JP4715450B2 - 積層体及び積層体の製造方法 - Google Patents
積層体及び積層体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4715450B2 JP4715450B2 JP2005318203A JP2005318203A JP4715450B2 JP 4715450 B2 JP4715450 B2 JP 4715450B2 JP 2005318203 A JP2005318203 A JP 2005318203A JP 2005318203 A JP2005318203 A JP 2005318203A JP 4715450 B2 JP4715450 B2 JP 4715450B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermoplastic elastomer
- resin
- laminate
- elastomer layer
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
熱可塑性エラストマーの中でも、特に、ポリエステル系エラストマーは、耐油性、屈曲疲労性、磨耗性、機械特性に優れている。また、ポリウレタン系エラストマーに比べ、(200℃超で)熱分解や黄変が起こりにくく、滞留安定性や離型性がよく、射出成形に適しており、高硬度にした場合の曲げ弾性率の向上が大きく、或る程度の弾性率を必要とする分野に適しているため、蛇腹製品、ヒンジ付き部品、摺動部材などに好適に使用されている。
と硬質樹脂層を射出成形することにより一体化して得られる積層体であって、前記熱可塑性エラストマー層と前記硬質樹脂層との融着強度が5kg/25mm以上であることを特徴とする積層体に存する。
(イ)ポリアルキレングリコールエーテルをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
(ロ)ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂から選択されるスチレン系樹脂
(ハ)ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂
(ニ)平板状無機フィラー
また、本発明の別の要旨は、上記の成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)を含有し、成分(イ)〜(ニ)の合計量が95質量%以上であり、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(ロ)が8〜20質量%、成分(ハ)及び(ニ)の合計量が7〜25質量%であって、JIS K7171に準拠した曲げ弾性率が100〜600MPaであ
る熱可塑性エラストマー層、又は、硬質樹脂層の何れか一方を射出成形した後、その成形したものを装着した金型の少なくとも一部に空隙を設けこの空隙に前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質性樹脂層の他方を射出成形することにより、熱可塑性エラストマー層と硬質性樹脂層とを一体成形することを特徴とする積層体の製造方法に存する。
尚、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(熱可塑性エラストマー層)
成分(イ):ポリアルキレングリコールユニットをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層に含まれているポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ソフトセグメントとして、ポリアルキレングリコールユニットを含有することを特徴とする。該ポリアルキレンエーテルユニットとしては、例えば、ポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プロピレングリコール)、ポリ(1,3−プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(1,2−ブチレングリコール)、ポリヘキサメチレングリコール等の直鎖状及び分岐状の脂肪族エーテル;シクロヘキサンジオールやシクロヘキサンジメタノールの縮合体等の脂環状エーテルの単一重合体、共重合体等が挙げられる。なお、ポリアルキレンエーテルユニットには、ユニット内でのランダム共重合体も含まれる。これらのうち、ポリ(1,2及び1,3プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリネオペンチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリ(シクロヘキサンジメタノール)が好適に使用でき、特に、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。
ポリエステルブロックには、上記の成分以外に、本発明の効果を著しく損なわない限り、3官能のアルコールやトリカルボン酸又はそのエステルを少量共重合させてもよく、更に、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸又はそのジアルキルエステルも共重合成分として使用できる。
成分(ロ):スチレン系樹脂
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層に含まれているスチレン系樹脂は、スチレンを主成分とする非晶性の硬質樹脂が好ましい。具体的には、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンなどのポリスチレン樹脂;アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのAS、ABS樹脂;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エチル-スチレン共重合体、(メタ)
アクリル酸メチル−ブタジエンースチレン共重合体などアクリル酸エステルースチレン共重合体等、スチレンを構成単位として有する単一重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体が例として挙げられる。これらのうち、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルースチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂等のゴム成分を含有しない状態での剛性が高い樹脂が好適に使用される。
