JP4715450B2 - 積層体及び積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、硬質樹脂層と熱可塑性エラストマー層とが強固に融着した積層体及び積層体の製造方法に関するものである。詳しくは、家電製品を含む各種電気・電子部品、自動車部品、工業機械部品、玩具、文房具、建材等の用途に好適な積層体複合成形体に関する。
熱可塑性エラストマーは、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野で広く用いられている。
熱可塑性エラストマーの中でも、特に、ポリエステル系エラストマーは、耐油性、屈曲疲労性、磨耗性、機械特性に優れている。また、ポリウレタン系エラストマーに比べ、(200℃超で)熱分解や黄変が起こりにくく、滞留安定性や離型性がよく、射出成形に適しており、高硬度にした場合の曲げ弾性率の向上が大きく、或る程度の弾性率を必要とする分野に適しているため、蛇腹製品、ヒンジ付き部品、摺動部材などに好適に使用されている。
エラストマーの代表的な用途であるが、最近、機器自体の急速な進歩に伴って、従来以上の機能や性能が要求されるようになってきた。特に、手脂などによる膨潤、ヒンジ部の伸び、ツメ部の変形、傷、汚れ等の摩耗、損傷、劣化等によって、カバー部が筐体にはまらなくなったり、光沢や色目が変化してデザイン性が損なわれたりする等の問題が起こりにくいものが求められている。
表面の汚れ、傷、変色等の防止には、筐体として用いる硬質樹脂がカバー部の露出部に出るように、2色成形するのが効果的である。しかしながら、2色成形の場合、弾性率を高くすると、収縮応力の増大により融着性が低下する。そして、一般的に、弾性率が100MPa以上のエラストマーの融着力は、非常に弱い。一方、融着が可能な領域のエラストマーは、ヒンジ部やツメ部の変形、離型性などの成形性、更に、金型の構造上、硬質樹脂を後から成形しなければならない場合は、成形時に1次材のエラストマーが押し流されることによる変形が生じやすい。
接着性を有するエラストマーとして、ポリウレタン系エラストマーと特殊なオレフィン樹脂又はスチレン系樹脂を配合する方法が開示されている(特許文献1及び2参照。)。しかしながら、ポリウレタン系エラストマーは、ポリエステル系エラストマーに比べ射出成形に不向きである上、弾性率の低いウレタンを多量に配合すると弾性率が不十分になる可能性がある。
特開平9-25399号公報 特開平8-67807号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、硬質樹脂との融着性と弾性率が共に優れ、機械物性、成形性に優れた熱可塑性エラストマー層が硬質樹脂層と強固に融着した積層体に関するものである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した。この結果、特定組成のポリエステル系熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層とを射出成形することにより、前記目的を達成できる積層体が得られることを見出し、本発明を完成したものである。即ち、本発明の要旨は、下記の成分(イ)、(ロ)(ハ)及び(ニ)を含有し、成分(イ)〜(ニ)の合計量が95質量%以上であり、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(ロ)が〜20質量%、成分(ハ)及び(ニ)の合計量が〜25質量%であって、JIS K7171に準拠した曲げ弾性率が100〜600MPaである熱可塑性エラストマー層
と硬質樹脂層を射出成形することにより一体化して得られる積層体であって、前記熱可塑性エラストマー層と前記硬質樹脂層との融着強度が5kg/25mm以上であることを特徴とする積層体に存する。
(イ)ポリアルキレングリコールエーテルをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
(ロ)ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂から選択されるスチレン系樹脂
(ハ)ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂
(ニ)平板状無機フィラー
また、本発明の別の要旨は、上記の成分(イ)、(ロ)(ハ)及び(ニ)を含有し、成分(イ)〜(ニ)の合計量が95質量%以上であり、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(ロ)が〜20質量%、成分(ハ)及び(ニ)の合計量が〜25質量%であって、JIS K7171に準拠した曲げ弾性率が100〜600MPaであ
る熱可塑性エラストマー層、又は、硬質樹脂層の何れか一方を射出成形した後、その成形したものを装着した金型の少なくとも一部に空隙を設けこの空隙に前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質性樹脂層の他方を射出成形することにより、熱可塑性エラストマー層と硬質性樹脂層とを一体成形することを特徴とする積層体の製造方法に存する。
本発明によれば、硬質樹脂との融着性と弾性率が共に優れ、機械物性、成形性に優れた熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層とが強固に融着した積層体を射出成形により得ることができる。該積層体は、特に、家電製品を含む各種電気・電子部品、自動車部品、工業機械部品、玩具、文房具、建材等の用途に好適である。具体的には、硬質部と屈曲部が要求される材料の他、金属と硬質樹脂との間に消音目的でエラストマーを設ける場合や、エラストマー部品に硬質樹脂を組み付ける場合などに応用することができる。また、射出成形により一体成形できることにより、加熱圧着による融着では不可能な複雑な形状の成形品を製造可能になり、更に従来、射出成形品同士を接着剤で接着していた複合成形品についても、接着工程なしに簡便に製造することが可能になる。
