好なアンテナ性能を得ることができる。
前記アンテナでは、第1の給電点5を導電膜端辺3a付近に設け、第2の給電点をフランジ2に設けているが、第1の給電点5をフランジ開口辺2a付近の膜抜き部上に設け、第2の給電点を導電膜上に設けてもよい。
また、前記第1の給電点5には、同軸線の芯線、前記第2の給電点6には該同軸線の外皮導体が接続され、該同軸線を介して送受信機に接続されているが、前記給電点と前記同軸線との接続は、上記に限らず、前第1の給電点5に前記同軸線の外皮導体、前記第2の給電点6に前記同軸線の芯線を接続してもよい。前記同軸線としては50Ωの特性インピーダンスのものを使用してもよいし、75Ωの特性インピーダンスのものを使用してもよい。
本発明のアンテナは、図2に示すように、前記第1の給電点5及び前記第2の給電点6の両方を前記導電膜3上及び前記フランジ2上に設けた場合にも、前記導電膜側線条11と前記フランジ側線条1は、それぞれ前記導電膜3と前記フランジ2と容量結合をするため、図1に示すアンテナと同様の効果を得ることができる。
また、本発明のアンテナは、図3に示すように、第1の給電点5および第2の給電点6の両方を膜抜き部上に配設してもよい。この場合、略コ字状エレメントの両端は、それぞれ前記第1の給電点5及び前記第2の給電点6に接続しなければならないので前記フランジ側線条および前記導電膜側線条のいずれか一方が前記第1の給電点に接続され、もう一方が前記第2の給電点に接続されるようにする
これは、いずれの給電点も膜抜き部上に配設されているため、前記略コ字状エレメントに接続しなければ、前記導電膜3および前記フランジ2と高周波的に結合させることができず、本発明のアンテナをスロットアンテナとして作用させられないためである。
本発明のアンテナが、図1乃至図3に示すような一つの略コ字状エレメントから構成される場合、前記略コ字状エレメント10の前記フランジ側線条13および前記導電膜側線条11の長さを、略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)とするときに、良好なアンテナ性能を得ることができる。
また、本発明のアンテナは図4乃至図6のように、前記第1の略コ字状エレメント10に加えて、該第1の略コ字状エレメント10と同一構成の第2の略コ字状エレメント10’を、前記第1の給電点5を挟んで互いに反対方向に配設してもよい。
前記アンテナは、前記第2の略コ字状エレメント10’が、前記第1の略コ字状エレメント10と同一構成となるため、スロットアンテナとして動作する。
本発明のアンテナが、図4乃至図6に示すような二つの略コ字状エレメントから構成される場合、前記第1の略コ字状エレメント10及び前記第2の略コ字状エレメント10’のそれぞれを構成する導電膜側線条11の長さと、導電膜側線条11’の長さの合計の長さ及び、フランジ側線条13の長さと、フランジ側線条13’の長さの合計の長さが、略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)であるときに、良好なアンテナ性能を得ることができる。
ただし、前記アンテナは、前記第1の給電点、前記第2の給電点に対して互いに反対方向に配設されているフランジ側線条13、13’の長さ及び導電膜側線条11、11’の長さの比を調整することで、前記アンテナのインピーダンスを給電線の特性インピーダンスに合わせることが、良好なアンテナ性能を得るためには必要である。
また、図5のように、前記第1の給電点および前記第2の給電点の両方を、それぞれ前記フランジ2上および前記導電体膜上に設ける場合、前記第1の略コ字状エレメントおよび前記第2の略コ字状エレメントのそれぞれの端部を接続し、閉ループにしても構わない。
また、本発明のアンテナは、図7に示すように、少なくとも一本の補助線条を膜抜き部4上の給電点に接続してもよい。
前記アンテナは、補助線条が接続されることで、前記アンテナ内での電流分布が変化するため、アンテナのインピーダンスおよび指向特性を変化させることができ、補助線条の長さ及び引き伸ばし方向を調整することで、良好なアンテナ性能を得ることができる。