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、低変形での応力が低下や破断点伸びの低下を低減する等の目的で、更に、ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂を含有しているのが好ましい。ポリカーボネート樹脂は、一般的に用いられているビスフェノールA骨格を有するものが好ましい。また、脂肪族ポリエステル樹脂は、室温で400〜3000MPa程度の剛性を有している、結晶性または非晶性でガラス転移点が室温以上にあるポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸などが好ましい。
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、融着力を向上させる等の目的で、更に、平板状無機フィラーを含有していることが望ましい。平板状とは、球状、繊維状(棒状)と区別されるもので、平板状無機フィラーとしては、タルク、マイカなどが例示される。
本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層は、上記成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の他に、更に、本発明の効果を損なわない範囲で、添加剤、充填材の他、上記必須成分以外の熱可塑性樹脂、エラストマー等の成分を含有していても構わないが、前記成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び/又は(ニ)を、通常、合計95質量%以上含んでおり、98質量%以上含んでいるのが好ましい。これらのその他成分は、複数種用いてもよい。
前記必須成分以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂等を挙げることができる。
配合方法
上述の各成分の配合は、一般的に用いられる溶融法、溶液法、懸濁分散法等で行うことができ、特に限定されない。実用的には溶融混練法が好ましい。
本発明の積層体に使用される硬質樹脂は、フィラーなどを含有しない状態での曲げ弾性率が1500MPa超であるものが好ましい。具体的には、例えば、ポリスチレン、高衝撃性ポ
リスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂;ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂;ポリフェニレンエーテルなどのポリエーテル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、非晶性共重合ポリエステル類などのポリエステル類;等を例示することができる。また、これらの樹脂を混合したアロイ品でもよい。これらのうち、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート、非晶性共重合ポリエステルを初めとする非晶性の硬質樹脂及びそのアロイ品は、収縮率が小さく、比較的低い温度で分子運動が可能になることから、熱可塑性エラストマーとの成形順序に依らず好適に用いられる。中でも、家電製品の筐体として良く用いられるポリカーボネート樹脂やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体およびこれらのアロイ品は、特に好適に使用できる。また、熱可塑性エラストマー層を先に成形し、その後、硬質樹脂を成形する場合には、非晶性樹脂に限らず、結晶性芳香族ポリエステル樹脂なども好適に使用することができる。
積層体
本発明の積層体は、上述の熱可塑性エラストマー組成物からなる熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層とを射出成形することによって一体化することにより、製造され、この2層は強固に融着している。具体的には、本発明の積層体の熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層との間の融着強度は、室温(通常、15〜25℃)で、通常、5kg/25mm以上であり、本発明の積層体のうち好ましいものは、8kg/25mm以上である。融着強度が低過ぎると使用の際に、剥がれやすい。また、融着強度は、通常、100kg/25mm以下である。
1)コアバック成形: 上記組成物の一方を射出成形したところで金型をコアバックして、射出成形した成形体の片面全面又は一部に空隙を設け、この空隙に射出成形した成形体の他方を射出成形して一体化する方法。
3)インサート成形: 上記組成物の一方を、成形体の片面全面又は一部に空隙が残るように設計された金型にインサートした後、空隙部に射出成形した成形体の他方を射出成形して、一体化する方法。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の厚みは、目的に応じて適宜選択すればよいが、通常、0.3〜5mm、好ましくは0.3〜3mmである。また、硬質樹脂層の厚みは、目的に応じて適宜選択すればよい。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の引張り試験における変形応力は、具体的には、JIS K6251に準拠した引張り試験における50%変形応力が、通常、11MPa以上であり、好ましいものは、12MPa以上である。また、引張り試験における変形応力は、通常、100MPa以下である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層の引張破断点強さは、具体的には、JIS K6251に準拠した引張破断点強さが、通常、13MPa以上であり、好ましいものは、15Mpa以上である。また、引張破断点強さは、通常、100%以下である。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層のメルトフローレート(JIS K7210に準拠の230℃、荷重21N)は、通常、1〜100g/10minであり、好ましくは3〜50g/10minである。
本発明の積層体に用いる熱可塑性エラストマー層は、引き裂き強さが強く、引張り試験における変形応力及び引張り破断点伸びが大きい。このため、エラストマー層の耐久性が良好である。
その他の層
本発明の積層体は、上述の熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層の他に、本発明の効果を著しく妨げなければ、更に、他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば、各種熱可塑性樹脂層、塗膜層、接着剤層、プライマー層、ハードコート層、金属蒸着層、印刷層等が挙げられる。その他の層は、一体成形前に設置されても、一体成形後に設置されても良く、また、全面であっても一部であっても良い。
