JP5635032B2 - 同期モータの駆動装置、および、これを用いた送風装置 - Google Patents

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本発明は、同期モータの駆動装置に関するものであり、特に、同期モータの位置センサレス制御における脱調検出および脱調防止に関する。
同期モータを安価かつ堅牢に駆動する技術として位置センサレス制御がある。位置センサレス制御では、同期モータに流れる電流や印加される電圧に基づいて、回転子位相を推定する。位置センサを取り付ける必要がないため、耐環境性や省スペース性に優れる。一方、直接的に位置情報を得られないため、脱調検出および脱調防止が重要となる。
脱調とは、インバータの出力電圧に対して過大な負荷トルクが印加された場合などに、回転子位相推定値と真値の差が極端に大きくなり、位置センサレス制御が不安定になることである。脱調すると、同期モータはトルクを出力できないため、負荷トルクにより減速され、いずれ停止する。このとき、駆動装置の発熱や故障を防止するため、可能な限り早期に脱調検出することが望ましい。
一方、インバータの出力電圧に対して小さな負荷トルクが印加された場合では、負荷トルクに対抗してモータトルクを出力し、脱調を防止することが望ましい。これにより、駆動装置の定格を超えない限りにおいて、負荷トルクに対してロバスト(外的要因による変化に対する堅牢性)に正常運転を続行させることができる。
特許文献1では、インバータの出力電圧を同期モータのインピーダンス(脱調時の平均値)で除算した値を電流基準値とし、電流検出値が電流基準値を超えた場合に脱調と判定する技術が開示されている。
また、特許文献2では、電流検出値の特定周波数成分が所定基準値を超えた場合に脱調と判定する技術が開示されている。
特開2007−282467号公報 特開2006−304412号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術において、電流基準値は、負荷トルクにより同期モータが停止した場合に流れる電流に相当する。したがって、モータが停止あるいは停止寸前まで減速すれば脱調検出できる。しかしながら、逆に言えば、負荷トルクが印加された直後に脱調したとしても、停止するまでは脱調検出できないという課題がある。
また、特許文献2に開示された技術において、電流検出値は、正常駆動時には一定値であり、脱調時には特定周波数成分を含む。特定周波数成分は、インバータ周波数指令とモータ周波数の差に起因しており、その差が大きくなれば脱調検出できる。しかしながら、逆に言えば、脱調によりモータ周波数がインバータ周波数指令値からある程度剥離するまでは、脱調検出できないという課題がある。
また、特許文献1および特許文献2では、脱調してから脱調検出するまでに遅れが生じる。また、脱調前における特段の機能はなく、未然に脱調防止することができないという課題がある。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、回転子位相の推定手法の精度に依存することなく、脱調検出および脱調防止することができる同期モータの駆動装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決して、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
即ち、本発明の同期モータの駆動装置は、同期モータを駆動する同期モータの駆動装置であって、直流電源の直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータを制御するインバータ制御手段と、前記インバータの有効電力を検出する有効電力検出手段と、を備え、前記同期モータの特性値と前記インバータ制御手段の設定値とによって定まる電力基準値が式11で定義され、前記有効電力検出手段により検出される有効電力が前記電力基準値以上となる際に、前記インバータ制御手段は、前記インバータを停止させることを特徴とする。
Figure 0005635032
ただし、W a0 :電力基準値、K:係数、R:同期モータの抵抗値、ω :インバータ周波数指令値、L:同期モータのインダクタンス値、V :モータ電圧、K :同期モータの誘起電圧定数。
また、その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
以上、本発明によれば、回転子位相の推定手法の精度に依存することなく、脱調検出および脱調防止をすることができる同期モータの駆動装置を提供することができる。