前記アンテナでは、補助線条を前記第1の給電点に設けているが、前記補助線条は、膜抜き部上に設けられている給電点であれば接続することができるので、インピーダンス及び指向特性の調整を行う上で必要があれば、補助線条を前期第2の給電点に設けてもかまわないし、前記第1の給電点と前記第2の給電点の両方に設けてもかまわない。
また、本発明のアンテナは、図8に示すように、前記略直交線条12、12’の、少なくとも一箇所に補助線条を接続してもよい。
前記アンテナは、補助線条が接続されることで、前記アンテナ内での電流分布が変化するため、アンテナのインピーダンスおよび指向特性を変化させることができ、補助線条の長さ及び引き伸ばす方向を調整することで、良好なアンテナ性能を得ることができる。
前記アンテナでは、前記略直交線条12、12’の両方に前記補助線条を一本ずつ設けているが、前記アンテナのインピーダンス及び指向特性の調整のために必要に応じて、前記略直交線条12、12’の少なくてもいずれかに二本以上の補助線条を設けてもよいし、前記略直交線条12、12’のいずれかにのみ補助線条を設けてもかまわない。
また、本発明のアンテナは、図9に示すように、前記第1の略コ字状エレメントおよび前記第2の略コ字状エレメントのフランジ側線条および導電膜側線条の少なくても一箇所の断線部を設けてもよい。
前記アンテナは、断線部を設けることで、フランジ側線条13、13’及び導電膜側線条11、11’と、フランジ2及び導電膜3との容量結合の状態が変化するため、アンテナのインピーダンスおよび指向特性を変化させることができ、良好なアンテナ性能を得ることができる。
前記アンテナでは、前記断線部を前記フランジ側線条13上に設けているが、本実施例に限らず、前記アンテナを構成する前記略コ字状エレメント上のいずれの位置に設けてもかまわない。また、前記断線部は、一箇所でなくてもよく、複数個所設けてもかまわない。
本発明のアンテナは、図12に示すように前記補助線条と前記断線部の両方を任意の箇所に設けることで、インピーダンスおよび指向特性の調整を行なうことができる。
また、本発明のアンテナは、図10に示すように、導電膜3が合わせガラスを構成する2枚の板ガラスの接着面に形成されており、該アンテナがガラス表面に配設されている場合には、該アンテナの一部が導電膜と立体的に重なり合っていてもかまわないが、近接して配設されていてもよい。
また、本発明のアンテナは、図11に示すように、車両用窓ガラスのコーナー部のように膜抜き部4の形状がL字状のような場合であっても、フランジ側線条13と導電膜側線条11を膜抜き部の形状に沿わせてL字状に曲げて配設することによって所望の性能を得ることができる。
前記フランジ側線条13および前記導電膜側線条11の形状は、上述に限らず、例えば、車両用窓ガラスの隣接する2箇所以上のコーナー部にまたがるように略コ字状もしくはループ状に配設することができる。
また、前記膜抜き部4は、フランジ開口辺2aと導電膜端辺3aの間に形成してもよいし、前記膜抜き部4は導電膜の任意の位置に設けてもよい。
本発明のアンテナの各エレメントおよび給電点は、一般的にはガラス表面にスクリーン印刷された導電性セラミックペーストを焼き付けて形成されるが、銅箔などのその他の部材で構成してもよいし、合わせガラスに金属細線で形成したアンテナを挟み込んだ構成であっても構わない。
また、本発明のアンテナは、車両用窓ガラスのみではなく、建築用の窓ガラスへ配設することもできる。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1のアンテナの構成を説明する図である。
図1のアンテナは、車両用窓ガラスの室内側の表面の全面に導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられたガラスアンテナであり、フランジ開口辺2aと前記導電膜3の端辺3aとの間に形成した膜抜き部4に配設した。前記アンテナは、前記膜抜き部4上の、前記導電膜端辺3aの近傍に設けた第1の給電点5と、前記第1の給電点5の近傍位置のフランジ2上に設けた第2の給電点6と、前記第1の給電点5に接続した第1の略コ字状エレメント10で構成した。前記第1の略コ字状エレメント10は、導電膜側線条11が前記導電膜端辺3aに近接し、その先端が略直交線条12と接続し、前記略直交線条12のもう一方の先端に、フランジ側線条13を接続し、フランジ開口辺2aに近接させるように配設した。
第1の給電点5には、同軸線の芯線、第2の給電点6には同軸線の外皮導体が接続され、該同軸線を介して送受信機に接続されている。同軸線としては50Ωの特性インピーダンスのものを使用した。
図1のアンテナの各寸法は、前記膜抜き部4の幅(フランジ開口辺2aと導電膜端辺3a間の距離)が20mm、前記フランジ側線条13の長さと前記導電膜側線条11の長さはそれぞれ299mm、各線条の線幅は1mmとした。ここで、前記略直交線条12は膜抜き部4の長手方向に対して直交させた。また、各エレメントは導電性のセラミックペーストを焼き付けて形成した。さらに、フランジ側線条13とフランジ側開口辺2aとの間隔、および導電膜側線条11と導電膜側端辺3aとの間隔はいずれも1mmとした。
図1のアンテナは、ガラスの波長短縮率αを0.7と考えて、各エレメントの寸法を略315MHzで共振するように各線条状の長さを調整した。ただし、本発明は前記の寸法に限定されるものではない。
図15に本発明の実施例1のVSWRの測定結果を示す。図15は、膜抜き部4の幅を10mmから40mmの間で変化させている。フランジ側線条13とフランジ側開口辺2aとの間隔、および導電膜側線条11と導電膜側端辺3aとの間隔はいずれも1mmとしている。測定の結果、前記膜抜き部4の幅を30mm以下にしたときには315MHzにおいて2以下となり、良好な値が得られた。しかし、図16に示した後述の比較例1で示すモノポールアンテナでの膜抜き部4の幅の変化によるVSWRの測定結果から、膜抜き部4の幅を、40mm以上にしなければ315MHzで2以下の良好な値を得ることができない。
このように比較例1のアンテナでは、良好なVSWRを得るためには、車両用窓ガラスに形成される導電膜の膜抜き部の幅を大きくしなければならないため、十分に太陽輻射エネルギーを遮るために必要な面積の導電膜を形成することができない。
[実施例2]
図2は、本発明の実施例2のアンテナの構成を説明する図である。
実施例2のアンテナは、第1の給電点5が導電膜3上の導電膜端辺3a近傍に配設され、前記膜抜き部4上に設けた前記第1の略コ字状エレメントが前記第1の給電点に直接接続されていない点が、実施例1のアンテナとは異なる。
第1の給電点5と第2の給電点6と同軸線との接続は、実施例1と同様のため、その説明は省略する。
前記アンテナは、実施例1のアンテナと同様に前記略コ字状エレメント10の前記フランジ側線条13および前記導電膜側線条11の長さを、略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)とするときに、アンテナのインピーダンスが最適になり、良好なアンテナ性能を得ることができる。
[実施例3]
図3は、本発明の実施例3のアンテナの構成を説明する図である。
図3のアンテナは、前記第1の給電点5と前記第2の給電点6の両方を、膜抜き部4上に配設し、各給電点をそれぞれ導電膜側線条とフランジ側線条とに接続した点が、実施例1のアンテナとは異なる。
第1の給電点5と第2の給電点6と同軸線との接続は、実施例1乃至2と同様のため、その説明は省略する。
本アンテナは、実施例1乃至2と同様に、前記略コ字状エレメント10の前記フランジ側線条13および前記導電膜側線条11の長さを、略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)とするときに、アンテナのインピーダンスが最適になり、良好なアンテナ性能を得ることができる。
[実施例4]
図4は、本発明の実施例4のアンテナの構成を説明する図である。
実施例4のアンテナは、実施例1の前記第1の略コ字状エレメント10に加えて、該第1の略コ字状エレメント10と同一構成の第2の略コ字状エレメント10’を、前記第1の給電点5に互いに反対方向に接続した点が、実施例1のアンテナとは異なる。
前記アンテナは、前記第1の略コ字状エレメント10及び前記第2の略コ字状エレメント10’のそれぞれを構成する導電膜側線条11の長さと、導電膜側線条11’の長さの合計の長さ及び、フランジ側線条13の長さと、フランジ側線条13’の長さの合計の長さが、略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)であるときに、良好なアンテナ性能を得ることができる。
また、前記アンテナは、前記第1の給電点5、前記第2の給電点6に対して互いに反対方向に配設されているフランジ側線条13、13’の長さ及び導電膜側線条11、11’の長さを調整することで、アンテナのインピーダンスをより良好なアンテナ性能が得られるように調整することができる。
[実施例5]
図5は、本発明の実施例5のアンテナの構成を説明する図である。
実施例5のアンテナは、実施例2の前記第1の略コ字状エレメント10に加えて、該第1の略コ字状エレメント10と同一構成の第2の略コ字状エレメント10’を、前記第1の給電点5を挟んで互いに反対方向に配設した点が、実施例2のアンテナとは異なる。
前記アンテナで、良好なアンテナ性能を得るための条件については、実施例4と同様であるため、説明を省略する。
[実施例6]
図6は、本発明の実施例6のアンテナの構成を説明する図である。
実施例6のアンテナは、実施例3の前記第1の略コ字状エレメント10に加えて、該第1の略コ字状エレメント10と同一構成の第2の略コ字状エレメント10’を、前記第1の給電点5と前記第2の給電点6と互いに反対方向に接続した点が、実施例3のアンテナとは異なる。
前記アンテナの動作および、良好なアンテナ性能を得るための条件については、実施例4乃至5と同様であるため、説明を省略する。
[実施例7]
図7は、本発明の実施例7のアンテナの構成を説明する図である。
実施例7のアンテナは、第1の給電点5に補助線条21を接続している点が、実施例3のアンテナと異なる。
前記アンテナでは、前記補助線条21を前記第1の給電点に設けることで、該アンテナに誘起される電流分布を変化させることができ、前記補助線条の長さ、前記第1の給電点と接続させる方向、折り曲げの有無などにより、前記アンテナのインピーダンス及び指向特性を良好なものに調整することができる。
[実施例8]
図8は、本発明の実施例8のアンテナの構成を説明する図である。
実施例8のアンテナは、実施例6の前記第1の略コ字状エレメント10の略直交線条12と前記第2の略コ字状エレメント10’の略直交線条12’のそれぞれに補助線条22と22’を接続している点が、実施例6のアンテナと異なる。
前記補助線条22、22’の機能は、実施例7のアンテナにおいて、第1の給電点に接続される補助線条21の機能と同様であるので、説明を省略する。
[実施例9]
図9は、本発明の実施例9のアンテナの構成を説明する図である。
実施例9のアンテナは、実施例6の前記第2の略コ字状エレメント10’の前記フランジ側線条13’をフランジ側線条13a’とフランジ側線条13b’とに切り離し、前記フランジ側線条13’に断線部を設けている点が、実施例6のアンテナと異なる。
前記アンテナは、断線部を設けることで、フランジ側線条13、13’及び導電膜側線条11、11’と、フランジ2及び導電膜3との容量結合の状態が変化するため、アンテナのインピーダンスおよび指向特性を変化させることができる。
[実施例10]
図10は、本発明の実施例10のアンテナの構成を説明する図である。
実施例10のアンテナは、合わせガラスの表面に形成されており、前記導電膜3が合わせガラスの2枚の板ガラスの接着面に設けられており、前記アンテナの前記導電膜側線条11、11’が、前記導電膜3と立体的に重なり合って容量結合している点が、実施例6のアンテナとは異なる。
[実施例11]
図11は、本発明の実施例11のアンテナの構成を説明する図である。
実施例11のアンテナは、前記膜抜き部4がL字形状をしており、実施例6のアンテナを、前記膜抜き部4の形状に合わせて折り曲げて配設している点が、実施例6のアンテナとは異なる。
前記アンテナは、前記第2の略コ字状エレメント10’を構成するフランジ側線条13’および導電膜側線条11’を膜抜き部4の形状に合わせて配設させているので、フランジ2及び導電膜3と実施例6と同様に容量結合し、前記アンテナのインピーダンスを悪化させずに配設させることができる。
ただし、前記アンテナを膜抜き部の形状に合わせて折り曲げているため、前記アンテナの指向特性は、実施例6とは異なってしまう。
[実施例12]
図12は、本発明の実施例12のアンテナの構成を説明する図である。
実施例12のアンテナは、実施例11で、前記第1の略コ字状エレメント10の前記略直交線条12と前記第2の略コ字状エレメント10’の前記略直交線条12’のそれぞれに補助線条22、22’を設けるとともに、フランジ側線条13’に断線部を設けている点が、実施例11のアンテナとは異なる。
前記アンテナのように、補助線条と断線部を組み合わせて配設することで、前記アンテナ上の電流分布を調整でき、アンテナのインピーダンスと指向特性を最適に調整することができる。
[実施例13]
図13は、本発明の実施例13を示す図であり、フロントウィンドーに実施例1で示される構成のアンテナを2系統配設している。
前記フロントウィンドーに配設するアンテナは、それぞれ同一の周波数に最適となるようにアンテナを調整し、ダイバーシティー受信させるために用いることもできるし、各アンテナをそれぞれ異なる周波数に最適となるように調整することで、それぞれ、異なる用途に使用することもできる。
以上、好適な実施例により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、様々な応用が可能である。
[比較例1]
図14に示すアンテナは、第1の給電点5を膜抜き部4の中心線に配設し、該第1の給電点5にモノポールエレメント100を接続したものであり、実施例1と同様に、前記第1の給電点5に50Ωの特性インピーダンスの同軸線の芯線側を接続し、前記第2の給電点6に、前記同軸線の外皮導体を接続している。
前記モノポールエレメント100の長さを、315MHzで、略α・λ/4となる199mmに設定したときの、膜抜き部4の幅と315MHzでのVSWRの関係は、図16のようになった。膜抜き部の幅を40mm以上に広げなければ、315MHzでVSWRは2以下の良好な値とならず、アンテナと同軸線とのインピーダンスマッチングが得られていないことがわかる。
これは、前記モノポールエレメント100が、前記フランジ2と前記導電膜3と容量結合し、前記モノポールエレメントに誘起される電流の一部が前記フランジ2及び導電膜3に流れてしまい、アンテナのインピーダンスが低くなるためである。
1 窓ガラス
2 フランジ
2a フランジ開口辺
3 導電膜
3a 導電膜端辺
4 膜抜き部
5 第1の給電点
6 第2の給電点
10 第1の略コ字状エレメント
10’ 第2の略コ字状エレメント
11、11’ 導電膜側線条
11a’、11b’ 導電膜側線条
12、12’ 略直交線条
13、13’ フランジ側線条
13a’、13b’ フランジ側線条
20 補助エレメント
21 第1補助線条
22、22’ 第2補助線条
100 モノポールエレメント

Claims (9)

  1. 車両用窓ガラスの表面または車両用合わせ窓ガラスの接着面に太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられた車両用ガラスアンテナであって、
    前記導電膜は前記窓ガラスの外周部に沿って所定の幅で膜抜きして設けられたものであり、
    前記導電膜の端辺とフランジの開口辺との間に形成された膜抜き部上の、前記フランジ開口辺近傍または前記導電膜端辺近傍に設けた第1の給電点と、
    前記第1の給電点の近傍の前記フランジ開口辺または前記導電膜端辺からみて前記膜抜き部を介して対向する前記導電膜端辺の近傍の前記導電膜上または前記フランジ開口辺の近傍の前記フランジ上に設けた第2の給電点と、
    前記膜抜き部上に形成され、前記第1の給電点に接続された第1の略コ字状エレメントとを備え、
    前記第1の略コ字状エレメントは、
    前記フランジの開口辺に近接して容量結合するフランジ側線条と、
    前記導電膜の端辺に近接して容量結合する導電膜側線条と、
    前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の片端同士を接続する略直交線条とからなり、
    前記第1の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第2の給電点に外皮導体を接続するか、または、前記第2の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第1の給電点に外皮導体を接続し、前記同軸線を介して送受信機に接続され、
    スロットアンテナとして機能することを特徴とする車両用ガラスアンテナ。
  2. さらに前記第1の略コ字状エレメントと同一構成の第2の略コ字状エレメントを備え、該第1の略コ字状エレメントおよび該第2の略コ字状エレメントが、前記第1の給電点に対して互いに反対方向に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ガラスアンテナ。
  3. 車両用窓ガラスの表面または車両用合わせ窓ガラスの接着面に太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられた車両用ガラスアンテナであって、
    前記導電膜は前記窓ガラスの外周部に沿って所定の幅で膜抜きして設けられたものであり、
    前記導電膜の端辺とフランジの開口辺との間に形成された膜抜き部上の、前記フランジ開口辺近傍または前記導電膜端辺近傍に設けた第1の給電点と、
    前記第1の給電点の近傍の前記フランジ開口辺または前記導電膜端辺からみて前記膜抜き部を介して対向する前記導電膜端または前記フランジ開口辺の近傍の該膜抜き部上に設けた第2の給電点と、前記膜抜き部上に形成された第1の略コ字状エレメントとを備え、
    前記第1の略コ字状エレメントは、前記フランジの開口辺に近接するフランジ側線条と、前記導電膜の端辺に近接する導電膜側線条と、前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の片端同士を接続する略直交線条とからなり、
    前記フランジ側線条および前記導電膜側線条のいずれか一方が前記第1の給電点に接続され、もう一方が前記第2の給電点に接続されており、
    前記第1の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第2の給電点に外皮導体を接続するか、または、前記第2の給電点に同軸線の芯線を接続し、前記第1の給電点に外皮導体を接続し、前記同軸線を介して送受信機に接続され、
    スロットアンテナとして機能することを特徴とする車両用ガラスアンテナ。
  4. さらに前記第1の略コ字状エレメントと同一構成の第2の略コ字状エレメントを備え、該第1の略コ字状エレメントおよび該第2の略コ字状エレメントが、前記第1の給電点および前記第2の給電点に対して互いに反対方向に接続されていることを特徴とする請求項に記載の車両用ガラスアンテナ。
  5. 前記第1の略コ字状エレメントの前記フランジ側線条および前記導電膜側線条の長さが、略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)であることを特徴とする請求項1、3のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナ。
  6. 前記第1の略コ字状エレメントおよび前記第2の略コの字状エレメントの、それぞれのフランジ側線条の長さを合算した長さと、それぞれの導電膜側線条の長さを合算した長さとが、いずれも略α・λ/2(α:ガラスの波長短縮率、λ:送受信周波数の波長)であることを特徴とする請求項2、のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナ。
  7. 前記略コ字状エレメントの、フランジ側線条および導電膜側線条の少なくとも一箇所に断線部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナ。
  8. 前記膜抜き部の幅が30mm以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナ。
  9. 車両用合わせ窓ガラスの接着面に太陽輻射エネルギーを遮蔽する導電膜が形成された前記窓ガラスに設けられた車両用ガラスアンテナにおいて、
    前記合わせ窓ガラスの表面に形成された前記アンテナの一部が、該合わせ窓ガラスの接着面に形成された導電膜と立体的に重なることで容量結合していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用ガラスアンテナ。
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