JP5639837B2 - 多層シート - Google Patents
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Description
一般に、プラスチックシートは溶融押出しにて製造され、多層シートの場合は共押出法により製造されることが多いが、実際の使用にあたっては、得られる平板形状のシートをそのまま用いることもあれば、その後なんらかの加工や表面処理をして用いられることもある。そのひとつにシートの熱曲げ加工がある。熱曲げ加工とは、シートを線状または全体に熱をかけてシートを曲げて目的とする3次元形状を作るものであり、プラスチックトレー、プラスチック容器、各種建材、電気・電子機器用部材、輸送機器用部材、農業用部材、窓ガラス代替透明部材等の成形に広く用いられている手法である。
シート・フィルムの成形加工に関しては、これまで厚みの薄いフィルム用途では、例えば加飾成形フィルム用途にポリカーボネートフィルム単体での素材改質がいくつか検討されてきており、例えばポリカーボネート樹脂により熱変形温度の低いポリエステル系樹脂を加えた樹脂組成物からなるフィルムとすることが提案されている(特許文献5〜6)。
1. ポリカーボネート樹脂およびポリエステル系熱可塑性エラストマーを含む層(A層)並びにアクリル系樹脂を含む層(B層)を有し、A層の両面にB層が積層された多層シートであって、該ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポリブチレンテレフタレート単位からなるハードセグメントと、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸をジカルボン酸成分とし、炭素数5〜15のジオールをジオール成分とするポリエステル単位からなるソフトセグメントとから構成され、その総厚みが0.2mmを超え2mm以下の範囲にある多層シート。
2. 前項1記載の多層シートが熱曲げ加工された成形体。
3. A層を構成するポリカーボネート樹脂およびポリエステル系熱可塑性エラストマーを含む成形材料Aと、B層を構成するアクリル系樹脂を含む成形材料Bとを共押出することからなる、前項1記載の多層シートの製造方法。
4. 前項1記載の多層シートを熱曲げ加工することからなる成形体の製造方法。
本発明の多層シートは、ポリカーボネート樹脂およびポリエステル系熱可塑性エラストマーを含む層(A層)並びにアクリル系樹脂を含む層(B層)を有し、A層の両面にB層が積層された多層シートであって、該ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポリブチレンテレフタレート単位からなるハードセグメントと、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸をジカルボン酸成分とし、炭素数5〜15のジオールをジオール成分とするポリエステル単位からなるソフトセグメントとから構成され、その総厚みが0.2mmを超え2mm以下の範囲にある多層シートである。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、ジヒドロキシ化合物が炭酸エステル結合により結ばれたポリマーであり特に制限はないが、通常ジヒドロキシ成分とカーボネート前駆体とを界面重合法または溶融重合法で反応させて得られるものである。ジヒドロキシ成分の代表的な例としては2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、イソソルビド、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。これらを単独で使用したホモポリマーでも、2種類以上共重合した共重合体であっても良い。かかる中でも物性面、コスト面からビスフェノールAが好ましい。本発明ではビスフェノール成分の50モル%以上がビスフェノールAであるポリカーボネートが好ましく、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。
該ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は、100〜200℃の範囲が好ましく、より好ましく120〜180℃の範囲である。ガラス転移温度が高すぎるとポリエステル系熱可塑性エラストマーとの樹脂組成物としてもその溶融粘度が高くなりすぎて溶融製膜が困難となるため好ましくなく、またガラス転移温度が低すぎると多層シートの耐熱性が不足するため本用途には相応しくない。
上記二価ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体を界面重合法または溶融重合法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c