成分(イ)−1:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:35重量%、デュロ硬度D56、曲げ弾性率200MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):30g/10分、融点:205℃)
成分(イ)−2:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:58重量%、デュロ硬度D45、曲げ弾性率:90MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):26g/10分、融点185℃)
成分(イ)−3:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:35重量%、デュロ硬度D40、曲げ弾性率:70MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):28g/10分、融点:175℃)
成分(イ)−4:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(ポリテトラメチレングリコールユニットの分子量:1000、ポリテトラメチレングリコールユニットの含量:60重量%、デュロ硬度D35、メルトフローレート(230℃、荷重21N):28g/10分、融点155℃)
成分(イ)−5:ポリエステル−ポリエーテル共重合体(東レ・デュポン株式会社製「ハイトレル2551」、デュロ硬度D60、曲げ弾性率:210MPa、メルトフローレート(230℃、荷重21N):25g/10分、融点164℃
成分(ロ)−1:ポリスチレン(PSジャパン株式会社製「GPPS679」)
成分(ロ)−2:アクリロニトリル−スチレン共重合体(テクノポリマー株式会社製「AS SAN−C」)
成分(ロ)−3:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(テクノポリマー株式会社製「ABS55」
成分(ハ)−1:ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製「ユーピロンH−3000」)
成分ハ−2:ポリブチレンサクシネート(三菱化学株式会社製「GS-PLA AZ91TN」)
成分(ニ)−1:タルク(富士タルク工業株式会社製「PKP76」)
成分(ホ)−1:熱可塑性ウレタンエラストマー(大日精化株式会社製「レザミンP890」)
(ペレットの作製)
上記の原料を、表1に示す配合量(質量部)で配合した。成分(イ)〜(ホ)の合計量100質量部に対して、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガノックス1010」)0.1質量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ホスファイト(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガフォス168」)0.1質量部を添加した。これを、圧縮比L/Dが33、シリンダー径が44mmの二軸押出機を用いて、230℃の温度に設定して吐出40kg/hrにて溶融混練し、ダイよりストランド状に押し出し、カッティングして、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。
得られたペレットのメルトフローレートを、JIS K7210に準拠して、230℃、荷重21Nで、評価した。評価結果を表1に示す。
(射出成形性、硬度、引き裂き強さ、引張り特性評価用シートの成形)
熱可塑性エラストマー組成物のペレットを、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械株式会社製「IS100」)にて、JISファミリー金型を使用して、射出圧力50MPa、シリンダー温度230℃、金型温度40℃の条件で、射出成形した。得られた横120mm、縦80mm、肉厚2mmシートを使用して射出成形性、硬度、引き裂き強さ及び引っ張り特性を以下の条件で評価した。評価結果を表1に示す。
シートのJIS K6253準拠のデュロ硬度Dを測定した。
(射出成形性の評価)
上記成形を行った際にガス発生が無く、滞留安定性が良好で、更に、成形後のシートにパール光沢やフローマーク等の著しい外観不良が無いものを射出成形性良とした。
シートから切り込みなしアングル型試験片を打ち抜き、JIS K6251に準拠の引き裂き強さを測定した。
(引張り特性の評価)
シートから流動方向にJIS3号ダンベルを打ち抜き、JIS K6251に準拠の500mm/minのテストスピードで引っ張り特性を測定した。
JIS金型に付随の曲げ試験片(JISに記載の標準寸法(幅10mm、厚み4mm、長さ90mm)のもの)を作製使用しその曲げ弾性率をJIS K7171に準拠して測定した。
(耐油性及び融着性の評価用シートの成形)
熱可塑性エラストマー組成物のペレットを、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械株式会社製「IS100」)にて、射出圧力50MPa、シリンダー温度230℃、金型温度30℃の条件で、射出成形し、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのシートを得た。
シートから幅10mm、長さ30mmの試験片を切りだし、65℃のラードに70時間浸漬した。試験後の試験片の寸法の変化率及び外観の変化を調べた。
(積層体の作製)
1次側がエラストマーで2次側がPC/ABSアロイの積層体; シートの1/3に銀粉入りのラッカースプレー(融着阻害物質)を塗布して乾燥させた。このシートを、阻害物質が流動末端になるように、厚み3mmの金型にインサートし、PC/ABSアロイ(三菱エンジニアリングプラスチック(株)社製「ユーピロンMB2215R」を270℃で射出成形して融着片(硬質樹脂厚み
2mm)を作製した。
1次側がPC/ABSアロイで2次側がエラストマーの積層体; PC/ABSアロイ(三菱エンジニアリングプラスチック(株)社製「ユーピロンMB2215R」、硬質樹脂)のシート(厚み2mm)を耐油性及び融着性の評価用シートの成形と同様に作成し、その1/3に融着阻害物質を塗布して乾燥させた。このシートを阻害物質が流動末端になるように、厚み3mmの金型にインサートし、熱可塑性エラストマーを240℃にて射出成形し、融着片(熱可塑性エラストマー層の厚み1mm)を作製した。