以下、本発明を詳細に説明するが、以下に記載する各構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(熱可塑性エラストマー層)
成分(イ):ポリアルキレングリコールユニットをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層に含まれているポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ソフトセグメントとして、ポリアルキレングリコールユニットを含有することを特徴とする。該ポリアルキレンエーテルユニットとしては、例えば、ポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プロピレングリコール)、ポリ(1,3−プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(1,2−ブチレングリコール)、ポリヘキサメチレングリコール等の直鎖状及び分岐状の脂肪族エーテル;シクロヘキサンジオールやシクロヘキサンジメタノールの縮合体等の脂環状エーテルの単一重合体、共重合体等が挙げられる。なお、ポリアルキレンエーテルユニットには、ユニット内でのランダム共重合体も含まれる。これらのうち、ポリ(1,2及び1,3プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリネオペンチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリ(シクロヘキサンジメタノール)が好適に使用でき、特に、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。
ポリアルキレンエーテルユニットは、数平均分子量の下限が、通常、400、好ましくは600、同上限が通常6,000、好ましくは4,000、更に好ましくは3,000であるのが良い。数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定することにより求められる。GPCの測定方法は、特に限定されるものではないが、オリゴマー用カラムを使用し、溶媒としてTHFまたはクロロホルムを使用することによって測定することが可能である。
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層に含まれているポリエステル系熱可塑性エラストマーを構成するポリエステルブロックとしては、例えば、一般的に知られている脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル等が挙げられる。耐熱性、機械的強度及び製造の安定性等を考慮すると、炭素数2〜12の脂肪族及び/又は脂環族ジオールと、芳香族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルとを縮重合して得られる結晶性芳香族ポリエステルなどが好ましい。
炭素数2〜12の脂肪族及び/又は脂環族ジオールとしては、ポリエステルの原料として、通常、用いられるものであればよく、特に、熱可塑性ポリエステル系弾性体の原料として用いられるもの等が使用できる。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。中でも、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール等が好ましく、1,4−ブタンジオールが特に好ましい。これらのジオールは、1種類でもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が好適なものとして挙げられる。これらの中では、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が好ましく、テレフタル酸が特に好ましい。これらの芳香族ジカルボン酸は、1種類でもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
芳香族ジカルボン酸のアルキルエステルを用いる場合は、例えば、上記の芳香族ジカルボン酸のジメチルエステルやジエチルエステル等を用いればよい。このうち、ジメチルテレフタレート及び2,6−ジメチルナフタレート等が好ましい。
ポリエステルブロックには、上記の成分以外に、本発明の効果を著しく損なわない限り、3官能のアルコールやトリカルボン酸又はそのエステルを少量共重合させてもよく、更に、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸又はそのジアルキルエステルも共重合成分として使用できる。
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層に含まれているポリエステル系熱可塑性エラストマーのソフトセグメント比率(ポリアルキレングリコールユニットの含量)の下限は、耐熱性及び機械的強度の点から考えると10質量%以上が好ましく、耐油性や弾性率の点から考えると20質量%が更に好ましく、同上限は、耐熱性及び機械的強度の点から考えると80質量%が好ましく、耐油性や弾性率の点から考えると60質量%が更に好ましい。
このようなポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、三菱化学株式会社製「プリマロイ」、東洋紡績株式会社製「ペルプレン」、東レ・デュポン株式会社製「ハイトレル」等の市販品を用いることが可能である。
成分(ロ):スチレン系樹脂