本発明に係る同期モータの駆動装置の第1実施形態の構成を示す図である。 同期モータにおける電圧・電流の関係を示すベクトル図である。 本発明に係る同期モータの駆動装置の第1実施形態における母線電流IDCの波形を示す図であり、(a)はU相電流IuとW相電流の逆符号値−Iwを想定した電流波形であり、(b)はU相電流IuとW相電流の逆符号値−Iwのノイズを含む実際に観察される電流波形を示している。 本発明に係る同期モータの駆動装置の第1実施形態の脱調時のシミュレーション結果を示す図であり、(a)は周波数、(b)はトルク、(c)は電力、(d)は電流を示している。 本発明に係る同期モータの駆動装置の第1実施形態におけるモータ電流検出手段の構成と、インバータ制御手段の一部との関係を示す図である。 本発明に係る同期モータの駆動装置の第1実施形態における正常運転時のシミュレーション結果を示す図であり、(a)は周波数、(b)はトルク、(c)は電力、(d)は電流を示している。 同期モータにおけるモータ周波数ωと最大トルクτMの関係を示す特性図である。 同期モータにおけるモータ電圧V1と最大トルクτMの関係を示す特性図である。 本発明に係る同期モータの駆動装置の第1実施形態における直流電圧制御手段の回路構成と直流電源との接続を示す図である。 図6(d)の電流波形の細部を拡大した図である。 本発明に係る同期モータの駆動装置の第2実施形態における同期モータの駆動装置の構成を示す図である。 本発明に係る同期モータの駆動装置の第2実施形態における同期モータの再起動時の周波数波形を示す図である。 本発明に係る同期モータの駆動装置の実施形態を用いて同期モータを駆動源とする送風装置の構成を示す図である。
以下、本発明の同期モータの駆動装置の実施の形態について説明する。
本発明の同期モータの駆動装置の課題は、回転子位相、電圧位相、電流位相などの位相情報に依存することなく、駆動装置の定格を超える負荷トルクが印加された場合、直ぐに脱調を検出することである。また、駆動装置の定格を超えない限りは、負荷トルクに対抗してモータトルクを出力し、脱調を防止することである。これらの課題を具現化する様々の実施の形態について、順に説明する。
(第1実施形態・同期モータの駆動装置)
本発明の同期モータの駆動装置の第1実施形態を図1〜図10を参照して説明する。
図1は、本発明の同期モータ1の駆動装置の第1実施形態の構成を示す図である。
図1において、直流電源2から供給される直流電力は、インバータ3において三相交流電力に変換され、同期モータ(三相同期モータ)1に供給される。
同期モータ1は、三相交流電圧Vu、Vv、Vwが印加されることで、三相交流電流Iu、Iv、Iwが流れ、モータトルクτmを出力し回転する。
また、有効電力検出手段4は、インバータ3が同期モータ1に供給する有効電力Waを検出する。有効電力検出手段4の詳細については後記する。
また、インバータ制御手段5は、インバータ3を制御する。インバータ3とインバータ制御手段5の詳細については後記する。
<同期モータ1の基本特性>
まず、同期モータ1の基本特性について説明する。
図2は、同期モータ1における電圧・電流の関係を示すベクトル図である。
図2において、横軸は同期モータ1の回転子側の磁石磁束方向であるd軸である。縦軸はd軸と直交する座標系のq軸である。
U軸は同期モータ1の固定子側のU相のコイルの軸方向である。U軸とd軸との位相差を回転子位相θdとする。
d軸は、同期モータ1の回転子と同期して回転し、その周波数をωで表す。
固定子側に発生する回転磁界のモータ電圧V1は、互いに120度の回転角度で配置されたU相コイル、V相コイル、W相コイルに印加された三相交流電圧Vu、Vv、Vwの合成ベクトルであり、q軸からの電圧位相をδで表す。
d軸電圧Vdおよびq軸電圧Vqは、モータ電圧V1のd軸およびq軸成分である。モータ電流I1、d軸電流Id、q軸電流Iqに関しても同様である。
同期モータ1は、次の式1の電圧方程式に従う。
Figure 0005635032
ただし、R:同期モータ1の抵抗値、L:同期モータ1のインダクタンス値、K:同期モータ1の誘起電圧定数である。また、ωは前記した周波数である。
また、表記上の都合により、V=Vd、V=Vq、I=Id、I=Iqであるとして記載している。
また、同期モータ1は、リラクタンストルクを微小とすれば、式2のモータトルクτmを出力する。
Figure 0005635032
ただし、P:同期モータ1の極対数、また、表記上の都合により、τ=τmであるとして記載している。
以上が同期モータ1の基本特性である。
<インバータ3>
次に、インバータ3について説明する。
インバータ3は、図1に示すように、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)からなるスイッチング素子31〜36を備えて構成されていて、IGBT31〜36のそれぞれのゲートをインバータ制御手段5によるPWM(Pulse Width Modulation)制御をされることにより、直流電圧VDCを三相交流電圧Vu、Vv、Vwに変換する。
この三相交流電圧Vu、Vv、Vwを同期モータ1に印加すると、同期モータ1には、三相交流電流Iu、Iv、Iwが流れる。また、インバータ3には、母線電流IDCが流れる。
なお、インバータ制御手段5の詳細は後記する。
<母線電流IDCの波形>
次に、インバータ3に流れる母線電流IDCについて説明する。
図3は、母線電流IDCの波形を示す図であり、(a)はU相電流IuとW相電流の逆符号値−Iwを想定した電流波形であり、(b)はU相電流IuとW相電流の逆符号値−Iwのノイズを含む実際に観察される電流波形を示している。
図3(a)、(b)において、横軸は、時間であり、縦軸は電流値である。
母線電流IDCは、インバータ3のスイッチ素子のオン・オフ(ON/OFF)に同期して流れる電流であり、三相交流電流Iu、Iv、Iwのいずれか、あるいは、その逆符号値に相当する。
なお、図3(a)、(b)において、IDCは、前記したように母線電流が時間とともに変化する波形であるが、IDC'は、母線電流の平均値を示す平均母線電流であり、一定値で示されている。
