JP5632898B2 - 機械的構造物により把持され固定される回路基板、及びこれを用いた制御装置 - Google Patents

機械的構造物により把持され固定される回路基板、及びこれを用いた制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、機械的構造物により把持され固定される回路基板に関し、特に、熱膨張等に伴って発生する上記把持された部分の摩耗を抑制することのできる回路基板、及び当該回路基板を用いた装置に関する。
一般に、電子回路を用いる装置では、電気部品が搭載された回路基板を筐体内に収容し、筐体内に設けられた内部コネクタを介して、筐体外から引き込んだ電源ラインや通信ラインと回路基板との接続が行われる。
通常、このような内部コネクタとしては、複数の電極を備えた多芯コネクタが用いられ、内部コネクタに求められる電極の数は、電子回路の高機能化に伴う処理情報の増大と共に増加する。一方で、装置の小型化の要求は不変であり、コネクタサイズの増大を招くことなく電極数を増加させるため、各電極の幅が縮小される。その結果、電子回路を用いる装置では、使用される内部コネクタの電極幅は1mm未満であることが多い。
ところで、電子回路における動作の安定性の面からは、回路基板の設けられるグランドパターンと電源からのグランドラインとの接続箇所における接触面積は、できるだけ広いことが望ましい。このため、上記のような1mm未満の電極幅を持つ多芯コネクタを用いてグランドラインを接続する場合には、グランドラインとの接触面積を確保すべく、多数の電極が使用される。しかしながら、コネクタサイズの増大を招かないように、限られた電極数の中で情報伝送に必要な電極数を確保しつつグランドライン接続のための電極数の数を増やすことは、回路設計の観点からは大きな困難を伴う。
また、車両の動作を制御する電子制御装置(ECU、Electronic Control Unit)のように、エンジン等からの大きな放射電磁雑音に晒される制御装置においては、グランドライン接続における接触面積は特に広く設ける必要があり、電極幅の狭い電極を多数用いるだけでは、放射雑音の影響を十分に回避することは困難となる。
この場合、例えば、電源のグランドを筐体に接続し、回路基板のグランドパターンと筐体との間に幅の広い導体板等を設け、当該導体板を回路基板と筐体とにそれぞれハンダ付けして固定する方法が考えられる。しかしながら、導体板をハンダ付けする構成では、筐体から回路基板を着脱することができないことから、回路基板上の電子回路の保守が困難になるという不都合が生ずる。
このような不都合を回避する方法として、電源のグランドに接続された筐体内の2つの機械的構造物により回路基板のグランドパターン部分を挟み込んで、回路基板を固定すると共にグランドパターンと電源からのグランドラインとの電気的接続を行う構成が知られている。このような構成は、例えば、筐体内に設けられた二つの導体の間に回路基板のグランドパターン部分を挟み、当該二つの導体を連結するネジを締めることにより、当該グランドパターン部分と当該導体とを加圧接触させて構成することができる。
上記のような、グランドパターン部分を挟み込む方法は、グランドライン接続部分の接触面積を広くとることができ、かつ、上記ネジを緩めることにより筐体から回路基板を着脱することも可能となるので、上記不都合を解消することができる。
しかしながら、回路基板に通常用いられるガラスエポキシ樹脂は、導体板として通常用いられる金属とは異なる線膨張係数を持つことから、環境温度の変動や、装置のオン/オフに伴う電子回路部品の発熱/冷却に起因した筐体内部温度の上昇/下降により、回路基板のグランドパターンと導体板との間に相対的な位置ずれが生じて両者が摺動し、グランドパターンを構成する金属薄膜に摩耗が生じやすい。
このような摩耗は、グランドラインの接続不良を生じさせると共に金属粉を生じさせ、例えば、当該金属粉が回路基板上の回路パターン間にブリッジ等を形成して、回路動作に重大な異常を引き起こす可能性もある。
金属粉の発生を回避すべく、上記のような2つの機械的構造物によりグランドパターンのない回路基板部分、すなわち、回路基板の基板素材部分のみを把持して固定し、上記構造物とは別にグランドラインを構成する個別の導体を設けて、当該導体と回路基板上のグランドパターンとを接触させるような構成を採ることもできる。