各積層体について、流動方向に平行に25mm幅の切込みを3本いれ、引っ張り試験機を用いて、90度ピール試験(テストスピード200mm/分)を行った。評価結果を表1に示す。
比較例1〜3のように、ポリエステル系エラストマー単独では、融着力は殆んど発現しなかった。特に高硬度、高弾性率ながら、共重合することにより低融点化し、融着特性を発現するタイプのポリエステルエラストマーを用いた比較例2は、耐油性測定の結果より60〜80℃の日常的に上昇する可能性のある温度でも収縮し、製品使用時に寸法変化が起こる可能性が高い。
比較例4及び5では、成形時の安定性が悪く、黄変が発生した。
比較例6では、スチレン系樹脂の配合量が本願発明の範囲外で、引き裂き強さや破断点伸びなどが著しく低下している。
Claims (6)
- 下記の成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)を含有し、成分(イ)〜(ニ)の合計量が95質量%以上であり、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(ロ)が8〜20質量%、成分(ハ)及び(ニ)の合計量が7〜25質量%であって、JIS K7171に準拠した曲げ弾性率が100〜600MPaである熱可塑性エラストマー層と
硬質樹脂層を射出成形することにより一体化して得られる積層体であって、前記熱可塑性エラストマー層と前記硬質樹脂層との融着強度が5kg/25mm以上であることを特徴とする積層体。
(イ)ポリアルキレングリコールエーテルをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
(ロ)ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂から選択されるスチレン系樹脂
(ハ)ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂
(ニ)平板状無機フィラー - 前記熱可塑性エラストマー層が、更に以下の物性を有する請求項1に記載の積層体。
JIS K6252に準拠した引き裂き強さが90N/mm以上
JIS K6251に準拠した引張り試験における50%変形応力が11MPa以上
JIS K6251に準拠した引張り破断点伸びが400%以上 - 前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質樹脂層の何れか一方を射出成形した後、その成形したものを装着した金型の少なくとも一部に空隙を設け、この空隙に前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質性樹脂層の他方を射出成形することにより、熱可塑性エラストマー層と硬質樹脂層とを一体成形されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
- 前記硬質樹脂が非晶性硬質樹脂である請求項1乃至3の何れかに記載の積層体。
- 請求項1乃至4の何れかに記載の積層体からなる、充電式家電製品の充電端子保護用のジャックカバー。
- 下記の成分(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)を含有し、成分(イ)〜(ニ)の合計量が95質量%以上であり、成分(イ)〜(ニ)の合計量(質量)に対して、成分(ロ)が
8〜20質量%、成分(ハ)及び(ニ)の合計量が7〜25質量%であって、JIS K7171に準拠した曲げ弾性率が100〜600MPaである熱可塑性エラストマー層、
又は、硬質樹脂層の何れか一方を射出成形した後、その成形したものを装着した金型の少なくとも一部に空隙を設けこの空隙に前記熱可塑性エラストマー層又は前記硬質性樹脂層の他方を射出成形することにより、熱可塑性エラストマー層と硬質性樹脂層とを一体成形することを特徴とする積層体の製造方法。
(イ)ポリアルキレングリコールエーテルをソフトセグメントとするポリエステル系熱可塑性エラストマー
(ロ)ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン樹脂から選択されるスチレン系樹脂
(ハ)ポリカーボネート樹脂又は脂肪族ポリエステル樹脂
(ニ)平板状無機フィラー
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005318203A JP4715450B2 (ja) | 2005-11-01 | 2005-11-01 | 積層体及び積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005318203A JP4715450B2 (ja) | 2005-11-01 | 2005-11-01 | 積層体及び積層体の製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007125720A JP2007125720A (ja) | 2007-05-24 |
JP2007125720A5 JP2007125720A5 (ja) | 2008-07-17 |
JP4715450B2 true JP4715450B2 (ja) | 2011-07-06 |
Family
ID=38148795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005318203A Active JP4715450B2 (ja) | 2005-11-01 | 2005-11-01 | 積層体及び積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4715450B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062077A (ja) * | 2010-09-15 | 2012-03-29 | Kawakami Sangyo Co Ltd | 樹脂ヒンジ |
JP5639837B2 (ja) * | 2010-10-04 | 2014-12-10 | 帝人株式会社 | 多層シート |
JP2012160358A (ja) * | 2011-02-01 | 2012-08-23 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ケーブル |
WO2018189929A1 (ja) * | 2017-04-14 | 2018-10-18 | 冨士ベークライト株式会社 | 自動車用内装部品及びその製造方法 |