[η]=1.23×10−4M0.83
(但しc=0.7g/dL、[η]は極限粘度)
本発明で用いるポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポリブチレンテレフタレート単位からなるハードセグメントと、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸をジカルボン酸成分とし、炭素数5〜15のジオールをジオール成分とするポリエステル単位からなるソフトセグメントとから構成される。
ハードセグメントは、該セグメントからなるポリマーの融点が150℃以上となるポリエステルセグメントである。
ソフトセグメントとは、該セグメントから形成されたポリマーの融点が100℃以下、または100℃において液状で非晶性を示すセグメントのことを示す。
ソフトセグメントSS−1は、より良好な透明性を得られる点からジカルボン酸成分の合計100モル%中、芳香族ジカルボン酸の含有量が60〜99モル%および脂肪族ジカルボン酸の含有量が1〜40モル%であることが好ましい。芳香族ジカルボン酸の含有量が70〜95モル%および脂肪族ジカルボン酸の含有量が5〜30モル%であることがより好ましい。芳香族ジカルボン酸の含有量が85〜93モル%および脂肪族ジカルボン酸の含有量が7〜15モル%であることがさらに好ましい。芳香族ジカルボン酸の含有量が89〜92モル%および脂肪族ジカルボン酸の含有量が8〜11モル%であることが特に好ましい。
SS−1の炭素数5〜15のジオール成分としては、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、3−メチルペンタンジオール、および2−メチルオクタメチレンジオール等の炭素数6〜12の直鎖状脂肪族ジオールが好ましい。特にヘキサメチレングリコールが好ましい。
SS−1は、ポリカーボネート樹脂との相溶性が高く従って多層シートにおいても透明性が高いものを得ることが出来、また熱成形後の表面性や透明性も良好であるという観点から特に好ましい。SS−1としてより具体的には、イソフタル酸およびセバシン酸成分とヘキサメチレングリコールからなるポリエステルが好ましい。
また本発明ではポリエステル系熱可塑性エラストマーにおいてハードセグメントとソフトセグメントとの割合は、エラストマー100重量%中、ハードセグメントが20〜70重量%およびソフトセグメントが80〜30重量%であることが適切であり、ハードセグメントが20〜40重量%およびソフトセグメントが80〜60重量%であることが好ましい。ポリエステル系熱可塑性エラストマーの固有粘度(o−クロロフェノール中、35℃での測定された値)は0.6以上が好ましく、0.8〜1.5の範囲がより好ましく、0.8〜1.2の範囲が更に好ましい。固有粘度が上記範囲より低い場合には多層シートの強度が低下する恐れがあり好ましくない。
本発明のA層には、それぞれの樹脂において一般的に用いられる各種の添加剤を含んでいてもよい。例えば熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料等が挙げられる。また本発明の効果を損なわない範囲で、ガラス繊維等の強化フィラーを含有していてもよい。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、前述したハードセグメントとソフトセグメントを溶融混練することにより反応させてマルチブロック共重合体とすることにより得ることが出来る。
ハードセグメントとなるポリマーの固有粘度は、好ましくは0.2〜2.0、より好ましくは0.5〜1.5の範囲である。ソフトセグメントとなるポリマーの固有粘度は、好ましくは0.2〜2.0、より好ましくは0.5〜1.5の範囲である。
反応は、好ましくは200〜300℃、より好ましくは220〜260℃の範囲で、行なうことが好ましい。
かくしてマルチブロック化した上記ハードセグメントとソフトセグメントの数平均分子量は各々、500〜7,000の範囲が好ましく、800〜5,000の範囲がより好ましい。
本発明においてB層用のアクリル系樹脂は、メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルの重合体を主体とするものである。アクリル系樹脂として、メタクリル酸メチルのホモ重合体、あるいはメタクリル酸メチルを好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上含む共重合体を挙げることが出来る。
他の共重合成分として、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
アクリル樹脂の製造方法は一般に、乳化重合法、懸濁重合法、連続重合法に大別されるが、本発明に用いられるアクリル樹脂はいずれの重合方法により製造されたものであっても良い。