しかしながら、このような構成でも、回路基板等の温度変化があれば、上記構造物と基板素材との間の摺動により基板素材が摩耗することとなる。また、このような摩耗は、回路基板素材(絶縁物)の粉体を生じさせ、例えば、当該紛体が回路接点(例えば上記グランドパターンと上記導体との接点)に入り込んで接触不良を生じさせれば、回路動作に異常を発生させることとなる。
回路基板を把持する二つの構造物とグランドパターンあるいは回路基板素材との摺動は、当該構造物を連結するネジの締結力を増大して把持力を増大させることにより、ある程度回避することができる。しかしながら、ネジ締結力を増大した場合には、回路基板と構造物とが摺動することにより解放されていた応力が回路基板内に蓄積されることとなり、回路基板に亀裂等の機械的損傷を生じさせてしまう。
回路基板に発生する応力の緩和手段としては、これまで、BGA等の多電極の表面実装部品を回路基板上に実装する場合について多くの開示がなされている。例えば、特許文献1には、BGA等の面実装部品が実装される回路基板において、当該回路基板の表面又は裏面から外圧が印加されることにより、当該面実装部品と回路基板とのはんだ接合部分が破断するのを回避することを目的として、回路基板上の、前記面実装部品の実装領域の角部外側等に、L字形状等の貫通孔を設けることが記載されている。
また、特許文献2には、BGA等のマトリクス形状に配置された端子を有する電子部品が搭載されるプリント配線板において、当該電子部品の角部端子との接合部における応力集中を効果的に低減することを目的として、当該電子部品の角部端子に対してはプリント配線板上に配線用ランドを設けず、当該角部端子に対向するプリント配線板上の位置に貫通孔又は非貫通孔を設けることが記載されている。
しかしながら、これらの特許文献に記載された技術は、回路基板上に搭載された実装部品と回路基板との間のハンダ溶融部分の破断を回避するための構成を与えるものであり、回路基板が二つの構造物の間に把持して固定されるという特殊な状況における回路基板の応力解放の手段を与えるものではない。
特開2005−322844号公報 特開2012−99751号公報
上記の背景から、2つの機械的構造物の間に把持されて固定される回路基板では、把持部分を摺動させようとする応力を低減して回路基板(回路パターン及び又は基板素材自体)の摩耗を回避することが課題となっている。
本発明は、機械的構造物である2つの支持体の間に把持されて固定される回路基板であって、前記支持体により把持される当該回路基板上の把持領域の外周の一部に沿って貫通孔たるスリットを有し、前記スリットは、当該スリットの外周の一部が、前記把持領域の外周に接する位置、又は、前記把持領域の外周から所定の距離範囲内となる位置、に形成されて、前記把持領域に発生する応力を低減する。
本発明の一の態様によると、前記回路基板は、電源のグランド端子に電気的に接続されるべきグランドパターンを有し、前記グランドパターンの全部または一部は、前記把持領域に重なって前記支持体の少なくとも一方の導電体たる支持体と接触することにより前記電源のグランド端子に電気的に接続される。
本発明の他の態様によると、前記スリットは、前記2つの支持体を互いに締結して前記把持領域を加圧する締結部に最も近い前記把持領域の外周部分に接するように形成されている。
本発明の他の態様によると、前記回路基板は、平面視が多角形であり、前記多角形を構成する少なくとも一つの角部にスリットを有する。
本発明の他の態様によると、前記スリットの形状は、矩形、長円、又はL字形状である。
また、本発明は、前記いずれかの回路基板と、前記回路基板を収容する筐体と、を備える制御装置であって、前記筐体は導電性部材で構成されており、前記支持体は前記筐体の一部を構成している。
本発明の他の態様によると、前記制御装置は、車両に搭載されて当該車両の動作を制御する制御装置であって、前記筐体は、前記車両の車体に固定され、前記車体を介して前記車両に搭載された電源のグランド端子に電気的に接続される。
本発明によれば、回路基板上の把持部分に発生する応力を当該回路基板に設けたスリットにより軽減し、当該応力に起因する、回路基板を把持する機械的構造物と当該回路基板(回路パターン及び又は基板素材自体)との摺動を抑制して、当該回路パターン又は基板素材そのものの摩耗を回避することができる。