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層に含まれているスチレン系樹脂は、スチレンを主成分とする非晶性の硬質樹脂が好ましい。具体的には、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンなどのポリスチレン樹脂;アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのAS、ABS樹脂;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エチル-スチレン共重合体、(メタ)
アクリル酸メチル−ブタジエンースチレン共重合体などアクリル酸エステルースチレン共重合体等、スチレンを構成単位として有する単一重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体が例として挙げられる。これらのうち、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルースチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂等のゴム成分を含有しない状態での剛性が高い樹脂が好適に使用される。
成分(ハ):ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、低変形での応力が低下や破断点伸びの低下を低減する等の目的で、更に、ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂を含有しているのが好ましい。ポリカーボネート樹脂は、一般的に用いられているビスフェノールA骨格を有するものが好ましい。また、脂肪族ポリエステル樹脂は、室温で400〜3000MPa程度の剛性を有している、結晶性または非晶性でガラス転移点が室温以上にあるポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸などが好ましい。
成分(ニ):平板状無機フィラー
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、融着力を向上させる等の目的で、更に、平板状無機フィラーを含有していることが望ましい。平板状とは、球状、繊維状(棒状)と区別されるもので、平板状無機フィラーとしては、タルク、マイカなどが例示される。
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、上記成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び/又は(ニ)を合計95質量%以上含んでいる。また、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(イ)の下限が、通常55%、好ましくは80%、同上限が、通常98%、好ましくは95%であり、成分(ロ)の下限が、通常1%、好ましくは2%、上限が通常20%、好ましくは15%である。成分(イ)が上記上限以下である場合、及び、成分(ロ)が上記下限以上である場合は、硬質樹脂層との融着力の点で好ましい。また、成分(イ)が上記下限以上である場合、及び、成分(ロ)が上記上限以下である場合は、引張り破断点伸び、引き裂き強さ及び屈曲性の点で好ましい。また、本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、成分(ハ)及び(ニ)を合計1〜25質量%含む。本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層中に成分(ハ)のポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂が含まれる場合、ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂を含有する効果が発現する量含まれているのが好ましく、具体的には、通常、本発明の熱可塑性エラストマー層中に1質量%以上含まれるのが好ましい。また、硬質樹脂との融着力の点で、本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層中に含まれるポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂は、25質量%以下であるのが好ましく、20質量%以下であるのが更に好ましい。本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層中に成分(ニ)の平板状無機フィラーが含まれる場合は、平板状無機フィラーを含有する効果が発現する量含まれているのが好ましく、具体的には、通常、本発明の積層体熱可塑性エラストマー層中に1質量%以上含まれるのが好ましい。また、破断点伸びや強度、引き裂き強さの点で、本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層中に含まれる平板状無機フィラーは、25質量%以下であるのが好ましく、15質量%以下であるのが更に好ましい。
他の含有成分
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、上記成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の他に、更に、本発明の効果を損なわない範囲で、添加剤、充填材の他、上記必須成分以外の熱可塑性樹脂、エラストマー等の成分を含有していても構わないが、前記成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び/又は(ニ)を、通常、合計95質量%以上含んでおり、98質量%以上含んでいるのが好ましい。これらのその他成分は、複数種用いてもよい。
前記添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、分散剤、難燃剤、導電性付与剤、着色剤、石油樹脂、分子量調整剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤、スリップ剤、金属不活性化剤の他、通常、熱可塑性樹脂やエラストマーに用いられる各種添加剤等を挙げることができる。
前記充填材としては、例えば、ガラス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム繊維、シリカ、金属石鹸、二酸化チタン、カーボンブラック等の他、通常、熱可塑性樹脂やエラストマーに用いられる各種充填剤等を挙げることができる。
前記必須成分以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂等を挙げることができる。
前記エラストマーとしては、例えばエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、ブチルゴム等のオレフィン系ゴム;必須成分以外のスチレン系共重合体ゴム、ポリブタジエン等を挙げることができる。
配合方法
上述の各成分の配合は、一般的に用いられる溶融法、溶液法、懸濁分散法等で行うことができ、特に限定されない。実用的には溶融混練法が好ましい。
溶融混練は、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等を用いて、前記各成分を均一に混合した後、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸又は二軸等の多軸混練押出機等の通常の混練機を用いて混練する方法等が例示できる。溶融混練時の各成分の温度は、各成分の融点を超え、溶融状態になる温度であれば良いが、樹脂の劣化等を考慮すると、上限が好ましくは300℃、より好ましくは280℃である。また、溶融混練時の温度の下限は、各構成成分の融点、ガラス転移温度及び配合量等によるが、通常は、180℃、好ましくは200℃である。溶融混練時間は、通常、10秒〜30分、好ましくは20秒〜20分である。混練の順序及び方法は、特に限定されるものではなく、各成分を一括して混練しても、各成分を分割して混練装置に供給する多段分割混練法を用いてもよい。
硬質樹脂層
本発明の積層体に使用される硬質樹脂は、フィラーなどを含有しない状態での曲げ弾性率が1500MPa超であるものが好ましい。具体的には、例えば、ポリスチレン、高衝撃性ポ
リスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂;ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂;ポリフェニレンエーテルなどのポリエーテル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、非晶性共重合ポリエステル類などのポリエステル類;等を例示することができる。また、これらの樹脂を混合したアロイ品でもよい。これらのうち、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート、非晶性共重合ポリエステルを初めとする非晶性の硬質樹脂及びそのアロイ品は、収縮率が小さく、比較的低い温度で分子運動が可能になることから、熱可塑性エラストマーとの成形順序に依らず好適に用いられる。中でも、家電製品の筐体として良く用いられるポリカーボネート樹脂やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体およびこれらのアロイ品は、特に好適に使用できる。また、熱可塑性エラストマー層を先に成形し、その後、硬質樹脂を成形する場合には、非晶性樹脂に限らず、結晶性芳香族ポリエステル樹脂なども好適に使用することができる。
これらの硬質樹脂は、強化材としてのガラス繊維等の無機フィラー、難燃性付与等のための各種充填材など、本願の優れた効果を大幅に妨げない範囲で目的に合わせたその他の成分を含んでいてもよい。
積層体
本発明の積層体は、上述の熱可塑性エラストマー組成物からなる熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層とを射出成形することによって一体化することにより、製造され、この2層は強固に融着している。具体的には、本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層との間の融着強度は、室温(通常、15〜25℃)で、通常、5kg/25mm以上であり、本発明の積層体のうち好ましいものは、8kg/25mm以上である。融着強度が低過ぎると使用の際に、剥がれやすい。また、融着強度は、通常、100kg/25mm以下である。
熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層の成形順序は、成形品の形状及び目的に合わせて適宜選択すればよく、特に限定されない。本発明の積層体を射出成形で製造する方法としては、前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質樹脂層の何れか一方を射出成形した後、その成形したものを装着した金型の少なくとも一部に空隙を設け、この空隙に前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質性樹脂層のうち、射出成形していない方を射出成形することにより、熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層とを一体成形する方法などがあり、具体的には、以下の3つが挙げられる。
1)コアバック成形: 上記組成物の一方を射出成形したところで金型をコアバックして、射出成形した成形体の片面全面又は一部に空隙を設け、この空隙に射出成形した成形体の他方を射出成形して一体化する方法。
2)2色成形: 上記組成物の一方を射出成形した後、射出成形した成形体の片面全面又は一部に空隙が残るように設計された金型に付け替え、この空隙に射出成形した成形体の他方を射出成形して一体化する方法。
3)インサート成形: 上記組成物の一方を、成形体の片面全面又は一部に空隙が残るように設計された金型にインサートした後、空隙部に射出成形した成形体の他方を射出成形して、一体化する方法。
熱可塑性エラストマー層の成形温度は、樹脂が溶融する温度であれば特に規定はないが、190〜280℃が好ましい。また、熱可塑性エラストマー層を後から射出成形して一体化する場合は、240〜280℃が好ましい。本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層は、190〜250℃で安定的に射出成形できるものが好ましい。硬質樹脂層の成形温度は、樹脂の種類等によって好適な範囲が異なるが、一般的には、230〜290℃が好ましい。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の厚みは、目的に応じて適宜選択すればよいが、通常、0.3〜5mm、好ましくは0.3〜3mmである。また、硬質樹脂層の厚みは、目的に応じて適宜選択すればよい。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層のJIS K7171に準拠した曲げ弾性率の下限は、100MPaであり、同上限は、600MPaである。曲げ弾性率が上記上限以下であると、屈曲性や融着特性が良好で、ツメ部として使用する場合にはめやすいため好ましく、上記下限以上であると成形時に変形しにくく、エラストマー層をツメ部として使用する場合、応力に対する変形が少ないため好ましい。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の引き裂き強さは、具体的には、JIS K6252に準拠した引き裂き強さが、通常、90N/mm以上であり、好ましいものは、100N/mm以上である。また、引き裂き強さは、通常、500N/mm以下である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の引張り試験における変形応力は、具体的には、JIS K6251に準拠した引張り試験における50%変形応力が、通常、11MPa以上であり、好ましいものは、12MPa以上である。また、引張り試験における変形応力は、通常、100MPa以下である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の引張り破断点伸びは、具体的には、JIS K6251に準拠した引張り破断点伸びが、通常、400%以上であり、好ましいものは、500%以上である。また、引張り破断点伸びは、通常、2000%以下である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の引張破断点強さは、具体的には、JIS K6251に準拠した引張破断点強さが、通常、13MPa以上であり、好ましいものは、15Mpa以上である。また、引張破断点強さは、通常、100%以下である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の引張降伏点強さは、具体的には、JIS K6251に準拠した引張降伏点強さが、通常、12MPa以上であり、好ましいものは、15MPa以上である。また、引張降伏点強さは、通常、100%以下である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層のメルトフローレート(JIS K7210に準拠の230℃、荷重21N)は、通常、1〜100g/10minであり、好ましくは3〜50g/10minである。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の硬度(JIS K6253準拠のデュロ硬度D)は、通常、40〜80であり、好ましくは45〜70である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層は、引き裂き強さが強く、引張り試験における変形応力及び引張り破断点伸びが大きい。このため、エラストマー層の耐久性が良好である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層は、動物性脂質等で膨潤して寸法が変化しにくいものの方が好ましい。
その他の層
本発明の積層体は、上述の熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層の他に、本発明の効果を著しく妨げなければ、更に、他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば、各種熱可塑性樹脂層、塗膜層、接着剤層、プライマー層、ハードコート層、金属蒸着層、印刷層等が挙げられる。その他の層は、一体成形前に設置されても、一体成形後に設置されても良く、また、全面であっても一部であっても良い。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例により限定されるものではない。実施例及び比較例で使用した各成分は以下の通りである。
<原料>
成分(イ)−1:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:35重量%、デュロ硬度D56、曲げ弾性率200MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):30g/10分、融点:205℃)
成分(イ)−2:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:58重量%、デュロ硬度D45、曲げ弾性率:90MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):26g/10分、融点185℃)
成分(イ)−3:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:35重量%、デュロ硬度D40、曲げ弾性率:70MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):28g/10分、融点:175℃)
成分(イ)−4:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:60重量%、デュロ硬度D35、メルトフローレート(230℃、荷重21N):28g/10分、融点155℃)
成分(イ)−5:ポリエステル−ポリエーテル共重合体(東レ・デュポン株式会社製「ハイトレル2551」、デュロ硬度D60、曲げ弾性率:210MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):25g/10分、融点164℃
成分(ロ)−1:ポリスチレン(PSジャパン株式会社製「GPPS679」)
成分(ロ)−2:アクリロニトリル−スチレン共重合体(テクノポリマー株式会社製「AS SAN−C」)
成分(ロ)−3:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(テクノポリマー株式会社製「ABS55」
成分(ハ)−1:ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製「ユーピロンH−3000」)
成分ハ−2:ポリブチレンサクシネート(三菱化学株式会社製「GS-PLA AZ91TN」)
成分(ニ)−1:タルク(富士タルク工業株式会社製「PKP76」)
成分(ホ)−1:熱可塑性ウレタンエラストマー(大日精化株式会社製「レザミンP890」)
<実施例1〜3、参考例1〜4、及び比較例1〜
(ペレットの作製)
上記の原料を、表1に示す配合量(質量部)で配合した。成分(イ)〜(ホ)の合計量100質量部に対して、テトラキス[メチレン−3−(3,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガノックス1010」)0.1質量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ホスファイト(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガフォス168」)0.1質量部を添加した。これを、圧縮比L/Dが33、シリンダー径が44mmの二軸押出機を用いて、230℃の温度に設定して吐出40kg/hrにて溶融混練し、ダイよりストランド状に押し出し、カッティングして、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。
(メルトフローレートの測定)
得られたペレットのメルトフローレートを、JIS K7210に準拠して、230℃、荷重21Nで、評価した。評価結果を表1に示す。
(射出成形性、硬度、引き裂き強さ、引張り特性評価用シートの成形)
熱可塑性エラストマー組成物のペレットを、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械株式会社製「IS100」)にて、JISファミリー金型を使用して、射出圧力50MPa、シリンダー温度230℃、金型温度40℃の条件で、射出成形した。得られた横120mm、縦80mm、肉厚2mmシートを使用して射出成形性、硬度、引き裂き強さ及び引っ張り特性を以下の条件で評価した。評価結果を表1に示す。
(硬度測定)
シートのJIS K6253準拠のデュロ硬度Dを測定した。
(射出成形性の評価)
上記成形を行った際にガス発生が無く、滞留安定性が良好で、更に、成形後のシートにパール光沢やフローマーク等の著しい外観不良が無いものを射出成形性良とした。
(引き裂き強さの測定)
シートから切り込みなしアングル型試験片を打ち抜き、JIS K6251に準拠の引き裂き強さを測定した。
(引張り特性の評価)
シートから流動方向にJIS3号ダンベルを打ち抜き、JIS K6251に準拠の500mm/minのテストスピードで引っ張り特性を測定した。
(曲げ弾性率の測定)
JIS金型に付随の曲げ試験片(JISに記載の標準寸法(幅10mm、厚み4mm、長さ90mm)のもの)を作製使用しその曲げ弾性率をJIS K7171に準拠して測定した。
(耐油性及び融着性の評価用シートの成形)
熱可塑性エラストマー組成物のペレットを、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械株式会社製「IS100」)にて、射出圧力50MPa、シリンダー温度230℃、金型温度30℃の条件で、射出成形し、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのシートを得た。
(耐油性測定)
シートから幅10mm、長さ30mmの試験片を切りだし、65℃のラードに70時間浸漬した。試験後の試験片の寸法の変化率及び外観の変化を調べた。
(積層体の作製)
1次側がエラストマーで2次側がPC/ABSアロイの積層体; シートの1/3に銀粉入りのラッカースプレー(融着阻害物質)を塗布して乾燥させた。このシートを、阻害物質が流動末端になるように、厚み3mmの金型にインサートし、PC/ABSアロイ(三菱エンジニアリングプラスチック(株)社製「ユーピロンMB2215R」を270℃で射出成形して融着片(硬質樹脂厚み
2mm)を作製した。
1次側がエラストマーで2次側がABS樹脂の積層体; シートの1/3に銀粉入りのラッカースプレー(融着阻害物質)を塗布して乾燥させた。このシートを、阻害物質が流動末端になるように、厚み3mmの金型にインサートし、ABS樹脂(テクノポリマー株式会社製「110」を250℃で射出成形して融着片(硬質樹脂厚み2mm)を作製した。
1次側がPC/ABSアロイで2次側がエラストマーの積層体; PC/ABSアロイ(三菱エンジニアリングプラスチック(株)社製「ユーピロンMB2215R」、硬質樹脂)のシート(厚み2mm)を耐油性及び融着性の評価用シートの成形と同様に作成し、その1/3に融着阻害物質を塗布して乾燥させた。このシートを阻害物質が流動末端になるように、厚み3mmの金型にインサートし、熱可塑性エラストマーを240℃にて射出成形し、融着片(熱可塑性エラストマー層の厚み1mm)を作製した。
1次側がABS樹脂で2次側がエラストマーの積層体; ABS樹脂(テクノポリマー株式会社製「グレード110」)のシート(厚み2mm)のシート(厚み2mm)を耐油性及び融着性の評価用シートの成形と同様に作成し、その1/3に融着阻害物質を塗布して乾燥させた。このシートを阻害物質が流動末端になるように、厚み3mmの金型にインサートし、熱可塑性エラストマーを240℃にて射出成形し、融着片(熱可塑性エラストマー層の厚み1mm)を作製した。
(融着強度測定)
各積層体について、流動方向に平行に25mm幅の切込みを3本いれ、引っ張り試験機を用いて、90度ピール試験(テストスピード200mm/分)を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 0004715450
実施例1〜の積層体は、充電式家電製品の充電端子保護用のジャックカバーとして使用できることが判る。
比較例1〜3のように、ポリエステル系エラストマー単独では、融着力は殆んど発現しなかった。特に高硬度、高弾性率ながら、共重合することにより低融点化し、融着特性を発現するタイプのポリエステルエラストマーを用いた比較例2は、耐油性測定の結果より60〜80℃の日常的に上昇する可能性のある温度でも収縮し、製品使用時に寸法変化が起こる可能性が高い。
比較例4及び5では、成形時の安定性が悪く、黄変が発生した。
比較例6では、スチレン系樹脂の配合量が本願発明の範囲外で、引き裂き強さや破断点伸びなどが著しく低下している。

Claims (6)

  1. 下記の成分(イ)、(ロ)(ハ)及び(ニ)を含有し、成分(イ)〜(ニ)の合計量が95質量%以上であり、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(ロ)が〜20質量%、成分(ハ)及び(ニ)の合計量が〜25質量%であって、JIS K7171に準拠した曲げ弾性率が100〜600MPaである熱可塑性エラストマー層と
    硬質樹脂層を射出成形することにより一体化して得られる積層体であって、前記熱可塑性エラストマー層と前記硬質樹脂層との融着強度が5kg/25mm以上であることを特徴とする積層体。
    (イ)ポリアルキレングリコールエーテルをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
    (ロ)ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂から選択されるスチレン系樹脂
    (ハ)ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂
    (ニ)平板状無機フィラー
  2. 前記熱可塑性エラストマー層が、更に以下の物性を有する請求項1に記載の積層体。
    JIS K6252に準拠した引き裂き強さが90N/mm以上
    JIS K6251に準拠した引張り試験における50%変形応力が11MPa以上
    JIS K6251に準拠した引張り破断点伸びが400%以上
  3. 前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質樹脂層の何れか一方を射出成形した後、その成形したものを装着した金型の少なくとも一部に空隙を設け、この空隙に前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質性樹脂層の他方を射出成形することにより、熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層とを一体成形されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記硬質樹脂が非晶性硬質樹脂である請求項1乃至3の何れかに記載の積層体。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の積層体からなる、充電式家電製品の充電端子保護用のジャックカバー。
  6. 下記の成分(イ)、(ロ)(ハ)及び(ニ)を含有し、成分(イ)〜(ニ)の合計量が95質量%以上であり、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(ロ)が
    〜20質量%、成分(ハ)及び(ニ)の合計量が〜25質量%であって、JIS K7171に準拠した曲げ弾性率が100〜600MPaである熱可塑性エラストマー層、
    又は、硬質樹脂層の何れか一方を射出成形した後、その成形したものを装着した金型の少なくとも一部に空隙を設けこの空隙に前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質性樹脂層の他方を射出成形することにより、熱可塑性エラストマー層と硬質性樹脂層とを一体成形することを特徴とする積層体の製造方法。
    (イ)ポリアルキレングリコールエーテルをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
    (ロ)ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂から選択されるスチレン系樹脂
    (ハ)ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂
    (ニ)平板状無機フィラー
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