<有効電力検出手段4と有効電力Wa>
次に、図1に戻り、有効電力検出手段4について説明する。有効電力検出手段4は、インバータ3が同期モータ1に供給する有効電力Waを検出する。
図1において、有効電力検出手段4は、直流電圧検出手段41、平均母線電流検出手段42、乗算手段43を備えて構成される。
直流電圧検出手段41は、母線の電圧VDCを抵抗411と抵抗412で抵抗分割して構成されており、直流電圧VDCを検出する。
また、平均母線電流検出手段42は、抵抗423とコンデンサ424の直列回路と、抵抗421との並列回路により構成され、平均母線電流IDC'を検出する。
この構成の平均母線電流検出手段42は、前記したように抵抗とコンデンサからなるローパスフィルタで構成されているため、図3(b)に示すようにノイズがある環境においても、平均母線電流IDC'を検出することができる。
また、乗算手段43において、直流電圧検出手段41によって検出された直流電圧VDCの値と、平均母線電流検出手段42によって検出された平均母線電流IDC'を乗算することによって、有効電力Waを検出する。
有効電力Wa(W)の定義を式3に示す。
Figure 0005635032
ここで、インバータ3の損失をゼロとすると、有効電力Waは、直流電源2がインバータ3に供給する直流電力Wa'と等しい。
ただし、表記上の都合により、W=Wa、V=Vd、V=Vq、I=Id、I=Iqと記載している。
この直流電力Wa'は、式4で表される。
Figure 0005635032
ただし、表記上の都合により、W'=Wa'、VDC=VDC、IDC=IDCと記載している。
前記したように、平均母線電流IDC'は、図3に示すように母線電流IDCの平均値である。理想的には直流電力Wa'と有効電力Waは等しいから、有効電力検出手段4は直流電力Wa'を検出し、これを以って有効電力Waの検出とする。
<インバータ制御手段5>
次にインバータ制御手段(インバータ駆動装置)5について説明する。
図1に示すように、インバータ制御手段5は、周波数調整スイッチ51、積分手段52、電圧調整スイッチ53、PWM信号発生手段54、起動停止切換スイッチ55、加算器56、57、58を備えて構成される。
加算器56は、有効電力Waの逆符号値−Waを電力基準値Wa0と加算することにより、電力差ΔWa(=Wa0−Wa)を検出し、その信号を周波数調整スイッチ51と電圧調整スイッチ53と起動停止切換スイッチ55とに送る。
加算器57は、周波数調整スイッチ51から出力される周波数の信号の出力値を反転して、上位周波数指令値ω*と加算して、インバータ周波数指令値ω1を出力する。
積分手段52は、インバータ周波数指令値ω1を積分して、位相θを出力する。なお、この演算は、角速度ωを積分することによって、変化していく角度(位相)θを算出することに相当する。
電圧調整スイッチ53は、電力差ΔWaを基にΔVの電圧調整をするか否か判定して電圧調整値を出力する。
加算器58は、前記した電圧調整値と上位電圧指令値V*とを加算してモータ電圧V1を出力する。
PWM信号発生手段54は、前記した位相θと前記したモータ電圧V1との信号を入力として、PWM制御に従って,PWM信号を生成して出力する。
起動停止切換スイッチ55は、電力差ΔWaを参照して、起動させない(0、起動停止)か、または起動して、PWM信号発生手段54のPWM信号を出力するかを判定して、信号(PNuvw)をインバータ3に送る。つまり、起動停止切換スイッチ55は、単なるスイッチ機能だけではなく、判定機能も有している。
以上により、有効電力Waに基づいてPWM信号PNuvwを出力し、インバータ3を制御する構成となっている。
また、インバータ駆動装置5は、本発明の特徴である脱調検出および脱調防止を実現する構成でもある。この脱調検出および脱調防止に関する動作については、後記する。
<脱調検出の第1の方法>
次に、脱調検出について説明する。
図4は、脱調時のシミュレーション結果を示す図であり、(a)は周波数(モータ回転周波数ω、上位周波数指令値ω*、インバータ周波数指令値ω1)、(b)はトルク(モータトルクτm、最大トルクτM)、(c)は電力(有効電力Wa、電力基準値Wa0)、(d)は電流(モータ電流I1、電流基準値I10、特許文献1における電流基準値I11)を示している。また、図4の横軸は時間である。
図4においては、一定速運転中に負荷トルクを増加(したがってモータトルクも増加)させる(図4(b))ことにより脱調させている。すなわち、上位周波数指令値ω*およびインバータ周波数指令値ω1は一定値として(図4(a))、時刻t1まで徐々にモータトルクτmを増加させている(図4(b))。
モータトルクτmは、時刻t1にて最大値である最大トルクτMを示し、その直後に脱調する(図4(b))。脱調後、モータ周波数ωは低下し、さらに負荷が風を受ける送風機であれば、風によって逆回転させられることによって定まる負の周波数に収束する(図4(a))。
また、脱調後、有効電力Wa(図4(c))、およびモータ電流I1(図4(d))が急激に上昇することが分かる。
なお、図4(b)、(c)、(d)のt2以降において、黒く帯状に表記されているのは、トルク、電力、電流の値が高速に脈動していることを示している。
また、図4(c)の有効電力Waは、脱調後(t2以降)において、電力基準値Wa0を上回る状態が続く。脱調している場合には、有効電力Waは、モータの駆動エネルギーには寄与せず、殆ど銅損(ジュール熱)となって消費され、発熱の原因となる。
この脱調による同期モータ1およびインバータ3の発熱・故障を防止するには、可能な限り早期に脱調を検出し、インバータ3を停止させるなどの保護措置を取ることが望ましい。
脱調後、直ぐに脱調検出するには、モータトルクτmが、その最大値の最大トルクτMに達することを検出すればよい。
前記した式2によれば、トルク計測器を用いることなく、q軸電流Iqからモータトルクτmを推定できる。
しかし、位置センサレス制御においては、q軸電流Iqの推定精度は、図2に示す回転子位相θdの推定精度に依存しており、q軸電流Iqを用いた脱調検出は、確実性に欠ける。
そこで、有効電力Waを用いて脱調検出する。有効電力Waは、有効電力検出手段4により、前記した式4の直流電力Wa'として、回転子位相θdとは無関係に検出できるからである。
脱調検出は、図4(c)の点P1において、有効電力Waが電力基準値Wa0を超えることをトリガとして実現できる。電力基準値Wa0は、モータトルクτmが最大値τMに達するときの電力値であり、以下の手順で求める。
<脱調検出の手順>
脱調検出の手順は、次に示す理論的な根拠に基づいて行われる。
図2より、モータ電圧V1(V)は、次の式5で表される。
Figure 0005635032
ラグランジュの未定乗数法において、式5のモータ電圧V1を束縛条件、式2のモータトルクτmを評価関数、d軸電流Idおよびq軸電流Iqを変数とすれば、モータトルクτmが最大値τMに達するとき、式6において、式7が成り立つ。
Figure 0005635032
ただし、λ:未定乗数。
Figure 0005635032
式7を解くと式8を得る。
Figure 0005635032
式5と式8とを連立させることで、次の式9を得る。
Figure 0005635032
また、式1を変形すると、次の式10を得る。
Figure 0005635032
式9および式10は、式5の拘束条件において、最大トルク出力時の電圧および電流を表す。
また、式3に式9および式10を代入し、また、モータ周波数ωとインバータ周波数指令値ω1が等しいとすると、式11の電力基準値Wa0を得る。
Figure 0005635032
ただし、Wa0:電力基準値、K:係数、R:同期モータの抵抗値、ω:インバータ周波数指令値、L:同期モータのインダクタンス値、V:モータ電圧、K:同期モータの誘起電圧定数である。ここでは、表記上の都合により、Wa0=Wa0、ω=ω1、V=V1であるとして記載している。
なお、係数Kは、脱調検出の感度を調整するパラメータである。標準的には1とするが、脱調を未然に検出したい場合には1以下に設定することで検出感度を上げられる。
<脱調検出の第2の方法>
次に、脱調検出の第2の方法について説明する。
脱調検出は、有効電力Waおよび電力基準値Wa0に代わり、モータ電流I1および電流基準値I10を用いても同様に実現できる。
この場合、脱調検出は、図4の点P2において、モータ電流I1が電流基準値I10を超えることをトリガとして実現できる。
モータ電流I1は、図2より、式12で表される。
Figure 0005635032
なお、式12において、表記上の都合により、I=I1、I=Id、I=Iqであるとして記載している。
また、式12のモータ電流I1は、次の式13と等価であることが知られている。
Figure 0005635032
なお、式13において、表記上の都合により、I=I1、I=Iu、I=Iv、I=Iwであるとして記載している。
<モータ電流検出手段6>
式13のモータ電流I1は、有効電力検出手段4に代わり、図5に示すモータ電流検出手段6を用いることにより検出できる。
図5は、モータ電流検出手段6の構成と、インバータ制御手段5の一部を示したインバータ制御手段501との関係を示す図である。
モータ電流検出手段6は、アンプ手段61、サンプリング手段62、モータ電流演算手段63を備えて構成される。
なお、アンプ手段61は、アンプ611と、増幅率を定める抵抗612、613と、電流(IDC)を検知する抵抗614とを備えて構成されている。
まず、アンプ手段61およびサンプリング手段62により、母線電流IDCから三相交流電流Iu、Iv、Iwが検出される。
次に、モータ電流演算手段63により、前記した式13の演算が行われる。式13から分かるように、モータ電流I1は、回転子位相θdと無関係である。
電流基準値I10は、電力基準値Wa0と同様に求められる。式12に式9および式10を代入し、また、モータ周波数ωとインバータ周波数指令値ω1が等しいとすると、式14の電流基準値I10を得る。
Figure 0005635032
ただし、I10:電流基準値、K:係数、R:同期モータの抵抗値、ω:インバータ周波数指令値、L:同期モータのインダクタンス値、V:モータ電圧、K:同期モータの誘起電圧定数である。ここでは、表記上の都合により、I10=I10、ω=ω1、V=V1であるとして記載している。
式14で示した電流基準値I10(I10)について、特許文献1との違いについて説明する。
特許文献1における電流基準値I11(I11)は、式15で表される。
Figure 0005635032
電流基準値I11(比較例)は、図4に示すように脱調による停止後、すなわち、時刻t2以降のモータ電流I1の平均値である。このため、少なくとも図4(d)の点P3において、脱調検出できる。