本発明の一実施形態に係る回路基板を用いた制御装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る回路基板の構成を示す図である。 本発明に従う回路基板に設けられるスリットの形状の例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本実施形態では、一例として、車両に搭載されて当該車両の動作を制御する制御装置に用いられる回路基板を示しているが、本発明に係る回路基板は、本用途に限られるものではなく、車両制御を行う制御装置以外の、他の機械、機器等にも同様に適用し得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る回路基板を用いた制御装置の構成を示す図である。図1Aは本制御装置1の上面図であり、図1Bは図1Aに示す制御装置1の断面を示すSS矢視図である。
本制御装置10は、車両に搭載され当該車両のエンジン制御を行う電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit)であり、ベース100aとカバー100bとにより構成される筐体100と、本発明の一実施形態に係る回路基板102とを有している(図1B)。ベース100aとカバー100bとは、4つのネジ108a〜dにより互いに固定されて内部空洞を形成し、当該内部空洞内に回路基板102を収容する。
回路基板102は矩形の平板であり、その一の辺が、ベース100aの一部である支持部104a(図示斜線部分)とカバー100bの一部である支持部104b(図示斜線部分)との間に挟まれて把持されることにより固定され、かつ、一の辺に対向する他の辺が、ベース100aの一部である支持部106a(図示斜線部分)とカバー100bの一部である支持部106b(図示斜線部分)との間に挟まれて把持されることにより固定される。すなわち、支持部104a、b及び106a、bは、回路基板を把持して固定する機械的構造物たる2つの支持体にそれぞれ対応する。
回路基板102は、ベース100aとカバー100bとを固定するネジ108a〜bを締結することにより、支持部104aと104bとの間及び106aと106bとの間に加圧された状態で把持される。すなわち、ネジ108a〜dは、2つの支持体を互いに締結して当該支持体による回路基板上の把持領域を加圧する締結部である。
筐体100は、金属等の導電性材料(例えば、アルミニウム)で構成されており、車体に固定されることにより当該車体を介して間接的に、電源である車載発電機(不図示)のグランド端子に電気的に接続される。また、筐体100が車体に固定されることにより、回路基板102上の制御回路の動作に伴って筐体100内部で発生する熱は車体に向かって効率的に発散されるので、制御装置10全体としての放熱性が向上し、筐体100や回路基板102における機械的歪の発生量が軽減される。
回路基板102上には、支持部104a、104b、106a、106bと接触する位置に、後述するグランドパターン220、222が形成されており(図2)、当該グランドパターン220、222と、筐体100の一部をなす支持部104b、106bとが加圧接触することにより、当該グランドパターン220、222が上記電源のグランド端子に電気的に接続される。
また、回路基板102上には、外部コネクタ110(図1A)と制御回路を構成する電気部品(不図示)とが搭載されており、外部コネクタ110を介して、上記電源からの電力供給と他装置(不図示)との間の情報伝送が行われる。
次に、図2を参照して回路基板102の構成について説明する。図2は、回路基板102の構成を説明するための平面図であり、図1Bに示す制御装置10のTT矢視図である。
回路基板102は、図示点線と実線とにより示された領域に広がる矩形状基板である。回路基板102の図示左右の辺の近傍は、それぞれ、支持部104aと104bとの間、及び支持部106aと106bとの間に把持されて固定されている部分であり(図1B参照)、その把持部分の平面領域が、図2において格子を付して示す把持領域210及び212である。
回路基板102上にはグランドパターン220及び222(図示一点鎖線の矩形)が形成されており、グランドパターン220及び222の一部は、それぞれ把持領域210及び212と重なり合っている。したがって、この重なり部分において、グランドパターン220と支持部104bとの間、及び、グランドパターン222と支持部106bとの間が接触して、互いに電気的に接続される。ここで、支持部104b及び106bは、車体を介して電源のグランド端子に接続されている筐体100の一部であるので、上記重なり部分における接触を介して、グランドパターン220及び222が上記電源のグランド端子に接続されることとなる。
なお、グランドパターン220及び222は、回路基板102の表面(図示の面を表面とする)ではなく裏面に設けてもよく、この場合には、グランドパターン220及び222は支持部104a及び106aとそれぞれ接触するものとすることができる。また、回路基板102の表面に形成したグランドパターン220及び222に加えて、回路基板102の裏面にも別のグランドパターンを設けて、当該別のグランドパターンを支持部104a及び106aと接触させるようにしてもよい。
回路基板102には、さらに、把持領域210、212の外周の一部に沿って、把持領域210、212より基板内側の領域に、回路基板102の表面から裏面まで貫通する貫通孔であるスリット230、232、234、及び236が設けられている。また、スリット230〜234は、当該各スリットの外周の一部が把持領域210、212の外周に接するように形成されている。
一般に、回路基板を機械的構造物により把持して固定する構成においては、当該構造物及び回路基板の温度が変化すると、上記構造物と回路基板との線膨張係数等の違いから、回路基板のうち上記構造物により把持されている領域の外周部に応力が集中して発生する。
上記の構成を有する回路基板102は、把持領域210、212の外周に沿って当該外周に接するように貫通孔であるスリット230〜234が形成されている。このため、把持領域210、212の外周部に発生した応力は、貫通孔であるスリット230〜234によりその一部が解放されて緩和されることとなる。その結果、把持領域210、212において当該応力に起因して発生する支持部104a、104b、106a、106bと回路基板102との相対的な位置ずれは減少し、当該領域におけるグランドパターン220、222の摩耗が抑制され、当該摩耗により発生する金属粉を原因とする回路動作の異常(例えば、回路のショート)の発生が回避される。
なお、本実施形態では、把持領域210、212の外周に沿って当該外周に接するように貫通孔であるスリット230〜234が形成されるものとしたが、これに限らず、スリット230〜234は、その外周の一部が、把持領域210、212の外周部に発生する応力が及ぶ距離範囲内に配されている限り、当該応力を効果的に低減することができる。当然のことながら、スリット230〜234は、その外周の一部が把持領域210、212に近いほど、応力の低減効果は大きい。
すなわち、スリット230〜234は、その外周の一部が、把持領域210、212から所定の距離範囲に配されるように形成することができ、当該所定の距離範囲は、把持領域210、212から生ずる応力が及ぶ範囲とすることができる。なお、当該所定の距離範囲をどの程度とするかは、例えば、把持領域210、212からスリット230〜234の外周までの距離を種々設定した回路基板を試作して、所定の温度範囲において回路基板と把持領域210、212との間に摺動が生ずるか否か等の確認実験を行うことにより、決定することができる。
また、本実施形態では、回路基板102上のグランドパターン220、222を含めて、回路基板102が支持部104a、104b、106a、106bにより把持されて固定される構成となっているが、回路基板102上のグランドパターン220、222のない部分のみを、支持部104a、104b、106a、106bにより把持して回路基板102を固定するものとすることもできる。
このような場合でも、スリット230〜234により把持領域210、212の外周部に発生する応力が緩和されることにより、支持部104a、104b、106a、106bと回路基板102との相対的な位置ずれは減少し、把持領域210、212における回路基板102の素材そのものの摩耗が抑制され、当該摩耗により発生する粉体を原因とする回路動作の異常(例えば、回路接点への粉体付着による接点接触の不良)の発生が回避される。なお、上記構成においては、グランドパターン220、222と電源グランドとの接続は、例えば、筐体100内に支持体104a等とは別個に板バネ状導体を設けておき、当該板バネ状導体とグランドパターン220、222を接触させることにより行うことができる。
また、回路基板102に設けるスリット230〜236は、把持領域210、212の外周に沿って当該外周に接するよう形成されている限りにおいて、当該外周の任意の位置に設けることができ、これにより、当該外周に発生する応力の一部を緩和して上記摩耗低減等の効果を奏することができる。
ただし、本実施形態のように、支持部104a、104bと106a、106bとを締結して回路基板102を把持領域210、212において加圧する締結部たるネジ108a〜108dを備える構成においては、当該締結部たるネジ108a〜108dに最も近い把持領域210、212の外周部分に、最も大きな応力が発生することとなる。
このため、本実施形態では、締結部たるネジ108a〜108dに最も近い把持領域210、212の外周部分と接するように、それぞれ、スリット230〜236を形成し、最も大きな応力が発生する位置にスリットを設けることで、効果的に応力を緩和している。
すなわち、回路基板を把持する支持体を締結する締結部が存在する場合には、応力解放の効果を最大化する観点から、回路基板に設けるスリットは、把持領域の外周のうち上記締結部に最も近い外周部分に接するように形成されことが望ましい。
また、本実施形態では、回路基板102を把持するための支持体である支持部104aと104bの形状は同一であり、かつ、支持部106aと106bの形状も同一であるものとしたが、これら支持体の形状は回路基板の表面及び裏面において必ずしも同一形状を有する必要はない。このように回路基板を把持する2つの支持体の形状が異なる場合には、回路基板上の把持領域は、一の支持体と回路基板の一の面との接触領域と、他の支持体と回路基板の他の面との接触領域とを、互いに相手の面に投影したときに、それぞれの面において上記投影された領域と上記接触領域とが重なりあう領域として定義される。
また、本実施形態では、回路基板102を把持する支持部104a、104b、106a、106bの全てが導体であるものとしたが、少なくとも一の支持部のみを導体として、当該導体である支持部により回路基板上のグランドパターンと電源との電気的接続が行われるものとしてもよい。
さらに、本実施形態では、回路基板に設けるスリットとして直線状に延びた矩形状の貫通孔を用いたが、スリットの形状は、これに限らず、その外周の一部が当該回路基板上の把持領域の外周の一部と接するように形成される限りにおいて、任意の形状とすることができる。
図3は、本発明に従う回路基板に設けられるスリットの形状の例を示す図である。図3Aに示す例では、回路基板302の4か所に把持領域304a〜304dがあり、各把持領域の外周の一部と接するように、矩形状の4つのスリット306a〜dが設けられている。このように、回路基板上に複数の独立した把持領域が存在する場合には、各把持領域毎にスリットを設けることができる。また、必ずしも全ての把持領域にスリットを設ける必要はなく、各把持領域における応力緩和の必要性に合わせて、応力緩和が必要な把持領域に対してのみスリットを設けることができる。
図3Bに示す例では、把持領域310が回路基板308の3つの辺に沿ってU字形状で構成されており、把持領域310の直線部分の一部に矩形状のスリット312aと312bが設けられ、把持領域310の二つの角部、従って、回路基板308の二つの角部に、それぞれ、把持領域310の外周に沿ってL字形状のスリット314aと314bが設けられている。このように、多角形の回路基板の角部が把持されている場合には、当該角部において、力の方向が異なる複数の応力が重なって発生することとなるので、当該角部にスリットを設けることにより、応力を効果的に緩和することができる。なお、スリットは、回路基板の全ての角部に設ける必要はなく、把持領域における応力緩和の必要性に応じて、適宜、スリットを設ければよい。
図3Cに示す例では、回路基板316の4か所にある把持領域318a〜318dのそれぞれに対し、長円形のスリット320a〜320dが設けられている。図3Aに示した矩形状のスリット306a〜dのようにスリットが角部を有する場合には、スリット内周に沿って発生する応力は当該角部に集中し、当該角部に亀裂等の機械的損傷を発生しやすくなる。一方、図3Cに示すような長円形のスリット320a〜320dでは、そのような角部がないことからスリット内周における応力は分散され、機械的損傷は発生しにくくなる。なお、図3Cでは一例として長円形のスリットを示したが、スリットの形状はこれに限らず、角部を有さない限り任意の形状とすることができる。例えば、長円形に代えて、面取りした矩形や三角形とすることができる。また、このように角部が全く無い形状でなくても、例えば、直線と円弧とを組み合わせて角部の数を減らした形状を用いることにより、角部の数が減少する分、亀裂の発生確率を減少させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る回路基板は、機械的構造物である支持部によって把持されて固定される把持領域の外周部分に沿って貫通孔であるスリットが設けられており、当該スリットの外周部の一部は把持領域の外周と接するように形成されている。これにより、本回路基板は、温度変化等に伴って上記把持領域に生ずる応力をスリットにより緩和し、回路基板と支持部との相対的な位置ずれの発生を抑制することができる。その結果、上記把持領域における回路基板の摩耗(回路パターン及び又は基板素材自体の摩耗)を抑制して、当該摩耗により生ずる粉体に起因した回路動作の異常を回避することができる。
10・・・制御装置、100・・・筐体、100a・・・ベース、100b・・・カバー、102、302、308、316・・・回路基板、104a、104b、106a、106b・・・支持部、108a〜d・・・ネジ、110・・・外部コネクタ、210、212、304a〜d、310、318a〜d・・・把持領域、220、222・・・グランドパターン、230、232、234、236、306a〜d、312a、312b、314a、314b、320a〜d・・・スリット

Claims (7)

  1. 少なくともその外周の一部が所定の長さに亘って機械的構造物である2つの支持体の間に把持されて固定される回路基板であって、
    前記支持体により把持される当該回路基板上の把持領域の外周の一部に沿って貫通孔たるスリットを有し、
    前記スリットは、当該スリットの外周の一部が、所定の長さに亘って前記把持領域の外周に接する位置に形成されて、前記把持領域に発生する応力を低減する、
    回路基板。
  2. 電源のグランド端子に電気的に接続されるべきグランドパターンを有し、
    前記グランドパターンの全部または一部は、前記把持領域に重なって前記支持体の少なくとも一方の導電体たる支持体と接触することにより前記電源のグランド端子に電気的に接続される、
    請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記スリットは、前記2つの支持体を互いに締結して前記把持領域を加圧する締結部に最も近い前記把持領域の外周部分に接するように形成されている、
    請求項1又は2に記載の回路基板。
  4. 平面視が多角形であり、
    前記多角形を構成する少なくとも一つの角部にスリットを有する、
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載された回路基板。
  5. 前記スリットの形状は、矩形、長円、又はL字形状である、
    請求項1ないし4のいずれか一項に記載の回路基板。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載された回路基板と、前記回路基板を収容する筐体と、を備える制御装置であって、
    前記筐体は導電性部材で構成されており、
    前記支持体は前記筐体の一部である、
    制御装置。
  7. 前記制御装置は、車両に搭載されて当該車両の動作を制御する制御装置であって、
    前記筐体は、前記車両の車体に固定され、前記車体を介して前記車両に搭載された電源のグランド端子に電気的に接続される、
    請求項6に記載の制御装置。
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