さらにかかるアクリル系樹脂層に、一般的な熱安定剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、着色剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、艶消し剤等の各種添加剤を加えても良い。
本発明の多層シートは、ポリカーボネート樹脂およびポリエステル系熱可塑性エラストマーを含む層(A層)の両面にアクリル系樹脂を含む層(B層)が積層された多層シートである。一般にいわゆる2種2層の積層体は2種3層の積層体に比べて、共押出成形による製膜時に両樹脂の熱収縮率の違いによる反りを生じ易い。かかる点からも両面にアクリル系樹脂(B層)が積層されることが好ましく推奨される。
本発明の多層シートは、その総厚みが0.2mmを超え2mm以下の範囲であり、好ましくは0.3〜1.6mmである。総厚みが薄すぎると強度が低下しシート用途として相応しくなく、一方、総厚みが厚すぎるのも、熱曲げ加工時のシート加熱に時間がかかったり、熱曲げ性が低下したりすることがあるため好ましくない。
本発明の多層シートとしては透明性の高いものが好ましい。そのヘイズが5%以下であることが好ましく、より好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは2%以下であり、特に好ましくは1%以下である。
本発明の多層シートは、従来公知の方法により製造することが出来る。例えば各層を予め別々に製膜しておきラミネートする、あるいは熱圧着プレスする方法、それぞれの樹脂層を共押出法により積層製膜する方法等が挙げられる。中でも経済性、生産安定性等から共押出法による製造がもっとも好ましい。
即ち、本発明の多層シートは、A層用の成形材料Aと、B層用の成形材料Bとを共押出して製造することができる。
成形材料Aは、各成分同士を混合し、その後、溶融混練してペレット化して調製することが出来る。混合の手段としては、ナウターミキサー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等、公知の方法を用いることが出来る。該ペレットを用いて、シート製造装置に供給することにより本発明の多層シートを製造することが出来る。またかかるペレット化工程を経ることなく、共押出法による多層製膜の際に、押出機で直接溶融混練させてダイから押出すことによりシート化することも可能である。
成形材料Bは、アクリル系樹脂を含む。アクリル系樹脂は前述の通りである。
共押出法の場合、一般にダイスから出た溶融樹脂を表面が鏡面処理された冷却ロールに流入して、バンクを形成させることが好ましい。このシート状成形物は、冷却ロールを通過する間に表面仕上げと冷却が行われ、多層シートが形成される。
また本発明の多層シートの表面に、ハードコート、撥水・撥油コート、紫外線吸収コート、赤外線吸収コート、金属蒸着コート等、各種の表面処理を行っても良い。
本発明では、多層シートの熱曲げ加工は従来公知の方法で行ってよく特に制限はないが、代表的な方法として、パイプヒーター、非接触両面加熱サンドイッチヒーター、遠赤外線ヒーター等による部分加熱、あるいは電気炉による全体加熱により熱曲げ加工する方法が挙げられる。パイプヒーター、非接触両面加熱サンドイッチヒーターによる熱曲げ加工では、直線的な部分加熱をして加熱された部分を軟化させてL型に折り曲げたり、コの字形に曲げることが可能である。また、遠赤外線ヒーターによる加熱ではパイプヒーターよりも大きなR曲げが可能となる。電気炉による熱曲げでは、シート全体を加熱し型に押し当てて形状を作ることが出来る。
本発明によれば、かかる多層シートを用いて熱曲げ加工した成形体が提供される。かかる成形体の用途として例えば、プラスチックトレー、プラスチック容器、各種建材、電気・電子機器用部材、輸送機器用部材、農業用部材、窓ガラス代替透明部材等が挙げられる。
ポリカーボネートの粘度平均分子量(M)は、濃度0.7g/dLの塩化メチレン溶液の20℃での粘度測定から極限粘度[η]を求め、下記式より算出した。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
(2)ガラス転移温度(Tg)
TA Instruments製 2920型DSCを使用し、昇温速度20℃/分で測定し、変曲点を求めた。
(3)多層シートの総厚み
アンリツ(株)製の電子マイクロ膜厚計で測定した。
(4)多層シートの厚み組成
(株)キーエンス製のレーザー顕微鏡VA−9710を用い、シート断面の観測により測定した。
(5)シートの光線透過率、ヘイズ
日本電色工業(株)製のヘーズメーターNDH−5000型を用いて測定した。
(6)シートの表面硬度
JIS K 5600に従って、鉛筆硬度を測定した。
イソフタル酸ジメチル175重量部、セバシン酸ジメチル23重量部、ヘキサメチレングリコール140重量部をジブチル錫ジアセテート触媒でエステル交換反応後、減圧下に重縮合して、固有粘度が1.06であり、DSC法による測定で結晶の融解に起因する吸熱ピークを示さない非晶性のポリエステルを得た。このポリエステルに別途重縮合して得た固有粘度0.98のポリブチレンテレフタレートのペレットを乾燥して107部添加し、240℃で45分反応させたのち、フェニルホスホン酸を0.1部添加して反応を停止させた。得られたポリエステル系熱可塑性エラストマーの融点は190℃、固有粘度は0.93であった。
(成形材料A)
ポリカーボネート樹脂ペレット(帝人化成(株)製パンライトL−1250、粘度平均分子量23,700)、および調製例1にて製造したポリエステル系熱可塑性エラストマーをそれぞれ事前に予備乾燥し、ポリカーボネート樹脂/ポリエステル系熱可塑性エラストマー=85/15(重量%)となるようにV型ブレンダーで混合した後、2軸押出機を用いてシリンダー温度260℃で押出してペレット化しA層用の成形材料Aとした。
B層用の成形材料Bとして、アクリル樹脂(三菱レーヨン(株)製アクリペットIRG304;耐衝撃性グレード)を用意した。
成形材料Aおよび成形材料Bを、それぞれスクリュー径40mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度260℃(成形材料A)、250℃(成形材料B)の条件で、フィードブロック方式にてTダイから押出し、鏡面仕上げした3本のポリッシングロールに通し、1番ロール温度を120℃、2番ロール温度を130℃、3番ロール温度を150℃として1番ロールと2番ロール間でバンクを形成してバンク法により、外層がB層、内層がA層である2種3層構成の多層シートの平板を作成した。かかる多層シートの総厚みは1.2mm、厚み組成は、B層/A層/B層=0.2/0.8/0.2(mm)であった。全光線透過率91%、ヘイズ0.7%、表面硬度はFであった。
かくして得られた多層シートを、パイプヒーターを用いて熱曲げ加工を実施した。300mm×600mmサイズのシートの幅中央部分300mmの直線部分を金属パイプの内側にニクロム線を入れたヒーターで加熱して1分後、シートを直角に熱曲げ加工してL字型の成形体を得た。得られたL字成形体の角部分を外観観察し、また手接触により表面性をチェックしたところ、しわ、白化、ヒビは認められず、また均質な角形状を持つものであった。
総厚みおよび層構成を変えた他は実施例1と同様にして製膜し、多層シート平板を得た。かかる多層シートの総厚みは0.5mm、厚み組成は、B層/A層/B層=0.06/0.38/0.06(mm)であった。全光線透過率91%、ヘイズ0.6%、表面硬度はFであった。
かくして得られた多層シートを、実施例1と同様にして熱曲げ加工してL字型の成形体を得た。得られたL字成形体の角部分を外観観察し、また手接触により表面性をチェックしたところ、しわ、白化、ヒビは認められず、また均質な角形状を持つものであった。
成形材料Aとして、ポリカーボネート樹脂単体(帝人化成(株)パンライトL−1250)を用いた以外は実施例1と同様にして多層シートを得た。
かかる多層シートの総厚みは1.2mm、厚み組成は、B層/A層/B層=0.2/0.8/0.2(mm)であった。全光線透過率91%、ヘイズ0.5%、表面硬度はFであった。
かくして得られた多層シートを、実施例1と同様にして熱曲げ加工してL字型の成形体を得た。得られたL字成形体の角部分を外観観察し、また手接触により表面性をチェックしたところ、しわ、白化、ヒビは認められなかったものの、表面に凸凹が認められムラがあり、角形状の均質性に劣るものであった。
Claims (4)
- ポリカーボネート樹脂およびポリエステル系熱可塑性エラストマーを含む層(A層)並びにアクリル系樹脂を含む層(B層)を有し、A層の両面にB層が積層された多層シートであって、該ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポリブチレンテレフタレート単位からなるハードセグメントと、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸をジカルボン酸成分とし、炭素数5〜15のジオールをジオール成分とするポリエステル単位からなるソフトセグメントとから構成され、その総厚みが0.2mmを超え2mm以下の範囲にある多層シート。
- 請求項1記載の多層シートが熱曲げ加工された成形体。
- A層を構成するポリカーボネート樹脂およびポリエステル系熱可塑性エラストマーを含む成形材料Aと、B層を構成するアクリル系樹脂を含む成形材料Bとを共押出することからなる、請求項1に記載の多層シートの製造方法。
- 請求項1記載の多層シートを熱曲げ加工することからなる成形体の製造方法。
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