しかし、図4(c)の点P1(時刻t1)あるいは図4(d)の点P2(時刻t1)で脱調検出できる本実施形態と比べると、脱調検出のタイミングは遅い。本実施形態の電流基準値I10は、最大トルク出力時を元に導出しているため、脱調直後に脱調を検出できる。
以上がモータ電流演算手段63によるモータ電流I1の検出方法であったが、図5において、モータ電流演算手段63とインバータ制御手段501の関係について、さらに説明する。
図5において、モータ電流演算手段63でモータ電流I1を検出した信号を、インバータ制御手段501に備えられた加算器561に正負を反転して入力し、式14で示した電流基準値I10と加算することにより、その差分ΔI1(I10−I1)がインバータ制御手段501において検出される。
図1におけるインバータ制御手段5の電力差ΔWaと、図5におけるインバータ制御手段501の電流の差分ΔI1との相違はあるが、インバータ制御手段501においても、概ねインバータ制御手段5と同様の機能により、脱調検出器能を有するインバータ制御が行われる。
<脱調検出>
本実施形態において、電力基準値Wa0あるいは電流基準値I10を用いた脱調検出は、起動停止切換スイッチ55(図1)を備えて実現される。以下では、電力基準値Wa0を用いる場合について説明する。
起動停止切換スイッチ55は、電力基準値Wa0と有効電力Waの電力差ΔWaに応じて、PWM信号PNuvwの信号源を以下のように切換える。
[1]電力差ΔWaが正の場合(Wa0 > Wa)
正常運転中と判定し、PWM信号PNuvwとしてPWM信号発生手段54(図1)による出力信号をそのまま出力する。このとき、PWM信号発生手段54は、後述する脱調防止用のPWM信号を出力している。
[2]電力差ΔWaが負の場合(Wa0 < Wa)
脱調と判定し、PWM信号PNuvwとしてゼロを出力し、インバータ3(図1)を停止させる。脱調判定後の保護措置は、インバータ3の停止に限らず、回生動作などでもよい。
以上により、モータトルクτmが最大値τMを超えるとき、すなわち、有効電力Waが電力基準値Wa0を超えるとき、その直後に脱調検出できる。
<脱調防止について>
次に、脱調防止について説明する。
脱調防止は、前記の[1]電力差ΔWaが正の場合(Wa0 > Wa)において行われる。この場合、モータトルクτmには余裕があり、予め脱調を防止しながら、正常運転を続行することが望まれる。
図6は、正常運転時のシミュレーション結果を示す図であり、(a)は周波数(モータ回転周波数ω、上位周波数指令値ω*、インバータ周波数指令値ω1)、(b)はトルク(モータトルクτm、最大トルクτM)、(c)は電力(有効電力Wa、電力基準値Wa0)、(d)は電流(モータ電流I1、電流基準値I10)を示している。また、図6の横軸は時間である。
図6(b)においては、図4と同様にモータトルクτm(負荷トルク)を徐々に増加させている。図4(b)と異なる点は、時刻t3からt4の間において、インバータ周波数指令値ω1を下げている点である。
この対策により、モータトルクτmの最大値τMを向上させ、負荷トルクよりもモータトルクの最大値τMを大きくすることによって、脱調を防止している。
<脱調防止の原理と対策1>
脱調防止の原理について説明する。式2に式9および式10を代入することにより、最大トルクτM(τ)は式16で表される。
Figure 0005635032
式16に基づいて、モータ周波数ωと最大トルクτMの関係をプロットした結果を次に示す。
図7は、モータ周波数ωと最大トルクτMの関係を示す特性図である。横軸は周波数であり、縦軸はトルクである。
図7において、モータ周波数ωが下がると、最大トルクτMが増加する関係であることが分かる。
したがって、モータトルクτmが最大トルクτMに接近した場合、すなわち、有効電力Waと電力基準値Wa0の差分が所定値以下になった場合には、モータ周波数ωを下げることにより、脱調を防止することができる。
<脱調防止の原理と対策2>
脱調防止は、モータ電圧V1を上げることによっても実現できる。式16に基づいて、モータ電圧V1と最大トルクτMの関係をプロットした結果を次に示す。
図8は、モータ電圧V1と最大トルクτMの関係を示す特性図である。横軸はモータ電圧であり、縦軸はトルクである。
図8において、モータ電圧V1が増加すると、最大トルクτMが増加する関係であることが分かる。
したがって、モータ電圧V1を増加させることにより脱調を防止することができる。
<インバータ制御手段5の脱調防止動作>
本発明に係る同期モータの駆動装置の第1実施形態において、モータ周波数ωあるいはモータ電圧V1の調整による脱調防止は、図1に示したインバータ制御手段5の周波数調整スイッチ51、積分手段52、電圧調整スイッチ53、PWM信号発生手段54、および加算器56、57、58によって実現される。
周波数調整スイッチ51は、電力差ΔWaが正かつ所定値以下になるとき、上位周波数指令値ω*よりも周波数調整量Δω(>0)だけ、インバータ周波数指令値ω1を下げる。この調整により、モータ周波数ωを下げる。
積分手段52は、インバータ周波数指令値ω1を積分し、時間とともに変化する位相θを出力する。
電圧調整スイッチ53は、電力差ΔWaが正かつ所定値以下になるとき、上位電圧指令値V*よりも電圧調整量ΔV(>0)だけ、モータ電圧V1を上げる。
周波数調整スイッチ51(前記対策1)と電圧調整スイッチ53(前記対策2)は、いずれか一方を備えれば、脱調防止は実現される。
PWM信号発生手段54は、位相θおよびモータ電圧V1に従ってPWM信号PNuvwを出力し、インバータ3を制御する。
以上により、モータトルクτmが最大値τMを超えない範囲において、すなわち、有効電力Waが電力基準値Wa0を超えない範囲において、モータ周波数ωあるいはモータ電圧V1を調整することにより脱調防止できる。
<脱調防止の対策3>
脱調防止の対策3として、直流電圧制御手段7を備える方法について説明する。
図9は、直流電圧制御手段7の回路構成と直流電源2との接続を示す図である。
図9において、直流電圧制御手段7は、交流電源71が入力されるコンバータ72を備えて構成される。
コンバータ72は、交流電源71を全波整流するダイオード721〜724と、昇圧スイッチングレギュレータを構成するコイル725、ダイオード726、IGBTからなるスイッチング素子727とを、備えて構成される。
つまり、直流電圧制御手段7は、交流電源71をコンバータ72によって直流電力に変換する。また、直流電圧制御手段7は、コンバータ72の制御によって、出力する直流電圧を可変にできる。
したがって、直流電圧制御手段7は、直流電源2に並列に接続されているので、直流電圧VDCを昇圧できる。
そこで、高負荷運転が予想される場合には、予め直流電圧VDCを昇圧することにより、電圧調整量ΔVの設計自由度を大きくすることができる。これにより、急峻な負荷トルクが印加されても、脱調を防止できる。
<図6の補足説明>
図6において、時刻t3から時刻t4において、最大トルクτMが増加する一方、電流基準値I10が僅かながら減少することについて補足説明する。
図10は、図6(d)の電流波形の細部を拡大した図である。横軸は時間であり、縦軸は電流である。また、電流基準値I10のd軸およびq軸成分をそれぞれId0、Iq0で表す。
図10において、時刻t3からt4において、電流基準値I10が減少するのは、q軸電流成分Iq0の増加分よりもd軸電流成分Id0の減少分の影響が大きいからである。
このような各電流成分の変化は、モータ周波数ωの減少により誘起電圧Ke・ωが小さくなり、弱め界磁の度合いが緩和されることに起因する。
ただし、図6および図10のシミュレーション結果は一例であり、各電流成分の比率によっては、必ずしも電流基準値I10が下がるとは限らない。
(第2実施形態・同期モータの駆動装置)
次に、本発明の同期モータの駆動装置の第2実施形態について説明する。
図11は、第2実施形態における同期モータ1の駆動装置の構成を示す図である。
図11において、再起動手段8が備えられたことが第2実施形態としての特徴である。
脱調検出によりインバータ3を停止させた後は、インバータ3を再起動させる必要がある。そこで、第2実施形態では、再起動手段8を備えることによって、インバータ3を再起動させ、同期モータ1の正常運転を再開する。
再起動手段8の詳細については、後記する。
なお、同期モータ1とインバータ3については、図1と同じ構成である。また、図11のインバータ制御手段502については、図1のインバータ制御手段5の一部しか示していないがインバータ制御手段5と概ね同じ構成と機能を有している。また、図1の有効電力検出手段4は、図11において、記載を省略されている。
<再起動時の周波数波形>
図12は、再起動時の周波数波形を示す図である。横軸は時間であり、縦軸は周波数である。また、ωはモータ周波数、ω*は上位周波数指令値、ω1はインバータ周波数指令値である。
脱調によるインバータ停止後、同期モータ1は空転する(〜t5)。このとき、モータトルクτmは出力されないため、モータ周波数ωは低下し、時刻t5における空転周波数をωf0とする。
ここで、インバータ周波数指令値ω1の初期値をωf1として、インバータ3を再起動させる。
再起動後、モータ周波数ωは、インバータ周波数指令値ω1を追従し、最終的に上位周波数指令値ω*に収束する。
再起動時(t5〜)において、モータ周波数ωが脈動するのは、初期周波数指令値ωf1と空転周波数ωf0が一致しないためである。
空転周波数ωf0は、空転中の同期モータ1の誘起電圧に基づいて推定可能である。これは、空転周波数ωf0と誘起電圧波形の周波数が一致することが知られているからである。
しかし、現実には、誘起電圧検出時のノイズなどのため、推定誤差が発生し、初期周波数指令値ωf1を空転周波数ωf0に合わせることができない。特に初期周波数指令値ωf1と空転周波数ωf0の差が大きい場合には、過大なモータトルクτmが発生する。
本発明における再起動では、仮に初期周波数指令値ωf1と空転周波数ωf0の差が大きくとも、再起動後に再度、インバータ3を停止させることにより、過大なモータトルクτmの発生を防止できる。これにより、同期モータ1の回転軸のねじれなどの故障を防止できる。
図11に示した第2実施形態において、インバータ再起動は、再起動手段8および起動停止切換スイッチ55によって実現される。
再起動手段8は、誘起電圧検出手段81および誘起電圧周波数検出手段82を備えて構成される。
まず、誘起電圧検出手段81は、同期モータ1の空転中の誘起電圧Vu、Vv、Vwを検出する。次に、誘起電圧周波数検出手段82は、誘起電圧検出手段81が検出した誘起電圧Vu、Vv、Vwの誘起電圧波形の周波数ωfを検出する。
起動停止切換スイッチ55は、誘起電圧周波数検出手段82が検出し、出力した誘起電圧波形周波数ωfが所定値以下になったら、PWM信号出力PNuvwとして、PWM信号発生手段54の出力信号をそのまま出力する。
この仕組みにより、同期モータ1の空転速度が所定値以下となると、自動的にインバータ3が再起動される。再起動後、起動停止切換スイッチ55は、再び第1実施形態と同等の構成となり、過大なモータトルクτmの発生を有効電力Waおよび電力基準値Wa0に基づいて判断する。
なお、図1において、起動停止切換スイッチ55が、電力差ΔWaによって動作するのは、起動停止のオフ(OFF)するときである。また、図11において、起動停止切換スイッチ55が、誘起電圧波形周波数ωfによって動作するのは、再起動するオン(ON)のときである。
したがって、起動停止切換スイッチ55は、図1における起動停止の機能と、図11における再起動の機能とを併せもつことが可能である。
(第3実施形態・送風装置)
次に、本発明の第3実施形態として、同期モータ1と第1、第2実施形態で述べた同期モータの駆動装置を用いた送風装置9について述べる。
図13は、本発明に係る同期モータの駆動装置を用いて同期モータ1を駆動源とする送風装置9の構成を示す図である。
図13において、送風装置9が駆動対象として、同期モータ1に駆動され、同期モータ1は、同期モータの駆動装置(3〜5)と直流電源2とによって駆動、制御されている。
同期モータ1と、同期モータの駆動装置(3〜5)と、直流電源2とは、第1、第2実施形態で、既に説明したことと同じであるので、重複する説明は省略する。
送風装置9において、第1、第2実施形態の同期モータの駆動装置を用いることにより、台風あるいは竜巻などの突風を受けた場合に、直ちに同期モータ1を停止させることができる。
したがって、同期モータ1の故障を防止することができる。また、突風が収まってから安全に再起動させることができる。
例えば、式11の係数Kを1に設定する場合には、同期モータ1が電気的に出力可能な最大トルクτmを基準として脱調検出するので、同期モータ1およびインバータ3を電気的に保護することができる。
また、同期モータ1の機械的強度を考慮して係数Kを1以下に設定すれば、同期モータ1を機械的に保護することもできる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、本発明はこれら実施形態およびその変形に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があってもよく、以下にその例をあげる。
図1において、有効電力検出手段4の構成は単なる一例である。直流電圧VDCと平均母線電流IDC'をそれぞれ検出できて、有効電力Waを検出(算出)できれば、他の構成でもよい。
図1において、インバータ3においては、スイッチング素子31〜34は、IGBTが用いられていたが、他のデバイスでもよく、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やBJT(Bipolar junction transistor)やBiCMOS(Bipolar Complementary Metal Oxide Semiconductor)、または、他の適切なトランジスタを用いてもよい。
図1において,加算器57、58の符号は、同期モータ1の減速方向に負荷を受けた場合の一例である。加算器57、58の符号を適宜反転させることにより、加速方向に負荷を受けた場合にも、同様に脱調防止できる。
直流電源2は、本発明の同期モータの駆動装置に備えてもよく、また、本発明の同期モータの駆動装置の外部にある直流電源を用いてもよい。
また、同期モータ1と第1、第2実施形態で述べた同期モータの駆動装置を用いた送風装置9について述べたが、本実施形態を適用する用途は、送風装置には限定されない。例えばポンプや電気車両などの負荷変動が比較的起きやすいものを駆動するモータへ、本実施形態の同期モータの駆動装置を適用することが適している。
1 同期モータ
2 直流電源
21、424 コンデンサ
3 インバータ
31〜36、727 スイッチング素子、IGBT
4 有効電力検出手段
41 直流電圧検出手段
42 平均母線電流検出手段
43 乗算手段
411、412、421、423、612〜614 抵抗
5 インバータ制御手段、インバータ駆動装置
501、502 インバータ制御手段、インバータ制御手段の一部
51 周波数調整スイッチ
52 積分手段
53 電圧調整スイッチ
54 PWM信号発生手段
55 起動停止切換スイッチ
56〜58、561 加算器
6 モータ電流検出手段
61 アンプ手段
62 サンプリング手段
63 モータ電流演算手段
611 オペアンプ
7 直流電圧制御手段
71 交流電源
72 コンバータ
721〜724、726 ダイオード
725 コイル
8 再起動手段
81 誘起電圧検出手段
82 誘起電圧周波数検出手段
9 送風装置

Claims (8)

  1. 同期モータを駆動する同期モータの駆動装置であって、
    直流電源の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記インバータを制御するインバータ制御手段と、
    前記インバータの有効電力を検出する有効電力検出手段と、
    を備え、
    前記同期モータの特性値と前記インバータ制御手段の設定値とによって定まる電力基準値が式11で定義され
    前記有効電力検出手段により検出される有効電力が前記電力基準値以上となる際に、前記インバータ制御手段は、前記インバータを停止させることを特徴とする同期モータの駆動装置。
    Figure 0005635032
    ただし、W a0 :電力基準値、K:係数、R:同期モータの抵抗値、ω :インバータ周波数指令値、L:同期モータのインダクタンス値、V :モータ電圧、K :同期モータの誘起電圧定数。
  2. 同期モータを駆動する同期モータの駆動装置であって、
    直流電源の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記インバータを制御するインバータ制御手段と、
    前記インバータの有効電力を検出する有効電力検出手段と、
    を備え、
    前記同期モータの特性値と前記インバータ制御手段の設定値とによって定まる電力基準値が式11で定義され
    前記有効電力検出手段により検出される有効電力が前記電力基準値以下であり、かつ、
    前記有効電力と前記電力基準値の差が所定値以下である際に、
    前記インバータ制御手段は、前記インバータ周波数指令値を下げる、または、前記インバータの出力電圧を上げることを特徴とする同期モータの駆動装置。
    Figure 0005635032
    ただし、W a0 :電力基準値、K:係数、R:同期モータの抵抗値、ω :インバータ周波数指令値、L:同期モータのインダクタンス値、V :モータ電圧、K :同期モータの誘起電圧定数。
  3. 同期モータを駆動する同期モータの駆動装置であって、
    直流電源の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記インバータを制御するインバータ制御手段と、
    前記インバータの有効電力を検出する有効電力検出手段と、
    前記インバータに印加される直流電圧を制御する直流電圧制御手段と、
    を備え、
    前記同期モータの特性値と前記インバータ制御手段の設定値とによって定まる電力基準値が式11で定義され
    前記有効電力検出手段により検出される有効電力が前記電力基準値以下であり、かつ、
    前記有効電力と前記電力基準値の差が所定値以下である際に、
    前記直流電圧制御手段は、前記インバータに印加される直流電圧を上げることを特徴とする同期モータの駆動装置。
    Figure 0005635032
    ただし、W a0 :電力基準値、K:係数、R:同期モータの抵抗値、ω :インバータ周波数指令値、L:同期モータのインダクタンス値、V :モータ電圧、K :同期モータの誘起電圧定数。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の同期モータの駆動装置において、
    前記有効電力検出手段は、直流電圧検出手段と、平均電流検出手段と、乗算手段を備えて構成されることを特徴とする同期モータの駆動装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の同期モータの駆動装置において、
    前記式11における係数Kを1以下に設定することを特徴とする同期モータの制御装置。
  6. 同期モータを駆動する同期モータの駆動装置であって、
    直流電源の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記インバータを制御するインバータ制御手段と、
    前記インバータが前記同期モータに供給するモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、
    を備え、
    前記同期モータの特性値と前記インバータ制御手段の設定値とによって定まる電流基準値が式14で定義され
    前記モータ電流検出手段により検出されるモータ電流が前記電流基準値以上となる際に、前記インバータ制御手段は、前記インバータを停止させることを特徴とする同期モータの駆動装置。
    Figure 0005635032
    ただし、I 10 :電流基準値、K:係数、R:同期モータの抵抗値、ω :インバータ周波数指令値、L:同期モータのインダクタンス値、V :モータ電圧、K :同期モータの誘起電圧定数。
  7. 請求項1または請求項に記載の同期モータの駆動装置において、
    さらに、
    前記同期モータの誘起電圧の周波数を検出し、前記インバータ制御手段に該周波数の検出信号を送る前記同期モータの再起動手段を備え、
    前記インバータの停止後、
    前記同期モータの誘起電圧の周波数が所定値以下になるとき、
    前記インバータ制御手段を介して前記インバータを再起動させることを特徴とする同期モータの駆動装置。
  8. 同期モータを駆動源とする送風装置であって、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一項、または請求項に記載の前記同期モータの駆動装置により前記同期モータを駆動あるいは停止させることを特徴とする送風装置。
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