JP7309320B2 (ja) * | 2017-08-02 | 2023-07-18 | セイコーインスツル株式会社 | 軸受、移動体および搬送装置 |
JP7197976B2 (ja) * | 2017-04-19 | 2022-12-28 | セイコーインスツル株式会社 | 熱可塑性エラストマー被覆層付き構造体、移動体および搬送装置 |
JP2023001187A (ja) * | 2017-04-19 | 2023-01-04 | セイコーインスツル株式会社 | 熱可塑性エラストマー被覆層付き構造体、移動体および搬送装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0872204A (ja) * | 1994-06-29 | 1996-03-19 | Mitsubishi Chem Corp | 複合成形体及びその製造方法 |
JPH1080977A (ja) * | 1996-07-16 | 1998-03-31 | Mitsubishi Chem Corp | 複合成形体及びその製造方法 |
JP2000007902A (ja) * | 1998-06-22 | 2000-01-11 | Polyplastics Co | 二色成形用樹脂組成物及び二色成形品 |
-
2005
- 2005-11-01 JP JP2005318203A patent/JP4715450B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0872204A (ja) * | 1994-06-29 | 1996-03-19 | Mitsubishi Chem Corp | 複合成形体及びその製造方法 |
JPH1080977A (ja) * | 1996-07-16 | 1998-03-31 | Mitsubishi Chem Corp | 複合成形体及びその製造方法 |
JP2000007902A (ja) * | 1998-06-22 | 2000-01-11 | Polyplastics Co | 二色成形用樹脂組成物及び二色成形品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007125720A (ja) | 2007-05-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4715450B2 (ja) | 積層体及び積層体の製造方法 | |
JP5214099B2 (ja) | 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 | |
EP1877479B1 (en) | A polyester moulding composition for use in electronic devices | |
JP4645669B2 (ja) | 樹脂成形体 | |
CN102933655B (zh) | 聚对苯二甲酸丁二醇酯树脂组合物、金属复合部件、和金属复合部件的制造方法 | |
JP5510861B2 (ja) | 複合成形体 | |
JP5746165B2 (ja) | インサート部材およびプラスチックジャケットを含む構成部材ならびに該構成部材の製造法 | |
JP6668768B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP2007045952A (ja) | 難燃性ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いた被覆電線 | |
KR102077357B1 (ko) | 특정 단면 구조를 갖는 성형체 | |
EP1208158A1 (en) | Copolyester elastomer compositions and fusion bonded articles | |
JP2017048377A (ja) | レーザーダイレクトストラクチャリング用ポリエステル系樹脂組成物 | |
JP2010090372A (ja) | 制電性熱可塑性樹脂組成物および成形品。 | |
JP6278898B2 (ja) | 樹脂成形体 | |
KR20120135191A (ko) | 제진성을 갖는 성형재료 및 성형품 | |
CN104520380A (zh) | 电子设备用壳体 | |
KR100989907B1 (ko) | 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용하여 제조되는 성형품 | |
JP3337280B2 (ja) | ポリウレタン組成物 | |
JPH073136A (ja) | 良好な温度耐性、流動特性および靭性を有する防炎処理された熱可塑性成型用化合物 | |
JP2021195504A (ja) | 難燃熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品 | |
JP2014133810A (ja) | 複合成形体用ポリエステルブロック共重合体樹脂組成物および複合成形体 | |
JP6861868B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物、成形品および製品 | |
KR100824781B1 (ko) | 인성이 향상된 난연성 폴리에스테르 수지 조성물 | |
JP6857966B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP2024058068A (ja) | 薄肉複合成形体用熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080530 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080530 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20090703 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101209 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110301 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110314 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4715450 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |